2019年6月3日月曜日

消費増税のために財務省が繰り出す「屁理屈」をすべて論破しよう―【私の論評】財務省の既存の手口、新たな手口に惑わされるな(゚д゚)!

消費増税のために財務省が繰り出す「屁理屈」をすべて論破しよう

「大地震発生で財政破綻するから」…?

高橋洋一氏

財政の「正論」に消費税は不要である

これまで、財務省は消費税を増税するために、いろいろな理屈を言ってきた。

今から30年くらい前には、(1)直間比率の是正だった。これは理屈というより、単に消費税を導入したいという願望だ。税金を直接税と間接税に分けても、その比率は国によって様々であるので、最適比率を探そうとしても無駄だからだ。

次には(2)財政破綻だ。財務省は、国の借金残高がこれまで急増していることを理由に、表だって「財政破綻する」とまでは断言しないものの、いろいろな局面で「ポチ」を使って、陰に陽に財政破綻論を国民に吹き込んでいる。

しかし、本コラムで再三述べているように、「借金」だけではなく「資産」を考慮しないと、本当の財政状況は理解できない。

そこで、市場で取引されているCDS(クレジットデフォルトスワップ。日本国債の「保険料」みたいなもの)から、現在の日本の財政破綻確率を推計すると、今後5年間で1%程度と、ほぼ無視できる低さなのだ。このあたりに興味のある方は、昨年10月15日付けの本コラム「IMFが公表した日本の財政『衝撃レポート』の中身を分析する」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57978)等を参照していただきたい。

その次に財務省が消費増税の理由として出してきたのが、(3)社会保障のため、というものだ。しかし、これも本コラムで繰り返し述べてきたように、社会保障の財源には社会保険料をあてるのが筋だ。

なにしろ、消費税を社会保障目的税とする国はない。社会保険料が究極の「社会保障目的税」なのだから。もちろん、すべての人に社会保険料を払わせるのは不適当なので、それが払えない人の分は累進所得税によって賄う。

財政に関する「正論」には、消費税などどこにも出てこない。

例えば社会保障を充実させたいなら、現在放置されている社会保険料の徴収漏れについて対策を打つことがまず先決だ。

その具体策が、世界の多くの国がやっているのに、日本ではやっていない「歳入庁」の創設である。歳入庁を、こちらも海外と比べて遅ればせながら導入された、「マイナンバー制度」による所得の捕捉と組み合わせることが重要だろう。

筆者は、かつて第一次安倍政権において歳入庁を創設しようとして、財務省の猛烈な反対にあった。

その理由は、「国税庁を財務省の配下におけなくなると、財務省からの天下りに支障が出る」という実に情けないもので、愕然とさせられた。彼ら財務官僚は、口では偉そうに国家を語るが、その本音は自己保身でしかないことがわかり、興ざめしたものだ。

「大地震」という新たな理屈

(1)直間比率の是正、(2)財政破綻、(3)社会保障という「消費税増税のための理屈」それぞれの間違いを指摘してきたが、ここに最近、新たに4つ目として「大地震の可能性」も加わったようだ。

もっともこれは、いつものように財務省が前面に出ることはない。財務省は「ポチ」と言われる、自らの言いなりになるマスコミ人や学者を駆使するのだ。

まずはマスコミ人だ。筆者は、5月26日放送のBS朝日の「激論!クロスファイア」において、原真人・朝日新聞編集委員と討論した。

そこで原氏は、近い将来の大地震発生確率の高さに触れて、財政破綻の可能性を主張した。YouTubeなどを探せば、この時の状況がわかる(例えば、https://www.youtube.com/watch?v=n1bPxAVTX6w&list=PLZNNFTj6GlEP_zYOlpNykSJy7gtQaYlGW )。

筆者は、「財政破綻がリスクであると言うなら、確率として表現すべきだ」と指摘したが、原氏は一切説明できなかった。もちろん筆者は、「財政破綻の確率は今後5年以内で1%程度、一方で首都直下地震の確率は今後5年以内に1割強だから、桁がひとつ違う」と数字を挙げて説明した。

やりとりを見てもらえばわかると思うのだが、原氏の論は苦しい。財政破綻のリスクと言い募りながら、具体的なことが言えないのだ。司会者の田原総一郎氏からも「しっかりして」と言われていた。

原氏のツイッターには、「先の日曜深夜に放映されたBS朝日『激論クロスファイア』で、リフレ派の中心、高橋洋一氏と初めて討論した。都合のいいデータと数字、解釈だけ持ち出して議論してくるのにはうんざり。」と書いてある。

筆者の論拠が「都合のいいデータと数字、解釈」であるなら反論も簡単なはずだが、原氏はそれができなかった。当該ツイートのコメント欄を見ても、原氏に対して辛辣なものばかりだ(https://twitter.com/makotoha/status/1133562158011129856)。


なお原氏は、番組の中で資料を使っていたが、その内容は財務省の資料そのものであった。筆者は番組収録中にすでに気がついていたが、財務省の資料そのものを、出典も明記せずに使うのは、マスコミ人としても問題だろう。



その資料の内容についても指摘しておきたい。

原氏は「戦争による財政破綻と今の状況が似ている」と言いたかったようだが、まったく違う。まず、(1)財務省資料には政府資産の額が書かれていない。戦争期には実質的に政府資産がなかったが、現在は資産がたっぷりあるという点で、事情が異なっている。

また、(2)社会の生産力も大きく異なる。戦争期の日本は生産手段を破壊され、生産力がほぼ皆無という状況に追い込まれているが、今は技術に支えられた生産力があり、これまたまったく事情が異なる。そもそも、戦時中〜戦後に酷いインフレになるのは日本に限らず、どこの国でも見られる現象だ。

なお、(1)直間比率の是正、(2)財政破綻、(3)社会保障それぞれについての筆者の詳しい見解は、政策カフェ「高橋洋一教授出演!「消費増税 賛否両論」(優子の部屋 特別版)」(https://www.youtube.com/watch?v=vBHJp4QKBXs)でまとめているのでご覧いただきたい。

東日本大震災の教訓

次に、学者にも、大震災を理由に消費増税を主張する人が出てきた。

吉川洋・立正大学長は、「首都直下、南海トラフなどの大地震も財政破綻の引き金になり得るとみて、これに備えるためにも地道な財政再建が必要であり、原則消費増税を実施すべきだ」と主張する(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-30/PS9RQK6TTDS301)。

大震災対応の一般論について考えてみよう。

仮に、大震災が500年に1度発生するとしよう。事前の対策としては建物などの減震・免震が考えられるが、これはインフラ整備のため、長期国債発行で賄われる。事後対応としてもやはり国債発行により復興対策が行われるが、大震災発生の確率から考えれば500年債、500年償還とするのが適切だ。

いずれにしても、増税は悪手だ。というのも、増税が大震災の経済ショックを増幅するダブルパンチになるからである。

こうした話は、経済学の大学院レベルの課税平準化理論の簡単な応用問題だ。しかし、実際に東日本大震災が発生した際、民主党政権下では財務省の主導により、復興対策費用は復興増税で賄われ、長期国債は発行されず課税平準化理論は無視された。

もちろん筆者は、2011年3月14日付本コラム(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/2254)や4月18日付本コラム(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/2463)などで復興増税を批判した。

しかし、日本の主流派経済学者は、ほとんど全員が東日本大震災後の復興増税に賛同した。その賛同者リストは、今でも見ることができる(http://www3.grips.ac.jp/~t-ito/j_fukkou2011_list.htm)。この愚策のために、いまや日本の大学の経済学の講義では、まともな理論を教えられなくなってしまった。

吉川氏の意見は、東日本大震災後の愚かな政策を再び実行しようと唱えているわけで、筆者にとっては信じがたい。
なお吉川氏は、2014年の消費増税前、その影響について「軽微だ」と述べ、予想を外している。実際には増税後に景気動向指数が低下し、誰の目にも景気悪化は明らかだった。
ところが、景気の「山」や「谷」を判断する、内閣府の景気動向指数研究会も「消費増税による景気悪化はなかった」としている。この景気動向指数研究会の座長は、実は吉川氏だった。さもありなんという話だ。

消費増税の理由に、(4)大地震の可能性を持ち出すのは筋悪だ。上に書いたように、そもそも震災対応は増税によるべきでない。さらに、大地震は今後30年間で7割の確率、今後5年以内では1割強の確率で発生するといわれ、そのリスクは財政破綻の確率1%程度に比べて桁違いに大きい。これは、大地震でも財政破綻など起こらないことを意味する。

もし本当に、この「財政破綻の確率は1%」が間違いだと思うなら、市場でCDS(クレジットデフォルトスワップ)を購入すれば、確実に儲けられる。大地震論法を採用している人はCDSを買っているのだろうか。そうした行動をせずに、財政破綻だけ主張することを、一般的には「煽り」という。
財務省に「直接対決」を申し込むと…

筆者は、これまで上記のような「消費増税のための理屈」がいかにバカバカしいかについて、様々な場で書いたり、話したりしてきた。

ただし、こうした手法はまどろっこしいので、「増税の理屈の『発信元』と思われる財務省に直接言えばいいのではないか」と思うに至った。幸いなことに、政策NPO「万年野党」が運営協力している政策カフェで、財務省による「訪問講座」(https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/houmon.php)を使った企画が出てきた(https://twitter.com/seisaku_cafe/status/1133953980457934848)。
【どうなる消費増税?】7/1 19時~,『財務省出張講座』を依頼中です。
政策カフェチャンネルでは前回,不要論の高橋洋一先生@YoichiTakahashiのお話を伺いました。次回は財務省のご担当者からお話を伺ってみたいと思っています。動画配信他,会場参加の申込も受付ける予定です。
(準備が整い次第受付開始)

財務省による「訪問講座」とは、「税の仕組みや税を取り巻く状況等の説明、意見交換を目的として、皆さんの集まりや勉強会、職場研修、ゼミ、中学・高校の授業等に(財務省)職員が訪問して話す」というものである。そこに筆者が参加すれば、財務官僚とじかに「意見交換」ができる。

しかし財務省は、「YouTube等の不特定多数が視聴される媒体等への出席はご遠慮させて頂いております」とし、拒否してきた(https://twitter.com/seisaku_cafe/status/1134468192892416000)。


なお、高橋洋一先生をお招きした会の動画は、こちらからご覧頂けます。https://youtu.be/vBHJp4QKBXs 
【調整報告1-1】財務省さんから残念ながら「Youtube等の不特定多数が視聴される媒体等への出席はご遠慮させて頂いております」とのご回答を頂きました。
(続く)
税に関する議論は広く国民に共有されるべきはずなのに、財務省自ら、不特定多数が視聴する「もっともオープンな場」を避けるとは実に情けない。

【私の論評】財務省の既存の手口、新たな手口に惑わされるな(゚д゚)!

上の記事でも、クロスファイア 「高橋洋一 ✕ 原真人」のリンクが貼ってありましたが、同じクロスファイアの番組でも、小沢一郎が出演している「選挙」関連のものにリンクされていたので、以下に正しいリンクを貼っておきます。


この動画、勝ち負けで判断したくはないですしそれ以前の話ではあるのですが、高橋教授の完封勝利です。 高橋教授は確率に基づく数字を提示しているのですが、原氏は何らの数字的な根拠を示されていないです。 反対の意思表示を示すのであるならばそれなりに数字で表して説明しないと議論以前の問題です。

上の高橋洋一の記事と、この動画をご覧いただければ、現在の日本経済の諸問題が明らかになると思います。

この記事に改めて、何かを新たに付け加えることもありませんが、しいて付け加えるとすれば、上の記事の中にある課税平準化理論という言葉の意味をさらに詳細に理解しやす形で付け加えようと思います。

これは、高橋洋一氏はあまりも当然のことなので、詳しく説明する必要もないと判断したのでしょう。私自信も、当然のことだとは思うのですが、周りの人に聞いてみると地震の復興を税金で行うべきか、国債をもちいるべきなのか、あやふやな人が結構いたので。今回はこれについて説明しようと思います。

結論からいうと、これは高橋洋一氏も語るように、国債を用いるべきなのですが、その正解をいえるためには、課税平準化理論の意味を知っていることが前提となります。

大震災が起こったときに、その復興などに増税で賄うような国はないです。日本の復興税だけが、世界の例外です。古今東西にこれだけが、唯一の例外です。ただし、古代はどうだったのか、あるいは聞いたことがない国に地域まで絶対なかったとはいえませんので、誰かご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えていただきたいです。無論その結果も含めて教えていただきたいです。

しかし、ネットで調べた限りではそのような国は古今東西ありませんでした。繰り返しいいますが、日本だけが例外です。このようなときには、長期国債を使うのがマクロ経済学上のセオリーです。「課税の標準化(タックス・スムージング)」という理論があるように、課税のインパクトは薄く伸ばして緩和させるのが基本です。

仮に百年に一度の震災だとすれば、震災の経済に与えるショックを百年にわたって広く薄く負担し、軽減させるため、百年債を発行して100分の1ずつ償還します。それが世界中の財政の常識です。これを否定する人は世界中に誰もいません。いるとすれば、日本の財務省の官僚か、財務省の走狗に成り果てたエコノミストや識者だけでしょう。

なぜそのようなことをするかといえば、世代間の不公平を是正するためです。百年に一度の地震に関して復興税で復興してしまえば、地震が発生した世代にだけ負担が重くのしかかります。

復興では、様々なインフラを整備します。その多くは、地震が起こった時の世代だけではなくその後の世代も使い続けます。だからこそ、百年債を発行して、毎年広く世代間で平準化し、地震に遭遇した時代の世代や他世代の負担を減らすのです。国債は、次世代につけをまわすなどのことは全くの詭弁以外の何者でもありません。そうではなく、せだいか復興税など、全くこの「課税標準化理論」からすれば、矛盾にみちみちています。

結局のところ、財務省は増税できるなら、何で良いようです。経済理論などを捻じ曲げても、国民生活が悪くなろうが、とにかく増税さえできれば、自分たちの勝ちと考えているようです。

さて、このようなことを考えているうちに、最近の財務省増税に向けての動きがもう一つあったことを思い出しました。

それは、GWも明け直後からいきなり朝日新聞を利用した財務省のMMT派への攻撃が始まったことです。朝日新聞が5月7日以下のような記事を掲載しました。一部を引用します。
「MMT」に気をつけろ! 財務省が異端理論に警戒警報
 財政の破綻(はたん)など起きっこないから、政府はもっと借金してもっとお金を使え――米国で注目を集める「MMT」(Modern Monetary Theory=現代金融理論)と呼ばれる経済理論が、日本の政治家の間にも広まり始めている。政府が膨大な借金を抱えても問題はない、と説くこの理論は米国で主流派経済学者から「異端」視され、論争を巻き起こしている。これまで消費増税を2度延期し、財政再建目標の達成時期も先送りしてきた日本では、一見心地よく聞こえそうなMMTはどう受け止められていくのだろうか。 
 4月22日午後、東京・永田町の衆院議員会館の会議室に、10人あまりの国会議員が集まった。自民党の若手議員らが日本の財政問題などを考えるために立ち上げた「日本の未来を考える勉強会」の会合。テーマは「MMT」だ。 
 この会でMMTが取り上げられるのは、一昨年以降、これで3回目という。最近、MMTの提唱者のニューヨーク州立大教授、ステファニー・ケルトン氏のインタビューが報じられるなど、日本のメディアでもMMTが取り上げられ始め、勉強会の参加者の一人は「世界が、我々に追いついてきたね」と誇らしげだ。(後略)』
後略部で、「評論家」の中野剛志氏について、わざわざ「現役の経産官僚でありながら」と書いている時点で、悪意というか「攻撃の意思」むき出しです。

ちなみに、財務官僚はMMTについて、「(MMTは)要するに、いっぱいお金を使いたい人が言っているだけ。論評に値しない。(経済政策の)手詰まり感の現れだろう」(ある財務省幹部)と、予想通り「論評に値しない」と切り捨てています。

論評に値しないならば、無視すればいいのに、そうすることもできないようです。

議論になったら負けるので、MMT派(というか反・緊縮財政派)に対する個人攻撃、誹謗中傷や、ストローマン・プロパガンダ、権威・プロパガンダ等々で貶め、潰そうとしてきているわけです。

私自身は、MMTに関しては、もしある国が有する生産性能力を超えてまで、過剰に貨幣を増やせば、当然過剰なインフレになるのは明らかなので、この点一点をもっても、かなり懐疑的です。政府の借金についても、このブログにも述べているように、無論現状の日本はそのような状況ではないではないので、心配する必要もないですが、際限なく借金しても問題がないという考え方には賛同はできません。

やはり、一昨日にも掲載した、「現在の日本の環境では、プライマリーバランス赤字を継続し、おそらくはプライマリーバランス赤字を拡大し、国債の増加を受け入れることが求められています。プライマリーバランス赤字は、需要と産出を支え、金融政策への負担を和らげ、将来の経済成長を促進するものです。要するに、プライマリーバランス赤字によるコストは小さく、高水準の国債によるリスクは低いのです」という考え方には、多いに賛成です。

そうして、この考えは、何もMMTなる理論でなくても、既存のマクロ経済学で十分に説明できます。だから、なせMMTなる理論を持ち出すのかその意味がわかりません。さらに、困ったこととには、MMT派の人々は、その理論を数式用いて説明していません。

MMTにはモデルがなく滋賀って数式もないです。そのためか、主張する人によって中身が変わります。これでは議論のしようがないです。これについては、以下の動画をご覧いただくとご理解いただけるものと思います。



以上のようなことから、欧米でもまともな経済学者はMMTに関してはほとんど相手にしていないというのが実情です。

それにしても、この財務省の動きは気になります。今後も、MMT派に対する様々な攻撃(特に、スキャンダル系)が続くものと思います。

この動きは、財務省による増税キャンペーンにも関係あるのではないかと思います。結局のところ、MMTを批判することによって、既存のマクロ経済の理論まで否定して、増税のための根拠に仕立てる魂胆ではないかと思うのです。

興味深いことに、朝日新聞は菅官房長官が顧問の「政府紙幣及び無利子国債の発行を検討する議員連盟」についても取り上げています。(自民党の20人超の有志議員で構成)

政府の負債(国の借金ではない)、具体的には国債・財投債の内、すでに46%が日銀保有しています。

【2018年末時点 日本国債・財投債所有者別内訳(総計は1013兆円)】


日銀が保有する国債について、政府は返済負担や利払い負担がありません(子会社ですから)。

日本銀行の株式の55%は、日本政府が所有しています。日本銀行は歴とした日本政府の子会社です。日本銀行のホームページには、
本銀行は、特別の法律(日本銀行法)により設立され、設立に関し行政庁の認可が必要な「認可法人」と位置付けられています。日本銀行は株式会社ではなく、また株主総会もありません。
と、書かれていますが、何しろ日本銀行は「株式」を東証JASDAQに上場しているのです。現時点で、日本銀行の株価は一株36,000円程度で、単位株式数が100株なので、誰でも360万円ほどで日銀の株主になれます。ただし、日銀は日本政府の純然たる子会社であるため、株主になってもあまり意味はありません。

株式市場に株式を上場しておきながら、「株式会社ではない」など通るはずがありません(ならば、上場するな、という話)。少なくとも、会計上、日銀は疑いようもなく政府の子会社なのです。

この手の「事実」やMMTの考え方などは全く別にして、既存のマクロ経済学で十分に説明がつきます。そうして、これは早急に国民が共有しなければなりません。

ちなみに、「政府紙幣及び無利子国債の発行を検討する議員連盟」の「無利子国債」は、無期限無利子国債だと思いますが、確かに日銀保有の国債を新規の「無期限無利子国債」と交換してしまえば、政府の負債は実質はもちろん、名目でも消滅します。

もっとも、そんな面倒なことをしなくても、単に「日銀保有国債について、政府の債務不履行はあり得ない(当たり前)」という認識を国民や政治家が持てば住む話です(別に、無期限無利子国債の発行に反対しているわけではないですが)。黒田総裁が国会で発言すれば、財務省も反論できません。

自国通貨建て国債のデフォルトはあり得ない」(ただし先進国などのまともな経済)という、当たり前の真実を国民が早急に共有し、日本の財政破綻の可能性はゼロであることを前提に財政拡大に転じるべきです。

そうして、財務省のMMT批判については、その動向も今後も見守っていこうと思います。

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