2011年2月5日土曜日

菅“卑怯だぞ”八百長猛批判の“目くらまし”に大喜び―【私の論評】相撲の世界よりも、不可思議なのが今の政界ではないのか?

菅“卑怯だぞ”八百長猛批判の“目くらまし”に大喜び

八百長問題には菅首相はじめ内閣からも猛烈な批判の嵐。
そりゃそうだろうが、何か他人に厳しく身内にはゆるいって気が…

菅直人首相(64)ら閣僚が、大相撲の八百長問題に激しい批判を浴びせている。これまでマニフェスト違反や党内抗争をめぐり劣勢に立たされていただけに、どこか生き生きとしているようにすら見える。「自分のことは棚に上げて…」という、特異な本能がよみがえったのか。

八百長相撲の発覚後、菅直人首相のコメントは手厳しかった。「重大な国民に対する背信行為だ!」。場当たり的な政権運営で、国民の期待を裏切り続けた御仁とは思えぬセリフ。女房役の枝野幸男官房長官は、後でトーンダウンさせたとはいえ日本相撲協会の公益法人資格の取り消しまで言及した。

さらに過激なのは「仕分けの女王」こと蓮舫行政刷新担当相。相撲協会が2013年以降、税制優遇を受けられる「公益財団法人」への移行を目指していることに「内部の浄化ができているのか。現段階では難しい」とバッサリ。

3月の春場所の優勝力士に内閣総理大臣杯を授与するかどうかも、「適切かどうかは冷静に判断すべきだ。国民の相撲協会に対する思いは相当厳しい」と言い切った。

確かに、国技を失墜させたスキャンダルは多くの国民が注視しており、首相や閣僚がコメントするのはよく分かる。ただ、「菅内閣は、目くらましができて喜んでいるのでは」(自民党中堅議員)との声もある。

現に、国会では、与謝野馨経済財政相の変節や、菅首相の言動の矛盾などが連日炎上しているのに、八百長問題のために新聞やテレビであまり取り上げられず、影が薄くなっているのだ。

そもそも、民主党には他党や政敵を批判・攻撃することで党勢を拡大してきた歴史がある。今回も、相撲協会を悪役にすることで、低落傾向にある支持率を持ち直そうという思惑でもあるのか。

選挙プランナーの三浦博史氏は「相撲協会をたたくことで、菅政権の体たらくから目をそらす効果はあるだろう」といい、こう続ける。

「ただ、これはパフォーマンスに過ぎず、支持率上昇につながらない。国民が期待した事業仕分けは予算に反映されず、『小沢切り』も失敗した。いくら『相撲協会の法人認可取り消しも』と訴えても、できない可能性が高い。菅政権の優柔不断ぶりは、国民も見透かしている」

くれぐれも、国民を裏切る「八百長政治」だけは勘弁願いたい。

【ねたリカより】

【私の論評】相撲の世界よりも、不可思議なのが今の政界ではないのか?
いまの政局を考えれば、八百長相撲などどうでも良いことのように思えるのですが・・・・・・。まあ、悪いことは、悪いこととして、警察などに捜査をまかせて、立件できるようになれば、さっさと裁判ででも、決着をつければ良い話だと思います。なにやら、本当に情けない話です。

それにしても、菅さんあたり「八百長」の由来など、そもそも知っているのでしょうか?ひよっとして、知らない可能性も十分あるので、以下に掲載しておきます。

八百長は、明治時代の八百屋の店主『長兵衛(ちょうべえ)』に由来します。
長兵衛は通称「八百長」といい、相撲の年寄『伊勢海五太夫』の碁仲間でした。
碁の実力は長兵衛が勝っていたのですが、商売上の打算から、わざと負けたりして勝敗をうまく調整し、伊勢海五太夫のご機嫌をとっていました。 
のちに勝敗を調整していたことが発覚し、わざと負けることを相撲界では「八百長」と言うようになりました。 
やがて、事前に示し合わせて勝負する意味も含まれるようになり、相撲以外の勝負でも「八百長」という言葉は使われるようになりました。
このように、もともと、八百長と言う言葉は、相撲界と不可分のことであり、何もいまさら始まったことではなく、昔からあったことです。だからといって、今回の不始末を見逃せとか、そんなことはいうつもりはもうとうないですが、今更、したり顔で、鬼の首でもとったようにで糾弾するようなことではないと思います。

大相撲とえば、昨年も、暴力団がらみの野球賭博で、夏場所が中止になったばかりです。そうして、今回の八百長です。

今回の八百長疑惑もそうなのですが、先日もこのブログに、いわゆる暴力団が絡んでいる興行相撲は、それなりの秩序を前提とし、相撲を楽しむ一般の人には類がおよばない形で、何十年、何百年と黙認されてきたのに、ここに来て一斉に警察が取り締まりだしたのは一体なぜでしょうか?何か今までとは違う黒い背景があるのではないかと気がかりであるという趣旨のものを掲載したことがあります。

いずれにしても、昨年の野球賭博の問題、今回の八百長疑惑ともに、許せないことではありますが、相撲関係者全体がそのようにことに関わり合っていたということはないと思いますので、はやいうちに、切るべきものは切って膿を流しておくべきものと思います。そうして、多くの人が、心置きなく大相撲を楽しむことができるようにして頂きたいものです。伝統文化に根付いた、大相撲は、不滅です!!仮に、今の力士や、親方を全員くびにしたとしても、伝統文化である大相撲自体は守り抜くべきです。

そうして、民主党にはこんなことを話題やましてや、焦点をぼやかすために利用にすることなく、真面目に政治に取り組んでいただきたいです。

特に、本日は、政府・与党は、税と社会保障一体改革を検討する関係閣僚や与党政策責任者、有識者による集中検討会議の初会合を首相官邸で開き、見直し対象として年金、介護、医療の3分野に、現役世代に関わる子育て支援や雇用問題を加えることを決めています。4月末に社会保障改革の方向性を打ち出すことも確認しています。

このブログでは、再三述べてきたことですが、今はデフレです。デフレを克服しないうちに、財政再建などを目指して、増税をしたとしても、何の効果もなく、かえって景気が落ち込み、逆効果であり、税収も期待どおりに増えるどころか、減る可能性も否定できません。

いまは、社会保障がどうのこうのなどと言っている場合ではありません。本来ならば、景気対策を充実させて、増税などせずに、景気を回復させて、税収を増やすことに専念すべき時期です。そうして、景気が回復してから、増税なり、社会保障の問題なりに取り組めば良いのです。このままでは、順序が逆です。今政治の最も重大な課題は、まず、デフレを克服することであり、それ以外にありません。これを成就すれば、当面の雇用問題もすぐに改善されます。このことについては、このブログでも再三過去に掲載してきたので、ここでは詳しくは述べません。これに関しては、下の【関連記事】のところに、それを掲載しますので、まだ読まれていない方は是非ご覧になってください。

こんなことも、基本的なこともわからない、政府・与党の集中検討会議とは、一体どうなっているのでしょうか?デフレ・モンスターの与謝野氏は一体何を考えているのでしようか?まだ、大相撲の八百長などのほうが、解りやすい事象です。相撲の世界よりも、不可思議なのが今の政界ではないのか、と思うのは私だけでしょうか?

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