鳩山邦夫前総務相が、日本郵政の西川社長の後任候補者のリストを受け取っていたと明かした問題で、麻生首相は「手紙の内容を暴露するのはおかしい」と批判した。
麻生首相は「個人との間に出された手紙やら、文書やらというものが安易に外に出される方がおかしいと、わたしは基本的にそう思います」と述べた。
鳩山前総務相は、15日の辞任会見で、「麻生首相から2009年の3月か4月ごろ、西川社長の後任候補者を記したリストを受け取った」と述べ、麻生首相もいったんは西川社長交替の考えがあったことを示唆した。
麻生首相はさらに、「人事や民間会社に関する内容を全部見せるのが正しいことか」として、鳩山前総務相の発言に不快感を示した。
(FNNニュース06/17 06:27)
いわゆる経営者感覚が欠如した鳩山氏
この問題に関して、麻生総理の言っていることは全く正しいと思います。これが、正しくないとすれば、多くの民間企業は廃業に追い込まれる可能性が大きくなると思います。
FNNや他のマスコミに関しても、もしこの麻生総理の発言を麻生バッシングのために報道するという姿勢であれば、マスゴミと呼ばれてもいたしかたないでしょう。ただし、麻生さんのこの発言そのものをバッシングするというのではなく、「では、そういう発言をする鳩山氏をどうして総務大臣にしたのか」ということで、バッシングするならまだ筋は通ります。しかし、これとて、一般社会人あるいは民間企業で働いている企業人の立場からすれば、鳩山さんの暴露発言など、馬鹿者の掟破りとそしられるのが当たり前だと思います。
私は、以前から鳩山氏の社会性の脆弱さについて、このブログでも批判してきましたが、今回のこの暴露発言に関して、ますます、鳩山氏の社会性のなさに確信を持ちました。彼は、通常の会社の中堅どころの社員程度の社会性すらもなかったということです。
鳩山氏の社会性のなさもそうですが、自民党では日銀総裁人事をめぐっても人事情報が軽く取り扱われるなど、最近政治家の社会性や規範の乱れが顕著になっていると思います。それは、何も自民党に限らず、民主党も同等かそれ以下だと思います。
民間企業であれば、人事情報などはかなり厳格に扱われます、日銀総裁人事では何回も候補者をたてては、流れてしまいました。民間企業なら各方面にかなりコンセンサスをとって、最後の最後で本決まりということで発表します。民間企業とはいっても、特に超巨大企業であれば、必ずしも一枚岩とは限らず様々な立場の人がいますから、人事にはとくに気を配り、本決まりのことしか発表しません。ましてや、人事情報の細かなことまで外部などに公式の場で発表することなどありません。
それに、人事でトップを決めるときには、様々な思惑や、政治力学も働きます。その時々で必ずしも、有能な人がなるわけでてもありません。というより、有能であるかないかは、その時々で変わってきます。会社が危機にあるときには、危機対応型の人物を、会社が発展しているときでどんどん業績を伸ばしたいときには、創造性が豊かなタイプを、会社の体制が変わって、たとえばいくつも会社を合併していろいろな価値観を持つ人が増えてきた場合には、調整型タイプなどとその時々で変わります。
それどころか、もっと姑息な考えで選ばれることさえあります。旧山一證券の最後の社長などは、それまでの経営者がなるべく経営責任を逃れたいとか、最期の記者会見など行いたくないなどと考えたため、自分たちの尻拭い役として擁立したに過ぎないと思っています。堀江氏が辞めた直後のライブドアの代表権のない社長も、結局はそういうことだったのではないかと思います。しかし、そんなことは、企業人として、公表しないのが社会性のある人であり、公表しなのが不文律であると思います。
ましてや、鳩山さんのように軽々しく、いくら辞任するからといっても、人事の内容を暴露するなどということは一般企業社会ではありえません。普通の人なら、役得で知りえた人事情報なども、墓場まで持っていくのが常識です。まともな人なら、鳩山さんはご先祖さまがご先祖様だし、ある程度の年齢はいっているし、そのくらいの常識は持っているはずだと思ってしまうのが社会一般常識だと思います。あのような行動をとった鳩山さんは、もう政界では議員にはなれるかもしれませんが、それ以上の出番はなくなったと思います。以前、このブログに、現在の大学生の社会性は、昔の高校生なみなので、話をするときには相手は高校生だと思って話をする必要があるなどと記載しましたが、こんなことも仕方のないことだと思えてきます。今の大学生を子どもだということはできないかもしれません。
政界では、基本的には社会性がないと勤まらないと思いますが、鳩山さんのような人が総務大臣になってしまったのですから、今の大学生に社会性が乏しいのも無理もありません。
それに、鳩山さんはいわゆるまともな経営者の持っているバランス感覚というものに欠けていると思います。会社を経営していると、たとえば「会社というものは、利益がなければ成り立たない、だから利益を上げられない、あるいは利益を上げることに障害となるような社員には辞めてもらわなければならない」と言い、もう一方では「会社は、人で成り立っている、利益は結局人が生み出すものである。だから、社員は大切にはぐくんでいかねばならない」と言わなければなりません。こういうバランス感覚を鳩山さんは理解できていないと思います。鳩山さんは、発言がいつも硬直的です。
これが、どちらか一方にだけ極端に偏っていれば、民間会社は存続できません。また、民間会社は、会社の外部環境の変化に対して迅速に対応しなければなりません。そうでなければ、特に最近のように変化の激しい時代には、会社は存続できません。いくら、努力していたとしても、今回のように100年に一度の金融危機など起こってしまったら、今までの常識はかなぐりすてて、新しい事態に対応しなければなりません。
だから、民間企業では、朝正しいといわれたことが、もう夕方には間違いといわれることもあるのです。そうです。朝令暮改もありうるのです。人事の問題でもそうです。ある時点で、人事に関して、ある程度の目論見があったとしても、それが本決まりになるまでの間には、全く違ったものになる可能性などいくらでもあるのです。
さらに、経営課題には様々なものがあり、まずは、部署ごとの課題だけでなく、会社全体の立場からみていく必要があります。ある部署にとって、最適なことであっても、ある部署には最悪である場合もあります。短期の課題と長期の課題のバランスもとらなければなりません。短期で見た場合には、正しいことでも、長期の場合には間違いということもあります。逆に短期で見た場合には間違いであっても、長期であれば正しいということもあります。この微妙なバランスをとらなければ、会社は存続しません。
たとえば、トヨタなど昔は、トヨタ紡績といって、紡績機械の会社でしたが、今では、自動車が主流だということは皆さんご存知のだと思います。トヨタ紡績のころは、紡績機作りが命であり、そのことに注力を傾けるのが当たり前であり、自動車をつくるなどとは考えも及ばなかったでしょう。おそらく、将来の自動車作りをすることは、紡績機づくりの立場からすれば、マイナスだったかもしれません。しかし、将来とのバランスを考えて、マイナスのことでも、バランスをとりながら継続してきたことが今日のトヨタに結びついているのだと思います。これは、後からかみると簡単なことのように思われるかもしれませんが、困難なことです。これをスムーズに行えなかったのが、ご存知のカネボウです。経営にはこうしたバランス感覚が欠くことはできません。
特に鳩山氏を筆頭に、今の政治家にはこうしたバランス感覚が失われているのかもしれません。何とか、建て直しをしていただきたいものです。
以上のようなことは、たいていの一般の人々には、なかなか理解できないことです。良く会社では、社員に向かって「経営者感覚を持って」などといいますが、それは、口でいうほと易しいことではありません。これはスタンス(姿勢)の問題だからです。しかし、少しでも、経営者として働いたあるいは、経営者感覚を持って働いた経験がある人には非常にわかりやすいと思います。いわゆる経営者感覚のない人からみれば、先ほどの述べたように、経営者が「利益を生み出すのは社員だから、社員を大切にはぐくんでいく必要がある」と言った直後に「利益を生み出せない社員はいらない」などというと、強烈な裏切りのようにしか感じられないと思います。しかし、まともな経営者は、この二つを同時にバランスをとって言えなければ勤まりません。
一般の人たちは、会社では経営に携わることはまずありません。だから、経営者感覚があまりないのが普通だと思います。そういった人たちが政局をみたりしても、おそらくなかなか正しい判断はできません。イギリスなどでは、ポピュリスト、ポビュリズムなどという言い方があります。それは、「一般大衆の意見を良く聞いて、政治を行う政治、政治家」という意味です。
こんなことをいうと、日本では、ポピュリスト、ポピュリズムは良いことだと勘違いされそうですが、イギリスでは、こうしたことを行う政治家は悪い政治家であるとみなされます。ポピュリスト、ポピュリズムという言葉はそうした傾向のある政治家を馬鹿にする言葉でもあります。ちなみ、イギリスのタイム誌では、小泉さんが総理大臣になったとき、「ポピュリスト」と評していました。マスコミは、もっと勉強して、経営者的観点からも報道ができるように努力していただきたいです。結局は、会社であれば、長く存続して繁栄し続ける会社を築いた人が立派な経営者であり、国もそれと同じことだと思います。
とはいつつ、有権者のほとんどが経営者感覚は理解できていない人が多いと思いますから、選挙のときなどは、投票すべき人は、その人の過去の経歴を見て、たとえ政治家としての経歴がない人でも、その前に実際に何をしたかで決めるべきだと思います。その人の今言うことに、惑わされてはならないと思います。
麻生さんのことは、確かタイム紙では、詳しくはわかりませんが、「民族主義的○○」などという評価していました。少し意味不明でした。だから、海外のメディアのことはあまり気にする必要はないのですが、やはり、政治でも経営者的観点は絶対に必要だと思います。麻生さんの周りには、こうした経営者的感覚のある人が少ないのではないかと思います。民主党にいたっては、経営者感覚などとは程遠い人ばかりが多いのではないかと思います。その中で、唯一、やり方が正しいか、正しくないかは別にして、小沢さんのみが経営者感覚に長けているので、西松建設などで問題を起こしても、頼らざるを得ないというのが実態なのだと思います。
なお、最近鳩山さんのことを続けて書きましたが、結局は今のマスコミのように、一個人の社会性のなさに振り回されているなものではないかと思い、もう辟易としてきしまたので、私自身は、もう鳩山さんのことについてはこのブログでは書かないことにします。
それから、本日はここに書くと長くなるで、書きませんが、経営者感覚からいえば、短期と長期のバランスの中で、現在の政治家の大半が短期のことにばかり注目していることが危惧されます。さらには、マスコミなどの報道の仕方も完全に短期のことにばかり目が向いています。日本という国は、19世紀型の西欧諸国それも、その当時優れていた国の基本理念に基づいて形成されています。それは、何も日本ばかりではありませんが、とにかく、21世紀には相応しくない国の形であることには変わりありません。今日本にとって最も重要なことは、21世紀型の国を目指すことです。このことに関しては、ここに掲載すると長くなってしまうので、また別の機会に述べたいと思います。
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