ラベル AIG、サマーズ、巨額ボーナス、言語道断、バーナンキ議長、AIG救済、ガイトナー米財務長官、クオモ司法長官、リディCEO、金融馬鹿、賭博師 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2009年3月17日火曜日

AIG巨額ボーナス、「言語道断」とサマーズ議長―金融危機の原因をつくり出した人々は詐欺師ではないのか?

AIG巨額ボーナス、「言語道断」とサマーズ議長  (この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
米国のサマーズ国家経済会議(NEC)議長は15日のテレビ番組で、米政府管理下で再建中の米保険大手AIGが、幹部社員に巨額のボーナスを支払うことについて、「言語道断だ」と強く批判した。

サマーズ議長


 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長も同日、税金を投入してAIGを救済せざるを得なくなったことについて、「不公平な話で腹が立つ。電話をたたきつけたこともある」と語った。

バーナンキ議長

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)の報道によると、AIGは約400人の幹部社員に対する2008~09年の2年分のボーナスとして計4億5000万ドル(約440億円)の支給を計画。1人あたりの最高支給額は650万ドル(約6億3700万円)となる。

 計画を知ったガイトナー米財務長官が再考を迫ったが、AIGは「政府支援を受ける前に結ばれた雇用契約で支給が義務づけられている」と説明。08年分のボーナスとして、5500万ドル(約53億円)が昨年12月に、1億6500万ドル(約162億円)が今月13日にそれぞれ支払われたという。

ニューヨーク州のクオモ司法長官は16日、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のリディ会長兼最高経営責任者(CEO)に書簡を送り、同社がボーナスを支給する予定の従業員に関する個人情報の開示を強く求めた。

ニューヨーク州 クオモ司法長官

  同長官はAIGが公的管理下に入った昨年秋から同様の開示を要請してきたが、現時点で回答がない点を憂慮。さらにAIGが最近、米政府に対して、幹部社員 への総額1億6500万ドル(約160億円)のボーナス支給方針を伝えたことを受けて、改めて詳細な情報提供を要求した。

AIG リディCEO

金融危機の原因をつくり出した人々は詐欺師ではないのか?
私は、アメリカ発祥の金融危機に関して、どうして世界中の人が怒らないのかが不思議です。特に、こういう話を聞いていると私自身は、腹がたちます。アメリカ人には、いわゆる金銭や売買というものに関して、道徳とか信頼とかという観念はないのではないかと疑ってしまいます。

日本だと、こういう状況下では、会社側も支払わないだろうし、受ける本人たちも遠慮することでしょう。でも、アメリカでは違うのです。日本では、再建途上にある日本航空の社長の給料は、自らの希望でパイロットよりも低くしていることは以前このブログでも掲載しました。これが、日本の普通の感覚だと思います。実際はそこまでする人は、なかなかいないでしょうが、心情的にはこれに近いものだと思います。

何かといえば、「自己責任」という言葉が流行りましたが、これら高額のボーナスをもらう人たちは本当に自己責任をまっとうしているのか疑ってしまいます。

アメリカの金融システムのうち、特に金融工学を利用した証券化のテクニックに関して、私は詐欺ではないかと疑っています。金融工学という打ち出の小槌が永遠に続くと思うこと自体が異常です。

アメリカでは、ここ10年くらい個人の借金が膨大になっていました。クレジットで個人消費を煽るに、煽ったあげくの結果です。

さらに、きわめつけは、サブプライムやGMの金融子会社で信用力の低い低所得層にまで、ほとんど信用チェックを行わずに貸付を行い、証券化の手法でリスク・ヘッジをしていたことです。証券化するについては、その発行元の格付けがAAAになっていたりしました。いくら自己責任といっても、AAAとなれば、多くの人は不良なものとは思わないのが普通だと思います。

この格付けは完全に購入者の目を欺く、詐欺行為ではなかったかと思います。もし、長続きするとか、永続できなどと思っていたとしたら、知識がどうのことうのという前に、大人が大人であるところの知恵が欠如していたと言わざるを得ません。AIGでも、破綻のきっかけになったのは、本業の保険ではなく、サブプライムと大同小異のヘッジ・ファンドのようなことをやっていたことです。細かな仕組みは、忘れましたが、企業から会費を徴収してヘッジ・ファンドまがいのことをやっていました。

意図的な詐欺であるとしても、知恵の欠如があったとしても、不良債権を優良債権と偽って売りつけることには変わらず、これは、本気で法律などを探っていけば、アメリカの国内法や国際法などのいずれか、あるいは両方に抵触しているのではないでしょうか?場合によっては、こうしたことを許容してきたアメリカという国そのものにも嫌疑があるのではないでしょうか?

こうしたことは、「のどもと過ぎれば熱さを忘れ」の格言の通り、黒白をはっきりつけなければまた発生する可能性もあります。どなたか、こうした詐欺に関して詳しい方いらっしゃったら、私の考えはどうなのか、教えていただきたいです。

アメリカはもとより、金融危機に翻弄された国などの法律の専門家など、何とか金融馬鹿や、詐欺師、賭博師を訴訟することはできないものなのでしょうか?司法長官が情報開示を求めているということは、何かそうした動きがあるのでしょうか?どなたか、詳しい方がいらっしゃったら是非教えていただきたいです。

いずれにせよ、個人消費を煽りに煽って、自らのリスクはヘッジできる打ち出の小槌を創作し、世界中の人々にリスクを押し付け、いずれ破綻するのはわかっていながら平気でこのようなことをし続けたのは、詐欺としかいいようがありません。破綻するとは思っていなかったとしたら、それは、普通の大人の常識を兼ね備えていなかったということになります。これも、問題です。というより、こちらの方が大きな問題かもしれません。何とか、司法のメスを入れてもらいたいものです。少なくとも、このようなことが再発しないように、法整備などしていただきたいです。

【関連記事】

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