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2018年7月29日日曜日

【正論8月号】日本のマスコミが報じないトランプ・ロシア疑惑の真実 ~リベラルたちの“国家犯罪” オバマ・クリントン・ゲート―【私の論評】日本メディアのトランプ・安倍報道は最初から色眼鏡でみて疑え(゚д゚)!

【正論8月号】日本のマスコミが報じないトランプ・ロシア疑惑の真実 ~リベラルたちの“国家犯罪” オバマ・クリントン・ゲート


国際政治学者 藤井厳喜


トランプ大統領 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 ※この記事は、月刊「正論8月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

 今、アメリカでとんでもない事が起きている!

 しかし日本のマスコミはこれを一向に報道しようとしない。このアメリカ政治の歴史的大事件のあらすじを本稿では述べてみたいと思う。

 現在のアメリカでは、ウォーターゲート事件を上回る、米国憲政史上最大とも思われるスキャンダルが爆発している。ウォーターゲート事件で時のニクソン大統領は辞任に追い込まれた。しかし、この政治スキャンダルで追及されているのはトランプ大統領ではなく、オバマ前大統領やその政権の関係者、そしてヒラリー・クリントン前大統領候補(元国務長官)などのリベラル勢力なのである。

実体のなかったロシア・ゲート

 日本ではいまだに、所謂「ロシア・ゲート問題」でトランプ政権が揺さぶられていると思っている人が非常に多い。ところが今やロシア・ゲート問題などは全く存在しないことが誰の目にも明らかになっている。2016年の選挙中に所謂「ロシア・ゲート問題」が騒がれ出してから、丸2年経つ。トランプ政権発足後に、モラー特別検察官が任命されてから1年以上経つが、トランプ陣営がロシア側と共謀していた事実は何一つ見つかっていない。モラー特別検察官の捜査は完全な空振りであった。

 実は今年の2月16日に、モラー特別検察官はロシア人13人とロシア企業3社を詐欺・身分盗用・不正送金などの罪で起訴している。ところがこの折に開かれた記者会見で、モラー特別検察官の捜査を監督する立場にあるロッド・ローゼンスタイン(Rod Rosenstein)副司法長官が、「ロシアの違法工作はあったが、それに加担したアメリカ国民は一人もいなかった」と明言しているのである。勿論、このアメリカ国民にはトランプ本人や、トランプ陣営の要人も含まれている。つまり反トランプ色の強い司法省の責任者が、「長い時間をかけて捜査をしましたが、所謂トランプ陣営のロシア・ゲート事件は存在しませんでした」と明言したに等しいのだ。こういった単純明快な事実関係すら報道されていないのが日本のメディアの実情である。

モラー特別検察官

 それでいまだに筆者自身、時々、講演会などで「ロシア・ゲートでトランプ政権はもつのですか?」というような質問を受けることが多いのである。「ロシア・ゲートなど全く存在しません」と回答すると、質問者はあっけにとられている。そこで言葉を足して「安倍首相のモリカケ問題と一緒で、反対勢力は騒いでいますが、全く実体は存在しなかったのです」と言うと、どうやらみんな納得してくれるようである。

反トランプ・クーデターを仕掛けた「ディープ・ステイト」

 一連の流れを現在の時点から総括してみると、以下のようなことが分かってきている。

 先ず、恐らくオバマ大統領を含むオバマ政権の要人、そして司法省を中心とするリベラル派の官僚達は2016年の大統領選挙でトランプに脅威を感じていた。何としてもトランプ当選を阻み、ヒラリー・クリントン候補を当選させるのが、彼らの共通の使命感となった。ヒラリーを当選させる為には、2016年の6月には既に大問題になっていた所謂「e-mail問題」を隠蔽しなければならない。これはヒラリー・クリントンがオバマ政権第1期で国務長官を務めていた時に、国務省の機密扱いのメールまで個人サーバで扱っていたという明らかな法律違反問題である。実は法律の規定通りに判断すれば、機密情報を私用サーバで扱っていたというだけで重罪に値するのである。ところが、時のロレッタ・リンチ司法長官とコミーFBI長官は、明らかにヒラリーを政治的に支持する立場から、彼女を起訴せずに、事実上、“無罪放免”してしまったのである。これが第1のオバマ政権の大きな罪である。

機密情報を私用サーバで扱っていたヒラリー・クリントン氏

 そして第2の罪は、当選に向かってばく進していたトランプ候補の足を引っ張ったことである。その謀略として用いられたのがロシア・ゲートという仕掛けであり罠であった。あたかもトランプ陣営とロシア政府が関係があるかのような噂を流し、それによってトランプ候補にダメージを与え、当選を阻もうとしたのである。それをヒラリー・クリントン陣営や民主党が行なっただけではなく、司法省とFBIも行なったというところが最大の問題点である。つまり特定の候補の当選を阻む為に、本来、厳正に中立でなければならない連邦政府、特に司法省やFBIが、選挙に直接介入してしまったのである。現在では、違法なプロセスにより許可を得て、トランプ陣営を情報監視していた事実や、FBIが直接トランプ陣営にスパイを送り込んでいた事実まで明らかになっている。

 オバマ政権は、自らと同じ民主党のヒラリー・クリントン候補を当選させる為に、公的権力を利用して、大統領選挙戦そのものに直接、干渉していたのである。これは、オバマ大統領自身の指示によるもので、それにロレッタ・リンチ司法長官やコミーFBI長官が従ったものではないのか。であるとすれば、それは大統領の犯罪そのものであり、ウォーターゲート事件などをはるかに上回るアメリカ憲政史上最悪の政治スキャンダルの1つである。

 大統領が自分の仲間を選挙で当選させる為に、司法省やFBIという政府機関を使ったというのであれば、法の支配も民主政治もあったものではない。まるで発展途上国の独裁政治と少しも変わらないではないか。実際、この事件の実態が明らかになるにつれ、アメリカの愛国者たちは「アメリカもバナナ共和国になってしまった」と嘆いている。「バナナ共和国」とは、法の支配もデモクラシーも存在しないラテンアメリカの独裁国を皮肉ったアメリカの俗語である。アメリカももう、バナナ共和国を笑ってはいられないわけだ。

 ここで「ディープ・ステイト(Deep State:深層国家)」という言葉が登場してくる。これは、トランプ政権を支持している保守派の人達が好んで使う言葉である。ディープ・ステイトとは、謂わば、国家の中の国家とでもいうべき存在で、この場合は、連邦政府内におけるリベラル派官僚やリベラル政治家の暗黙の組織であり、常にリベラルな国家解体的な政策を推進し、保守的な政策の実行に抵抗している。連邦政府内では司法省や環境省や国務省内で彼らの影響力は著しく、またFBI、CIA、NSAなどの情報機関の中心部にも彼らは浸透している。ディープ・ステイトはトランプ候補の当選を阻むために、積極的に抵抗と妨害を続け、トランプ当選後は彼を弾劾や辞職に追い込むべく活動している。ディープ・ステイト派官僚が行なう情報リークと大手マスコミが一体となってアメリカ社会にアンチ・トランプ・ムードを蔓延させているのである。

 ディープ・ステイト派官僚のいう「リベラルな政策」とは、民主国家アメリカを解体させるような政策である。彼らは移民法の厳格な執行や、社会福祉詐欺の取締りを妨害し、環境条例の規制緩和に反対している。コミー前FBI長官やモラー特別検察官やローゼンスタイン副司法長官などはディープ・ステイトのこの目に見える氷山の一角に過ぎないのだ。


 ディープ・ステイトというような具体的な抵抗組織があるかどうかはともかくとして、事実上、連邦政府内のリベラル派官僚はトランプの当選を阻む為に、そして当選後はトランプを辞職に追い込むべく、様々な謀略を巡らしてきたのは否定の出来ない事実である。

リベラルメディアの堕落

 ウォーターゲート事件では、ニューヨークタイムズを始めとする大手リベラル派マスコミはこれを「権力の犯罪」として鋭く糾弾した。ニクソン大統領はこれに抵抗できず、大統領弾劾を待たずに辞職する道を選んだ。しかし現在、オバマ政権による選挙干渉と権力犯罪が明らかになったにも関わらず、リベラル派マスコミは一向に声を挙げようとしない。現在のアメリカでは、デモクラシーの基礎を成す法治主義、言い換えれば「法の支配」そのものが危機に瀕しているのである。時の政権が、自らのお仲間(クローニー)を当選させる為に、政府機関を使って策謀することが許されるならば、法の支配は最早、ないも同然である。そしてこのデモクラシーを危機に陥れる権力犯罪の責任が厳しく糾弾されなければならない。追求の矛先は当然、オバマ前大統領自身にも向かうことになるだろう。にも関わらず、リベラル派マスコミは、このデモクラシーの根幹を揺るがす権力犯罪に対して、沈黙を保つのみである。それだけではなく、有りもしないロシア・ゲート事件をいまだに騒ぎ立てている。保守派の権力犯罪は許せないが、リベラル派の権力犯罪なら許すとでもいうのだろうか。それではそもそも法の下の平等も、そして法治主義そのものも否定することになるのだ。アメリカのリベラル派メディアの堕落はここまで来ている。

「ヌーネス・メモ」が暴いた 恐るべき権力犯罪

 米下院情報委員会のデビン・ヌーネス委員長(Devin Nunes:共和党・カリフォルニア)は2018年1月18日に委員会として、FBIや司法省の不正行為を調査した結果を1つのメモにまとめた。これは、下院情報委員会のメンバーが司法省やFBIの内部機密文書を査読し、その調査結果をまとめたものである。

米下院情報委員会のデビン・ヌーネス委員長

 文書自体は機密扱いされているため、査読した下院情報委員会のメンバーも、その内容について公にすることが出来ずにいたが、ヌーネス委員長が調査内容に基づいてメモを作成したのである。このメモ自体も当初は、機密扱いであったが、これをトランプ大統領が2月2日に機密解除することによって一般に公開された。ヌーネス委員長は、デモクラシーと法の支配を守るために、FBIや司法省の違法行為を鋭く追及する立場である。

 ヌーネス・メモの本文は、たった3ページと3分の1ほどの簡潔なものであるが、その意味するところは重大である。以下、ヌーネス・メモの要点を紹介しよう。

 ●2016年の米大統領選挙の際にFBIがトランプ陣営を情報監視していた。

 ●直接の情報監視の対象となったのは、トランプ大統領候補の外交問題アドバイザーであったカーター・ペイジ(Carter Page)氏である。

 ●当然、FBIと司法省は、何故、カーター・ペイジ氏とトランプ陣営を情報監視しなければならないかの理由を外国情報監視裁判所(FISC)に申請しなければならない。その申請理由が説得力のあるものであれば、FISCは情報監視許可を出すことになる。

 ●ところが、FBIと司法省が提出した「証拠」は、実は「スティール・レポート」と呼ばれているものであった。この「スティール・レポート」はイギリスの対外諜報機関MI6の元ロシア課に所属していたクリストファー・スティール氏が執筆したものであった。ところがスティール氏をカネで雇い、トランプ候補を中傷するレポートを書かせていたのは、ヒラリー・クリントン陣営と米民主党全国委員会なのであった。(初期にクリストファー・スティール氏に反トランプのレポートを依頼したのは、共和党大統領予備選におけるトランプのライバル候補であったと言われている。)

クリストファー・スティール氏

 ●司法省とFBIは、誰が「スティール・レポート」を書かせたかという、その出所を隠蔽したまま「スティール・レポート」の内容を客観的な証拠と見せかけて、FISCの裁判官達を騙して、トランプ陣営の盗聴・情報監視許可を入手していたのであった。

 ●「スティール・レポート」の内容は、全くのガセネタであり、トランプ陣営とロシア側が共謀しているという全く根拠のない偽情報であった。

 「ヌーネス・メモ」を詳しく読んでいくと、次のような事実も分かる。

 ●司法省とFBIが、上記の外国情報監視裁判所に出した申請書を見ると、2016年9月23日にYahoo!ニュースが報じた情報が引用されている。これはトランプ陣営とロシア側の共謀を主張するものであった。著者はマイケル・イシコフで、カーター・ペイジ氏が2016年7月にモスクワを訪問したことを取り上げている。このニュースが謂わば、傍証であるということで、外国情報監視裁判所に提出されたのであるが、このYahoo!ニュースの情報源になっていたのがクリストファー・スティール氏自身なのであった。だからYahoo!ニュース自身は傍証にもならず、情報源は同じクリストファー・スティールだということが確認された。

 ●実はクリストファー・スティール自身が、2016年9月に他のメディアともコンタクトしていた事実が明らかになっている。スティールは、FBIの情報提供者として認知されていたが、そういった人物はマスコミとコンタクトし、情報を提供することは禁止されている。スティール自身は10月30日に、情報提供者不適格ということで排除された。

 ●スティールは情報提供者として排除される前も排除された後も、司法省次官補のブルース・オア(Bruce Ohr)とコンタクトを続けていた。スティールは2016年9月の時点でオア次官補に対して、トランプに対する極端な嫌悪感を伝え、「トランプの大統領当選を何としても阻まなければならない」と語っている。

 ●しかもこのオア氏の夫人は、フュージョンGPS社の職員であった。フュージョンGPS社はヒラリー・クリントン陣営とクリストファー・スティールを繋いだ仲介機関である。フュージョンGPS社がスティールを直接雇い「スティール・レポート」を書かせた。ヒラリー・クリントン陣営と米民主党全国委員会は、弁護士事務所を通じて、フュージョンGPS社に代価を支払い、その資金がスティールに渡されていた。

 単純化していうならば、ヒラリー・クリントン陣営とFBI幹部が、トランプ追い落としの為に共謀して、違法なトランプ陣営の情報監視を行なっていたのである。これを実証した動かぬ証拠が「ヌーネス・メモ」なのである。

 尚、これに反論する為に、下院情報委員会の民主党委員が、2018年2月24日にメモを公開した。執筆したのは、アダム・シフ下院議員である。これは10ページのメモであり、表面上はヌーネス・メモに反論するものである。しかし、2月25日のウォール・ストリート・ジャーナルによれば、このシフ・メモは詳細に読めば、ヌーネス・メモを裏付けるものでしかない。つまり「スティール・レポート」こそがFBIがトランプ陣営を情報監視する主要な証拠として提出されており、しかもそのスティール・レポートを誰が書かせたかは隠蔽されていたのである。シフ・メモはこの2つの事実を覆すものではない。

副司法長官自身が否定した ロシア・ゲートの存在

 所謂「ロシア・ゲート」でロシア人13人とロシア企業3社を起訴したのを受け、ローゼンスタイン副司法長官が2月16日に行った発表の中で、重要なのは次の様な事実である。

 ●複数のロシア人やロシア企業が2016年のアメリカ大統領選挙に影響を与えようとしたのは事実。

 ●しかし、これらロシア人の犯罪行為に、実情を知りながら加わったアメリカ国民は一人もいなかった。

 ●又、ロシアのこの違法工作によって、アメリカ大統領選挙の結果が変えられることもなかった。

 ●更に、プーチン大統領やロシア政府がこういった政治工作にかかわった証拠は何一つ発見されていない。

 中でも最も重要なのは、「実情を知りながらロシアの情報工作に参加したアメリカ人はいなかった」という点であろう。記者会見でも副長官はこの点を強調していた。この言葉をそのままに受け取れば、当然「ロシア側とトランプ陣営が共謀した選挙活動はなかった」という結論になる。というか、それ以外の結論を下すことは不可能である。

 モラー特別検察官の任務は「トランプ陣営がロシア政府と共謀して、大統領選挙の結果を歪めたのではないか」という疑惑の捜査だが、「そういった事実はなかった」ということが起訴を通じて明らかになったのである。「ロシア・ゲート」なるものが全く存在しないことを、モラー特別検察官とローゼンスタイン副長官が証明してみせたのだから、皮肉な結果である。ちなみにローゼンスタイン副長官は、コミーFBI長官などと共に、トランプの大統領選当選を妨害しようとした司法省高官の一人であり、モラー特別検察官と共謀していると批判されている。要するに、「ロシア・ゲート」は最早、完全に終わったのである。

 勿論、今後、別の事実が発見され、新たなる人物が起訴されるという天文学的な可能性は存在する。しかし、それ以上の可能性を議論することは神学論争になってしまうだろう。

反撃に出たトランプ陣営

 ロシア・ゲートが存在しないことは明らかになっても、モラー特別検察官などはトランプ大統領の個人弁護士マイケル・コーヘン氏に嫌がらせ的な捜査をして、トランプへの抵抗を続けている。しかし最早、勝負あったというべきだろう。

 トランプ陣営は反転攻勢に出ている。2018年5月21日、トランプ大統領は、自らの陣営が2016年の大統領選挙で、FBIによって、政治目的のために情報監視されていたかどうか調査するよう司法省に正式に命じた。焦点は、オバマ政権関係者がそのような要請をFBIに行なったかどうかである。状況を考えれば、オバマ大統領自身がトランプ陣営へのスパイ行為を命じた可能性が疑われる。もしセッションズ司法長官やローゼンスタイン副長官が大統領命令に従わなかったら、トランプは彼らを更迭する事が出来る。

 6月14日、司法省のマイケル・ホロウィッツ監察官はヒラリー・クリントンのメール問題で、報告書を提出した。報告書でコミーFBI長官やリンチ司法長官の判断ミスを指摘したが、違法行為はなかったと結論づけたのだが、早速、翌15日、トランプは「ホロウィッツ監察官の捜査は完全に偏っており、結論は間違っている」と批判した。監察官自身は司法省の役人であり、司法省やFBIを弁護する立場に終始している。

 それにしても、ウォーターゲート事件を上回るこれだけの大事件を一切、報道しない日本のマスコミとは一体何なのだろうか?

■ふじい・げんき 昭和27年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。米クレアモント大学大学院を経て、ハーバード大学大学院博士課程修了。著書に『日米対等』(祥伝社)

【私の論評】日本メディアのトランプ・安倍報道は最初から色眼鏡でみて疑え(゚д゚)!

オバマ・クリントンゲート事件に関して、これほどまとめて報道されたのはブログ冒頭の記事以外においては、日本おいては皆無だと思います。そのため、今回はこの記事を掲載させていただくことにしました。

ブログ冒頭の記事の内容に関しては、このブログでも過去に掲載したきたものも多いです。ただし、このブログでの紹介は、断片的なものを何度も掲載してきたため、上の記事のようにまとまったものではありませんでした。

それにしても、私自身はブログで何度かこの件について事実を調べつつ掲載してきたので、ロシア・ゲートなる疑惑は、虚構に過ぎないということはしっかりと把握していましたが、そうではない人も大勢いるということを改めて知り、驚いています。

ヒラリー・クリントン陣営とFBI幹部が、トランプ追い落としの為に共謀して、違法なトランプ陣営の情報監視を行なっていたのは、昨年の暮あたりには明らかになっていました。これを実証した動かぬ証拠が「ヌーネス・メモ」なのです。

最近は、ロシア・ゲートについてはほとんどテレビで報道しなくなったので、この件については日本のマスコミもロジア・ゲート疑惑は虚構に過ぎないことを理解してのことかとも思っていたのですが、そうではないようです。

私自身は、ニュースの入手先は、テレビや新聞ではなく、ネットによるものがほとんどあり、米国に関することは、保守系も含む米国のサイトも直接見ているので、やはり日本国内の一般の人とは感覚が少し違うということに改めて思い知らされました。

まさに、藤井厳喜氏が語るように、「安倍首相のモリカケ問題と一緒で、反対勢力は騒いでいますが、全く実体は存在しなかったのです」であり、そのことがほとんど日本国内では報道されていないのです。これについては、つい最近もこのブログに掲載したばかりです。その記事のリンクを以下に掲載します。
米ロ会談が酷評でも支持率上昇のトランプ―【私の論評】日米マスコミの報道は鵜呑みにできない、特に総理と大統領関連の報道はそうだ(゚д゚)!
ベルギーの首都ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、
北大西洋理事会の会合の会場に到着したドナルド・トランプ米大統領(2018年7月11日)

 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の結論部分のみ以下に引用します。
そもそも、このブログでも過去に何度か述べているように、米国のマスコミはリベラル派が牛耳っています。新聞はすべてが、リベラル派です。テレビ局では唯一フォックスTVだけが、保守派で他はリベラルです。 
報道する時の視点はすべてリベラル派の視点からによるものです。米国のマスコミの報道だけを見ていると、それは米国の半分だけみていることになり、もう半分の保守派についてはスルーすることになります。 
それは、日本の安倍総理の報道も、産経新聞などを見ることなく、朝日新聞やテレビ報道を真に受けていれば、とんでもないことになると同じことです。 
日米双方とも、マスコミの大部分は偏向しているとみなすべきです。そもそも、両方ともトランプ大統領の登場を予測できませんでした。そんなマスコミを単純に信じ込むことはできません。
ニューズウィーク日本版は、今年の3月5日以下のような記事を掲載していました。
トランプ、習近平を「終身国家主席」と賞賛 「米国でもいつか試したい」
トランプ米大統領は3日、中国共産党が国家主席の任期撤廃案を明らかにしたことに関し、無期限で任期を務められることになるとして習近平国家主席を称賛した。CNNが報じた。 
撤廃されれば、習氏は2023年以降も続投できることになる。 
CNNによると、フロリダ州での非公式な資金集めイベントでトランプ大統領は「習氏はいまや終身大統領、終身大統領だ。そして、習氏は偉大だ」と発言。「そして、習氏にはそれが可能だった。素晴らしいことだ。われわれもいつか試してみなくてはならないだろう」と述べ、支援者から拍手を浴びたもようだ。 
トランプ大統領が米大統領の任期延長について発言したものか、冗談だったのかは不明。ホワイトハウスからのコメントは得られていない。 
民主党下院議員のロー・カンナ氏はツイッターで「これが冗談だったのかどうかにかかわらず、習氏のように終身大統領(国家主席)となることに言及するのは、米国の大統領が明らかにした心情として最も米国的らしくないものだ」と述べた。 
米国の大統領は、ルーズベルト大統領が1932年以降4回選出された以外は、慣例的に2期(1期は4年)が最長となっていた。1951年の憲法改正後、任期は最長2期と定められた。
このCNNの報道は日本版ニューズウィークばかりではなく多くのメディアが引用していました。

トランプ大統領は、習の「終身国家主席」は、「すばらしい!」といっています。ところがその一方で、対中強硬派を政権につけ、貿易戦争を大々的に開始しました。トランプ大統領の行動を見れば『主席任期撤廃』を期に反中に旋回しています。トランプ氏の本心はどちらなのでしょうか。

その本心に近づくには、10年前のトランプ氏の著書が役立つかもしれません。

トランプ大統領は、ビジネス本の分野でのベストセラー作家でした。10年前に出版されたロバート・キヨサキとの共著『あなたに金持ちになってほしい』を読むとトランプ氏がビジネスの世界で「自分を表現する」ことに特別の価値観を認めている人物であることがわかります。


私も耳にしたことがあるが、従業員なのに「まるで会社が自分のものであるかのような働きぶりだ」と評判の立つ人がいる。自分が会社のオーナーであるかのように、その成功を唯一の目的に一途に働く人たちだ。自分のビジネスを持ちたいと思ったら、一つの目的に向かって献身することが必要だ。例えば、ビジネスオーナーには労働時間に制限はない。何日も休まずに働くことさえある。それに、最終的な責任はすべてオーナーにかかってくる。 
私はそういう責任を負うのが好きだ。自信が湧いてくるからだ。疲れるどころか、エネルギーを与えてくれる。そういうプレッシャーを楽しめないという人もいるが、そういう人は従業員のままでいた方がいい。 
もちろん、自分のビジネスを持つことには、誰の目にも明らかなご褒美がついてくる。それは説明するまでもないだろう。一度自分のビジネスを持つと、他人のために働く生活に戻るのはむずかしくなる。どう考えてみても、この二つの世界は違う。 
だからこそ、自分の船の船長であり続けるために、あれほど一生懸命に働こうという気にもなるのだ。自分のビジネスを持てば、あなたは毎日自分に向かってこんなふうに言うことができる。「すべては私から始まる―今、ここで、今日!」これは実にすばらしい気分だ。 
自分のビジネスを持つのは木を育てるようなものだ。ビジネスも季節の変化や嵐を乗り越え、美しい夏の日や冬の猛吹雪を経験して生きる生命体だ。それは成長を続けるものであり、文字通り自分自身を表現するものでもある。私が、自分のやることの品質管理に細心の注意を払っている理由の一つがここにある。 
自分を表現するものが何かあったら、自分の知るかぎり、あるいは達成できるかぎりそれを最良のものにしておきたい。そうすれば、自分に対するハードルをどんどん高くすることができるし、決して退屈しなくてすむ。そのことは保証してもいい。
トランプ氏にとって勤勉はとても重要な価値なのです。ビジネスの目的は、金を稼ぐことではなく、「木を育てる」ようなものなのです。金はその結果としてついてくるのです。これは典型的なピューリタニズムの原理です。3度の結婚、派手な女性関係、贅沢な生活などは、トランプの上っ面で、本質はとても真面目で仕事を通じて社会に貢献したいという信念を持っている人物なのです。

さらにトランプ氏は、自由という価値を重視しています。
会社勤めをしていて退屈な仕事があったとしても、会社をやめる以外にできることはほとんどない。でも、自分のビジネスならば自分でコントロールすることができるし、それはより多くの自由があることを意味する。「自由」というのはなかなか興味深い言葉だ。 
なぜなら、自由にはふつう代価が伴うからだ。ビジネスオーナーのほとんどは従業員よりも何時間も多く働いているが、他人のために働く方がましだと言う起業家に私はお目にかかったことがない! ただの一度も……。 
「自分を表現する」という話は、特に芸術や文学に関して、みんなどこかで聞いたことがあるだろう。ビジネスでも自己表現が可能だ。私はビジネスも一つの芸術だと思っている。鍛錬、技術、忍耐力など、ビジネスと芸術には多くの共通点がある。表現の自由もその一つで、それこそが、ビジネスオーナーであることが特にすばらしい理由だ。 
自分がやりたいことについてビジョンが湧けば、私はそれに取り組み、実現させる。もちろん、土地の用途規制などその地域の規則には従わなければいけないが、アイディアやそれを実現するためのパワーは私の中にあって、誰にも邪魔されることはない。こういうのはすごく気分がいい! 
人がインスピレーションを受けるのには、何らかの理由がある。インスピレーションはやる気を起こす源だ。インスピレーションが湧き上がっても、それに注意を向けないでいると、人は欲求不満に陥る。インスピレーションを持っていて、それをもとに勤勉に、集中してやり続けることができる人には、自分のビジネスを持つことを考えてみるように勧める。 
ほかのことをやるより大きな見返りがあるし、「自分でまいた種を自分で刈り取る」という古いことわざはここにも当てはまり、きっと大きな収穫を得ることになるだろう。これは考えてみるだけの価値がある。
インスピレーションに基づいて、「自分に対するハードルをどんどん高く」しているうちに、トランプ氏は、アメリカ合衆国大統領になってしまったのです。

第三者的に冷静に観察すると、トランプ氏の主張は、国内的には米国人に勤勉さを取り戻すことを訴えています。そして、勤勉さに相当する報酬が得られるシステムを構築しようとしています。外交面では、米国にとって、直接的な利害関係のない問題には関与しないという非介入主義です。

しかし、直接的な利害関係のある問題には関与するということです。勤勉であり、自由を愛するトランプ氏は、中国の価値観とは真っ向から対立することになります。

そもそも、中国は民主化されておらず、政治と経済も分離されておらず、法治国家化すらされていません。典型的なピューリタニズムの原理に基づき行動する典型的な米国の保守層に属するトランプ氏はもともと、中国とは価値観を共有することはできません。

トランプ氏にとっては、ピューリタニズム的な勤勉が報われるような社会にしたいとこですが、それを邪魔するのが、中国なのです。中国による、知的財産権の侵害はもとより、中国にの現体制化における米国との貿易は、そもそも米国の勤労者にとって不利益をもたらすものであるというのが、トランプ大統領の考えです。

 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(マックス・ヴェーバー著、
大塚 久雄訳、岩波文庫)の中の挿入画 ピューリタニズム的な勤勉の原点が掲載されている

そうして、トランプ氏の典型的なピューリタニズムの原理に基づく行動こそが本来米国の富を築いてきたのですが、この原理にもとづく行動は、現代の米国のリベラル派からすれば、過去に戻るというだけであって、せっかく長年かけてリベラルが気づいてきた社会に逆行するものでしかないわけです。

ただし、米国ではリベラル派がマスコミはもとより、政治や学問の世界、ありとあらゆるところで、主流派となったので、本来米国の人口の半分近くを占めるはずのビューリタニズム的な勤勉をバックボーンとする保守層の考えはごく最近まですっかりかき消されてきたといのが現実でした。

半分の人々の考えを無視するというのは、とても民主的なやり方ではありません。かといつて、保守が主流となってしまうというのも、民主的ではないです。保守とリベラルがどこまで、価値観を共有できるかが鍵です。

トランプ政権下では、米国が外交面で内政面でも本格的にチェンジ(変化)する可能性が大です。

以上のようなことを日本のマスコミは全く無視しています。日本のメディアによるトランプ大統領報道、安倍総理報道は最初から色眼鏡でみて疑うくらいが丁度良いです。

2018年2月7日水曜日

【米国:意見】トランプ政権1年目を考える:退役軍人であり、アフリカ系アメリカ人であり、母親として―【私の論評】トランプ大統領を色眼鏡ではなく等身大で見るべき(゚д゚)!

【米国:意見】トランプ政権1年目を考える:退役軍人であり、アフリカ系アメリカ人であり、母親として

Fox News by Kathy Barnette 2018/01/20】

キャシー・バーネット 写真はブロク管理人挿入 以下同じ
2018年1月20日でトランプ大統領就任一年を迎えました。アメリカの政治において他に類を見なかったこの365日間を振り返ってみました。

2017年1月20日にトランプ大統領が就任の宣誓をしてから多くの事が変わりました。しかし一つだけ絶えず続いている事があります。それは左派、多くの民主党支持者、マスコミ関係者、そして一部の共和党支持者だと称する人々から大統領に向けられる、大統領に対する怒りと誹謗中傷です。未だかつて、これほどに人格攻撃と非難を受けた大統領は殆どいません。

トランプ大統領は、「無能」「人種差別主義者」「精神疾患持ち」「ボケている」「汚職政治家」だと批難を受けました。ロシアと共謀をして選挙に勝利した疑いで捜査が行われていますが、この捜査も長引き終わりが見えないのです。

彼に対する反対はあまりにも病的で、ライター兼コメディアンのジェン・スタッツキー(「Late Night with Jimmy Fallon」「Parks and Recreation」「Broad City」の番組のライター)は「トランプを支持している人は、子供を取り上げられるべき」などとツイートをした位です。


トランプ政権が発足してから1年が経ちました。私は、この国を率いるためにアメリカ国民によって選ばれた彼を支持する事についてよく考えてみました。 黒人女性として、母親として、退役軍人として彼を支持し続ける事は果たして正しい事なのだろうか。批判している人たちが言っているほど彼は果たして酷くて極悪な人なのだろうか。彼のアイディアはいい加減で危険なのか。私が愛するこの国を傷つけているのか。

彼を支持する事によって私について何かいわれるだろうか。これ程嫌われている人を支持する事によって自分の誠実さと信条を曲げる事になるのでしょうか。トランプ支持でありながら良い人間でいる事が可能なのでしょうか。

トランプ大統領のツイートだけではなく政策を吟味したところ、私は大統領を支持しながらも自分の人生を誠実に生きる事が出来ると確信しました。

その理由を教えましょう。

まず黒人女性として、黒人コミュニティにおけるトランプ大統領の貢献はおおむねポジティブなものだと思っています。
2016年にドナルド・トランプ氏に投票した人々同様に、私は彼の選挙集会に何回も出席をしました。これほどに温かく迎えられた事は、今までありませんでした。その晩の間、私の子供たちは親代わりの人、叔父、叔母、従兄弟が出来たかのようで、アメリカ人として誇りと激昂に包まれていました。

これらの個人的な逸話以上に、トランプ大統領が黒人コミュニティに及ぼした影響を示す確実なものがあります。昨年12月の黒人失業率は6.8%に落ちました。これは過去45年間のうち、最も低い数値で、1%も減少しました。つまり、黒人の雇用がおよそ48万件増えたということです。これはただの数値の話以上に、これにより人生が変わった人々の話なのです。

更に、黒人と白人の失業率の差(黒人の失業率と白人の失業率を引いた数字)が3.1%に縮まり、記録上最小となりました。黒人の失業率が白人の失業率と同じになって欲しいかといえば、もちろんそうです。オバマ大統領もそのように望んでいたと思います。ですが、トランプ大統領の元で私たちは正しい方向に進んでいて、人種間の失業率の格差がなくなる事を願っています。

それに加えてトランプ大統領が署名した減税についての政策は、企業によるアメリカへの投資、雇用促進、賃金の上昇を目的としています。それによって、株価は上昇し、100以上もの企業がトランプ政権による減税と大幅な規制緩和によってボーナスや手当を支給する事が出来ました。

これら全ては皆のためになる強い経済へと結びついています。昔から伝わる名言には、「雇用主なくして雇用される側はなし」と「満ちてくる潮は全ての船を浮かび上がらせる」というのがあります。

次に、退役軍人としてトランプ大統領の退役軍人における貢献がポジティブなものだと思っています。

この国では退役軍人が2000万人以上います。非常に残念なこと、一日平均22人の退役軍人が自ら命を絶っています。退役軍人として、この酷い数字は心が痛むものです。健康保険や税の改革では駆け引きが行われてきたものの、VA(退役軍人省)の意見は妨害されませんでした。

退役軍人長官のデービット・シュルキンは、重要な事柄を前進させ、政党間の意見の違いを乗り超える事に成功しました。退役軍人は今までよりも迅速に手当を受け取っています。障害給付金を受け取るのに125日以上待っている退役軍人は611,000人から86,000人に減りました。

復員軍人援護法はほぼ永久的になり、これにより退役軍人はタイミングによる制限を受ける事なく、政府からの支援を受けながら教育を受ける事が出来るようになりました。

更に、トランプ大統領の元で成立された新しい法律によれば、退役軍人省の従業員で成績不振と不始末によって退役軍人の待遇を損ねた場合に解雇する事が可能になりました。退役軍人省はまだ問題がありますが、著しい進歩を遂げているのが目に見えます。これらの政策は良いものであり、決断力に満ちたリーダーシップを反映しています。

最後に、母親としてトランプ大統領の貢献が私の子供たちにとって有意義なものになったと思っています。

安全保障は、夜寝る前に全てのドアの鍵をかけるのと同じくらい重要な事だと思っています。誰が私の家に入るのかを知る権利があるように、誰が私の国に入国するのか知る権利があるのは極めて筋が通っていることだと思っています。

トランプ大統領の70項目にわたる移民制度計画を読みました。母親として、他者を死亡させた罪に問われた人が釈放されるという、時代錯誤の制度を撤廃する事の何が反米的なのか理解に苦しみます。

酒酔い運転の前科がある不法滞在者が起こした交通事故によって、唯一の子供を亡くした母親と話した事があります。私は、同じ母親として、子供を一人でも犠牲にする事は出来ません。だからこそ私は、トランプ大統領が複数の酒酔い運転の前科がある不法滞在者の強制送還が出来るよう、強制送還の条件の拡大を支持する事が恥ずかしいとは思っていません。

反社会的集団のメンバーが、移民としての恩恵を受ける事を阻止する事の何が間違っているのでしょうか。なぜ私たちはそれを税金で賄わなければいけないのでしょうか。私は、南方の国境に壁を作るという案も含めて、トランプ大統領が掲げた70項目の全てが合理的で必要な事だと思っています。アメリカを再び安全な国にするための沢山のステップのうちの最初のステップだと思います。

思い出して頂きたいですが、家の外にいる人々が嫌いだからドアに鍵をかけるのではありません。私たちは、家の中の人々を愛するからこそ家の鍵をかけるのです。それすらしないというのは、私たちに託された義務、すなわち家族と国を守る義務を放棄する事になるのです。

これらの事を踏まえて、私はトランプ大統領を支持しつつ、良き人間であり続ける事が出来るという結論に至ったのです。彼は完璧な人間でしょうか?彼の言動やツイートの全てに満足しているのでしょうか?もちろんそうではありません。他の全ての人間同様に、彼にも欠点はあります。

ですが、選挙というのは完璧な人間を選ぶためにあるのではありません。立候補している人々の中で最も適切な人を選ぶためにあるのです。トランプ大統領在任の一年目を振り返って、2016年の大統領候補者のうち、より良い候補者だったという私の確信は揺るぎません。

【私の論評】トランプ大統領を色眼鏡ではなく等身大で見るべき(゚д゚)!

上の記事、数字などのエビデンスも加えて、まともな記事です。この記事は、米国内でもかなり話題になりました。日本のマスコミも、米国のマスコミの受け売りで、「無能」「人種差別主義者」「精神疾患持ち」「ボケている」「汚職政治家」というような報道ばかりを繰り返しているようです。

しかし、これは、日本国内にみられるように「アベ政治を許さない」というスローガンをかかげるリベラル・左翼の主張とあまり変わりありません。

そうして、米国の場合、大手新聞はすべてリベラル・左派、大手テレビ局はフォックスTVを除いてあとはすべてリベラル・左派という状況であるため、日本よりも偏向しているかもしれません。

日本でも、産経新聞などを読まないで、朝日、読売、毎日新聞だけ読み、その他の情報源はテレビだけということになれば、相当偏向するのは容易に想像がつくというものです。

だからこそ、上のFOXニュースの記事は、日本でももっと読まれるべきだと思いましたので、本日掲載させていただきました。

上のニュースでは、経済や黒人の雇用が良くなっていることが掲載されていましたが、退役軍人の待遇がかなり改善されたのいうのは一つの注目点です。移民政策に関しても、オバマ時代には似たようなことをしていても何も言われなかったのが、トランプ大統領になると米マスコミはヒステリックに批判を繰り返すようになりました。

実は、軍人にはトランプ大統領の支持者が多いのです。軍人の中には、ヒラリー夫妻を蛇蝎のごとく嫌う人々も多いです。このようなこともあり、トランプ大統領は、退役軍人の待遇改善を強力に推進したのでしょう。

汚れ放題のヒラリー・クリントンは無視し、トランプの服の
シミを拡大して見ているメディアを風刺する米国の風刺画
1月20日、トランプ政権が誕生してから1年が経過しました。日本ではトランプ氏の過激な言動や「ロシアゲート疑惑」が報じられることが大半で、経済面等はあまり報道されません。大規模なインフラ投資や減税など、選挙中に訴えていた公約がどれほど進行しているのかがよくわからなくなっています。実際のところ、トランプ大統領になってから米国の経済はどのように変化したのでしょうか。

まず「大規模なインフラ投資を行う」という公約については、現時点では計画すらも立てられていません。議会の多数派にインフラ投資の法案を通すように「工作」している兆候も見られません。ちなみに「メキシコとの国境に壁を作る」という誰もが耳を疑った公約は徐々に進んでいて、'17年10月にいくつかの壁の「試作品」が公開されました。

次に「大型減税を行う」としていた点については、一定の成功を収めています。議会は'18年から、35%だった法人税率を21%に引き下げる大型減税法案を可決しました。個人所得税の最高税率も39・6%から37%に下げ、控除額も2倍に増やします。

それが達成されれば、全体の減税規模は10年間で1・5兆ドル、年間円換算で17兆円となります。この減税規模は、過去最大とされた'01~'03年の「ブッシュ減税」を上回るものとなります。

国内の経済状況は比較的良好です。実質経済成長率は3・2%('17年7~9月期)、失業率は4・1%('17年12月)、インフレ率は2・1%となっていますが、1年前にはそれぞれ2・8%、4・7%、1・3%だったので、文句をつけられないほど調子がよいです。

CPI(物価指数)、Civilian Unemployment Rate(失業率)、
10-Yr.Treasury Rate(10年国債金利)、IP(鉱工業指数)、
Payroll Employment(雇用者増加数)
部分的にはオバマ政権の成果とも考えられますが、その好調さを維持してきたトランプ政権の経済運営能力は十分にあるといえます。

今後大型減税が実施されれば、堅調な経済はさらに長く維持される可能性が高いです。仮に連邦準備銀行(FRB)が利上げをしても耐えられるだけの力をつけているでしょう。

株価については、昨年1月20日のニューヨーク・ダウ平均株価は19827・25ドルでしたが、今年1月19日には26071・72ドルと1年間で3割以上も上昇しました。

ただし、ご存知のように、最近株価はかなり落ちましたが、これは健全な調整とみるべきでしょう。これについては、ここで掲載すると長くなるので、以下にこれについて詳しく説明しているサイトの記事のリンクを掲載します。
米国の株価下落は、健全な調整
いずれこの株価の下落もおさまり、一定のところで落ち着くものと思われます。

とはいえ「口は災いの門」のようで、トランプ大統領の支持率は1月18日時点で37%と決して高いとはいえません。それでもトランプ大統領の支持層は強固なため、一定の支持率は維持できています。これはほかの大統領にはなかった特徴です。

トランプ政権は、対外的な評判もあまり良くないです。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)やパリ協定からの離脱は明らかにアメリカのエゴを見せつけるもので、世界からの顰蹙を買いました。そのトランプ大統領が、最近ではTPPに復帰する可能性を示唆しています。

アメリカ経済の好調のメリットをもっとも受けるのは日本です。世界から好まれていないトランプ政権ですが、期待したい一面も備えています。

今後国内景気の安定をこのまま継続できれば、トランプ政権はまずまずと言って良く、これから比較的安定した政権となることが十分考えられます。

いずれにしても、米国のリベラル・左派の撒き散らすトランプ批判をそのまま垂れ流す日本のメディアの論調をそのまま信じ込んでしまっては、物事の本質を見誤ってしまうことになります。

無論トランプ大統領も人間ですから、強みも弱みもあります。トランプ大統領を色眼鏡ではなく等身大で見るべきです。そうして、長所に着目すべきです。これは、マネジメントの世界でも同じことがいえますが、人を見るときには、強みに着目すべきなのです。これは、経営者をみるときも、大統領をみるときも同じことです。



ドラッカーは経営者の資質について以下のように語っています。
いかなる教養を有し、マネジメントについていかなる教育を受けていようとも、経営者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない。真摯さである。(『現代の経営』)
経営者にとってできなければならないことは、そのほとんどが学ぶことができます。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身につけていなければならない資質があります。才能ではありません。真摯さです。
経営者は人という特殊な資源とともに仕事をします。人は共に働く者に特別の資質を要求します。
経営が本気であることを示す決定打は、人事において断固人格的な真摯さを評価することです。リーダーシップが発揮されるのは人格においてであり、人の範となるのも人格においてだからです。
ドラッカーは、真摯さは習得できないと言います。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身につけることはできないといいます。
ごまかしはききません。一緒に働けば、特に部下には、その人間が真摯であるかどうかは数週間でわかります。
部下たちは、無能、無知、頼りなさ、不作法などほとんどのことを許します。しかし、真摯さの欠如は許しません。そのような人間を選ぶ者を許しません。
人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて知っているという者は、組織の文化を損なう。(『現代の経営』)
トランプ大統領の弱みにばかり、焦点を合わせ米マスコミは、米国文化を損なうことに気づいていないようです。というより、米マスコミは過去数十年にわたり、米国の伝統的文化を破壊してきました。そうして、それが善であるかのように思い込んでいます。

トランプ氏は米国の伝統文化の象徴的存在です。だからこそ、米マスコミはこれを破壊したいのです。だからこそ、徹底した個人攻撃を行うのです。

日本のマスコミのトランプ報道など、大統領選挙のときの失敗報道から反省することもなく、一歩も前に進んでいないとみるべきです。

【関連記事】

山尾氏、男女関係ウソばれた!文春第2砲で「証拠」写真 「1人で宿泊」「政策の打ち合わせ」に反論―【私の論評】組織人は真摯さの欠如と、そのような人物を選ぶマネジメントだけは許さない(゚д゚)!

2014年12月27日土曜日

【緯度経度】NYタイムズは「レッテル貼りの偏向」報告 朝日批判に侮蔑的な「右翼」連呼―【私の論評】NYタイムズの日本に関する記事は、馬鹿かスパイが書いていると決めつけ、色眼鏡で見るくらいが丁度良い(゚д゚)!

【緯度経度】NYタイムズは「レッテル貼りの偏向」報告 朝日批判に侮蔑的な「右翼」連呼

朝日新聞の慰安婦報道の誤報や虚報を批判するのは「右翼(Right wing)」の
「国粋主義者(Nationalist)」? 写真は、ブログ管理人挿入 以下同じ。

米国大手紙のニューヨーク・タイムズは、日本でいま朝日新聞の慰安婦報道の誤報や虚報を批判するのは「右翼(Right wing)」の「国粋主義者(Nationalist)」たちだと断じ続ける。その真の主導役は安倍晋三首相なのだとまで示唆する。朝日新聞自身が認める大誤報を論じること自体が言論弾圧だというのだ。

 ニューヨーク・タイムズのこの種の用語法は「不当なレッテル貼りの偏向」だとする報告が、米国のニュースメディア研究機関「メディア調査センター(MRC)」から発表された。1987年創設のMRCは民間の保守系とされる独立調査機関である。活動目的の一つは「米国の伝統的な価値観を崩す主要メディアのリベラル的偏向を科学的な調査で証明し、指摘する」ことだという。

 MRCの今回の報告はとくに、ニューヨーク・タイムズ12月3日付のマーティン・ファクラー東京特派員の「日本の右翼が戦史を書き換え、(朝日)新聞を攻撃する」という見出しの記事を主題としていた。

マーティン・ファクラー

 「ニューヨーク・タイムズのレッテル貼りの偏向はこの記事のようにグローバルに広がる。同紙によれば欧州もアジアも危険で不快な右翼どもに満ち満ちているというのだ」

 「ファクラー記者は自分たちが悪者とみなす日本側の相手は『超国粋主義者』という偏向の呼称では不十分とみなし、『右翼』というレッテル言葉を記事中のすべての段落で使っていた」

 実際にファクラー記者のこの記事は「右翼」という用語を10回以上も連発していた。すべて朝日新聞の慰安婦問題誤報を批判する側への決めつけだった。その表現に従えば、誤報を厳しく批判した朝日新聞第三者委員会も「言論弾圧の右翼」となる。

 だがニューヨーク・タイムズの記事には「右翼」についての定義も説明もない。語感として排他、独裁、さらには無法などという政治志向を思わせるだけなのだ。この記事でのその使い方からすれば、非民主的なファッショまでを連想させる侮蔑的な言葉だともいえる。

 この報道姿勢に対しMRC報告は同紙が「右翼」のレッテルを貼るのは米国内の保守派に加え、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やポーランドの政治家の同性愛志向に反対するメディア、そして日本の安倍首相らだとして「同紙にとって全世界でとにかく悪いのは『右翼政治家と右翼メディア』なのだ」と、からかい気味に批判していた。

 事実、ニューヨーク・タイムズは最近の社説やソウル発記事でも安倍首相を「右翼首相」と呼び、「安倍政権が朝日新聞への威嚇運動を奨励している」と断じていた。日本国民が民主主義的な方法で選んだ首相に「右翼」という反民主主義的な決めつけをにじませたレッテルを根拠を示さないまま貼るのは、偏向した断定としかいえないだろう。同紙は非民主的な独裁国家の元首の習近平氏や金正恩氏にはそんなレッテルを貼らない。

ニューヨーク・タイムズの報道は「イヌの遠吠え」?

 言語の機能を研究する意味論の権威S・I・ハヤカワ氏の分類に従えば、この種の断定の、ののしり言葉は一見、客観的な意味を持つように響きながら、実は使い手の主観的な嫌悪の情を表しただけの「イヌの吠え言葉」(反対は「ネコのなで言葉」)と呼ばれるそうである。

この記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】NYタイムズの日本に関する記事は、馬鹿かスパイが書いていると決めつけ、色眼鏡で見るくらいが丁度良い(゚д゚)!

NY(ニューヨーク)タイムズに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
NYタイムズの「英語の正義」ー【私の論評】朝日新聞などによる、変態英語ニュースによる、ソースロンダリングに備えるためには、保守も英語を多いに遣うべし!!
安倍総理の靖国参拝伝えるニユーヨークタイムズのウエブ画面

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、英文記事によるソースロンダリングに関して説明しました。

これは、どういうことかといえば、朝日新聞でさえあまりに酷く出鱈目な内容なので、掲載できないよう記事、朝日新聞社内にある、NYタイムズ支局の新聞記者が英文記事を書いて、それをNYタイムズに掲載し、日本の朝日新聞が、それを引用する形で、かなり酷くて出鱈目な内容を掲載するというようなことが行なわれていることを意味します。

NYタイムズは、しばしばこのようなことをしています。それにしても、最初は朝日新聞が異常で、NYタイムズを利用しているのかとも思っていましたが、そけだけではないです。NYタイムズの中にも、元朝日新聞記者の植村隆のような、馬鹿かスパイのいずれがであるような、反日・反米、親中・媚中のような連中がいるということです。

そうなけば、いくらマーチン・ファクラーや、NYタイムズ東京支社から、トンデモ記事を贈ったにしても、NTタイムズの紙面や、ウェブに掲載されることはありません。

そうして、私はNYTタイムズには、日米関係を毀損するような記事がしばしば掲載されることに疑念いを抱いています。

おそらく、このような記事を掲載するのは、朝日新聞のと同じように、中の人間の能力がかなり劣っていて馬鹿丸出しなのか、あるいは、中国の意を汲んだ、中国スパイのいずれかしかあり得ないからだと思います。

9.11を伝えるNTタイムズの紙面

マーティン・ファクラーは随分前から、反日的な記事ばかり書いていますから、奴が反日的な言動をしたり、記事を掲載するのは全く驚くに値しません。これについては、このブログでも過去に掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
「日本、平和主義遠のく」中朝脅威が背景と米紙―【私の論評】中朝露韓が後押しする日本の右傾化!!ありがとう、大日本帝国復活に尽力する中国、朝鮮、露西亜、韓国の皆さん!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は、2013年4月3日のものです。以下に、マーティン・ファクラーに関する部分のみコピペします。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は1日、沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国の動きや北朝鮮による核開発の脅威を受け「日本がさらに平和主義から遠ざかっている」と指摘する記事を載せた。 
記事は、こうした傾向は、2013年度予算案で11年ぶりに防衛関係費を増額させた安倍晋三首相の下で、特に顕著だと強調。 
安倍氏の防衛力強化の方針は、中朝の行動を背景に「過去の(政権による)同様の努力と比べ、より温かい歓迎」を国内で受けていると分析している。 
日本国民によるこうした支持は、東日本大震災の人道支援で自衛隊が見せた存在感も影響しているとの見方も示した。
マーティン・ファクラー東京支局長の署名記事。
この記事から見ても理解できるように、マーティン・ファクラーは、反日・反米的です。 この記事を掲載したのは、2013年4月の段階であり、尖閣問題に関しては、今もそのような傾向がありますが、この頃はオバマが煮え切らない態度で、はっきりとアメリカの立場を表明していませんでした。

もし、2012あたりに、中国で官製反日デモが盛んに行なわれていた頃に、オバマが、尖閣は日本の固有の領土であり、日中間に領土問題は存在しないと公表していれば、尖閣問題は現在のように悪化・複雑化はしなかったものと思います。

そもそも、日本は未だ「戦後体制」の中にあり、その戦後体制の維持・管理をするのは、まずはアメリカのはずです。そのアメリカがはっきりと尖閣問題について意思を表明しないのですから、中国が増長して、アメリカの出方を見るために、尖閣周辺であのような傍若無人な態度に出るのは当然です。

そのような状況下では、このような記事を掲載するのも理解できなくはありませんが、それにしても、アメリカの国益を損ねるような記事であることには間違いありません。オバマは、対日戦争に勝利した最大の功労者アメリカにとっての国益である「戦後体制」を守りぬく覚悟がありません。

だから、「戦後体制」利得者でもなんでもない中国がしゃしゃり出てきて、あわよくば「戦後体制利得」にありつこうとしているにもかかわらず、それを阻止することができません。

そのような弱みにつけ込まれて、マーティン・ファクラーのような、反米・親中的な人間に、このような記事を掲載するような余地を与えてしまったのです。

説明を追加

このような背景を理解すると、NYタイムズの日本に関する記事は、馬鹿かスパイが書いていると決めつけ、色眼鏡で見るくらいが丁度良いです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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中韓のプロパガンダには事実発信で対処を 元NYT東京支局長・ストークス氏 ―【私の論評】大東亜戦争に対する外国人の評価は、ストーク氏だけでなく、多数存在する!日本人は今一度この事実を噛みしめて、自信と勇気と誇りを取り戻せ(゚д゚)!

クルーグマン教授“日本に謝りたい…” 教訓生かせぬEUのデフレ危機を嘆く―【私の論評】同じ内容の記事を読んでも、受け取る人によって様々、EUも日本の既存マスコミも黄昏時をむかえたか?

【関連図書】

ヘンリー・S・ストークス氏は、イギリス人ジャーナリストであり、ニューヨーク・タイムズ日本支局長をしていたこともあります。ストーク氏の考えは、まともで、今のニュヨーク・タイムズ東京支局などとは大違いです。それは、以下の書籍をご覧いただければ良く理解できます。今の支局は、反日の糞ども集まりに過ぎません。

英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄 祥伝社新書
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なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか 祥伝社新書
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ストークス氏の書籍は、ある程度歴史的事実も踏まえていないと理解するのは、難しいです。しかし、以下の書籍は、そんなことはありません。かなり理解しやすいです。

韓国・中国だけが敵じゃない! 国内に潜む反日日本人の危険性をKAZUYAが追求してます(゚д゚)!

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2014年12月26日金曜日

「円の実力低下」「円安の弊害」論は詭弁 木を見て森見ぬ報道にご注意を―【私の論評】今「円安の弊害」を言い出す輩に対しては、すべて馬鹿かスパイである決めつけて、色眼鏡で見るくらいが丁度良い(゚д゚)!

「円の実力低下」「円安の弊害」論は詭弁 木を見て森見ぬ報道にご注意を

馬鹿がスパイのいずれにしても、愚鈍な輩が円安危機ほ訴えている(゚д゚)!

このところの円安について、「実質実効為替レートで過去30~40年にかけて最低の水準」「円の実力が低下している」と相次いで報じられた。

為替レートは、特定の2つの通貨の交換比率である。実質実効為替レートは、これに「実質」と「実効」という2つの変更を加えることで計算される。

まず「実質」である。通常の為替レートが、名目値であるのに対して、各国の製品価格の変動を考慮に入れたものが実質値である。例えば、日本がデフレであれば、それだけで名目為替レートは円高になるが、実質為替レートでは円高とはみない。

次に「実効」であるが、円とドルのように特定の2通貨間ではなく、円とすべての通貨との間の2通貨間の為替レートを貿易額などで計った相対的なウエートの加重平均をとっている。要するに、すべての通貨との交換比率にするわけだ。

しかし、それが「国の実力」を示す指標にはなっていないことは明らかだ。

例えば、2000年以降の実質実効為替レートと失業率の推移をみると、両者は0・7程度の相関をもっている。つまり、実質実効為替レートで円高になると失業率が高まり、円安になると失業率が低くなる傾向がある。国の経済力を見るとき、失業が少ない状態は、無駄なく労働力を利用して最大限の効果を発揮しているときなので、国の経済力が発揮されているといえる。

こう考えると、実質実効為替レートが安いときに、「円の実力」が低下しているというのは、いかがなものだろうか。失業率が低いので国民としては喜ばしい。

これは、円貨でしか意味のない国内総生産(GDP)について、「円高になるとドル換算のGDPが増えるから経済成長している」という言い方に似ている。はっきり言えば、これは単なる詭弁(きべん)である。

実質実効為替レートで、貿易分野を分析するのはいいだろう。しかし、「円の実力」などと意味不明なことをいい、円安の一面的な弊害を強調し、失業率の低下という全体のメリットを無視するのは、為替について誤った印象を与えるまずいやり方だ。

倒産件数が減少し、ここ二十数年間で最低を更新する中で、全体の数字を無視して、その内訳の数%にすぎない「円安倒産数」の増加を強調するなど、「円安の弊害」に関する「木を見て森を見ない」報道には気をつけたほうがいい。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事は要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】今「円安の弊害」を言い出す輩に対しては、すべて馬鹿かスパイである決めつけて、色眼鏡で見るくらいが丁度良い(゚д゚)!

現在の水準の円安を危機と煽るのは、間違いであるということは、最近もこのブログに掲載したばかりです。その記事のURLを以下に掲載します。
【高橋洋一氏TW】報ステでバカな報道(円安倒産前年比2.7倍)があったようだが―【私の論評】これが報ステの手口!誤解招く報道「円安倒産急増」に騙されるな 全体は減少傾向続く (゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、報道ステーションで古館一郎が、円安倒産が増えているなどという馬鹿な報道をしていることをツイートしていたので、それについて私の論評を述べました。

確かに円安倒産だけを注目すると、増えているには増えています。しかし、円安倒産そのものの件数が、ほんとうに少ないし、倒産件数全体は、24年ぶりの低さになっているということを全く報道しません。これは、明らかに、ミスリードな報道です。

こんなことは、誰もがすぐに理解して、言っても驚かず、無視されるものと思っていましたが、最近様々な似非識者が「円安がー」などと、ほざいています。

たとえば、あの辛坊治郎が、円安危機をもっともらしく訴えています。本当に馬鹿というか、馬鹿を通り越して愚鈍としか思えない発言をしています。

円高がーとほざく、辛坊治郎

しかし、日本の過去をみてみると、たとえば、デフレの時の増税など、どう考えても、まともな経済額の立場からいえば、絶対にやってはいけない禁じ手であるにもかかわらず、財務省や、政治家、マスコミ、そうして多くの似非識者が、増税するのがさもあたり前であるかのごとく、言い立て、そうして、結局8%増税などといいうとんでないことが実行されてしまいました。結果は、どうなったかとえば、最初からわかっていたように、大失敗です。

最近円安危機を言い出す輩が非常に増えています。このまま、奴らの言うことを晒しものにしないで、批判もしないで黙っていれば、昨年の増税判断と同じような事が起こりかねないです。

だから、高橋氏も、ツイートするだけではなく、ブログ冒頭のような記事を掲載することにしたのだと思います。

私も、円安危機は間違いであることをこのブログでも、何度か掲載してきましたが、それでもやはり、危機感を感じるので、再度掲載することにしました。

民主党政権の行った超円高推進は野田政権で、頂点をむかえ、何と1ドル70円台にまで、円高が亢進したことは、記憶に新しいところです。これは、国内産業の空洞化を進め、中韓を利する行為でした。今の円安水準を最も、嫌うのは、中韓です。野田政権時代のような、円高を最も好むのは、中韓です。

円が適正水準に戻りつつある状態で雇用そのものが国内に戻りつつあります。それに、なにより、倒産件数が、24年ぶりに少なくなっているという現実があります。

こうして考えると、円安がーと現状で叫ぶ連中は、よほどの頭の悪い愚鈍か、中韓のスパイであると考えるのが妥当です。

私は、2年前の、平成12年12月に以下のような記事をこのブログに掲載しています。
願わくは1ドル=120円の円安政策、首相再登板の安倍氏に期待−【私の論評】総選挙のずっと前から自民党を非難しつづけ今後も煽り続けるマスコミは、世界最低の非常識で、次世代には生き残れない!!
ブルームバーグの本社内
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の一部を以下に掲載します。
12月21日(ブルームバーグ):自民党の安倍晋三総裁が前回首相の座にあった5年余り前よりも日本経済は約10%縮小した。円相場の急騰で製造業の空洞化が進んだからだ。安倍氏が12月26日の特別国会で首相の座に返り咲く見通しとなったことは、輸出業者にとって円高の打撃を抑える絶好のチャンスとなる可能性がある。 
安倍総裁が日銀に無制限の流動性供給を要請したことから、円相場は11月半ば以降、ドルに対して約5%下落した。選挙前の世論調査でリードしていた自民党は今月16日の衆院選挙で圧勝した。21日の円相場は84円前後だが、先物トレーダーの間では円の下落を見込むポジション(持ち高)が120円付近にあった2007年7月以来の高水準に達している。
この記事の元記事は、ブルームバーグのものです。ブルームバークの元記事より、この記事の続きをさらに掲載します。
円の先安観は、安倍氏や退任する前原誠司経済財政担当相ら政策当局者の間で、日銀の金融刺激策がデフレ終息や景気回復に不十分との懸念が高まっていることを映すものだ。円相場の見通しの鍵を握るのは、安倍氏が日銀によるインフレ目標の設定と達成を確実にできるかどうかだと、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニール会長は指摘する。
オニール氏は「日銀がインフレ目標をゴールではなく正真正銘の目標として扱い始めるなら、非常に重要なことであり、その結果として著しい円安となり得る」と予想。「円はリーマン破綻以来不当に過大評価されている」と付け加えた。
見通し
ゴールドマン・サックスでチーフエコノミストやチーフ通貨エコノミストを務めた経歴を持つオニール氏は、円・ドル相場の「均衡」水準が105円に近づくだろうと述べ、今後1、2年で100-120円の水準になる可能性はあると語った。
そうして、この記事の最後の部分、「今後1,2年で100-120円の水準になる可能性」は、現実のものとなりました。 もう、2年も前から、まともな人間は、この位の水準になることは、予想していました。そうして、このくらいの円安水準は、当然のことであり、過去が異常な円高であったということです。

現在の為替の水準は、まともなアナリスなら、当然予測できうる範囲の、望ましい水準です。

これを「円安がー」と騒ぐ連中は、予測もできなかったし、しかもこれが、日本にとって良いことであることも理解できない、愚鈍か、中韓にとって良い方向である、円高にまた戻したいと考え、実際に行動に出しているスパイ以外の何ものでもありません。

「円安の弊害」を言い出す輩は、すべて馬鹿かスパイ
である決めつけて、色眼鏡で見るくらいが丁度良い

高橋洋一氏が語っているように、「円安の弊害」に関する「木を見て森を見ない」報道には気をつけたほうがいいです。というより、「円安の弊害」を言い出す輩は、すべて馬鹿かスパイである決めつけて、色眼鏡で見るくらいが丁度良いです。そういう目で、多くの国民が見ることにより、世論を形成し、増税がすんなり実行されてしまうような、とんでもない事柄を防ぐようにすべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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