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2019年11月13日水曜日

【国家の流儀】韓国と連動して中国、ロシア、北朝鮮による「日本海」争奪戦が始まる…安倍政権はどう対応するか―【私の論評】二正面作戦不能の現在の米軍では、日本を守りきれないという現実にどう向き合うか(゚д゚)!


海自のイージス艦「あたご」

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、数年前から日本の防衛費を上回る軍拡を推進しており、このままだと対馬海峡をめぐって日韓「紛争」が起こることになりかねない。

 もちろん、同盟国・米国は、韓国の「暴走」を必死で押さえ込もうとしている。日韓が紛争を引き起こせば、北朝鮮や中国、ロシアを喜ばせるだけだからだ。

 しかし、残念ながら文政権は、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決定するなど、米韓同盟を空洞化させる方向に進んでいる。しかも厄介なことに、この文政権の背後には中国共産党政権がいる。

 2017年12月に訪中した文氏は、習近平国家主席から、(1)米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)の追加配備はするな(2)米国のミサイル防衛に参加するな(3)日米韓の安保協力を軍事同盟に発展させるな-の「3つのNO」(三不の誓い)を突き付けられた。この指示通りに、文政権は「離米・反日」を強化しているわけだ。

 この韓国と連動して、今年に入って中国、ロシア、北朝鮮による「日本海」争奪戦が始まった。

 日本海の「大和堆(たい)」という豊かな漁場で違法操業を続けている北朝鮮は、日本の排他的経済水域(EEZ)周辺に連続してミサイルを発射しているが、日本政府は「遺憾の意」を示すだけだ。そうした弱腰に付け込んで、中国やロシアも日本海での活動を活発化させており、7月には中ロ両国の爆撃機が空中集合したうえで、対馬海峡を抜けて東シナ海まで編隊飛行する合同パトロールを実施した。

 東シナ海では、沖縄県・尖閣諸島を含む南西諸島沖に連続で60日以上にわたって、中国海軍の軍艦や海警局の巡視船が出没し、領海「侵入」事件が続いている。中国軍機による挑発行為も深刻で、自衛隊機によるスクランブル発進は過去最多になりそうだ。

 私が知る米軍関係者も「日中両国は、東シナ海で事実上の『戦争状態』にある」と憂慮を隠さない。そうした危機感を背景に、マイク・ペンス米副大統領も10月24日、「米中関係の将来」と題する演説で、東シナ海における「親密な同盟国である日本」に対する中国の軍事的挑発を激しく非難した。

 安倍晋三政権は、海上保安庁第11管区海上保安本部の定員を大幅に増員し、600人を超える「尖閣警備専従部隊」を創設するなど、尖閣を含む東シナ海を必死で守ろうとしているが、劣勢だ。しかも、「紛争」は今年に入って、日本海にも波及しつつあるが、自衛隊と海上保安庁の現有能力で対応できるとはとても思えない。

 南シナ海が奪われ、東シナ海も風前の灯、そして、今度は日本海だ。中国、ロシア、韓国、そして北朝鮮による連携「攻勢」にどう対応するか。大局を見据えた国家戦略の見直しが急務だ。

 ■江崎道朗(えざき・みちお) 評論家。1962年、東京都生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集や、団体職員、国会議員政策スタッフを務め、現職。安全保障や、インテリジェンス、近現代史研究などに幅広い知見を有する。著書『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ)で2018年、アパ日本再興大賞を受賞した。他の著書に『天皇家 百五十年の戦い』(ビジネス社)、『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』(PHP新書)など多数。

【私の論評】二正面作戦不能の現在の米軍では、日本を守りきれないという現実にどう向き合うか(゚д゚)!

冒頭の記事で、江崎氏が指摘するように、日本海の争奪戦がはじまるかもしれない可能性は確かにありますが、ではすぐにそれが実行されるかといえば、すぐにはないというのが正解だと思います。なぜなら、日本には現在世界で唯一の超大国である、米軍が駐留しているからです。

韓国、中国、ロシア、北朝鮮等が日本海をいずれ我がものしようとしても、米軍が駐留している日本に対しては、挑発くらいしかできません。本格的に奪うことなどできません。

しかし、争奪戦が始まり実際に奪われる可能性も、否定できません。それはどのような場合かといえば、このブログでも以前指摘させていただいたように、中東などで大規模な戦争がはじまり、それに米軍が介入したときなどです。

現在の米軍は、残念ながら世界の警察官として、大規模な二正面、三正面作戦などできません。米国も関与する本格的な戦争が世界で、一箇所にとどまらず二箇所、三箇所と起こってしまえば、米軍は一箇所だけを優先的に選択して戦争するしかなくなります。

米軍の海外配置の状況(グァムは米国領なので含まず)

中東などで米軍が大規模な作戦を遂行しているときに、日本海で同時大規模な作戦を遂行する能力は今の米軍にはありません。

これについては、以前のブログにも掲載したことですが、最近米国のシンクタンクが、これについて研究した結果を発表しています。

中露や中東の軍事的脅威に対応する米軍の能力が「限界」にあるという厳しい評価が下されたのです。これは、米軍事専門シンクタンクによるもので、「現在の姿勢では、米軍は重要な国益を守るとの要求に、わずかしか応えられない」と強調しています。

問題なのは、特に海軍において、この相対的弱体化に即効性のある解決策がないことです。「世界最強」のはずの米軍に何が起こっているのでしょうか。

評価は著名な米保守系シンクタンクのヘリテージ財団によるものです。同財団が10月末に発表した「2020年 米軍の軍事力指標」と題する年次報告書は、米陸海空軍と海兵隊の軍事的対処能力を、非常に強い▽強い▽限界▽弱い▽非常に弱い-の5段階で評価しています。ただ、基準は「2つの主要な戦争を処理する能力」などとしており、2正面作戦を行うにおいての評価であるあたりが超大国米国らしいです。

とはいえ、中東ではイランの核開発、南シナ海では中国の軍事的膨張、さらに北朝鮮の核ミサイル開発と、地域紛争が偶発的に発生しかねない「火薬庫候補」は複数あり、2正面を基準にするのは米国としては当然の条件です。

この5段階で「限界」とは、乱暴な言い方をすれば「戦争になっても勝てるとは言えず、苦い引き分けで終わりかねない」、あるいは「軍事的目標を達成するのは容易ではない」ということです。

同報告書では欧州や中東、アジアの3地域での軍事的環境を分析。例えば中国については「米国が直面する最も包括的な脅威であり、その挑発的な行動は積極的なままであり、軍事的近代化と増強が継続している」などと、それぞれの地域の脅威を明らかにしたうえで、対応する陸海空軍などの米軍の能力を個別評価しています。ところが驚くことに、その内容は、「限界」ばかりなのです。


米陸軍女性兵士

まず陸軍は、昨年に引き続き「限界」のまま。訓練や教育など多大な努力により旅団戦闘団(BCT)の77%が任務に投入できる状態となった点は高く評価されたのですが、兵力を48万人から50万人に増強する過渡期にあり、その準備や訓練に加え、陸軍全体の近代化が課題となっています。

米海軍女性兵士 ネイビー・シールズ隊員

さらに問題なのは海軍です。前年同様「限界」ですが、内容は厳しいです。まず艦艇の数で、「中国海軍300隻と(海軍同様の装備を持つ)175隻の中国沿岸警備隊」(米国海軍協会)に対し米海軍は290隻。トランプ政権は「2030年代までに海軍の保有艦艇を355隻に増やす」との構想を持っています。一部には予算面から、この構想の無謀さを指摘する声があるのですが、本当の問題は355という数字をクリアすることではなく、艦艇の運用面、いわばクリアした後にあるのです。

海軍艦艇は整備と修理や改修、耐用年数延長工事や性能アップのため、定期的にドック入りして「改善」を行う必要があります。一般的に、全艦艇の3分の1はこうした「整備中」にあり、訓練中も含めれば、即時に戦闘行動に投入できるのは半数程度とされます。

ところが米海軍には、大型艦艇に対応するドックが足りないのです。全長300メートルを超える原子力空母ともなれば、ドック入りしなければならないのに他の艦船が入渠(にゅうきょ)しているため、順番待ちが生じている状態なのです。

米国海軍協会などによると、米海軍原子力空母11隻のうち現在、任務として展開しているのはロナルド・レーガン▽ジョン・C・ステニス▽エイブラハム・リンカーン-の3隻のみ。ニミッツをはじめほか8隻はドックで整備や部分故障の対応中といった状態なのです。

しかも空母に限らず米海軍艦艇がドック入りした際の整備の工期は、予定を大幅に超える事態が頻発しているというのです。

過去のオバマ政権時の軍事予算削減が響き、ドックも足りず、整備できる人間の数も足りないのです。このような状況でなお艦艇数を増やしても、整備や修理待ちの列が長くなるだけです。また原子力空母の多くが建造後20年が経つということに代表される、各種艦艇の老朽化、さらには新型艦の不足も海軍を悩ませています。

報告書では「資金不足と利用可能な造船所の一般的な不足により、艦艇のメンテナンスが大幅に滞り、配備可能な船舶と乗組員に追加の負担がかかっている」と指摘されています。

確かに、このような状態で中東と南シナ海、あるいは朝鮮半島で緊迫した事態が発生したらと考えると「限界」の評価はうなずけます。ベトナム戦争の際、米海軍はベトナム近海に常時数隻の空母を展開していたのですが、現状の3隻、訓練中を含めても5~6隻の稼働では「2正面の展開」は困難です。

米空軍女性パイロット

一方で空軍は前年の「弱い」から「限界」にランクアップという、とても素直には喜べない状態です。

戦闘機と攻撃機の数が必要数の8割にとどまっているほか、パイロットの不足などをこの評価の理由にあげています。また海兵隊も「限界」で、近接支援を行う武装ヘリなど海兵隊配備の航空機の維持や保守要員の不足などがマイナスとなりましたた。

報告書は「(米軍は)現在の作戦と準備レベルの維持に人的・物的資源が振り向けられているため、近代化プログラムは苦戦している」としたうえで、「現在の姿勢では、米軍は重要な国益を守るとの要求に、わずかしか応えられない」と結んでいます。

なかでも海軍には「水平線の向こうに警告を示す不吉な雲が見えている」との表現で、“進路”を変えるなら今だとの警鐘を鳴らしていますが、まずはドックから作らねばというのは、「おいしいおにぎりを食べたいから、まず水田を作ろうや」という状態ともとれます。トランプ米大統領が北大西洋条約機構(NATO)や日本に軍事的対処能力の向上を求めるのも当然といえば当然なのです。

このようなお寒い状況では、確かに米軍大規模な二正面作戦などできません。中東で米軍が大規模作戦を実行し始めた場合、日本海で大規模な侵略があった場合、米国はこレに十分に対処できない可能性が大です。

かといって、米国ではシェール・オイルの採掘によって、石油は自国で賄えるようになったため、米軍が中東から引き揚げ、現在中国の台頭に悩まされているアジアに主力を置くようにすれば、日本にとっては一見良いようにみえるかもしれません。それで、今まで通り、日本は米国に守ってもらえると安堵するかもしれません。

しかしそれだけでは、日本自体は、安全が確保されるかもしれません。しかし、米軍が引き揚げた中東は不安定化するでしょう。原油の輸入を頼っている日本とししては、これは死活問題です。中東に原油を頼る、他先進国とも協調しつつ、中東に大規模な軍隊を派遣して、中東の安全保障を確保しなくてはならなくなります。

いずれにしても、日本の安全保障は今のままでは、脅威にさらされることになります。まずは、現行の憲法や法律でできることはすべて実行するべきです。防衛予算は、現行のままでも増やすことはできます。無意味な1%枠など捨て去り、少なくとも2%に増額して、同盟国である米国等とも協調しつつ、アジアと中東の安全を確保すべきです。

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2018年12月13日木曜日

露、極東に最新鋭潜水艦を配備へ ラーダ型―【私の論評】日本も当然「ラダー型」への対応を迫られることになる(゚д゚)!

露、極東に最新鋭潜水艦を配備へ ラーダ型

露太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」

ロシアは、極東に拠点を置く露太平洋艦隊に、最新鋭潜水艦「ラーダ型」で構成する新たな潜水艦隊を配備する方針を固めた。露メディアが13日までに報じた。極東のカムチャツカ半島の戦略原潜基地の防衛任務などに当たるという。

 ラーダ型は通常動力型で、原潜に比べて小型で静音性に優れるとされる。

 国営ロシア通信によると、ラーダ型はこれまでに3隻が起工。1番艦「サンクトペテルブルク」は2004年に進水して以降、試験航行を続けている。2番艦「クロンシュタット」は来年に海軍に引き渡される予定のほか、3番艦「ベリキエ・ルキ」は21年以降に配備される見通しという。

 露紙「イズベスチヤ」によると、ラーダ型は乗員35人で、時速は海上10ノット、海中21ノット。潜航深度は300メートル。魚雷や機雷、対艦ミサイルなどを装備する。

【私の論評】日本も当然「ラダー型」への対応を迫られることになる(゚д゚)!

ロシア「ラダー型」潜水艦

ロシア太平洋艦隊にはプロジェクト677「ラーダ」潜水艦の旅団が展開しています。これは、ロシアで最も静かな潜水艦です。

最新潜水艦は嫌気性動力装置を装備し、水中へ一週間以上の滞在が可能となっています。太平洋の「ラーダ」は、戦略ロケット艦及びその駐留場所をカバーします。

最新ディーゼルエレクトリック潜水艦「ラーダ」型は軍備採用されました。これは、ロシアで初めて嫌気性(非大気依存)発電装置を有する潜水艦です。これにより、バッテリーの急速充電の為に常時浮上する必要は無くなりました。

「ラダー」型と、他国の潜水艦などとの比較の詳細は、以下の記事をご覧になってください。
日本のそうりゅう型、ドイツの212型、ロシアのラーダ型を比較-世界の通常動力型潜水艦を徹底比較!(分析編)
詳細、この記事をご覧いただくものとして、この記事ては以下のように締めくくっています。
そうりゅう型、212型、ラーダ型、バージニア型は潜水艦の中でも最高峰の潜水艦です。これらの潜水艦が戦闘を行った場合、どれが勝ってもおかしくありません。ただ、追尾魚雷を使用するような潜水艦同士の戦闘は今まで起こっておらず、今後もまず起こらないだろうと見られています。 
そんな中で潜水艦に求められるのは、ある意味「見えないままでそこに居続けること」かも知れません。
敵から見えない隠密性、水中を縦横無尽に移動する潜水能力、広い海のどこにでも出没出来る行動範囲、いざという時に戦える戦闘能力。これらを有する潜水艦がどこかにいる。その恐怖を敵に与えることこそが、潜水艦の使命とも言えるでしょう。
「ラーダ」型開発の歴史は普通ではありません。過去10年間海軍総司令部は、長期に渡り動力装置を満足すべき状態で製造出来なかったために、この潜水艦の断念を計画していました。

これと同時に、従来のディーゼルエレクトリックシステムを装備したシリーズのトップ艦「サンクトペテルブルク」が受領されました。現在、「サンクトペテルブルク」は航行試験を行なっています。合計で12隻の「ラーダ」型潜水艦の建造が計画されています。

以前に『イズベスチヤ』が伝えたように、これらの一部は北方艦隊で勤務に就き、残りはカムチャツカ沿岸での恒久的駐留をする予定です。

大幅に自動化された「ラーダ」型潜水艦の最大の長所は、騒音が最小限に低減され、通常の電波位置測定探知手段には探知されないことです。

さらに、最新の超水中音響システムセンサーのお陰で、「ラーダ」型は遥かに手前からで、敵の艦よりも先に相手を探知できます。

加えて、この潜水艦は、非常に迅速に多数の目標の撃破が可能です。たとえば、数分で18本の魚雷を発射できます。ロシア海軍は、この潜水艦を水中戦闘機と呼んでいます。

プロジェクト677潜水艦の太平洋艦隊への存在は、特別な意味を持つと軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは指摘しました。

「太平洋艦隊の戦力原潜は、世界の大洋の様々な部分で戦闘当直に就いており、アヴァチャ湾に駐留しています。

アヴァチャ湾に停泊するロシアの戦略原潜


我々の艦は、無分別な外国のパートナーに探知と補足を試され、湾からの出航にも同行されています」

彼は『イズベスチヤ』に語気を強めていいました。

「そして我々は、原子力潜水艦の展開の為に、様々な手段による重要なカバーを必要とします。

最も効果的なものの1つは、"ラーダ"型ディーゼルエレクトリック潜水艦でなければなりません」

ソヴィエト時代、「戦略型原潜」展開の任務は、ベチェヴィンスク湾に駐留する第182潜水艦旅団により遂行されていました。

しかし、それは(軍)改革中に解散しました。新たな連合部隊が、同じ部隊番号を受け取り、同じ場所に駐留する事は十分に有り得るとドミトリー・ボルテンコフは見ています。

太平洋での任務遂行の為に、プロジェクト「ラーダ」型艦は、通常のディーゼルエレクトリック潜水艦よりも遥かに大きな力を発揮できると、潜水艦船員クラブの代表イーゴリ・クドリン1等海佐は考えています。

大型自動化艦「ラーダ」型が、ここで演じる役割は、敵に察知されにくい事と、遠距離探知手段を有していることです。

黒海及びバルト海といった制限のある海域での行動には、古い世代の潜水艦が充分に対処しています。

基地及び艦船の保護に加え、プロジェクト677潜水艦は、必要に応じて他の任務を遂行できます。

その中には、機雷源の敷設、特殊部隊の移送、重要な水上及び水中目標の捕獲が有ります。

さて、このようなロシアの行動を米国は「ロシアの潜水艦建造能力の復活」の脅威を感じているようです。

米軍のジェームス・フォゴ欧州軍海軍司令官(海軍大将)は今月7日までに、ロシアの海軍戦力に触れ、一部の最新型潜水艦や巡航ミサイルの脅威への懸念を表明しました。

ジェームス・フォゴ欧州軍海軍司令官

米国防総省で記者団に述べた。司令官は老朽化した空母を含むロシア海軍の海上戦力については脅威はほとんどないとし、主力艦の性能についても強固なものはないとも明言しました。

フォゴ司令官はその上で、ロシアは新型のドルゴルーキイ級やセベロドビンスク級の潜水艦の他、キロ級の新たなハイブリッド型潜水艦(ラダー型のこと)も建造したと指摘。キロ級の潜水艦6隻は既に「黒海や地中海東部」に出動しているとし、非常に高性能とする独自開発の巡航ミサイル「カリブル」を発射していると説明しました。このミサイルは欧州諸国の全ての首都を射程内に収めているとの警戒感も示した。

カリブル

この巡航ミサイル「カリブル」は、他に類似するものが無いです。地上目標攻撃用の亜音速ヴァージョンでは、このミサイルの最大飛翔距離は約2500kmになります。

さらに、この「カリブル」には 多様なヴァリエーションを有する戦闘機器である事を確認されました。

ミサイルは、一体型の弾頭を搭載します。従来の弾頭を装備する場合、ミサイルの最大飛翔距離は、およそ2500kmになります。

「カリブル」は高精度兵器であり、数千キロメートル離れた目標へ発射されても、予想される誤差範囲は2-3メートルを超える事は有りません。

「カリブル」の対艦用の超音速ヴァージョンでは、最大飛翔距離は375kmです。

比較の為に、公開情報によると、アメリカが装備する有翼ミサイル「トマホーク」の飛翔距離は、潜水艦搭載用の非核ヴァージョンで約1150kmです。

日本も当然のことながら、「ラダー型」潜水艦への対応が迫られるものとみられます。東シナ海、南シナ海の中国の潜水艦に対応するだけではなく、オホーツク海でロシアに対峙しなければならないです。

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2018年8月16日木曜日

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トランプ氏、ハイテク分野から中国を締め出し…国防権限法で中国製品の政府機関での使用禁止 島田教授「日本でも対応が必要」

ドナルド・トランプ米大統領が、ハイテク産業からの「中国締め出し」に踏み出した。13日成立した国防権限法で、中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)と華為技術(ファーウェイ)の製品について、米政府機関での使用を禁じたのだ。トランプ政権は、両社と中国情報機関との関係を問題視している。機密漏洩防止という安全保障上の観点から、断固たる措置に踏み切った。

「米国は平和国家だが、戦いを余儀なくされれば必ず勝つ」

トランプ氏は13日、ニューヨーク州のフォートドラム陸軍基地で大勢の兵士を前に国防権限法の署名式を開き、こう演説した。

国防権限法に署名したトランプ大統領 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

米国ではこれまでも、ZTEとファーウェイの製品について「情報を不正に改竄(かいざん)したり盗んだりする機能」や「ひそかにスパイ活動を実施する機能」の存在が指摘され、使用が問題視されていた。情報機関の高官が、中国のスマホメーカーによって米国人ユーザーの安全が脅かされるとの見方を示したこともあった。

国防権限法では、両社について「中国情報機関と関連がある」と指摘した。そのうえで、2社の製品を米政府機関が使うことを禁止したほか、その製品を利用する企業との取引を制限した。

同法では、中国が米企業を買収して先端技術を奪うのを阻止するため、対米外国投資委員会(CFIUS)の監視機能を強化し、IT産業への投資に上限を設けることも政府に要請している。

米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「ロシアに加え、中国がさまざまな形で米国に対するハッキングを行っていることが近年、強く主張されている。このため、防御だけでなく、反撃もしていくべきだという流れになっており、国防権限法はその一環だろう」と話す。

米国だけでなく、他国でも中国企業への警戒が進んでいるという。

島田氏は「欧州でも、中国企業によるハイテク分野の買収を阻止する動きがあり、日本だけが遅れ気味となっている。戦略的センシティブな分野では、対応が必要だろう」と指摘した。

【私の論評】世界は日米英露が協調して中国を叩く体制に入りつつあり(゚д゚)!

国防権限法とは、米国政府が国防総省に対して予算権限を与える法律のことです。当該会計年度より5年間にわたり特定の事業計画に対する支出について権限が与えられるもので、年度ごとに制定されます。

今年の7月を皮切りに、国際関係において明らかに構造的変化が起こりました。7月6日米国は支那(中国のこと、以下同じ)に対して貿易戦争を発動しました。これにより、本格的な米中対立の時代が幕開けしました。

ブログ冒頭の記事の国防権限法関連による支那への対応もその一環です。

日本の政財界人のほとんどはこのことをほとんど理解していないようですが、米トランプ政権は、世界の経済ルールを公然と破ってきた支那を徹底的に叩く腹です。

今後は、支那に対して味方をするような経済活動は、米国から反米行動とみなされることになります。

そうして、7月に起きたもう一つの大きな出来事は、米露協調時代が始まったことです。7月16日にはフィランドの首都ヘルシンキで米露首脳会談が開催され、その路線が確定しました。

フィランドの首都ヘルシンキで米露首脳会談で握手するトランプとプーチン

トランプ氏もプーチン氏も、公式にそのような発言はしていませんが、ロシアは米国に協調して世界秩序を再構築する方向に大きく舵をきったものとみられます。

7月には、この大きな2つの出来事が起こったのです。この2つの出来事が、今後の世界情勢を大きく方向づけることになるのです。

今から振り返ると、対中国貿易戦争の開始をトランプ大統領が宣言したのは、今年の3月でした。ところが、実際に開始したのは今年の7月6日です。そうして、この貿易戦争は、本格的な金融制裁も含む、本格的な経済戦争に発展していくことでしょう。

支那経済は、既に落ち込み始めていますが、これから本格的に大きな被害を被ることになります。

これまでの支那の経済的に大発展できたのは、輸出によるドルの獲得と、華僑も含む諸外国からの巨額の投資でした。これにより、支那は巨額のドルを得ることができ、それが経済発展の原動力となり、支那の人民元の信用を高めることになりました。

この巨額のドル獲得能力を破壊しようとするのが、トランプ政権による高関税政策なのです。
この狙いはあくまで、支那に知的所有権や独禁法などの国際ルールを守らせることです。ただし、それは表面上のことで、真の理由は、支那の軍事拡張策を抑制するためです。支那はドル獲得能力をもとに経済を発展させ、それを元に過去30年以上にわたり軍拡を継続してきました。

その結果、南シナ海で傍若無人な軍事行動を行うとともに、日本の尖閣諸島付近で挑発行為を繰り返し、台湾には直接支配をしようと様々な画策をしています。

さらに、一帯一路の巨大プロジェクトにより、世界各地でインフラ投資・開発をし、結局のところ支那の企業に受注させたり、労働者を支那から派遣したりして、当該国の儲けはほんどなく、返済不能とみると、領土を実質的に奪うなどの暴虐の限りをつくしています。

こうした暴虐を繰り返す支那の能力の源泉は巨額のドル獲得能力であり、この能力の源泉を一気に叩き潰してしまおうとするのが、トランプ政権の対支那戦略なのです。

現在支那の経済は急速に縮小しています。企業倒産だけではなく、個人の住宅ローン破産も続出しています。経済悪化にともない支那全土で反政府デモが起きています。その数は今や年間100万件を超えるともいわれています。人口13億人以上の中国でもこれは、破滅的に大きな数字です。

このような支那ですが、この支那が1949年に建国して以来、支那共産党が何故統治の正当性を保つことができたのでしょうか。それは、結局のところ建国からしばらくは、何とか人民を飢えることなく食べさせることができたからです。無論、大躍進等の期間などは、相当の人民が餓死しましたが、それを除くと何とか飢えをしのぐくらいのことはできていました。

そうして、ここ20年くらいは、人民により良い経済生活を約束しそれを維持することができたため、ようやっと統治の正当性が保たれてきたのです。昨日よりは、今日のほうが収入が多く、今日よりは明日の方が豊かな生活が約束されていました。

それどころか、共産党の幹部に取り入ることに成功した人民の中には巨万の富を得るものまであらわれました。こうした人民とっては、支那共産党はなくてはならない存在になりました。

だからこそ、人民の大多数は、共産党の一党独裁、共産党員の横暴と不公正、暴力にも耐えてきたのです。元々、支那には民主政治、自治、言論の自由の伝統もありません。封建制度と呼ばれる分権的自治の伝統もありません。

現在の先進国では当たり前になっている、民主化、政治と経済の分離、法治国家化もされていません。こんな環境でも、支那人は生きていけるのです。

そのような彼らにとって一番の関心事は経済です。皆、カネが儲かれば、少なくとも昨日より今日が儲かるようになっていれば、人民は大人しくしているというのが、支那の伝統でもあります。

現在まで、支那共産党はこのような人民の行動原理をわきまえで、政治的自由は与えなかったものの、人民各層によりよい経済生活だけは約束し、曲りなりもそれを実現してきました。それが支那共産党の統治の正当性を示す唯一のものでした。

拝金主義が蔓延する中国で中国で実施されている富豪との
お見合いパーティー、審査を経て最終的に候補者12名に絞られる

ただし、その正当性は脆いものであり、それを補うために、支那共産党は意図して意識して、体系的に時間をかけて、反日教育を行ってきました。しかし、それにも限界があります。

かつて、支那では反日サイトが興隆した時期がありましたが、この反日サイトを放置しておくと、結局反政府サイトに変貌してしまうことがしばしば起こったので、しばらく前から中国共産党は反日サイトを強制的に閉じるようにしたため、今日ではみられなくなりました。

また、2012年あたりまでは、中国全土で反日デモが開催されましたが、これもそのまま放置ておくと、反日デモがいつの間にか反政府デモに変わってしまうということが、しばしば起こるようになったため、政府がこれを取り締まるようになったため、現在支那ではほとんど反日デモはみられなくなりました。

2012年あたりまでみられた中国の大規模反日デモ

こうなると、ますます支那共産党の統治の正当性は、経済だけということになってきました。つまり、経済成長ができなくなれば、支那共産党の統治の正当性も失われるのてす。これは他の国では全くみられない、支那独自の現象です。ここがまさにトランプ政権の目の付け所です。

さて、大統領選挙の頃からのトランプ氏の演説等を分析すると、彼がロシアと大きな協調体制を築きたいと考えていたのは確かです。米露が協調して、イスラム過激派や支那を抑え込むというのが、トランプの基本的な世界戦略観です。

この米露協調路線を米国内で妨害しようとする人々が叫んでいたのが現在では、日本の「もりかけ」と同様に何の根拠もないことが明白になった「ロシア・ゲート」でした。

ロシア・ゲートを騒ぎ立てた人々は、反トランプ派であり、それは親支那派であったとみて間違いないです。そうして、問題なのはこれらの人々の中には共和党の一部も含まれていたのです。共和党の中にも、無国籍の大企業を支持するような立場の人々は反トランプでした。

そのような人々は、トランプ大統領がロシアと組むことにかなりの危機感を感じていたものと思います。彼らの頭の中には、かつてのソ連があったものと思います。

しかし現在のロシアは、現在でも世界第2の軍事大国ではありますが、このブログでもたびたび掲載しているように、経済は韓国より少し小さいくらいです。韓国の経済というと、大体東京都と同程度です。

いくら東京都が核武装をしたり、他の軍事力を強化したとしても、米国に伍して、覇権国家になろうと思ってみても土台無理な話です。さらに、人口もこの広大な領土であるにもかかわらず、日本よりわずかに2千万人多い、1億4千万人です。

そんなことよりも、ロシアのプーチンは、米国を中心とする現在の世界秩序をうまく利用しながら、ロシアの権力を少しでも拡大していこうというのがプーチンの基本戦略です。さらにはロシアは、世界で一番長く支那と国境を接しているということから、プーチンは支那の台頭に脅威を感じています。

ところが、習近平は現在の米国を頂点とする世界秩序に挑戦し、かつてのソ連のように、支那が覇権国家になることを目指しています。もし支那が世 界 ナンバー1の覇権国家を目指すというなら、それは米国を妥当しなければ不可能です。 それを習近平はどうどうと宣言しています。プーチンは無論そのようなことは宣言していません。

米国からすれば、ロシアと組み支那を阻害するというのは当然の戦略です。ただし、プーチンはロシアがかつてのソ連のように覇権国家になる夢を完全に捨ててはいないでしょうが、それにしても現在のロシアではどう考えてあと20年は全く無理です。

そんなことよりも、プーチンが何よりも米国に望むのは、経済制裁の解除でしょう。米国の経済制裁により、ロシアの経済成長はほとんどゼロの状態が続いています。米国が解除すれば、EUの対ロシア経済制裁も解除できるでしょう。

一方米国が、ロシアに求めるのには、北朝鮮やイランの核武装の阻止、中東の安定化、イスラム過激派の壊滅、アフガニスタンにおけるアヘン問題などにおけるロシアの全面的な協力です。

世界一の軍事大国である米国と、世界第2の軍事大国であるロシアが協力しなければ、このような地域紛争を安定化させることは難しいです。だからこそ、両国が大き国益を踏まえた上で手を携えたのが7月16日の米露サミットだったのです。

またアジアにおいては、日米英の三国同盟にロシアが協力することになれば、経済的にも軍事的にも、対中国封じ込めは完璧となり、支那の衰退は確定したようなものです。そうして、この路線は日本の安倍総理が目指す路線とも一致しています。

以上のようなかなり大きな構造変化があったのが、今年の7月だったのです。後世の歴史家は、この時を歴史の大きな転換点だったと位置づけることでしょう。

ただし、米国内では未だ反ロシア派が一定の力を持っていることから、トランプ大統領が、今すぐに米露協調路線を全面的に実行することはないでしょうが、両首脳の間ではこの路線が合意されたというのが7月16日だったのです。

いずれにせよ、今後日米英露が協調して中国を叩く体制に入りつつあるとみるべきです。日米の経済力、米露の軍事力、それに加えて英国など有力な他国の協力があれば、支那を叩きのめすことは十分可能です。

ただし、英国とロシアの関係は、英国内でのロシア元スパイ暗殺未遂事件などがあり良くはありませんが、中国に対峙するという共通の目的に向けては十分に協調できると考えられます。その他、フランスも太平洋に領土を持つということから、協力を仰ぐことはできるでしょう。豪州も協力が見込めます。

このあたりを理解しない日本のマスコミは、また米国大統領選でトランプ大統領登場を予測できなかったように、これからも世界情勢を誤って判断して、誤った報道を続けることでしょう。

マスコミは過った判断をしても、それで危機に陥ることはありませんが、支那で活動したり、支那に投資している企業はそうではありません。支那に利する活動をしていると判断されれば、米国の制裁の対象になる可能性も十分あります。国際情勢を見誤れば、とんでもないことになりかねないです。マスコミの無責任な支那報道に惑わされたり、煽られたりせず自ら情報収集し、自ら対処すべきです。

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2017年9月10日日曜日

教育分野への経産省の「領空侵犯」は歓迎すべきだ―【私の論評】現在の日本の学校は、知識社会の現状に対応していない(゚д゚)!

教育分野への経産省の「領空侵犯」は歓迎すべきだ

この閉塞感は日本だけだから


 教育現場に生産性は必要ない?

経済産業省は、'18年から教育現場で新たな事業支援を始めることを発表した。

具体的には、教育現場の生産性を高める目的で、授業や部活の外部委託の援助をする。たとえば、外部講師がインターネットで、生徒一人ひとりのレベルに合わせた授業を行う場合や、「休日出勤」を強いられる部活動の顧問の代わりに、外部の人物に部活動の指導を依頼する際には資金援助を行う。教育現場の改善にむけ、ベンチャー企業を学校に紹介するともいう。

この事業支援は'18年度予算の概算要求に盛り込まれる予定だが、そもそも教育現場は文部科学省の管轄。経産省はうまく折り合いをつけてやっていけるのだろうか。

霞が関の各省庁は縦割りでしっかり区切られているが、実は経産省は伝統的に各省庁の事業に首を突っ込むことで有名だ。

たとえば外務省の管轄である外交の場では、かつては「通商交渉」として外務省と競いながら、ある意味「二元外交」をしてきた。また、電気通信の分野では、かつての郵政省の電波行政に対して、通信産業の振興を目的に主導権争いをしてきた。

今回も教育という文科省の分野に、経産省が口を挟んできたわけだが、こうした省庁間での政策の競争をよく思わない人間も霞が関の中にはいて、今回の経産省の政策にも否定的だろう。

そうした人からは「教育はビジネスではない」という批判が出てくる。「聖職者」である教師の仕事を外部に委託させるとか、ベンチャー企業に学校教育の一部を託すとか、結局企業を儲けさせたいだけなのでしょう、と言いたいのかもしれない。

あたかも教育現場に生産性は必要ないという理想主義を持っているかのようだ。

 教育現場はもっとよくなる

たしかに、今の教育基本法第9条では「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない」と、教員の崇高な使命を規定している。

学校教育に株式会社が参入することについて、強硬に反対しているのは文科省だ。学校教育法では、学校は国公立か学校法人設置かに限られ、株式会社の参入は認められていない。小泉政権の時、すったもんだの議論の末、特例として特区内では「株式会社立学校」も認められた。

しかし「株式会社立学校」では私学助成金がもらえず、また法人への寄付についても税制上の優遇措置がなく、財政的に不利だ。そのようななか、現存するインターネットを活用した通信制の株式会社立学校は頑張っているほうだ。

この「株式会社立学校」だけでなく、塾や予備校は文科省からみれば日陰の存在だ。時には、それらの存在を気に食わず、潰しにかかることもある。

実際のところ、学校を文科省が認めた学校法人に限るという規制は、諸外国では見られない。学校において多様性を認めない日本の文科省はガラパゴス的な存在だ。

そうした日本の教育行政を変えられるなら、経産省の教育支援はいいことだ。経産省が他省の縄張りに「領空侵犯」しても、文科省の行政に活を入れるためなら許されてもいいと筆者は考える。政策間競争が行われれば、結果として国民にはメリットになるはずだ。

【私の論評】現在の日本の学校は、知識社会の現状に対応していない(゚д゚)!

誰もが教育を大事にし充実すべきだと言います。でも、その費用に見合うものを得ていると思う人は滅多いないと思います。

教育は放っておくにはあまりに大きな問題になりました。知識社会においては、教育がキャリア、機会、昇進を左右するからです。


ただし、知識社会といった場合、知識の意味が20世紀の時代と比較すると変わったことを認識しなければなりません。

20世紀に知識といわれたものは、百科事典に掲載された内容のようなものでした。ですから、20世紀に知識人と言われた人々は、今日の感覚からすると単なる物知りに過ぎませんでした。

21世紀になってから、しばらくして、先進国のほとんどが知識社会に入ってから、この知識の意味が変わりました。知識社会における知識とは、具体的に仕事に適用できる知識を意味するようになったのです。そうして、百科事典に掲載されている内容のようなものは、情報と呼ばれ、知識とは明確に区別されるようになりました。

知識と情報は、異なります。たとえば、救急医療に用いられる医学知識を思い浮かべて下さい。最近の救急医療に用いられる知識は現場で具体的な治療方法として使えるものであり、それもかなり高度な治療に適用できるものです。

そうして、知識社会とそうでなかった時代との大きな違いは、知識社会以前は富の源泉が、お金でしたが、知識社会においては、知識が源泉になったのです。

お金は制約条件に過ぎなくなりました。お金がなければ、いかに優れた知識があったにしたとしても、会社であれば、人材を確保したり、設備投資もできません。しかし、お金がいくらあっても他社を出し抜くような高度な知識がなければ、現代企業は富を生み出すことはできません。

このような知識社会になったにも関わらず、それに対応すべき学校は、現状では教員の生産性が低過ぎます。

教員の生産性を上げ、成果を上げさせ、彼らの知識、技能、努力、献身を無駄にすべきではありません。

生徒や学生の成績不振は学校の責任であり、そう考えない教員はすべからく恥ずべきです。あらゆる組織の構成員が、成果に責任があります。教育者も自分の成果には責任があります。成績の悪い学生を責めることは許されないです。なぜなら、成績の悪い学生を生み出したのは、教育者の責任だからです。

これは、企業内での教育を考えると、よく理解できます。現場に何もできない社員しか配置できない、人事部は無能と謗られても致し方ありません。まともな会社の人事部は、採用から社内教育までかなり計画的に実践的に行います。個々人の能力、傾向、個性を把握して、配置を決め、それに見合った教育を行います。これには、あまりに労力がかかるので、一部あるいはかなの部分を外注に頼る企業もあります。

しかし、現在の学校は、現在の知識社会に対応していません。ただし、これは現場の教師だけの責任ではありません。やはり、大きな責任は文科省にあります。すでに生徒や学生が反旗をひるがえしています。教室で教えていることが退屈で無意味であるとしています。教育の重要度は増しているにもかかわらずです。

学校はもはや新しい世界への窓ではありません。唯一の教育の場でもありません。残念ながら、古びた代用品にすぎません。なぜなら幼児でさえ、テレビなどを通じて生々しく外の世界を見ているからです。今日の電波、インターネットなどの通信、メディアはその方法と形態において、コミュニケーションの達人であるからです。

子供たちはなぜ学校が退屈きわまりないのか、息が詰まるだけのところになっているのかを知りません。しかしテレビの水準に慣れ親しんだ彼らは、今日の教え方では受けつけません。許された唯一の反応が勉強をしないことです。

知識社会においては知識はすぐに陳腐化する
知識社会では、方法論にかかわる知識が必要となります。これまで学校では教えようとさえしなかったものが必要になるのです。知識社会においては、学習の方法を学んでおかなければならないのです。

知識社会においては、すぐに陳腐化する教科内容そのものよりも、学習継続の能力や意欲のほうが、重要です。知識社会に入ってすでに数十年になった現在では、生涯学習が欠かせません。したがって学習への規律が不可欠です。

実際には、何を行うべきかは明らかです。事実、何千年前からとは言わないまでも何百年も昔から、継続学習への動機づけとそのための規律は知られています。

優れた美術の教師が知っています。優れたスポーツのコーチが知っています。最近の管理者研修用の資料によれば、組織内の優れた「助言者たち」が知っています。

彼らは、生徒を指導し、生徒自身が驚くような優れた成果をあげさせます。その結果、生徒は興奮し、意欲を持ちます。とくに、継続学習に欠かせない厳格な規律を伴う絶えざる作業と訓練に対して意欲をもつことになります。

音階の練習ほど退屈なものはないです。それでもピアニストは、大家になればなるほど、音階の練習を忠実に繰り返します。毎時間、毎日、毎週繰り返します。

ピアニストは日々音階の練習を繰り返す
同様に、外科医も、優秀であればあるほど、傷口の縫い目を正確に合わせるための練習を毎時間、毎日、毎週繰り返します。

ピアニストは、何ヶ月も、あくことなく音階を練習します。しかし演奏の技術は、ごくわずか向上するだけです。でも、このわずかな向上が、すでに内なる耳によって聴いている音楽的成果を実現さるのです。

外科医も、何ヶ月もあくことなく傷口を縫い合わせる練習をします。しかし、指の技術はごくわずか向上するだけです。しかし、このわずかな向上が手術のスピードをあげ、患者の命を救うのです。

外科医は日々傷口をぬ言わせる練習をする
あらゆる組織のマネジャーも同じです。そうして、彼らには同じことを日々繰り返し練習し、より効率よく、より上手にできるようになることも必要ですが、さらに日々生まれる新たで高度な知識を身につけることが重要です。

物事を「達成」するには、それもより良く達成するためには、以上のような積み重ねが必要不可欠です。このように継続的に学習する、意欲を持って進んでいくためには、やはり生徒を指導し、生徒自身が驚くような優れた成果をあげさせる。その結果、生徒は興奮し、意欲を持つ。ここがポイントになっていくのでしょう。

これをできるようにすることこそ、真の意味での教育革命になります。ブログ冒頭の記事にある、「教育現場の生産性を高める目的で、授業や部活の外部委託の援助をする」という経産省の試みはこれを目指すというものではないですが、それにしても現場の教師の生産をあげるために役立つことは間違いないと思います。

これには、すでに先行事例があります。米国では、数十年前に病院で調査が行われましたが、その当時の看護師の最も大きな不満は、ペーバーワークがあまりに多すぎて、患者のケアそのものができないというものでした。

そうして、その対処策として、ある病院でペーパーワーク要員(事務員)を増やして、看護師にペーパーワークそのものをやらせないようにしました。そうしたところ、病院の生産性は飛躍的に高まったのです。

その後このようなやり方が、世界標準となっています。特に先進国では病院の事務は事務員が実施するというのが当たり前になりました。日本でも、大きな病院に行くと、事務員が大勢いる様子を見ることができます。

このような事例もあることですから、経産省の新たな試みは必ず何かの成果生み出すものと思います。実際、現在の学校の教師のスケジュールはあまりにも過密であり、今の状況では確かに本来の子どもたちの教育にさける時間は少ないです。

まずは、日本の教育現場はあまりに遅れているので、このようなところからの改善から勧めていかざるを得ないのです。ここまで遅れてしまっのは、やはり文科省の責任が大きいです。

それから、株式会社学校に関しては、日本では2004年から2009年春までに全国で高等学校21校、中学校1校及び小学校1校が設置されました。既存の学校と違い、カリキュラムを自由に組んで特色を打ち出すことができたり、校舎や運動場等の施設についての条件が緩いのが利点ですが、逆に私学助成金が受けられず、また学校法人への寄付には認められている税制上の優遇措置がないという財政的に不利な点があります。

私自身は、株式会社学校には、学校はそもそも営利組織ではないという観点から反対ではあるのですが、それにしても、日本では非営利組織も欧米と比較すれば、生産的ではないし、その中でも学校の生産性は極めて低いので、選択肢の一つとして株式会社学校も認めては良いのではないかと思います。

とにかく、現在の日本の学校は、知識社会の現状に対応していないのは事実です。この問題もいずれなんとかしていかなければならないです。

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2017年4月4日火曜日

米韓軍の最高機密軍事作戦が流出か 北がハッキング…過去最悪の被害 韓国メディア報道―【私の論評】米軍による北朝鮮攻撃は、首脳会談での習近平の対応いかんで決まる(゚д゚)!

米韓軍の最高機密軍事作戦が流出か 北がハッキング…過去最悪の被害 韓国メディア報道

3月6日、韓国の北朝鮮との国境線近くで、軍事訓練の準備を進める米軍の兵士ら
 韓国KBSテレビは3日、韓国軍の内部ネットワークに対する北朝鮮のハッキングで、朝鮮戦争が全面再開された際に適用となる米韓軍の軍事作戦「作戦計画5027」が流出していたと報じた。韓国政府関係者の話としている。

 同計画は最高機密とみられ、流出が事実なら韓国軍の受けた過去最悪のハッキング被害となり、米韓軍の展開に深刻な影響が及ぶ可能性がある。

 ハッキングは昨年9月に発生し、12月に発覚した。しかし、韓民求国防相は当時「深刻な影響をもたらすものではない」とし、被害は軽微だと主張していた。

 韓国政府関係者によると、最近になって軍内部の捜査機関が被害状況を国防相に報告したという。

 軍事筋や韓国メディアによると、作戦計画5027は北朝鮮の朝鮮人民軍の南侵による朝鮮戦争再開を想定し、1970年代から改定が重ねられてきた。

 米韓軍が陸上で北朝鮮の進撃をとどめて北上すると同時に、北朝鮮の日本海と黄海の東西両海岸に海兵隊を上陸させ、平壌一帯を制圧するとのシナリオとみられている。

【私の論評】米軍による北朝鮮攻撃は、首脳会談での習近平の対応いかんで決まる(゚д゚)!

朝鮮半島有事をめぐっては、在韓米軍はどう動くべきかについて、複数のシミュレーションが存在します。これに関する4つのコードとその簡単な説明を以下に掲載します。この他にもコードが存在しますが、現在実施される可能性があるものに絞ります。
5027:北朝鮮が韓国に侵攻した状況に対応する対応 
5029:クーデターや革命などが起こったさいの対応 
5030:必要物資を枯渇させて政変を起こさせる対応 
5015:北朝鮮の核・ミサイル基地への先制限定攻撃
5027については、ブログ冒頭の記事にも一部掲載されていますが、無論のこと詳細は示されていません。以下に防衛筋な、軍事評論家などによる推測を掲載しておきます。
まず北のレーダーをかいくぐってステルス型のB2爆撃機が、迎撃ミサイルの基地を爆撃して無力化する。続いてF22戦闘機が、レーダー施設を攻撃。これで敵の“目”を完全にふさぐ。米グアム基地からB52爆撃機、韓国軍もF15K戦闘機を発進させて北の軍事拠点に絨毯爆撃を仕掛ける。 
これに対抗する北の主力戦闘機はロシア製の「ミグ29」戦闘機。情報筋によると、実戦で使えるのは十数機で「北は米韓両軍の圧倒的な戦力差になすすべがない」(防衛筋)という。 
攻撃は空に留まらず、「日本海に展開するオハイオ級原潜から巡航ミサイル『トマホーク』が発射され、軍事拠点を狙う。海と空からの一斉攻撃が終わると、米韓連合の陸軍部隊が38度線を越えて平壌に向けて進軍する」。 
すべての作戦が終了して平壌が陥落するまでに「中国軍の(北への)加勢がなければ、長くても2週間程度。
5027に関しては、北朝鮮が韓国に侵攻した場合のコードです。以下に述べるように、これは今回米軍がトランプ大統領の決断によって実行しようとしているとみられる金正恩斬首作戦とは直接は関係ありません。

しかし、金正恩斬首を米軍が実行すれば、北朝鮮が韓国に侵攻する可能性は十分にあります。それに対する防衛措置が5027ですから、重要といえば重要です。しかし、私は今回漏れたのは、フェイク情報かもしれないと思っています。

オバマ大統領のときの昨年のこの情報が漏れたとされているときよりも前から、米軍は金正恩斬首作戦の準備を具体的に進めていました。そのような時期に、いくら韓国といえども米軍との関わりのある情報をやすやすとハッキングされるようなようなことはないと思います。

また、実際にハッキングされたとしても、これは軍事機密情報ですから、本来は発表しないのが当たり前だと思います。それをわざわざ発表するということは、そもそもハッキングされたのが、フェイク情報なのか、あるいは現時点ではハッキングされたとしても支障がない程度に「作戦計画5027」が改定されたからだと思います。

それよりも何よりも、最初からフェイク情報を流す目的で、北朝鮮に何があっても韓国に侵攻することを思いとどまらせるような、内容を流したのかもしれません。

5030についても、以下に簡単に掲載しておきます。これは以下のリンクから引用しました。詳細を知りたい方は、以下をご覧になってください。


以下に一部引用します。以下は、金正日が存命だったときのプランであり、金正日の名前もでてきますが、これは無論現在では金正恩と読み替えてください。
作戦計画5030は、北朝鮮の限定的な軍事資源を枯渇させ、金正日に対する軍事クーデターなどを誘発させる事態、あるいは最終的に金正日の「除去」に繋がる雰囲気を醸成させることを目的としており、「撹乱工作作戦」と呼ぶべきものである。 
こうした謀略工作は、かつてはCIA(米中央情報局)が担当していたが、作戦計画5030の特長は、謀略工作を軍事オペレーションとして組み込み、DIA(米国防情報局)が主体となって軍が実施することにある。以下はその工作内容である。 
(1) 食糧、水、及びその他の戦時備蓄を枯渇させる目的で軍事演習を実施
(2) スクランブルにより貴重な航空燃料を消費させる目的で頻繁な偵察飛行を実施
(3) 戦略的な偽情報により内部混乱を助長
(4) 政権中枢の幹部たちの亡命を積極的に支援
(5) 金正日の資金源を壊滅させる目的で外貨の流入径路を遮断(合法措置) 
戦闘ではなく謀略によって、北朝鮮の金正日独裁体制を瓦解させるのが、作戦計画5030の特徴である。実際、米軍の撹乱工作である作戦計画5030により、金正 日に対する攻撃作戦はすでに開始されている。 
ブッシュ大統領は、戦争ではなく謀略 によって「危険な男」を除去しようとしているようである。また、作戦計画5026 と5030を統合することによって、金正日個人をピンポイント攻撃できる態勢は、 すでに整っていると思われる。外交交渉の場で金正日が国際協約を無視するような態 度に出れば、国際世論の後押しを受けて、金正日の抹殺という選択肢もあり得るのか もしれない。
5015は、2015年6月に策定されています。その内容について、ジャーナリストの山口敬之氏は、『週刊文春』3月30日号で、次のように説明していま。
 これは(5015)は、最新兵器の特性を活用した核・ミサイル基地への先制攻撃や指導部の排除も含まれる作戦だ。軍事施設を徹底的に破壊するため、攻撃対象は700ヵ所に上り、いずれも基本的に壊滅させることが求められている。ミサイルや特殊爆薬で爆撃しては、攻撃の成果を偵察機で検証し、必要ならば再攻撃を仕掛ける。攻撃完了には数週間から数ヶ月からかかると見られる。──『週刊文春』3月30日号より
現在、トランプ大統領が実行しようとしている軍事作戦は、以上のどの作戦コードとも違うようです。

作戦の目的は、5015の目的である北朝鮮の核・ミサイル基地への限定攻撃ではなく金正恩委員長の「司令部システム」への限定攻撃です。したがって、攻撃対象は5015でいう700ヵ所ではなく、20~40ヵ所に過ぎないのです。司令部システムへの限定攻撃で狙うのは、あくまで金正恩委員長自身であり、いわゆる「金正恩斬首」なのです。金委員長による「核による断末魔の反撃」を抑えることを目的にするものです。
米国が「斬首作戦」を展開するのは、オサマ・ビン・ラディンを処刑したさいのオペレーションと同じです。現在、米韓合同軍事演習で、そのときの特殊部隊要員はすべて米空母カールビンソンに乗船して韓国周辺にやってきています。

トランプ米大統領が「金正恩斬首作戦」にこだわっている証拠といえるものがあります。それは、民主党のラッセル国務次官補を3月8日まで続投させたことです。ラッセル氏は、30年以上の経験を持つ職業外交官で、日韓両国で勤務した経験を持つアジ
アのスペシャリストです。
トランプ大統領はオバマ政権時代の幹部を根こそぎ解任していますが、ラッセル国務次官補だけは留任させたのです。それはラッセル国務次官補が「金正恩斬首作戦」の考案者だからなのです。ラッセル氏は、2016年10月に安全保障記者を前に次のような衝撃的な発言をしています。

金正恩は核攻撃能力を強化するだろうが、そうすれば金正恩は即死する。──ラッセル国務次官補

ラッセル元国務次官補
「即死」という言葉は、非常に強い響きを持っています。昨年10月の時点でラッセル国務次官補がこの発言をしていたことはオバマ政権のときから「金正恩斬首作戦」が周到に練られていたことを物語っています。そのラッセル氏も3月8日にはひっそりと退任しています。

これは、彼がいなくても作戦を実行できる体制が国務省にできたことを意味します。ここで重要なのは、「金正恩斬首作戦」は北朝鮮という国を崩壊させるのではなく、トップの首をすげ替えることを意味していることです。つまり、別のトップを用意する必要があります。

このトップに最もふさわしい人物は金正男氏以外いないのです。北朝鮮も米国が金生恩委員長の暗殺を企てていることは当然わかっています。そのため北朝鮮は、米国の動きを注視し、その動きに合わせていちいち反応しています。そうして、日米首脳会談が行われたのは今年の2月のことですが、それを狙うように、北朝鮮は、移動車両から弾道ミサイルを発射して牽制しています。

そして、安倍首相が帰国の途についた頃に、金正男氏がマレーシアでVXガスで暗殺されたのです。金正恩委員長は、自分に代わり、北朝鮮のトップの座につく可能性の高い金正
男氏を暗殺したのです。

3月1日に米韓合同軍事演習が始まると、それを牽制するかのように、北朝鮮は3月6日に弾道ミサイル4発を同時に打ち上げています。そして3発のミサイルが日本のEEZ(排他的経済水域)に落下したのです。軍事専門家の分析によると、長崎県の米海軍佐世保基地と、山口県の米海兵隊岩国基地が標的だったのではないかとされています。

そして3月15日から19日まで、ティラーソン国務長官は日本、韓国、中国の3ヶ国を訪問しました。これは、作戦が実行される可能性があることを伝える歴訪であったと思われます。このティラーソン国務長官をサポートするためか、3月17日にトランプ大統領は、北朝鮮について次のツイートを発信しています。

北朝鮮の行動は非常に悪い。アメリカを長年愚弄し続けた。中国は事態を放置してきた。──トランプ大統領

このトランプ大統領のツイートに呼応して、北朝鮮は19日に弾道ミサイル推進エンジンの燃焼実験を公開して米国を牽制したのです。非常にきわどい火遊びであるといえます。 

そうして、以前このブログに掲載したように、“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み段階に入っているのです。

これについては、以前このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【スクープ最前線】“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み…特殊部隊の単独作戦で「すでに待機」―【私の論評】正恩は、習近平によって斬首される(゚д゚)!
トランプ大統領
北朝鮮情勢が緊迫している。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件などを受け、ドナルド・トランプ米大統領が最終決断を迫られているのだ。「兄殺し」もいとわない狂気のリーダーに、核・化学兵器搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)を握らせれば世界の平和と安定が脅かされかねない。ジャーナリスト、加賀孝英氏の独走リポート。
「あいつ(正恩氏)は異常だ!テロリストだ!トランプ大統領は、そう吐き捨てたようだ」。旧知の米情報当局関係者はそう語った。驚かないでいただきたい。朝鮮半島有事が秒読みで迫っている。米国は、国連安保理決議を無視した新型中距離弾道ミサイルの発射(12日)や、猛毒の神経剤VXを使用したマレーシアでの残忍な正男氏殺害事件(13日)を受け、新たな「作戦計画=正恩氏斬首作戦」を準備した。米国はこれまで、北朝鮮に対して「作戦計画5015」を用意してきた。
  
どこが違うのか。米軍関係者が明かす。「5015は、北朝鮮の核・軍事施設など約700カ所をピンポイント爆撃し、同時に、米海軍特殊部隊(ネービーシールズ)などが正恩氏を強襲・排除する。新作戦計画は、特殊部隊の単独作戦だ。国際テロ組織『アルカーイダ』の最高指導者、ウサマ・ビンラーディン殺害時と同じだ」。
この記事では、私は【私の論評】で、正恩が、習近平によって斬首される可能性についても示唆しました。

実際習近平がこのくらいの気構えで北朝鮮問題を打開しようとすれば、トランプ大統領も金正恩斬首作戦の実行を踏みとどまるかもしれません。

習近平
トランプ米政権の発足後、最初の米中首脳会談が今週開かれます。6日から7日にかけてはトランプ大統領の招聘で訪米し、フロリダ州の海辺の別荘で会談することになっています。

米国は、これまでの北朝鮮政策が失敗だったと表明しています。技術を高める北朝鮮への核・ミサイルへの対処に時間はかけられないです。時間をかければ、いずれ北朝鮮はアメリカ全土を核ミサイルの射程距離に収めてしまうことになります。

この問題に関して、トランプ氏は英紙のインタビューで「中国が解決しようとしない場合は、われわれが対処する」と語りました。これは、米国単独での対応も辞さない意味です。

すでに、トランプ政権は北朝鮮をテロ支援国家に再指定することを検討中です。中国企業などへの追加制裁も発動しています。

中国は対話路線に固執しています。それによる非核化は非現実的なことについて、習近平国家主席とどれだけ認識を共有できるかが今回の会談の最重要課題になることでしょう。

この会談で、習近平が北朝鮮に対する態度を改めることを確約すれば、トランプ氏は様子見をすることでしょう。しかし、その後中国の態度が改まらなければ、北のミサイルが米国全土を射程内に収める以前に必ず、トランプ大統領は、金正恩斬首作戦を実行します。

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2016年10月21日金曜日

【痛快!テキサス親父】日本は予算不足の国連に「アメとムチ」で対応せよ―【私の論評】腐れ組織国連抜本的組織改革をしなければ何も成果をあげられない(゚д゚)!


国連は、一般企業なら破綻必至だぜ
 ハ~イ! みなさん。

 先週に続き、俺が「無用の長物」と言い続けている国連について書くぜ。

 国連の2016年の通常予算は25億4900万ドル(約2640億円)なんだが、このうち11億8900万ドル(約1230億円)の分担金が加盟国から支払われていないという。率にして約47%にもなるんだ。

 加盟国193カ国中、2月の期日までに全額支払った国は27カ国しかなく、10月半ばまでに、やっと104カ国が払ったっていうんだから、「システム自体がまともに機能していない」と言えるよな。今年の不足分は、昨年に比べて1億3600万ドル(約141億円)も増加しているという。

 一般企業ならリストラに取り組むだろうが、国連は米ニューヨークと、スイス・ジュネーブ、オーストリア・ウィーン、ケニア・ナイロビなどに事務所を持ち、職員数は約4万4000人のままだ。慢性的な資金不足(=太り過ぎ)なのに、官僚体質のせいかダイエットする気もない。経営破綻、必至かもな。

 国連の分担金だが、国民総所得(GNI)の世界合計に対する比率を基準として、3年ごとに見直される。日本の負担率は16~18年、10%を切って9・68%となったが、依然として、米国(22%)に次ぐ2位だ。日米両国だけで31・68%、8億3100万ドル(約860億円)も支払っている。

 日本はこのほか、PKOやWHO(世界保健機関)、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)などに、毎年、1000億円程度を支出している。国連常任理事国の中国やロシア、フランスよりも、世界のために多額の資金を出している。

 それなのに、日本を対象にした国連憲章の「敵国条項」は削除されていない。朝日新聞が慰安婦問題の大誤報を認めたが「慰安婦=性奴隷」との認識を決定づけた国連のクマラスワミ報告書(1996年)は撤回されていない。米国人の俺でも「ふざけるな!」と思うぜ。

 日本政府が先日、ユネスコへの分担金など計約44億円の支払いを留保していることを明らかにした。ユネスコが昨年10月、「南京事件」関連資料を世界記憶遺産に登録したことに対抗したようだ。よくやった! 日本はもっと、「アメとムチ」で対応すべきだぜ。

 さて、俺の新著『テキサス親父の大予言 日本は、世界の悪を撃退できる』(産経新聞出版)が20日出版されたぜ。日本国が素晴らしい文化や伝統を守るために、周囲の野蛮な国にどう対処すべきかをまとめてある。ぜひ、読んでほしい。

 親愛なるみなさんと、日本と米国に神のご加護がありますように。

 では、また会おう!

 トニー・マラーノ 

【私の論評】腐れ組織国連抜本的組織改革をしなければ何も成果をあげられない(゚д゚)!

トニー・マラーノ氏

冒頭の記事、トニー・マラーノ氏のは、本当にもっともなことで、そもそも国連は何の成果もあげていないということがいえます。

さて、国連も公的機関であることには変わらず、やはりいずれの国の官僚組織にみられるように、機能不全に至っています。

さて、この国連を含めた公的機関について、ドラッカー氏が興味深いことを語っています。
公的機関が成果をあげるようにすることは容易でない。しかし、公的機関が成果をあげないようにすることは簡単である。6つの罪のうちどの2つを犯しても、成果は立ちどころにあがらなくなる。今日、公的機関の多くが6つの罪のすべてを犯しているが、その必要はない。2つで十分である。(『日本 成功の代償』)
 これは、1980年、ドラッカーが「パブリック・アドミニストレーション・レヴュー」誌に寄稿した論文の一文です。『日本 成功の代償』に収載されているのですが、日本の公的機関についてだけ書いたものではありません。世界中の公的機関が抱える問題を論じていくます。その中には当然のことながら、国連などの国際機関も含んでいます。

ドラッカーは、公的機関が成果を上げないようにするための第1の方法は、目的として、「保健」や「身体障害者福祉」などのあいまいなスローガンを掲げることであるとしています。
この種のスローガンは、設立趣意書に書かれるだけの値打のものであり、いかなる趣旨のもとに設立したかは明らかにしても、いかなる成果をあげるべきかは明らかにしないからである。
確かに、国連も設立の趣旨は明らかにしても、いかなる成果をあげるべきか明らかにしていません。今後10年以内に何をどの水準にするとか、何をどの程度なくすなどの具体的な目標を聴いたことがありません。

第2の方法は、複数の事業に同時に取り組むことです。優先順位を決め、それに従うことを拒否することです。優先順位がなければ、努力は分散するだけとなります。

国連は、まさにいくつもの委員会があり、複数の事業に同時に取り組んでいます。巨大な組織ですから、いたしかたないところもありますが、それにしてもあまりにも多くの委員会や部会や、組織まであり、何かはやっているようであるのですが、では具体的に何をどうしたのか、あるいはこれからどうするのか全く見えない組織です。

第3の方法は、「肥満が美しい」とすることです。ドラッカー氏は痛烈です。
金で問題の解決を図ることは間違いだと言われる。だが頻繁に目にするのは、人手で解決を図ることである。人員過剰は資金過剰よりも始末に負えない。
これも、国連にぴったりとあてはまります。上の記事でトニー・マラーノ氏は、「国連は米ニューヨークと、スイス・ジュネーブ、オーストリア・ウィーン、ケニア・ナイロビなどに事務所を持ち、職員数は約4万4000人のままだ。慢性的な資金不足(=太り過ぎ)なのに、官僚体質のせいかダイエットする気もない」と述べています。

第4の方法は、実験抜きに信念に基づいて活動することです。ドラッカーは、これについて以下のように語っています。
初めから大規模にやれ、改善はそれからだといのが今日の公的機関に一般的に見られる態度だ。
これもまさに、国連に当てはまります。本来は、どこかの国の何かを改善することに狙いを定めて、いくつか優先的な施策を実行し、それが成功すれば、それを手本として、様々な国々の事情にあわせて適用するというような方策をとれば良いものを、初めから大規模に実行して、何やら成功しているようなしていないような、成果の見えない状況に至っています。

第5の方法は、経験から学ぼうとしないことです。
何を期待するかを事前に検討することなく、したがって、「結果」を「期待」にフィードバックさせないことである。
これも国連によく当てはまります。そのため、まともなフィードバックもありません。

第6の方法は、何ものも廃棄しないことです。もちろん、この方法によれば、ほとんどただちに成果を上げなくなることができなくなります。
政府機関であれ民間機関であれ、公的機関はすべて不滅の存在と前提している。馬鹿げた前提である。そのような前提が、公的機関をして成果をあげなくさせている。
廃棄とは、もはや必要でなくなった事業やシステムなどをやめることです。ドラッカー氏は真にイノベーティブな企業は、これを定期的・体系的に行っていると語っています。確かに、いつまでも古いものにしがみついている組織は、成果をあげることはできません。しかし、国連ではそのようなことは滅多に行われません。

ドラッカー氏
こんな腐れ組織は、廃棄すべきときであると思います。なぜなら、国連は最早役にたたないだけではなく、悪を成す組織に堕ちたからです。たとえば、上の記事にもあったように、ユネスコが昨年10月、「南京事件」関連資料を世界記憶遺産に登録していますがこれは、中国が申請したものであり「南京大虐殺文書」登録がされています。

そもそも、中国の主張する数十万にも及ぶ「大虐殺」など、単なるフィクションに過ぎません。中国や台湾などの日本や他の先進国のように正規軍を数十万人以上投入した、会戦など経験をしたことがないので、正規軍が数十万人虐殺するということはどういうことなのかをまともに想像することすらできず、ファンタジーでこのな虚構をつくりあげ信じ込んでいるとしか思えません。このくらいの規模以上になれば、まともに考えれば、ナチスドイツの行ったような方法でなければ、到底不可能です。

それに、このブログでも以前述べたように、南京における蒋介石らの責任はいまだにそのまま放置されています。これは、どう考えても理不尽としか言いようがありません。

これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「尖閣は台湾のもの?」“二重国籍”蓮舫新代表が知っておくべき日本と台湾の対立点―【私の論評】南京・尖閣問題で台湾は決して親日ではない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に南京事件に関する部分を引用します。



日本軍の南京入場
『南京事件』は当時の新聞に、国民党軍(現在の台湾軍)が南京を去るとき8万人の市民を犠牲にした、と記載しています。南京虐殺の真実は、南京では通常の戦闘ではなく、異常な戦闘が行われたということです。 
なぜ、異常な戦闘になったかといえば、国民党政府軍軍事委員長・蒋介石が戦いの途中で麾下の数万の兵士を置き去りにして高級将校とともに南京から逃げたからです。この時蒋は督戦隊を残して逃亡しています。 
督戦隊とは、逃げる兵士を撃ち殺す部隊のことです。そのため、南京市内の国民党軍兵士は逃げるに逃げられなかったのです。 
1937年(昭和12年)12月13日に日本軍は南京城に入城しました。当時毛沢東の共産党軍は南京にはおらず、大陸中国の奥地を逃げまわっていました。日本軍は開城を勧告したが応じなかったというか、司令官も存在せず督戦隊が存在したので、国民党軍兵士は降伏することができませんせんでしたので攻城戦となりました。 
そうして、日本軍に包囲され、指揮官を失い、逃げ道を失った彼らは、投降するより軍服を脱ぎ捨てて便衣を着て民間人になりすましたのです。南京入した日本軍は、脱ぎ捨てられたおびたたしい数の国民党軍の軍服を発見しました。
日本軍は当惑しました。南京市内には一般市民がいる。彼らと便衣を着て、一般市民になりすましている便衣兵とを見分けるのは難しいです。 
結局当時の中支那方面軍司令官の松井石根大将は、便衣兵の掃蕩作戦を行わざるを得ませんでした。そうして、掃蕩した便衣兵の中には、一般中国人が含まれていた可能性は否定できません。ただし、この人数が20万人〜30万人というのは、虚構にすぎません。 
松井石根大将は、この事件のため戦後に極東軍事裁判において死刑になっています。しかし、この事件の大元の責任者である、蒋介石と高級将校たちには、いっさい何の罪にも問われていません。 
南京に蒋介石が残っていたら、あるい蒋介石ではなくとも、高級将校が一人でも残っていて、日本軍に降伏していたら、あるいは南京の国民党軍がはやめに全員が南京から逃れていたら事態は混乱せず、日本軍が便衣兵を処刑する必要もなかったはずです。 
この所業は、どこの国においても、とんでもない敵前逃亡です。国民党としては、この事実を隠蔽したかったのでしょう。すべての責任を日本軍押し付け「日本軍による市民大量虐殺」という虚構を作り出し、今に至っています。 
蒋介石らの責任を問うこともなく、日本が南京市民を数十万人も虐殺したという途方もないデマにすぎない「南京大虐殺文書」を世界記憶遺産に登録したのが、ユネスコです。このような事を平気でするのが、ユネスコです。日本に対して、このようなことをする組織ですから、他でもどのような悪さをしているかわかったものではありません。

南京事件の最大の責任者である蒋介石
このような悪に染まった組織は、廃棄すべきです。国連をまともにするには、まずは、この国連という組織そのものを解体すべきです。そうして、現在よりもはるかに小さな組織(現在の1/100以下の組織)として、この組織は新しい国連があげるべき成果を徹底的に検証し、その成果に沿った、目的・目標・アクションプランを明確にして、実際のアクションは自分たちがするのではなく、公募制にすべきです。

世界各地のNGOやNPOが新しい国連の公募に応じることができるようにして、実績のある組織を優先して、新しい国連はこれらを慎重に選ぶようにすべきです。そうして、実行させてみて、期限内になかなか成果を挙げられないようなNGOやNPOは容赦なく切り捨てるような方式で、新しい国連の事業を運営すべきです。

このようにしたほうが、はるかに大きな成果をあげられる可能性が高まります。とにかく、今のままの腐れ組織では結局何も成果をあげられません。

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2014年1月25日土曜日

安倍首相、インドへ出発 シン首相と会談―【私の論評】安部総理は本気だ!総理の行動をみていれば、良く理解できる中国への厳しい対応(゚д゚)!

安倍首相、インドへ出発 シン首相と会談

インドに向け、羽田空港を出発する安倍首相と昭恵夫人=25日午前

 安倍晋三首相は25日午前、インド訪問のため政府専用機で羽田空港を出発した。インドのシン首相と会談するほか、「共和国記念日」の式典に日本の首相では初めて主賓として出席する。27日に帰国する。

 安倍首相は出発前、同空港で記者団に対し「日印関係は最も可能性を秘めた2国間関係だ。この訪問を機にますます関係を深めていきたい」と述べた。

 安倍首相は、首脳会談で安全保障や経済の分野で協力関係の強化を確認する。海上自衛隊とインド海軍の海上共同訓練の実施や、日本の救難飛行艇US-2の輸出に向けた作業部会の継続を確認する見通し。

 経済分野では、首都ニューデリーの地下鉄整備支援などに総額2000億円規模の円借款供与を表明。両国の官民がエネルギー分野で協力し、海外での天然ガス資開発や共同調達を進めることでも合意する。両首脳はこれらを盛り込んだ共同声明を発表する。

【私の論評】安部総理は本気だ!総理の行動をみていれば、良く理解できる中国への厳しい対応(゚д゚)!

安部総理のインド訪問は、前から決まっていたことで、ダボス会議で中国に対して厳しい発言をした後にすぐインドに向かうというのは、全くの予定帳場ということです。インドで、安全保障や経済の分野で協力関係の強化を確認するというのは、完璧に対中国対応のためです。本日の話題は、インドということなので、インドの女の子の写真とともにお掲載させていただきます。

Hansika Motwani

昨日のブログをごらんいただければ、わかるように安部総理は、ダボス会議の中で中国に対する厳しい発言をしました。それについては、昨日のブログを読んでいない方のために、昨日の記事のURLを以下掲載しておきます。
「日中は大戦前の…」発言報道、首相真意説明へ―【私の論評】安部総理を本気でこう言わせるだけの、傍若無人の限りをつくしてきたのが、中国である!これは総理の中国に対するノータッチのタッチを決めたことの意思表明である(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、安部総理の中国に対するダボス会議においての厳しい発言により、日中関係を次の段階に持っていくという意思費用じをしたということを掲載しました。

そうして、次の次元とは、日本の中国に対するノータッチのタッチということで、これは、要するに日本が中国と関係を密にすると、日本は衰え、日本が中国と疎遠になると繁栄するという過去の歴史にかんがみて、過去に日本がとった大陸政策です。



これは、大正時代の外務大臣、石井菊次郎がとった大陸政策です。これを貫いていれば、日本は戦争に突入することもなかったかもしれません。そうして、これを実行したとしても、現在の日本も過去の日本のように、経済的にはほとんど影響をうけません。そもそも、対中国輸出も輸入もGDPの2%くらいなもので、どれをとっても、中国でないと駄目というものはなく、すべて代替がきくものです。

それこそ、インドや、アセアン諸国などとの間で代替がきくものばかりです。投資先としては、直接・間接投資とも、中国はもう魅力のある先はありません。実際、直接投資は、数年前から、対インド投資のほうが、対中国投資よりも上回っています。この傾向は、さら強まることでしょう。

国は、中国の情報は集めるものの、私たちの頭の中の世界地図から、中国は消しても良いと思いす。ただし、国としては、中国に対抗して、安全保障政策は推進しておくべきでしょう。



安部総理は、意図して意識して、中国と日本の関係を、第一次世界大戦前のドイツとイギリスの関係のようだと発言し、このままでは、戦争になることもあり得ると語り、そんなことにならないためにも、日本は中国に対して、ノータッチのタッチに切り替えることを宣言したのだと思います。

この発言のすぐ後で、インドを訪問して、首脳会談で安全保障や経済の分野で協力関係の強化を確認するというのですから、もう話の流れは見えているではありませんか。

Sindhura Gadde 

何か昨日の新聞記事では、安部総理がこのことで、説明をするかのように掲載されていましたが、そのような様子は全くみられません。それに、日本のマスコミもこのことに関して、さらに報道するというようなこともありません。これは、単なるイギリスの一記者の勇み足だったのかもしれません。

いままで、傍若無人な中国の態度からみて、先の安部総理の発言は、当然といえば当然です。これは、やはり、多少の物議を醸すこともあることを覚悟しての発言だったと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年9月5日水曜日

Hulu、ついに待望のApple TVに対応―【私の論評】やはり、定額制が使いやすい!!

Hulu、ついに待望のApple TVに対応


お待たせいたしました。

Huluが本日より、Apple TVに対応します。Huluで配信されている人気映画やテレビ番組がApple TVにて見放題でお楽しみいただけるようになりました。

HuluがApple TVに対応したことによって、より多くの方々に日本、ハリウッド、その他海外の人気映画やドラマシリーズを高画質でお楽しみいただけます。Huluの視聴を開始するには、Apple TVのホーム画面上からHuluを起動してください。すでにHuluの会員登録をされているユーザー様は、Eメールとパスワードをご入力いただくとすぐにHuluのプレミアムコンテンツの視聴が可能です。

Huluのアカウントをお持ちでない方は、お持ちのiTunesアカウントで簡単にご登録いただけます。Apple TVより新規にご登録いただいたユーザー様は、通常2週間の無料トライアル期間が1ヶ月になります。1ヶ月の無料トライアル終了後、すべての人気映画やテレビ番組は月額980円(税込)で見放題で視聴可能です。

どうぞお楽しみください。Happy Watching.

Hulu arrives on Apple TV
The moment that we’ve all been waiting for is finally here.

Hulu arrives on Apple TV today. Hulu subscribers can now enjoy unlimited streaming of their favorite TV shows, movies, and other premium content on their Apple TV.

With Hulu available on Apple TV, a broader range of subscribers can now enjoy Japanese films, anime, dramas, and Hollywood films on Hulu, all directly through their HDTV. To start watching Hulu content instantly, find “Hulu” on the Apple TV home screen. If you are a Hulu subscriber, simply enter your username and password to start streaming.

If you do not have an existing Hulu account, you can easily sign up by using your existing iTunes account, just follow the sign up instructions on the screen. New subscribers who join through Apple TV can enjoy a one month free trial of Hulu (instead of the regular two week free trial). After the one month free trial is over, subscribers can enjoy unlimited Hulu content for a monthly rate of ¥980.

Happy Watching.

September 4th, 2012 Tsuyoshi Fukuda Head of Product   (hulu blogより)

【私の論評】やはり、定額制が使いやすい!!



HuluのAppleTV対応は、日本では4日からでした。私も、実際に4日からすぐAppleTVで使い始め、本日もひき続き使っています。私は、AppleTVで手始めに、ニコラース・ケージ主演の"Knowing"という映画を見てみました。これ、なかなか力作だし、名作だと思います。見ていないかたがいらっしゃったら、是非ご覧になって下さい。本日は、このように実際にhuluをAppleTVで使ってみた感想を掲載しておきます。



AppleTV(第2,第3世代)を持っておられる方は、皆さんご存知でしょうが、現在AppleTVで見られる有料コンテンツというと、ムービーだけですが、このムービーHD画像で新作だと購読料は、一本500円、旧作の安いもので300円です。とにかく、映画一本みれば、後からiTunesから請求されます。

そうなると、どうなるかといえば、一本一本吟味してから見ることになります。それに、映画だと一回見てしまえば、2時間前後はかかります。だから、ますます吟味してしまいます。吟味とは、たとえば、他のユーザーのレビュー(AppleTVでみることができる)の5スターや、せいぜい、4スターがついているものを中心として見るような感じです。それから、映画の最初の2~3分見られるプレビューがあるので、それを見たりします。そうなると、選ぶにも手間がかかり、結構見るまで迷うこともあります。


しかし、Huluの場合は、定額制ですから、映画でも、テレビても、とにかく見てみて、あまりおもしろくなさそうだったら見ないというやり方もできます。これは、本当に便利です。定額制だと、テレビ感覚で日々見ることができそうです。AppleTVのムービーのような課金体系だと、テレビのようにみていれば、結構お金も時間もかかってしまうので、見るのは、週末など休みの日に限られてしまうというのが実情です。気付くと、それもたまたまになっていたりします。huluなら、日々使いそうです。

あと実際に使ってみてですが、特にテレビは、最近の新作はもとより、あのLOST、24、スタートレックとか、ミッション・インポシブルとか、名作テレビなど、それも全シーズンのエピソードも入っていて見応えもあります。日本のテレビ番組もまだ、コンテンツが少ないですが、あります。テレビに関しては、1本50分くらいで、見られるので、なかなか便利です。


それから、映画に関しては、最新作に関しては、huluよりAppleTVのムービーのほうが、かなり充実していると思いました。さすが、500円とることはあるという感じです。映画の新作で、見たかったのに、見逃したものは、AppleTVのムービを見る、普段は、Huluなどみるというような、使い分けができるのではないかと思います。意外とアップルはこういうことを念頭において、Huluを導入したのかもしれません。とにかく、ユーザーに日々見てもらえるようになれば、新しい展開も考えられます。何か、アップル独自の新たなコンテンツを考えていただきたいものです。


それから、画質に関しては、私のAppleTVは、第二世代なので、700ピクセルが最大なのですが、これで見ていても、もともとのAppleTVの動画も美しいですが、huluも十分美しいです。ちなみに、テレビ自体は、Aquosの32インチです。第三世代は、1080ピクセルも使えるようですが、そもそも、1080ピクセルのコンテンツは提供されているのでしょうか?でも、700ピクセルでも十分美しく見えます。



それから、Huluに関しては、もっともっと、邦画や、日本のテレビ番組のコンテンツを増やして欲しいです。

また、英語の学習者にとって、このHulu使い勝手が良いかもしれません。最初アップルTVで大画面のTVで、映画やテレビ番組などを字幕付きで見た後で、パソコンや、iPadなどで、字幕なしで見るなどのことをすれば、かなりヒアリングの練習になると思います。



ともあれ、AppleTVでhuluが見られるようになったことは、ユーザーにとって選択肢が増えたということで、喜ばしいことだと思います。まだ、AppleTVを所有しているのに、まだ使っていない方は、是非使ってみてください。なお、huluにまだ加入していない方は、2週間は、お試し期間ということで、無料で視聴できます。




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