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2017年4月27日木曜日

【共産党研究】民進党と明暗分けた森友問題、支持率わずか1・7%差に 選挙に結びつかない疑惑、スキャンダル追及―【私の論評】頭の悪い新聞と民進党はなぜ無間地獄に陥った?

【共産党研究】民進党と明暗分けた森友問題、支持率わずか1・7%差に 選挙に結びつかない疑惑、スキャンダル追及

学校法人「森友学園」の小学校建設用地。校舎を残して売却を検討中だ=大阪府豊中市
 産経新聞とFNNが15、16日に行った世論調査が興味深い。政党支持率の前月比で、民進党が1・8ポイント減の6・6%と、昨年3月の結党以来最低だったのに対し、共産党は1・1%増の4・9%になっている。両党の支持率の差は、わずか1・7%でしかない。

 この結果について、産経新聞は、これを従来の支持層であった無党派層が戻っておらず、一部は共産党に流れていると分析している。

写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 学校法人「森友学園」問題の追及で、共産党が大いに目立ったことは間違いない。本来、入手しがたい資料を次々と暴露した。鴻池祥肇(こうのいけ・よしただ)参院議員事務所の「陳情整理報告書」や、籠池(かごいけ)泰典・森友学園理事長(当時)が首相夫人付政府職員にあてた手紙などが、それである。

 イラだった麻生太郎副総理兼財務相が、共産党議員の追及に対し、「偉そうに人指さして…」と答弁して物議を醸したものである。他方、民進党はこうした資料をほとんど入手できなかった。

 ここに共産党と民進党の差がある。

 共産党の場合、こうした問題が発生すると、議員と秘書、「赤旗」記者などを集めてプロジェクトチームを結成し、チームで調査し、情報を一元化する。チームとして追及する材料、テーマなども決める。民進党が衆院厚労委員会で、介護保険改正案の審議中に森友問題を取り上げ、与党の採決を誘発したが、こんな愚かなことはやらない。

 ただはっきり言うが、こうした疑惑やスキャンダルの追及は、実は選挙には結びつかない。かつて「首相の犯罪」と言われ、田中角栄元首相が逮捕されたロッキード事件があった。当時、私は秘書として、この追及のためのプロジェクトチームに加わっていたが、訪米調査など間違いなく共産党の追及が群を抜いていた。

 だが、次の衆院選では惨敗を喫した。有権者は、ロッキード事件に高い関心を持っていたが、同時に自分の生活とは直結しない問題だったからだ。

 今回の世論調査で、安倍内閣の支持率は1・9%増えている。自民党の支持率は4・5%も増えている。共産党の支持率の増加は、民進党が減った分の一部だということに過ぎない。

 確かに、8億円もの値引きで国有地が売却されたことに、国民が憤ったことは間違いない。だが、その売却額で国が買い取ることに決まった。森友学園そのものも民事再生法を申請するまでになっている。国会での追及も、もはや収束の時期を迎えている。森友問題の追及が売り物だからといって、いつまでも拘泥していると足元をすくわれることになると警告したい。

■筆坂秀世(ふでさか・ひでよ)1948年、兵庫県生まれ。高校卒業後、三和銀行に入行。18歳で日本共産党に入党。25歳で銀行を退職し、専従活動家となる。議員秘書を経て、1995年に参院議員に初当選。共産党のナンバー4の政策委員長を務める。2003年に議員辞職し、05年に離党。評論・言論活動に入る。著書に『日本共産党と中韓』(ワニブックスPLUS新書)、『野党という病い』(イースト新書)など。

筆坂秀世氏

【私の論評】頭の悪い新聞と民進党はなぜ無間地獄に陥った?

森友問題の本質を整理すると、「①森友の前の豊中市への売却時にゴミ問題発覚した、②それを言わずに近畿財務局が森友と交渉、③その結果近畿財務局の値引き」というところです。

以下は、憶測ですが、②の時点で、ゴミが埋められていることを知った篭池氏は烈火のごとく怒って近畿財務局と交渉したことでしょう。これは完璧に近畿財務局の事務ミスであり、その後篭池氏に対しては頭の上がらない状態になったはずです。これで、篭池氏の一見不可解な行動は、大方説明がつきます。

ところが、朝日新聞は③近畿財務局の値引きと④昭恵夫人の関与というストーリーを報道するのみで、①と②はマスコミなら知っているはずなのに朝日新聞は報道しません。朝日はなぜ書かないのでしょうか。このことからも朝日新聞は、フェイクニュース機関です。

これは、調べれば誰でも理解できることであるはずです。このような情報を知っていれば、そもそも森友問題は昭恵夫人や政治家が関与したということもなく、単なる近畿財務局の事務ミスであり、これを追求しても他には何も出てこないことなどすぐに理解できたことでしょう。

上記①②③は明らかなため、大方のメディアはある時点から、森友学園の報道はやめました。それ変わって、現在は緊迫する北朝鮮状況の報道などが目立ちます。

これは当然といえば、当然です。民進党と共産党などの野党は、この問題の火付け役となりましたが、国会で問題にするくらいなら、上記に掲載した①、②、③くらいは予め良く調べてからにすべきだったでしょう。

そのため、全く決め手になるような内容は結局何も出てこず、まるで都市伝説のような展開になってしまいました。

当初は政府、複数官庁、大阪府、民間委員らがみんな森友学園のいいなりになっているかのような森友学園最強伝説のような話になり、その後は、第三者が忖度してるかどうかわかってしまう能力のある安倍首相エスパー伝説のような話になってしまいました。

結局都市伝説を立証しようとして、野党は国会で無駄な時間を延々と続けたということです。その中で、共産党は入手し難い資料などを提出しある程度アビールはできたものの、民進党はそのようなことはなく、都市伝説をもとに質問したり、糾弾するばかりで、何のアピールにもなっていませんでした。

そのような中で、民進党の蓮舫代表は定例記者会見で自民・二階俊博幹事長の今村雅弘前復興相の辞任に関する恨み節発言を批判していました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【復興相辞任】民進・蓮舫代表「メディアが忖度すると思っているなら大きな間違い」 自民・二階俊博幹事長の恨み節を批判
記者会見する民進党の蓮舫代表=27日午後、東京・永田町の民進党本部
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用させていただきます。
 「昨日、自民党の二階幹事長が、お辞めになられた今村大臣よりも報道するメディアに非があるというような、ちょっと驚く発言をされていた。またあわせて経済産業相主導で経産省がマスコミ規制を強めているという事例、実態もあるので、こうした政府・与党の姿勢そのものが報道の自由度ランキングにも影響が出ているのではないかと危惧をしているし懸念をしている」 
 --二階氏の発言に対する受け止めは。また、党として二階氏に対し何らかの対応をするか 
 「発言そのものはある意味、メディアが報道していることが大臣のクビにもつながったというお怒りもお持ちだったかもしれないけれども、いずれにしても今村大臣が、なぜ国民が怒りを持っているのか、被災地の方たちが本当につらいお気持ちで静かな怒りを感じておられるのかを理解されていないのは、大きな大きな巨大与党の幹事長として私は非常に残念な思いで見ていた。あるいは大きな巨大与党の幹事長であれば、そうした言葉をすればメディアが忖度するとでも思っておられるとしたら、それは大きな間違いであると思っている」
この発言を見ていると、蓮舫代表は本当に目の前のこと、せいぜい数ヶ月のことでしか発言していないことが良くわかります。代表がこの有様なのですから、他の議員はどうなのかは推して図るべきです。

今村雅弘前復興相の辞任に関しては、昨日このブログでもとりあげました。その記事のリンクを掲載します。
【復興相辞任】「#東北でよかった」 失言逆手…自慢ハッシュタグに共感広がる―【私の論評】今村が「身の丈知らず」の愚か者に成り果てた理由(゚д゚)!
今村雅弘
詳細は、この記事をご覧いただくもとして、私自身は今村雅弘氏自身については憤りを感じましたし、これをかばう二階氏の発言もいかがなものかと思いました。以下に一部を引用します。
そもそも、造反議員を復党させたのは、選挙対策でした。そうして、今村が造反議員であるにもかかわらず、大臣になれたのは、今村に能力があったとか、功績があったなどということではなく、派閥の力学によるところです。 
このようなことで、大臣になった人間はやはり、「身の丈」知らずの驕り高ぶりが生まれるのだと思います。まともな人が彼の立場であったら、日々感謝の気持ちを忘れることなく、とくかく自分に与えられた職責に日々邁進し、余計なことはしゃべらないと思います。
今村雅弘議員は、小泉首相が郵政民営化を推進していたときに、これに造反した議員でした。造反後は無所属の議員となったのですが、それが後に復党しています。

蓮舫代表が、二階氏の恨み節や、今村氏を批判するというのであれば、今村氏が過去に造反議員であったことをあげるべきです。そうして、造反議員を選挙対策で復党させたどころか、派閥の力学で大臣にまでさせたという事実を追求すべきであったと思います。

これを追求すれば、民進党内にも造反が出ている今日、それに対する牽制にもなったと思います。しかし、蓮舫代表はそのようなことは全くお構いなく感情の赴くままに話しているような内容です。そうして「忖度」などの最近のいわゆる流行り言葉のようなものは出てくるものの、このような日本の政治史にも残るような重要な話は一切でてきません。

郵政民営化の頃というと、蓮舫代表は議員になりたての頃だったと思います。さらに、当時の造反議員が復党したのは、もっと後のことであり、蓮舫代表はリアルタイムで経験しているはずのものです。

この発言内容や過去の発言などみていると、蓮舫代表は日本の政治史や、数十年後の将来の日本のことに関するようなことはほとんど考えておらず、目の前の出来事に反射的に反応しているとしか思えません。

これは、新聞などのメディアにも共通するところがあります。日本の大手新聞も、過去の歴史や日本の将来などについての考えなど全くないようで、ほんとうにここ数ヶ月の内容だけで、報道をしています。

民進党や、日本新聞などのメデイアは、リベラル・左派といって良いと思います。このリベラル・左派については以前かなり問題があることを掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
ついに東京新聞が私のコラムを「ボツ」にした―【私の論評】日本のリベラル左派は、彼らの使命を「政権や権力と戦う事」と考え無間地獄に陥り堕落している(゚д゚)!
長谷川幸洋氏 
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から結論部分のみを以下に引用します。
私は、現在の日本のいわゆるリベラル左派は、自分たちは日本という国や社会をどうしたいのかという理想も持たずに、単に「政権や権力と戦うのが自分たちの使命」であると思い込み続けてきたため、まともにものが考えられなくなり、「政権や権力」と戦うこと自体が目的、目標になってしまい、無限地獄に陥って堕落しているのだと思います。

そもそも、自分たち国や社会をどうしたいのかという理想がなければ、目的も定まらず、したがって目標も定められず、目標に沿った行動もできずに、ただただ日々を無為に過ごしているだけということに彼らは気づいていないのです。
まさに、日本のリベラル・左派は、 「政権や権力」と戦うこと自体が目的、目標になってしまい、無間地獄にはまり、さらには物事を考える期間がせいぜい数ヶ月か、長くて1年くらいの間隔だけなので、頭が悪くなり、無間地獄にさらに深く嵌ってしまっているというのが現実なのだと思います。

この無間地獄、どこかで断ち切らなければ、日本のリベラル・左派は日本の政治において完璧に勢力を失うことになります。

無論、自民党もリベラル・左派のように今村雅弘議員を例にあげるまでも、頭の悪い議員が大勢いますが、少なくとも安倍総理とそのブレーンや側近らは、長期的に物事を考えています。それに無論与党なので、「政権や権力」と戦うこと自体が目的、目標になることもありません。

そうして、元々民主党(民進党の前進)は自民党をコピーしたような政党であり、コピーした分だけ劣化しています。

以上のようなことが、明らかになり、多くの国民も認識するようになってきたことが、世論調査にでてくるようになったのだと思います。このままだと、次の選挙では、民進党はとんでもないことになるかもしれません。

そうして、私は決してそれを望んでいるわけではありません。本当は、民進党のような野党がまともな政策論争をして、与党のまともな対抗馬となり、切磋琢磨しつつ結果として日本の政治が良くなることが一番だと思っています。しかし、今の民進党であれば、消えてなくなったほうが良いです。どのような形でも良いので、新たなまともな勢力が出て来ることを願うのみです。

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2017年4月13日木曜日

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ「森友」問題で露呈した 「官僚の裁量で文書管理」の罠―【私の論評】最初からバレバレの財務省キャリア官僚の嘘八百はこれだけではない(゚д゚)!

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ「森友」問題で露呈した 「官僚の裁量で文書管理」の罠

森友学園問題は終わりつつあるが、そこで仰天発言がでてきた。筆者は、本コラムにおいて財務省官僚に裁量を与えすぎて入札にしなかったり、文書の保存をしなかったりしたのが問題の本質といってきた(2017年2月23日配信3月7日配信3月23日配信)。最後になって、財務省がついに馬脚を現した。

財務省の佐川宣寿・理財局長は、4月3日の衆院決算行政監視委員会で、「パソコン上のデータもですね、短期間で自動的に消去されて復元できないようなシステムになってございますので、そういう意味では、パソコン上にも残っていないということでございます」と答弁した。

財務省の佐川宣寿・理財局長 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 どこに発注したのか

この非常識発言に対して、ネット上では直ちに「ありえない」という反論がでてきた。少しでもシステムを経験した人であれば、このようなシステムは運用コストの割が合わないことを知っているだろう。HDD(ハードディスク)の容量に制限があれば、いっぱいになった段階で古いものに上書きしていくだけだ。これは、HDDへのテレビ録画を見れば素人でもわかる話だ。

HDD上で自動的に消去するシステムを作ることはできるが、そんな間抜けなシステムを設計する気になれないのはすぐ分かる。そこで、財務官僚が自らプログラムすることはできないので、誰かに発注したはずであるので、どこに発注したのかを聞けばいいと、筆者はツイートした。

そうこうしているうちに、4月10日になって、ようやくそうしたシステムが存在しないことを財務省の情報管理室が認めた、と朝日新聞が報じた(データは上書きされるが、上書きされてもデータはシステム上に残り、「復元できる可能性を否定できないという」)。だとすれば、国会で虚偽の答弁をしていたわけだ。

それにしても、財務省の文系官僚の無能さがはっきりと出てしまった。筆者は大学で数学専攻であり、若いときにはプログラム経験もある。官僚時代に、幹部がパソコン操作を人には表だって聞けず、筆者はしばしば幹部室に呼ばれて内々に聞かれた。そのとき「ウィンドウズをひらいて下さい」と言ったら、本当に窓を開けられたのには驚いた、など冗談のような話は尽きない。

 なかったはずの文書が「いろいろと出てくるはずだ」

前の本コラムでも指摘したが、そんな官僚に文書保存規則を任せている。そこがおかしいのだ。

この文書保存には、いろいろな経緯がある。筆者が第1次安倍政権の時、国家公務員改革が企画されている。そのときの基本法では、文書保存義務が書かれている。しかし、その基本法を骨抜きにしたい官僚たちは、福田政権になると、基本法の代わりに文書管理法を制定した。文書管理法では、法令上は文書保管義務が書かれていたが、その実施は官僚の裁量で決められる政令や各省規則に委ねて、骨抜きにした。

民主党への政権交代後、官僚たちは政権運営に不得手な民主党下で、文書管理法の政令や各省規則を作った。そこで、今回のように文書を廃棄したとしても、「法令に基づき、適切に処理」となるわけだ。

もっとも、これからは、なかったはずの文書がいろいろと出てくるはずだ。森友学園問題は、いろいろな刑事事件(告発を受理)、民事事件になっている。そこで、財務省も関係者になってくるが、そのとき資料がないでは済まないのだ。今の役所の文書は電子化され、職員のPCやサーバー上で記録されており、各種のメールも含め、いろいろなところにある。職員は仕事上、紙のファイルも持っている。裁判ともなれば、必死にかき集めてくるので、なかったはずのファイルが出てくる。財務省の嘘が後でバレてくるだろう。

++ 高橋洋一

【私の論評】最初からバレバレの財務省キャリア官僚の嘘八百はこれだけではない(゚д゚)!

ブログ冒頭の高橋洋一氏記事でも指摘しているように、「パソコン上のデータもですね、短期間で自動的に消去されて復元できないようなシステムになってございますので、そういう意味では、パソコン上にも残っていないということでございます」という発言は、私も当初からかなり胡散臭いと思っていました。というより、普段事務などでパソコンを扱い慣れている方は、ほとんどの人がそう思ったに違いありません。

何しろ最近のコンピュータのハードディスクの記憶容量は、テラバイトというものも珍しくないほど、大容量化しています。これだと、音楽や、動画を保存するというのであれば、容量不足になってしまうということも考えられますが、文書や画像程度のものであれば、かなりのものが保存できます。

それに最近では、クラウドという手法もあります。このような時代に、10年以内の文書が自動的に消えるなどということはありえないです。一昔前のように、メモリも記憶容量も極度に少なかった場合にはあり得なくもないとは思いますが、この発言は時代錯誤と言っても良いものだったと思います。

時代錯誤といえば、私はある地方都市の保健所のパンフレットを読んでいて驚いたことがあります。結構前のことでしたが、それでも確実に10年以内のことです。あまりのことに驚いたの良く覚えています。おそらくは、10年くらい前(ひよっとすると10年を切っていたかもしれません)だったと思います。それはその保健所の使用しているシステムに関するものでした。細かいことは忘れましたが、何とその保健所では未だにオフコンなるものが使わていたのです。

そうして、記憶媒体は何と8インチフロッピーでした。システムの概念図を見ると、ハードディスクもあるようですが、その容量はたかだか数十メガバイトでした。フロッピーディスクは補助記憶装置として使われていました。

そうして、この実体を知って、いかに地方の保健所などでは、業務のほとんどがルーチン業務で占められているのか、理解できました。おそらくこのシステム数十年前に、優れたSEが開発したのでしょう。そうして、数十年たっても、保健所の業務はほとんど同じなので、そのまま継承され使われてきたのでしょう。だからこそ、生き残ったのだと思います。

そうして、思い立ったのが、この補助記憶装置と言う存在です。仮に財務省が古いパソコンを用いていたとしても、このような補助記憶装置を用いれば、文書などいくらでも保存できるはずです。さらに、補助記憶装置を使わなったにしても、プリントはできたはずです。

財務省でもこのような古いコンピュータを使っているとは思えません。しかし、世界には古いシステムを未だに使い続けているところもあります。

それは、たとえば米軍です。米国防総省によると初期のフロッピーディスク規格となる8インチフロッピーディスクが未だに現役なのは、大陸間弾道ミサイル、戦略爆撃機、空中給油・支援機など一連の核兵器を運用、調整する指揮統制系統だとしており、現場では今から40年前に発売された1976年「IBMシリーズ/1」や当時普及し始めていた8インチフロッピーディスクが運用に用いられているといいます。

弾道ミサイル発射管制センターで撮影された写真。8インチフロッピーディスクが使用されている
その理由について米国防総省報道官は「簡単に言えば現在も機能しているため」とし、「老朽化が懸念されていることから2017年末までにフロッピーディスク・ドライブをSDカードリーダーに置き換える予定だ」と説明しているそうです。

さすがに財務省では、ここまで古いコンピュータを使うということはありえないでしょう。それに財務省がこのような古いシステムを使ってはいないというれっきとした証拠もあります。それに関する記事のリンクを以下に掲載します。
女性官僚、働き方に物申す 財務省でも改革始動
自宅から職場のパソコンにアクセスして仕事する財務省の中西佳子さん(東京都内)
この記事は、2014年7月5日のものです。以下に一部を引用します。
 男職場の印象の強い財務省でも、女性たちの声を受けて働き方改善が始まっている。 
 午前2時。財務省関税局業務課の中西佳子課長補佐(36)は夜泣きする長女(2)をあやした後、パソコンを開いてメールを確認する。セキュリティーを保つ機器を使って自宅から省内ネットワークに接続する在宅業務を育休から職場復帰した昨年秋から取り入れている。「翌朝、前日の流れを理解した上で業務を始められるのは大きい」 
 「夫は単身赴任中。平日はお互いの母が長女の面倒をみてくれるが、土日は娘と2人のことも。「週末に登庁しなくて済む。娘の顔をゆっくり見られるのもうれしい」

 女性官僚の要望に応え、木下康司前事務次官(7月4日付で退任)の声かけで昨年9月、在宅業務のための機器を希望者全員に配布。全職員の4割、課長以上の7割弱が活用している。
 このようなシステムを全職員の4割に、課長以上の7割が利用しているというのですから、どう考えてみても、最初から財務省が古いシステムを用いているというわけもなく、佐川宣寿・理財局長のあの発言は最初から嘘であることがバレバレだったわけです。

ひよっとすると、佐川氏ほとんど日常はパソコンなど用いないIT音痴なのかもしれません。別に官僚でも地位の上の人は、日々パソコンを直接使う必要はありません。パソコンは事務職員に操作させ、自らはパソコンから出てくる資料をみて、判断すれば良いわけです。むしろ、ある一定以上の職位の人は、パソコンを日々いじくるのは仕事ではありません。

しかし、社会一般常識としてのコンピュータ・サイエンスの基礎ぐらいは知ってはおくべきです。それを知らなかったからこそ、この件の発言をしてしまったのでしょう。

そうして、なぜこのようなことを長々と書いてきたかといえば、衆院決算行政監視委員会においてこんな単純に見え透いた嘘をつく財務省なのですから、当然のことながら、他にも嘘があるとみなすのが当然のことであるということです。

そうして、エリートといわれる財務省の高級官僚が、現在では社会一般常識となっているコンピュータ・サイエンスの基礎を知らないということは、他の社会常識にも欠けている可能性が十分にあるということです。

そうして、それは可能性どころか、"国の借金1000兆円であり、増税しなければ社会保障費などが増大して大変ことになるという大嘘"を平気で、政治家、他省庁の官僚、マスコミなどに言い触れ回っていることからみて、それは事実であるとみるべきです。

そもそも、デフレの真っ最中や、デフレから脱却しきっていないうちに増税するというのは、経済政策としては悪手の悪手であるということは、疑いのない事実であり、マクロ経済の標準的な教科書にはそのようなことは絶対に書かれていません。8%増税も大失敗であったことが今では明らかになっています。

それに、財務省の官僚は、一般には東大卒で高学歴とみなされていますが、実はそうではありません。彼らの多くは東大卒ですが、経済学部出身者はほとんどいません、法学部出身者が多いです。さらには、大学院卒もあまりいません。大学院で経済学を専門に学んできたものはほとんどいません。

言い方が悪いですが、世界の他の国の財務省の高級官僚などと比較すると、低学歴なのです。そうして、残念ながら社会常識にかけています。だからこそ、性懲りもなくいつまでも増税キャンペーンをやり続けるのです。彼らの頭にあるのは、国民生活は二の次で、省益最優先で、出世の階段を上り詰めて、その後はどこかに天下り、贅沢三昧のハッピーライフ送ることなのです。

ただし無論これは、高級官僚に関してです。財務省には無論、そうではない人も大勢働いています。私は、これらの人々を批判する気は毛頭ないです。批判しているのはいわゆるキャリア官僚です。それも、将来事務次官になる可能性のあるキャリア官僚です。

ブログ冒頭の記事で、高橋洋一氏はなかったはずの文書が出て来る可能性を指摘しています。今回の森友問題に限らず、政治家たるものは、財務省の過去の文書を検索して、分析し、財務省の旧悪を露見させるべきです。私は、これこそ、政治家が挑戦すべき事柄であると思います。

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2017年3月26日日曜日

籠池氏の偽証罪告発、与党が視野に…野党は慎重―【私の論評】森友問題で良かったのは、極悪人、極悪組織があぶり出されたこと(゚д゚)!

籠池氏の偽証罪告発、与党が視野に…野党は慎重

衆院予算委員会の証人喚問で質問に答える籠池泰典氏(23日)
写真はブログ管理人が挿入以下同じ
学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、与党は、証人喚問された学園の籠池かごいけ泰典氏の証言について、真偽の検証を進めている。

 虚偽と判断した場合は偽証罪での告発も視野に入れる。国会の告発には重い責任が伴うため、全会一致で決めるのが通例だが、野党は籠池氏の証言をもとに政権への追及を強めており、実現のハードルは高い。

 自民党が問題視しているのは、籠池氏が「安倍晋三記念小学校」の名称で寄付金を集めていた期間だ。

 籠池氏は、安倍首相が2012年12月に政権に返り咲く前の「衆院議員の時期の一瞬」と証言したが、自民党は15年頃まで首相の名を利用したとみている。首相は24日の参院予算委員会で、「私の名前を使ったのは『ほんの一瞬』と証言していたが、調べてみると2年以上は使っていた。大変遺憾だ」と述べた。

 籠池氏は、昭恵首相夫人が学園の幼稚園で講演した際、同行者1人に席を外すよう言って園長室で2人だけになり、100万円の寄付金を受け取ったと主張した。しかし、昭恵氏は、同行者は2人おり、籠池氏と2人だけになる機会はなかったと反論している。

 自民党は「籠池氏はかなりのウソつき」(高村正彦副総裁)として、議院証言法に基づく偽証罪(懲役3月以上10年以下)での告発の検討に着手。早期の事態収拾を図りたい考えだ。

 衆参両院事務局によると、過去に18人が同法違反(偽証)で告発されたが、告発時には捜査当局に逮捕されている事例も多い。国会関係者は「国会単独の調査、検証だけで偽証を裏付けるのは難しい」と指摘する。

 告発するには、喚問を行った委員会での「3分の2以上の多数」が必要だ。籠池氏を喚問した衆参両院の予算委員会のうち、衆院予算委は与党だけで3分の2以上を満たしているが、記録が残る1976年以降の12人はすべて全会一致だったという先例がある。このため、「野党が納得できる虚偽証言でなければ、告発は難しい」(自民党中堅)との見方がある。

 民進党内では「密室での寄付などは水掛け論になり、反証しにくい」(幹部)と告発に慎重な意見が多い。真相解明のため、昭恵氏の証人喚問を求めている。

 森友学園を巡っては、籠池氏夫妻が国有地取得に絡んで鴻池祥肇・元防災相に賄賂を渡そうとしたとして贈賄(申し込み)容疑で大阪地検特捜部に告発状が出されている。

【私の論評】森友問題で良かったのは、極悪人、極悪組織があぶり出されたこと(゚д゚)!

2日くらい前から、ようやっと森友学園がらみの報道が、テレビなどのメディアから減ってきたように思います。そうなると逆にブロクに書きたくなりましたので、本日の話題は森友学園がらみにしました。

ブログ冒頭の記事で、"告発するには、喚問を行った委員会での「3分の2以上の多数」が必要だ"と掲載されてありますが、これは議院証言法の規定です。これに関わらず公務員は、公務に関する事柄で偽証などがあった場合には、告発義務があるはずです。篭池氏の100万円証言で偽証でないと昭恵夫人付き公務員は、職務怠慢になってしまうので彼女からの告発もありえると思います。

以下に昭恵夫人付き公務員であるの写真を掲載します。

左が、昭恵夫人付き公務員の谷査恵子さん
そうなのです、公務員から告発ということであれば、国会などで面倒な手続きをしなくても、できるのです。

以下に、谷さんの経歴を示した、テレビ報道のキャプチャー画面を掲載します。


谷査恵子さんは、昭恵夫人付き公務員ですが、彼女の仕事ははっきりいえば、監視役であり、その業務を果たさなければ当該省庁から業務怠慢とみなされるため懲罰対象になります。そのようなことにならないためにも、たとえ昭恵夫人が拒否したとしても、トイレなど以外はどこまでもついていくし、人は会うときには、必ず同席します。

そのため、昭恵夫人が人払いして、100万円を籠池氏にわたしたということは、通常であれば非常に考えにくいことです。だからこそ、谷さんが篭池氏を告発するということはおおいにありえることです。

官房長官がこの件に関しては事実でないといっています。それに、刑訴法239条2項「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない」とありますからから、そうなると官房長官か昭恵夫人付き公務員に告発義務が発生します。たとえ、夫人からの寄付がなかったにしても、寄付募集期間で虚偽証言なので告発ということになると思います。

国会は捜査機関ではありません。だから、両者の言い分を聞いて時間をかけて審議したとしても、結局埒があかないことになります。一般からの告発は既に予定されています。学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、木村真・大阪府豊中市議ら市民有志が近く、売却を担当した財務省近畿財務局の職員(氏名不詳)を背任容疑で大阪地検に告発します。大阪府は偽計業務妨害、補助金適性化法違反で告発をするでしょう。政府も偽証罪で告発したほうが良いです。

このように、籠池証言に関しては、捜査機関、司法に任せ、政府は財務省の裁量行政を追求すべきです。本来は、競争入札すべきであり、もしそのようにしていたら、今回のような問題は発生しなかったはずですし、記録は廃棄したなどと財務省は、法律の裁量からはみ出たことをやり過ぎです。


財務省が、「法令に即して適切に」実施などといったら「官僚は政治家でないので、(財務省作成の)政令なども含めた法令ではなく、法律そのものに従え」と反論すべきです。そもそも、今回件に関しては、財務省が政治関与なしと国会で証言したのですから、そもそも財務省のミスであることははっきりしています。このような財務省の野放図は絶対に放置すべきではありません。

財務省はこの他にも、増税大キャンペーンを行い、多くの政治家のもとに、官僚が「ご説明資料」を持参して、「増税すべき理由」を説明し、結局多くの政治家が籠絡され、デフレのときに増税するという、経済対策としては、最悪手の8%増税を実行せざるを得ないようになりました。

そのため、今でも個人消費が伸びず、現在でもデフレにまた戻ってもおかしくないような状況です。いつまでも、財務省の裁量行政というか、まるで巨大な政治グループのような振る舞いを続けるというのなら、財務省自体を解体すれば良いのです。そもそも、政治は国民の信託を受けた政治家が行うべきであって、そうではない官僚が政治グループのような動きをすることは、絶対に許されることではありません。

ただし、財務省解体するにしても、単純に分割すると10年くらいもかけて、植民地(日銀はその格好の事例)を拡大する手段とするので、まずは、公的金融部門を廃止して、財務官僚が目下においている官庁の下部組織に財務省を分割の上で、編入するという方式が望ましいです。

確かにこれだと、財務省を現実的になきものにできます。それに、下部組織にされた財務省の官僚は、二度と財務次官を出すことはできないわけですから、完璧です。

これが、本来政府のやるべきことです。しかし、民進党などの野党も、マスコミなどもこのようなことは言いません。このようなことで、与野党が国会で審議するというのなら、本当に有意義かもしれませんが、不確かな情報をもとに、ただただ安倍総理への個人攻撃や、政府を追求するだけで、本当に時間の無駄です。

特に、民進党は酷いです。民進党は最近完璧ダブルスタンダードの声明を発表しました。民進党は24日、安倍晋三首相の昭恵夫人と学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典氏の妻、諄子氏とのメールのやりとりについて、諄子氏の内容に一部虚偽があると発表しました。報道各社に送ったファクスの全文は以下の通りです。

 本日、公表された安倍昭恵夫人と籠池夫人とのメールには、わが党の辻元清美議員に言及した箇所がありますが、そこで記されている内容は事実に反する虚偽のものです。 
 本年3月1日のメールに、辻元清美議員が塚本幼稚園に侵入しかけたとされていますが、そのようなことは一切なく、そもそも同議員は塚本幼稚園の敷地近くにも接近していません。このことは、周囲にいた多数のメディア関係者を含め、皆が確認しているところです。 
 また、辻元清美議員が、作業員を下請け業者に送り込んだとされていますが、これも全くの事実無根です。これは、ネット上に流された根も葉もない噂を信じたためと思われますが、そのような事実は一切存在しません。 
 メディア各位におかれては、このような誤った内容を拡散しないよう強く求めます。
2月28日、森友学園の小学校建設予定地の視察を行い、
スマートフォンで現場を記録する辻元清美議員=大阪府豊中市
同じ籠池泰典氏の妻、諄子氏のメールに関して、昭恵夫人に関することは問題にしたにも関わらず、辻本議員に関わることは、否定するという、このダブルスタンダートは本当に矛盾しています。

メディアやいわゆる識者などでも酷い人がいます。特に、最近のマスコミはいわゆるこの事件に関して、政治家の関与と官僚の忖度という、新たな形式の魔女狩りを展開しています。

政治家の関与という場合、政治家から官僚への働きかけがポイントです。官僚の意思決定に明らかに影響を与えていれば問題です。それ以外の事実・法令照会程度なら問題外です。今のマスコミは、たとえ政治家の関与がなくても官僚が忖度していたら、政治家が悪いとでもいわんばかりの風潮を作り出しています。このようなやり口が良いというのなら政治家失脚のための魔女狩りなどいともたやすくできてしまいます。

そもそも、忖度など、片思いみたいなもので外からは計り知ることなどできません。にもかかわらず、片思いをされた人が悪いと言い始めたら、滅茶苦茶な話になります。マスコミの忖度論にはそうした危険性があります。「問い合わせ」や「陳情」と「口利き」とは、明らかに異なるものです。しかし、今のマスコミは「問い合わせ」や「陳情」まで、「口利き」であるかのように錯誤させるような印象操作をしているとしか思えません。

現在の官僚の裁量行政と忖度論が結託するととてつもなく酷いことになります。官僚が法律で許されている以上の裁量で行政庁判断を行えるというのは、立法府の枠外になってしまいます。法律でいくら縛っても官僚への縛りがなくなり、官僚が◯◯党の政治家を忖度して不正行為を働いたといえば、○○を抹殺できることになります。これでは、北朝鮮などの全体主義国家とかわりありません。

テレビ朝日のある番組では、後藤謙次氏が「安倍首相も忖度がないと言うなら、ないという物証を出すべきだと思うんです」といっていました。忖度は人の心の中で生まれるものであって、それを他人である首相がどうやって物証で「忖度のあるなし」を証明できるというのでしょう。この人が言ってることは魔女裁判そのものです。後藤健二は相当な極悪人です。

極悪人の後藤健二
後藤謙次氏もそうなのですが、平然と他人を貶める魔女裁判の裁判官みたいな人が他に大勢います。そこまでいかなくても、どこにその正当な権威や権限があるのか不明でもあるにもかかわらず、まるで倫理審判員のような発言をする人々が大勢います。そのような人の発言をテレビなどで視聴すると本当にゲンナリします。イデオロギーや政治的立場で仕事と称して他人を傷つける人がどのように生まれて、それがメディアでとんでもないことを平然と語るのかを見極める本当に良い見本です。見た目は、紳士然としていますがまさに正真正銘の極悪人です。

安倍首相は忙しいでしょうし、立場上もこのテレビ朝日の番組に代表されるような明白な人権侵害を公に訴えることができないでしょう。極悪人どもは、そこに付け込んでいるのしょうが、これは政治の問題でも社会的問題でもありません。テレビ朝日のただの人権侵害です。他人が勝手に心の中で思い描いたことに対する責任をとれなどということは、常軌を完全に逸してるとしかいいようがありません。

テレビ朝日のような極悪組織や後藤健二のような極悪人は、その極悪ぶりを白日のものとに晒すべきです。民進党のような極悪組織も、極悪ぶりが治らないというのなら、有権者が排除すべきです。財務省のような極悪組織についても、極悪ぶりが治らないというのなら、いずれ先に述べたような形で、解体すべきです。

森友学園問題では、上でも述べたように、良いことは一つもありませんでした。ただし、敢えていえば、極悪人や極悪組織の存在があぶり出されたことです。

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