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2018年2月11日日曜日

【写真掲載】中国紙、韓国メディアの「首都台北」の字幕に猛反発―【私の論評】大陸中国が平昌の「台湾」に神経をとがらす理由(゚д゚)!

【平昌五輪】中国紙、韓国メディアの「首都台北」の字幕に猛反発

平昌五輪の開会式で入場する台湾代表チーム=9日、平昌
 平昌冬季五輪の開会式で台湾選手団が入場行進した際、韓国の複数のテレビ局が字幕で台北を台湾の「首都」と表記したとして、中国国内で反韓の声が広がっている。

 この字幕問題は、韓国文化を研究している米国人男性が、SNS上で発信して発覚した。

 「韓国のテレビ局はチャイニーズ・タイペイ(中華台北)とアナウンスしたが、画面上のハングルの字幕は台湾としていた。ハハハ」

 投稿には韓国のテレビの画像を写した写真も添えられていた。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、台湾が五輪などの国際競技大会に出場する際の呼称を「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」としている。「台湾は中国の一部」との立場の中国はそれにも満足せず、一方的に漢字表記を「中国台北」に変えている。

 平昌五輪への参加が「過去最多の92カ国・地域」と表記されるのは、台湾などを「国家」として数えていないことが関係している。台北を「首都」と表記することは台湾を「国家」と見なしてることになり、中国は受け入れられないというわけだ。

 中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報のニュースサイトは米国人男性の投稿に「大問題だ」と反応し、独自に調査を実施した。

 その結果、MBC、KBS1、SBSの各テレビ局がそろって、字幕で「台湾」と表記していたことを確認。「疑いではなく、確かに重大な間違いが出現していた」と騒ぎ出した。環球時報は特に、台北を「首都」と表記したMBCとKBS1の問題が非常に大きいとしている。

 環球時報は「KBS1は明らかにIOCが中華台北と呼んでいることを知っている。中華台北と呼ばなければならないことを知ってる状況で、『首都台北』と字幕を出すとは常軌を逸している」と主張している。

 環球時報のサイト掲示板には、「これは間違いではなく、故意だ。韓国人は中国を分裂させることはできない」「こんな韓国メディアに制裁を加えるべきではないか。世界中でもっとも反中なのは韓国メディアだ」「人民解放軍を台湾に駐留させさえすれば、ほかの雑音は問題ない」といった過激な書き込みが殺到している。 (五輪速報班)

【私の論評】大陸中国が平昌の「台湾」に神経をとがらす理由(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事で、米国の韓国文化研究者のSNS上での書き込みで、「韓国のテレビ局はチャイニーズ・タイペイ(中華台北)とアナウンスしたが、画面上のハングルの字幕は台湾としていた」とありますが、実際にはどうだったのか調べてみると、SBSの放送内容の画面で確かに「台湾」と表記している画像がみつかりました。それが下の画像です。


この画像をみると、確かに「台湾」と赤字で表記されています。株式会社SBS(エスビーエス)は、韓国のソウル首都圏を放送エリアとするテレビ・ラジオ兼営の放送局です。純粋な民間放送局「ソウル放送」として1990年に設立、2000年に現社名に変更しました。本社をソウル特別市陽川区に置いています。

次に、KBS1の画像で、これでは台北を「首都」と表記しています。これでは、「チャイニーズタイペイ」とハングル語の表記の下に確かに、ハングル語で「首都:台北」と表記があります。


韓国放送公社(韓国語: 한국방송공사, 英語: Korean Broadcasting System, KBS)は、大韓民国(韓国)の公共放送局である。略称は、2001年以降は韓国放送も併用しています。

KBS1は、ニュース・時事・教養番組中心のチャンネルです。KBS2は、ドラマ・芸能番組中心のチャンネルです。以前存在した東洋放送というTV局と統合した時にできたチャンネルです。

SBSは民法ですが、KBSは公共放送で、日本でいえばNHKのような存在です。これは、単なる間違いではなく、意図的に実施したものと考えられます。

そうして、中国はこの動きにかなり神経を尖らせているようです。なぜこのようにとがらせるかといえば、先日もこのブログに掲載したように、中国としては、尖閣を奪取するよりも、台湾を奪取するほうがより簡単であると考えていたにもかかわらず、最近米国が台湾を戦略的に重視する姿勢をみせたからです。

これに関する記事のリンクを以下に掲載します。
米国が見直す台湾の重み、東アジアの次なる火種に―【私の論評】日本は対中国で台湾と運命共同体(゚д゚)!
ランドール・シュライバー氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では米国は、ランドール・シュライバーの国防次官補にするという人事を発表しましたが、このランドール氏は台湾を戦略的に重視する人物です。これは、今後米国が台湾を重視することを示すものです。

そうして、この記事では中国としては、尖閣を奪取するよりも、台湾を奪取するほうがより簡単であると見ていた背景についても解説しました。

それについても、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、簡単にまとめると以下のような内容です。

まずは、日本の尖閣諸島は無人島であるとともに、日本の国有地にもなっています。また、日本の海上自衛隊は、海外の評価ではアジア第一であり、中国海軍を凌駕しており、独力で尖閣周辺の中国海軍等を撃退することができます。さらには、日本には同盟国の米軍が駐留しています。

これでは、大陸中国はいくら威勢の良いことを言ったり、尖閣諸島付近に公船や潜水艦を航行させてみても、実際に尖閣諸島を奪取することはなかなかできません。

一方、台湾には、大陸中国出身の人々やその子孫の人々も多く、その中には大陸中国に親和的な人々も多いです。大陸中国はそのような人々を利用して、台湾そのものを大陸中国になびくように台湾内部から誘導することも可能です。実際に勢力的にそれを行っています。

軍事的にみても、中国からみれば劣勢です。さらに、台湾には米軍は駐留していません。

これでは、中国からみてどちらが奪取しやすいと考えられるかといえば、無論台湾です。

ところが、上にも掲載したように、最近米国が台湾を重視する姿勢に転じています。米国が台湾を重視しはじめて、米国の艦船や空母などが、台湾にしばしば寄港することになれば、台湾奪取の試みはうまくいかなくなる可能性が大きくなります。

ましてや、台湾に米軍が駐留することにでもなれば、大陸中国による台湾奪取は不可能に近くなります。実際過去には、台湾にはアメリカ台湾協防司令部(1955-1979)が設置され、台湾に米軍が駐留していた時期もあります。

アメリカ台湾協防司令部(1955-1979)のバッジ

このように、大陸中国の台湾奪取への試みが後退するかもしれないまさにそのときに、韓国メディアにより「首都台北」「台湾」などの字幕が掲載されたわけですから、猛反発しているわけです。

先日このブログでは、東京五輪で、台湾の選手を「台湾」「TAIWAN」の名前で参加させよ、との運動が、台湾と日本で行われていることを掲載したばかりです。その記事のリンクを以下に掲載します。
なぜ「台湾」での東京五輪出場にこだわるのか―【私の論評】東京五輪には過去と同じく台湾は台湾として出場すべき(゚д゚)!
台湾の国旗「青天白日満地紅旗」
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では以下のように締めくくりました。
五輪の政治利用というと、顔をしかめてしまう人いるかもしれませんが、大陸中国は今から東京オリンピックを最大限に政治利用して、台湾は大陸中国に属することを最大限にアピールするものと考えられます。 
その腰を折って、東京五輪に台湾を台湾として参加してもらうようにして、開会式の旗も1964年の東京オリンピックのときのように、「青天白日満地紅旗」を用いてもらうことには大きな政治的な意義があると思います。 
これに対して大陸中国が不満を抱き、東京五輪に参加しないということにでもなれば、ますます国際的に台湾が独立国であることをアピールできます。 
是非とも、そのような方向にもっていくべきと私は思います。
もし、来る東京オリンピックで、台湾の選手らが「 青天白日満地紅旗」を掲げて開会式に入場することになれば、大陸中国の反発は凄まじいものになると思います。

しかし、そうなれば、大陸中国の海洋進出には、日米台が断固反対していることを大陸中国と全世界に鮮烈な形で示すことになります。

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2017年12月28日木曜日

【日韓合意検証発表】交渉過程の一方的公表を韓国メディアも批判「国際社会の信頼低下」―【私の論評】北だけでなく朝鮮半島全体に新レジームが樹立されるかもしれない(゚д゚)!


韓国の尹炳世前外相
 慰安婦問題をめぐる日韓合意について、韓国外相直属の作業部会が交渉過程を一方的に公表したことに、韓国メディアからも批判が上がった。北朝鮮問題で日本との緊密な協力が求めれる中、日韓関係の冷え込みを懸念する声も強い。

 「複雑で難しい交渉過程を外交慣例を無視して一方的に公開したことは、韓国外交への国際社会の信頼を今後、低下させるだろう」

 尹炳世前外相は27日の検証結果発表後、記者団へのメールで危惧を表明した。尹氏は2015年12月に合意を発表した当事者だ。

 検証報告書は、韓国政府が非公開の合意で、日本側の要望に対して譲歩していたことを問題視した。しかし、保守系紙、中央日報は28日、社説で「われわれの希望を成し遂げるには相手の要求も聞き入れなければならない。一定部分は公開できないこともある」と非公開合意に理解を示した。

 さらに「大きな問題は、経緯調査という名目で外交上越えてはならない一線が守られなかった事実だ」と指摘。韓国で外交文書は原則、30年間非公開とされるが、わずか2年での交渉過程の公表を批判した。

 安倍晋三政権が14年に慰安婦問題をめぐる1993年の河野洋平官房長官談話の検証結果を公表した際、韓国政府は「信頼を傷つけた」と非難していた。同紙は「日本はいうまでもなく、どの国が韓国政府を信じて秘密の取引ができるだろうか」と疑問を呈した。

 検証結果を受け、元慰安婦の支援団体などが「合意の無効化」を主張する中、朝鮮日報は社説で、合意を破棄し、再交渉を求めれば、「韓日関係は破綻するだろう」と警告。「北朝鮮が核武装の完成を宣言した状況で、いつまでも過去にとらわれているわけにはいかない」とも強調した。

【私の論評】北だけでなく韓国を含めた半島全体に新レジームが樹立されるかもしれない(゚д゚)!
いま韓国は国が理性を失いつつあると感じる。(略)政治家は扇動し、大衆は集団狂気を噴出させている。理性が行方をくらまし、憤怒と感情、アブノーマルがのさばる国になった。すべてが滅びようとしているかのようだ。
短絡的かつ他人の話を聞けない方々が、「ヘイトスピーチだー」とわめき出す前に言っておきますが、これは朝鮮日報(日本語版)の今年の2月に掲載された<韓国はみんな狂っている、まともではない>というコラム記事を引用したものです。つまり韓国のメディアが、自国の現状を自虐的に嘆いて見せたのです。

確かに当時から、韓国は苦境にありました。経済は長く低迷し、政治はパク・クネ大統領がスキャンダルによって機能停止。米国と中国を二股かけたがゆえに、どちらからもキツい当たりを受けていました。そして何よりも、今まで韓国が前言撤回しようと、約束を破ろうと、国際法違反しようと、とてつもない侮辱を浴びせようと、されるがままで、あげく最後は謝ってきた日本に、手厳しい反撃を浴びるようなりました。

言うまでもなく韓国内の日本大使館や領事館前に建てられた「慰安婦像」を巡り、日本政府が取った対抗措置のことでした。なかでも10日ほどで戻されるはずと韓国も高をくくっていた駐韓大使の一時帰国が、官邸首脳によって引き延ばされたことの衝撃は大きなものでした。

さすがの韓国(メディア)も深く反省して自虐記事を記した、ということなのでしょうか。

日本の反撃にショックは受けたようですが、相手国を慮るのではなく、すべては自国中心目線に帰結させるのが韓国の本質です。韓国はいつもの反省なき韓国でした。ゆえに冷め切った日韓関係も、融和の糸口が見つからない状況にあります。

「慰安婦問題を大きくしているのは日本」

などと、河野洋平・元衆院議長は語っていましたが、慰安婦問題の捏造に大きく貢献した河野氏の言うことを、真剣に聞く人はいないでしょう。いま日本人は、日韓関係をどうしたいと思っているのでしょうか。今年の1月28、29日両日実施したFNN・産経合同世論調査によると、
<韓国を外交や経済活動の相手国として信頼できない> →77.9%
<(慰安婦問題を最終解決した)日韓合意を韓国が守らないことを懸念する> →86.4%
前述の駐韓大使一時帰国など、自民党政府の対抗措置も8割超の賛成を受けていました。政党別に見ても、すべての主要政党支持者の間で政府支持が圧倒的に上回りました。これは、当時の民進党支持者であっても、共産党支持者であってもです。

現在では、駐韓大使は、韓国に戻りましたが、それも北の脅威が高まったので、いざというときの邦人救出のためなどのための一時的な措置であると考えられます。

つまり日本国民は、当時からほぼ韓国を信用していないのです。経済的にも、日韓通貨スワップなど必要としていないとしています。間違いなく、日韓は距離を置いた方が良いのです。

そうして、現状の韓国は、文在寅が大統領になりましたが、朴槿恵時代よりも酷いことになっており、とうとうブログ冒頭にある日韓合意検証発表なることをしでかしたのです。

ただし、韓国の崩壊を最も喜ぶのは北朝鮮であり、中国共産党でもあります。そうなると、日本にとっても危険が増大することになります。韓国にはもう少しだけ理性的になってもらいたいものですが、それは無理というものでしょう。

この韓国の異常ぶりは、日米中露も十分に理解しています。このブログではそれについては何度か掲載しました。その代表的な記事を以下に掲載します。
米WSJ紙、文大統領を激烈批判「信頼できる友人ではない」 韓国メディアは狂乱状態―【私の論評】「北朝鮮版ヤルタ会談」から締め出された韓国(゚д゚)!

韓国文在寅大統領(右)との会談を終え、記者会見するトランプ米大統領
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、トランプ大統領訪韓時に韓国がおかした最大失敗について掲載しました。その部分を以下に掲載します。
 最大の失敗は、もう韓国は北朝鮮有事の後の新たな東アジアの秩序づくり、いわば「北朝鮮版ヤルタ会談」には実質的に参加できないということです。
韓国が「北朝鮮版ヤルタ会談」から締め出されたのは、日米中露ともに、韓国の異常ぶりに気づいていて、韓国をこの会談に入れれば、話が複雑化するだけであると理解しているともいえると思います。
韓国では、北崩壊後には以下のような分割統治になると予想する内容がテレビで報道されているそうです。

しかし、私自身は、これに日本や他国も加わる可能性も十分にあると思います。もしかすると、北朝鮮版ヤルタ会談から実質的に外された韓国は、北の分割統治には加われない可能性すらあると思います。

さらに私としては、「北朝鮮版ヤルタ会談」の中にはひよっとすると、韓国の将来を決めることも盛り込まれていたのではないかとも考えています。
現在の文在寅政権は、かなり親北的です。これは、日米からみると、北が米国の圧力に屈したり、武力攻撃で崩壊したしたにしても、韓国にその勢力が残存することになり、実質半島全体が北朝鮮になってしまうかもしれません。これはかなりやっかいなことになります
中露からすれば、北朝鮮が一方的になくなれば、いずれ韓国が北の領域も併合することになるかもしれないという危機感があります。そうなると、今までは日米との間に北という緩衝地帯があったにもかかわず、それがなくなることを意味します。
これは、日米中露にとっては良いことではありません。であれば、朝鮮半島全域を日米中露と他国をも含めた国連軍などで統治した後に、ここに日米寄りでも、中露寄りでもない中立的な新国家を設立するというのが最も望ましいかもしれません。
こうすることにより、半島問題はすっきりかたがつきます。現在までの「北朝鮮版ヤルタ会談」では、北の崩壊直後の話し合いはされているかもしれませんが、韓国の扱いまではされていないかもしれません。
しかし、北の後には、韓国を何とかしなければならないという機運は、日米中露の間で高まるのは間違いないものと思います。ただし、これはすぐにということではなく、北朝鮮崩壊後数年から10年後ということになるでしょう。まずは、北崩壊後の真空地帯をそのまま放置すれば無政府状態になりとんでもないことになります。
まずは、この真空地帯を埋めることになるでしょう。そのためには、ここをいくつかの国で分割統治することになると考えられます。
海外に覇権された自衛隊
ただし、日本が北崩壊後に多少の犠牲が出るのを承知で、北に自衛隊駐屯させることを拒めば、日本は米国の信頼を失い、中露からは見下されることになるでしょう。そのような場合には、日本は韓国並に扱われることになるでしょう。自国を含む、アジアの新秩序に全く関与できなくなり、それを一方的に米中露に決められることになるのです。
これによって、第二次世界大戦による「戦後レジーム」はなくなりますが、その後も新たなレジームの中になすすべもなく組み込まれることになります。
ただし、日本が北に自衛隊を駐屯させれば、米国日本に対する信頼はますます大きなものとなり、中露は日本を見直すようになり、新たなアジアの新秩序に積極的に関与できるようになり、いわゆる「戦後レジーム」から完璧に脱却できるようになるでしょう。
いずれにせよ、北対応はこれからの日本にとって正念場になるのは間違いないです。
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2017年5月10日水曜日

【韓国新政権】文在寅政権の最重要課題は経済や外交 韓国メディア「対日政策、全般的に見直し」と展望―【私の論評】雇用を創出できない文在寅もスキャンダルに塗れて自滅する(゚д゚)!


文在寅(ムン・ジェイン)韓国新大統領
韓国の大統領選から一夜明けた10日、韓国メディアは文在寅(ムン・ジェイン)氏の当選をトップニュースで伝えるとともに、新政権の課題として経済や外交を挙げた。

 朝鮮日報は、元閣僚や識者らの話を紹介する形で、膨れ上がる個人債務や改善しない雇用問題の解決が急務であると指摘した。また、労働・教育を中心とした構造改革に取り組み、経済再生のきっかけを整えるべきだと新政権に求めた。

 外交・安全保障面では、米韓同盟を最も重要とし、北朝鮮の核問題の解決や、中国との協力関係強化による朝鮮半島の安定が最優先との見方を示した。

 聯合ニュースは、日韓関係について「当分は調整局面を迎える」と展望。「新政権では外交・安保ルートを構築しつつ、対日政策も全般的に見直すとみられる」とした。

 その上で、北朝鮮の核・ミサイルへの対応には日韓の協力が必要で、文政権と安倍政権の連携のきっかけになるとの見方を示した。

 一方で、慰安婦問題をめぐる日韓合意を「両国関係改善の障害物の代表例」として挙げ、文氏が選挙期間中、合意の再交渉を主張してきた点に触れた。

【私の論評】雇用を創出できない文在寅もスキャンダルに塗れて自滅する(゚д゚)!

本日は、文在寅新大統領の、経済対策について論評します。

文在寅新大統領の経済対策

韓国経済の現状を省みると、第19代韓国大統領に当選した文在寅(ムン・ジェイン)氏には準備期間はありません。すぐに手を打たなければとんでもないことになるでしょう。目の前の経済懸案を文氏が率いる新政権がどのように解決していくのか、以下にその公約を点検します。

文氏の大統領当選とともに10兆ウォン(約1兆円)規模の補正予算がカウントダウンに入ります。補正予算の表札は「雇用」に定められています。7日に文氏側の選挙対策委員会(選対委)は、政府が年初に発表した「2017年度公務員採用計画」に加え、1万2000人の公務員を追加で採用すると明らかにしました。

ユン・ホジュン選対委政策本部長は「追加採用と教育訓練に必要な予算を雇用補正予算に、人件費と法定負担金は『2018年度本予算』に反映する」と説明しました。公共雇用81万人創出は文氏の核心公約の一つです。問題は財源です。

文氏の公約には増税案もあります。文氏は先月19日のテレビ討論で「富裕層と財閥大企業中心に増税をするべき」と明らかにしました。公約集によると、利益(課税標準)500億ウォン超過企業に対する法人税の最高税率が22%から25%に上がります。大企業の大株主が株式譲渡過程で得た利益(株式譲渡差益)に適用する税率も20%から25%に引き上げられます。

高所得者に対する税金も強化され、5億ウォン超過で40%の所得税最高税率が3億ウォン超過で42%に調整されます。高額資産家に対する相続・贈与申告税額控除率は7%から3%に引き下げられます。

キム・カプスン東国大経営大教授は「税目と引き上げ率、対象と目的を明確にした後、国民を十分に説得する過程がなければいけない」とし「法人税引き上げも企業が労働者の賃金や家計など他の部分に税負担を転嫁しないよう厳密な設計が必要だ」と助言しました。

法人税引き上げ計画が国際的な流れに逆行するという懸念も新政権は考慮しなければいけないようです。財閥改革と経済民主化も文氏の経済公約の核心です。文氏は過去の調査局のような大企業担当部署を公正取引委員会に拡大・設置すると公約しました。その代わり公取委が独占している専属告発権を廃止する予定だそうです。

文氏の通商公約は他の経済公約に比べ細部が不足するという評価を受けました。通商組織を産業通商資源部から外交部に移管して東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、韓日中自由貿易協定(FTA)を締結するという方向だけを提示しました。トランプ米大統領が「韓米FTA再交渉または終了」を主張していますが、文氏は「軍事同盟とFTAを基礎に韓米間の戦略的関係を強化する」という原則だけを明らかにした状態です。

LG経済研究院のキム・ヒョンジュ研究委員は「サービス収支まで考慮すれば韓米FTAは米国に決して不利ではない協定という点をトランプ政権と米議会に十分に説得していく必要がある」と注文しました。

過去の韓国経済

朴槿恵前大統領
さて、ここで韓国の過去の経済と、2013年2月25日発足した、朴槿恵大統領の経済政策を振り返ります。以下は、当時の日本国内での一般的な見方を掲載します。

韓国は米国や日本をベンチマークとするキャッチアップ型発展を違げてきました。韓国企業は米国や日本などが開発した技術にいち早く適応しそれをベースに製品開発を進めるアァストアォロワー戦略で競争力を高め2000年代に入るとサムスン電子や現代自動車を筆順にグローバル市場で存在感をたかめました。

しかし韓国企粟がグローパル市場で躍進する方で国内軽済に目を転じると家計部門をに問題が生じていました。まず企葉が非正規雇用を増やす対応を採ったたことなどを背景に労働分配率が低下し 家計所得が伸び悩むようになりました。また青年者失業が増加するなど人的資源が十分に話用されていない状況 が生じています。韓国では2000年代に雇用総出力が低下し、どのように雇用の拡大を図っていくかが課題となっていました。

こうした課題に対し2月25日発足した朴価恵(パククネ)政権は「創造経済」の名の下にICT(情 報通信技術)と科学技術をペースに新しい製品サービスを削出する中で雇用を拡大していく方針でした。「創造経済」の実現は、韓国自らが産粟を創出あるいは市場を先導することを意味しキャッチアップ 型発展からの転換を図るものとする予定でした。

韓国企業を取り巻く環境をみると李明博(イミョンバク)政権下で採られたウォン安政策の是正や低位に抑えられた電気料金の値上げなど価格面での優位性を支えてきた状況に変化が生じていました。そうして中国企業などの追い上げが子想される中韓国企業は価格競争力に依拠するキャッチアップ型の成長パ ターンから脱却し独自柱術に基づく製品開発カに注力する必要に迫られています。

 韓国企業の中には、既にサムスン電子のように液晶、半導体といった分野で独自柱術の開発に成功しそれを購争カの源泉としている企業もありました。また大企業を中心に行われている研究開発(R&D)投資は 世界上位に位置し韓国は技術力強化に注カしている姿が見て取れましたい。

独自技術や胆品開発カの強化は 一朝一タに成し遂げられるものではないのですが「創造軽済」実現に向けた政策的なパックアップの下競争力強化に取り組み始めた韓国企業はこれまで以上に手ごわい競争相手となる可能性がある点を日本企業は認識する必要があると見られていました。

過去と現在の比較

2016年7月21日、「創造経済」の拠点板橋創造
経済バレー(京畿道城南市)を訪れた朴槿恵大統領
朴槿恵大統領の経済対策は、結局のところ「創造経済」の名の下にICT(情 報通信技術)と科学技術をペースに新しい製品サービスを削出する中で雇用を拡大していく方針のみのようでした。

そうして、この「創造経済」は失敗しました。現在の韓国の経済の状況は、朴槿恵政権発足の頃と比較して良くなることはありませんでした。それは、当たり前といえば、当たり前でした。

朴槿恵政権というか、世界中のどこの国の政府でも、IT産業に力を入れたからといってその産業を興隆させることなどできません。それは、民間企業が競争し互いに切磋琢磨しながら築き上げていくものです。政府にはできるものではありません。

政府としてできるのは、インフラを整備するくらいなものです。そのインフラの上で、民間企業が競い合ってはじめて、イノベーションが生まれます。そうして、IT産業に限らず、一つの産業が国に大きな富をもたらすまでに興隆するには、かなりうまくいって5年、通常は10年から20年かかるのが普通です。

そうして、これは日本で昔言われていた「構造改革」と同じです。日本でも、失われた20年に入る直前から言われだしましたが、結局のところ「構造改革」は掛け声だけに終わりました。

それに、政府主導すなわち官僚主導で、IT産業を興隆させるということができるというのなら、官僚主導の計画経済を実施した共産主義だってうまくいっていたはずです。しかし、これは、皆さんがご存知のようにことごとく失敗しました。朴槿恵大統領の「創造経済」は残念ながら当初から失敗することが、方向付けられていたようなものです。

過去において、計画経済の共産主義はことごとく大失敗した!!
さて、これに比較すれば、文在寅新大統領の経済対策は、朴槿恵大統領のものよりはいくぶんまともなようです。

なぜなら、景気循環的対策である、財政政策を実行しようとしているからです。とりあえず、雇用対策として10兆ウォン(約1兆円)規模の補正予算を組むとしています。

しかし、これはいったいどの程度の規模なのか、何しろ韓国なのでそれが見えません。2015年の韓国の名目GDPは1兆3779億ドル(約138兆円)で、世界11位を記録しました。 日本は、4兆1233億ドルでした。割り算をすれば、日本は韓国の大体三倍の規模ということになります。

では、韓国で10兆ウォン(約1兆円)の経済対策をするとしたら、日本でいえばどの程度のものになるかといえば、約3兆円ということになると思います。しかし、これでは、十分とはいえないと思います。

日本でも過去にこの程度の補正予算は、組んでいろいろ対策を行いましたが、あまり良い結果を生むに至ってはいません。やはり、日本では10兆円以上できれば、20兆円の対策を打つべきでした。

これを韓国に換算すると、6〜7兆円(60兆ウォンから70兆ウォン)の対策をすべきということになります。さらに、財源が増税ということですから、現状の韓国の経済を考えた場合、残念ながら、ほとんど成果を期待できないです。いくら富裕層や、企業に対して増税するとはいっても増税は増税です。これは、悪い影響が出るのは必定です。

現に経済状況が悪いわけですから、本来だと国債発行などで賄うべきものだと思います。国債というと、日本ではなぜか悪者扱いで、将来世代へのつけを回すものと認識されているようですが、それは全く異なります。国債は逆に世代間の不公平を平準化するものです。

韓国を例にとれば、雇用を創出するために、増税すれば、現在の世代ばかりに負担がかかるものになってしまいます。しかし、国債ならば雇用が長期的に確保されるのであれば、将来世代もその恩恵にあずかることができるので、平準化できるのです。増税で雇用を長期的に安定された場合、将来世代は何の負担もすることなく、タダ乗りということになります。悪く言えば、親のスネをかじり続ける極道息子のようなものです。

そうして、朴槿恵前大統領も、文在寅新大統領も、財政政策以外のもう一つの景気循環的対策である、金融政策は頭に思い浮かばないようです。

文在寅(ムン・ジェイン)新大統領も、「雇用」を謳っておきながら、金融緩和には思いも至らないようです。普通は、雇用といえば、まずは金融緩和です。このブログにも過去に掲載したように、インフレ率と雇用の間には密接な関係があります。

米国や日本のような国であれば、物価が数%あがればその途端、他は何もしなくてもたちどこに雇用が数百万も発生します。これは、経験則として広く知られている事実です。そうして、それはこのブログにも以前掲載したように、最近の日本でも実証されていることです。

韓国も、雇用を改善するというのなら、まずは金融緩和をすべきなのです。しかし、このようなことを言うと、韓国の経済は遅れているし、腐敗がまかり通っているから無理だとか、はなはだしくは、金融緩和するとキャピタル・フライトが起こるなどという人もいます。

これは、韓国内だけではなく、日本でもそのような見方をする人がいるようです。しかし、これは間違いです。

いくら韓国の経済活動には不合理なことがまかりとおっていたにしても、構造改革をしてそれが効果をあらわすまでには、先に述べたように、最低でも5年、長ければ10から20年もかかる場合もあります。しかし、現状の経済がとんでもない状況にあるわけですから、構造改革はするなとはいいませんが、その前にまずは景気循環的対策を十分に行うべきです。

さらにキャピタルフライトに関しては現在の韓国は起こりにくい状況にあります。なぜかといえば、それは我が国と同じく、韓国は変動相場制の国であるからです。

通常変動相場制の国であれば、 金融緩和をすれば自国通貨安になり、外貨流出を抑えることになります。さらには、変動相場制の国であれば、政府の外貨準備は通常市場とは直接関係しません。したがってキャピタルフライトは固定相場制の国とは違って発生しません。なぜなら極端な通貨安に振れる理由がないからです。

現に1997年のアジア通貨危機では被害国は固定相場でした。韓国は、80年から変動相場制への移行をはじめ、97年アジア通貨危機後に完全変動相場制になりました。現在では完全変動相場制です。

無論、変動相場制の国の場合でも、キャピタルフライトは起こり得る場合もあります。それは、まずユーロなどの共通貨幣を用いている国ではあり得ることです。しかし、韓国は共通通貨を用いている国ではありません。

さらに、変動相場制の国でもキャピタルフライトがおこる可能性もあります。それは、対外債務が極端に多い場合です。しかし、韓国の現在の対外債務はキャピタル・フライトがおこるような水準ではありません。

であれば、本来は真っ先に大規模な、金融緩和を行うべきです。それなしに、韓国の経済を立ち直らせることはできません。

朴槿恵大統領退任要求の大規模デモ。主催者推定10万人を超える人数が集まり収拾付かなくなった。

文在寅も、このまま韓国経済を立ち直らせることができなければ、結局国民の不満が高まり、朴槿恵前大統領と同じような道を辿ることになります。

もうすでに、朴槿恵元大統領のときのスキャンダルのようなものが囁かれ始めています。

それは、文在寅氏の息子のムンジュニョンさん不正就職事件です。これは、10年前の2007年のことです。

ジュニョンさんは、韓国雇用情報院に採用されて就職をしました。その就職に関して、ムンジュニョンさんが、韓国雇用情報院の5級一般職の試験で、優遇を受けて入社したというのです。

これについては、ここではあまり詳細は触れません。詳細を知りたいかたは、ネットで調べて下さい。

文在寅大統領が、反日や親北に地道をあげて、金融緩和策を実行せず、韓国の雇用を改善できない場合、韓国民は最初のうちは大人しいかもしれませんが、いずれ朴槿恵元大統領を退陣に追い込んだような、嵐が吹き荒れることになります。そうして、任期は全うできず、様々なスキャンダルが暴かれ、文在寅もスキャンダルに塗れて自滅することになるでしょう。

【痛快!テキサス親父】韓国はまさに「赤化危機」 完全な日韓合意違反、国際的信用は失墜した―【私の論評】韓国の赤化で、半島全体が支那の傀儡になる?

2017年4月4日火曜日

米韓軍の最高機密軍事作戦が流出か 北がハッキング…過去最悪の被害 韓国メディア報道―【私の論評】米軍による北朝鮮攻撃は、首脳会談での習近平の対応いかんで決まる(゚д゚)!

米韓軍の最高機密軍事作戦が流出か 北がハッキング…過去最悪の被害 韓国メディア報道

3月6日、韓国の北朝鮮との国境線近くで、軍事訓練の準備を進める米軍の兵士ら
 韓国KBSテレビは3日、韓国軍の内部ネットワークに対する北朝鮮のハッキングで、朝鮮戦争が全面再開された際に適用となる米韓軍の軍事作戦「作戦計画5027」が流出していたと報じた。韓国政府関係者の話としている。

 同計画は最高機密とみられ、流出が事実なら韓国軍の受けた過去最悪のハッキング被害となり、米韓軍の展開に深刻な影響が及ぶ可能性がある。

 ハッキングは昨年9月に発生し、12月に発覚した。しかし、韓民求国防相は当時「深刻な影響をもたらすものではない」とし、被害は軽微だと主張していた。

 韓国政府関係者によると、最近になって軍内部の捜査機関が被害状況を国防相に報告したという。

 軍事筋や韓国メディアによると、作戦計画5027は北朝鮮の朝鮮人民軍の南侵による朝鮮戦争再開を想定し、1970年代から改定が重ねられてきた。

 米韓軍が陸上で北朝鮮の進撃をとどめて北上すると同時に、北朝鮮の日本海と黄海の東西両海岸に海兵隊を上陸させ、平壌一帯を制圧するとのシナリオとみられている。

【私の論評】米軍による北朝鮮攻撃は、首脳会談での習近平の対応いかんで決まる(゚д゚)!

朝鮮半島有事をめぐっては、在韓米軍はどう動くべきかについて、複数のシミュレーションが存在します。これに関する4つのコードとその簡単な説明を以下に掲載します。この他にもコードが存在しますが、現在実施される可能性があるものに絞ります。
5027:北朝鮮が韓国に侵攻した状況に対応する対応 
5029:クーデターや革命などが起こったさいの対応 
5030:必要物資を枯渇させて政変を起こさせる対応 
5015:北朝鮮の核・ミサイル基地への先制限定攻撃
5027については、ブログ冒頭の記事にも一部掲載されていますが、無論のこと詳細は示されていません。以下に防衛筋な、軍事評論家などによる推測を掲載しておきます。
まず北のレーダーをかいくぐってステルス型のB2爆撃機が、迎撃ミサイルの基地を爆撃して無力化する。続いてF22戦闘機が、レーダー施設を攻撃。これで敵の“目”を完全にふさぐ。米グアム基地からB52爆撃機、韓国軍もF15K戦闘機を発進させて北の軍事拠点に絨毯爆撃を仕掛ける。 
これに対抗する北の主力戦闘機はロシア製の「ミグ29」戦闘機。情報筋によると、実戦で使えるのは十数機で「北は米韓両軍の圧倒的な戦力差になすすべがない」(防衛筋)という。 
攻撃は空に留まらず、「日本海に展開するオハイオ級原潜から巡航ミサイル『トマホーク』が発射され、軍事拠点を狙う。海と空からの一斉攻撃が終わると、米韓連合の陸軍部隊が38度線を越えて平壌に向けて進軍する」。 
すべての作戦が終了して平壌が陥落するまでに「中国軍の(北への)加勢がなければ、長くても2週間程度。
5027に関しては、北朝鮮が韓国に侵攻した場合のコードです。以下に述べるように、これは今回米軍がトランプ大統領の決断によって実行しようとしているとみられる金正恩斬首作戦とは直接は関係ありません。

しかし、金正恩斬首を米軍が実行すれば、北朝鮮が韓国に侵攻する可能性は十分にあります。それに対する防衛措置が5027ですから、重要といえば重要です。しかし、私は今回漏れたのは、フェイク情報かもしれないと思っています。

オバマ大統領のときの昨年のこの情報が漏れたとされているときよりも前から、米軍は金正恩斬首作戦の準備を具体的に進めていました。そのような時期に、いくら韓国といえども米軍との関わりのある情報をやすやすとハッキングされるようなようなことはないと思います。

また、実際にハッキングされたとしても、これは軍事機密情報ですから、本来は発表しないのが当たり前だと思います。それをわざわざ発表するということは、そもそもハッキングされたのが、フェイク情報なのか、あるいは現時点ではハッキングされたとしても支障がない程度に「作戦計画5027」が改定されたからだと思います。

それよりも何よりも、最初からフェイク情報を流す目的で、北朝鮮に何があっても韓国に侵攻することを思いとどまらせるような、内容を流したのかもしれません。

5030についても、以下に簡単に掲載しておきます。これは以下のリンクから引用しました。詳細を知りたい方は、以下をご覧になってください。


以下に一部引用します。以下は、金正日が存命だったときのプランであり、金正日の名前もでてきますが、これは無論現在では金正恩と読み替えてください。
作戦計画5030は、北朝鮮の限定的な軍事資源を枯渇させ、金正日に対する軍事クーデターなどを誘発させる事態、あるいは最終的に金正日の「除去」に繋がる雰囲気を醸成させることを目的としており、「撹乱工作作戦」と呼ぶべきものである。 
こうした謀略工作は、かつてはCIA(米中央情報局)が担当していたが、作戦計画5030の特長は、謀略工作を軍事オペレーションとして組み込み、DIA(米国防情報局)が主体となって軍が実施することにある。以下はその工作内容である。 
(1) 食糧、水、及びその他の戦時備蓄を枯渇させる目的で軍事演習を実施
(2) スクランブルにより貴重な航空燃料を消費させる目的で頻繁な偵察飛行を実施
(3) 戦略的な偽情報により内部混乱を助長
(4) 政権中枢の幹部たちの亡命を積極的に支援
(5) 金正日の資金源を壊滅させる目的で外貨の流入径路を遮断(合法措置) 
戦闘ではなく謀略によって、北朝鮮の金正日独裁体制を瓦解させるのが、作戦計画5030の特徴である。実際、米軍の撹乱工作である作戦計画5030により、金正 日に対する攻撃作戦はすでに開始されている。 
ブッシュ大統領は、戦争ではなく謀略 によって「危険な男」を除去しようとしているようである。また、作戦計画5026 と5030を統合することによって、金正日個人をピンポイント攻撃できる態勢は、 すでに整っていると思われる。外交交渉の場で金正日が国際協約を無視するような態 度に出れば、国際世論の後押しを受けて、金正日の抹殺という選択肢もあり得るのか もしれない。
5015は、2015年6月に策定されています。その内容について、ジャーナリストの山口敬之氏は、『週刊文春』3月30日号で、次のように説明していま。
 これは(5015)は、最新兵器の特性を活用した核・ミサイル基地への先制攻撃や指導部の排除も含まれる作戦だ。軍事施設を徹底的に破壊するため、攻撃対象は700ヵ所に上り、いずれも基本的に壊滅させることが求められている。ミサイルや特殊爆薬で爆撃しては、攻撃の成果を偵察機で検証し、必要ならば再攻撃を仕掛ける。攻撃完了には数週間から数ヶ月からかかると見られる。──『週刊文春』3月30日号より
現在、トランプ大統領が実行しようとしている軍事作戦は、以上のどの作戦コードとも違うようです。

作戦の目的は、5015の目的である北朝鮮の核・ミサイル基地への限定攻撃ではなく金正恩委員長の「司令部システム」への限定攻撃です。したがって、攻撃対象は5015でいう700ヵ所ではなく、20~40ヵ所に過ぎないのです。司令部システムへの限定攻撃で狙うのは、あくまで金正恩委員長自身であり、いわゆる「金正恩斬首」なのです。金委員長による「核による断末魔の反撃」を抑えることを目的にするものです。
米国が「斬首作戦」を展開するのは、オサマ・ビン・ラディンを処刑したさいのオペレーションと同じです。現在、米韓合同軍事演習で、そのときの特殊部隊要員はすべて米空母カールビンソンに乗船して韓国周辺にやってきています。

トランプ米大統領が「金正恩斬首作戦」にこだわっている証拠といえるものがあります。それは、民主党のラッセル国務次官補を3月8日まで続投させたことです。ラッセル氏は、30年以上の経験を持つ職業外交官で、日韓両国で勤務した経験を持つアジ
アのスペシャリストです。
トランプ大統領はオバマ政権時代の幹部を根こそぎ解任していますが、ラッセル国務次官補だけは留任させたのです。それはラッセル国務次官補が「金正恩斬首作戦」の考案者だからなのです。ラッセル氏は、2016年10月に安全保障記者を前に次のような衝撃的な発言をしています。

金正恩は核攻撃能力を強化するだろうが、そうすれば金正恩は即死する。──ラッセル国務次官補

ラッセル元国務次官補
「即死」という言葉は、非常に強い響きを持っています。昨年10月の時点でラッセル国務次官補がこの発言をしていたことはオバマ政権のときから「金正恩斬首作戦」が周到に練られていたことを物語っています。そのラッセル氏も3月8日にはひっそりと退任しています。

これは、彼がいなくても作戦を実行できる体制が国務省にできたことを意味します。ここで重要なのは、「金正恩斬首作戦」は北朝鮮という国を崩壊させるのではなく、トップの首をすげ替えることを意味していることです。つまり、別のトップを用意する必要があります。

このトップに最もふさわしい人物は金正男氏以外いないのです。北朝鮮も米国が金生恩委員長の暗殺を企てていることは当然わかっています。そのため北朝鮮は、米国の動きを注視し、その動きに合わせていちいち反応しています。そうして、日米首脳会談が行われたのは今年の2月のことですが、それを狙うように、北朝鮮は、移動車両から弾道ミサイルを発射して牽制しています。

そして、安倍首相が帰国の途についた頃に、金正男氏がマレーシアでVXガスで暗殺されたのです。金正恩委員長は、自分に代わり、北朝鮮のトップの座につく可能性の高い金正
男氏を暗殺したのです。

3月1日に米韓合同軍事演習が始まると、それを牽制するかのように、北朝鮮は3月6日に弾道ミサイル4発を同時に打ち上げています。そして3発のミサイルが日本のEEZ(排他的経済水域)に落下したのです。軍事専門家の分析によると、長崎県の米海軍佐世保基地と、山口県の米海兵隊岩国基地が標的だったのではないかとされています。

そして3月15日から19日まで、ティラーソン国務長官は日本、韓国、中国の3ヶ国を訪問しました。これは、作戦が実行される可能性があることを伝える歴訪であったと思われます。このティラーソン国務長官をサポートするためか、3月17日にトランプ大統領は、北朝鮮について次のツイートを発信しています。

北朝鮮の行動は非常に悪い。アメリカを長年愚弄し続けた。中国は事態を放置してきた。──トランプ大統領

このトランプ大統領のツイートに呼応して、北朝鮮は19日に弾道ミサイル推進エンジンの燃焼実験を公開して米国を牽制したのです。非常にきわどい火遊びであるといえます。 

そうして、以前このブログに掲載したように、“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み段階に入っているのです。

これについては、以前このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【スクープ最前線】“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み…特殊部隊の単独作戦で「すでに待機」―【私の論評】正恩は、習近平によって斬首される(゚д゚)!
トランプ大統領
北朝鮮情勢が緊迫している。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件などを受け、ドナルド・トランプ米大統領が最終決断を迫られているのだ。「兄殺し」もいとわない狂気のリーダーに、核・化学兵器搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)を握らせれば世界の平和と安定が脅かされかねない。ジャーナリスト、加賀孝英氏の独走リポート。
「あいつ(正恩氏)は異常だ!テロリストだ!トランプ大統領は、そう吐き捨てたようだ」。旧知の米情報当局関係者はそう語った。驚かないでいただきたい。朝鮮半島有事が秒読みで迫っている。米国は、国連安保理決議を無視した新型中距離弾道ミサイルの発射(12日)や、猛毒の神経剤VXを使用したマレーシアでの残忍な正男氏殺害事件(13日)を受け、新たな「作戦計画=正恩氏斬首作戦」を準備した。米国はこれまで、北朝鮮に対して「作戦計画5015」を用意してきた。
  
どこが違うのか。米軍関係者が明かす。「5015は、北朝鮮の核・軍事施設など約700カ所をピンポイント爆撃し、同時に、米海軍特殊部隊(ネービーシールズ)などが正恩氏を強襲・排除する。新作戦計画は、特殊部隊の単独作戦だ。国際テロ組織『アルカーイダ』の最高指導者、ウサマ・ビンラーディン殺害時と同じだ」。
この記事では、私は【私の論評】で、正恩が、習近平によって斬首される可能性についても示唆しました。

実際習近平がこのくらいの気構えで北朝鮮問題を打開しようとすれば、トランプ大統領も金正恩斬首作戦の実行を踏みとどまるかもしれません。

習近平
トランプ米政権の発足後、最初の米中首脳会談が今週開かれます。6日から7日にかけてはトランプ大統領の招聘で訪米し、フロリダ州の海辺の別荘で会談することになっています。

米国は、これまでの北朝鮮政策が失敗だったと表明しています。技術を高める北朝鮮への核・ミサイルへの対処に時間はかけられないです。時間をかければ、いずれ北朝鮮はアメリカ全土を核ミサイルの射程距離に収めてしまうことになります。

この問題に関して、トランプ氏は英紙のインタビューで「中国が解決しようとしない場合は、われわれが対処する」と語りました。これは、米国単独での対応も辞さない意味です。

すでに、トランプ政権は北朝鮮をテロ支援国家に再指定することを検討中です。中国企業などへの追加制裁も発動しています。

中国は対話路線に固執しています。それによる非核化は非現実的なことについて、習近平国家主席とどれだけ認識を共有できるかが今回の会談の最重要課題になることでしょう。

この会談で、習近平が北朝鮮に対する態度を改めることを確約すれば、トランプ氏は様子見をすることでしょう。しかし、その後中国の態度が改まらなければ、北のミサイルが米国全土を射程内に収める以前に必ず、トランプ大統領は、金正恩斬首作戦を実行します。

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2014年6月22日日曜日

「朝鮮民族は怠惰」 韓国首相候補の発言は正論! 韓国メディアの批判は的外れ―【私の論評】中韓と日本の過去の歴史を比較すれば、自分たちの本質はどうだったかを理解できるはず!それを実行できた日本がアジアで最初の先進国になったという事実を顧みよ(゚д゚)!

「朝鮮民族は怠惰」 韓国首相候補の発言は正論! 韓国メディアの批判は的外れ

文昌克(ムン・チャングク)氏

「朝鮮民族の象徴は、怠惰です」-。韓国の朴槿恵大統領が首相候補に指名した文昌克(ムン・チャングク)氏の発言や考え方が「民族を卑下している」(韓国メディア)などと激しい批判にさらされている。しかし、首相候補に指名した当の朴槿恵大統領の父親、朴正煕元大統領はかつて、それ以上に厳しい表現で朝鮮民族史を語っていた。文氏の発言が「卑下」なら、朴正煕元大統領は完全に「反民族主義者」となってしまうはずだ。今後、世論の批判は朴大統領の父の「反日」に向かうのか。「親日」の父を持った「反日」の朴大統領の悩みは深い。(ソウル 加藤達也)

まず首相候補、文氏の発言を振り返ってみる。文氏はこう演説した。
 朝鮮民族の象徴は、先ほど申し上げたが怠惰だ。怠惰で自立心がなく、他人の世話になること、それが私たちの民族のDNAとして残っていたのだ。 
 (李氏朝鮮時代には)小さな郡に吏房(地方公務員)が800人もいた。吏房が(住民を)無条件にムチで打っていた。 
 コメも1、2斗もあればすべて奪われた。朝鮮の人たちは働こうとしないのだ。なぜならば、仕事をすればみんな奪われるからだ。どれほど努力しても自分に残る者は何もないから怠けるようになったのだ。『神はなぜこの国を日本の植民地にしたのですか』とわれわれは神に抗議するかもしれない。それは冒頭に申し上げたように、神の意思がある。『おまえたちは李朝500年間、無駄な歳月を送った民族だ。君たちには試練が必要だ』。

英国の女性旅行家、イザベラ・バードは「朝鮮紀行」(講談社学術文庫版)で1890年代半ばの朝鮮半島の様子をこう書いている。

朝鮮紀行〜英国婦人の見た李朝末期 (講談社学術文庫)

 (朝鮮人の)官吏階級は(日本による)改革で「搾取」や不正利得がもはやできなくなると見ており、ごまんといる役所の居候や取り巻きとともに、全員が私利私欲という最強の動機で結ばれ、改革には積極的にせよ消極的にせよ反対していた。政治腐敗はソウルが本拠地であるものの、どの地方でもスケールこそそれよりは小さいとはいえ、首都と同質の不正がはびこっており、勤勉実直な階層を虐げて私腹を肥やす悪徳官吏が跋扈していた。
 このように堕落しきった朝鮮の官僚制度の浄化に日本は着手したのであるが、これは困難きわまりなかった。名誉と高潔の伝統は、(朝鮮半島に)あったとしてももう何世紀も前に忘れられている。公正な官吏の規範は存在しない。日本が改革に着手したとき、朝鮮には階層が二つしかなかった。盗む側と盗まれる側である。そして盗む側には官界をなす膨大な数の人間が含まれる。「搾取」と着服は上層部から下級官吏にいたるまで全体を通じての習わしであり、どの職位も売買の対象となっていた。

イザベラ・バード

父の朴正煕元大統領自身が、文氏そっくりの、いやそれ以上の「反民族」的な言葉を残しているからだ。

朴正煕選集 (1970年)


朝鮮民族史について朴元大統領は「国家・民族・私」で、
 わが5000年の歴史は、一言で言って退嬰と粗雑と沈滞の連鎖史」と痛罵。さらに「姑息(こそく)」、「怠惰」、「安逸」、「日和見主義」…辞書が作れそうなほど大量の悪口を使って表現している。
また、「選集」に収められた文章でも「わが民族史を考察してみると情けないというほかない」と断言しているのだ。

朴正煕

かつてバードが批判した李氏朝鮮時代の支配階層・両班(ヤンバン)については「両班の安易な、無事主義な生活態度により、後世の子孫にまで悪影響を及ぼした民族的犯罪史である」。

「韓国民族の進むべき道」でも、「怠惰と不労働所得観念」や「悪性利己主義」などのキーワードを随所に使って、朝鮮民族の“弱点”を語っていた。

文氏を批判し首相候補から引きずり下ろそうとする韓国の政界やメディアはまず、過去の韓国の実態を知り、正しく受け入れたほうが良くはないか? 

【私の論評】中韓と日本の過去の歴史を比較すれば、自分たちの本質はどうだったかを理解できるはず!それを実行できた日本がアジアで最初の先進国になったという事実を顧みよ(゚д゚)!

日本と、中朝の歴史の違いは明らかです。特に倒幕前後時代の歴史を振り返ってみると、日本は、自分たちの過去の歴史を真摯に反省して、日本の良さを自覚する反面、西欧列強からの立ち遅れを素直に認め、何とかしなければ日本は、西欧列強の植民地になってしまうという危機感を抱くことができました。

明治維新の立役者となった幕末の志士 クリックすると拡大します。


日本の場合は、武士階級下が幕藩体制を築いていましたが、藩が安全保障や経済の主体となっていたという状況であり、この状況を打ち破り、日本として結束し、近代国家を建設しなければ、とうてい西欧列強に伍することもなく、おそらく列強の植民地になっていたことでしょう。

しかし、日本は倒幕をしそれまでの幕藩体制を崩壊させ、明治維新により、近代国家である大日本帝国を樹立したのでした。これによって、他国から侵略されることもなく、日本の独立を維持できたばかりか、大東亜戦争により、結果としてアジア諸国から白人勢力を駆逐することに成功しました。

その恩恵に預かっているのが、現在の中華人民共和国であり、大韓民国であり、朝鮮民主主義人民共和国です。

坂本龍馬

もし、日本が大東亜戦争をすることもなく、明治維新も成し得なかったら、当時の中国や朝鮮のように急速な近代化に成功しかったら、今頃中華人民共和国はもとより、大韓民国も、朝鮮民主主義人民共和国もなかったかもしれません。

アジアの大半の国々は、アメリカのハワイ州のように、他国の一部に併合されていたかもしれません。

中国および朝鮮など大半がロシア領になっていたかもしれません。

このような中朝と、日本の根本的な違いは、武士階級が勃興し武士が為政者になっていたことと、中韓では官僚が為政者になっていた事だと思います。中国の官僚制度も腐敗しきっており、韓国もその例にもれず、支配階層・両班(ヤンバン)が近代化の妨げになっていました。

日々遊び暮らし、結局何もしなかった朝鮮の支配階層・両班(ヤンバン)

官僚制度による社会の腐敗を民族の怠惰と呼ぶなら、確かにそうかもしれません。

現在の中国は、結局共産主義革命といいながら、現在でも選挙制度はなく、したがって厳密な意味では、政治家が存在せず、結局は官僚が、中央政府、地方政府ともに掌握し運営しています。結局は官僚体制のままです。習近平は、政治家ではありません。官僚です。中国には誰一人として、政治家はいません。

そうした中国に今の韓国は歩み寄っています。このままでは両国ともまともな社会を築くことはできません。

現代中国・韓国にとって今本当に必要なのは、社会改革です。中国は、民主化、政治と経済の分離、法治国家化を進めて、まともな社会を築き、中間層を増やし、これらが活発な経済・社会活動を行うことによってのみ、これからも経済発展をさせることができます。

韓国も似たようなものです。この国も、社会構造を変革して、中間層を増やさなければ、社会・経済とも停滞したままで終わります。

明治維新の立役者を多数教え導いた 吉田松陰先生

日本は、大多数の白痴政治家どもが目覚めてまともになれば、デフレから脱却してまともになることができます。社会構造の大変革は必要ではありません。ただし、社会問題は無論ありますから、これは、適宜直していく必要はあります。しかし、デフレを放置しておけば、これもままならなくなります。何をやっても、モグラ叩きに終始するだけです。

日本は、社会構造はもともと安定していたので、20年近くも放置してきたデフレを解消すれば、これからも十分に経済も発展し、社会も発展していきます。

しかし、中韓は違います。このまま社会を放置していたら、日本の江戸時代とあまり変わりがありません。経済だけ発展させようにも、限界があります。中韓は、この壁を超えなければ、社会的にも経済的に発展できなくなります。

私はそう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年5月6日日曜日

「K-POPが日本市場で縮小の兆し」 韓国メディアの報道が話題に―【私の論評】それだけではないでしょう、大規模デモも確実に効果があったとみるべき!!

「K-POPが日本市場で縮小の兆し」 韓国メディアの報道が話題に:


少女時代やKARAがアジアを中心に人気となる中、韓国メディアが「K-POPの日本での勢いが落ちている」と報じた。韓国の業界関係者も憂慮しているといい、2ちゃんねるなどで話題になっている。(上の写真は、少女時代、下は、KARA)
続きは「J-CASTニュース」へ


【私の論評】それだけではないでしょう、大規模デモも確実に効果があったとみるべき!!

もともと、韓国の音楽市場は、日本の1/10です。日本市場は、韓国にとっては、世界市場に躍り出るための、足がかりでもありました。日本では、あいかわらず、デフレが続いており、何と、先月23日には、とんでもないことが起こりました。

オリコンのCDシングルランキングにおいて、4月23日の前の週間ランキングでは、10位の売上が2.8万枚と、近年ではかなりレベルの高い売上水準を記録していました。ところが、その翌週の集計初日にあたる最新のデイリーランキング(4月23日)では、なんと状況が一変し、デイリー2位から売上1000枚を割りましたた。さらに3位はわずか693枚しかなく、従来のオリコン史上ワースト記録を大幅に更新しました。

これまでの、最悪は、昨年の大震災の直後のことでした。しかし、そのときは、あの震災の直後のことでした。このときは、一部物流も破壊されてのことでした。今年の4月23日には、物量は、全く普通状態でしたから、これは、本当に前代未聞の最低記録ということになります。こんな状況では、K-POPだけが売れるなどということは考えられません。



それから、特にここ1〜2年ほどは、あのフジテレビに対する「大規模韓流反対デモ」が何回も繰り広げられました。この影響に関しては、上の記事では、全くスルーしています。日本他のマスコミも、これに関しては、全くなかったかの如き扱いです。しかし、これらのデモどれもかなり規模が大きくな、到底無視できるような存在ではありませんでした。

私自身は、昔「冬のソナタ」など、批判的ではありましたが、そうはいつつ結構みていた時期がありました。それに、「宮廷女官チャングム」もみていた時期があります。でも、それだけです、それ以降は、何やらどれを見ても同じようなもので、見たことはありません。それに、K-POPなどは、最初から見たことがありません。



なぜそのようなことになったかといえば、韓流ドラマに関しては、あまりに番組が増えたので、辟易としてしまったというところがあります。それから、K-POPなどに関しては、最初からレベルが低すぎて、みるに値しないと思ってしまったことが大きな理由です。実際、K-POPなど見ていると、どのグループも似たようであり、没個性的であるように見えました。まだ、上の写真のように、朝鮮の民族衣裳でも、まとっていれば個性的だったかもしれません。

これは、K-POPグループのごく一部に過ぎない、こんなに乱立すれば飽きられるのは当然か?
ここで、韓流の背景を掲載しておきます。

韓流(ハンりゅう、かんりゅう、Korean wave)とは、2000年代以降の韓国大衆文化の流行を指す言葉です。

1997年のアジア通貨危機によって韓国経済が破綻すると、韓国は官民を挙げて韓国コンテンツの輸出を推進し、韓国政府も積極的にコンテンツ産業振興策を支援しました。日本のコンテンツの価格上昇や香港映画の衰退などの追い風も受けて、韓国の俳優や音楽など大衆文化に対する人気が高まってブームが形成されました。この現象が台湾で「韓流熱風」と言い表され、その後中国や日本でも使われるようになりました。

「ハンりゅう」という読みはこの「韓流(ハンリュー)」から生まれました。この言葉は韓国に逆輸入されました。 韓国では、韓流に対応する日本の大衆文化の流行を指す言葉として日流(イルリュ、일류)があります(華語文化圏では哈日という)。

また日本で中華文化圏の大衆文化の流行を指す言葉は華流と呼ばれます。

他にも細かなことは、ありますが、それは、他のサイトなどを参照してください。韓流は、こうした背景から生まれてきたということです。国内で、かなりの反響があって、だから、外国でも受けるだろうということで、進出しだしたということではありません。

最初から、韓国政府の後押しがあって、意図して意識して、コンテンツ輸出として推進されたものであり、そうして、日本には、こうしたことを推進する協力者がいたということです。それが、電通であり、NHKであり、フジテレビということです。


さて、テレビなどの報道では、韓国経済はアジア通貨危機から立ち直り、力強く発展しているかのような報道ぶりです。しかし、それは、全く真実を伝えていません。韓国経済は、かなり脆弱です。異常ともいって良いくらいのウォン安です。それに、通貨危機から立ち直ったとは、言い切れないと思います。韓国が通貨危機に陥ったときに、実はとんでもないことが起こってしまいました。どういうことかといえば、韓国の主要銀行のほとんどに、アメリカの資本が注入されたのです。要するに、アメリカの金融機関が、資本参加したということです。平たくいえば、韓国の主要銀行は、アメリカにかなり侵食されたということです。

中国のアメリカ公館に逃げ込もうとする脱北者とその支援者たち
この結果どういうことになるかといえば、韓国の主要銀行は、多くの韓国企業に資本参加したり、資金を貸し付けたりしているため、韓国企業が金を稼ぐと、銀行がそれを吸い取り、それをアメリカの金融機関が、株式の配当で吸い取るという構造になっています。このことは、日本ではほとんど報道されていないので、日本人んはあまり知らないことですが、アメリカでは、アメリカの金融機関自体が、資本参加しているので、誰も知っている周知の事実です。なんのことはない、韓国は、アメリカの経済植民地になってしまったのです。だからこそ、異常なウォン安になっているのです。

韓国の脱南者の内容を伝えるテレビのキャプチャ画面
そのため、韓国の前途に絶望した若者を中心として、毎年8万人前後の人々が、韓国を抜け出しアメリカやヨーロッパに移住しています。これを韓国では、脱南者と呼んでいます。これは、北朝鮮から抜け出す、脱北者よりも多いです。かなりの異常事態です。

こんな韓国に嫌気がさしている企業もあまたあるわけです。だからこそ、どの業界でも、外国に進出しようと躍起になっているのです。韓流でも、K-POPなどでも、これがうまくいって、海外でうまくできるようになれば、企業ぐるみで、海外に移転するというつもりなのかもしれません。

それにしても、われわれは、この韓国のK-POPなどから、学べることは、学んでおく必要があります。いくら背後にこのような止むに止まれぬ事情があったにしても、あまりに露出が多すぎました。しかも、企画力がないためか、似たようのものの露出が大過ぎです。アメリカだって、日本だって芸能界は厳しいです。アメリカなどは、昔からエンタメの水準が高く、本当に大変な世界です。

そんなところに、あまり企画力もなく切り込んでいって、テレビや、YouTubeなどで、しつこく露出すれば、観客は完璧に飽きてしまいます。YouTubeなど、韓国政府が意図的に、再生回数が、高くなるようにしているといううわさもあるくらいです。確かに、アメリカなどの有名アーチストをはるかに追い抜いて、韓国K-POPが上位にくるとなれば、そう考えるのも無理からぬところです。私が、韓流をほとんど見なくなったのも飽きが原因だと思います。けっして、フジテレビや、NHKなどが反日的であからというわけではありません。丁度飽きて、ほとんど見なくなったところに、反韓流デモが起こったという感じです。

少女時代-テティソのティファニーのティザー映像がYouTubeで再生回数1位を記録した

すでに、この傾向は、私だけではありません。他の多くの人も、そうした傾向にあるのだと思います。これには、あの反韓流デモも大きく左右していると思います。丁度見飽きた頃に、あのデモです。見飽きたのと、騙されたとい感じが両方あわさって、韓流ブームが下火なのも、あまりに一時に露出しすぎたということが大きいと思います。

韓国の日本大使館前に建立された従軍慰安婦像

特に日本での下火ということは理解できます。少女時代のようなグループでも、反日的発言を平気でしますし、それに、最近では、韓国政府が日本国大使館の前に、慰安婦の像を設立するなどの馬鹿真似をしています。このようないびつで、誤った歴史観を押し付け、このような愚挙を行うには、背景があります。これも、過去に定期的に行われていたことですが、やはり、選挙のための人気とりであるとか、それに、アメリカの経済植民地であるという閉塞感から政府に対して批判が集中しないように、国の外に意図的に敵を作り出すということです。しかし、政府主導で、日本への反流を輸出しようとしているのに、反日的な行動をするというところが、完全に矛盾しています。

普通の人間の神経では、海外でものを売ろうとすれば、海外の人の研究を行い、海外の人に好かれようと努力するはずですが、どうも韓国はそうではないし、そうではなくても、何も矛盾を感じていないようですが、それでは、結果は目に見えていると思います。

韓流が日本で下火になるのは、自業自得というところだと思います。わざわざ、不買運動に火をつけるようにしては、元も子もないです。まあ、言ってしまえば、この論考、最初は、韓国のK-POPが日本で下火になったことを反面教師としてとりあげようと思ったのですが、あまりにも、稚拙で、反面教師にもならないというところです。とにかく、一国が没落していくというのはこういうことだと思いす。このことだけは、日本にとって反面教師になるかもしれません。

韓国の異常なウォン安によって、日本もかなりの影響を受けています。韓国は、日本と異なり、外国への輸出が、GDPに占める割合は、40以上です。まずは、韓国の日本に対する輸出などかなり有利です。これだけ円高であれば、エルピーダ韓国の企業に負けてしまうのは、当然のことです。そうして、韓国が日本から儲ければ、それは、アメリカが儲かるということです。

これは、中国も同じです。中国もGDPの40%以上が輸出が占める国です。円高で、日本に対する輸出でかなり儲けています。

両方とも日本で儲けまくっています。特に、中国は、経済が不振ですが、日本への輸出などで、かなり潤っているため、何とか破綻せずにいることができます。

しかし、日本は、輸出がGDPに占める割合は、16%程度にすぎず、経常収支の大部分が輸出ではなく、所得収支ということもあり、富を完璧に吸い取られることなく、維持できています。もし、ドイツ並みのこれも、40%を超えるような国であったとしてら、骨の髄までしゃぶられつくしていたことでしょう。しかし、円高でかなりすいとられていることは間違いないです。

考えてみれば、日本の円高など、原因ははっきりしています。日銀が、復興需要などがあり、ただでさえ、円の需要が高まっているにもかかわらず、増刷拒否の姿勢を崩さないとか、その他金融引き締め体制を崩さないことが主な要因です。多くの国が、金融緩和を行っていることをのぞけば、海外の情勢などあまり関係ありません。なんで、日銀は、韓国経済や中国経済にとって都合の良いことばかりするのでしょうか。こんなことを考えれば、日本は、韓国を反面教師として、外国に都合の良いことばかりする日銀の金融政策など抜本的に改める必要があることが良くわかります。


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