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2017年1月27日金曜日

重量8トンの支那宇宙ステーションが制御不能で頭上に落ちてくる!?―【私の論評】崩壊した旧ソ連の二の舞いを演じる支那(゚д゚)!

重量8トンの支那宇宙ステーションが制御不能で頭上に落ちてくる!?

ドッキングした「神船11号」と「天空2号」
 いまや米露と並ぶ宇宙大国となった支那。人民解放軍主導で進められる宇宙開発への懸念は、軍事的脅威の拡大だけではない。拓殖大学客員教授の石平氏が解説する。

* * *

近年、支那の宇宙開発は目覚ましい進展を遂げている。昨年10月には6度目となる有人宇宙船の打ち上げに成功(神舟11号)。軌道上の宇宙ステーション実験機「天宮2号」にドッキングし、飛行士2名が33日間に及ぶ宇宙滞在を実施した。さらに2018年には「天宮」のコアモジュール(本体)を打ち上げ予定で、2022年には宇宙ステーションの完成を目指すという。

支那の宇宙開発の主な狙いは2つ。一つは国威発揚だ。冷戦時代に米ソが宇宙開発で覇を競ったように、宇宙開発は国力の象徴となる。習近平には、国内外に技術力の高さを見せつけ、宇宙開発の分野でも支那が覇権を握りつつあることをアピールする意図もある。

もう一つは、言うまでもなく軍事目的だ。1990年代から本格化した支那の宇宙開発は人民解放軍主導で進められ、有人飛行、月面探査、宇宙船のドッキングを次々と成功させてきた。

さらに支那は、2007年1月に自国の気象衛星を弾道ミサイルで破壊した。この実証実験は米国をはじめとする国際社会を震撼させた。

米国の軍事行動は人工衛星に大きく依存しており、支那が地球上からのミサイル発射で衛星を確実に破壊する技術を持てば、ハイテク化された米国軍は無力化されてしまう。これは重大な軍事的脅威である。

そうしたなか、支那の宇宙開発に新たな懸念が広がっている。2011年に打ち上げられた宇宙ステーション実験機「天宮1号」が、今年後半に地球へ落下することが報じられているのだ。

当初、支那当局は「天宮1号」が制御不能に陥っていることを否定していたが、最近になってこれを認めた。背景には、宇宙開発を急進するあまり、技術が追いついていない現実がある。

8tもある「天宮1号」の本体のほとんどは大気圏で燃え尽きるとされているが、米国の宇宙物理学者でハーバード大教授のジョナサン・マクダウェル氏によれば、「燃え尽きなかった一部のパーツが地上に降り注ぐかもしれず、落下地点も予測できない」という。

一方、「地球の表面の7割は海だから、陸地に落下する可能性は低い」との見方もある。だが、2015年11月にはスペインで、衛星の破片と見られる物体が一週間のうちに3つも落下し騒動となった。毎年、いくつもの宇宙ゴミが陸地に落ちていることを考えれば、「天宮1号」の破片が地表に降り注ぐ可能性は否定できない。

当の支那は国際社会への 影響よりも自国の利益を優先する国だから、たとえ誰かの頭に金属の塊が落ちてきても習近平は何の関心も持たないだろう。私たちは支那がそういう国であることを自覚し、禍に巻き込まれぬよう祈るしかないのだ。

●石平

【私の論評】崩壊した旧ソ連の二の舞いを演じる支那(゚д゚)!

天空1号が制御不能となって、墜落するかもしれないことは前から言われていました。それに関しては、このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
支那は、2011年に打ち上げた宇宙ステーション(軌道上実験モジュール)「天宮1号」が制御不能になったことを正式に発表した。―【私の論評】宇宙開発、軍拡は支那を滅ぼす(゚д゚)!
組立中の天空1号
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に結論部分のみ掲載します。
支那では戦闘機の旧式の戦闘機が多いのと、メンテナンスの技術も低く稼働率が異常に低いので、戦闘機の数は多いものの、日本の戦闘機と互角に実際に常時戦える戦闘機数は50機に過ぎないと推定できます。

日本の航空自衛隊の航空機は、旧式のものがほとんどないことと、稼働率は90%ですので、実際に常時戦える戦闘機は、315機です。

さすがに、50機と315機では、勝負になりません。

こう考えると、支那の宇宙ステーションも稼働率はかなり低くなることが予想されます。戦闘機の稼働率が異常に低いのに、宇宙ステーションだけが、稼働率が高くなるということは考えられません。

そうなると、支那の宇宙ステーションは、たとえ完成したとしても、NASAの宇宙ステーション管理による非効率よりもはるかに低い効率で、さらに低い稼働率で、巨大な金食い虫と成り果てることは、必定です。

宇宙開発と軍拡は支那を滅ぼすだけです。

支那が本当に実行すべきは、まずは支那共産党一党独裁体制を捨て去り、民主化、経済と政治の分離、法治国家化をすすめることです。そうしないと、支那はこのまま、中所得国の罠にはまり、図体が大きいだけの、アジアの凡庸な独裁国家に成り果てるだけです。

しかし、支那共産党はこのことには全く気づいていないようです。
日本のメディアではこのようなことは報道しないので、このようなことにわかには信じがたい人もいると思います。そのような疑問を払拭するために、渡邉哲也氏の動画を以下に掲載します。


さて、この動画をご覧いただいても、まだ判然としないかたもいらっしゃるものと思いますので、以下に支那の宇宙開発に関して振り返っておきます。

支那は50年前の完成し安定した技術をロシアから購入しているので、いまのところすべて成功しています。

支那は有人宇宙船や宇宙ステーション、月面探査機を次々に成功させています。ところがそれらはどれも、1960年台にソ連が使った技術を、ロシアから購入したものです。

皆さんご存知のように、1960年台に米ソ間で宇宙競争が起き、月に人を送ったアメリカが勝利して、その後の冷戦で勝利しました。

また米国では、アポロ計画でコンピュータやプログラム、電子制御技術が誕生し、現在の革新的なIT技術にまで発達しました。

そして今は支那が「宇宙大国」を目指して多くの計画を実現しようとしています。

2003年10月15日、大陸間弾道弾にソ連型宇宙船を搭載した神舟5号が、3カ国目の有人宇宙船に成功しました。

神舟型宇宙船はそれまでに5回打ち上げて、合計12人を低軌道で周回させ、いずれもモンゴル自治区(植民地)に着陸しています。

打ち上げは長征型長距離弾道ミサイルのロケットを利用して行われました。

長征2号Fは464トンで高さ62メートル、日本最大のH-IIBロケットは531トン56メートルなので、H-IIBの方が打ち上げ能力が大きい。

理屈ではH-IIBにロシアの宇宙船を載せれば、種子島から有人宇宙船を打ち上げ可能です。

宇宙船はソ連時代に開発されたソユーズの設計を元にしていて、ロシアから技術を購入したとみられます。

スペースシャトル引退後の唯一の有人宇宙船であったソユーズ
1961年、世界初の有人宇宙船ボストーク1号でガガーリン少佐が成功し、ソユーズ1号は1967年に打ち上げ成功しています。ただし、このときは帰還には失敗しています。

その後ソユーズは改良を重ねられて現在もロシアの宇宙船であり、スペースシャトル退役後は、世界で唯一の有人宇宙船でした。

1960年代のソ連にはまだコンピュータ技術が無く、80年代のソユーズは任天堂のファミコンのチップを使用していたという逸話も残っています。

ソユーズの技術は、構造が単純で信頼性は高く、製造や運用も簡単でした、そうして支那が使用しているのはソユーズを少し大きくした改良型でした。

支那が次に打ち上げるのが宇宙ステーションで、小型宇宙ステーション天宮1号を2011年9月に打ち上げました。

天宮1号は有人宇宙船とのドッキングに成功し、今後は大型のモジュールを打ち上げて大規模宇宙ステーションを完成させる予定でした。

ここまでは1980年代までにソ連がやっていた事で、支那が実施したのは、多くの技術をロシアから買って、新しく打ち上げたというだけでした。

ソ連時代に描かれた宇宙開発の未来想像図
ソ連はアメリカより先に人類を月に送り込むため、1960年代に無人の月探査船を送り込みましたが、支那も同じ事をしています。

2013年12月14日、嫦娥3号が月面に着陸し、無人車両が月面を走行しました。これも1976年にソ連がやっていて、月の土を採集して帰還に成功していました。

支那もこれから月の土を採集して持ち帰る計画を建てています。

月の次は火星という訳で、支那は無人の火星探査機を打ち上げる事にしており、2040年代に有人宇宙船を送り込む事になっています。

計画としては月面に有人基地を建設するとか、宇宙ステーションにレーザー兵器を搭載して全世界を攻撃可能にするとしています。

気になるのが支那はいくらの宇宙予算を使っているかで、非公開なので推測するしかありません。

アメリカのNASAは約2兆円で国防省込みで4.5兆円、欧州宇宙機関(ESA)が5000億円、日本は3500億円です。

ロシアが4000億円、インド1500億円、支那は2006年に2000億円だったと発表されています。

2011年には3500億円、現在は5000億円を超えている筈ですが、これは表向きの数字です。

現在の支那の宇宙予算は1兆円を超えている筈で、日本から大量の宇宙技術者を引き抜いたのがニュースになっています。

支那初の宇宙飛行士楊利偉氏
支那には日本の10倍以上の宇宙関連技術者が居て、報酬も日本よりずっと多いとされています。このまま支那の宇宙技術が進歩し、発展するかといえば、懐疑的な見方も存在します。

支那の宇宙技術は他の産業がそうであるように、全てソ連や西側のコピーであり、独自の技術はありません。そのためでしょうか、支那の空軍の航空機は、慢性的な部品不足で稼働率はかなり低く。パイロットの年間飛行時間も、日本の航空自衛隊の1/10程度とみられています。

アメリカのスペースシャトルで見られたように、どんなにお金を投入しても、技術の壁を越えられない場合もあります。

支那が現在実現させている宇宙計画は、どれも米ソが1960年台に実施したものばかりであり、何一つ新しいものはないのです。

既に完成した技術をロシアから買うことと、ゼロから自前で開発する事はまったく違います。今後いつまで潤沢な資金を宇宙開発に投入できるかを含めて、将来は不透明と言えます。

私自身は、支那の宇宙開発に関しては、懐疑的です。結局支那の宇宙開発は、旧ソ連のそれと同じで、何も成果を生まず、金食い虫となり、軍拡とあわせて、とてつもなく大きな投資がなされ、何も生み出さずに結局支那を滅ぼす大きな要因の一つになると思います。

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2016年1月31日日曜日

日銀のマイナス金利 投資・消費の増加につながるか―【私の論評】マイナス金利政策は当然!10%増税では、優先順位を間違えたECBよりも始末が悪いことに(゚д゚)!

日銀のマイナス金利 投資・消費の増加につながるか



日銀は29日、金融機関から預かっている当座預金にマイナス金利を導入する新たな金融緩和策に踏み切り、さらに今後も金利のマイナス幅を拡大する可能性を示唆しました。これを受けて長期金利は過去最低まで急激に下がりましたが、金利の低下が投資や消費の増加につながるかどうか、今後、新たな金融緩和の効果が問われます。

日銀は、金融機関から預かっている当座預金の一部に来月半ばからマイナス金利を導入する、新たな金融緩和策に踏み切ることを決めました。

日銀の黒田総裁は記者会見で、今回の政策のねらいについて「金利全体により強い下押し圧力を加えていく。2%の物価目標をできるだけ早く実現するため導入を決めた」と述べ、世の中の金利全般を一段と下げることで、投資や消費を活発化させることが期待できるとしました。

これを受けて、東京債券市場では29日、長期金利が一時、0.09%と過去最低の水準まで急激に下がり、金利はひとまず、日銀のねらいどおりの反応を示したほか、円安と株高も進みました。

ただ、金利が下がっても企業や個人の資金の需要が高まらなければ、金融機関からの貸し出しなども増えず、投資や消費の増加につながらないおそれもあります。日銀は必要があればマイナス金利の幅を拡大する可能性も示唆していますが、金利の低下を経済の活性化につなげ、日銀が目標とする2%の物価上昇率を達成できるかどうか、新たな金融緩和策の効果が問われることになります。

【私の論評】マイナス金利政策は当然!10%増税では、優先順位を間違えたECBよりも始末が悪いことに(゚д゚)!

今回のゼロ金利について、予め予言をしている人がいました。それは、あの高橋洋一氏です。その予言を掲載した動画を以下に掲載します。


マイナス金利の件は45分あたりから

 この動画は1月28日に収録されたものです。高橋氏としては、29日に日銀が重大発表があるとの発表をした時点で、ゼロ金利はあり得ることとして、この動画の緊急特番ということになったのだと思います。

この動画の中でも、今回の黒田総裁が、マイナス金利を導入しなければ、まともな中央銀行総裁とはいえないということを語っていました。そうして、今回実際にゼロ金利政策を宣言したわけですから、黒田総裁はまともだということです。このあたりのことについては、詳細は上の動画をご覧ください。

このゼロ金利政策、マスコミの経済記者などには意味が良くわからないようです。識者のなかにもとんでない解説をする人がいるので、そんなことに皆さんが幻惑されないように、以下にいくつかの査証(エビデンス)を掲載させていただきます。

そもそも、日銀がマイナス金利政策を宣言する前から、もう日本は実質的にマイナス金利政策をとっているといっても過言ではありませんでした。

すでに、日本銀行は、マイナス金利政策を発表する前からゼロ金利政策を放棄してマイナス金利政策を採用してしまっていました(これって、英文法でいえば過去完了)。その査証を以下に掲載します。


さて、上は、財務省が発表している国債金利情報をグラフにしたものです。昨年の12月の半ば頃から残存期間1年の国債の利回りはマイナスになってしまっていたのです。瞬間的にマイナスになったというのではないのです。それ以来マイナスが継続しまっていたのです。

そして、昨年12月13日には、5年物新発国債の落札利回りがゼロとなったとも報じられてしまっていました。10年物国債にしても、利回りは0.26%まで低下してしまっていました。

国債の利回りがマイナスになるその原因は、日本銀行が市中金融機関から国債を買い入れる場合に、額面以上の価格で購入しているからです。日銀が額面以上の価格で国債を購入すれば、落札利回りはマイナスになります。つまり、市中金融機関は、国債を担保に日銀からマイナス金利でお金を借りてしまっていたのです。

今や市中金融機関は、ゼロ金利どころかマイナス金利で日銀からお金を借りることができる時代に突入しているのです。では、何故そのようなことを日銀はするのでしょうか。

そうでもしなければ、日銀が目標に掲げた国債の買い入れが達成できないからです。そうなると日銀の掲げた物価目標を達成できなくなるからです。

さて、すでに国債のマイナス金利政策を実行している、日銀がさらに今回マイナス金利政策を発表したのにはどんな背景があり、それが日本経済にどのような影響を及ぼすのか以下に解説します。

日銀には銀行の預金口座である「日銀当座預金」があります。この「日銀当座預金」にはこれまで0.1%の金利がついていたのですが、預金の一部にマイナス0.1%の金利、つまり手数料がとられるようになるのです。

日銀はアベノミクス開始以降、銀行などの金融機関から大量の国債を購入していますが、その国債の購入代金は銀行の預金口座である「日銀当座預金」に振り込まれます。しかし、「日銀当座預金」に0.1%の金利がついたままでは、銀行は振り込まれたお金を企業の貸出しにまわすことなく、そのまま放っておくことが考えられます。



しかし、今回のマイナス金利導入により、「日銀当座預金」に利息収入ではなく手数料がかかることになってしまいました。こうなると銀行は利益を確保するために、こぞって企業にお金を貸し出すとか、株式投資をするようになることが考えられます。これがマイナス金利導入の狙いです。

しかし、ユーロ圏では欧州中央銀行のドラギ総裁がマイナス金利政策を実施しましたが、これといってマイナス金利の効果は確認されていません。にもかかわらず、今回黒田総裁がマイナス金利政策を導入したのは、どうしてなのでしょぅか。

その違いは、日本とユーロ圏の量的緩和の「量」にあります。以下の図を見てください。ユーロ圏の中央銀行である欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利導入を発表したのは、2014年6月5日。つまり、ECBは本格的な量的緩和を実施して、マネタリーベースが急拡大する前の段階でマイナス金利を導入してしまっていたのです。


ECBのマイナス金利導入は、時期尚早でした。日本の場合は、日銀の金融緩和策によって、「日銀当座預金」に銀行の預金がかなり積み上がった状態になってしまっいるので、EUとは異なり、導入すればそれなりの効果が期待できるというわけです。

これは、高橋洋一氏が動画で指摘していたように、正しい措置であり、黒田日銀総裁は、まともな中央銀行総裁であることが示されたといえると思います。

しかし、だからといって、日本経済は安泰だというわけでもありません。先日も、指摘したように、この先中国経済はしばらくかなり停滞します。アメリカの利上げによって新興国の経済が大ダメージを受けてしまう可能性も大きいです。

さらに、原油安が資源国の経済を直撃しています。また、中東の地政学的リスクも増大しています。これらが日本の経済にどのような悪影響を与えるのか、全く予断を許さない状態です。今後リーマン級の大打撃が日本を再度襲う可能性があります。 

今後の、不測の事態に備えるためにも、日本政府は早急に2016年度の補正予算を組み、金融緩和を拡大して、財政金融両面でさらなる景気対策を施さなければなりません。

10%増税などやっている場合ではありません。まずは、景気回復、デフレ完全脱却が今の日本にとっては最優先課題です。安倍政権にはECBのように政策の優先順位を間違えないようにして欲しいです。もし、10%増税など予定通りに実行してしまえば、ECBの優先順位の誤りどころの話ではありません。

ECBが優先順位を間違えて、マイナス金利政策をやっても、効果が出ないだけで、それ自体が経済に甚大な悪影響を及ぼすわけではありません。しかし、デフレ完全脱却前の、増税は甚大な悪影響を及ぼすのは必定です。そんなことは、私達は8%増税の大失敗ですでに学んでいるはずです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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