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2020年6月8日月曜日

【新型コロナと米中新冷戦】中国共産党「全正面同時攻撃」の“粗雑” 『超限戦』著者は「米国に絞って対決せよ」と主張 — 【私の論評】コロナで変わった世界で、米中対立は短くて2年、長くて4年で決着がつく‼︎

【新型コロナと米中新冷戦】中国共産党「全正面同時攻撃」の“粗雑” 『超限戦』著者は「米国に絞って対決せよ」と主張 
米中貿易戦争

中国全人代に出席した習近平国家主席(左)と、李克強首相=5月22日、北京の人民大会堂


     新型コロナ禍における中国共産党が採用した措置について、私は「実に『超限戦』的だ」と思ってきた。『超限戦』(角川新書)は、1999年に出版されて世界的なベストセラーになった本だ。同書は、「目的のためには手段を選ばない。制限を加えず、あらゆる手段を活用して目的を達成せよ」と主張している。

 中国共産党は現在、米国やNATO諸国、台湾、香港の反中国勢力など、多くの国・組織・個人を敵に回す「全正面同時攻撃」を展開している。

 具体的には、沖縄県・尖閣諸島周辺や、南シナ海での中国海警局の不法行動、インド国境付近での国境争い、台湾軍事統一の脅し、香港国家安全法を制定しようという動きなどだ。そして、外交における「戦狼外交」だ。

     5月末に、中国共産党の権威主義を示す2つのイベントがあった。同月28日に、香港に「国家安全法」を直接導入する方針が決定し、翌29日に「反国家分裂法」の制定15周年を記念する式典があった。

 式典に参加した人民解放軍の李作成総参謀長は「台湾との平和的な再統一の可能性がなくなった場合、必要なあらゆる手段を用いる」「われわれは武力行使を放棄すると約束しておらず、台湾海峡の状況安定と制御のために必要なあらゆる選択肢を持っている」と台湾に警告した。

     一方、『超限戦』の著者である喬良・退役空軍少将は、中国共産党とは違う主張をしている。

喬良・退役空軍少将


 例えば、喬氏は「主敵である米国に集中すべきだ」「ギャングの抗争においては、まず最も強い相手(ボス)を倒すことに集中するのが原則だ。ボスを倒してしまえば、雑魚は怖がる。まず、強敵に対処すべきで、その他の弱い相手にかまうべきではない。台湾が本当に独立の行動を起こさない限り、台湾を相手にすべきではない」「米国との力比べ(腕相撲)に集中すべきだ」「香港国家安全法は不可欠であり、香港問題はローカルな問題ではなく、米中対立の第一線だ。米国の抑圧をかわす重要な戦場だ」「中国が米国の包括的な抑圧に抵抗できれば、香港も抵抗できる。結局、香港問題は中米の競争問題なのだ」と主張している。

     つまり、喬氏の考えでは、現在、台湾よりも危険なのは香港であり、香港が米中対立の最前線になるという判断だ。

 軍事のセオリーでは、「全正面同時攻撃」は圧倒的な力がないと失敗に終わる。中国共産党が行っている「中国の意に沿わない国家・組織・個人をすべて攻撃する」やり方は粗雑だ。喬氏が主張する「米国に焦点を絞って対決せよ」は間違っていない。喬氏は手ごわい。

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書・共著に『中国人民解放軍の全貌』(扶桑社新書)、『台湾有事と日本の安全保障』(ワニブックスPLUS新書)など。

【私の論評】コロナで変わった世界で、米中対立は短くて2年、長くて4年で決着がつく‼︎

ルトワック氏

毎日新聞2018年10月14日付に、世界一の戦略家ルトワックのインタビューに関する記事が出ていました。その内容を以下に紹介します。
米国防総省のアドバイザーなどを務め、戦略論研究で知られるエドワード・ルトワック氏が来日し、毎日新聞のインタビューに応じました。貿易や知的財産権などを巡る米中対立について「長期間に及ぶことになる。対立は中国共産党政権が崩壊するまで続くだろう」と語りました。そうして、米政界における親中派はもはや「壊滅状態」と指摘しました。(毎日新聞)
米国の「親中派」はこの時点で「壊滅状態」だったのです。驚くべきことです。米国は、ニクソンの時代から、基本的に一貫して「親中」でした。キッシンジャーは、70年代から「米中は事実上の同盟関係にある」と宣言していました。
中国が急成長をつづけることができたのは、米国(と日本)から資金と技術を好きなだけ受け取ることができたからです。レーガンもブッシュ(父)もクリントンもブッシュ(子)もオバマも、基本的には皆親中でした(オバマは、2015年3月のAIIB事件以降、反中)。ところが当時から「親中派は壊滅状態」だというのです。

当時から軍需産業や外交ロビーに加え、シリコンバレーなどのハイテク企業も対中圧力を求めるようになり、米政府の「締め付けが始まっている」と強調していました。
トランプ政権の発足直後、ハイテク産業は「自分たちのビジネスに干渉しないでくれという姿勢だった」が、中国による知的財産権の侵害事案が相次ぎ、現在は「ワシントンに来て、助けが必要だと要請するようになっている」というのです。(毎日新聞)
何と、シリコンバレーも「反中」に転じていたのです。米国は、「挙国体制」になったのです。
米中両国が核兵器保有国であることから「米中が軍事衝突する可能性はない」とも強調。ただ、その結果、かえって対立は長引き、共産党支配が終わる「レジーム・チェンジ(体制変革)」まで収束しないと予測しました。(毎日新聞)
これに関しては、このブログでは何度か掲載したことがあります。ルトワック氏は、米中共に、両国ばかりか地球を破壊できる量の核をもっています。だから大戦争(大戦闘)にはなりにくいです。主戦場は、「経済戦争」に移行しているのです。そうして、共産党支配が終わる「レジーム・チェンジ(体制変革)」まで収束しないと予測したのです。

そうして、このルトワック私の説は日本にとって 何を意味するのでしょうか。
1.安全保障面では、大きなプラス

皆さんご存知のように、中国は明確な「日本破壊戦略」をもっています。中国、ロシア、韓国で、「反日統一共同戦線」をつくる。 中ロ韓で、日本の領土要求を断念させる。 日本に断念させる領土とは、北方4島、竹島、尖閣・沖縄のことです。
 日本には、沖縄の領有権はない。 反日統一共同戦線には、米国も入れなければならない。

中国の現政権は、「日本壊滅」を願い、実際積極的に行動しているのです。ですから中共政権がなくなるのは、日本にとっては良いことです。
2.経済では悪影響のはずがコロナで状況は変わった
米国とソ連の冷戦時代、2つのシステム間には、ほとんど経済交流がありませんでした。それで、冷戦時代、日本は問題なく経済成長することができた。しかし、米中冷戦は、事情が違います。中国は、世界経済に完璧に組み込まれています。

冷戦下のソ連での軍事パレード

というわけで、米中貿易戦争の悪影響から、日本は逃れることができないでしょう。昨年は消費税増税、今年は、コロナが日本も直撃し、現在そこから、回復すべく日本は努力しています。
これによって日本では、マスク不足など過度な中国依存の弊害が明るみに出て、中国依存をやめようという動きが広がっています。この動きは日本だけではなく、全世界に広まっています。
米国など先進国は、中国をサプライチェーンから引き離そうとしています。そうなると、かつての米国とソ連の冷戦時代、に2つのシステム間には、ほとんど経済交流がなかった時代のようになるかもしれません。
そうなると、日本はまた、経済的に大発展するかもしれません。それについては、このブログでも掲載したことがあります。
3.日本の針路

日本は、習近平首席を国賓待遇で招くという話があります、安倍総理は「米国の敵国の大将」を招くのだという自覚をはっきりもっていただきたいと思います。

日中両政府が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期した中国の習近平国家主席の国賓としての来日について、年内の実施を見送ることが5日、分かっています。
習氏の来日は来年以降も無期延期状態が継続するとみられ、事実上、白紙となる公算が大きいようです。中国のコロナ対応や香港問題などへの強硬姿勢をめぐっては、米国をはじめ世界各国で批判が高まっており、政府高官は「習氏は来日できないし、来ないだろう」との見通しを明らかにしました。
米中貿易戦争で『歴史的岐路』に立つ日本としては、中国は負ける側であることをしっかり認識すべきです。日本は前回、負けるナチスドイツと同盟を組み、破滅しました。今回は、すでに「勝つ側」と「同盟関係」にあります。日本としては、しっかりと現状を維持すべきです

コロナによって、世界は随分変わりました。コロナ以前には、5年から10年かかった世界の変化が、コロナ後には1年から2年で変わるであろうことをイアンブレマー氏が語っていました。
私も、そう思います。私は、米中対立は中共が体制を変えるか、中共が体制を変えることを拒むなら、経済的に弱体化して世界に大きな影響を及ぼせなくなるまで続くだろうと見ています。そうして、コロナ前には、短くても10年、長けば20年継続するだろうと考えていました。
この長丁場の中では、『超限戦』の著者である喬良・退役空軍少将が主張するように、米国だけを相手にするとか、超限戦を挑むということも意味があったかもしれません。
しかし、金融制裁や資産凍結なども含むありとあらゆる手段で中国を潰そうとする米国に対抗するのは難しいです。しかも、コロナ禍により、他国も中国に対して硬化しています。いくら中国が米国だけを相手にしようとしても、他の国々がそれを許さないでしょう。
コロナ後の世界では、中国VS米国等の国々の対立は、短くて2年、  長くても4 年で決着がつきそうです。5年後には、中共は姿を消し、現在の中国を姿を消し、新たな国が生まれているかもしれません。その時には、チベットやウイグル、内蒙古や旧満州も別な国になっているかもしれません。

日本は、このような展望に立脚し、中国への経済ての依存を断ち切り、冷戦下の時のように、内需を拡大して、令和時代は、平成時代とは一線を画して、経済的にも黄金時代を迎え、国際的にも、米国と並んでリーダー的な地位を勝ち得るように努力すべきです。
【関連記事】

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2013年12月18日水曜日

中国、日・ASEAN共同声明に反発 防空圏巡り―【私の論評】中国は日本の行動にキリキリ舞させられている!今こそ、日本は、中国を追い詰め、アジアの安定を勝ち取るべき時である!中国の超限戦にのせられるな(゚д゚)!

中国、日・ASEAN共同声明に反発 防空圏巡り 

中国外務省の洪磊副報道局長
中国外務省の洪磊副報道局長は談話を発表し、東京で開いた日ASEAN特別首脳会議で安倍晋三首相が中国による防空識別圏の設定をけん制する発言を繰り返したことについて「国際会議を利用し、中国を中傷する悪意を持った言論に強烈な不満を表明する」と反発した。

同時に「日本は下心を持って中国と事を構えようとしている」と指摘。「国際世論を間違った方向に誘導しようという日本のたくらみは失敗に終わるはずだ」と訴え、同調しないよう促した。

【私の論評】中国は日本の行動にキリキリ舞させられている!今こそ、日本は、中国を追い詰め、アジアの安定を勝ち取るべき時である!中国の超限戦にのせられるな(゚д゚)!

上の記事について、経済評論家の上念司氏は以下のようなツイートをしています。

まずは、上の記事について、以下のようにツイートしています。
さらに、ノモンハン事件を例にとって、以下のようなツイートをしています。

典型的な例としてあげているのは以下二つです。
コラム:序章にすぎない中国防空圏設定
あまり読むに値する記事でもないのですが、これは中国側が完璧に敗北したことを示す、単なる負け惜しみの発言にすぎないということです。中国側が一方的に語るだけでは、説得力がないため、親中派評論家を用いて、このような論調を国内でもりあげているということです。

こんなことは、少し考えれば誰にも理解できることです。特定秘密法案保護法もそうです。この法案ができることによって、どこが一番打撃を受けるのか、それは、日本が中国スパイ天国でなくなってしまうことを意味しており、世界で一番打撃を受けるのは中国です。

これに関しても、非常にわかりやすい論調があります。
秘密保護法案で官僚が悲鳴「暗黒時代が来る」
これもほとんど読むに値しない記事ですが、この記事を読んでわかることは、秘密を露呈してきた日本の売国官僚にとっては、これから「暗黒時代が来る」ということです。まさしく、そうです。中国におもねったり、売国行為をして小遣い稼ぎをする官僚以外にとって、「暗黒の時代」が来るはずはありません。中国のためではなく、日本の国民のために働く、多くのまともな官僚にとっては、これからまさに「明るい時代が来る」のです。

これは、まさしく、中国スパイと売国奴の悲鳴です。本当にわかりやすいです。もっと、叫べ、泣け、もう中国様に役に立たない自分を嘆き悲しめ(゚д゚)!馬鹿(゚д゚)!恥知らず(゚д゚)!

ノモンハン事件のときの日本軍

さて、上記で上念氏が語っていたノモンハン事件とはどのようなものか、あまり知らない方々もいらっしゃると思うので、ここに本当に簡単に掲載します。
ノモンハン事件(ノモンハンじけん)は、1939年(昭和14年)5月から同年9月にかけて、満州国とモンゴル人民共和国の間の国境線をめぐって発生した紛争で、1930年代に大日本帝国とソビエト連邦間で断続的に発生した日ソ国境紛争(満蒙国境紛争)のひとつです。満州国軍とモンゴル人民共和国軍の衝突に端を発し、両国の後ろ盾となった大日本帝国陸軍とソビエト労農赤軍が戦闘を展開し、一連の日ソ国境紛争のなかでも最大規模の軍事衝突となりました。 
清朝が1734年(雍正十二年)に定めたハルハ東端部(外蒙古)とホロンバイル草原南部の新バルガ(内蒙古)との境界は、モンゴルの独立宣言(1913年)以後も、モンゴルと中華民国の間で踏襲されてきました。しかし、1932年(昭和7年)に成立した満洲国は、ホロンバイルの南方境界について従来の境界から10-20キロほど南方に位置するハルハ河を境界と主張、以後この地は国境係争地となりました。1939年(昭和14年)5月、フルンボイル平原のノモンハン周辺でモンゴル軍と満州国軍の国境警備隊の交戦をきっかけに、日本軍とソ連軍がそれぞれ兵力を派遣し、大規模な戦闘に発展しました。
実はこのノモンハン事件、日本軍が一方的に負けたように喧伝されました。日本国内でもそのように受け取られていて、後に日本が大東亜戦争に負けた事実を踏まえ、先にこのような大敗北があったにもかかわらず、それに懲りず、さらに大東亜戦争にまで突っ走ってしまった軍部の愚かしさの象徴とされていました。

ソビエトのノモンハン作戦図

ところが、戦後ずいぶんたってから、さまざまな専門家が調査したところによると、確かに日本側も被害が多かったのですが、実は当時のソ連側もかならり被害が多く、この被害の甚大さからすれば、日本が負けたなどといはいえず、どちらかといえば、本当は日本側の大勝利であったことが確かめられています。

しかし、当時も、さらに戦後数十年経(ソ連崩壊後まで)た後でも、ソ連側の巧みな謀略によって、日本人の多くが、ノモンハンは日本側の惨敗であったかのように信じこまされてきました。

このあたりについては、以下の動画をご覧いただければ、ご理解いただけると思います。



上の動画は、CGSによる、『じっくり学ぼう!日本近現代史』第11週支那事変と第二次世界大戦〜どこが軍部独裁 第4話ノモンハン事件〜ソ連にしてやられる日』です。
講師:憲政史家倉山満、聞き手:神谷宗幣

この動画では、当時の国際関係なども含めてかなり詳しくわかりやすく開設しています。

1930年代の日本帝国陸海軍といえば、世界最強で、当時のソ連を含め、どこの国の軍隊も容易にてを出せる相手ではありませんでした。

さて、ここまで解説させていただくと、良くご理解できると思いますが、現在中国はありとあらゆる点で、日本の後塵を拝して、押しまくられています。日本国内のマスコミなどそのような報道をしないだけであり、おそらく、中国共産党中央政府は、日本と安部総理の行動にキリキリ舞させられています。そうして、その負けを何とか、超限戦により、とりかえそうとしていますが、その手も特定秘密保護法案などによって、封じられようとしています。

先日も述べたように、経済的にも落ち目です。今こそ、日本は、他のアジア諸国や、米国の応援なども借りて、中国を追い詰め、アジアの安定を勝ち取るべき時なのです。

中国や、親中派、媚中派の喧伝にノモンハン事件のときのように、めくらましを食らわされて、真実を見失ってはないらないのです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【私の論評】

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2013年2月22日金曜日

中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ アンテナ多数、潜水艦把握狙う―【私の論評】日本の海上自衛隊は、中国海軍と比較すると比べ物ならないほど優秀だが、超限戦には備えが弱い!!これに備えよ!!

中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ アンテナ多数、潜水艦把握狙う

日本の海上ブイ(広島海上保安部)

中国が沖縄県・尖閣諸島の周辺海域に「海上ブイ」を設置したことが21日、分かった。設置場所は排他的経済水域(EEZ)の境界線である「日中中間線」の日本側で、中国による構造物設置は国連海洋法条約と国内法に違反する。ブイには多数のアンテナが備えられており、音や海中データを収集・分析することで海上自衛隊の潜水艦の動向を把握する狙いがあるとみられる。

政府が海上ブイを確認したのは今年に入ってから。尖閣と日中中間線の間の海域に設置され、海上保安庁はブイを撮影した。21日にも中国の漁業監視船が尖閣周辺海域で領海侵入し、日本の領海・領空への攻勢を既成事実化していることに加え、不当な行為がまたひとつ明らかになった。

中国が設置したブイはアンテナの多さが特徴で、政府は通信機器も多数搭載していると分析。放置すれば、海中の音波から潜水艦ごとに固有のエンジン・スクリュー音を特定され、尖閣周辺での海自潜水艦の動きを確認される恐れがある。音波の伝わり方など海域によって異なる基礎データも蓄積されてしまう。

この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】日本の海上自衛隊は、中国海軍と比較すると比べ物ならないほど優秀だが、超限戦には備えが弱い!!これに備えよ!!

上記の記事をみると、中国海軍が海上ブイを設置していいるということですが、肝心の中国海軍の能力はどうなのかといえば、まだまだ日本には及びません。

米軍事情報サイト「STRATEGY PAGE」は昨年8月14日、「中国海軍は急速に拡大し、遠洋での活動活発化が懸念されているが、依然として典型的な沿岸警備隊に過ぎない」と結論づける記事を発表しています。以下にその要約を掲載します。

インドはレンタル、もしくは国産により原子力潜水艦を保有しており、韓国、日本、オーストラリア、パキスタンなども世界先進水準の装備を搭載したディーゼル潜水艦を保有しています。ロシアがベトナム向けに建造した6隻の「キロ」型潜水艦の1隻目が、今月サンクトペテルブルクの造船所で進水し、今年中にベトナムに引き渡される予定です。 
英軍事サイト「Chinese Defence Today」もまた、中国海軍には専門的な対潜水艦能力が不足しているとしました。早期に就役した駆逐艦・護衛艦は対潜水艦能力を持たず、このほど新たに進水した新型駆逐艦・護衛艦もまた対空・対戦艦に能力が偏っており、静音潜水艦の捕捉に不可欠な高性能ソナーと大型の対潜哨戒機を搭載していません。 
またアジア各国は米国産のP-3哨戒機を配備しており、インドは先進的なP-8哨戒機を保有しています。より効果的な固定翼対潜哨戒機の領域において、中国海軍の遅れが目立っています。 
また、対機雷能力の不足も中国海軍が直面している深刻な問題です。中国海軍は先進的な装備により機雷を広範囲に設置し、他国の海岸を封鎖し自国の領海を保護できるが、敵に設置された機雷を取り除く能力が不足しています。 
中国海軍の3つ目の弱点は、数千年に渡り継承されてきた沿岸防衛の習慣です。中国の海軍に対する要求は歴史的に、沿岸警備隊の責任範囲を超えたことがなく、主に海賊や密輸の取り締まりを目的としてきました。しかし日増しに拡大する海外貿易を保護するために、中国は遠洋海軍を建設しなければなりません。これには遠洋航行能力を持つ作戦艦艇、経験豊富な乗組員のほかに、多くの支援艦が必要となるでしょう。


上記の記事では、はっきりとは書かれてはいませんが、実は日本の対潜哨戒能力は、米国を抜き世界一です。これは、冷戦時代に日本近海のソ連の原潜の動向を探ることをアメリカに変わり、日本が担当することとなったことが大きいです。

日本の対潜哨戒機

対潜哨戒能力は、優れた対潜哨戒機があれば、すぐにできるというものではなく、多くの訓練の結果できるようになるものであり、その点日本は、ソ連の脅威にさらされ、これに対抗しようということから、かなり発展したものです。当時のソ連の脅威はすさまじく、これに日々対応したことから、日本の海上自衛隊員の対潜哨戒能力は世界一となり、それが今日も受け継がれているです。

ちなみに、その頃の中国海軍といえば、ソ連などと比較すれば、ないのと同程度でした。あるとしても、沿岸警備隊の域を出ていないものであり、中国が実質的に海軍らしきものを持ったのは、ここ10年くらいのもので、歴史もなく、人民解放軍の練度も低く、まだまだというのが実情です。

開発されたばかりの中国対潜哨戒機

特に、中国の対潜哨戒能力はかなり劣っています。長年に渡り、中国の対潜武器の発展が遅れており、必要な水中探知システムもなければ、 大型対潜哨戒機もありませんでした。

日米による世界最強の航空機による対潜システムを前にして、中国には大型対潜哨戒機さえ存在しなかったのです。中国が対潜哨戒機高新6号を開発している際、米国と日本はすでに次世代の高速・遠距離対潜哨戒機の配備を開始しました。

大東亜戦争時の日本の退散哨戒機「東海」(プラモデル)

中国の対潜哨戒機は依然として就役しておらず、すでに他国より20年間遅れています。 海外メディアは、中国海軍の最大の弱点は対潜戦であり、効果的な対潜能力を持たないと見ています。

米国の原子力潜水艦、日本の通常動力潜水艦は、中国の領海を傍若無人に自由に通過できます。 特に日本の潜水艦は、日本の工作技術が優れているため、モーター音がほとんどせず、ソナーや、海底ブイでも本当に近くでなければ補足できません。これに比較すれば、中国の潜水艦など、中国の工作能力が劣っているため、日本側からすれば、まるで、水中をドラム缶を叩きながら運行しているようなものであり、かなり遠方からはっきりと、対潜哨戒機や潜水艦から補足することができます。これでは、全く中国側は、日米どころか、日本にも歯がたちません。

米国原子力潜水艦

海外の一部メディアの報道によると、米国の原子力潜水艦は20世紀に毎年、 中国海軍の拠点近くに潜伏し、攻撃訓練や特殊作戦部隊の輸送訓練を実施していました。 中国海軍は世界最強の原子力潜水艦部隊を持つ米国海軍の他に、 世界で最も先進的な通常動力潜水艦を持つ日本や韓国に対応できていません。中国が直面している水面下の脅威は、世界で最も深刻なものですが中国海軍は「矛」ばかりを重視し「盾」をないがしろにしています。しかし、上の記事のように、最近やっと尖閣沖に海上ブイを設置するなど、「盾」を重視する傾向がみられるようになりました。

増強中の日本の潜水艦

日本としては、このような海上ブイもし、日本領海内にあるというのなら、別に中国にことわることもなく、破壊すれば良いだけの話です。それが、世界の常識です。公海上や、他国の領海内のものを勝手に破壊すれば問題になることもありまずが、領海内であれば、破壊しても何の問題もありません。

さて、このような中国海軍の実力ですから、いくら虚勢を張ってみても、尖閣では日本にはどうあがいても勝ことはできません。本当に日本と中国が戦争ということにでもなれば、中国側は全くても足も出せないまま、多くの艦艇や、潜水艦が海の藻屑と消えることになります。

中国潜水艦
しかし、中国はこのように軍事力が劣勢であっても、尖閣などに対する侵略は絶対にやめません。軍事力が無理というのであれば、先日もあったように、米国へのサイバーアタックのように、他の手段を講じます。

他の手段とは、中国でいうところの超限戦です。これは、どのようなものであるかは、以前もこのブログに掲載したことがあります。以下にそのURLを掲載します。

菅民主また新たな“売国疑惑”!“税金”で総連系歌劇団に広告―【私の論評】超限戦に負け続けの売国民主党!!


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、超限戦に関することだけ以下にコピペしておきます。
『超限戦』(ちょうげんせん、英:Unrestricted Warfare)とは1999年に発表された中国軍大佐の喬良と王湘穂による戦略研究の共著です。中国の軍事思想の一つでもあります。  
中国空軍の喬良、王湘穂はこれからの戦争をあらゆる手段を以って戦うものとして捉え、その戦争の性質や戦略について論考しています。 

構成は第1部新しい戦争について、第2部作戦の新しい方法についての議論から成り立っていました。その中で喬良、王湘穂は25種類にも及ぶ戦闘方法を提案し、通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙しています。  
そしてそのような戦争の原理として総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げています。このような戦争はグローバリゼーションの時代の戦争に特徴的なものであり、軍人と非軍人の境界もまたあいまい化するとしています。超限戦は単に戦争手段の多様化を示すだけではなく、それに対応した安全保障政策や戦略の研究の必要を主張しています。
さて、このような超限戦は、典型的なのはハニートラップなどの古典的なものもありますが、私が最も危惧しているのは、先日もこのブログに掲載したように、中国に在住する邦人13万人です。この記事のURLを以下に掲載させていただきます。


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、要するに中国は軍事力では、どう頑張っても日本に勝てないということなれば、この法人13万人を超限戦に用いる可能性が高いということです。

中国は、尖閣侵略は絶対にやめません。軍事力では勝てないということなれば、中国はこの邦人を超限戦の対象にすることはおおいに考えられることです。

中国人民解放軍女性隊員


これらの邦人を拘束し、弾圧したり生命の危険を含むような危害を与えたり、与えることをちらつかせ、これと引き換えに尖閣をよこせなどと脅しをかけてくるということは十分考えられることです。

このようなことは、マスコミは報道しません。それに、このようなことは、昔から十分予測されたことなのに、マスコミはこうしたネガティブな部分は全く報道してきませんでした。それどころか、これから伸びる市場として、中国進出を勧めるようなことばかりしてきました。

その結果中国に在留邦人が13万人を数えるまでになりました。現在の日中関係を考えると、ますます激化していくことはあっても、沈静化することなど考えられません。本格的な戦争にでもなっても、自衛隊を中国に派遣することもできません。もう、文化交流や、中国での金儲けなども問題外ということになります。

北京の日本人学校

このようなことが予めわかっているのですから、日本企業は、在留邦人を一刻もはやく中国から退避させるべきです。少なくとも、中国現地で直接働いている人の家族、子供などははやく退避させるべきです。留学生なども、ひきあげるべきでしょう。企業側としても、中国での事業など廃止して、すぐに従業員を撤退させるべきです。

中国でどうしても儲けたいという、イオンやユニクロ等の人だけが、中国に残れば良いと思います。これらの企業の人だって、現状の中国の危機を理解すれば、会社などやめて日本に戻るべきです。日本企業による、中国での事業などどうしても続けたいというのであれば、幹部と、中国人従業員だけ使用して実施すべきものと思います。これはが、本当の意味でのリスク管理だと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

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特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...