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2013年11月6日水曜日

日本が宮古島に地対空ミサイル展開 中国の太平洋への出口封鎖する狙いか(China.org.cn)―【私の論評】このままでは第一列島線確保もままならぬ中国の蹉跌(゚д゚)!永遠に無理か?

日本が宮古島に地対空ミサイル展開 中国の太平洋への出口封鎖する狙いか(China.org.cn)



日本の自衛隊は11月1日から18日にかけて、九州と沖縄地域などで、陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施する。同演習では、宮古島に初めて88式地対空ミサイルが展開される予定である。

軍事専門家の李莉氏は、「88式地対空ミサイルの展開にあたっては、宮古島の航路が封鎖される。同航路は比較的広く、航行しやすいため、遠洋訓練に向かう中国海軍の多くが同航路を利用しており、東中国海から西太平洋への道を断たれることになる」と解説した。

仮に石垣島に展開した場合には、釣魚島(日本名・尖閣諸島)に極めて近いだけでなく、与那国島との間の航路も遮断される。李氏は「宮古島と石垣島に地対空ミサイルが展開されれば、中国の太平洋への出口が封鎖されてしまう。日本の企みは極めてはっきりしている」と指摘する。

88式地対空ミサイル

・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

日本の自衛隊は11月1日から18日にかけて、九州と沖縄地域などで、陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施する。同演習では、宮古島に初めて88式地対空ミサイルが展開される予定である。

軍事専門家の李莉氏は、「88式地対空ミサイルの展開にあたっては、宮古島の航路が封鎖される。同航路は比較的広く、航行しやすいため、遠洋訓練に向かう中国海軍の多くが同航路を利用しており、東中国海から西太平洋への道を断たれることになる」と解説した。

仮に石垣島に展開した場合には、釣魚島(日本名・尖閣諸島)に極めて近いだけでなく、与那国島との間の航路も遮断される。李氏は「宮古島と石垣島に地対空ミサイルが展開されれば、中国の太平洋への出口が封鎖されてしまう。日本の企みは極めてはっきりしている」と指摘する。

【私の論評】このままでは第一列島線確保もままならぬ中国の蹉跌(゚д゚)!永遠に無理か?



本日も、上の記事で掲載されていた自衛隊による大演習が行なわれていました。全国で3万人規模の大演習です。それにしても、日本の自衛隊の演習や単なる兵器である88式地対空ミサイルなどに関して、何で中国のメデイアが大々的に大きく、しかも長めに報道するのでしょうか。理解できないところです。

結論からいえば、わかりきったことをこのような形式で記事にする背後には、中国共産党中央政府の妄想あるいは、精神病理があります。

中国の現在の実力では、残念ながら、自衛隊とだけ戦っても妄想を実現することは到底かないません。

この妄想、精神病理はどのようなものかといえば、第二次世界大戦後の「戦後体制」の後の体制である、「ポスト戦後体制」が、米中による二極支配であるという考えです。

習近平の訪米は実りの少ないものであった。米中二極体制など習近平の妄想にすぎない。

この妄想、精神病理は、アメリカの親中・媚中政治家らの存在と彼らの活動によって、結構真実味を帯びて見えた時期もありましたが、最近では、あまり信用されなくなってきました。

それにしても、アメリカの妄想、精神病理も中国に劣らず酷いもので、ソビエト崩壊による冷戦が終了した時には、アメリカよる世界一極支配を考えた異常者も多く、その方向に動き始めた気配がありましたが、現実には、イラクとアフガンの戦争だけで、大変なことが認識され、今ではアメリカ国内でも一極支配など妄想に過ぎないという考えが支配的です。

当たり前といえば、当たり前です。アメリカ一国で、全世界の警察官をしようなどという考えは、途方もなく、過去の歴史も知らないただ幼稚頭といわれても仕方ありません。

中国中央共産党幹部の妄想も酷いものです。その妄想に従い、第一列島線、第二列島線などの妄想ラインなどをまじめに考えています。



第一列島線とは、上の図の緑の線であり、中国の海域における軍事的防衛ラインの一つで、九州・沖縄から台湾・フィリピン・インドネシアの諸島群などを結ぶ線。中国海軍は1980年代半ばに提唱された「近海積極防衛戦略」などに基づいて軍事力を増強し、それまでの沿岸防衛から近海・外洋へと展開している。この軍事戦略において近海と外洋を分ける目標ラインとされる。

第二列島線とは、上の図の紫の線であり、中国の海域における軍事的防衛ラインの一つで、伊豆・小笠原諸島からグアム・サイパンを含むマリアナ諸島群などを結ぶ線。中国海軍は1980年代半ばに提唱された「近海積極防衛戦略」などに基づいて軍事力を増強し、それまでの沿岸防衛から近海・外洋へと展開している。この軍事戦略において外洋の範囲を示す目標ラインとされる。

◆中国は2020年の運用を目標に通常型空母建設に着手しているほか、原子力空母建設構想など海軍力の整備・増強を表明しており、同国の軍拡が懸念されている。

但し当然の事ながらこれら第一、第二列島線概念は公式に対外的にアナウンスされた方針ではなく、あくまで人民解放軍内部の国防方針である。
同副主席が掲げた海軍建設のタイムスケジュール
「再建期」 1982-2000年 中国沿岸海域の完全な防備態勢を整備 ほぼ達成済み
「躍進前期」 2000-2010年 第一列島線内部(近海)の制海権確保。
「躍進後期」 2010-2020年 第二列島線内部の制海権確保。航空母艦建造
「完成期」 2020-2040年 アメリカ海軍による太平洋、インド洋の独占的支配を阻止
2040年 アメリカ海軍と対等な海軍建設

これからすると、躍進前期は遅れています。そうして、現在躍進前期の最大の障害は、日本によるものです。計画では、2010年までには、第一列島線内部(近海)の制海権確保が実現されていなければなりません。しかし、尖閣すらとれない状況では、これは現状では全く無理です。

自衛隊の一装備にすぎない、80式ミサイルをどうして中国は恐れるのでしょうか?簡単に言ってしまえば、中国の艦艇には、これを防御する術がないからです。いくら、中国艦艇や潜水艦が、示威行動をして威嚇してみせても、いざ戦闘時様態に入れば、中国の艦艇は日本のイージス艦になすすべもなく、すぐに撃沈されてしまいます。それにさらに、80式ミサイルとなれば、陸上からも簡単に艦艇を撃沈できます。

実は日本の自衛隊の実力は凄まじい(゚д゚)!

中国の潜水艦も、日本の自衛隊に対峙すれば、すぐに撃沈されます。それに対して、日本の潜水艦は中国側は捕捉できません。エンジンの工作技術が中国などよりはるかに進んでいるため、中国側は、日本の潜水艦の音を捕捉できません。しかし、中国の潜水艦は、工作技術が低劣であるため、潜水艦のスクリュー音が大きく、まるで、ドラム缶を叩きながら海中を進むようなもので、すぐに捕捉されてしまいます。何しろ、潜水艦だけではなく、対潜哨戒能力も日本の自衛隊のほうがはるかに優れていて、中国の潜水艦など赤子の手を捻るくらい簡単に撃沈できるからです。



それから、決定的なのは、最近中国でもステルス戦闘機が開発さていますが、これも精度が悪いので、日本のレーダーにすぐに発見されてしまいます。そのため、ステルス戦闘機で攻撃をしかけても、すぐに見破られてあっという間に撃墜です。

中国で唯一有利なのは、陸戦だけです。確かに、数も多いため、実際に日本の自衛隊が中国に誘い込まれ、中国本土で戦闘をすることになり、ゲリラ戦などの持ち込まれた場合は、数も少ないし、自衛隊のハイテク現代兵器も役にただす、勝つことは出来ないと思います。

しかし、自衛隊はもともとそのようなことを想定して結成されたものではありません。あくまで、日本の領土を守るために結成されたものです。だから、そもそも、そのような意図はありません。


であれば、中国が第一列島線を手の内を収めようとすれば、自衛隊と対峙しなければならなくなります。仮に、中国の人民解放軍が日本と対峙して本格的な戦闘になれば、中国にほとんど勝ち目はありません。あっという間にすべての艦艇、潜水艦、航空機が海の藻屑と消えてしまうことでしょう。そうならないようにするためには、中国の艦艇、潜水艦は、自らの領海内から一歩動かないこと、本当に戦闘になれば、中国の港から一歩も出ないようにするしか、方法はありません。

この状況は、なかなか変えられるものではありません。少し前までの民主党政権であれば、自衛隊への予算を減らすこともありましたから、これから10年~20年たってば、中国のほうが軍事力が上回るということも考えられましたが、自民党政権はそのようなことはさせないでしようし、10年~20年もたてば、自衛隊の兵器もさらにイノベーションによって、ハイテク化され、彼我の差は容易にはちぢまらないでしょう。

そんなことがわかっているからこそ、上の記事は、その苛立ち、劣等感を示すものになっていると思います。それにしても、今回の演習は相当に中国側の神経を高ぶらせているということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年10月11日金曜日

「ニコポン宰相」の決断力に学べ 評論家、拓殖大学大学院教授・遠藤浩一―【私の論評】安部総理にとって増税は、今日の妥協や蹉跌か?目指すは「戦後体制からの脱却だ!そのために私たちができることは何だろう?

「ニコポン宰相」の決断力に学べ 評論家、拓殖大学大学院教授・遠藤浩一
桂太郎

≪没後百年の桂太郎を再評価≫

 明治末期の首相、桂太郎が没したのは、大正2(1913)年10月10日だったから、今日は、没後100年に当たる。

 ニコニコ笑いながら相手の肩をポンと叩(たた)いて懐柔していったことから、「ニコポン宰相」などと呼ばれた。そこには何となく揶揄(やゆ)の響きがある。なるほど伊藤博文や山縣有朋などと比べると、やや影が薄い印象で、近代日本政治史では脇役のように扱われてきた。

 しかし近年、小林道彦氏(北九州市立大学教授)の丹念な研究をはじめとして、再評価の動きが広がっている。

 徳富蘇峰は「桂公を誤解したる者の為(た)めに、其(そ)の誤解を悲しむ」と述べているが、桂の果たしたこと、果たし得なかったことについて、真剣に検討する必要があるのではないか。

 実際、宰相としての桂の業績は瞠目(どうもく)に値する。日英同盟締結、日露戦争の開戦と勝利、韓国合邦化による朝鮮半島政策をめぐる混乱の収束、関税自主権の回復、大逆事件の処理、そして立憲同志会(桂新党)の設立。個別に賛否はあろうが、ともあれ、これだけのことを1人の宰相が次々に成し遂げていったという事実は重い。

 通算在職2886日は憲政史上最長である。果たすべき目標を持つ宰相は権力への意志が明確だし、権力の方も決して彼を突き放そうとはしない。桂太郎こそ、明治国家を完成させた宰相だったといっていい。

 ただし、大きな決断には、常に激しい反対がつきものである。日英同盟は、日露協商論がこれに対抗した。日露開戦時も、開戦やむなしとする見方で要路はほぼ一致したにせよ、対露交渉については強硬論と慎重論が対峙(たいじ)した。戦後、賠償金や北樺太割譲を断念した講和について、一部の政敵は激しく批判し、世論もこれに煽(あお)られ激高して、暴動に発展した。日韓併合も強引に進めたわけではない。慎重な合意形成を経て日韓条約締結にいたったのである。

 ≪事決するや断乎として動かず≫

 対立が起これば、それは必然的に政争へと発展する。桂も、好むと好まざるとにかかわらず政争に巻き込まれていったし、その過程で、断念せざるを得なかった課題もあった。新橋から下関にいたる鉄道を広軌化し、朝鮮半島及び満州の鉄道と結んでヒトとモノの往来を緊密にしようとの構想は、結局、日の目を見なかった。

 “ニコポン”の綽名(あだな)が示すように、桂は調整型の政治家と目されている。確かに彼は、政治というものが調整や妥協の産物であることを熟知していた。

 が、調整や妥協それ自体を目的としていたわけではなかった。ひとたび事を決するや断乎(だんこ)として動かず、というのが彼の本質であり、したがって、“ニコポン”は決断した施策を遂行するための武器であった。今日の妥協や蹉跌(さてつ)は明日勝利するための準備にほかならなかった。

 晩年、政友会と競争しうる政党(立憲同志会)を自ら育てて、政党政治を軌道に乗せようとしたが、これは存命中に日の目を見ることはなかった。

 桂と西園寺公望が交互に政権を担当した「桂園時代」(明治39~大正2年)は、藩閥官僚政治から政党政治への過渡期だった。山縣の下で藩閥官僚ないし軍人として頭角をあらわした桂は、しかし藩閥官僚が主導する統治はやがて行き詰まり、政党政治に移行せざるを得ないと観念していた。政党政治を機能させるには、政友会のほかに強力な政党を育て、両者の競合関係の中で、全体として政党を鍛え上げる必要があると考えた。そこに憲政の要諦があるのであり、その意味で、憲政を擁護し閥族を掃蕩(そうとう)し得るのは自分を措いてないと、内心自負してもいた。

 ≪安倍氏本来の姿勢にも通底≫

 しかし、山縣を頂点とする藩閥官僚と政友会など既成政党からの挟撃にあい、既成政党が繰り広げた倒閣運動は国民運動へと発展した。万策尽きた桂は大正2年、第3次内閣を総辞職し、数カ月後、失意のうちにこの世を去る。最後の試みこそ失敗に終わったが、桂が藩閥官僚政治から政党政治への橋渡し役を務めようとした事実は見逃せない。

 こう見てくると、今日の政治指導者への示唆が少なくないことに気付かされる。


 安倍晋三首相も経済再建、財政の安定化、集団的自衛権行使、靖国神社参拝、教育再生、そして憲法改正など、多端かつ重要な課題について、決断したことを着実に実行していかなければならない立場にある。そうそう、政党政治の育成という百年来の課題もある。桂は政党政治というものの困難を見越したうえで、敢えてそれを引き受けようとした。


 安倍氏もおそらく、大衆民主主義における政治指導の困難を噛(か)みしめながら多くの決断を重ねているに違いない。その際、肝要なのは手段と目的の峻別(しゅんべつ)であり、ひとたび事を決するや断乎として動かずという桂と通底する(安倍氏本来の)姿勢ではないだろうか。(えんどう こういち)14:20 2013/10/08

【私の論評】安部総理にとって増税は、今日の妥協や蹉跌か?目指すは「戦後体制からの脱却だ!そのために私たちができることは何だろう?
上の記事で紹介している、桂五郎のすごさは、やはり以下の一文につきると思います。
『今日の妥協や蹉跌(さてつ)は明日勝利するための準備にほかならなかった』。

そうして、今日の安部総理にとっての最大の蹉跌は、来年4月からの消費税増税を決めたことだと思います。



なぜなら、来年4月からの増税はどう考えても、安部総理が考えている、経済対策とは相入れないないからです。安部総理の経済対策の三本の矢は、金融緩和、積極財政、経済成長です。金融緩和については、すでに今年の4月より、日銀が異次元の包括的金融緩和をしています。

その次の積極財政はまだ、現実には始動していませんが、国土強靭化などが予定されています。そうして、積極財政と増税は全く相入れないものです。増税は、積極財政の一環といえるものではありません。緊縮財政の方策です。積極財政をするというのなら、減税するのが本来の筋です。安部総理としては、これは、本来は絶対やりたくなかったことだと思います。

しかし、政局がらみで、忸怩たる思いで、増税せざるを得なかったものと思います。これに関しては、以前このブログにも掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
【高橋洋一の俗説を撃つ!】消費税増税決定の過去そして未来―【私の論評】安倍総理は、平成15年度予定10%増税をしない!なぜなら、安倍長期政権を樹立して、最終的には「戦後体制からの脱却」を目指しているからだ(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に安部総理の今回の増税に関する、苦渋の意思決定に関する部分のみコピペさせていただきます。
もし、今回増税に踏み切れば何が起こったかといえば、国民からの支持は絶大なものになったかもしれませんが、自民党内部は分列することとなり、完璧に反安倍派が台頭することになったことでしょう。そうなれば、次の総裁選では、安部総理が勝てる見込みがなくなります。
増税が見送りになっても、安部長期政権は成立しなかったものと思います。おそらく、今期限りで安部総裁、総理は終わったと思います。
安倍総理は、増税しても、長期政権を狙うか、増税を見送り、短期政権で終わるのか、いずれかの道の選択を迫られたのです。
そうして、結局今回は苦渋の決断で、増税しても、安部長期政権を選んだということです。皆さんは、どう思われたかわかりませんが、私は、あの増税の発表の時に安倍総理は、心の中では泣いていたと思います。国民に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだったと思います。
長期政権を狙うためとはいえ、国民に対して増税という形で負担を強いること、さらには、一方では金融緩和を行い、もう一方では、緊縮財政(増税は緊縮の一環です)を行うことの矛盾は安倍総理が一番理解していると思います。
上記に示したように、今回安部総理は、原則論に従って増税見送りをすることはできたと思います。しかし、現実の政局がそれを許さなかったということです。安部総理の目指す「戦後体制からの脱却」の一環でもある経済対策もそんなにすんなりとはいかないということです。私も、今回は、「戦後体制からの脱却」一里塚でもある、経済対策もそんなにすんなりいくものではないことを思い知らされました。
敵国条項は今でも生きている
桂の時代の日本は、小国で、経済的にもとるに足らない国ではありましたか、正真正銘の独立国でした。現在の日本は、戦後半世紀以上を経ているというのに、未だ「戦後体制」にどっぷりと漬かっています。国連では未だ第二次世界大戦の敗戦国である、ドイツと日本に対しては、敵国条項が生きています。


日本は、経済大国になったものの、未だ自国を自国の手だけで守ることすらできないという状態にあります。桂の時代とは異なるこの「戦後体制」のくびきの中での、まともな政党政治を成り立たせることは本当に困難なことです。「戦後体制からの脱却」を最終目的と考えた場合、安部総理の周りは自民党の内部はもとより、野党、そうして官僚そうして、マスコミもほとんどが敵です。というより、あまりにも長い間「戦後体制」にどっぷりと浸かってしまって、それが普通になり、「戦後体制」でない日本のことを想像することもできないような人々が日本の枢要な部分を占めてしまっているというのが実情です。

ソビエトは20世紀に崩壊

この幾重にも囲まれた、抵抗勢力に抗い、「戦後体制」を貫くことは、並大抵のことでできることではありません。時には、妥協したり、時には一歩進んで二歩後退ということも十分あり得ます。今回の増税だけではなく、これからも様々ことがあると思います。

しかしながら、現代の日本は桂の時代とずいぶん異なることもあります。それは、桂の時代にはなかった、インターネットがあるということです。それだけではなく、今では、スマホがあり、SNSもあり、いわゆる草の根の勢力が世論を形成するかなり、こともできるようになりました。たとえば、今年の参院選の赤池議員の誕生などは、象徴的な出来事でもありました。

1991年ソビエト崩壊の年に撮影したロシアの少女

ですから、私たちのこの困難な時代においても、桂の時代のような大変革を起こせる潜在的な可能性は、十分あります。ソビエト連邦が滅んだことは、皆さんは、ご存知のことと思います。このソビエト連邦が、崩壊するわずか数年前に、私は、20世紀中のソビエト連邦の崩壊の可能性を周りの人に話したことがあります。

その時の周りの人の反応は、「それはあり得ない」というものてした。しかし、現実には、ソビエトはこの世から消えました。その理由は簡単です、ソビエト体制は、時代の要請や、時代の流れにまったく沿っていなかったからです。無理な体制は、必ず崩壊するのです。

一見今日強固に見える「戦後体制」も、もう時代の要請や、時代の流れにはもう、沿ってはいません。アジア諸国も、中国、韓国を除いては、日本の再軍備化を強く望むようにさえなっています。

この時代の変化をみれば、「戦後体制」もいつまでも続くものではなく、いずれ崩壊するものと思います。その日は、戦後体制のほころびが目立ってきた、今日、意外と早いかもしれません。少なくとも、50年、100年などと言う人もいますが、そこまでいかないうちに瓦解すると思います。そもそも、欧米は、世界の経済の中心ではありません。経済の中心がアジアになるのははっきりしています。その中で、中国の台頭を許しておけば、世界の安定は保てません。米中二極体制など、中国の儚い夢に過ぎません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか!(◎_◎;)

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