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2018年7月14日土曜日

ユーチューブの異変と現代版の「検閲」 背後に外国勢力の意向か…―【私の論評】我が国はスパイ防止法もない有様で、中国や北朝鮮を増長させ放題にしている(゚д゚)!

ユーチューブの異変と現代版の「検閲」 背後に外国勢力の意向か…

ケント・ギルバート ニッポンの新常識

竹田恒泰氏

 ドナルド・トランプ米大統領が大統領予備選のときから、ツイッターを駆使して支持者を増やしたことは記憶に新しい。CNNやニューヨーク・タイムズなどの既存メディアを「フェイクニュース」と断罪し、歯に衣(きぬ)着せぬ言動で、対立候補の政策や経歴、容姿までこき下ろした。何度も物議を醸したが、そのたびに支持者は増えた。

 結局、選挙予測では常に優勢だったヒラリー・クリントン元国務長官が惨敗した。世論誘導をもくろむ既存メディアが、ネット民のメディアリテラシーに完敗した選挙だった。

 英国のEU(欧州連合)離脱の国民投票でも、SNS発信のネット情報が大きく影響した。今やツイッターやフェイスブック、ユーチューブなど、SNS発信のネット情報が社会に与える影響は計り知れない。

 ネット時代の到来で、メディアが報じない情報を入手しやすくなった。自由と民主主義を重視する人間にはうれしいが、世の中には都合の悪い情報を隠したい連中が必ずいる。ヤツらの「工作活動」はいつも卑怯(ひきょう)でしつこい。

 最近、ユーチューブに異変が起きていることを、ご存じの人も多いだろう。明治天皇の玄孫で、作家の竹田恒泰氏の公式アカウントなど、「保守系チャンネル」が相次いで利用できなくなった。約200件のアカウントが凍結され、動画は閲覧不能になっているとの情報もある。

 凍結されたチャンネルの共通点は、中華人民共和国(PRC)や韓国、北朝鮮に不都合な事実を発信していたことだ。

 私もいくつかのチャンネルは見たことがあるが、過激な差別表現を含む動画より、「日本軍の慰安婦強制連行はなかった」などの歴史的事実を伝える、普通の動画の方が多かったように思う。

 検閲とは本来、「公権力」が情報統制のために、出版物や放送、映画、郵便物などの内容を強制的に調べるものだ。

 しかし、現代版の検閲は違う。一般人を装った組織的クレーマーが、情報発信者本人とSNSサービスに大量のメールを送るなど、執拗(しつよう)な攻撃を仕掛けて屈服させているようだ。テレビ局の多くは同様の方法で20世紀にクレーマーに屈服し、今はSNSが標的になった。

 その背後に、外国勢力の意向がある可能性は高い。私はツイッターで、日本語が微妙に怪しい外国工作員らしき人間にいつも絡まれている。

 メディアが報じないPRCの内情を教えてくれる評論家、宮崎正弘氏のメルマガは、某ウイルスソフトが必ず「迷惑メール」に分類する。

 日本には憲法9条改正とともに、スパイ防止法が必要だと、経験から心底思う。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

【私の論評】我が国はスパイ防止法もない有様で、中国や北朝鮮を増長させ放題にしている(゚д゚)!

私自身は、動画を見るより、文字を読んだほうが圧倒的にはやく情報を入手できるので、「保守系チャンネル」は以前はかなり見たこともあるのですが、最近はほとんど見ていません。しかし、文字を読むことが苦手とか、保守系の文章はあまり読んだことのない人には、かなり有益なツールだと思います。

竹田恒泰氏のYouTubeチャンネルの凍結されたのは、今年の5月のことでした。竹田氏は、チャンネルを通報して潰した人達に宣戦布告しました。

竹田氏は公式ツイッターで「左翼活動家たちに狙い撃ちされ、竹田恒泰チャンネルのYouTube版が閉鎖に追い込まれました」と述べ、今回の攻撃は左翼活動家だと断定しました。

その上で、今夜20時から反撃を開始すると言及し、「これは戦争です。一日も早く回復し不当な攻撃が無意味であることを示しましょう」と呼び掛けていました。以下にそのツイートを掲載します。
これを受けて竹田氏のチャンネルを通報した5ちゃんねるユーザーからは、「やんのか?」「判断したのはYouTubeなんですけど」「サブチャンネルも潰せ」「玉音放送はよ」などとコメントが相次いでいました。

竹田氏と5ちゃんねる(なんJ民&嫌儲民ら)の全面戦争になってきたと言え、ツイッター掲示板の方も大盛り上がりになっていました。

結局、竹田氏のYouTubeチャンネルは再開されました。


ご覧になりたい方は、以下のリンクから入ることができます。
https://www.youtube.com/channel/UCTxDz8sXbnpYAfulQMRFNEQ
これは、当然の措置でしょう。竹田氏のYouTubeの動画上の発言は、以前何度か視聴したことがありますが、その内容のほとんどは過激なものでもなんでもなく、事実に基づいたことを淡々と話しているという内容のものです。

ただし、その内容は普段テレビや新聞などでは報道されていないことなどが多いので、テレビなどが主な情報源の人がみると、最初は、結構ショックを覚えるかもしれません。ただし、私のように保守系の文章などを読み慣れている人間にとっては、そのようなことはなく、ごく当然のことを語っているとしか思えません。

一度チャンネルが凍結されると、再開したとしても、登録者数は凍結前のカウントではなく、ゼロからはじまるようになっているようです。現状の登録数を確認してみると、4.6万人でした。これは、凍結以前を回復したか、それ以上になっていると思います。

なぜこのようなことが起こったかといえば、ブログ冒頭のケント・ギルバート氏の記事にもあるように、一般人を装った組織的クレーマーが、情報発信者本人とSNSサービスに大量のメールを送るなど、執拗(しつよう)な攻撃を仕掛けて屈服させているのでしょう。

今回、竹田恒泰氏のアカウントはすぐに再開されたので、あまり大きな被害はなかったとは思います。そうして、なぜすぐに再開されたかといえば、竹田氏が著名人だからだと思います。

竹田氏の普段の発言など、さほど過激ではないし、多くの発言が文献を丁寧に読んだ事による情報に裏打ちされていることなど、はっきりしているので、はやく回復されたのだと思います。

著名人ではない人のアカウントの場合はすぐには回復されないことも多いようです。私自身は、自分の意見が異なる人が動画を発信していたとしても、ときには参考のために見ることもありますし、普段はあまりみないです。

朝日新聞なども、わざわざ購入してまでは読みませんが、時々朝日新聞がどのような主張をしているのかを見るため、デジタル版を時々見ることがあります。

やはり、普通の人ならその程度であり、たまたま見ていたら過激な内容であれば、YouTubeに報告することもあるかもしれません。

ちなみに、すべてのYouTubeの動画には、動画の内容をYouTubeに報告することができるようになっていて、「報告」というリンクがついています。これをクリックすると以下のような画面がポップアップして、さらに詳細を報告できるようになっています。


竹田氏のアカウントはおそらくこの報告システムを悪用して行われたのでしょう。人によって同じ動画を見ても、反応は違います。大勢の人が不快とは思わないような内容でも、不快と感じて報告する人がいるかもしれません。しかし、一般の人が個人で報告する程度では、竹田氏のアカウントを凍結に追い込むようなことはできなかったでしょう。

やはり、クレーマーの背後に、外国勢力の意向がある可能性は高いと考えられます。そうして、これから外国勢力が日本国内で好き勝手ができないように、スパイ防止法が本当は必要なのです。

国家の安全保障を脅かすスパイにほ日本に限らず、どこにでも潜んでいます。そうして日本以外の国々では、どの国も厳罰で臨んでいます。

にもかかわらず、わが国はスパイ罪すら設けていません。スパイ行為そのもので逮捕できないのは、世界で日本一国だけなのです。

自衛権は国際法(国連憲章第51条)で認められた独立国の固有の権利で、国家機密や防衛機密を守り、他国の諜報活動を防ぐのは自衛権の行使として当然の行為です。それで世界ではどの国もスパイ行為を取り締まる法整備(スパイ防止法や国家機密法、あるいは刑法など形態は様々)を行っています。それが諜報対策の基本です。

ところが、わが国にはスパイ行為を取り締まる法律そのものがありません。それで他国ではスパイ事件であっても日本ではそうならないのです。

初代内閣安全保障室長を務めた佐々淳行氏は、警視庁公安部や大阪府警警備部などで北朝鮮やソ連、中国の対日スパイ工作の防止に当たってきましたが、次のように述べています。
我々は精一杯、北朝鮮をはじめとする共産圏スパイと闘い、摘発などを日夜やってきたのです。でも、いくら北朝鮮を始めとするスパイを逮捕・起訴しても、せいぜい懲役一年、しかも執行猶予がついて、裁判終了後には堂々と大手をふって出国していくのが実体でした。なぜ、刑罰がそんなに軽いのか――。 
どこの国でも制定されているスパイ防止法がこの国には与えられていなかったからです。…もしあの時、ちゃんとしたスパイ防止法が制定されていれば、今回のような悲惨な拉致事件も起こらずにすんだのではないか。罰則を伴う法規は抑止力として効果があるからです。(『諸君』2002年12月号)
佐々氏は「他の国では死刑まである重大犯罪であるスパイ活動などを出入国管理法、外国為替管理法、旅券法、外国人登録法違反、窃盗罪、建造物(住居)進入などの刑の軽い特別法や一般刑法で取締らされ、事実上、野放し状態だった」と言います。

佐々淳行氏

世界各国では、CIA(米中央情報局)やFBI(米連邦捜査局)、SIS(英情報局秘密情報部)などの諜報機関を設けて取り締まるのが常識です。ところが、わが国にはそうした法律や諜報機関が存在しないのです。

オバマ前米国大統領は、「戦略的忍耐」で中国を増長させてしまいましたが、トランプ政権に変わってから、果敢に中国に対して貿易戦争を挑み、中国に対して民主化、政治と経済の分離、法治国家化を迫っています。

一方我が国は現在に至るもスパイ防止法もない有様で、中国や北朝鮮を増長させ放題にしているといっても過言ではありません。

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