韓国社製の最軽量パソコン 3月末に日本上陸 (この内容すでにご存知の方はこの項は読み飛ばしてください)
重量317グラムの韓国社製パソコンが3月末にも日本に上陸する。「mBook」と名付けられたその小型パソコンは、韓国UMID社が製造、グループ会社でオンラインゲームのNeoLAB(東京都渋谷区)が日本で販売する。李相●(リ・サンギュー)NeoLAB会長は「小型パソコンと同等の性能を持つ世界最軽量のポケットサイズ。技術力の高い日本で旋風を巻き起こしたい」と意欲を示す。
mBookは、ノートパソコンの性能と電子辞書サイズの融合を意識して開発された、新しいコンセプトのパソコンだ。サイズは横150ミリメートル×縦94ミリメートル×高さ18・7ミリメートル(バッテリー取り外し時)。「カバンに入れて持ち運ぶというよりも、ポケットに入れても大丈夫なように設計した」という。
サイズは小さいものの、機能は小型パソコンに近いものを備えている。OS(基本ソフト)はウィンドウズXPを搭載(ビスタやリナックスにも対応)。記憶容量は4ギガバイト、8ギガバイト、16ギガバイト、32ギガバイトのいずれかで、マイクロSDカードも使用できる。液晶画面のサイズは4・8インチで、バッテリーで約7時間使える。無線LANなど多様なインターネット接続の対応も可能だ。
今年1月末に量産体制に入り、品質テストを経て3月末に発売する予定。李会長は「販売ルートについては、携帯電話などの通信会社経由や、家電量販店、インターネットの通信販売など複数案で検討している」としている。本体価格は約4万8000~7万円程度の見通し。
UMIDは起業4年目のベンチャー会社。韓国サムスン電子のスマートフォン開発チームのメンバーがスピンアウトしてmBookを開発した。「基盤や部品の配置、部品同士の干渉防止など、携帯電話開発のノウハウが十分に生かされ、最軽パソコンが誕生した」
現在、世界のパソコン開発競争は、高性能ノートパソコンと小型パソコンの2つに集約されているとみられる。超小型のmBookは、携帯電話にパソコンの機能を加えたスマートフォンとも競合する。
李会長は「日本メーカーは、小型パソコンとスマートフォンの両方で高い技術力を発揮してくるだろう。日本市場でmBookがどれだけ通用するかは、世界戦略を図る意味でも重要だ」とみている。
さて、この韓国のパソコンくらいだと、何となく想像はつきます。しかし、下のインドのパソコンだと、想像すらつきません。
2日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、インド政府が学生の情報技術(IT)教育のため、約20ドル(約1800円)のラップトップ型低価格パソコンの開発を進めていると報じた。
米マサチューセッツ工科大のグループが途上国の子供向けに開発した100ドルパソコンの約5分の1。半年後には市販される見通しという。ただ、一般市場に普及するかどうか疑問を投げ掛けるアナリストもいる。
インドではタタ自動車が昨年、10万ルピー(約18万円)の超低価格車「ナノ」を初公開。経済成長に伴い、中間層や教育水準の底上げが課題となっている。(共同)
昔だったら日本がやっていた分野?
韓国UMPCの可能性
韓国のこのパソコンの場合、今でも原型に近いものがあります。それは、電子辞書です。電子辞書は立派なパソコンです。ただし、機能を限定して辞書にだけ用いるようにしてあるということです。確かに、電子辞書がパソコンのようにも使えたら便利だと思います。
特に、私が中高生だった頃には今のような電子辞書はありませんでした。シャープの電子手帳の辞書版は、かろうじてあったような気がします。それも、現在のものと比較すれば、低機能で、とても学校などで辞書としてもちいられるようなものではなかったと思います。それと、比較すると今の中高生はうらやましいです。鞄の中に辞書を入れて歩くと、思いし嵩張るし、とても不快だったことを思い出します。何曜日だったか、忘れましたが、英語の授業もあって、教科書が分厚い物理の授業もあった日には鞄が重くていやでした。
こうしたことが、電子辞書で一挙に解決されたのです。素晴らしいことだと思います。今度は、これに加えてインターネットもできるようになれば、インターネットでいくつもの辞書や情報源に、どこからでもアクセスできます。これは便利ですね。インターネットに接続できるなら、辞書のブックマークさえ登録しておけば良いということになります。それで、更新の必要などなく、いつも新しい辞書が見られることになります。どこか、有料の優れた辞書を提供しているところと提携して、このパソコンを買えば有料のものを無料でみられるなどの新たなサービスを提供すると面白いかもしれません。どうせそこまでするなら、このパソコンを使えば、通常の端末でアクセスするよりもはるかにみやすいなどの、付加価値をつけると良いと思います。
誤報だったインドのUMPC
上の記事で、もう一つの方、インドの1800円パソコンその後の続報を探してみました、これは、インドが実施するe-ラーニング計画で配布されることになっている教科書などの素材を受信・保存・出力するための「コンピュータ」デバイスがその正体でした。公開されたプロトタイプは、10 x 5インチ(25 x 12.5cm)程度の箱状の物体。リードアウトは備えている(ように見える)もののいわゆるノートPC的な液晶ディスプレイはなく、もちろんキーボードも備えていません。
チップの電卓的デバイスならともかく、一般的にイメージされるノートPCを10ドルで製造することは現在の技術からしてなんでも無理と分かってはいたものの、それでもインドなら何かやってくれる!との期待が世界的に先走ってしまったようです。
http://japanese.engadget.com/tag/india/
正体を知ってしまうとがっかりですが、何か想像力を掻き立ててくれる出来事だっただけに残念な気がします。
wiMAXの可能性
wiMAX(高速無線インターネット)がとうとう都内でサービスが開始される運びとなり、こちらのほうもなかなか面白そうです。ただし、最近すっかり影が薄くなっていたPHSのウィルコムも、次世代PHSで巻き返しをはかりそうです。そうなると、eモバイルはどうするのか、なかなか面白い展開になってきました。eモバイルは、いわゆる百円パソコンでの提携で随分シェアを伸ばしましたが、ユーザーの中には「結局通信費が高すぎ、1年持使っていれば、結局元を取られてしまうどころではなく、それ以上」などという声もあがっています。
いずれにせよ、wiMAXが出現したおかげで、無線インターネットの世界もいろいろイノベーションが生まれてくると思います。展開が楽しみです。私自身は、かつて、病院の整形外科に入院したときに、病院でウィルコムを使いはじめて、その後も1~2年程度使っていましたが、料金が高いのと通信速度が遅いのに辟易してやめてしまいました。しかし、料金がある程度下がって、通信速度が上がればまた食指が動くかもしれません。
内需拡大にも大きく寄与する?
さて、ここしばらく、インターネットの世界もあまり大きなイノベーションはありませんでしたが、無線インターットという新たな地平線が見えてきました。さっきの韓国のパソコンの例や、誤報ではありましたが、一時夢を与えてくれた、インドの10ドルパソコンなど、なかなか面白かったと思います。
こうした、今までなかった新たな通信、ハードなどのITの新しい動き、内需拡大にもつながっていく可能性が大だと思います。新たな社会インフラとして、行政、民間問わず新たな、効率的でしかも、実効性のあるサービスが生まれてくると良いと思います。そうして、それが、内需拡大にも大きく寄与すると思います。
ただし、私が思うのは、wiMAXや、さっきの韓国のコンピュータなど、昔なら日本がやっていたような気がします。インドの10$UMPCなど、そこまではいかなくても、日本の技術の粋を集めれば、それに近いことができるかもしれません。身近なものの中に、パソコンを埋め込み無線インターネットで全く新たな展開などが期待できるかもしれません。何か全く新しいアィデアを日本から発信して欲しいものです。
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