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2019年3月24日日曜日

ロシア疑惑捜査、“灰色”決着か、モラー報告書、新たな訴追なし―【私の論評】実体なき疑惑という点でよく似た米国の「ロシア疑惑」と日本の「もりかけ問題」(゚д゚)!

ロシア疑惑捜査、“灰色”決着か、モラー報告書、新たな訴追なし

佐々木伸 (星槎大学大学院教授)

2年近くに及んだモラー特別検察官のロシアゲート捜査が22日終了、報告書が司法省に提出された。内容はまだ不明だが、新たな訴追の勧告はないとされており、「大統領選挙でロシアと共謀した」という疑惑は“灰色”のまま終わりそう。ただ、事件のもみ消しを図ったという司法妨害については「大統領の犯罪」に言及している可能性もあり、報告書の公表に全米の関心が集まっている。

モラー特別検察官

容疑に蓋し逃げ切りか

 モラー特別検察官の捜査は主に、大統領選挙でロシアとトランプ陣営との共謀があったのか、捜査をやめさせようという司法妨害があったのか、の2点が中心。報告書が提出された段階で判明しているのは「新たな訴追の勧告は盛り込まれていなかった」(司法省当局者)ということと、「ロシア共謀疑惑」で起訴された者は誰もいなかったということだ。

 捜査では起訴された者が34人。うち6人はトランプ陣営の幹部らだった。ポール・マナフォート元選対本部長、リック・ゲーツ元選対副本部長、マイケル・フリン大統領補佐官、マイケル・コーエン元個人弁護士、大統領の友人のロジャー・ストーン氏、ジョージ・パパドポロス元外交顧問だ。

 しかし、6人はロシアとの共謀という本筋を問われたのではなく、議会や捜査当局への虚偽証言や脱税、資金洗浄などのいわば別件容疑だ。マナフォート氏は詐欺罪などの容疑で7年半の禁錮刑を受け、コーエン氏も3年の刑で5月から収監される予定だ。6人以外の残りはロシアの情報関係者や軍人らである。

 問題はトランプ大統領の疑惑だ。選挙期間中、トランプ氏がロシア側と直接的に秘密接触していた可能性は薄いと見られており、大統領が長男のジュニア氏も含め、部下に接触を指示していたことが報告書に記されているかが1つの焦点だ。明記されていれば、罪には問われなくても、大統領の道義的、政治的な責任があらためて追及されることになるだろう。

 より可能性があるのは「司法妨害疑惑」だ。大統領は17年2月、コミー連邦捜査局(FBI)長官に対し、フリン大統領補佐官への捜査をやめるよう求めた疑いがかかっており、事実であれば、司法妨害に相当する。報告書がこの点についてどのように判断しているのかが最大の注目点だ。

 だが、報告書に限って言えば、大統領が逃げ切った可能性もある。第一に司法省の指針によると、現職の大統領は訴追されないことになっている。またモラー特別検察官が捜査で大きく依存した大陪審の規則は、実際に当事者が起訴されない限り、大陪審を通して入手した情報の公表を禁じており、大統領が起訴されないのであれば、大統領に関する情報の公開は蓋をされる恐れがある。

ボールはバー司法長官に

 捜査報告書は今後、バー司法長官からその要約が議会へ送られ、事実上公表されることになる。同長官は22日、議会指導者への書簡で、数日内に報告書の要約を送るとし「できる限り透明性を確保する」と述べた。議会下院は先に、報告書の全文を公表するよう求める決議を満場一致で可決している。

 しかし、特別検察官規則によると、報告書の内容をどの程度、要約に盛り込むかは司法長官の裁量に委ねられており、捜査の情報源や方法などの極秘情報が漏洩しないよう、また大陪審での証言が漏れないように配慮することになっている。

 民主党はかつて、長官がトランプ大統領の主張に沿うようなメモを書いていたことなどを念頭に、要約にホワイトハウスの意向が反映されるのではないかと懸念している。民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は共同声明を発表、「公表前に報告書をホワイトハウスに密かに見せないよう」司法長官に警告した。米紙によると、ホワイトハウスは報告書の不都合な部分については、大統領特権を行使して、公表させないことも検討しているようだ。

 大統領弾劾の手続き上の出発点になる下院司法委員会のナドラー委員長(民主党)は、現職の大統領が訴追されないという指針を犯罪のもみ消しに使われかねないと指摘、司法長官とホワイトハウスをけん制した。しかし、ペロシ下院議長は勢いづく大統領弾劾論に距離を置き、「トランプ氏は弾劾に値しない」と慎重姿勢を示しており、弾劾をめぐる動きは流動的といえるだろう。

際立つ強気

 週末をフロリダの別荘で過ごしているトランプ大統領は、ロシア疑惑で起訴される者が誰もいないことを予想していたのか、強気ぶりを際立たせている。報告書が提出される前、モラー氏の捜査を「魔女狩り」「政治的なでっち上げ」と非難する一方で、「国民は報告書の内容を知りたがっている。公表されるべきだ。共謀など何もなかったことが分かる」と胸を張った。

 報告書がロシア疑惑で明確な犯罪性を指摘できなければ、トランプ大統領は自らの無実を正当化する動きに拍車を掛けるだろう。しかし、一連の捜査でトランプ氏や側近らのロシアとのうさんくさい関係が浮き彫りになったのは紛れもない事実。その目的は大統領選挙で勝利するため、対立候補のクリントン氏に不利な情報を入手しようとしたことだった。ロシアと接触した側近らは18人、頻度は100回以上に及んだことは決して見過ごされないだろう。

 モラー氏の捜査がロシアゲートを立件はできないにせよ、大統領の不倫口止め料支払いなど、捜査の過程で浮かび上がったさまざまな疑惑は今後、議会や州の司法当局の調査でさらに追及されることとなる。「捜査の終わりではなく、始まりだ」(アナリスト)という声が強まる中、報告書の公表が待たれる。

【私の論評】実体なき疑惑という点でよく似た米国の「ロシア疑惑」と日本の「もりかけ問題」(゚д゚)!

日本のモリカケ問題と米国のロシアゲートは「争点隠し」という点でよく似ています。加計学園による獣医学部新設は岩盤規制の打破が真の争点ですが、安倍晋三首相の「えこひいき疑惑」に話がそらされ倒閣運動に利用されました。

冒頭の記事を書かれた方は、あくまでリベラル派の視点から書かれたようであり、「容疑に蓋し逃げ切りか」とか「際立つ強気」などという言葉づかいからもそれがうかがえます。

はっきりいえば、米国のリベラル派のメディアの垂れ流す報道を鵜呑みした上で、トランプ大統領を評価しているという、日本のメディアと同次元のものであり、とても現実を見据えたものとはいえないと思います。

では、ロシアゲートはどうかといえば、米国内でほぼ事実と認定されているのは次の2点でした。
(1)2016年米大統領選に際し、ロシア情報機関によって民主党陣営のメールがハッキングされ、ネット上で公開された 
(2)投票機器の操作などはなかった-。
(1)にトランプ陣営が関与したのでは、というのが反政権側の追及する「疑惑」ですが、今に至っても確たる証拠は出ていません。

ところで、なぜメールの流出がヒラリー陣営に打撃となったのでしょうか。ここにリベラル派が目を背ける「不都合な真実」があり、真の争点があります。最も問題となった2つのメールを見てみましょう。

ボデスタ氏

1つは、民主党エリートを代表するポデスタ選対本部長(クリントン政権で大統領首席補佐官)がヒラリー氏に宛てた、副大統領候補選定に関するメールです。

ポデスタ氏はまず、候補者を「食品群」(food groups)に分けたと軽口を叩(たた)き、女性、黒人、白人、ヒスパニック、巨額献金者などに分類、最後に「特殊食品」として予備選のライバルだったサンダース議員を挙げました。

ここに見られるのは、アイデンティティー・ポリティクス(差別強調政治。警察対黒人、富裕層対貧困層、男対女、保守派対LGBT=性的少数者=などの対立図式を強調し、被差別弱者の側に立つと主張する政治)を推進してきた中心人物における、冷笑的で功利主義的な態度です。素朴な有権者の間に嫌悪感が広まったのも無理はないです。

もう1つは、民主党全国委員会(予備選の公正な実施が職務)の幹部間で交わされた「サンダース(ユダヤ教徒)は無神論者」との噂を広めて、宗教色の強い南部での支持率を落とすべきだ、などとした謀議メールです。

政治と宗教の峻別(しゅんべつ)、無神論者への配慮(公立学校で「神」に言及しないなど)を高らかに掲げてきた民主党エリートにおける、これまた冷笑的かつ露骨な背信行為でした。サンダース氏支持者は当然激怒し、ヒラリー氏に近い全国委員長は辞任に追い込まれました。

サンダース氏

要するに、ロシアの干渉と言っても、買収工作や怪文書拡散があったわけではなく、民主党幹部の“素の姿”を明らかにしたにすぎないのです。

メールが流出しても中身が卑猥(ひわい)な冗談程度なら一時のゴシップで終わります。ヒラリー陣営の真の敗因は、差別強調政治の裏にある偽善性と陰謀体質が白日の下に晒されたことにありました。そして、そこを誰よりも峻烈に突いたのがトランプ氏でした。

新聞は全部、テレビはFOXTVを除いて全部が、リベラル派で湿られている米主流メディアのロシアゲート報道は、この民主党エリートにとっての不都合な真実から目をそらし、トランプ陣営関係者の脱税や性的スキャンダル、失言のみを追う形で進められていました。本質的に党派的かつフェイクといわれても仕方ないでしょう。

では実体なき「疑惑」の追及がなぜ終息しなかったのでしょうか。ここでもモリカケに似た構造があります。国会における野党の追及が誤答弁や官僚の資料操作につながり「疑惑をさらに深めた」のと同様、アメリカでは特別検察官がしばしば無から有を作り出す働きをしました。

犯罪事実がなくとも事情聴取に不正確に答えれば偽証、提出を求められたメールを一部でも削除すれば捜査妨害でいずれも訴追対象となりました。メディアは「疑惑が深まった」と報道しました。終わりの見えない特別検察官の動きに、トランプ大統領のみならず政権支持派が怒りを募らせるのも無理はありませんでした。



ニューヨーク・タイムズやCNNを見てトランプ氏の弾劾は近いと考えるのは、朝日新聞を見て安倍政権が倒れるのは近いと考えるのと同じだったのです。

草の根保守に強い影響力を持つトークラジオの3大人気ホスト、リンボー氏、ハニティ氏、レビン氏はいずれも、トランプ氏は左派の捏造(ねつぞう)攻撃に堂々と反撃し、規制緩和、保守的判事指名、「中共」(ChiComs)圧迫など公約を次々に実行していると、支持の姿勢を強めています。

大統領弾劾は、検察役の下院が過半数で訴追し、陪審役の上院が3分の2以上で可決して成立します。ハードルは非常に高いです。過去に唯一弾劾が見えたニクソン大統領(実際は手続き途中で辞任)の場合、支持基盤である保守層が、価格統制、デタントなど内外政策でのニクソンの「裏切り」に不満を募らせていたことが大きかったです。今はそうした状況にありません。

「ヒラリーには大統領に必要な巨大なスタミナはない」。3年前の大統領候補討論会でトランプ氏が発した言葉です。特に中国との長期にわたる戦略的攻防を考えれば、政治家の評価でますます重要になるポイントでしょう。

いずにせよ、「もりかけ問題」も「ロシア疑惑」ももし実体のある疑惑であれば、もうすでに何らかの物的証拠が明るみにでいてるべきです。物証がないものに対して、ああだこうだと言っても徒労に終わるだけです。

私自身は、これに近いようなことは以前もこのブログに掲載しました。この事実を知っていれば、もう「ロシア疑惑」などというフェイク情報に踊らされ、テレビをみたり、記事を読んだりして時間を無駄にするということはないでしょう。

すでに奪われた時間については、もう取替しようがないですが、テレビや新聞などに不満をぶつけるということも考えられるかもしれません。ただし、そんなことをしても、彼らは一切とりあないでしょうが・・・・・・

それにしても、モリカケで時間と精力を無駄にした日本の野党は、政策論争はおろか、政局でも与党に負けています。次の選挙でも、従来と同じような結果となるだけでしょう。何かあったにしても若干議席数を増やすことができるだけでしょう。

それに比較して、米国の民主党は「ロシア疑惑」によって最初に被った悪いイメージは一連のイメージコントロール払拭できたのでしょうか。それは次の大統領選挙でまたわかることでしょう。

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2017年11月7日火曜日

【新・日米同盟の時代】新たに発覚したクリントン夫妻の「ロシア疑惑」 深刻な政治腐敗、ヒラリー氏の逮捕も―【私の論評】日本のマスコミは、トランプ報道と「もりかけ」報道で二重に愚かさ露呈(゚д゚)!


クリントン氏 写真はブログ管理人挿入
 米国では現在、クリントン・ファミリーの「ロシア・スキャンダル」が大爆発している。

 ドナルド・トランプ大統領の「ロシア・ゲート問題」は、すでに実体がないことが明らかになった。これに対し、新たに発覚したクリントン夫妻の「ロシア・ゲート問題」は、ウォーターゲート事件などが比較にならないほど、深刻な政治腐敗といえる。国家の安全を、金銭でロシアに売り渡していた疑いがある一大スキャンダルなのだ。

 オバマ政権でヒラリー・クリントン氏が国務長官だった当時、カナダの「ウラニウム・ワン」という企業を、ロシア政府の原子力機関「ロサトム」が買収した。「ウラニウム・ワン」は、米国のウラン鉱脈の5分の1を保有しており、買収には米国政府の許可が必要だった。

 ヒラリー氏はこの買収を積極的に推進し、「ウラニウム・ワン」はロシア政府の傘下企業となった。さすがに共和党保守派は当時、「この売却が米国の国家安全保障を大きく毀損(きそん)する」とオバマ政権を批判したが、企業買収は完了してしまった。

 米国の世界戦略における最大のライバルであるロシアにウラン鉱脈を売り渡すことは、誰が考えても米国の安全保障を損なう。ロシアのプーチン大統領は、世界のウラン・マーケットで独占的な地位を確立するために、この買収を行ったのだ。

 国の安全保障の根幹を脅かす決断を行った政治家は、それだけで「国家反逆罪」の対象になり得る。ところが、問題はそれだけではなかった。

この件に絡んで、「クリントン財団」は何と、「ウラニウム・ワン」買収の関係者から総額1億4500万ドル(約165億2850万円)にも及ぶ献金を受け取っていたのだ。同財団は慈善団体だが、事実上のクリントン・ファミリーの“財布同様の存在”である。

 しかも、「ウラニウム・ワン」の売却交渉が行われている最中(=ヒラリー国務長官時代)、ビル・クリントン元大統領は、ロシアの政府系投資銀行に招かれて講演を行い、1回の講演で50万ドル(約5700万円)もの謝礼を受け取った。これは通常の彼の講演謝礼の2倍の金額である。

 また、ロシア政府系のウラン企業のトップは実名を明かさず、クリントン財団に総額235万ドル(約2億6700万円)の献金をしていた。

 これらは、「反トランプ派」の代表的メディアであるニューヨーク・タイムズも、事実関係を認めている。

 クリントン夫妻の「ロシア・ゲート問題」は今後、さらに追及されて、米民主党やリベラル系メディアに壊滅的打撃を与えるだろう。

 ヒラリー氏が逮捕される可能性も出てきた。=おわり

 ■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生まれ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経て帰国。テレビやラジオで活躍する一方、銀行や証券会社の顧問、明治大学などで教鞭をとる。現在、拓殖大学客員教授。著書・共著に『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』(海竜社)、『希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟』(徳間書店)など。

【私の論評】日本のマスコミは、トランプ報道と「もりかけ」報道で二重に愚かさを露呈(゚д゚)!

日本では、未だトランプ大統領の「ロシア・ゲート問題」を報道したり、その他ネガティ負な報道していますが、特に「ロシア・ゲート問題」については随分前からこれで追求などできないことは、まともな識者の間でも明らかになっていました。それについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【ロシアゲート疑惑】トランプ氏ひとまず逃げ切り? 「圧力」証言のコミー氏、動機に疑問―【私の論評】ロシアゲートは日本の加計問題と同じ。単なる政治闘争!はなから弾劾など成立しない(゚д゚)!
コミー前FBI長官
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、米国のまともな識者による「ロシアゲート」をどう見ているのかを示す部分を以下に引用します。
共和党の元下院議員で法律家でもあるデービッド・マッキントッシュは、5月中旬に開催された会合で、トランプはコミーに捜査中の事件について話し、またコミーを解任する権限を持つと語っている。「憲法上、大統領は法執行の権限を持っている......FBI長官に対してどのような捜査を行うか指示する立場にある」 
また「アメリカ法律正義センター」のジョーダン・セクローは、民主党議員も今回のケースが実際には司法妨害にならないことを理解しているだろうと言います。コミーが主張するトランプ発言のメモが存在しても、「コミーの証言だけでは、検察官は立件できない」。 
またセクローは、共和党が議会で多数派を占める現状で、司法妨害によって弾劾への道筋が開けたように語るのは政治闘争でしかない、と指摘しています。「オバマ政権時代にも弾劾は取り沙汰されたが、そのたびに実現しない話だと説明してきている」と語りました。
ジョーダン・セクロー氏
結局は、ロシアゲートも何のことはない、日本でいえば加計問題で、野党が何とか安倍首相に悪いイメージをつけて少しでも自分たちに有利になるようしようとするだけの、単なる政治闘争と同じことです。 
これ以上騒ぎたてると、ヒラリーの司法を使った選挙介入疑惑が共和党側からクローズアップされることになります。そうなれば、今度は民主党に悪いイメージがつくということで、良いことはありません。 
以上から、トランプ大統領がロシアゲート問題で、弾劾されるということは、全くあり得ないとみるべきです。 
日本で、ロシアゲートが注目されるのは、以前にもこのブログに掲載したように、米国のメディアはほとんど100%がリベラル・左派系であり、大手テレビ局はFOXtvだけが、保守系であり、あとは全部が、リベラル・左派系、新聞はもっと酷く日本でいえば大手新聞も産日本でいえば産経新聞がないようなもので、すべてがリベラル・左派系であるというところに根本原因があります。 
結局のところ、リベラル・左派系メディアは、民主党の擁護者であり、それが連日大喜びで、ロシアゲートを報道するものですから、それを日本のメディアが鵜呑みにして、日本国内で報道するわけです。 
大統領選挙のときと同じ構図です。特にCNNを見ていると、本当に極端です。ロシアゲート問題に何か新しい展開があると、テレビ局をあげて大騒ぎです。全く馬鹿です。 
それを真に受けて、日本で報道する日本のマスコミもさらに馬鹿です。
現在に至るまで、「ロシアゲート」ではトランプ大統領はもとより、誰も逮捕などされていません。最近では、トランプ大統領を人格障害であるとする報道もありますが、これも鵜呑みにはできません。

後に述べるように、不当な報道をされれば、激怒するのが当然です。これを人格障害とするほうに問題があります。トランプ氏に人格障害があると診断した医師たちこそ、何らかの人格的障害があるのではないでしょうか。この報道をそのまま垂れ流す日本のマスコミにも問題があります。

一方クリントン夫妻には、他にも疑惑があります。米国のトランプ大統領に対する「ロシア疑惑」の発端となった虚偽の秘密報告文書が、実は民主党側のヒラリー・クリントン陣営と同党全国委員会の委託で作成されていたことが10月末に明らかとなったのです。

ロシア疑惑の発端となった調査報告書の作成にクリントン陣営が資金を提供していたことが明らかに
なった。大統領選に関する自身の回顧録「What Happened」のサイン会を行う
ヒラリー・クリントン氏(2017年9月12日)
モラー特別検察官の捜査でロシア疑惑に関して守勢に立つトランプ陣営は、この新事実の発覚を機に反撃に出る構えです。

この文書は、イギリス政府諜報機関のMI6の元工作員でロシア事情に詳しいクリストファー・スティール氏によって書かれました。「スティール報告」と呼ばれる同文書には、トランプ氏やトランプ陣営の幹部たちとロシア政府機関との秘密の共謀関係が具体的に記されているとされ、米国大統領選後半の時期である2016年の夏以降に一部の選挙関係者や米国メディアの間でその存在が語られるようになりました。

クリストファー・スティール氏
その後、トランプ氏の当選が決まり、大統領就任が近くなった今年1月初めに、新興ネットメディアの「バズフィード」が「スティール報告」の全文35ページを掲載しました。大手メディアの大多数はその内容の信憑性を疑い、取り上げなかったのですが、トランプ批判の急先鋒であるCNNニュースが報道したことで広く知られることとなりました。

その時点で、同報告書はワシントンを拠点とする政治関連の調査企業「フュージョンGPS」が作成したことが明らかとなりました。内容は、トランプ氏がロシア政府高官らと親しく接触し、モスクワの豪華ホテルに滞在して乱交や放尿という乱痴気騒ぎを繰り広げた、というような生々しい記述でした。トランプ選対の幹部がロシア政府諜報関係者とチェコのプラハで密会し、大統領選でヒラリー・クリントン候補を打破するための秘密協力を誓い合った、などという記述もありました。

ところがこの「報告」の大部分が虚偽だった。トランプ氏やトランプ選対幹部は指摘された時期にモスクワやプラハにはいなかったことが証明されたのです。

CNNがスティール報告の内容を詳しく報道した直後、2017年1月11日にトランプ大統領は就任後初めての記者会見に臨みました。同氏はその場でCNNへの怒りをあらわにして、CNN記者からの質問には答えを拒み、激しい言葉で「フェイク報道」だと非難しました。ここからトランプ大統領の米国大手メディアとの正面対決が始まり、同時に、同大統領に対するロシア当局との「共謀」を疑う「ロシア疑惑」も大きく広がることとなったのです。

CNN記者からの質問には答えを拒み、激しい言葉で「フェイク報道」だと非難したトランプ大統領
米国連邦議会で一連のロシア疑惑に関する案件を調べている下院情報委員会は、この「スティール報告」問題を取り上げ、フュージョンGPSの代表グレン・シンプソン氏や同社の銀行口座記録への召喚状を出して尋問しました。その結果がこの10月下旬に明らかとなりました。

尋問結果の概要は以下の通りです。
・「スティール報告」はフュージョンGPSが法律事務所「パーキンス・コール」から委託されて作成した。パーキンス・コールは、クリントン選対と民主党全国委員会に雇われていた法律事務所である。 
・フュージョンGPSが委託された仕事は、主にトランプ氏の弱点や欠点を調べることだった。フュージョンGPSはMI6の元工作員、クリストファー・スティール氏にその調査と報告書の執筆を依頼した。 
・パーキンス・コール事務所ではマーク・エリアス弁護士がクリントン選対と民主党全国委員会の法律顧問を正式に務めていた。エリアス弁護士からフュージョンGPSに対して、「スティール報告」作成のための費用が2016年4月から同10月末まで支払われた。その結果、エリアス弁護士に同報告が提供された。 
・クリントン選対は2015年後半から2016年11月の大統領選挙までに、パーキンス・コール法律事務所に対して560万ドルを支払った。民主党全国委員会も360万ドルを支払った。それぞれ「法務協議費用」などという名目だった。スティール報告作成のための正確な支払い額は不明である。
当事者たちは、以上の事柄をすべて事実として認めました。トランプ陣営に対して一貫して批判的な論調を続けてきたワシントン・ポストなどもこの内容を報道しました。

こうして、クリントン陣営がロシア疑惑の文書の作成に直接関与していた事実が明らかになりました。トランプ大統領は、「ロシア政府と私との共謀を捏造する『ロシア疑惑』がそもそも民主党側の陰謀であることが改めて証明された」とツイートし、民主党側を非難しました。

今回、民主党側の「ロシア疑惑」への不明朗な仕掛けの事実が確認されたことで、トランプ陣営は有力な反撃の材料を獲得したどころか、この件でもヒラリー氏が逮捕される可能性も出てきました。

国会で証言する篭池氏
日本では、相変わらず「もりかけ問題」を追求しようとする動きがありますが、森友問題は篭池氏などの不確かな証言があるのみですし、森友問題では前川前文部次官の証言や、公文書とも言い切れないような文部官僚の私的文書があるのみです。

クリントン夫妻のように、金の動きなどがある程度見えているということもありません。上の例では、「クリントン財団」は何と、「ウラニウム・ワン」買収の関係者から総額1億4500万ドル(約165億2850万円)にも及ぶ献金を受け取っていたことが明らかになっています。

そもそも、篭池氏が語るように、安倍総理が森友学園に100万円を寄付したとして、それが何の罪になるのでしょうか。学校法人に寄付することは犯罪ではありません。逆に安倍総理が、クリントン夫妻のように「ウラニウム・ワン」買収の関係者から総額1億4500万ドル(約165億2850万円)にも及ぶ献金を受け取ったいたとしたら、大疑惑になるのは当然です。そのような事実はありません。

さらに、クリントン選対は2015年後半から2016年11月の大統領選挙までに、パーキンス・コール法律事務所に対して560万ドルを支払っています。民主党全国委員会も360万ドルを支払っています。ただし、スティール報告作成のための正確な支払い額は不明です。安倍総理も、野党を不利にするような、報告書などの作成のために、何らかの支払いをしていれば、それは疑惑になりますが、今のところそのような事実はありません。

野党や、マスコミが今後このような問題を追求し続けても、疲弊するだけではないでしょうか。

日本のマスコミは、二重に愚かです。一つは、トランプ大統領の報道の仕方が偏向しすぎで、愚かですし、「もりかけ」報道でも偏向しすぎで愚かです。

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