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2019年11月5日火曜日

RCEP、インドの交渉不参加言及に波紋 離脱なら枠組み瓦解―【私の論評】インド離脱は、新たな自由貿易を目指す日本にとって追い風(゚д゚)!


東アシアサミットに臨む(前列左から)インドのモディ首相,安倍総理ら=4日,バンコク郊外

日本や中国、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉をめぐり、インドの当局者が今後の交渉に参加しない可能性に言及したことをめぐり、5日、日本政府内には波紋が広がった。「インドのいないRCEPは考えられない」(交渉筋)との指摘もあり、仮にインドが離脱すればRCEPの枠組み自体が瓦(が)解(かい)する恐れもある。

 「16カ国を併せれば世界最大の経済圏となることから、その戦略的、経済的意義は極めて大きい」。安倍晋三首相は4日、バンコク郊外で開かれたRCEP交渉の首脳会議の席上、16カ国の枠組みの重要性をこう強調した。

 インドの当局者が4日の記者会見で、現在の条件では「RCEPには参加できない」と話したことが伝わると、日本政府内には「対中交渉の駆け引きの一環だろう」(経済官庁幹部)と冷静に受け止める一方で、「真意がわからない」(政府関係者)といった困惑の声も聞かれた。

 4日の首脳会議では来年の協定署名で合意。その上で、関税撤廃などでインドとの交渉を引き続き継続するとした。共同声明では「インドには未解決のまま残されている重要な課題がある」と指摘。妥結はインドにかかっていると明示することで、インドの政治的な決断を促した。

 日本の立場は明確だ。中国がインドを除外した枠組みを参加国に打診した際には、日本は保護主義的な動きが強まる中、市場規模の大きいインドを自由貿易圏に取り込むことの意義を説明。また、インドが抜ければ中国の影響力が強まることへの懸念もあった。

 インドが離脱するようなことがあれば、日本のRCEPへの関心自体が薄まりかねず、交渉が暗礁に乗り上げる恐れがある。

【私の論評】インド離脱は、新たな自由貿易を目指す日本にとって追い風(゚д゚)!

私自身は、RCEPには反対です。日本はこのような貿易協定に労力をさくよりも、TPP拡大に注力すべきです。そのため、RCEPからのインドの離脱は大いに賛成です。これについては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、RCEPが日本にとっては重要ではなく、TPPこそが本命であることを掲載しました。以下に一部を引用します。
ほとんど関税も削減しない、WTO以上のルールや規律は設定しない、という内容の乏しいFTAでは、いくら参加国のGDPが大きかったとしても現状に大きな変更を加えるものではありません。この意味からもRCEPはまともな協定にならない可能性が高いです。

さらなる問題は、複数のFTAが重複することによって、それぞれの関税、ルール、規則などが複雑に絡み合ったスパゲッティのように錯綜して貿易が混乱するという「スパゲッティボール効果」です。

TPP11と日EUのFTAは対象となる地域が異なるので、このような問題は生じないです。しかし、TPP11とRCEPの参加国には重複があります。スパゲッティボール効果を避けるためには、一つの大きなFTAに関係国すべてが参加することが望ましいです。

自由貿易の推進や新しいルールの設定の両面でレベルの高いTPPに、アジア太平洋地域の経済を統合すべきです。
さらに、そもそも論で、中国は自由な市場経済国ではないですから、最初から自由貿易をリードしていく資格などありません。 自由貿易をリードしたいというのなら、まずは自国の構造改革をすべきです。

特に、民主化、政治と経済の分離、法治国家化をすすめ、自由貿易ができる体制を整えるべきなのです。しかし、中国ではこれができません。実行すれば、中共政府は統治の正当性を失い崩壊してしまうでしょう。

そのため、中国が主導するRCEPは、ほとんど関税も削減しない、WTO以上のルールや規律は設定しない、という内容の乏しいFTAにならざるを得ないのです。

これまでの貿易の秩序が公平で正しいものだったのかは、甚だ疑問です。特に米国にとってはあらゆる産業が自然に衰えていく傾向を示し潜在敵国の中国には絶好の儲けを提供する仕組みになっていました。米国民は現状が不公平過ぎると感じていたのでしょう。その腹立ちが世界の予想外だったトランプ氏を誕生させました。

世界経済の常識は「金持ちは我慢しろ」という傾向がありましたが、トランプ氏は「アメリカ・ファースト」を掲げて既成の秩序をぶち壊し始めました。米国は、現体制は米国の利益を損なっていると認識したからこそ、根こそぎ破棄し新たな秩序づくりを提唱しているのです。

現状の貿易体制はWTOの精神に裏付けられています。WTOの考え方は自由な取引を推進すれば比較優位の商品が産出されます。言い換えると、どの国も得意なものを作って儲けられるというものです。

ところが、完全な自由貿易を強制すると、ある製品について、1国以外に製造する国がなくなるはずです。もしその国が独占的立場を悪用して、価格を上げるとなると、他に競争する国がないのですから、儲け放題になる。そこで互いに関税をかけて産業を保護するのです。

WTO発足時点の経済情勢に合わせて、各国は関税を設けて公平な競争条件でスタートしました。この条件は年を経れば歪みが出てくるのは当然です。当時、中国は「途上国」という条件で排気ガス規制から逃れる一方、世界銀行から「途上国援助」を受け取っていました。その援助は総額4兆円に近いのですが、「計画が残っている」との名目でいまだに続行されています。

米国の自動車は当時飛び抜けて世界一でしたが、競合国のドイツや日本に攻め立てられています。米国の自動車産業の象徴と言われたGMでさえ倒産しそうになりました。

現在の経済状態に合わせて新しい貿易のルールに作り直す必要があります。そこで新しい貿易ルールを日米で作成に取り掛かっていたのがTPP(環太平洋経済連携協定)でした。そこからトランプ氏は脱退したのですが、新時代に合わせたTPPが必要であることは変わらないです。

安倍晋三首相はトランプ氏が脱退を表明した後、米国抜きの11ヵ国でまとめる意志を表明し、現実に11ヵ国TPPは2018年12月30日発効しました。

一方で日本とEUとの間では新たにEPA(日・EU経済連携協定)を締結しました。TPPもEPAも締結時の関税などを固定するものではありません。現在日本は高級チーズには29.8%の関税をかけていますが、15年後までには、年々削減してゼロにすると約束しています。

日本はTPPと日欧EPAにより現状では世界の自由貿易をリードしているといっても過言ではありません。日本はこれからも、この方面で積極的に行動すべきです。



自由貿易の枠組みの中で競争力を高めてきた日本は、19世紀の英国や20世紀の米国とは異なります。日本が自由貿易を推進するのは、自国にとって有利だからではなく、それがルールに基づく競争の場を提供するということを理解しているからです。

20世紀型自由貿易の出発点となったブレトンウッズ会議に日本は残念ながら参加できなかった。当時日本は米国との戦争を続けていたからだ。これに対して、21世紀型自由貿易はその誕生から日本が関わることができる。米中貿易戦争が続く今の状況が日本にとって大きな試練であることは間違いないが、70年前の無念を晴らす願ってもないチャンスでもあるのです。

ブレトン・ウッズ会議 1944年7月

チャンスをものにするためには、経済大国としての厳しさが求められる。自由貿易を推進するのであれば、競争力の弱い分野を温存するという政策はふさわしくないです。

「競者」の論理に立つならば、高関税や輸入制限によって競争力の弱い産業を保護する政策とは一線を画し、その競争力を高めていく工夫や努力が常に行われているような、活力あるビジネス環境の整備が必要となるでしょう。

無論中国のように、国営企業に補助金を与えるというやり方では、だめです。日本国内で、まともに多くの企業が切磋琢磨できるように、政府は基盤を整備すべきでしょう。その基盤の上で、各企業や様々な組織がプレーヤーとなり対等な立場で競い合うのです。競い合うだけではなく協同しやすい環境も整備するのです。

20世紀型自由貿易の出発点となったブレトンウッズ会議に日本は残念ながら参加できませんでした。当時日本は米国との戦争を続けていたからです。これに対して、21世紀型自由貿易はその誕生から日本が関わることができます。

米中貿易戦争が続く今の状況が日本にとって大きな試練であることは間違いないですが、70年前の無念を晴らす願ってもないチャンスでもあります。

チャンスをものにするためには、経済大国としての厳しさと柔軟性が求められます。自由貿易を推進するのであれば、競争力の弱い分野を温存するという政策はふさわしくないです。

「競者」の論理に立つならば、高関税や輸入制限によって競争力の弱い産業を保護する政策とは一線を画し、その競争力を高めていく工夫や努力が常に行われているような、活力あるビジネス環境の整備が必要となります。

今回のRCEPインド離脱は、まさに日本にとってこのような環境整備への追い風となるかもしれません。

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2014年1月25日土曜日

安倍首相、インドへ出発 シン首相と会談―【私の論評】安部総理は本気だ!総理の行動をみていれば、良く理解できる中国への厳しい対応(゚д゚)!

安倍首相、インドへ出発 シン首相と会談

インドに向け、羽田空港を出発する安倍首相と昭恵夫人=25日午前

 安倍晋三首相は25日午前、インド訪問のため政府専用機で羽田空港を出発した。インドのシン首相と会談するほか、「共和国記念日」の式典に日本の首相では初めて主賓として出席する。27日に帰国する。

 安倍首相は出発前、同空港で記者団に対し「日印関係は最も可能性を秘めた2国間関係だ。この訪問を機にますます関係を深めていきたい」と述べた。

 安倍首相は、首脳会談で安全保障や経済の分野で協力関係の強化を確認する。海上自衛隊とインド海軍の海上共同訓練の実施や、日本の救難飛行艇US-2の輸出に向けた作業部会の継続を確認する見通し。

 経済分野では、首都ニューデリーの地下鉄整備支援などに総額2000億円規模の円借款供与を表明。両国の官民がエネルギー分野で協力し、海外での天然ガス資開発や共同調達を進めることでも合意する。両首脳はこれらを盛り込んだ共同声明を発表する。

【私の論評】安部総理は本気だ!総理の行動をみていれば、良く理解できる中国への厳しい対応(゚д゚)!

安部総理のインド訪問は、前から決まっていたことで、ダボス会議で中国に対して厳しい発言をした後にすぐインドに向かうというのは、全くの予定帳場ということです。インドで、安全保障や経済の分野で協力関係の強化を確認するというのは、完璧に対中国対応のためです。本日の話題は、インドということなので、インドの女の子の写真とともにお掲載させていただきます。

Hansika Motwani

昨日のブログをごらんいただければ、わかるように安部総理は、ダボス会議の中で中国に対する厳しい発言をしました。それについては、昨日のブログを読んでいない方のために、昨日の記事のURLを以下掲載しておきます。
「日中は大戦前の…」発言報道、首相真意説明へ―【私の論評】安部総理を本気でこう言わせるだけの、傍若無人の限りをつくしてきたのが、中国である!これは総理の中国に対するノータッチのタッチを決めたことの意思表明である(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、安部総理の中国に対するダボス会議においての厳しい発言により、日中関係を次の段階に持っていくという意思費用じをしたということを掲載しました。

そうして、次の次元とは、日本の中国に対するノータッチのタッチということで、これは、要するに日本が中国と関係を密にすると、日本は衰え、日本が中国と疎遠になると繁栄するという過去の歴史にかんがみて、過去に日本がとった大陸政策です。



これは、大正時代の外務大臣、石井菊次郎がとった大陸政策です。これを貫いていれば、日本は戦争に突入することもなかったかもしれません。そうして、これを実行したとしても、現在の日本も過去の日本のように、経済的にはほとんど影響をうけません。そもそも、対中国輸出も輸入もGDPの2%くらいなもので、どれをとっても、中国でないと駄目というものはなく、すべて代替がきくものです。

それこそ、インドや、アセアン諸国などとの間で代替がきくものばかりです。投資先としては、直接・間接投資とも、中国はもう魅力のある先はありません。実際、直接投資は、数年前から、対インド投資のほうが、対中国投資よりも上回っています。この傾向は、さら強まることでしょう。

国は、中国の情報は集めるものの、私たちの頭の中の世界地図から、中国は消しても良いと思いす。ただし、国としては、中国に対抗して、安全保障政策は推進しておくべきでしょう。



安部総理は、意図して意識して、中国と日本の関係を、第一次世界大戦前のドイツとイギリスの関係のようだと発言し、このままでは、戦争になることもあり得ると語り、そんなことにならないためにも、日本は中国に対して、ノータッチのタッチに切り替えることを宣言したのだと思います。

この発言のすぐ後で、インドを訪問して、首脳会談で安全保障や経済の分野で協力関係の強化を確認するというのですから、もう話の流れは見えているではありませんか。

Sindhura Gadde 

何か昨日の新聞記事では、安部総理がこのことで、説明をするかのように掲載されていましたが、そのような様子は全くみられません。それに、日本のマスコミもこのことに関して、さらに報道するというようなこともありません。これは、単なるイギリスの一記者の勇み足だったのかもしれません。

いままで、傍若無人な中国の態度からみて、先の安部総理の発言は、当然といえば当然です。これは、やはり、多少の物議を醸すこともあることを覚悟しての発言だったと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月15日水曜日

日本の低成長巡る大きな誤解 人口減っても1人当たりGDPは伸ばせる―【私の論評】デフレの原因も人口減少ではない!日本はまだまだ成長できる可能性があるどころか、今のままでもとてつもない!しかし、デフレからは是が非でも脱却しなければならない!

日本の低成長巡る大きな誤解 人口減っても1人当たりGDPは伸ばせる

今年の新成人 

新成人人口が過去最低を更新した。この1年間(2013年1~12月)に、新たに成人に達した人口(14年1月1日現在20歳の人口)は121万人と、前年と比べると1万人減少した。

こうした人口減少は、経済にとってどのような影響があるのだろうか。まず経済成長は実質GDP(国内総生産)成長率で見るが、これは給料(1人当たり実質GDPに相当)と人口の掛け算になるので、人口が減少すれば、1人当たり実質GDPが変わらなくても、実質GDPは減少するのは当然である。ここで問題なのは、人口が減少すると、1人当たり実質GDP成長率に影響があるかどうかである。

人口減少すると経済成長ができないというイメージは、過疎地域にある。たしかに、社会的な人口移動によって、働き手が都会に出てゆき、その結果、老人と子供が多く、生産年齢人口(15~64歳)が極端に少ない地域では、所得が発生しようがない。ただし、これは特定地域の話であり、国全体としてみれば、移民などの社会移動があっても、ここまで極端に生産年齢人口が減少することはない。

世界銀行のデータによれば、世界200以上の国・地域の00年以降の平均で生産年齢人口増加率を見ると、年率マイナス0・76が最低である。

ついでに、同じデータベースで、00年以降の平均で1人当たり実質GDP成長率と、生産年齢人口増加率との関係を見てみよう。すると、両者の相関係数はマイナス0・14である。これは、両者にはほとんど相関がないことを意味しており、生産年齢人口の減少は必ずしも経済成長に悪影響を与えるとは言いがたい。

ちなみに、生産年齢人口が減少している国・地域は日本を含めて13もある。その平均の1人当たり実質GDP成長率は3・6%であり、日本の0・8%は13カ国中12位である。要するに、日本の低成長は、生産年齢人口の減少国の中でも際立っているのだ。

人口増加率でみてもも、1人当たり実質GDP成長率との相関係数はマイナス0・21となって、人口減少が経済成長にマイナスとはいえない。また、00年以降の日本の人口増加率の平均はほぼゼロであるが、マイナスの国・地域は19ある。その平均の1人当たり実質GDP成長率は4・3%であり、日本の0・8%を大きく上回っている。

こうしたデータからいえることは、人口が減少しても、経済成長には影響はないということだであり、人口以外に原因があるわけだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

上の記事は要約したものでは、原文はこちらから!

【私の論評】デフレの原因も人口減少ではない!日本はまだまだ成長できる可能性があるどころか、今のままでもとてつもない!しかし、デフレからは是が非でも脱却しなければならない!

今年の新成人(左から)武井咲さん、能年玲奈さん、AKB48の渡辺麻友さん

人口が少なくなったからといって、経済が駄目になるという説は、単なる駄論に過ぎません。そんなことは、わかりきっています。ちなみに、GDPなど、一人あたりに換算すれば、中国は日本やアメリカに遠く及びません。未だに1/10の水準です。中国のGDPが大きいのは、世界一人口が多いというだけのことです。ということは、未だに中国は経済的みれば日本の1/10の後進国ということになります。

にもかかわらず、中国を世界第二の経済大国などというのは、人口の多さを無視して、国全体でまとめとそうなるというだけの話です。しかし、中国の経済統計は、ほとんど出鱈目であり、この事実も怪しいということが言われています。おそらく、今でも日本に及ばず、世界第三の経済大国というのが実体だとする識者も大勢います。

もっとわかりやすい例もあります。現在ロシアの人口は、1億4千万人であり、これは日本の1億2千万人よりもわずかに多い程度です。ロシアの国土は、旧ソ連邦と比較すれば、面積が減ったとはいえ、あの広大な領土に日本よりもほんのわずかに多い人しか住んでいないということが、驚きです。

AKB新成人26人

では、ロシアのGDPはいかほどかといえば、人口は似たようなものですが、日本の1/5です。これは、一人あたりでいえば、中国よりは良いです。それにしても、現状のロシアは、人口は日本とほぼ同じですが、国単位でのGDPは小さく、これは世界10位にも入っていない状況であり、インドよりも小さい状況です。こんなことから、ロシアはいかに取るに足りない小国に成り下がったかが、わかります。こんな事を知れば、日本はこれだけデフレが続いているのに、本当はとてつもない国であることが良く理解できます。これだけ、デフレが続けば、他の国ならとっくに経済が完璧に破綻しています。日本の潜在能力は、かなり高いです。

こういう、事実をつみあげて考えてみれば、上の高橋洋一氏の記事など読まなくても、人口が少なければ、経済は駄目などということは成り立たないということがわかります。それにしても、高橋陽一氏が指摘する数字も、有力なエビデンスです。この数字をみたあとで、人口が少ない国は経済が駄目だなどと決めつける人は、愚かです。

そうして、これは、デフレ・インフレも同じことです。人口が増えれば、インフレに、人口が減れば、デフレになどとまことしやかに言ったり、信じこんだりする人は愚かです。これは、上の高橋洋一氏の示すエビデンスだけでも明らかだと思いますが、これも、いろいろなことからすぐに類推がつきます。ちなみに、デフレは、日本語で通貨縮減と訳されています。インフレは、通貨膨張です。この言葉をみても、デフレ、インフレは、人口などとは関係なく貨幣現象であることがみてとれます。

それに、日本のように人口が減っている国は、世界にいくらでもあります。少子化傾向の国はたくさんあります。しかし、これらの国々で、日本ほど長期間にわたって、デフレに見舞われている国など一国もありません。現実には、人口が減少しているにもかかわらず、インフレに見舞われている国だってあります。これをもってしても、デフレと人口の増減は全く関係ないことがわかります。

それに、さらに極端な事例を考えてみれば、さらにわかりやすいです。非常に物騒な話ですが、たとえば、中性子爆弾を東京都に投下したとします。中性子爆弾は、中性子を用いた爆弾であり、生物は殺傷しますが、生物以外の物質は影響を受けないといわれています。

九州ではこんな衣装の新成人も? う! wwwww

これを東京に投下し、東京の人口が、ゼロになったとします。そうなると、日本人口の1/10の人口がいなくなることになります。中性子爆弾により、家屋やインフラなどはそのまま残ります、無論人いなくなっても、通貨は残ります。そうなる、日本には、1/10の人口が失われたにもかかわらず、通貨はそのまま残ることになります。

さて、この貨幣現象を何と呼ぶべきでしょうか?そうです、通貨膨張です、英語でいえば、いんふれーション、略してインフレです。

こんなことを考えれば、何も難しいことを考えなくても、結論は、デフレ・インフレは貨幣現象であって、人口増減とは全く関係ないことがはっきりします。今の日本、デフレも克服できないのに、経済成長がどうのこうの言っても始まらないです。まずはデフレから脱却すること。そうして、デフレは、貨幣現象にすぎないのですから、それは十分可能ということです。

それにても、こんなに明々白々なことでも、日本は人口が減りつつあるので、経済成長できないとか、デフレは人口減が原因だったと、真顔で言う愚かな人々が大勢います。そんなことの言うことは、全く聴く必要はありません。日本は、デフレを解消すれば、かならず経済的にも大復活します。それに、経済関連の学会では、経済成長やデフレ・インフレなどと関連付けて、論文を発表する人など一人もいません。それらは、全く関係ないということが、従来からまともな経済学者の中では、大昔から知れ渡っていることなので、そんな発表をしても、おかしなげな人間としか思われません。

今年4月からの増税は、残念ながら、これに水をさし、デフレ脱却から遠のかせるものです。残念です。しかし、追加経済対策を実施すれば、経済の悪化を緩和することは十分できます。そうして、次期の10%増税は、やめて、金融緩和と財政出動をすれば、デフレから十分脱却できます。

今年成人された方々は無論のこと、他の多くの人々も、日本は、このさきも人口減少するから、経済発展はしないとか、デフレから脱却できないなどという駄論に惑わされることなく、明るく力強い日本の大復活の日は近いことを信じてそれぞれの道で努力してたただきたいと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年11月30日土曜日

両陛下、インドへご出発 53年ぶり公式訪問―【私の論評】陛下の深謀遠慮のご訪問日程には天も味方した!中国の暴挙直後に、安倍総理の外交に楔を打ち込むベスト・タイミング!及び腰オバマなどあてにはできない!

両陛下、インドへご出発 53年ぶり公式訪問



 天皇、皇后両陛下は30日午前、日本との国交樹立60周年を昨年迎えたインドの公式訪問のため、羽田発の政府専用機で出発された。現地時間同日夕(日本時間同日夜)にニューデリーに到着される予定。12月6日に帰国される。首席随員は日印協会会長の森喜朗元首相。


 両陛下は羽田空港で、皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方や、安倍晋三首相ら三権の長らの見送りを受けられた。陛下は「この度の私どもの訪問が、国交樹立60周年を迎えた両国の相互理解と友好関係のさらなる増進に資するよう願っております」とお言葉を述べられた。



 両陛下の海外ご訪問は平成24年5月の英国以来で、同年2月の陛下の心臓ご手術後2度目。インドへはお立ち寄りも含めると4度目だが、公式訪問は皇太子・同妃時代の昭和35年に昭和天皇のご名代で赴かれて以来、53年ぶりとなる。

 今回は首都ニューデリーと南部のチェンナイ(旧マドラス)をご訪問。ニューデリーでは大統領官邸での国賓の公式歓迎式典のほか、「インド独立の父」と呼ばれるガンジーが火葬された「ラージ・ガート」への供花、定礎式に参列した「インド国際センター」の約半世紀ぶり再訪などに臨まれる。チェンナイでは、伝統舞踊の学校や障害者協会を訪問される予定。

【私の論評】陛下の深謀遠慮のご訪問日程には天も味方した!中国の暴挙直後に、安倍総理の外交に楔を打ち込むベスト・タイミング!及び腰オバマなどあてにはできない!

天皇皇后陛下のインド訪問日程などどのように決まるのかは、私は知りませんが、最終的には天皇陛下の判断によるものと思います。このご訪問は、前から決まっていたと思います。そうして、特に今年のインドへの公式訪問には、格別のご配慮があったものと考えます。

それは、最近の安倍外交の成果です。このブログにも掲載してきたように安全保障のダイヤモンドを構築するという安倍総理大臣の構想は、安倍総理自身が実際にインドやASEAN諸国に実際に訪問することにより、着々と成果をあげつつあります。

これについては、以前このブログにも掲載したことがありまので、そのURLを以下に掲載します。
安倍首相を東南アジアの各メディアが“援護”、「太陽が再び日本から昇る」「中国の挑発を受けて立とうとしている」―中国紙―【私の論評】中国の共産党機関紙ですら伝える安倍首相の快挙を伝えないどころか、麻生発言偽装までするニッポンマスコミの反日ぶり!ただ大醜態を国民に見破られただけか(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、安倍総理が着々と、ASEAN諸国に訪問し、相手方にも好印象をもって迎えられていることが、ASEAN地域の新聞はもとより、中国の中国共産党機関紙である環球時報にも掲載されているのに日本のマスコミではほとんど報道をしていなかったことを掲載しました。そうして、この期間にマスコミが報道していたのは、現状ではほとんど忘れ去られている麻生大臣による「ナチス発言」でした。マスコミが反日的であることを示す典型例の一つでありました。本当に情けないことです。

中国共産党の機関紙ですら報道した日本の総理の快挙が、日本国内のメディアではほとんど報道されませんでした。

そうした最中での、天皇皇后両陛下のインド訪問です。インドは親日国でもあり、中国と国境を接する国でもあります。また、安倍総理の構想する安全保障のダイヤモンドにも含まれている国としては、最も遠い国です。これによって、安倍総理の外交の成果に対してさらに大きな楔を打ち込むという絶大な効果を発揮することになります。

そうして、この訪問をする直前になって、あの中国の暴挙てある、中国防空識別圏の設定です。これにより、中国の暴虐ぶりがますますあきらかになりました。

これに関しては、いろいろなメディアが批判しています。たとえば、以下のようなものもあります。
習近平政権の防空識別圏設定は致命的失敗 権威維持に“暴走”の危険性も
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、習近平は、日本を恫喝するため、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定したが、米国の逆鱗に触れて、日米同盟を強化させてしまったとしています。これにより、習の地位は、大きく揺ららいだとしています。国際社会の猛烈な批判を浴びるなか、習主席は自滅への口火を切ったのかもしれないとしています。

国会で中国防空識別圏撤回要求し「領海領空を断固守り抜く」と発言した安倍首相

この出来事により、陛下のインドご訪問は、さらに大きな意味を持つことになりました。安倍首相は、先日もこのブログで述べたように、中国の防衛識別圏の設定に関して、国会の答弁の中できわめて迅速にしかも毅然として、その不当性を表明しました。これに対して、オバマ大統領は今に至るまで声明を発表していません。

そもそも、オバマ大統領は、例のレーダー照射があったあたりで、本来ならば「尖閣諸島は日本の領土」とはっきりと声明を発表するべきでした。このようにはっきり意思表示すれば、尖閣問題は下火になっていた可能性もあります。しかし、煮え切らない態度で、お茶を濁したため、かえってそれが中国をつけあがらせて、今日の防空識別圏設定につながつた面は否めません。中国は、米国にも挑戦しているのです。

中国に対して及び腰のオバマ

オバマの及び腰は、まだ尾を引いているようです。それを示すような新聞報道が今日もありました。その新聞記事のURLを以下に掲載します。
米、民間各社に中国へ飛行計画通告促す NYタイムズ 
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は29日、米政府が米航空各社に、米民間航空機が東シナ海上空に中国が設定した防空識別圏を通過する際、飛行計画の事前通告など中国側の要求に従うよう要請する方針を決めたと報じた。日本政府はこれとは逆の要請を航空各社にしており、報道が事実だとすれば、日米の足並みを乱すことになり、米政府の対応が疑問視される。 
 同紙は政府筋の話として伝えた。同筋は偶発的な不測の事態が発生し、民間人の乗客を危険にさらしかねないとの懸念から、民間航空機については中国側の要請に従う措置をとるとしている。 
 米政府はこれまで、B52爆撃機が防空識別圏内を飛行するなど、(1)防空識別圏を認めない(2)飛行計画の事前通告や無線の開放など、中国側が要求する措置には応じない(3)米軍の軍事行動に一切変更はない-との方針を明確にしてきた。 
 政府は米軍機については今後も、こうした方針を堅持するとしている。だが、民間機を例外とすれば事実上、米政府の原則の一角が崩れるうえ、日米の結束にも大きな影響を与えることになる。 
 日本政府は、中国側に飛行計画を提出し始めた全日本空輸、日本航空などの国内航空各社に対し、提出を中止するよう要請した経緯がある。このため、ニューヨーク・タイムズ紙も「米国の決定は、東京(日本政府)をいらだたせるかもしれない」と指摘している。
アメリカの民間航空各社の飛行計画書の事前通告など、日本の対応とは正反対です。これも、オバマの及び腰のなせる業です。こんな及び腰では、かえって危機を招くだけです。オバマの対応は、まるで、日本の民主党政権のときの中国対応とそっくりです。こんなことでは、鳩山をルーピーと揶揄することはできません。オバマは、自らが襟を正し、中国に対して安倍総理大臣のように毅然とした態度で臨むべきです。

中国に対する及び腰姿勢で尖閣問題を複雑にした民主党

こうした、最中にあり、安倍首相の対中国に対する毅然とした態度、そうして、これまでの安全保障のダイヤモンド構築の布石により、対中国封じ込め策はかなり功を奏しつつあります。

そうして今回は、安全保障のダイヤモンドの範囲の中で、最も遠い国である天皇皇后両陛下の公式ご訪問です。

弱腰オバマとは対照的に中国の傍若無人な態度に毅然とした態度で臨んだ安倍総理の行動はインドにも伝わっているはずです、それに間髪をいれず、今度は日本国の国家元首である天皇陛下と皇后陛下のご訪問です。無論天皇陛下は、安倍総理のように安全保障のダイヤモンドなどに直接関係するようなことは一切口にはされないでしょうが、陛下がお出ましになるということで、インドでは日本に対する信頼がますます深まり、両国の親睦もさらに深まります。

まさに、今回の天皇皇后両陛下のインド公式ご訪問は、時宜を得た素晴らしいタイミングで執り行われることとなりました。

アジアの中の日本

私は、これでますます、アジアにおける日本の地位と威信が高まることになったと思います。中国の地位と威信は地に落ちました。今や、ただ駄々をこね社会のルールを守らない子供大人のような存在に成り果てました。しかし、オバマが中国に対して及び腰であっても、安部総理はそうではありません。アメリカが煮え切らない態度であっても、アジアの秩序は日本が守ることになります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年8月28日水曜日

【中韓サヨナラ…世界の親日国】世界で存在感を増すインドの日本支持 次期首相の有力候補は反中色濃く―【私の論評】なぜ日本は最大の友を忘れたのか、今こそ私たちは中韓を捨て去り、最大の友のために尽くそうではないか(゚д゚)!

【中韓サヨナラ…世界の親日国】世界で存在感を増すインドの日本支持 次期首相の有力候補は反中色濃く

 
インド建国の父のうちの一人、チャンドラ・ボース

★インド

インドの国会内には、独立に貢献した3人の肖像が飾られている。マハトマ・ガンジーと、ジャワハルラール・ネルーに並ぶ第3の人物は、スバス・チャンドラ・ボースだ。彼は日本と協力関係にあったインド独立運動武闘派の雄であり、1945年に死亡したが、78年になって国会内に肖像が掲げられた。

ボースは43年10月に「自由インド臨時政府」と、インド国民軍(INA)を樹立した。臨時政府はただちに米英両国へ宣戦を布告し、44年には日本軍とともにインパール作戦を戦った。INAは一挙にインド国内に進軍し、英国の植民地である母国を解放する戦略であった。

日本は戦争に敗れ、インドは独立を果たした。その後も一時期、ボースは日本軍国主義の協力者として非難されていた。しかし、78年には名誉を回復したのである。

つまり、インド国民から日本は、アジアへの侵略者ではなく「インドをはじめとするアジア諸国を、西洋帝国主義から解放した国である」と認知されたことになる。

東京裁判で唯一、「日本無罪論」を主張したラダビノッド・パール判事がインド人であったことは偶然ではない。パール博士は、西洋列強がアジアに行った残酷極まりない植民地主義と比較し、日本無罪論を唱えたのであった。しかも、インド政府は現在も、パール博士の見解を公式に支持しているのである。

経済発展では、中国のはるか後塵(こうじん)を拝しているインドだが、今後の経済成長ではインドの方がずっと有望である。成長の原動力である人口ボーナス(労働人口が、子供と老人の非労働人口を上回る部分)は、中国では2010年に消滅しているが、産児制限のないインドは人口ボーナスが今後50年間は続くからである。

総人口では2025年にはインドが中国を上回る。印中両国はともに核武装した人口大国であり、中国はたびたび、インドの北部国境を侵略している。両国はあらゆる面でライバルなのだ。そのインドが独立以前から超の付く「親日国」であるというのは、日本にとって心強い限りだ。米国も米中新冷戦を踏まえ、インドとの関係強化に動いている。

日本からインドへは約1000社が進出しているが、毎年100社ずつが新たに進出している。そのため、日本語学習塾も盛んである。

ナレンドラ・モディーニ氏

ボースの流れを受け継ぐインド人民党(BJP)の次期首相有力候補であるナレンドラ・モディー氏は、ヒンズー主義者で、反中国色が濃厚であり、日本からの新幹線導入に積極的である。

これだけではない。天皇、皇后両陛下は今年11月末から12月初旬にかけて、インドを公式訪問されることが決まっている。

■藤井厳喜(ふじい・げんき) 

【私の論評】なぜ日本は最大の友を忘れたのか、今こそ私たちは中韓を捨て去り、最大の友のために尽くそうではないか(゚д゚)!

中国の反日・尖閣問題はあいかわらずですし、韓国の反日もそうとうなものです。韓国にいたっては、あの潘国連総長「ルール違反」の日本批判が問題になっています。多くの人が、相次いで不快感を表明しています。

潘基文
今の国連がまともな組織という前提でこの発言を考えるのは的はずれです。国連とは、第二次世界大戦の戦勝国が中心となってつくる組織であって、敗戦国のための組織ではありません。国連が、世界平和のための組織などと思うのは、単なる幻想です。常任理事国の横暴に振り回されて、最初から何一つ機能していないのが国連だと思います。そのような組織の長がいかなる人物かは推して知るべし。それにもともとの設立趣旨からいって、韓国人が事務総長というのが全く理解できません。中国、韓国、北朝鮮などはそもそも、第三国といって、第二次世界大戦では戦って、勝っても、負けてもいない国ではありません。要するに、何もしなかった国です。

ちなみに、第一国は、アメリカなどの、第二次世界大戦に参戦して勝利した国のことをいいます。第二国は、第二次世界大戦に参戦して、敗北した国のことです。そもそも、第三国は、国連には関係ない国です。そういった趣旨からも、今回の第三国人の事務総長の発言は、許されるものではありません。

国連はもともと戦勝国のための組織、この組織では日本は未だ敵国である

中国もご多分にもれず、日本とはまともな戦争などしたことはありません。だから、日本では戦争などと呼ばずに事変と呼んでいるのです。第二次世界大戦とその後の中国の最大の戦争は、毛沢東ひきいる中共軍と、蒋介石の中国国民党政府の間でのものでした。要するに、内乱です。毛沢東自身は、日本軍が戦争をしてくれ、国民党軍を相当弱らせてくれたことを感謝していました。これは、歴史的事実です。

今後、日本としては、多額の拠出金は全くの無駄遣いゆえ、見直すべきではないでしょうか。そうすれば震災復興にもかなりの資金を割くことができます。そのほうが、日本にとってはるかに良いことだと思います。

日本国としては、国際連合に関わりをもちながらも、こちらにおける活動は意図的に停滞させて、単なるお付き合い程度でお茶を濁せば良いと思います。

すでに黄昏に入っている、欧米諸国とは付き合いはほほどにして、現在発展しつつあるアジアに目を向けるべきです。その中でも、反日的な特亜三国などは無視して、他の多くのアジアの国々とつきあいを深めていくべぎです。もう、すでに世界の中心は、欧米からアジアに移りつつあります。そうして今世紀中に世界の中心は日本を中心とするアジアに移ります。

民主化、政治と経済の分離、法治国家化もなされていない中国を中心としたアジアはあり得ません。そんなことをすれば、アジアのすべてが、中国の覇権の及ぶ範囲となり、アジアの中国化により、アジアは停滞してしまいます。

特亜三国以外のアジアの国々はどこの国も反日的ではありません。どの国も親日的です。その中でも、インドは最大の親日国です。

その親日ぶりを示すエピソードなど、以下に掲載します。まずは、以下にインド国民軍軍歌の動画を掲載します。



上の動画について説明します。インパール作戦の成功を予想して編成されたビルマ派遣の大本営特別班に加わった作曲家­の古関裕面氏は、ビルマのINA(インド国民軍)を見学しました。この時INAの兵士たち­が歌っていた歌を自ら採譜し、日本語の歌詞をつけたものが「征け征けデリーヘ」として­日本に紹介されました。力強い中に民族独立の悲願がこめられています。

ルイス・マウントバッテン英軍大勝
ルイス・マウントバッテン英軍大将の回想記『ビルマ戦線の大逆襲』によれば、

「かつて不敗を誇った日本軍も半年の死闘に衣服や靴もボロボロとなり、支えるものは不­屈の精神力だけであった。日本軍はインパールにおいて、ついに敗れたが、そこには何か­が残った。それは歴史学の権威トインビーがいみじくも喝破した通りである。すなわち『­もし、日本について、神が使命を与えたものだったら、それは強権をわがもの顔の西欧人­を、アジアのその地位から追い落とす事にあったのだ』」

インパール手前15㎞のところにロッパチンという名の村があります。イギリス軍がレッド・­ヒル(真紅な丘)と名付けた、その丘の麓にレンガを積み、慰霊塔を建て、日本軍が玉砕­した5月20日には、毎年、村を挙げて法要していただいていると言います。

村長は「この頃私は呆けましたが、死ぬまで日本兵の墓を守ります。私が死んだら、息子­(現在の村長)が引き受けます。その後は孫が守ります」と述べた。また、激戦地となっ­たコヒマに住むナガ族は、そこに咲く可憐な花に「日本兵の花(ジャパニーズ・ソルジャ­ーズ・フラワー)」という名を付けました。

この花は非常に生命力が強く、少々のことでは枯れません、しかも群生して仲良く一斉に咲­き始める野草なのだといいます。

このような花の性質が、死闘のなか弾薬も尽き、ボロボロになりながらも、みんなで力を­合わせて、敵に立ち向かっていく、そんな日本兵の姿に重ね合わせられ、名付けられたの­だといいます。
コヒマの人々は、花に名を刻み、日本兵が倒したイギリス軍の戦車を今も勇気のシンボル­として大事に保存しています。こうした日本兵とともに戦ったのが、インド国民軍なのです。

アジア開放の正義の戦いに負けたものの、白人の植民地であったアジアを開放した日本の真の姿を理解しているインド。そうして人口的にはすでに中国と肩を並べる大国であり、中国は一人っ子政策で、人口が減りつつりますが、インドはこれからも人口がどんどん増えます。大国に育ちつつある、インドとの関係を深めていくべきです。このブログでは、随分前から、このことを主張してきました。国連の潘基文の不用意な発言により、この主張はますます真実味を帯びてきたと思います。私は、そう思ういます。皆さんは、どう思われますか?

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2013年8月13日火曜日

アジア地域に空母が集結…軍拡競争ヒートアップ=中国報道―【私の論評】まともな空母も建造できない中国には、人民解放軍によって尖閣侵攻は不可能(゚д゚)!

アジア地域に空母が集結…軍拡競争ヒートアップ=中国報道

インドメディアが公開した国産空母の最新建造状況
インドメディアは12日、インド初の「国産空母」が進水式を行うことを「歴史的な日を迎えた」と報じた。進水計画は当初より4年遅れ、実際に配備されるのは2020年まで延期されると見られているものの、インドは米国、ロシア、イギリス、フランスに続き、世界で独自の空母建造能力を持つ5番目の国になる。中国網日本語版(チャイナネット)は12日、「アジアに空母が集結し、軍拡競争がヒートアップする」と論じた。以下は同記事より。

**********

インドの国産空母の進水、日本の準空母であるヘリ搭載護衛艦の進水などが連日報道され、空母保有国が密集するアジア太平洋地域では空母の建造競争が加熱している。

「太平洋の軍備拡大加速」と題した記事を掲載した豪紙は9日、「アジアの各大国が相次いで海軍の軍事力強化に乗り出し、新しい空母の建造に力を入れている世界におけるもっとも過激な海軍の軍拡競争の火ぶたが今、太平洋で切られようとしている」と伝えた。


豪紙はまた、インド、日本、中国などが次々と空母を手に入れるなか、超大国の米国を忘れてはいけないと指摘した。米誌タイムはかつて、「アジア太平洋地域において、米国はもっとも多くの空母を保有している。第3・第7両艦隊で計5隻の原子力空母が配備されている」と伝えた。しかし、同誌はまた、「米国はアジア太平洋における海軍力を50%から60%に引き上げたものの、増強できる軍事力には限りがある。同盟国に一部頼るほか、もっとも重要なことは、キャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が警告したように、中国と対立する状況を故意に招くべきではないということだ」との見方も示した。

アジア各国が空母を発展させている動きに対し、中国人民解放軍国防大学の李大光教授は「世界の空母がアジア太平洋地域に集結しているとの見方ができる。このようなややこしい事態を中国は望んでいない。中国がこの複雑な環境で生き残るためには、知恵と勇気が必要である。装備の近代化を進めていくという点で、中国には“兵が来れば将で食い止め、水が来れば土でせき止める”、即ち相手がいかなる手段を使おうと、適切な措置をとって善処すること、自分のできる最善を尽くすことが求められる。それが海洋におけるアジア各国の駆け引きに挑むための現実的な選択である」と主張した。

【私の論評】まともな空母も建造できない中国には、人民解放軍によって尖閣侵攻は不可能(゚д゚)!

さて、アジアでは自分たちが一番先に空母を建造などとしていた中国、最近はインドも開発しはじめ、日本は、護衛艦とはしているものの、実質上空母とみなしても良いような、「ひゅうが」が完成しつい最近進水したばかりです。

これに関して、例のテキサス親父が日本の護衛艦「いずも」についてまたまた、面白い動画を発表しているので以下に掲載しておきます。



この動画の解説も以下に掲載しておきます。
テキサス親父は、この「いずも」を英語圏で呼ばれている"Flat Top destroyer" 「甲装備駆逐艦」と呼んでいますが、正式名称はヘリコプター搭載型 護衛艦「いずも」となっていますので、翻訳は日本語での名称に変えてあります。 
日本国海上自衛隊は、2015年の就航に向けてヘリコプター搭載型 護衛艦「いずも」の進水式を行った。 
この船は、アジアで最大、世界でも4番目に大きな軍用艦である。 
旧ソ連時代に建造されたガラクタ空母を購入した支那は、東シナ海や南シナ海での覇権の­為にこれを改装し、空母として運用しようとしている。 
これは、実際には役に立たない船であるが、支那の周囲の小国を虐め、怖がらせる為には­十分。 
しかし、日本はその間に黙々とこの船を作っていたのですが、その進水式を知った支那政­府やマスコミは、またも、「日本が軍国主義に戻っている」などと、一斉に報道も過熱。 
自らが空母を持った時の自慢のしようと比べ、この日本の護衛艦を異常に牽制している。 
支那は、すでにそれをかざして周辺国を侵略しようとしているが、日本が防衛目的なのは­明らかで攻撃や侵略の意図など無い事は現在の所、ヘリでの運用艦である事を見ても明白­である。
さて、アジアの空母ということで、おそらく「いずも」は実質上のアジア一の空母ということになると思います。将来的には、キャタパルトをつければ、すぐに本格的空母になりますし、F35やシーハリアーや管制システムを搭載すれば、すぐに空母としても使えます。

これに対して、中国はウクライナ製の払い下げの中古空母「遼寧」が初めて就航しましたが、軍事専門家はこの空母の実力を分析した結果、笑いものにしています。それほどの粗悪品です。今や粗悪品の代名詞になった中国製のLEDと同じです。エンジンはふた昔前のディーゼルエンジンで、第七艦隊の12 万馬力を誇る原子力エンジンとは比較にもなりません。航行スピードに雲泥の差があり、全然競争になりません。ウサイン・ボルトと小学生が100m競争をするようなものです。全く追いつくことはできません。

ウサイン・ボルト
中国には日米が大東亜戦争当時からあったカタパルト(艦艇から航空機を射出する機械)を作る技術がないため、離陸をするのに重い戦闘機は飛ばせないので、戦闘機にミサイルを搭載せず燃料は半分にしてやっと離陸でき、「成功した」と報道しています。戦闘機を丸腰にしてやっと飛ばせる空母など、空母の役を成していない旧石器時代の遺物のオンボロ船にすぎません。それが「遼寧」の実力です。一方、第七艦隊の空母の艦載機170機の威力は絶大です。中国海軍はアメリカの原子力空母に対抗することは一切できません。

本日は、空母以外にも、中国と日米の軍事力の比較など簡単にします。彼我のあまりの差異に、多くの人が驚くことでしょう。

日本の、海上自衛隊はP3C対潜哨戒機を43機保有し、中国軍を圧倒しています。保有機数は世界第二位で対潜能力は極めて高いです。日本のこの海上自衛隊の大戦哨戒能力は、冷戦中のソ連海軍に対する紹介活動によって、磨かれ、現在世界一と言われています。

日本のP3C対潜哨戒機
日本のP3Cの哨戒能力により、中国軍の潜水艦がEEZ(排他的経済水域)の公海で国際法を無視し、浮上もせずに潜水航行しても、いつも瞬時に発見されてしまいます。中国軍は内心日本軍の哨戒能力に舌を巻いていることでしょう。実践では敵艦をいち早く発見したほうが絶対的優位であり、哨戒能力の差は雌雄を決してしまうほど重要な要素です。中国軍にはこのような優秀な哨戒機を所有していませんし。能力も劣っています。


次に潜水艦の実力分析をします。中国は潜水艦の数を増やし日米に優位に立とうとしています。航空母艦や艦船にとって最も警戒しないといけないのは潜水艦からの攻撃です。台湾危機の際、第七艦隊が出動し台湾沖で待機させたところ、中国は、為す術もなく退散した苦い経験が中国軍にはあり、潜水艦の数の増強による航空母艦対策を中心に艦船を増やしてきました。

現在中国の潜水艦は60隻、自衛隊は16隻で数的には中国軍のほうが圧倒的に優位にみえます。しかし戦闘能力では月とスッポンの関係にあります。それは「潜水音」にあります。中国潜水艦は一昔前のディーゼルエンジンで、音が凄くうるさいのです。更に研磨技術が未熟で粗悪スクリューを取り付けているのでスクリュー音も大きいのです。技術が未熟なため、隠れて潜水し忍者のように敵を抹殺する役目の潜水艦が、あろうことか太鼓を叩きながら敵に近づいているようなお粗末な代物でなのです。

方や自衛隊の潜水艦は非常に静かなスターリングエンジンを使用し、スクリューには岡山が世界に誇るナカシマプロペラの世界的研磨技術を駆使した芸術的技術水準の高さをもった、スクリューを使用しています。日本の潜水艦は一様にメイド・イン・オカヤマの世界一音が小さいスクリューを装着しているのです。相手の潜水艦が高性能ソナー(音探知装置)を駆使しても、日本の潜水艦がどこにいるか解明できないのです。

よって初期の戦いである潜水艦同士の哨戒の軍配は圧倒的に日本が優勢。だからいくら中国が潜水艦の隻数を増やしても無駄です。更に音の周波数に向かって自動的に舵を切り、目標まで到達する超高性能の音源魚雷を日本の潜水艦は配備しているので、先に中国潜水艦を発見し、位置を特定して魚雷を発射したら100%命中します。いざとなれば実に簡単に中国潜水艦を撃沈することができるのです。双方の実力は差異は、最初から勝負にならない水準です。

大東亜戦争で一式陸攻の防弾能力が脆弱で、とても燃えやすく米軍に「ワンショットライター」と呼ばれ、面白いほど撃ち落とされアメリカ軍に不名誉な呼ばれ方をされたことがありましたが、中国潜水艦に限ってはこれと同じ状態になることでしょう。しかし、日本にとっては、いずれ小指ほどの量のプルトニウムで浮上もせず潜水航行し続けることが出来る原子力潜水艦の建造は今後絶対に必要です。

日本の潜水艦「やえしお」
次に艦船の数を比較します。海上自衛隊の艦船数は140隻。中国軍は1000隻以上と発表していますが、中国の発表数字はGDP同様なんでも伝統的に怪しいし、誇大化してアナウンスしていると見るべきです。百歩譲って艦船が1000隻あったとしても、中国の軍艦は旧型がほとんどを占めています。

日本の自衛隊の艦船はイージス艦、フリゲート艦など最新のハイテク艦船のオンパレードです。現代の艦船同士の戦闘はハイテク技術の上下で決まります。日米の艦船から発射する対艦ミサイルの命中精度は極めて高いです。なぜならミサイルを発射したら通信衛星でコントロールして敵艦に着弾するハイテク技術があるからです。無論、中国軍にはそんな高等な技術などありません。したがって命中精度が低い中国のミサイルを怖がることはありません。

これは地対空ミサイルでも同じです。ハイテクシステムで飛来してくるトマホークミサイルを撃ち落とす技術は中国にはありません。ましてや、日本のイージス艦が米国との合同演習で、一つの大陸間弾道弾の六つの核弾頭を全部撃墜し世界を震撼させたなどという芸当はとてもできません。ひよっとすると、これで中国の核兵器を無効化される可能性もあります。しかし、こんなことは、日本のマスコミは全く発表しませんが、中国の上層部は当然知っているものと思います。

日本の艦艇
次に空軍力。日本の主力戦闘機はF-15で熟練パイロットの操縦技術はゼロ戦以来伝統的に優秀です。第五世代のステルス戦闘機はまだ配備できてませんが、米軍のF22とF35のステルス戦闘機は沖縄の嘉手納基地に配備されています。当然ステルスなのでレーダーに映らないし、戦闘力は世界一です。特質すべきはスピードで追随を許さないマッハ3の速度で飛行できます。

これに対して中国にもJ20というステルス戦闘機を有しているものの、マッハ1.5でしか飛行することができず、まともな勝負にはなりません。二倍ものスピードの違う航空機同士の戦闘は、やる前に勝敗を決しててます。スピードが速く旋回性能も相手を凌駕しておれば、ドッグファイトしたら簡単に敵機の背後につくことができ、ロックオンされてしまう。スイッチを押せばサイドワインダー型ミサイルで自動的に撃墜できる。よって今の実力で中国空軍が東シナ海の制空権を握ることは、人間がクロールでイルカと勝負して勝つほど難しいです。 また、ステルスには日本の技術もかなり活用されていますが、中国ではその技術を使うこともできないので、ステルス能力は格段に劣っています。

中国J20
最後に日中双方の軍隊の訓練度合に天地の差があることを付け加えておきます。日本の自衛隊も米国も志願制です。一方中国は徴兵制です。志願兵と徴兵の意識レベルの差はヒマラヤと東山くらいの差があります。一人っ子政策で甘やかされ放題で育った中国兵士のモチベーションは極めて低く脱走兵が絶えないといいます。国土防衛のために命を懸ける日本の自衛官とは比べるのも失礼なほどです。

中国海軍その実力は?
これは、ごく最近まで、公には知られていなかったのですが、あの東日本大震災のときの、展開速度の速さや、その後の懸命な救助活動や、長期にわたる遺体捜索活動で一般にも知られるようになりました。日本の軍隊は旧日本軍以来の伝統を受け継ぎ、軍律がとれ、とにかく勇敢で強いです。米軍も共同演習して日本の自衛官の実力を高く評価しています。

世界に冠たる製造業を誇る日本のハイテク技術は軍事的技術の分野でも遺憾なく発揮されています。人民解放軍軍の高官はそれを十分承知しています。彼等は核兵器を使用しない通常戦では勝てないことは実は知っています。しかし洗脳された現場の指揮官はこのことを理解していません。そこに潜在的危うさがあり、レーダー照射事件や三度に渡る中国潜水艦の接続水域での潜没航行事件などが頻繁に起きています。

しかし、そうはいいながら、中国では軍の幹部が、「戦争の準備をせよ」と語ったことが、新聞などでも報道されましたが、現実には何の準備もしていないそうです。だから、中国は尖閣など本気で侵攻するつもりがないというより、できないことを良く知っているのだと思います。正規軍が多数尖閣に近づき、日本の水域に入ったり、尖閣に上陸ということにでもなれば、そこは日本の領土です。もし、本当にそんなことになれば、さすがに日本も何らかの方法をもって、法の壁を破り、対抗措置をしなければ、国家としての安全保障の役割を果たせなくなります。

そうなれば、日本という国家自体の存在が危うくなります。だから、いざという場合には、何らかの超法規的措置を行使することも十分考えられます。少し前までの日本であれば、中国が侵攻してきたとしても、なかなか超法規的な措置など取れなかった可能性もありますが、現在は逆に政府が何もせずに手をこまねいていれば、世論が盛り上がり、ネットなどを通じて、政府を大糾弾することになるでしょう。以前の民主党政権は話になりませんでしたが、今の安部内閣は何とか、法の網目のをくぐっても、中国人民解放軍と真正面から対峙すると思います。

そうなって、人民解放軍と、日本の自衛隊が本格的に戦火を交えることになれば、人民解放軍の敗北は必死です。そうなれば、世界の笑いものになることをほかならぬ人民解放軍の幹部や、中国共産党中央政府は良く理解していると思います。中国は、中越戦争で、ベトナムと戦争をしてボロ負けして、逃げ帰り、世界の笑いものとなり、ベトナムの評価は高まりました。

中越戦争当時の中国軍を悩ませたベトナム女性特攻兵とされる写真
私としては、たとえば、東日本大震災のときの、大規模な自然災害への対応と同じような措置など講じて、人民解放軍の侵攻を災害ととらえて、超法規的措置などとることも可能ではないかと思います。中国としては、そこを恐れて、尖閣問題をエスカレートさせても、最後の一線は超えないようにしているのだと思います。日本が本当に軍事的に弱い国であれば、中国は、過去にチベット、モンゴル、東トルキスタンに侵攻したように、尖閣問題などエスカレートさせず、黙って人民解放軍に国境を超えさせあっという間に鎮圧して我がものにすることでしょう。それができないことが判っているからこそ、いろいろ挑発行為をするにとどめているのです。

そうして、上の記事のように、インドも自国で作成した空母を進水させるほどに、軍事技術が発展きていることなどを考えると、中国の優位性は、まだまだ低いということを自覚せざるを得ないというのが中国の状況です。しかし、10年後以降はどうなっているかはわかりません。日本は、今からそのときに備えていく必要があります。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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「ずうずうしい中国あしらう好機」インド各紙が日印関係強化を訴え―【私の論評】盗人国家中国には遠攻近交でのぞめ、中国を攻め、インドと交わるのだ(゚д゚)!

中国外相 関係悪化は「日本が尖閣を盗んだことが原因」―【私の論評】〈緊急掲載〉アメリカにも被害者ヅラをみせつつ自国の権利を主張する恥知らずの中国!!尖閣の地は一寸足りとも譲らぬ!!日本人は大同団結せよ!!

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特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...