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2020年4月27日月曜日

独裁国家・中国が常任理事国にいる異常… 日本を「敵国」として扱う国連を“再編”せよ! G7参加国ベースに民主主義国主導で「新国連」を―【私の論評】中国ウイルス蔓延が暴いた、新国連の必要性(゚д゚)!


中国の習近平国家主席=6日、北京

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)をめぐり、中国と世界保健機関(WHO)に対する国際社会の怒りは強まるばかりだ。国際投資アナリストの大原浩氏は緊急寄稿で、根本的な問題として、共産党独裁の中国が大きな権限を持ち、日本を敵国とみなす国際連合の機能不全があると指摘。中国を「追放」して民主主義国家による「新国連」の再編を提言する。


 トランプ米大統領は4月14日、新型コロナウイルスのパンデミックへの対応を誤ったとしてWHOへの資金拠出を少なくとも一時的に停止すべきだと述べた。

 WHOとその背後にいる中国共産党の「火元隠蔽(いんぺい)」のための情報工作に振り回されていた日本国民だけではなく、世界中の多くの人々が喝采を送った。もっとも、WHOや中国と同じように左翼偏向したメディアはお気に召さないようだが…。

 日本も米国に続いて拠出金の停止を行うべきだ。今は「有事」だからという声もあるが、有事だからこそ、信頼のおけない情報をバラまく組織をサポートすべきではないし、WHOに拠出する資金があるのなら、新型コロナウイルスで多大な被害を受けた日本国民に還元すべきである。

 自虐歴史観で洗脳されてきた日本人は、「世界の人々は立派で“お花畑”に住んでいる」と思い込まされているが、実際に「お花畑」といえる世界に住んでいるのは、戦後75年間も平和で豊かな社会を維持してきた日本人である。その周りを邪悪なオオカミがうろついているのが現実なのだ。

 国連はもともと第二次世界大戦の戦勝国が「戦勝利権」を確定するために創設した組織である。母体は戦争に勝った「連合国」であり、連合国に歯向かった日本などは、今でも国連憲章の中の「敵国条項」で差別的扱いを受けている。

 中韓との歴史戦争で日本が不利な立場に立たされているのは、歴代日本政府の弱腰のせいだけではない。日本を「敵国」として扱う国連も「日本たたき」を事実上サポートしているからなのだ。

 端的な例が、2015年に中国申請の「南京大虐殺文書」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産に登録されたことである。「資料としての信憑(しんぴょう)性が低い」「登録を決める審議の場に、文書の原資料もそのコピーもなかった」などずさんな申請内容にも関わらずごり押しで登録されてしまった。日本人は世界遺産をありがたがっているが、その程度の組織に過ぎない。

 実際米国は、15年にユネスコが「聖地エルサレム」の管理をめぐってイスラエルを非難する決議を採択したり、17年に一部をイスラエルが管理している「ヘブロン旧市街」を、「パレスチナの世界遺産」として登録したことに激怒し、ユネスコを脱退している。

 その背後には、戦勝国である本当の中国(中華民国、台湾)に背乗りして、常任理事国になってしまった共産主義中国がいる。国連は、常任理事国以外はどのような小さな国でも1票の対等な権利を持つから、WHO事務局長のテドロス氏の出身国エチオピアだけではなく、数の上で優勢なアフリカ諸国などを牛耳って支配することなど簡単なのだ。

 さらなる災難は、07年から16年の間、韓国出身の潘基文(パン・ギムン)氏が国連事務総長を務めたことである。 その間に、中国の国連支配は完了したのだ。

 4月15日の韓国総選挙では、従北、媚中である文在寅(ムン・ジェイン)大統領の与党「共に民主党」が圧勝した。これは韓国の「反民主主義・独裁志向」を示しているようだ。

 われわれはこの現状に対処しなければならない。国連を解体した後には、「自由主義」「民主主義」を堅持する国々がリーダーシップをとる組織の構築が必要だ。現状の国連では、中国とロシアという「世界二大独裁国家」が常任理事国の地位にあるという異常な状態が続いている。

 「新国連」のベースはG7参加国であるべきだ。フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの先進国がリードすれば、世界はもっと良くなる。この中に「反民主主義国家」は存在しない。

 ■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。


【私の論評】中国ウイルス蔓延が暴いた、新国連の必要性(゚д゚)!

上で大原氏によって指摘していることは、以前から問題になっていました。最近では、中国ウイルスにより、中国の手先のようなWHOの問題が噴出し、かなり目立つようになっただけです。実際国際連合(以下、国連)そのものが昨年から悲鳴を上げていました。


「2019年の通常予算に基づく活動に必要となる総額のうち、加盟諸国は70%しか納付していない。これにより、国連は9月末に2億3000万ドル(約250億円)の現金不足に陥り、このままでは流動性準備金も今月末までに使い果たす恐れがある」

アントニオ・グテレス事務総長

これは、10月7日にアントニオ・グテレス事務総長が国連事務局の職員3万7000人に送った書簡の内容の一部です。10月末にも職員の給与や各手当の支払が滞る可能性があるため、コスト削減のために会合や会議を延期し、サービスを縮小する、としています。企業で言えば、事実上、倒産寸前です。

国連の予算は、国連憲章第 17条の規定により、全世界の国民総生産に占める加盟国の割合を出し、国民1人あたりの所得など多くの要因を考慮に入れて調整、総会の割り当てに従って加盟国が負担します。

2019年の国連加盟国各国の分担金は、以下のようになっています。これによると、2019年の予算総額は28億4900万ドル(約3100億円)。


分担率上限の22%の6億7420万ドル(約730億円)を米国が負担し、第2位は中国の3億3470万ドル(約360億円)、日本はそれに次ぐ第3位の2億3880万ドル(約260億円)の負担となっています。

問題となっている加盟金未納国は、アフリカ諸国や中東諸国が多いのですが、実は、分担率筆頭の米国も含まれているのです。

国連活動を阻害しかねない加盟国の負担金未納という事態だが、これは何も2019年に限ったことではありません。2018年7月25日にも、グテレス事務総長は、

「加盟国が分担金の支払いを遅らせているため、現金がすぐに底をつきそうだ」

と、今年と同様の書簡を職員に送っていました。

2019年の未納国の詳細は明らかにされていませんが、2018年の時には、米国を含む81カ国が未納だったことが明らかになっています。つまり、負担金の未納は“毎年恒例化”されており、非常に憂慮される事態になっているのです。

特に、国連本部をお膝元のニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタンに抱え、分担率筆頭で安全保障理事会(以下、安保理)常任理事国でもある米国が毎年のように負担金の未納という事態を引き起こしていることの問題は深刻です。

国連憲章第19条によれば、分担金の支払い延滞金額が、加盟国が支払うべきであった分担金の2年分になった時は、その加盟国は国連総会における投票権を失う。ただし、総会が延滞はやむを得ない事情によるものと認めた場合は、投票が許されることになっています。

米国では、議会が国連分担金の支出を承認するにあたり、国連の会計監査や組織運営に対して、さまざまな要求を行っています。米国民の納める税金を使うのですから、国連の運営に対して改善や是正を求める米国の考え方については頷けます。

加えて、どうやらドナルド・トランプ大統領は、よく指摘されるとおり“国連がお好きではない”ようです。

実際、2016年12月19日、第45代アメリカ合衆国大統領に決定した直後の12月26日、トランプ氏は得意のツイッターで、

「The United Nations has such great potential but right now it is just a club for people to get together,talk and have a good time.So sad!」(国連は素晴らしいポテンシャルを持っているのに、現状はただの仲良しサークルだ。ああ、残念!)

と呟いています。

そして、2017年1月20日に大統領に就任した直後の1月25日には、『ニューヨーク・タイムズ』が、

〈トランプ大統領が大統領令を通じて、国際機関への拠出金の抜本的な削減や米国の離脱につながる可能性もある条約の見直しを検討している〉

と報じました。

さらにその後、「中国、ロシア、インドは何も貢献しないのに米国は何十億ドルも払う不公平な協定だ」として、同年6月1日にトランプ大統領は、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議が、2020年以降の地球温暖化対策の枠組みを取り決めた協定(いわゆる「パリ協定」)からの離脱を発表しました。

確かに、前述したように自国民の税金を使うにあたり国連の改善や是正を求める米国の姿勢は頷ける面もあるのだが、トランプ大統領のように国連を批判し、“分担金を人質”にして自らの要求を通そうとするのは当然といえば当然です。

国連憲章では、安保理常任理事国は分担金を滞納しても、総会の投票権はもとより、安保理への参加、投票、拒否権についての制裁的措置が定められていません。つまり、米国はいくら分担金を滞納しても、国連のもっとも重要な機能である安全保障について、常任理事国としての権限を失うことはないのです。

それは、別の角度からみれば、ロシアも中国も、そうなのです。

周知のとおり、安保理は15カ国で構成されています。このうち、米国、英国、フランス、中国、ロシアの5カ国は常任理事国であり、国連憲章が改正されない限り恒久的にその地位が約束されている。常任理事国には、拒否権も与えられるという特権を持っています。

翻って日本はどうなのでしょうか。

中国に抜かれるまで、日本は第2位の分担金負担国でした。それは、安保理常任理事国の英国、フランス、ロシアよりも大きな負担額です。

日本は長年、安保理常任理事国を目指していますが、そのためには国連憲章の改正が必要で、しかも常任理事国5カ国すべてが賛成しなければならないのです。このため、日本の常任理事国入りは“不可能”と見られています

また、国連活動のうち、国際刑事裁判所と平和維持活動(PKO)の経費は、通常予算とは別に加盟各国に割り当てが行われます。以下が2019年のPKOに対する分担率です。



常任理事国は、国際の平和と安全に特別の責任を有する国として、通常予算分担率から割り増しされ、逆に途上国はその所得水準に応じて割り引かれています。

それでも、日本の予算分担率は、常任理事国の英国、フランス、ロシアよりも大きいです。

常任理事国以上の分担を通常予算でもPKOでも担いながら、常任理事国になれない日本。憲法上“軍事力”を持っていないことになっている日本が軍事力の行使を前提とした海外派兵に応じられない状況と合わせ、常に国際的に“金だけを出す国”と言われ続ける所以でもあります。

なお、2011年から各国の分担金額は非公表となっており、分担率だけが公表されているのですが、2018年の分担金総額は約66億8900万ドル(約7200億円)で、ここから逆算すると日本の分担金は約5億7600万ドル(約620億円)となっています(2018年の分担率は9.680%)。日本は通常予算とPKOで合わせて850億円超の分担をしていることになります。

分担金を人質に自らの主張を通そうとする米国。分担金が未納でも安保理常任理事国から外れることのない仕組み、国連に対する大きな分担を担っていても決して常任理事国になれない仕組み―。安保理が現実を反映していないと言われる理由です。

国連憲章は前文において「大小各国の同権」を謳い、国連はすべての加盟国の主権平等の原則に基礎をおく、としています。

長年言われ続けてきている議論ですが、何度でも、そしていまこそ、言わねばならないです。国連はいま、中国とロシアという非民主国家が常任理事国なっていることと、世界に多大な貢献をしている日本とドイツが常任理事国になれないというこの不条理を解消すべきなのです。

そうでないと、WHOと中国のような組み合わせにより、世界は危機に晒され続けることになります。

中国ウイルス以前から、世界は問題だらけでした。ロシアとウクライナの紛争、イスラエル・パレスチナ問題、シリア問題、中国と周辺諸国の問題、アフリカの内戦、貧困、エイズやエボラの問題、加速する地球温暖化問題等々・・・・・。
世界中に緊急に解決しなければならない大問題が山積しているのに、こういう問題は国連が関わることではないようです。この組織は、いったい何なのでしょうか。

このようなことを言っても、従来は単なる理想論とみられたかもしれません。しかし、中国ウイルスは世界秩序の変更の必要性を否が応でも高めます。G7諸国は、従来の国際連合(=United Nations 連合国)の枠組を捨て去り、新たな秩序に対応する新らたな組織を模索し、実現すべきです。

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2017年12月31日日曜日

【お金は知っている】国連の対北制裁強化で追い込まれる習主席 「抜け穴」封じなければ米から制裁の恐れ―【私の論評】中国が米国の要求を飲むのは時間の問題(゚д゚)!



 国連安全保障理事会は先週末、11月末に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した北朝鮮に対する新たな制裁を決議した。石油精製製品の対北輸出上限を年間50万バレルに引き下げることが主な内容だ。

 本欄は国連安保理が8月に決めた上限枠200万バレルは中国の2016年の対北供給量に匹敵することから制裁効果に疑問を呈してきたが、トランプ政権も同じ見方を持っていたのだろう。今後の問題は、中国の習近平政権がきちんと履行するかどうかだ。

 米政府は中国などの対北石油製品輸出は年間450万バレルと推定し、今回の決議でその9割が削減されるという。50万バレルまで削減するためには、ロシアや中東など中国以外からの石油製品の対北積み出しルートを全面封鎖するのに加えて、中国も16年比で4分の1以下まで出荷量を抑えるしかなくなる。

 北朝鮮と国境を挟んで陸ルートで結ばれている中国からは闇取引で石油製品が高い価格で供給されてきたが、これからは習政権がそうした裏ルートを厳しく取り締まらない限り、米国から対中制裁を受ける恐れがある。

 中国は核実験やミサイル発射を繰り返す北に対し、今年春までは貿易を拡大してきた。国連制裁そのものが「大甘」だったからだ。グラフは中国の対北石油製品輸出と、北の最大の外貨獲得源である石炭の対北輸入の推移である。一目瞭然、オバマ米政権までは北京の対応はまさに馬耳東風といったところだった。

対中強硬策をちらつかせるトランプ政権になって、ようやく中国が重い腰を上げ、米国が示す厳しい対北制裁決議案に難色を示しながらも、緩い内容の制裁案にすることで妥協してきた。8月には北の石炭と鉄鉱石・鉄鋼製品輸出禁止に同意し、9月には米国案を骨抜きにしたうえで原油と石油製品の対北輸出規制に応じた。

 グラフは中国側が発表する税関統計が基本になっており、闇ルートは含まれないが、正式ルート上は中国の対北石油製品輸出、石炭輸入とも、3月頃から急減傾向にある。米フロリダでの米中首脳会談を機に、中国側の対北政策が徐々に変化したことをうかがわせる。

 トランプ大統領は習氏に対し、大統領選で公約していた対中高関税の適用を棚上げする見返りに対北朝鮮政策での対米協力を強く求める一方で、国連制裁破りの中国企業や地方金融機関に対し、制裁を科してきた。口先だけで、ほとんど対中制裁しなかったオバマ前政権と違って、トランプ政権は強硬策を辞さない態度を鮮明にしている。

 年明けの焦点は中朝国境の緊迫化だ。北がさらに核実験・ミサイル発射を繰り返すようだと、トランプ氏は石油製品に続き原油の対北供給禁輸を習氏に強く迫るだろう。習氏がそれに応じない場合や、制裁の抜け穴封じをしないときは、トランプ氏は中国の国有大手商業銀行への金融制裁カードを切るだろう。追い込まれるのは金正恩(キム・ジョンウン)労働党総書記ばかりではない。習氏もそうだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

【私の論評】習近平が米国の要求を飲むのは時間の問題(゚д゚)!

中国は、米国のトランプ大統領の言うことを最後には絶対に受け入れることになります。それには、主に2つの理由があります。まず一つは、中国は米国と絶対に戦争できなということがあります。二つ目は、米国が実質的に世界の金融を支配しているということです。

一つ目の中国は米国と絶対に戦争ができない理由は明らかです。軍事力では、中国は米国の足元にも及ばないということがあります。

米国のあらゆる軍事情報からも、中国が米国と戦争する能力を持っていないことは明白です。

米海軍は、中国が南沙諸島付近で軍事的な挑発行動を行った場合、米海軍のイージス艦から発射するクルージングミサイル1発で人工島を木っ端みじんにするでしょう。

米海軍イージス艦
中国が本土の海南島にある海軍基地から潜水艦を送り込もうとすれば、米国がフィリピン海溝に展開しているロサンゼルス型原子力攻撃潜水艦の餌食になるだけです。

中国は、「空軍部隊を南沙諸島に進出させる」と言っています。しかし、グアム島と沖縄に配備された米空軍のステルス性戦闘爆撃機F22数機が管制機E3Cの制御のもと迎撃を行えば、中国空軍の航空機が数十機、束になってかかっても撃ち落とされます。

中国は、「尖閣諸島は自国の領土である」と主張し、東シナ海に防空識別圏と称する不法な空域をもうけて外国の航空機の進入を阻止すると主張しました。しかし、米軍はほぼ毎日、B2爆撃機と新型B52をグアム島から発進させ、防空識別圏の上空をこともなげに往復していました。

中国が、米国の空母を西太平洋から追い出すために開発した「空母キラー」と称するクルージングミサイルDF21も速度が遅く、米国のイージス艦が容易に撃墜できることが判明しました。

DF21
DF21はマッハ10で米軍は撃ち落とせないなどと喧伝されていましたが、実際には大気圏突入後の着弾場所の最終調整として最終段階で減速する必要があり、米艦隊側の迎撃が困難となるマッハ10での空母突入等を行えるわけではありません。最終段階で減速するというのであれば、マッハ10のミサイルなど日米ともに開発可能です。

ロシアから買い入れて改造し、鳴り物入りで登場させた空母「遼寧」は、南シナ海で試運転を一回しただけで、エンジン主軸が壊れて使い物にならなくなりました。その後何とか改修したようですが、未だに中国の工業力では、空母を動かす二十数万馬力のエンジンを製造できないのです。

日本では、最近護衛艦「いずも」を空母化する話もでていますが、中国は「いずも」のような護衛艦をつくる能力もないのです。

護衛艦「いずも」
中国が、米国と戦争すると騒ぎたてても単なる宣伝に過ぎません。米国のマスコミ同様、日本のメディアも中国政府の誇大な発表を鵜呑みにして、そのまま伝える悪習を早くやめるべきです。

次に、米国が実質的に世界の金融を支配していることも、中国にとってはかなりの脅威です。

超大国といわれるアメリカの一番の強さは、軍事力でもなく、イノベーション力でもありません。それは、米国による世界の金融支配にあります。現在の世界の金融体制は、ブレトン・ウッズ体制に端を発しています。これは、第二次世界大戦末期の1944年にアメリカのブレトン・ウッズで連合国通貨金融会議が開かれ、国際通貨基金(IMF)や国際復興開発銀行(IBRD)の設立が決定されたものです。

当時、世界の金の80%近くがアメリカに集中しており、アメリカは膨大な金保有国でした。その金と交換できるドルを基軸通貨とし、他国の通貨価値をドルと連動させるという仕組みで、金・ドル本位制ともいわれます。

米国の金融街 ウォール・ストリート
米国に金融制裁を実施されたら、最近は輸入も多くなっている中国の食料事情は逼迫するでしょうし、食料以外にも様々な物資の供給に支障をきたすことになります。

だからこそ、中国はドル支配体制からの脱却を目指し、人民元の国際化を進めていました。IMFの特別引出権(SDR)の構成通貨入りも、そういった流れの中で推し進められたものです。人民元はSDR入りしましたが、ドル決済を禁じられてしまえば中国経済は破綻に追い込まれることになります。

米国に本格的に金融制裁をされると、中国は資源を購入することもできず、戦闘機や軍艦を出動させることもできなくなります。これでは、最初から勝ち目はありません。

それに、中国の米国債保有は6月に5カ月連続で増加し、外国勢で首位の座を取り戻したようです。米財務省が15日発表した6月の対米証券投資動向によると、中国の米国債保有額は1兆1500億ドル(約127兆円)で、前月比で443億ドル増加。日本は1兆900億ドルで、5月に比べて205億ドル減少しました。日本は昨年10月に外国勢の米国債保有で中国を抜いて首位となっていました。

これは米国の脅威になるなどドヤ顔で吹聴する人もいますが、これも中国の大きな弱みとなります。米国がこれを凍結すれば、一気に中国は127兆円を失うことになります。

そもそも、元に信用があれば、中国は米ドルを大量に保有したり、米国債を保有する必要などもありません。逆のほうからみれば、中国元は中国が米ドルや米国債を大量に保有しているからこそ、一定の信用が保たれているのです。

その原則が崩れれば、元の信用は一気に崩れ、中国の金融は崩壊します。

以上の2点からいって、中国は米国の要求をいずれ聴くしかなくなります。

今年も今日を残すのみとなりました。本年中はお世話になりました。良いお年をお迎え下さい。

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2016年10月21日金曜日

【痛快!テキサス親父】日本は予算不足の国連に「アメとムチ」で対応せよ―【私の論評】腐れ組織国連抜本的組織改革をしなければ何も成果をあげられない(゚д゚)!


国連は、一般企業なら破綻必至だぜ
 ハ~イ! みなさん。

 先週に続き、俺が「無用の長物」と言い続けている国連について書くぜ。

 国連の2016年の通常予算は25億4900万ドル(約2640億円)なんだが、このうち11億8900万ドル(約1230億円)の分担金が加盟国から支払われていないという。率にして約47%にもなるんだ。

 加盟国193カ国中、2月の期日までに全額支払った国は27カ国しかなく、10月半ばまでに、やっと104カ国が払ったっていうんだから、「システム自体がまともに機能していない」と言えるよな。今年の不足分は、昨年に比べて1億3600万ドル(約141億円)も増加しているという。

 一般企業ならリストラに取り組むだろうが、国連は米ニューヨークと、スイス・ジュネーブ、オーストリア・ウィーン、ケニア・ナイロビなどに事務所を持ち、職員数は約4万4000人のままだ。慢性的な資金不足(=太り過ぎ)なのに、官僚体質のせいかダイエットする気もない。経営破綻、必至かもな。

 国連の分担金だが、国民総所得(GNI)の世界合計に対する比率を基準として、3年ごとに見直される。日本の負担率は16~18年、10%を切って9・68%となったが、依然として、米国(22%)に次ぐ2位だ。日米両国だけで31・68%、8億3100万ドル(約860億円)も支払っている。

 日本はこのほか、PKOやWHO(世界保健機関)、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)などに、毎年、1000億円程度を支出している。国連常任理事国の中国やロシア、フランスよりも、世界のために多額の資金を出している。

 それなのに、日本を対象にした国連憲章の「敵国条項」は削除されていない。朝日新聞が慰安婦問題の大誤報を認めたが「慰安婦=性奴隷」との認識を決定づけた国連のクマラスワミ報告書(1996年)は撤回されていない。米国人の俺でも「ふざけるな!」と思うぜ。

 日本政府が先日、ユネスコへの分担金など計約44億円の支払いを留保していることを明らかにした。ユネスコが昨年10月、「南京事件」関連資料を世界記憶遺産に登録したことに対抗したようだ。よくやった! 日本はもっと、「アメとムチ」で対応すべきだぜ。

 さて、俺の新著『テキサス親父の大予言 日本は、世界の悪を撃退できる』(産経新聞出版)が20日出版されたぜ。日本国が素晴らしい文化や伝統を守るために、周囲の野蛮な国にどう対処すべきかをまとめてある。ぜひ、読んでほしい。

 親愛なるみなさんと、日本と米国に神のご加護がありますように。

 では、また会おう!

 トニー・マラーノ 

【私の論評】腐れ組織国連抜本的組織改革をしなければ何も成果をあげられない(゚д゚)!

トニー・マラーノ氏

冒頭の記事、トニー・マラーノ氏のは、本当にもっともなことで、そもそも国連は何の成果もあげていないということがいえます。

さて、国連も公的機関であることには変わらず、やはりいずれの国の官僚組織にみられるように、機能不全に至っています。

さて、この国連を含めた公的機関について、ドラッカー氏が興味深いことを語っています。
公的機関が成果をあげるようにすることは容易でない。しかし、公的機関が成果をあげないようにすることは簡単である。6つの罪のうちどの2つを犯しても、成果は立ちどころにあがらなくなる。今日、公的機関の多くが6つの罪のすべてを犯しているが、その必要はない。2つで十分である。(『日本 成功の代償』)
 これは、1980年、ドラッカーが「パブリック・アドミニストレーション・レヴュー」誌に寄稿した論文の一文です。『日本 成功の代償』に収載されているのですが、日本の公的機関についてだけ書いたものではありません。世界中の公的機関が抱える問題を論じていくます。その中には当然のことながら、国連などの国際機関も含んでいます。

ドラッカーは、公的機関が成果を上げないようにするための第1の方法は、目的として、「保健」や「身体障害者福祉」などのあいまいなスローガンを掲げることであるとしています。
この種のスローガンは、設立趣意書に書かれるだけの値打のものであり、いかなる趣旨のもとに設立したかは明らかにしても、いかなる成果をあげるべきかは明らかにしないからである。
確かに、国連も設立の趣旨は明らかにしても、いかなる成果をあげるべきか明らかにしていません。今後10年以内に何をどの水準にするとか、何をどの程度なくすなどの具体的な目標を聴いたことがありません。

第2の方法は、複数の事業に同時に取り組むことです。優先順位を決め、それに従うことを拒否することです。優先順位がなければ、努力は分散するだけとなります。

国連は、まさにいくつもの委員会があり、複数の事業に同時に取り組んでいます。巨大な組織ですから、いたしかたないところもありますが、それにしてもあまりにも多くの委員会や部会や、組織まであり、何かはやっているようであるのですが、では具体的に何をどうしたのか、あるいはこれからどうするのか全く見えない組織です。

第3の方法は、「肥満が美しい」とすることです。ドラッカー氏は痛烈です。
金で問題の解決を図ることは間違いだと言われる。だが頻繁に目にするのは、人手で解決を図ることである。人員過剰は資金過剰よりも始末に負えない。
これも、国連にぴったりとあてはまります。上の記事でトニー・マラーノ氏は、「国連は米ニューヨークと、スイス・ジュネーブ、オーストリア・ウィーン、ケニア・ナイロビなどに事務所を持ち、職員数は約4万4000人のままだ。慢性的な資金不足(=太り過ぎ)なのに、官僚体質のせいかダイエットする気もない」と述べています。

第4の方法は、実験抜きに信念に基づいて活動することです。ドラッカーは、これについて以下のように語っています。
初めから大規模にやれ、改善はそれからだといのが今日の公的機関に一般的に見られる態度だ。
これもまさに、国連に当てはまります。本来は、どこかの国の何かを改善することに狙いを定めて、いくつか優先的な施策を実行し、それが成功すれば、それを手本として、様々な国々の事情にあわせて適用するというような方策をとれば良いものを、初めから大規模に実行して、何やら成功しているようなしていないような、成果の見えない状況に至っています。

第5の方法は、経験から学ぼうとしないことです。
何を期待するかを事前に検討することなく、したがって、「結果」を「期待」にフィードバックさせないことである。
これも国連によく当てはまります。そのため、まともなフィードバックもありません。

第6の方法は、何ものも廃棄しないことです。もちろん、この方法によれば、ほとんどただちに成果を上げなくなることができなくなります。
政府機関であれ民間機関であれ、公的機関はすべて不滅の存在と前提している。馬鹿げた前提である。そのような前提が、公的機関をして成果をあげなくさせている。
廃棄とは、もはや必要でなくなった事業やシステムなどをやめることです。ドラッカー氏は真にイノベーティブな企業は、これを定期的・体系的に行っていると語っています。確かに、いつまでも古いものにしがみついている組織は、成果をあげることはできません。しかし、国連ではそのようなことは滅多に行われません。

ドラッカー氏
こんな腐れ組織は、廃棄すべきときであると思います。なぜなら、国連は最早役にたたないだけではなく、悪を成す組織に堕ちたからです。たとえば、上の記事にもあったように、ユネスコが昨年10月、「南京事件」関連資料を世界記憶遺産に登録していますがこれは、中国が申請したものであり「南京大虐殺文書」登録がされています。

そもそも、中国の主張する数十万にも及ぶ「大虐殺」など、単なるフィクションに過ぎません。中国や台湾などの日本や他の先進国のように正規軍を数十万人以上投入した、会戦など経験をしたことがないので、正規軍が数十万人虐殺するということはどういうことなのかをまともに想像することすらできず、ファンタジーでこのな虚構をつくりあげ信じ込んでいるとしか思えません。このくらいの規模以上になれば、まともに考えれば、ナチスドイツの行ったような方法でなければ、到底不可能です。

それに、このブログでも以前述べたように、南京における蒋介石らの責任はいまだにそのまま放置されています。これは、どう考えても理不尽としか言いようがありません。

これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「尖閣は台湾のもの?」“二重国籍”蓮舫新代表が知っておくべき日本と台湾の対立点―【私の論評】南京・尖閣問題で台湾は決して親日ではない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に南京事件に関する部分を引用します。



日本軍の南京入場
『南京事件』は当時の新聞に、国民党軍(現在の台湾軍)が南京を去るとき8万人の市民を犠牲にした、と記載しています。南京虐殺の真実は、南京では通常の戦闘ではなく、異常な戦闘が行われたということです。 
なぜ、異常な戦闘になったかといえば、国民党政府軍軍事委員長・蒋介石が戦いの途中で麾下の数万の兵士を置き去りにして高級将校とともに南京から逃げたからです。この時蒋は督戦隊を残して逃亡しています。 
督戦隊とは、逃げる兵士を撃ち殺す部隊のことです。そのため、南京市内の国民党軍兵士は逃げるに逃げられなかったのです。 
1937年(昭和12年)12月13日に日本軍は南京城に入城しました。当時毛沢東の共産党軍は南京にはおらず、大陸中国の奥地を逃げまわっていました。日本軍は開城を勧告したが応じなかったというか、司令官も存在せず督戦隊が存在したので、国民党軍兵士は降伏することができませんせんでしたので攻城戦となりました。 
そうして、日本軍に包囲され、指揮官を失い、逃げ道を失った彼らは、投降するより軍服を脱ぎ捨てて便衣を着て民間人になりすましたのです。南京入した日本軍は、脱ぎ捨てられたおびたたしい数の国民党軍の軍服を発見しました。
日本軍は当惑しました。南京市内には一般市民がいる。彼らと便衣を着て、一般市民になりすましている便衣兵とを見分けるのは難しいです。 
結局当時の中支那方面軍司令官の松井石根大将は、便衣兵の掃蕩作戦を行わざるを得ませんでした。そうして、掃蕩した便衣兵の中には、一般中国人が含まれていた可能性は否定できません。ただし、この人数が20万人〜30万人というのは、虚構にすぎません。 
松井石根大将は、この事件のため戦後に極東軍事裁判において死刑になっています。しかし、この事件の大元の責任者である、蒋介石と高級将校たちには、いっさい何の罪にも問われていません。 
南京に蒋介石が残っていたら、あるい蒋介石ではなくとも、高級将校が一人でも残っていて、日本軍に降伏していたら、あるいは南京の国民党軍がはやめに全員が南京から逃れていたら事態は混乱せず、日本軍が便衣兵を処刑する必要もなかったはずです。 
この所業は、どこの国においても、とんでもない敵前逃亡です。国民党としては、この事実を隠蔽したかったのでしょう。すべての責任を日本軍押し付け「日本軍による市民大量虐殺」という虚構を作り出し、今に至っています。 
蒋介石らの責任を問うこともなく、日本が南京市民を数十万人も虐殺したという途方もないデマにすぎない「南京大虐殺文書」を世界記憶遺産に登録したのが、ユネスコです。このような事を平気でするのが、ユネスコです。日本に対して、このようなことをする組織ですから、他でもどのような悪さをしているかわかったものではありません。

南京事件の最大の責任者である蒋介石
このような悪に染まった組織は、廃棄すべきです。国連をまともにするには、まずは、この国連という組織そのものを解体すべきです。そうして、現在よりもはるかに小さな組織(現在の1/100以下の組織)として、この組織は新しい国連があげるべき成果を徹底的に検証し、その成果に沿った、目的・目標・アクションプランを明確にして、実際のアクションは自分たちがするのではなく、公募制にすべきです。

世界各地のNGOやNPOが新しい国連の公募に応じることができるようにして、実績のある組織を優先して、新しい国連はこれらを慎重に選ぶようにすべきです。そうして、実行させてみて、期限内になかなか成果を挙げられないようなNGOやNPOは容赦なく切り捨てるような方式で、新しい国連の事業を運営すべきです。

このようにしたほうが、はるかに大きな成果をあげられる可能性が高まります。とにかく、今のままの腐れ組織では結局何も成果をあげられません。

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2015年10月15日木曜日

翁長氏、国連で「民族自決権」の危険極まる言動 H・S・ストークス氏緊急激白―【私の論評】翁長、中国におもねってどうする!馬鹿の一つ覚えしかできない中国に未来はない(゚∀゚)


翁長知事は、辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した=13日

沖縄県の翁長雄志知事は13日、米軍普天間飛行場の移設先である名護市辺野古沖の埋め立て承認を取り消した。防衛省沖縄防衛局はこれを不服として、14日中にも行政不服審査法に基づく審査請求と効力停止を石井啓一国交相に申し立てる方針。政府と沖縄県が「全面対決」するなか、翁長氏の危険極まる言動について、米紙ニューヨーク・タイムズや、英紙フィナンシャル・タイムズの東京支局長を歴任した、英国人ジャーナリスト、ヘンリー・S・ストークス氏が緊急激白した。

翁長氏がついに、辺野古沖の埋め立て承認を取り消した。

菅義偉官房長官は13日、「(仲井真弘多)前知事から行政の判断は示されており、法的瑕疵はない」と記者会見で語っていたが、まったく同感だ。翁長氏は完全に一線を越えてしまった。

これまで何度も指摘してきたが、辺野古移設は「世界一危険」といわれる普天間飛行場の危険性を除去しながら、沖縄の基地負担を軽減し、日米同盟の抑止力を維持する「唯一の策」だ。中国は1990年代以降、国防費を毎年10%前後増加させ、沖縄・尖閣諸島周辺に艦船を連日侵入させている。沖縄本島への領土的野心もあらわにしている。

翁長氏は、沖縄の地政学的重要性も考えて判断すべきだが、聞く耳を持たなかった。安全保障に対する意識が欠落しているのか、何らかの意図や背景があって目を閉ざしているかの、どちらかだろう。

こうしたなか、翁長氏の看過できない、恐ろしい発言を知った。

翁長氏は先月21日午後(日本時間22日未明)、スイス・ジュネーブで開かれた国連人権理事会で、辺野古移設に反対する演説を行った。日本の新聞は、翁長氏の「沖縄の自己決定権がないがしろにされている」という発言を報じていたが、正確には「自己決定権」という部分で「self-determination」という英語を使ったのだ。

この英語は、国際法上の権利用語であり、正確には「民族自決権」と訳し、「植民地や従属地域からの分離、独立」を意味する。つまり、翁長氏は国連で「沖縄県民は独立民族だ」「沖縄は植民地」「沖縄には日本から独立する権利がある」と宣言したようなものだ。

歴史的に、民族自決権を求める戦いは「武装蜂起」や「大量虐殺」など、悲惨な結果をもたらしてきた。コソボ、セルビア、ボスニア、ソマリア…。翁長氏はどういう意図で「民族自決権」という言葉を使ったのか。知恵をつけた人物や組織があるのか。沖縄が大混乱して喜ぶ国はどこか。

このような妄言を振りかざすリーダーを持つとは、沖縄の将来は暗澹(あんたん)たるものと言わざるを得ない。沖縄に迫る危険性について、日本国民、特に沖縄県民は深刻に受け止めるべきだ。
【私の論評】翁長、中国におもねってどうする!馬鹿の一つ覚えしかできない中国に未来はないぞ(゚д゚)!

 H.S.ストークス氏
翁長が国連の人権委員会でとんでもないことを語ったことはこのブログにも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「沖縄で人権侵害ない」「知事は尖閣狙う中国の脅威を無視」 国連人権理で辺野古賛成派が反論―【私の論評】完璧に習近平の走狗に成り果てた愚か者翁長(゚д゚)!
22日、スイス・ジュネーブ人権理事会で演説する名護市民の我那覇真子さん
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、翁長が人権委員会において、沖縄で人権侵害が行われていると訴えたのに対して、名護市民の我那覇真子さんがその反対の演説を行ったことを掲載しました。

この記事の結論部分のみを以下に引用します。
習政権を後ろ盾とする翁長知事が独立をチラつかせ、基地の移設だけではなく、尖閣問題に異論を唱えだす可能性も高いです。本年4月5日に普天間移設工事の対立を危惧した菅義偉官房長官が初会談に及びましたが、この裏テーマは沖縄県が中国の傘下とならないよう、翁長知事の腹を探るためでもあったと考えられます。 
それにしても、翁長は、沖縄で人権侵害しているなどと訴えるなら、その前にまずは、中国における、酷い人権侵害を訴えるべきです 
沖縄に人権侵害などありません。中国こそ、民主化、政治と経済の分離、法治国家化もなされておらず、酷い人権侵害が横行しています。先日も、人権派弁護士が大量に拘束されたばかりです。 
以上のようなことを考えると、翁長は完璧に習近平の走狗に成り果てた大馬鹿者であるということができると思います。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
さて、ストークス氏はブログ冒頭の記事で、翁長氏が国連の人権委員会で民族自決という言葉遣ったことについて、「歴史的に、民族自決権を求める戦いは「武装蜂起」や「大量虐殺」など、悲惨な結果をもたらしてきた。コソボ、セルビア、ボスニア、ソマリア…。翁長氏はどういう意図で「民族自決権」という言葉を使ったのか。知恵をつけた人物や組織があるのか。沖縄が大混乱して喜ぶ国はどこか」と述べています。

しかし、様々な状況証拠からして、知恵をつけた人物は中国のいずれかの高官であり、沖縄が大混乱して喜ぶ国は中国以外にあり得ません。

翁長が沖縄におもねっているのは、明々白々です。

そうして、翁長をはじめとする、沖縄民族自決派には、はっきり断言したいことがあります。

まずは、現在琉球列島に住む人々のDNAの遺伝系統は台湾や大陸の人々とのつながりはなく、「日本本土」により近いということです。

この事実は、あの反日新聞「琉球新報」の記事に掲載されていたものです。
 琉球大学大学院医学研究科の佐藤丈寛博士研究員、木村亮介准教授、北里大学、統計数理研究所の共同研究チームが、現在の琉球列島に住む人々の核ゲノムDNAを解析した結果、遺伝的に琉球列島の人々は台湾や大陸の人々とつながりがなく、日本本土により近いという研究成果を発表した。
 琉球大学が16日、発表した。また、沖縄本島から宮古、八重山諸島へ人々が移住した時期をコンピューターで計算した結果、古くても1万年前以降と推定。宮古のピンザアブ洞穴人(2万6千年前)や石垣の白保竿根田原(さおねたばる)洞穴人(2万年前)は、現代の宮古、八重山の人々の主要な祖先ではないと結論付けた。 
 これまで、骨や一部DNAの分析から、琉球列島の人々は中国や台湾より日本本土の人々と近いとする研究成果が発表されてきたが、今回、初めて全ゲノムを網羅した解析によって同様の結果が導かれた。今後の琉球列島の人々の起源を探る研究の一助として注目されそうだ。 
 研究チームは、現在の沖縄、宮古、八重山諸島出身者数百人からDNAを採取し、ヒトゲノム全域に分布する60万個の単一塩基多型(SNP)を解析した。その結果、琉球列島の人々と台湾先住民は別系統の集団で、地理的に近接する八重山諸島の人々も台湾先住民との間に直接の遺伝的つながりがないと結論付けた。 
 港川人についても同チームは「琉球列島の人々と漢族が分岐した年代が縄文時代以降であると推定されたことから、沖縄諸島の人々の主要な祖先ではない可能性が高いと思われる」と推測し、今後さらなる精査が必要としている。 
<用語>ゲノム
親と似た性質を子に伝える「遺伝」という仕組みの元になる情報のこと。細胞の核の中に、2本一組の鎖状のDNAという分子があり、鎖には塩基という物質が並んでいる。塩基はアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種類で、その並び順(配列)が遺伝情報になる。配列に従って約10万種類のタンパク質や酵素がつくられ、体を形作る約60兆個の細胞の材料になったり、体の働きを制御したりする。
もともと、血縁関係も何もない、中国などに翁長などの沖縄独立派が、おもねること自体が何の根拠もないことになります。 また、系統的にも日本の本土に近いということから、沖縄が中国などの領土である必然性など全くありません。

次に言っておきたいことは、もう現中国の体制は崩壊寸前にあることです。それは、昨日このブログに掲載したばかりです。

詳細は、昨日のブログに掲載したので、それを読んでいただくものとして、かいつまんでいうと、中国のGDPに占める個人消費の割合は、現状では35%程度に過ぎないというとんでもない事実から中国の現体制の崩壊は近いうちに必ずおこるというというものです。

下のグラフをご覧ください。1998年から2011年というと、日本は酷いデフレでモノが売れず、格差がひどくなったとされています。


ところが、この期間の中国は、GDPが伸びていたにもかかわらず、個人消費は横ばいどころか、下がっています。

2010年には、中国のGDPは日本を追い抜いて世界第二位になったとされていますが、それでも上のグラフで見てわかるように、個人消費は35%前後の推移でした。

これは、何を意味するかといえば、中国のGDPのほとんどは、多額の資金を投入して、インフラ投資を行った結果であるということです。要するに、鉄道、道路、港、電気、下水道、空港などの大規模工事を行った結果であるということです。

そうして、このような工事が行われても、個人消費はほとんど伸びないというとんでもない結果に終わっており、これは何を意味するかといえば、インフラ整備を当面することがなくなれば、中国のGDPは現在の35%の個人消費の水準近くまで落ち込むということです。

そうして、最終的には、個人消費の実数は変わらないどころかさらに下がり、GDPがおちこみ、そのことによって中国の個人消費は現状の35%から、60%前後にまで増えることになるでしょう。その頃には、中国のGDPは現状の半分程度にまで落ちこむかもしれません。

そうして、日本は上のグラフでみてもわかるとおり、デフレの間であっても、個人消費が60%近くあったということを考えてみれば、これからの中国がとんでもないことになることは良く理解できます。

中国で、大規模インフラ投資が一巡したあとには、とんでもなくGDPが落ち込むことになります。

日本や欧米などでは、終戦直後から20年から30年で大規模なインフラ投資を終えていましたが、個人使用費が大きく、インフラ整備も全くなくなるというわけではないので、その後GDPが極端に落ち込むということはありませんでした。ただし、日本は例外的に、日本銀行の金融政策の大失敗でしばらくの間酷いデフレが続きましたが、それでも、個人消費は60%近くありました。

今後中国の景気がインフラ工事がなくなる分落ち込みますが、個人消費がもともと35%しかないので、日本よりもさらにかなり酷いことになりそうです。

これに対する処方箋は、昨日の記事にも掲載したように、民主化、政治と経済の分離、法治国家化をある程度すすめて、中間層を育成し、この層の社会・経済活動を活発化させることです。

しかし、習近平をはじめとする中国の共産党政府の幹部はあまりに頭が悪すぎて、このことが全く理解できておらず、経済発展というと、インフラ投資しか思い浮かばないようです。

中国の馬鹿の一つ覚えの象徴、誰もすまない住宅街を中国では鬼城と呼ぶ

そうなると、中国のGDPはいずれ、現状の半分以下になることも予想されます。そうなると、今までは儲けさせてくれた、中国共産党政府に対して忠実であった富裕層も離反することになります。そうなると、現在の体制の崩壊ということになります。さらに、中国自体が分裂するということも十分に考えらます。

こんなことは、中国の高級官僚も十分承知しているようです。中国の将来に失望した彼らは、妻子を欧米に移住させて、移住先に中国でせっせとためこんだお金を送金して、いつの日か自らも妻子の移住先に逃亡しようと企てています。こういう官僚を中国では久しく以前から、裸官と呼んでいます。実際にそうした者も多数存在します。

そんな中国におもねる、翁長などの沖縄独立派は、何といえば良いのか・・・・。はっきりいえば、時代錯誤の守旧派というところです。中国はこれからまだまだ発展するという、昔の幻想に取り憑かれたままです。まあ、一言でいえば、まともな経済対策すら覚束ない中国の馬鹿で頭が硬直した幹部と同じ、頭なしというところだと思います。

翁長などの沖縄独立派が、中国におもねったにしても、その中国は近いうちに、この地上から消え去るかもしれません。そんなときに、沖縄の最大の問題は、中国人の移民問題になるかもしれません。そんなことも翁長は、考えられないほど、頭が硬直しているのだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年7月17日木曜日

「『性奴隷』は不適切な表現だ」 日本政府代表、国連で表明―【私の論評】『日本の性奴隷』は歴史を歪曲する戦後体制の擁護者たちが生み出した妄想・フィクションに過ぎない、もう戦後体制による日本弱体化政策は時代にそぐわない(゚д゚)!

「『性奴隷』は不適切な表現だ」 日本政府代表、国連で表明

国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)

15日に国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)で始まった自由権規約委員会で、日本政府代表団は同日、慰安婦を「性奴隷」と表現することを「不適切」とする見解を表明した。

日本政府が公の場で「性奴隷」の表現を否定したのは極めて珍しいという。

日本政府代表団として委員会からの質問に回答した外務省の山中修・人権人道課長が、2008年の前回審査で委員会から出た質問に言及し、「質問には『性奴隷慣行』との不適切な表現がある点を指摘する」と述べた。この発言は、事前に公表された回答には明記されていなかった。

「性奴隷」の表現は、1996年2月の「国連クマラスワミ報告書」で認定されて以降、拷問禁止委員会の13年の最終見解でも使用されているほか、米国で設置された慰安婦碑や慰安婦像などでも登場している。

今年3月の参院内閣委員会で三ツ矢憲生外務副大臣は、「国連人権理事会等の場において、慰安婦問題に関し事実誤認に基づく記載が見受けられるため、適宜申入れを行ってきている」として、06年に国連に日本政府の見解を出したことを明らかにした。

自由権規約委員会は、表現の自由や、拷問や残虐な刑罰の禁止などの規定を締約した国々が、規定内容をどのように保障しているかを定期的に審査し、勧告を盛り込んだ最終見解をまとめる条約機関。国連総会の下部組織である人権理事会とは直接関係しない。


【私の論評】『日本の性奴隷』は歴史を歪曲する戦後体制の擁護者たちが生み出した妄想・フィクションに過ぎない、もう戦後体制による日本弱体化政策は時代にそぐわない(゚д゚)!

上の記事の、「国連クマラスワミ報告書」に関しては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【歴史戦】「慰安婦=性奴隷」に対する日本の反論文書を入手 国連報告は「不当」「歪曲」と批判も撤回―【私の論評】エイプリル・フールなみの慰安婦問題に、そろそろ日本も決着をつけるべき時、本来史実としてあるものは、ないものより断然有利なはず(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、慰安婦募集の強制性を認めた平成5(1993)年の河野洋平官房長官談話を引用し、慰安婦を強制連行された「性奴隷」と認定した96年2月の「クマラスワミ報告書」が国連人権委に提出された直後の96年3月に、外務省が反論文書をまとめていたことを掲載しました。

国連に虚偽の報告書を提出したクマラスワミ

この反論文書は、全42ページにおよぶものでしたが、結局は国連には提出されませんでした。撤回した理由について、複数の外交筋は「反論することで、かえって慰安婦問題の議論を起こしかねないと懸念したためだと述べています。

この記事に掲載した反論文書の内容を以下にコピペします。
クマラスワミ報告書を「偏見に基づく」「随所に主観的な誇張」などと強調。報告書が明確な誤りの多いオーストラリア人ジャーナリストのジョージ・ヒックス氏や、戦時中に下関で労務調達に従事し「奴隷狩り」で慰安婦を集めたと虚偽証言した吉田清治氏らの著作を引用していることから、「本来依拠すべきでない資料を無批判に採用」と批判した。
法的議論についても、報告書が日本の法的責任を求めたことを「誤った国際法の解釈」とし、「およそ法的には成り立たない恣意(しい)的な解釈に基づく政治主張」と突っぱねていた。


 ちなみに、クマラスワミ報告書の要点は以下のようなものです。



以上の報告書は、ことごとく虚偽に満ちたものであることが明らかにされています。

そもそも、『性奴隷』という表現そのものが虚偽です。

米国にも、中国やその他多くの国においては、国も認めた『奴隷制度』が過去にありましたが、日本においては身分の制限などは、あったものの、人を人と認めない『奴隷』という概念はなく、したがって、国も認可した『奴隷制度』なるものは存在しませんでした。

この『奴隷』に関する日本の歴史を以下で振り返ってみます。

これは、ある方のブログを引用させていただきました。

"

奴隷制度を憎んだ日本人

日本人は昔から非人道的な奴隷制度を憎んだ。
Slave_boat1869

カール・ツンベルク、日本語表記ではツンベリーといわれています。スウェーデンの植物学者で医学者でもあります。1771年オランダ東インド会社に入社し、ケープタウン、セイロン、ジャワを経て、1775年(安永4年)8月にオランダ商館付医師として出島に赴任。翌1776年4月、商館長に従って江戸参府を果たし徳川家治に謁見しました。ツンベリーは、わずかな江戸滞在期間中に、吉雄耕牛、桂川甫周、中川淳庵らの蘭学者を指導しました。1776年、在日1年で出島を去り帰国し、1781年、ウプサラ大学の学長に就任しました。
 ツンベリーの逸話に日本人から冷たい視線を受けたというのがあります。ツンベリーはオランダ人として来日しているので、日本人にはオランダ人だと思われていました。オランダは奴隷貿易をしており、日本人はそれを蔑んでいたのです。有色人種が白人を蔑視するなど想像もしていなかった彼は随分戸惑ったようです。ツンベリーの著書にも次のような記載があります。
「日本人は、オランダ人の非人間的な奴隷売買や不当な奴隷の扱いをきらい、憎悪を抱いている」
 日本は明治維新以降、人種平等を掲げていましたが、江戸時代からも人種差別を嫌っていたことがわかります。幕末の頃はポルトガル人も日本に来ると見下されるのでわけがわからなかったといいます。幕末の書には「奴隷制度を廃止しない連中は犬畜生だ、人の道に反している」と書かれているそうで、攘夷論とあいまって白人の行いを憎んでいたのでしょう。
 明治5年(1872年)、上海からシナ人を船に乗せてアメリカ大陸で奴隷として売り飛ばすペルー船籍のマリア・ルス号が修理のために横須賀港に入港したとき、脱走したシナ人がイギリス軍艦に助けを求めました。イギリス在日公使からの要請をうけ、副島種臣外務卿(外務大臣)はシナ人救助を命じています。ペルー側は怒りましたが、ロシア皇帝が仲裁裁判を行い、日本側が勝訴しています。(マリア・ルス号事件)
 日本の歴史の中で国家的に奴隷制度を敷いたというようなことは見当たらず、シナの魏志倭人伝に日本人が奴隷を連れてきたと書かれていますが、シナの史書はそもそも政治のために「造る」ものですから怪しい。日本の人種平等的、人道的な考え方は2000年の歴史によって醸造されたものでしょう。
 大正8年(1919年)のベルサイユ条約で日本は「人種平等案」を提出しました。この提案は17票中11票の賛成を得ましたが、アメリカ大統領のウィルソンとオーストラリアが組んで潰されました。ウィルソンは議長であり、全会一致を主張して不採択としたのです。
 豪ヒューズ首相
「日本の提案の真意は、移民に関する諸問題を国際連盟の支配下に置かんとするものにして、斯くの如きは国家の威厳を害し、主権を毀損せしむるものなり」
 日本は伝統的な考えに基づき人種平等を提唱したわけですが、日本の台頭は奴隷制度によって国家を成り立たせている白人にとって危険な存在となっていました。大東亜戦争はこのとき既に始まっていたと言えるかもしれません。


参考文献
PHP「日本はどれほどいい国か」日下公人・高山正之(共著)
PHP「アメリカはどれほどひどい国か」日下公人・高山正之(共著)
徳間書店「GHQ焚書図書開封」西尾幹二(著)
平凡社「江戸参府随行記」C.P.ツュンベリー(著) / 高橋文(訳)
転展社「大東亜戦争への道」中村粲(著)
参考サイト
WikiPedia「カール・ツンベルク」
添付画像
奴隷船 1869年のもの(PD)
"

日本では、もともと奴隷制度なるものは存在しなかったわけですから、「性奴隷」なるものも存在しようがないわけです。無論、昔は公娼制度というものがありましたが、これは身分の制限はありましたが、人を人ではなく家畜と同じようにみなして、扱うという厳密な意味での「奴隷」ではありませんでした。

大東亜戦争当時にも、「性奴隷」などは存在しなかったことをうかがい知ることができる、元朝鮮人慰安婦に関する書籍もあります。それに関しては、このブログにも掲載したことがありますので、そのURLを以下に掲載します。
【産経抄】3月15日―【私の論評】オバマ大統領の外交べたが、安倍総理の痛恨の極みに拍車をかけている!しかしこれは、日本にとって好機となりえるかも(゚д゚)!

 これも詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事には、 『文玉珠 ビルマ戦線楯師団の慰安婦だった私』という書籍についても掲載しました。この書籍には、文玉珠なる、元従軍慰安婦であった朝鮮人女性が、慰安婦だった頃の想い出を掲載しているのですが、そのなかにとても慰安婦が性奴隷だったとは思えないような記載が出てきます。その記載を指摘する文章を以下にコピペさせていただきます。


 ビルマでチップが貯まったとして、文氏は野戦郵便局に500円を貯金したが、《千円あれば大邱に小さな家が一軒買える。母に少しは楽をさせてあげられる。晴れがましくて、本当にうれしかった。貯金通帳はわたしの宝物となった》(76ページ)とある。  
 その後、文氏はビルマ・ラングーンの慰安所に移った。ここでは、少しは自由に行動していたようだ。  
 《週に一度か二度、許可をもらって外出することができた。人力車に乗って買い物に行くのが楽しみだった》(106ページ)  
 《ビルマは宝石がたくさん出るところなので、ルビーや翡翠(ひすい)が安かった。(中略)わたしも一つぐらいもっていたほうがいいかと思い、思い切ってダイヤモンドを買った》(107ページ)  
 文氏は21歳のとき、タイ・アユタヤの陸軍病院で看護婦修行を始めた。同書には、母に小さな家が何軒も買える大金を送金した記述もある。  
 《電報を将校にみせて、『母の葬式に金がいるから、お金を送りたい』というと、許可が出た。貯金からおろして五千円を送金した》(137~8ページ)  
 文氏の境遇には同情を禁じ得ないが、この本を読む限り、とても「慰安婦=性奴隷」とは思えない。

さて、『従軍慰安婦=性奴隷』説に関しては、フィクションにすぎないのですが、藤岡信勝(ふじおか・のぶかつ)氏は、これについて警鐘を鳴らしています。これに関する記事のURLを以下に掲載します。
【元凶追及! 慰安婦問題】クマラスワミ報告の証言は中国の「文化」を投影 創作された「性奴隷」説 
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にその一部分をコピペさせていただきます。
 何も実体がないのに「朝鮮人強制連行」という言葉をつくる。「強制連行」という語が喚起する奴隷狩りのイメージに合わせて「小説」が創作される。小説を事実にするために、ついには強制連行の被害者とされた慰安婦本人を登場させる。慰安婦問題を利用した反日工作は、時間とともにますます大仕掛けになっていった。 
 言葉をつくっただけではない。それをもっともらしく見せるために、スリランカの女性活動家、クマラスワミ女史に調査報告書を書かせるよう、国連に働きかけたという。女史は16人の元慰安婦の女性に面会し、裏付けも取らずに証言を記録した(クマラスワミ報告)。次は、チョン・オクスン氏という北朝鮮出身の女性の証言だ。 
 《彼ら[日本兵]は、彼女の衣服を剥ぎ、足や手を縛り、釘のうち出た板の上を釘が彼女の血や肉片で覆われるまで転がしました。そして最後に、彼らは彼女の首を切り落としました。…ヤマモトは、「こいつら朝鮮人女は空腹ゆえわめいているのだから、この人肉を煮て食わせてやれ」と言いました》 
 日本軍はこんな猟奇的拷問にうつつを抜かしているほどヒマではないし、慰安婦の雇用主である業者にとって彼女たちは大事な従業員だ。そもそも、人肉食は日本人の発想にはない。 
 だが、笑ってはいられない。こういう類いのバカ話が、ついには2007年、米下院議会の決議にまで取り入れられていく。決議は日本軍がした悪行として次の行為を列挙する。言いたい放題である。 
 「集団強姦、強制流産、恥辱、四肢切断、死亡・自殺を招く性的暴行」 
 見慣れない言葉は「四肢切断」(mutilation)だ。日本人には、手足を切り落とすなどという発想もない。だが、中国大陸ではよく知られた残虐行為の1つであり、言葉があるのだから欧米にもあることは確かだ。決議は自らの「文化」を投影し、日本兵が朝鮮人慰安婦の手足を切断したと言って日本を非難している。日本政府は同盟国のこの議会決議に、いまだ一言も抗議していない。
この文章の、一番最後に「日本政府は同盟国のこの議会決議に、いまだ一言も抗議していない」と書かれていますが。さすがの日本政府も、これに向けての抗議をしようとしているのだと思います。

大東亜戦争は、アジアの人々が、西欧列強の人々の奴隷になることに反対したアジアでその頃唯一の近代国家であった日本が実施した防衛戦争です。

そうして、日本は戦闘には負けましたが、西欧列強からのアジアの開放には成功して、当初の目的を成就しました。戦争の目的を遂行できたということでは、日本は大東亜戦争に勝利したともいえます。

これによって、現在のアジアの躍進があります。このような考えは、西欧諸国も認めたくないのです。だから、彼らは日本を永遠に弱体化させるために、戦後体制を構築し、「性奴隷」なる妄想も追認してきたのです。

しかし、今や世界は変わりつつあります。いつまでも、戦後体制、しかも70年も前の今や、ほとんどの国々が弱体化した連合国による『戦後体制』が維持できるはずもありません。

随所に綻びが目立ち始めています。ブログの冒頭の記事における、日本政府代表団による、慰安婦を「性奴隷」と表現することを「不適切」とする見解の表明は、戦後体制崩壊の序曲かもしれません。

アジアの植民化、アジア人の奴隷化を目論んだ西欧諸国の目論見は、日本という当時の唯一の近代国家に潰されてしまいました。彼らからすれば、当時のやり方による植民地主義はもう時代遅れですが、形を変えたあらなた植民方法なども、日本に潰されるかもしれないとの畏れがあったに違いありません。

しかし、戦後70年を経て状況は変わってきました。そもそも、アメリカをはじめとして、当時の戦勝国は、当時と比較すればかなり衰退しました。

そうして、時代は変わり、中国が台頭し、中国が世界に向けて、新たな形式の植民をしようとしています。

私たち日本は、西欧諸国による旧来方式の植民、中国による新たな方式の植民に対しても大反対です。

私たち日本人は、昔から自国民、および他国民の植民・奴隷化はどんな形式であっても許容することはできません。

そうして、こうしたことを防ぐためにも、時代遅れの「戦後体制」は最早維持すべきものではありません。

そうして、実際戦後体制は崩壊しつつあります。そんな中で、日本だけが、戦後体制の枠組みを前提として物事を考えようとしています。しかし、多くの人が思っているよりもはるかにはやく、戦後体制は崩れるかもしれません。

崩壊してからものを考えるというのでは遅すぎます。今からしっかり準備しておくべきです。

そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?

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2013年11月14日木曜日

安倍首相発言が「最大の理由」=日中関係悪化で鳩山氏―香港TV−【私の論評】自らの馬鹿の壁を破れない鳩山!中国の馬鹿の壁をさらに高くする国際機関の馬鹿の壁!世界の秩序はバランス・オブ・パワーで成り立っている!!

 安倍首相発言が「最大の理由」=日中関係悪化で鳩山氏―香港TV−

「教育・社会に大きな貢献」香港城市大学、鳩山元首相に名誉法学博士号を授与、はっ? 

  鳩山由紀夫元首相は13日、香港城市大学で講演し、日中関係が国交正常化以来最悪の状態になった「最大の理由」は、過去の植民地支配などをめぐる安倍晋三首相の発言にあると主張した。香港のテレビが伝えた。

鳩山氏は「日本人として、私は(安倍首相の発言を)深く恥じる」と首相を厳しく批判した。安倍首相が一時、「(植民地支配を謝罪した)村山富市首相談話をそのまま継承しているわけではない」などと述べたことを指すとみられる。

日中戦争中の南京事件(1937年)に関して、鳩山氏は「日本人として、日本兵に惨殺された中国民間人1人に対しても謝罪する義務が私にはある」と述べた。この発言に対し、会場の聴衆から大きな拍手が送られた。

また、中国政府が主張する尖閣諸島問題の棚上げ論に対し、鳩山氏は改めて賛意を表明した。鳩山氏は12日、城市大から法学名誉博士号を授与された。

【私の論評】自らの馬鹿の壁を破れない鳩山!中国の馬鹿の壁をさらに高くする国際機関の馬鹿の壁!世界の秩序はバランス・オブ・パワーで成り立っている!!


鳩山氏結局、自らの馬鹿の壁を破ることもなく、また中国に利用されて、馬鹿な発言を繰り返しています。日本国内では、すでに鳩山氏の影響力はほんど消滅しました。あの民主党にですら、すでに鳩山氏の影響力はなくなりましたし、今後も復活することはないでしょう。

日本国内の鳩山氏の影響力は、ないどころから、今でマイナスの影響力しかないです。鳩山氏が真剣にものを語れば語るほど、彼の発言は誤りであり、信用できず、むしろいうことはできるだけ聴かないほうがまともというコンセンサスが日本の中では形成されていると思います。

ということは、鳩山氏が馬鹿なことを語れば語るほど、中国や日本の左翼系にとっては、不利益になるということです。

そんな鳩山氏にわざわざ、中国の大学の法学名誉博士号を授与し、中国の大学の世界的評価を貶めてまで、鳩山氏を利用せざるを得ない現在の中国は相当厳しい状況に直面していると考え得ざるを得ません。

ちなみに、香港上城市大学など、見たことも聴いたこともないので、少し調べてみました。まずは、下の画像をご覧ください。



この大学は、香港・九龍に本部を置く香港の公立大学です。1995年に設置されました。学部として、商学部、人文社会科学部、理工学部、クリエーティブメディア学部、法学部があります。それにしても、イギリス領だったときには、法学部などイギリスの法律をもとにして学ぶということで、意義もあると思いますが、現在の中国の領土となった香港での法学などあまり意義のあるものとは思えません。

そもそも、このブログでも過去に何回か掲載してきたように、中国は、民主化も、政治と経済の分離、法治国家がされていません。特に、法治国家化ができていない国の法学部など中国国内だけで通用するものであり、世界的視野でみれば、何の価値もありません。そんな法学部の法学博士という称号まさに、鳩山氏にふさわしいかもしれません。

このニュースのほかに、本日は中国関連でとんでもないニュースが入り込んでいます。そのニュースのURLを以下に掲載します。
中国「人権政策、評価された」と自賛 人権理事国当選で

国連総会で実施された人権理事会の改選選挙で中国が当選したことについて、中国外務省の秦剛報道官は13日の記者会見で「中国の人権への取り組みが進み、国際社会に十分に評価された」と述べた。 
 秦氏は「公正で客観的なやり方で人権問題を処理していく」と強調した。 
 中国の人権理入りをめぐっては、同国によるチベットへの抑圧政策に反対する団体などから批判の声が上がっている。(共同)
中国では、日本が数十年で、西欧諸国が数百年で成し遂げた社会構造変革はまだ実現されていません。特に、その中でも、日本が明治から昭和にかけて行った、社会構造変革は、西欧を手本としながらも、日本独自のものであり、それが今日の日本の社会の基本となっています。当然今でも、様々な社会問題があり、それがさらにデフレということで社会的に閉塞状況になっています。

しかし、それでも日本の社会は中国の社会構造よりもはるかにすすんでいます。西欧諸国などの先進国も、それぞれに問題を抱えつつも中国よりははるかにすすんでいます。日本や、西欧諸国は社会構造変革を行い、その結果として経済的中間層を増やし、これらが経済活動を活発にすることにより、経済成長をして、その結果社会活動も盛んになり、未だ不十分なところもありますが、豊かな社会を築きあげてきました。

しかし、中国は未だに、外国や華僑からの投資を大量に受け入れることにより、経済を成長させてはきましたが、社会は置き去りであり、未だに建国以来まともではありません。その結果、中国では政府によれば、3億人の中間層がいると発表されていますが、所得水準といい社会的な役割といい、未だ日本や、欧米などの先進国レベルの中間層は育っていません。

本来ならば、中国はまずは社会構造変革を最優先に行うべきであり、まずはその中でも、ある程度の民主化、政治と経済の分離、法治国家化を進めて、経済的中間層を育てるべきです。そうして、はじめてバブル崩壊後の中国の発展が展望できるはずです。

しかし、中国はそのような気はさらさらありません。それについては、先日もこのブログに掲載しましたので、その記事のURLを以下に掲載します。
中国政府への武装蜂起宣言の会議開催 人民解放軍の参加者も―【私の論評】中国の発展に不可欠の社会構造改革に、必須の政治改革を拒否する共産党中央政府に未来なし!習近平は、ラストエンペラーになる(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、中国は社会構造変革を行うためにも必要不可欠な、政治改革をするつもりがまったくありません。その部分に関連する部分のみ以下にコピペさせていただきます。
中国 共産党は8日、第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)の開幕を翌日に控え、いかなる政治改革も行わないとする文章を党機関紙・人民日報を通じて発表したとしています。 
そうして、共産党は中央党史研究室の名前で発表した文章の中で、中国は党の指導の下でのみ繁栄できると指摘。「中国の特色ある社会主義」の道を歩み続けると表明し、党による統治を脅かしかねない欧米式の政治システムを模倣することはないとの認識を示しています。
確かに、西欧式だけが最善といえるわけでもなく、欧米式の政治システムを模倣する必要はないかもしれません。しかし、まともな選挙もない現在の政治システムは根本的に間違えています。官僚しか存在しない現代中国はいずれ成り立たなくなります。中国独自のシステムでも良いのですが、現在の政治システムは大きな間違いであり、まずは政治改革をすることが必須です。

しかし、これに全く気づかないのが現在の中国の馬鹿の壁というものです。 しかし、先に述べたように、国際連合は、中国を人権理事会の理事国としていまいました。上記のように社会構造が遅れている中国においては、人権など擁護するなどの考えはもともとありません。

建国以来毎年平均2万件以上もの暴動が発生しており、ここ数年では毎年平均8万件発生されているといいます。それに、中国国内の人権無視の所業は、臓器売買、人身売買、公害問題、食害問題、モラル低下ということで、目にあまるものがあります。

こんな中国を人権理事会の理事国にした国際連合は、まさに中国の馬鹿の壁を高くするという、馬鹿の壁を構築しているとしか思えません。

日本では、国際機関というと、多くの人が、エリート集団とか、知恵の結集とか、世界の利害の関係を乗り越えた人類の知恵とか、なにやら理屈ぬきで利害を超えた「善の集団」と考えがちですが、そんなことはありません。そんなことは、IOCの行動をみていれば良くわかることです。所詮、国際機関による国際社会も個々の国のエゴのぶつかり合い場所にすぎません。

そもそも、国際連合とは、第二次世界大戦の戦勝国による体制を維持発展させるための機関であり、国連で未だに日本やドイツは敵国条項を適用されています。

そもそも、いわゆる国際機関は国連もおかしな組織であり、その他IMFや、OECDも、世界銀行もやっていることは変です。IMFの理事長のラガルドなどは、まだ民主党政権だった頃の日本に対して、財政再建を優先すべきことをアドバイスしていました。あの時点でのアドバイスは、デフレの中の財政再建ではなく、金融緩和であるべきはずです。

IMF理事長と野田元総理、絶妙のお馬鹿コンビ?


それにまだまだおかしげなこともあります。IMFは、経済が低迷する日本に対して、シミレーションの基となる経済モデルとして、何と農業中進国のモデルを提唱していました。これでは、工業先進国の日本には全くあてはまりません。

結局は、国際機関とはいっても、結局は様々な国のエゴの張りあいの場であり、国際機関の意思決定も各国の政治のかけひきで様々なことが決まっていると考えるのが妥当です。だから、人権意識の全くない中国が、人権理事会の理事国になるというへんてこりんで馬鹿なことがまかり通るのです。

そもそも、世界は、ウェストファリャ条約が締結された後の世界と少しも変わらず、世界の秩序は、世界のいくかつかの国のバランス・オブ・パワー(力の均衡)で成り立っているということです。従来は、5つくらいの世界の強国のバランス、冷戦時代は主に米ソのバランス、冷戦後はやはり複数の国のバランスの上に成り立っています。



世界の秩序は、各国の実力者が自国の国益を最優先に考えながらも、その中で世界が一定の秩序を保つように努力しているというのが真実です。この均衡が破れれば、戦争や紛争が発生します。

だからこそ、国際機関は実は国際秩序とはあまり関係なく、ほんとど成果もあげることなく、実際にはただの馬鹿の壁を築いているのが真相です。こういう機関に本当に優秀でまともな人間は存在しないのが当たり前です。無論、優秀な人もいますが、その能力は無駄に使われているだけです。国際機関の設立趣旨など、なんというか、鳩山の頭の中のお花畑と共通点がありそうです。

日本は、大国であることは間違いなく、好むと好まざるにかかわらず、強い弱いにかかわず、間違いなくパワーオブバランスの一角を占めています。このことを理解しなければ、国際関係は永遠に理解できません。外交も理解できません。このことに気がつき、国内問題では来年4月の増税をきめるという妥協をせざるを得なかった安倍総理ですが、国際的には着々と安全保障のダイヤモンド構築に布石をうちつつあります。近年にないまともな総理大臣だと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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