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2019年6月11日火曜日

迫ってきた消費増税の判断時期 「参院選公約」と「骨太方針」がカギ! 景気対策は補正予算で対応へ ―【私の論評】令和年間を平成年間とは対照的に、全世代にとって希望に満ちた年間にすべき(゚д゚)!

迫ってきた消費増税の判断時期 「参院選公約」と「骨太方針」がカギ! 景気対策は補正予算で対応へ 

政府が今月策定する経済財政運営の指針「骨太方針」の原案が判明したと報じられている。



 それぞれ報道によって扱いが微妙に異なる点が興味深い。ある報道では、骨太方針原案のポイントとして「就職氷河期世代の約100万人を集中支援し、今後3年間で正規雇用者を30万人増やす」との数値目標が掲載されている。また、「社会保障制度改革を進めて年金・介護は法改正も視野に、2019年末までに結論」とされている。

 これについては、アベノミクスによる雇用の成果をさらに40歳前後の就職氷河期世代にまで行き渡らせようとする点は評価できるだろう。

 そのほか、「景気次第で機動的なマクロ経済政策を躊躇(ちゅうちょ)なく実行」ともされ、景気優先を強調し、米中貿易摩擦などの悪影響が波及した場合に追加経済対策を講じる姿勢としている。

 本コラムでも、米中貿易戦争や英国のブレグジット(EU離脱)などはリーマン・ショック級の経済変動を起こしうるという見方を示しているが、加えて、国内景気もぱっとしない。

 7月以降に予定されている参院選の前にも、安倍晋三政権は景気対策を検討しているとも噂されているので、消費増税による景気腰折れを懸念し、その対策を抜かりのないようにするとの見方は当然ありうるだろう。

 他方、骨太方針原案に「(消費税率10%への)引き上げを予定している」と明記する方針で、その後、与党内の調整で、6月下旬に閣議決定するという報道もある。

 その報道では、幼児教育や低所得者世帯対策は消費増税が前提であるとし、いまさら増税の撤回は困難であるとしている。

 たしかに消費増税を予定通りやらざるを得ないということは、今年度予算において10月からの消費増税が織り込まれ、それを前提とした予算が成立した3月末からいわれている。

 しかし、消費増税なしの補正予算を提出すれば、予算が成立しているからというのは理由にならなくなる。

 特に参院選で景気対策という話になれば補正予算は必要になってくるので、その中身として消費増税なしという選択肢もありえる。

 こうしたなか、自民党は7日に参院選での公約を発表し、「10月に消費税率を10%に引き上げる」と明記した。

 一方、安倍首相は、連日エコノミストとの非公式な会合を持っている。多くのエコノミストは、これまで消費増税について「影響は軽微である」と予想し、外してきた。

 こうした事実を安倍首相はよく知っているはずだが、最終的にどのような結論を出すにせよ、一応話を聞いておかないとまずいと思ったのだろう。

 6月末の大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議でも、世界経済は当然、主要課題になる。

 世界の中で、日本経済としてできることを踏まえ、同時に参院選(ひょっとしたら衆参ダブル選)を占う意味でも、骨太方針の行方には要注意である。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】令和年間を平成年間とは対照的に、全世代にとって希望に満ちた年間にすべき(゚д゚)!

2012年12月に発足した安倍政権は、金融政策と財政政策、成長戦略を「3本の矢」とする経済政策の推進を表明。日銀は13年1月の政府との共同声明で2%の物価安定目標を掲げました。足元では物価下落が継続するという意味でのデフレではない状況となったものの、2%目標の達成には程遠いです。日銀の最新の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、21年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比見通しは1.6%上昇にとどまります。

  3本の矢は着実に行われたわけではない、第二の矢は、増税で逆をやってしまった。
  第一の矢はイールドカーブコントロールを導入して以来十分ではない。

先月20日に発表された1-3月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は小幅のマイナス成長の市場予想に反して前期比年率2.1%増となりましたが、民需の弱さを背景とした輸入の減少が成長率を押し上げました。デフレを脱却する途中に増税したことによって、相当GDPに対する押し下げ効果は大きいです。リーマンショックが発生した08年度の実質GDP成長率(前年度比3.4%減)と同程度のショックが起こる可能性は十分あります。

冒頭の高橋洋一氏の記事にもあるように、消費増税に対する安倍首相の最終判断は、6月末の20カ国・地域(G20)首脳会合(大阪サミット)のプロセスのどこかで下されることになるでしよう。伊勢志摩サミットのG7のときのように、

安倍首相や麻生太郎財務相らはリーマンショック級の出来事が起こらない限り、予定通り10月に消費増税に踏み切る方針を繰り返し表明しています。増税による悪影響によりリーマン級の不況が訪れる可能性は大です。

リーマンショックという言葉は和製英語であり、震源地である欧米は日本よりもはるかに立ち直りがははやいものでした。なぜそのようなことになったかといえば、リーマンブラザースの破綻に端を発した不況に対して各国の中央銀行は迅速に大規模金融緩和を実施したにもかかわらず、日銀だけがそうしなかったためです。

リーマン・ブラザーズ破綻後の不況に各国は大規模な金融緩和を行ったが、日銀だけは実行しなかった

そのため、震源地であるはずの欧米が不況からすばやく立ち上がり、日本だけが一人負けの状態になりました。だからこそ、欧米ではリーマンショックなる言葉は生まれなかったのでしょうが、一人負けの日本にだけ「リーマンショック」という言葉があるわけです。

そのため私は、このブログでは「リーマンショック」とは呼ばずに「日銀ショック」と呼んでいます。そのほうが実体をあらわしています。他国の銀行が大規模な金融緩和を行っているときに、日銀だけがそれを行わなければ、デフレがさらに進化し、円高になるのは当然の帰結です。

もし今回日本が増税して不況になっても、日銀がさらなる量的緩和に踏み切らなかつた場合、日本はふたたびり破滅の底に沈むことになります。

金融政策だけでデフレ脱却を図ることについては限界があります。それを打開するために財政の力が必要です。教育無償化など所得再分配政策について消費税のような逆進性の強い税目を充てるべきではなく、教育国債を発行し、日銀が市場から国債を買い取る形で、人材育成と量的緩和を同時に進めるべきです。マネタイゼーションという言葉は悪いイメージがありますが、デフレから脱却するときには必要です。

デフレは、資本主義にとって『死に至る病』ですが、国民にとって非常に分かりにくい病です。デフレ下では個々人にとって正しい貯蓄などの行動が、経済全体を破壊してしまうという意味で、「不思議の国のアリス」の状態から一刻も早く脱却し、「普通の国のアリス」にいかに戻すかが課題です。

昨日は、このブログで「老後に2000万円不足」という金融庁のレポートについて掲載しました。金融庁のこのレポートは老後の2000万円不足を補うために、運用をすすめています。しかし、昨日も指摘したように、欧米に比較すると、投資に不慣れな日本人は、運用よりも貯蓄に走ってしまう可能性のほうが高いと思います。

人々がこぞって貯金をするということは、一見良いようにも見えますが、消費が落ち、内需が縮小することに直結します。そんなことになれば、国内景気が悪くなり、税収が減ります。そうなれば、また財務省は国民などおかまいなしに、増税するのでしょう。

いくつかの政策のミスが重なれば、本来順調に回復するはずの日本経済が奈落の底に沈む可能性も十分あります。

増税して、景気が落ち込めば、骨太の方針の「就職氷河期世代の約100万人を集中支援し、今後3年間で正規雇用者を30万人増やす」という目標も、絵に描いた餅に終わってしまいます。



そのようなことよりも、中国や韓国、欧米などとは異なり、現在世界で一番潜在可能性の高いとみられる日本は、財政・金融政策でデフレから脱出するというアベノミクスを成功させ、政策によりデフレを脱却する世界初のモデルを構築すべきです。

それによって、令和年間を平成年間とは対照的に、次世代を担う現在の若者にとっても、ロスジェネや他の世代の人々にとっても、希望に満ちた年間にすべきです。

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2017年9月7日木曜日

財務省の補正予算編成が日本のためにならない理由―【私の論評】日本経済復活を阻むボトルネックに成り果てた財務省はこの世から消せ(゚д゚)!


 今月下旬から臨時国会が開催される予定だ。しかし、肝心要の補正予算編成についての動きが鈍い。

 これは、8月上旬に発表された4-6月期のGDP速報の数字が思いのほか良かったからだ。もっとも、その数字の中身を見れば、16年度の第2次補正予算が効いたとしか読みようがない(表1)。

◆表1:四半期別の実質成長率(季節調整系列)


つまりは、緊縮財政をしなければGDP(国内総生産)は成長するという当たり前の話なので、秋の補正予算で手抜きをしたらまずいだろう。だが、現実には補正予算の作業は、霞が関などから聞こえてこない。

 「2%物価目標」達成には20兆円規模の補正予算が必要

 8月10日付けの本コラム『安倍改造内閣が問われる「20兆円財政出動」で物価目標2%達成』で明らかにしたように、物価目標2%、それと裏腹であるが、完全雇用になる2%半ばの失業率達成のためには、25兆円の有効需要が必要であり、財政出動に換算すれば20兆円になる。

 これをできるだけ、短期間で実施することが必要だ。財政赤字の問題を意識することはそれほど必要でなく、さらに市場における国債の品不足を考えれば、この秋の補正予算で20兆円のうちどれだけを用意できるのかがポイントだ。

 今回のコラムでは、2000年代以降の財政を考えながら、17年度補正予算の行方を考えてみよう。

 概算要求でカット、補正で積み上げ予算編成の“経験則”

 実は、財政支出にはある種の“経験則”がある。

 国の一般会計でいえば、夏に各省庁からの概算要求があり、それを12月末までに削って予算の政府原案を作る。その政府原案は、翌年1月からの国会審議で3月末までに成立し、当初予算となって、4月から予算執行される。

 一般会計は、その年度に行われる政策や公共サービスの財源を担保したものだから、各政権それぞれのカラーがある。

 各年度の財政支出水準について、概算要求の段階と当初予算、さらに補正で修正された予算で、それぞれの総額を見ると、以下の通りだ。(図1、図2、図3)


◆図1:予算歳出総額の推移(概算要求、兆円)

◆図2:予算歳出総額の推移(当初予算、兆円)

◆図3:予算歳出総額の推移(含む補正、兆円)


 これを見ると、政権交代によって、水準が大きく変わっていることがわかる。

 民主党政権時代は、途中でリーマンショックがあったこともあって、支出水準が大きくなっている。安倍政権への移行でも変化があった。

 それにもかかわらず、2001 年度から2017年度まで当初予算と概算要求の間には、リーマンショック(2008年9月15日)対応をせざるを得なかった2009年を除き、安定的な関係がある。当初予算は概算要求を4%程度カットした水準で決まっている。

 しかし、当初予算では足りないので、ほとんどの年度において年度途中に補正予算が編成され、それで当初予算に上乗せされる修正が行われている。その場合の歳出総額は、リーマンショックに対応せざるを得なかった09年度と東日本大震災(2011年3月11日)で予算規模を膨らまさざるを得なかった11年度を除いて、もともとの概算要求と同じ水準になっている。これが、筆者のいう経験則である(図4)。

◆図4:当初と補正の概算要求比率の推移



 補正で要求を復活し恩を売る“財務省流”霞が関操縦術

 どうしてこうなるかというと、何のことはない。事後的に見れば、概算要求を4%カットして当初予算を作るが、補正予算でカット分の予算をつけて、当初の概算要求と同じ水準になるわけだ。

 まず、基本的な考え方として、財務省はできるだけ予算を絞り込みたい。

 これは、財務省が国の「金庫番」である以上、仕方がないともいえるが、財政の健全化というのは建前であり、当初予算で絞り込めば、補正予算で復活させた時に、要求官庁がより恩を感じるようにしているだけだ。

 その恩のお返しに、要求官庁傘下の機関への天下りがあるわけで、これは日本のためになっていない。

 本コラムで何度も指摘しているように、本当に財政の健全化を図ろうとするのであれば、まずは名目成長が優先されるべきであり、歳出カットや増税を行うと、結果として財政の健全化から外れてしまう。

 財政の健全化は、筆者も重要だと思うが、現時点ではそれを過度に考慮する必要はない。これは、本コラムで繰り返して述べているように、日銀を含めた「統合政府」バランスシートで考えれば、財政危機という状況でないからだ。

 バランスシートはストックの話なので、フローはどうかなのかという質問も受けるが、ストックのバランスシートからわかることは、広い意味の政府で見て、フロー支出の国債の利払いは、フロー収入の税外収入でかなり賄われていることを意味している。

 この点は、4月29日付け本コラム『「「統合政府」で考えれば、政府の財政再建試算は3年早まる』で既に指摘している。政府の財政中期試算では、税外収入が低く見積もられており、不適切だ。

 財政再建一辺倒マクロ経済の視点欠ける

 いずれにしても、財政の健全化はマクロ経済の回復によって達成されるのに、財務省がマクロ経済からの視点がなく、必要以上に財政危機を煽るのは、日本の大きな構造問題といえよう。

 マクロ経済の観点からの最適解は、冒頭に掲げた8月10日付けの本コラムに書いたように、財政出動20兆円である。これが一気にできなければ、2年に分けてもいい。

 しかし、一向に政府内でその気配はない。財政出動20兆円のうち一部を防衛予算増とするのも、昨今の国際情勢では、世界に向けた有力な政治的メッセージになる。補正予算はそうした絶好の機会であることを、政治家は忘れてはいけない。

 それでは今年度の場合、こうした戦略的な話ではなく、財務省は事務的にどの程度の補正予算とするつもりなのだろうか。ひょっとしたら、補正なしというのもあり得るが、それでは政治的にもたないだろう。そこで、財務省的には、どの程度なら、財政健全化に支障がない許容範囲かという、つまらない次元で考えるのだろう。

 安倍政権で緊縮度増す2兆円規模の補正で終わる?

 それは、安倍政権になってから、年々、補正予算の緊縮度合いが増していることから予想できる。

 実は、最近15年度と16年度では、概算要求から当初予算で5%カットして、補正予算で3%増やすことになっており、概算要求の水準まで達していない。図4の補正で修正された予算と概算要求の比率を見ると、15年度と16年度は平均線を下回っている。

 17年度は、概算要求と当初予算を比べると、これまでの経験則通りに4%カットだった。

 補正予算後の予算総額が15年度と16年度並みの2%カット水準であればどうなるか。

 17年度の概算要求は101.5兆円だったので、概算要求の2%カットだと99.5兆円。当初予算は97.5兆円だったので、補正予算は2兆円程度、総計でも100兆円を切るショボいものになる可能性がある。

 その程度では、「物価目標2%」、それと裏腹の完全雇用になる2%半ばの失業率の達成は到底無理だ。金庫番の財務省が、達成すべきマクロ経済目標を無視しているのだから、、日本経済の本格的な回復が難しいのは当然だろう。

(嘉悦大学教授 高橋洋一)

【私の論評】日本経済復活を阻むボトルネックに成り果てた財務省はこの世から消せ(゚д゚)!

上の記事を読むと、日本経済復活のボトルネックとなっているのが、財務省であるということが良くわかります。

ところで、ボトルネックとは何かといえば、システム設計上の制約の概念です。英語の「瓶の首」の意です。一部(主に化学分野)においては律速(りっそく、「速さ」を「律する(制御する)」要素を示すために使われる)、また『隘路(あいろ)』と言う同意語も存在します。

80-20の法則などが示すように、物事がスムーズに進行しない場合、遅延の原因は全体から見れば小さな部分が要因となり、他所をいくら向上させても状況改善が認められない場合が多いです。このような部分を、ボトルネックといいます。

瓶のサイズがどれほど大きくても、中身の流出量・速度(スループット)は、狭まった首のみに制約を受けることからの連想です。


大きなボトル(瓶)でも通り道が狭いネック(首)になっていると、一定時間当たりの出る液体の量は少なくなってしまいます。「ボトルネック」は、この現象に由来してさまざまなビジネスシーンに利用されているのです。

「ボトルネック」の意味はご理解いただけたでしょうか。ここでは「ボトルネック」の使い方を説明しましょう。
例えば、製造業では生産プロセスの複数の工程のうち、スピードが遅く全体の生産効率の低下をもたらしている工程が「ボトルネック」と呼ばれています。また、ITの業界などではシステムの処理や通信のスピードの低下を招く原因や要因として、「ボトルネック」が使われています。
経営管理では事業戦略上必要な資源の調達が難しい場合に、その資源を戦略遂行上の「ボトルネック」として認識されます。このようにビジネスを進める上で、その目的を困難にさせる問題や障害として「ボトルネック」が使われているわけです。
日本経済の最大のボトルネック(制約条件)は、ご存じの通り「クニノシャッキンガー」という嘘です。私ははこの「クニノシャッキンガー」という嘘、プロパガンダ・レトリックこそが、日本経済の復活の最大のボトル・ネックであると確信しています。
酷い人になると、国の借金どころか、「日本の借金は1000兆円!」と、あたかも「日本国」が外国から多額の借金をしており、財政破綻が迫っているかのごときレトリックを使います。このような主張をする人々は、世界最大の対外純資産国、すなわち「世界一のお金持ち国家」であることを知っているのでしょうか。

テレビ等で「国の借金」「日本の借金」という用語を安易に使う人がいますが、これは明らかな間違いです。本当は「政府の負債」です。そもそも、先に述べたように、日本は外国からお金を借りているわけではなく、世界で一番お金を外国に貸している国だからです。

政府の負債、と聞くと、皆さんは「政府の借り入れ」と認識します。それで正しいわけですが、「日本の借金!」「国の借金!」などという用語を使われると、皆さんはあたかも「自分たちの借金」であるかのごとく感じてしまい、財務省の緊縮財政プロパガンダに洗脳されてしまうわけです。

国の借金1000兆円という報道は以前から行われています。これについては、このブログでも過去何度か掲載してきたことがあります。その典型的なもののリンクを以下に掲載します。
国の借金1000兆円超」に騙されてはいけない 純債務残高は米英より健全 ―【私の論評】嘘を流布する官僚や学者、信じこむ政治家やマスコミは排除すべき時だ(゚д゚)!

詳細は、この記事をごらんいただくものとして、以下に要点だけ述べます。

この記事の結論は、純金融債務だけではなく、純金融資産も多いので、14年度末では、国債を含めた負債総額が1172兆円、資産総額が680兆円でした。つまり、国債を含めた債務残高は、負債から資産を差し引いたネットでみれば、492兆円です。

さらに重要なのは、政府だけではなく、「関連会社」を含めた連結ベースのバランスシートだ。これも公表されているのだが、重要な組織である日銀が連結対象になっていない。そこで、日銀を含めて連結ベースのバランスシートをみると、ネットの債務残高は170兆円にまで減少してしまう。

これが、本当の債務残高の姿である。国内総生産(GDP)比でみると2割以下であり、米国や英国と比較しても小さいです。このような状況ですから、現時点では財政破綻の可能性は極めて小さいです。だかこそ、国債金利がマイナスになるのです。

もし、日本が財政破綻の淵にあるというのなら、国債金利がマイナスになるなどということはありえません。

このようなことは、すでに私も何年もこのブログに繰り返し掲載してきました。さらに、高橋洋一氏などのまともな識者ら(消費税増税による日本経済への影響は警備とした日本の東大を頂点とする経済学の主流派は除きます)も繰り返し、これを主張しています。

しかし、マスコミや財務省は一向に「レトリック」を改めようとしません。そうして、財務省は、上記で高橋洋一氏が指摘しているように、財務省がマクロ経済からの視点がなく、必要以上に財政危機を煽るのは、日本の大きな構造問題です。

そうして、高橋洋一氏が、指摘する「17年度の概算要求は101.5兆円だったので、概算要求の2%カットだと99.5兆円。当初予算は97.5兆円だったので、補正予算は2兆円程度、総計でも100兆円を切るショボいものになる可能性がある」ということが現実になった場合には、また日本経済は低迷するのは目にみえています。

本来は、20兆円必要なのに、2兆円では焼け石に水です。

これでは、本来は日本経済を良くするのが仕事であるはずの財務省自体が、日本経済復活のボトルネックになっているとしかいいようがありません。こういう官庁に対しては、まずは内閣人事局において、徹底的に厳しい人事を実施すべきです。人事を軽く見るべきではありません。

平成26年5月30日、安倍総理は内閣人事局看板掛け及び職員への訓示を行った
人事は、いかなる組織においても、最大のコントロール手段です。その他の手段はどのようなものであれ、人事には及びません。いくら精緻な組織分析をしたとしても、それ自体がコントロール手段となるわけではありません。

役人たちを本当に政府の仕事に貢献させたいのであれば、本当に政府に貢献する人たちに報いなければならないです。それとは、反対に政府に貢献しない人たちには報いないようにしなければならないのです。省庁の組織としての精神は、どのような人たちを昇進させるかによって決まります。

かつてのように、国民や政府などには目もくれず、省益を最大限に重んじる人が昇進するようでは、政治主導など永遠に勝ち取ることはできません。

組織において真に力のあるコントロール手段は、人事の意思決定、特に昇進の決定です。それは組織が信じているもの、望んでいるもの、大事にしているものを組織の全構成員に対して明らかにします。

人事は、いかなる言葉よりも雄弁に語り、いかなる数字よりも明確に真意を明らかにします。

組織内の全員が、息を潜めて人事を見ています。小さな人事の意味まで理解しています。意味のないものにまで意味を付けます。

“国民への貢献”を組織の精神とするためには、誤ると致命的になりかねない“重要な昇進”の決定において、真摯さとともに、経済的な業績を上げる能力を重視しなければならないです。

致命的になりかねない“重要な昇進”とは、明日の高級官僚が選び出される母集団への昇進のことです。それは、組織のピラミッドが急激に狭くなる段階への昇進の決定です。

そこから先の人事は状況が決定していきます。しかし、そこへの人事は、もっぱら政府の下部組織としての価値観に基づいて行なわれるべきです。

高級官僚など、重要な地位を補充するにあたっては、政府の目標と成果に対する貢献の実績、証明済みの能力、政府全体のために働く意欲を重視し、報いなければならないのです。

それでも、ボトルネック状態が払拭できない場合は、財務省を分割するしかないでしょう。ただし、単純に分割すると、財務省は長い時間をかけても、他省庁を植民地にするという習性があるので、財務省を分割した上で、他省庁の下部組織にするという方式で分割すべきです。

もし、これを実施しなければ、旧財務省出身者がいずれかの官庁で、事務次官になり、この事務次官が分割された他省庁の旧財務省出身者と結託して、他省庁を時間をかけて植民化して、実質他省庁を支配し、結局旧財務省と同じようなグループを復活させることになります。

このような分割の仕方をすれば、旧財務省出身者は、どうあがいても、いずれの官庁においても事務次官にまで上り詰めることは不可能になり、政治に対して権力を振るうことは不可能になります。そうして、大蔵省のDNAは、財務省から新体制は受継がれなくなります。

そうして、官僚は本来の業務である、政府の目標設定に従い、専門家的立場から、それを実行するための手段を選び実行するという役割を果たすようになります。前川のような馬鹿で独善的な次官が生まれる余地はなくなります

これで、財務省はすっかりこの世から消えることなります。そうして、全省庁の高級官僚は、左遷されたり、それどころか、自分の属する省庁がこの世から消えることを恐れ、政府の方針に従った仕事をするようになります。そうなれば、日本経済は大復活することになります。

せっかく、内閣人事局を設置したわけですから、安倍政権には少し時間をかけても、これを実行して頂きたいです。これが成功すれば、日本経済が大復活するだけではなく、日本の政治主導の夜明けとなり、良いことずくめです。

稲田問題のリーク源から、安倍内閣「倒閣運動」の深刻度が見えてくる―【私の論評】森・加計・日報問題の背後に財務省(゚д゚)!



2017年7月27日木曜日

インフレ目標未達の真の問題 増税影響の説明と政治的配慮、追加緩和は補正と一体実施も―【私の論評】日銀は奇妙な景況感を捨て去り速やかに追加金融緩和せよ(゚д゚)!


グラフ、写真はブログ管理人挿入 以下同じ

日銀の金融緩和によって雇用環境は劇的に改善しているが、2%のインフレ目標達成時期は先送りが続いている。インフレ目標政策のセオリーから見て、目標達成の先送りをどのように考えたらいいのだろうか。

 本コラムでこれまで繰り返してきたことであるが、金融政策の究極的な目標は雇用の確保である。

 経済理論では、インフレ率と失業率には逆相関(インフレ率が高ければ失業率は低く、逆にインフレ率が低ければ失業率が高い)がある。失業率を低くしようとしても、これ以上は下がらない構造失業率があるのでそれ以下にはできず、その場合、インフレ率だけが高くなる。

 つまり、インフレ目標は過度に失業率を下げようとするのを歯止めをかけるために、失業率と逆相関になっているインフレ率の上限を設けていると考えてよい。つまり、失業率が低下していれば、インフレ目標に達していないのは、さらに金融緩和せよとのシグナルになり得ても、それまでの金融緩和が間違っていたということにはならない。

インフレ率と失業率の間の逆相関は「フィリップス曲線」として知られている
 その上で、インフレ目標に達していないことについて、中央銀行には説明責任が出てくる。

 日銀の金融政策による雇用のパフォーマンスをみれば、失業率の低下のほか、就業者数の増加、有効求人倍率の上昇が顕著であり、これまでの金融緩和を否定する材料はない。ただし、インフレ目標の達成の説明では、原油価格の動向の影響があるとしたものの、2014年4月からの消費増税の影響にはできるだけ触れないようにしており、不十分である。

 黒田東彦(はるひこ)総裁自らが、消費増税しても影響が軽微と言っていたことから、総裁自身の説得的な説明力に疑問が出てしまうのだ。


 今後の金融政策を考えると、2つの選択肢が出てくる。1つは、金融緩和を現状維持で継続すること。もう1つは追加緩和である。

 マネタリーベース(中央銀行が供給する資金)残高が増加していれば金融緩和とみていいが、限界的に見れば金融緩和のスピードは落ちている。これは、実際の失業率がそろそろ構造失業率(筆者の推計では2%半ば)に近づいており、本格的な賃金上昇が始まるかどうかというギリギリの段階まで来ているからだ。

 政治的に見ても、失業率が下限にぶち当たった後にくる賃金上昇は経営者サイドにはすこぶる不満な事態となる。本来の金融政策としては望ましいものの、政治的な配慮をすれば、追加緩和に踏み切れないという面もある。

 もっとも、現状維持でも失業率が下がらず、その一方で賃金やインフレ率が高まらなければ、追加緩和すべきだとなる。その手法としては、目先の影響度・注目度を考えれば外債購入であるが、そのハードルは高い。秋に開かれる見通しの臨時国会では補正予算が打ち出され、国債増発となるだろうから、それを見計らって国債買い入れを若干増加させるというのが現実的な財政金融一体の対応策だろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】日銀は奇妙な景況感を捨て去り速やかに追加金融緩和せよ(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事で高橋洋一氏は「黒田東彦(はるひこ)総裁自らが、消費増税しても影響が軽微と言っていたことから、総裁自身の説得的な説明力に疑問が出てしまうのだ」としています。

この認識は、奇妙といえば、奇妙でした。その奇妙な状態はその後も続き、現在も続いています。

昨年7月29日に日本銀行(以下、日銀)は金融政策決定会合で追加緩和を決定しまし
た。決定のポイントは (1)年間80兆円の国債購入ペースを維持、(2)日銀当座預金の超過準備(政策金利残高)に対するマイナス金利0.1%を維持、(3)ETF購入のペースを年間3.3兆円から6兆円に増額、(4) 次回の金融政策決定会合で2013年4月以降の量的・質的緩和(マイナス金利を含む)の検証を行うと要約できるものでした。いわゆる追加緩和は上記の(3)のみでした。

ETFとは証券取引所に上場されており、TOPIX(東証株価指数)等の指標に連動する投資信託を意味します。実は我が国におけるETFの市場はそれほど大きくはありません、野村資本市場研究所の推定によれば2016年2月末で14.5兆円程度です。


ETF市場14.5兆円のうち日銀が約6兆円を購入するという当事の追加緩和は一見すると大きな額のように見えました。しかし、実際にはそうでありせんでした。

日銀の使命は、日銀法に定められている通り「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展」に努めることです。言うまでもなくそのETF購入も国民経済の健全な発展のために行うのであって、ETF市場を活性化することにはありません。ETF購入は、日銀が株式市場全体に資金を供給することで、日本経済全体の活性化を図るものです。

しかし、東証一部上場企業の株だけでも時価総額は約500兆円前後(昨年7月末)あり、日銀が購入する6兆円はそれに比べて少額にすぎるといえます。つまり、当事の追加緩和は、2014年4月の消費増税以後、停滞が続く日本経済を回復させるにはまったく力不足であると言わざるをえないものでした。

さらに、政策決定会合後の記者会見で黒田東彦総裁は「英国のEU離脱問題や新興国経済の減速を背景に、海外経済の不透明感が高まり、国際金融市場では不安定な動きが続いている。日本銀行は、こうした不確実性が企業や家計のコンフィデンスの悪化につながることを防止する」ことが必要と述べており、その認識は間違いではなかったと思います。

日銀黒田総裁
しかし、黒田総裁が「わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている」と述べた部分、さらに「その後は、家計・企業の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続するもとで、潜在成長率を上回る成長を続け、基調として緩やかに拡大していく」の部分には大きく首を傾げざるを得ませんでした。

現実には2014年4月の消費増税以後、日本経済は民間需要が低迷し、黒田総裁が述べるような「前向きの循環メカニズム」が機能しているようには到底見えませんでした、どうしてあのような認識だったのでしょうか。

2013年4月に現在の日銀執行部が量的・質的緩和を始めて、すでに4年以上が経過しました。しかし、消費者物価指数でみたインフレ率(前年同月比)はブログ冒頭のグラフをご覧いただいてもおわかりなる通り、2%にはほど遠いです。

昨年からすでに失業率が下がらず、その一方で賃金やインフレ率も高まらならい状況が続いています。日銀は、このような状況を、奇妙な景況感でごまかすことなく、国内の景気が低迷していることを直視すべきです。

そして、より思い切った量的追加緩和策を検討し、次回の政策決定会合で実行に移すべきです。

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2016年4月18日月曜日

【熊本地震】オスプレイ、災害支援に初参加へ 補正予算の編成も―【私の論評】中国とパヨクに嫌われることこそ、我が国の正しい道である(゚д゚)!

【熊本地震】オスプレイ、災害支援に初参加へ 補正予算の編成も



中谷元(げん)防衛相は17日夜、熊本地震の被災者支援のため、米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイなどによる輸送支援の受け入れを決めたと発表した。日本の災害支援にオスプレイが参加するのは初めて。政府は同日、元自衛官で民間企業などに勤務する即応予備自衛官を最大300人招集することを閣議決定。安倍晋三首相は同日の非常災害対策本部会議で「激甚災害の早期指定や予備費の投入などあらゆる手段を尽くしていく」と強調した。

オスプレイは18日以降に作業を開始する見通し。普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)に配備されている4機が、熊本県内の救援物資集積所から被災地に物資を輸送する計画だ。

一方、即応予備自衛官の招集は平成23年3月の東日本大震災以来2回目で、中谷氏は17日午後に招集を発令。記者団に「地元に精通した即応予備自衛官の必要性がある」と説明した。

輸送支援を行う米軍のオスプレイから物資を運ぶ自衛隊員ら =18日午後、熊本県南阿蘇村
菅義偉官房長官は記者会見で、17日の救出・救助活動に関し「警察、消防、自衛隊、海上保安庁など3万人規模の態勢で当たっている」と述べた。さらに、「できることは全てやるということだ」と述べ、平成28年度補正予算案編成の可能性にも言及した。

首相は17日の非常災害対策本部会議で「重要なことは現場主義の徹底だ。被災市町村の現場に飛び込み、強く連携しながら支援を進めていくことが必要だ」と述べ、政府職員を派遣する役割を述べた。

政府は17日、生活必需品や医薬品、宿泊施設、トイレの確保など被災者の要望に沿った態勢拡充のため「被災者生活支援チーム」を立ち上げ、初会合を官邸で開催。首相は同日、スーパーなど小売店での食品の品切れ解消に向けて「店頭に17日中に70万食を届ける」と述べた。

【私の論評】中国とパヨクに嫌われることこそ、我が国の正しい道である(゚д゚)!

オスプレイに関しては、このブログでも何度か掲載したことがあります。航続距離が長く、他の航空機などと比較すると事故が少ない航空機でもあります。そうして、何よりも我が国にとって良いことは、中華人民共和国の幹部などが、最も嫌がるということです。

オスプレイに関する過去の記事のうち、最新のもののリンクを以下に掲載します。
ネパール地震救援に普天間基地のオスプレイが出動―【私の論評】オスプレイ導入反対の中国スパイの皆様に悲報!なぜ中国が嫌がるかが明々白々に(゚д゚)!
アメリカ国際開発庁 (USAID)より、カトマンズに到着したオスプレイ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事からオスプレイの安全性と、優位性に関して示したチャートをコピペします。




詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この2つのチャートからもわかるように、オスプレイは他の航空機から比較して、特に危険ということもないし、ヘリコプターと比較すると、航続距離がかなり長いことが理解できます。

ネパールの地震での救援活動には、沖縄の普天間基地所属のオスプレイが投入されました。オスプレイは、普天間基地から飛び上がり、途中で何度か給油しながら、自力でネパールのカトマンズに到着しました。そこで物資輸送などで活躍しました。

通常のヘリコプターだととてもこのようなことはできません。なぜなら、航続距離が短いので、カトマンズに到着するまでに、数十回も給油しなければなりません。これでは、全く実用的ではありません。

それでも、もし無理やり、普天間基地からカトマンズまでヘリコプターを運ぼうとしたら、分解して、船で運び、港で組み立て、そこから何度も給油して、現地入りするか、分解したまま、トラックなどで陸路運び、カトマンズに近いところで組み立て自力でカトマンズにまで到着するという方法も考えられますが、これではとても実用的ではありません。

このようなことをしていては、カトマンズにヘリコプターが到着した頃には、72時間の壁はとうに過ぎていて、ヘリコプターを派遣した意味がなくなります。

ただし、ヘリコプターとオスプレイにもそれぞれ長所短所があります。ヘリコプターの長所としては、被災地でホバリングしながら、被災者を救うなどのことはオスプレイよりは小回りが効いてやりやすいです。このあたりは言葉での説明は難しいので、以下に御巣鷹山でのヘリコプター救助の動画がありますので、これをご覧になってください。


現状では、自衛隊の神業をもってしても、オスプレイではこのようなことはなかなかできません。

オスプレイは、上にも述べましたが、やはり航続距離の長さを活用して、多く物資や人員をピンポイントで輸送する能力に関しては、かなりの優れものです。

オスプレイの航続距離からいって、沖縄普天間基地から熊本までは燃料が持ちません。今回は、途中でどこかに着陸して、給油したか、空中給油を受けて、普天間から熊本に赴いたのだと思います。おそらく、空中給油だと思います。

熊本でも、両者の長所・短所を上手に使い分けて、最大の効果をあげていただきたいです。

オスプレイのその他の特徴などの詳細はこの記事をご覧ください。


さて、このオスプレイですが、これを最も嫌がるのは、当然中国です。中国軍が、尖閣などに上陸した場合など、オスプレイによって、迅速にピンポイントで、もっとも中国軍の弱いところで、効果的なところに、兵員を迅速に送り込むことができます。

それどころか、給油することも考慮に入れれば、台湾でも場合によって、中国国内でもピンポイントで兵員を輸送し、回収することできます。

本当にこれは、中国が嫌がるはずで、だからこそ、沖縄でのオスプレイ反対運動などに対して後ろで糸を引いています。

しかし、今回の熊本・大分での地震災害に出動して、活躍すれば、オスプレイの特性も日本国内で多くの人々に知られ、いずれ自衛隊にも配備ということになるでしょう。

救援物資を届けるため到着した、米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイ 本日午後、熊本県南阿蘇村
そうすることによって、日本の安全保証はさらに強固になります。

そうして、それは、中国とパヨクが最も嫌がることです。

日本としては、オスプレイの災害派遣を受け入れるのは、もとよりいずれこれを自衛隊に配備すべきてです。昨日のブログにも述べたように、日本は中国が嫌がることを徹底的に実行すべきです。間違っても、中国という異質な国に褒められるような国になるべきではありません。嫌われるという、その道こそ正しい道です。

嫌われることを嫌がる人は、リーダーにはなれないのと同じで、嫌われることを嫌がる国は、存在感が薄くなるばかりです。我が国は、そのような道を選択すべきではありません。

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