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2018年6月27日水曜日

中国で元軍人デモが拡大 数千人集結、強制排除でけが人―【私の論評】退役軍人への権利や尊厳が守れない状況では、強軍化の夢どころか体制の根底を揺るがしかねない(゚д゚)!


中国江蘇省鎮江市で目撃者が撮影した、集会の最中に座り込む退役軍人ら(月22日撮影、25日公開)

 中国各地で元軍人らが待遇改善を求めるデモが拡大している。江蘇省鎮江市では数千人規模のデモが発生し、治安当局による強制排除でけが人が出たもようだ。人民解放軍が介入の準備を進めているとの報道もある。

江蘇省(地図の赤い部分) 図表写真はブログ管理に挿入 以下同じ

 鎮江でのデモは今月19日に市政府周辺で始まった。中国南部在住で、デモを支援する元軍関係者の男性(60)は産経新聞の取材に対し、現地に集まった元軍人の数を「4千人程度」と推測。22日から23日にかけて行われたとみられる強制排除でデモ参加者にけが人が出たことも認めた。排除にあたったのが人民武装警察部隊(武警)か、現地の警察部隊かは不明という。

 強制排除を受けて全国各地の元軍人が鎮江へ応援に向かったが、24日以降は当局が元軍人らの移動を厳しく取り締まっている。四川省を出発した数百人が河南省・鄭州の鉄道駅で拘束されたほか、鎮江周辺の高速道路では検問が行われ、元軍人らの市内への移動を阻止しているという。


 インターネット上では鎮江で起きたデモ関連の書き込みや画像などが次々と削除されている。ただ、元軍人らが国旗や共産党旗などを掲げて警察官らに抵抗しながら行進したり、地元住民が水や食料を差し入れる様子を映した動画も拡散している。

香港紙・星島日報は、デモ参加者が近くの校舎に30時間近く拘束されたり、入院先の病院で2日間食事が与えられなかったケースがあったと報道した。また軍が介入する可能性も伝えている。

 米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が現地住民の話として伝えたところでは、市政府の周辺道路と、強制排除で負傷した元軍人を収容している病院には警察や私服警官が多数配置されているという。

 中国では6月上旬、河南省●(=さんずいに累)河市でも元軍人による数千人規模のデモが発生。中旬にも四川省中江県で、中越戦争で障害を負った元軍人が自宅で警察官に暴行され、それに抗議する数百人規模のデモが行われた。

 中国の退役軍人の数は約5700万人に達するとされ、その待遇をめぐって不満の声が高まっている。中国社会の不安定化につながりかねない問題であり、習近平指導部は退役軍人への保障強化を掲げて4月、国務院(政府)に「退役軍人事務部」を発足させた。

 ただ元軍人らへの保障の多くは財政が逼迫する地方政府に任されており、問題解決の糸口は見えていない状態だ。

【私の論評】退役軍人への権利や尊厳が守れない状況では、強軍化どころか体制の根底を揺るがしかねない(゚д゚)!

中国では、ついこの間、全国のあちこちでトラック運転手の大規模ストライキが起きたばかりです。これについては、このブログでもお伝えしました。

今度は、元軍人たちのデモが起きました。29年前の学生運動とは違って、労働者や元軍人たちが連帯的な反抗活動を始めたことは、「天下大乱の兆し」と見ることができるでしょう。

この軍人の大規模デモは、何も最近ふってわいたわけではなく、2016年にもありました。これについては、このブログにも掲載して解説しています。当時は、あのような大規模なデモは初めてだったので、習近平の権力掌握がうまくいっていないのではと、囁かれました。

さらに、ごく最近でも今年の2月の時点ですでに発生していました。大紀元は、この出来事のついて以下のように伝えています。
中国退役軍人が待遇改善で再抗議、「両会まで続く」=元軍人
 中国の20以上の省から上京した退役軍人は2月22日から24日まで、当局に対して待遇改善政策の実施を訴え大規模なデモを行った。一人の退役軍人は大紀元に対して、3月の全国人民代表大会と全国人民政治協商会議(両会)が開催されるまで、各地の元軍人は今後数回分けて、主要政府機関前でデモを続けていくと話した。 
 米自由アジアオ放送(RFA)によると、現地時間22日に約1万人の退役軍人は、北京市の中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)ビル前で集まり迷彩服を着用し整列しながら、当局が約束した待遇改善政策を着実に実施するようと陳情した。23日早朝に北京警察当局に鎮圧された。その後、退役軍人らが交流サイト(SNS)を通じて、全国各地の元軍人に応援を呼び掛け、24日に各地から駆け付けた一部の元軍人は天安門広場で再びデモを行ったが、また鎮圧された。
今年2月の北京での元軍人によるデモ
 湖北省襄陽市出身の退役軍人の王さんは大紀元に対して、「今回3日間は2万人以上の退役軍人が陳情に参加した。彼たちは2つのグループに分けて北京に入った。両会が開催するまで、第3グループ、第4グループ、第5グループと次々と北京に入るだろう」と話した。 
 中国当局は、退役軍人は社会安定を脅かす者とし、取り締まりの対象と見なしているため、各地の警察当局は地元の退役軍人に対して監視などを強化している。 
 このため、王さんの地元の襄陽市では約50人の退役軍人が24日の応援のために北京に入ろうとしたが、北京に向かう途中で地元の警察当局に阻まれて、北京に入られたのは10人だけだったという。王さん自身も途中で、王さんを尾行した4人の私服警察らに止められた。 
 それでも、王さんは「必ず北京に行く。第3グループに間に合わなかったら、第4グループに参加する。われわれの待遇が改善されない限り、北京でデモを続けていく」と述べた。 
 RFAの報道によると、22日から24日のデモに参加した退役軍人の大多数はすでに地元に強制送還された。また一部は北京市にある地方からの陳情者を拘留する施設に送られた。当局が鎮圧する際、元軍人らを殴打し暴行を加えた。また、当局は北京火車駅で、地方から上京した迷彩服を着る人に対して身分証検査を強化した。
ブログ冒頭の記事にもあった、退役軍人事務部の設置は習近平の肝入りであり、一般の傾向としては、こうした退役軍人問題の責任は習近平の手中にある、という形で、今回の事件の矛先は習近平政権批判に向かいつつあります。


1989年の天安門事件で失脚し、2005年に死去趙紫陽の元秘書、鮑彤は「警察力によって、(退役軍人の)正当な権利を粉砕すれば、(習近平)新時代の社会矛盾が消滅したり緩和したりするとでもいうのか? これが(習近平のスローガンである)治国理政の新理念新方向なのか?」と習近平政権批判につなげています。

鮑彤氏

さて、この事件の背景はまだ謎です。ですが、香港の民主化雑誌「北京の春」の編集長・陳維健がやはりツイッターで興味深いコメントをしていました。
"今回のデモの現場の鎮江は江沢民の故郷の揚州のすぐ隣の地方都市だ。デモと江沢民が関係あるかはわからないが、鎮江政府は(軍による鎮圧という)軽率な対応をしてはならなかった。…退役軍人問題は習近平自身の手中にあり、官僚たちは自分に責任の火の粉がかかるのを恐れて、行動したがらない。この問題を解決するには必要予算があまりにも大きく、鎮圧するにはリスクが高すぎる"
これはには、習近平の宿敵ともいえる江沢民が何らかの形でかかわっているのかもしれません。

また、一部SNS上では、国家安全部二局(国際情報局)がこの事件の背景を調査するために現地入りしたというまことしやかな噂も流れています。中国当局は海外の情報機関の工作を疑っているのでしょうか。

いままでのところ、中国政府からこの事件に対する詳報はなく、多くのがネット上のSNS発情報を引用したものであり、何が事実で、何がデマなのかはまだわからない状況です。

しかし、退役軍人デモが頻発していることは事実です。日本では2016年10月に北京で行われた数千人規模の退役軍人デモのみが大きく報道されましたが、それ以前もありましたし、それ以降も増え続けているのです。2017年も相当規模のものが少なくとも4件はありました。

習近平政権としては退役軍人デモには、他のデモとは違う「話し合い姿勢」を見せており、今回のような武力鎮圧事件に発展したことは意外感があります。習近平の判断というよりは、偶発的な事件をきっかけにした鎮江市の対応の誤りが引き起こした騒動といえそうですが、今後の中央の対応次第では、本当に1989年の六四天安門事件再来の可能性も否定できないと思います。

トランプ米大統領は3月28日、自身のツイッターで退役軍人省のシュルキン長官を解任することを発表し後任には大統領の主治医ロニー・ジャクソン氏を指名しました。退役軍人省は事務手続きが煩雑であることや期間が長すぎということで、退役軍人にはかなり評判が悪い官庁でした。

これを、トランプ大統領は根本的に変えようとしました。はやい話が仕事をしなけば、役人をすぐクビにできるようにしたのです。さらに、効率を良くするために民営化することも検討しているといいます。

とにかく軍人に対して、手厚い支援を積極的にしようという姿勢が見られます。なぜそうなのかといえば、やはり大統領選挙のときに米軍票がかなり大きな役割を果たしたからです。とくに、軍のある程度上のランクの軍人はヒラリー・クリントンを蛇蝎如く嫌っており、軍人誌には、「ヒラリー・クリントンは中国のスパイである」という記事が掲載されたくらいです。

だからこそ、トランプ大統領は、軍人に対する手厚い支援を心がけるのです。これに対して、習近平はどうなのかといえば、元軍人がここ数年は、毎年大規模なデモをするというのですから、トランプ大統領ほどには軍人を大事にはしていないのでしょう。

さらには、中国ならではの特殊事情もあります。そもそも、上記では元軍人という言葉を掲載しましたが、中国には米国のような軍隊は存在しません。

確かに、人民解放軍は核武装までしている軍事組織であることには違いないです。しかし、これは国民を守るための軍隊ではありません。憲法上の定めも、そうはなっていません。あくまで、共産党の下に配置されています。はやい話が、人民解放軍の中国の軍隊ではなく、中国共産党の私兵といっても良い存在なのです。

人民解放軍の使命は、まず第一に共産党を守ることです。そうして、他国に侵略したり、他の公安警察(日本の警察にあたる)などの公権力では力不足で対処できない人民の暴動などを鎮圧・弾圧することです。

さらに、驚くことにこの組織は、大規模な武装をしていながら、独自で様々な事業を営んでいるという不思議な組織です。日本でたとえると、商社のように様々な事業を営んでいます。

人民解放軍の実体は、軍隊ではなく、共産党の私兵であり商社でもある

日本でいえば、商社が武装したような組織が、人民解放軍なのです。そうして、この武装商社は、様々な事業を営んでおり、人民解放軍の幹部は様々な利権を我が物にし、部下もその利権によって様々な面倒をみていました。面倒をみてもらった軍人は、幹部に忠誠を誓っていたのです。

さらには、軍隊内でもさまざまな汚職や、おかしな慣行がはびこっていました。たとえば、ある程度上まで昇進・昇格するには、幹部に対する賄賂が欠かせないという信じがたい慣行もあったりしました。

しかし、習近平は、軍隊のこのような腐敗を撲滅しようとして、かなり多くの幹部らを粛清しました。たしかに、腐敗を撲滅するというのは良いことのようですが、先にも掲載したように、腐れきった組織を是正するには、それなりの準備をして、ある程度の時間をかける必要があったのですが、米国の退役軍人賞にあたる、退役軍人事務部の設置は今年の3月です。

本来なら、もっと早く設置して、具体的に退役軍人に対してどのような支援をしていくのか、明確にすべきでだったでしょう。しかし、民主化も、政治と経済の分離も、法治国家もされていない中国では、このように後手後手にまわってしまったのです。

習近平政権は今世紀半ばまでに、戦争に勝利でき党に従う一流の近代軍隊を作るという強軍化の夢を掲げて軍制改革に踏み出しました。しかし、退役軍人への権利や尊厳が守れない状況で、誰が命をかけて党に忠誠を尽くそうというのでしょうか。このままでは、強軍化の夢どころか、体制の根底を揺るがしかねないです。

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2017年11月6日月曜日

トランプのアジア歴訪は、北朝鮮への「最後通牒」だと判断すべき理由―【私の論評】日本は北に先制攻撃を行う権利を有する(゚д゚)!

トランプのアジア歴訪は、北朝鮮への「最後通牒」だと判断すべき理由

現実を直視しなければならない

夕食会にのぞむトランプ大統領夫妻と、安倍首相夫妻


現実を直視するならば


いよいよ「北朝鮮攻撃」へのカウントダウンが始まった。今回のトランプ大統領のアジア歴訪は、北朝鮮にとって最後の猶予である。

本コラムにこれまで書いてきたように、筆者は北朝鮮が無条件に核ミサイルの開発を中止でもしない限り、近いうちにアメリカ(または国連軍か有志連合軍)を中心に北朝鮮への武力行使が始まる、と見立てている。

筆者もできれば戦争などは起きてもらいたくないし、まして日本から極めて近い朝鮮半島での戦争は真っ平だ。

しかし、それでも現実を直視しなければならない。筆者が「カウントダウンが始まった」と考える理由は単純だ。北朝鮮に対する国連安保理の制裁がすでに9回を数え、もう限界まできている、と言わざるをえないからだ。

最後の9回目の制裁が行われたのは9月11日。北朝鮮による6回目の核実験強行を受け、安保理が新たな制裁決議案を採択したものだ。常任理事国の中では北朝鮮寄りである中国もロシアも拒否権を発動せず、全会一致の決議だった。

現実的にはあと1回しか制裁のレベルを上げる余地は残されていない。北朝鮮が核開発をやめなければ、次に待っているのは、国連軍か多国籍軍による攻撃しかないのだ。

トランプ大統領のアジア歴訪は、極東アジアの安全保障から考えると極めて画期的である。その中身はおそらく、「北朝鮮が非核化に合意しない限り、軍事行動する」という考えを伝えるためのものだろう。

ここで、さらに北朝鮮に時間を与えるという選択肢はないだろう。これまで猶予を与え続けてきた結果、北朝鮮は国際社会を欺いてきたからだ。

軍事的には、北朝鮮による核ミサイルが実戦配備ギリギリのタイミングであるので、そうなる前、近い将来に武力行使した方が、しない場合よりもリスクが少なくなる。

そうであれば、武力行使を躊躇する理由はない。対北朝鮮カウントダウンが既に進行中であり、チェックメイトまでもうクビの皮一枚という状態になっているのだ。こう考えるのが国際政治の常識で、各国の指導者もまともならば、同じことを考えているはずだ。


もちろん、最後の最後まで武力行使回避の話し合いは水面下で行われるべきだし、実際にも行われているはずだ。そもそも、国連の対北朝鮮への経済制裁とは、意図的に抜け穴を作り最後通牒にならない形で圧力をかけ、その間に交渉し、武力行使に至らないようにする仕組みだ。

制裁は交渉のための圧力手段であるので、抜け穴があるのが当たり前だ(もっとも、これまで類似の制裁措置で北朝鮮に十分な時間を与えてきたが、北朝鮮はそれを無視してきたのも事実だ)。

国連が最後の経済制裁という圧力をかけ、実際に武力行使のカウントダウンが始まれば、北朝鮮が全面的に屈服する可能性もある。その際は、金書記長の亡命などが行われる可能性も残されている。この場合には、武力行使はなくなり、北朝鮮の非核化・金体制の崩壊になって、極東アジアには安定がもたらされるだろう。

逆に言えば、北朝鮮の全面的な屈服なしでは、国連の経済制裁、その後のカウントダウン、その後の国連軍(多国籍軍)による武力行使という確率が高いというのが現状である。

アメリカの本音は「一国でも攻撃できるが、しかし、国際的な正統性を得るためには国連決議を経るのががベスト」というものであろう。常任理事国の賛成を得て、北朝鮮を征伐すれば誰も文句を言えない。

これは表向きの戦略であるが、欠点もある。

国連抜きの手順も…?


一つには時間がかかりすぎ、軍事的にベストなタイミングで武力行使できない。いくら米朝で軍事格差があり米軍が圧倒的に優位であるとはいえ、被害を極小化したいアメリカには不満があるだろう。

もう一つは、国連の手続きは、北朝鮮にも筒抜けであり、北朝鮮に先制攻撃のチャンスを与えてしまうということだ。北朝鮮は国連加盟国であり、これまで国連内に独自の情報網を築いてきた。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長時代に、北朝鮮の国連職員を多く採用したという話もある。これは軍事面から見れば手痛い点だ。

こうしたことから、アメリカは表向き国連を中心に物事を進めているようにみえても、裏では国連抜きの手順も進めているはずだ。

このような対北朝鮮への武力行使では、残念ながら日本の出番はほとんどない。実際には、このアメリカの行動について、米中ロとともに行動するしかない。これはリアルな軍事力を持っていない日本の宿命である。

ただし、経済面での貢献はできる。トランプ大統領のアジア歴訪は、日本の後に韓国、中国、そしてAPECという順序だ。APECでは、ロシアとも接触するであろう。そこでは米中ロの超大国が、北朝鮮問題を話しあう機会もあるかもしれない。

それは、北朝鮮版「ヤルタ会談」ともいうべきである。そこまでくると、北朝鮮への武力行使の後、どのように北朝鮮の統治をするのか、北朝鮮をどこ管理下にするかも話し合われるはずだ。

もちろん、日米首脳会談でも、そうした「ポスト北朝鮮問題」は話し合われるはずだ。もっとも、対外的にはそうした機微に触れる話は公表されることはない。無難に、経済問題が表に出されるのだろう。しかしその経済問題でこそ、日本の貢献が問われる。

さて、経済政策は話し合われたのか


今回のトランプ大統領の訪日では、安全保障問題で、日米の同盟関係の強固さを対外的に印象付けるのが目的であるので、経済面については日米で議論しないかもしれない。それならそれでいいが、トランプ大統領の顔を立てる必要があるのならば、アメリカが日米FTAを持ちだしたときには、それに応じてもいいし、心配なら日米韓FTAをやろうと応じてもいい。

北朝鮮や中国に対抗する概念は「自由」である。その最たるもののひとつが「自由貿易」になる。トランプ大統領は「保護主義的」と報道されているが、実は本質はビジネスマンであるので、TPPのような多国間自由貿易は否定していない。多国間、という点に不満があり、多国間となればアメリカの力が見せられないので不満という意味で、TPPを否定したのだ。

筆者は、アメリカ大使館の人とも話しているが、彼らは日米FTAを望んでいる。筆者は、日米FTAでもTPPを交渉スタートとすれば日本の国益は確保できると思うが、それでも心配なら韓国も加えて、日米韓FTAでもいいと思っている。

中国経済圏に対抗するためにも…


自由貿易園の裏側には、しばしば軍事同盟があるので、この際、北朝鮮、さらには中国とロシアへの経済的な圧力という意味もこめて、日米韓FTAはいいアイディアだろう。これは米韓FTAの後押しにもなるので、米国にとって悪い交渉ではない。

これで日米韓が結束すれば、軍事的もいいし、なにより、アメリカが中国を訪問する時に、中国を貿易問題で締め上げることができる。そうなれば、北朝鮮へ対する中国の圧力も引き出しやすくなるだろう。


この表は、今年9月までのアメリカの貿易赤字において各国が占める割合であるが、圧倒的に中国の問題であることがわかる。日本に対する貿易赤字は、中国、EU、メキシコの次いで4位でしかない。

日米韓FTAは、長期的に見ても、中国の覇権に対抗できるし、さらに、将来的にオーストラリアやさらにはインドまで視野に広げて考えることもできる。

さてその中国だが、習政権が2期目に突入した。どのように習政権と対峙すべきかは、アジア諸国の重要課題だ。先日の中国共産党大会で、党の最高規則「党規約」の改正や最高指導部メンバーなど重要事項を決めた。「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」を行動指針として明記することになった。「習近平思想」という簡潔な文言ではなかったものの、「習近平」という名前が入ったことで、「毛沢東」と並ぶ権威となったとみるべきだろう。

中国は共産党一党独裁であり、共産党規約は憲法の上位になっている「最高規範」である。そこに、個人思想をいれるとは驚くばかりだ。そのうち、中国へ進出している外国企業の定款に習思想を取りいれろという指導が出てきてもおかしくない。今の日本の憲法議論で、既在の自衛隊の法的位置づけを憲法に盛り込むというのとまったく次元の違う話であることがわかるだろう。

しかも、習近平氏の次の指導者は、今回の高指導部メンバーではみえなかった。つまり、習近平氏の独裁による共産党独裁が当面続くのだ。

こうしたことをやる独裁的国家に対して、日本を含めアジア諸国はどのように対峙すべきか。政治的な独裁は、自由で分権を基調とする資本主義経済とは長期的には相容れないのは、ノーベル経済学賞学者であるフリードマンが50年以上も前に喝破している。

ところが、ここ10年スパンで見れば、中国は経済成長している。もっとも筆者は、脱工業化に達する前に中国は消費経済に移行してしまったため、一人あたりの所得が低いうちには高い成長率になるものの、先進国の壁を越えられない、よく見られる開発経済の典型例に陥るだろうとにらんでいる。それが正しければ、次の10年スパンで成長が行き詰まる可能性が高い。

実は中国もこの点を認識しているようであり、中国国外に活路を見いだしている。それが、AIIB(アジアインフラ投資銀行)を梃子とする「一帯一路」構想だ。これは、中国指導による経済圏を中国国外に広めようとするものだ。この経済圏は、先進国の自由貿易圏とは違ったルールに基づくもので、日本を含む自由主義国にとっては国益にならない。

そこで、これに対抗するためには、AIIBとは別機軸の自由貿易圏が必要になってくる。自由貿易圏と中国指導貿易圏では、自由主義と規制主義でどちらかが経済パフォーマンスがいいのか。自由主義には欠陥はあるが、それを補正すれば長期的には優れている。ちょうど、資本主義体制と社会主義体制の間の体制間競争では、欠陥はあるが長期的な経済パフォーマンスは資本主義が優れていたのと同じである。

その自由貿易圏の核となるために、日米韓FTAが大きな貢献をする。このトランプ大統領訪日のタイミングで、こうしたことが話し合われたかどうかは、実に興味深いテーマだ。

【私の論評】日本は北に先制攻撃を行う権利を有する(゚д゚)!

4月のトランプ、習近平会談
トランプ大統領が習近平国家主席と4月に首脳会談を行ったことは記憶にまだ新しいです。当時は日本国内でも、「北朝鮮はすぐに核実験をするはずだ」と考えられていました。
この会談の席で、トランプ大統領は習近平に対して「もし北朝鮮が核実験をして、それでも中国が普段通りにビジネスを行うのであれば、アメリカは中国からの輸入に規制をかける」と述べていました。

このトランプの要求を受け入れた習近平は、すぐに北朝鮮に連絡をとって核実験の停止を求めており、それに従わなかった場合には中国からの北朝鮮への輸出を制限すると脅しています。

このメッセージは聞き入れられて、北朝鮮は核実験を止め、平壌の中で噂が広がって人々はガソリンスタンドに群がりました。

しかも中国政府は、北朝鮮からの輸入も止めています。ただし海産物の輸入は続いていたようで、中国国内の北朝鮮政府経営のレストランは相変わらず営業していたとされています。石炭に関しては中国が輸入をやめたので、価格が低下し、北朝鮮の人々が安く手に入れられるようになり、喜んでいることは以前このブログに掲載しました。

ただしこれがミサイル発射実験への対抗措置であったのかは不明です。

ところが北朝鮮の核実験が停止、つまり北からの声明はなかったのですが、目に見える行動がなくなった次に起こったのは、米・中・日が逆に弾道ミサイルの実験の方に関心を寄せはじめた、ということです。

7月28日の北朝鮮のミサイル発射実験に対して、国連安全保障理事会は全会一致で決議案2371号を可決しましたが、これははじめて核実験を行った2006年から6度目の制裁決議であり、その中でも最も厳しいものでした。

弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察する金正恩朝鮮労働党委員長
それは北朝鮮から石炭、鉄鉱石、銅、そして海産物という、彼らが物的に輸出できる商品のすべて(衣類を除く)を禁止するものであり、労働者のさらなる受け入れも禁止(といっても現在の雇用は今後も継続)するものでした。

しかもこの時の安全保障理事会のメンバーは、5カ国の常任理事国だけでなく、「過激」なボリビア、北と伝統的に友好国であるエジプト、そして長期的に外交関係を持っているスウェーデンなどが含まれていました。

11日、ニューヨークで開かれた国連安全保障理事会で、北朝鮮制裁決議案を採択
そういう意味で、この国連の安保理決議はアメリカにとって外交的な大勝利であり、アメリカが長年中国から得ようとしていた「大きな譲歩」でした。

それほど重要ではないミサイル発射実験に対応したおかげで、中国は北朝鮮の核実験を止めるための外交的なレバレッジを使い切ってしまいました。そしてまずいことに、北はすでに核実験を再開しています。

外交カードがなくなれば、残りの手段は軍事行動しかなくなります。

ところがそれよりも最悪のシナリオは、北朝鮮を核保有国として認め、金正恩が思いついた時に、いつでも韓国と日本を脅せるようになることを受け入れることです。

さらに、北朝鮮はイランに対して行ったように、核兵器や弾道ミサイルの部品などをいつでも海外の国々に売却できるようになります。

これはいわゆる「降伏」の一つの形態です。われわれは核武装して周辺国を脅すことのできる北朝鮮を受け入れて、その脅威の下で生き延びるしかなくなります。

文在寅韓国大統領とトランプ米大統領
ところが、アメリカの統合参謀本部も、在韓米軍も、太平洋軍司令部も、軍事的なオプションを何も提示しておらず、目の前の問題とは関係のない「韓国を守る」ことしか宣言していません。

もちろんこれは、ソウル周辺が北朝鮮の(非核)ロケットや砲撃に弱いからです。この事実は韓国を麻痺させているわけなのですが、同時に米軍の指揮系統にもそれ以上の非合理的な問題をおこしています。

これに関して、以下のような三つの事実を列挙しておきます。
1.韓国政府は、1975年から78年の危機の後も、政府機能や企業のソウル以外への分散化について何も行動を起こしていない。 
2.韓国政府は、攻撃にさらされる危険が高い地域があるにもかかわらず、そこに対する防御策を講じていない。 
3.韓国政府は、技術的にも可能であった対空兵器等の購入を拒否している。
ここで指摘しておくべきなのは、北朝鮮の核施設を、イラクとシリアの施設に対して行われたように攻撃するというのであれば、そのチャンスははるか以前に過ぎさってしまっているという点です。

ただし北朝鮮は、今日においても空からの攻撃に対抗できるような、統合された防空網を持っていません。レーダーは40年以上前のものであり、それをつぶすのは簡単です。

また、北朝鮮は即時発射式の核弾頭搭載型ミサイルを持っているわけではありません。しかも核弾頭を飛行機で運搬できるわけでもないのです。

当然ながら、既知の、もしくはその疑いのある核施設に対する空からの攻撃は、拡大的な被害や核物質による汚染を引き起こすはずです。

それに対抗して、やはり北朝鮮は韓国の脆弱な地域に対して多くのロケットを発射するでしょう。

ところが「軍事行動を起こさない」ということは「何も行動しない」ということを意味します。外交的な手段は尽きてしまっているからです。


そのような中で、トランプ大統領の北朝鮮に対する政策には大きな問題があります。なぜなら、その軍事アドバイザーたちは、ほとんどがアラブやアフガニスタンのように、ろくに反撃できない相手と戦っていた経験を持つ人々だからです。

ところが北朝鮮は対抗手段をもっています。そうなると戦略のパラドックス、つまり攻撃をしかける側とそれに対抗する側との作用と反作用が起こるため、戦略の計算が非常に困難になってしまうのです。

トランプ政権の軍事アドバイザーたちは、果たしてこのようなダイナミックな関係性を考慮した上で、軍事的なオプションを本気で考えられるのでしょうか。

マティス米国防長官は9月18日、核・ミサイル開発で挑発を続ける北朝鮮への対応について、「多くの軍事的選択肢がある」と語りました。「選択肢」には、北朝鮮による報復攻撃で韓国の首都ソウルが危険にさらされない方法も含まれていることを強調しました。しかし、これは本当なのでしょうか。実際にそれは可能なのでしょうか。

もちろん彼らの考える軍事オプションはいくつも存在しますが、それらには一つの条件があります。

それは、韓国が何十年間にもわたる自分たちの無責任な態度に大きな代償を支払うことを、本当に受け入れられるかどうかです。

ところが現在の彼らのオプションは、ただ単に「金正恩に得をさせる」というものなのです。北朝鮮をめぐる情勢は、今後もしばらくは予断を許さないままでしょう。

無論、米国は近日中に軍事的行動を起こす可能性は高いですが、かといってどれほどの覚悟で実行するかは別問題です。軍事的行動を起こすとはいっても、様々なオプションがあります。たとえ、米国が軍事攻撃をしたとして、金正恩が失脚したり、亡命したとしても、北朝鮮の体制は温存される可能性もあります。

韓国ははなからあてになりませんが、米国が覚悟を決めて、北朝鮮に米軍や多国籍軍を進駐させ、50年以上にわたり、この地を監視して民主的な体制を築く覚悟がなければ、この地域は次の戦争の弾薬庫となる可能性もあります。いずれ核実験や、ミサイル発射実験をはじめるかもしれません。

護衛艦「いずも」は空母に改装できる
この予断を許さない中で、日本は何をすべきなのでしょうか。

日本に必要なのは核抑止力ではなく、役に立つ防衛力です。先制攻撃能力を持つことで抑止力が強まります。

たとえ1,000発の核兵器を持っていても実際にはなかなか使えないので、ナイフよりも無意味です。ナイフは簡単に使用できますが、核は強力すぎて使うに使えない兵器です。ただし、使えなくても保有することには一定の意味があることも確かではありますが、一足飛びに核に走るそれ以前にまずは先制攻撃能力が必要です。両方を持てば、完璧です。

北がすっかり欠いているものは、上にも述べたように防空体制です。北朝鮮のレーダーは40年以上前のものであり、それをつぶすのはいたって簡単です。なぜそうなっているかといえば、技術的な理由で、防空には莫大なカネがかかるからです。

自国民が脅威に晒されているとき、その直接の危険を除去するために先制攻撃を行う権利はあらゆる国家が持っています。日本政府がそうした意思を持つことは大きな意味があります。

そうして、日本はそれができます。日本政府は、すでに保有している航空機をそのまま使って、追加の兵装を購入するだけでそれが可能になります。核兵器を持ち、それを保守するためのような大きな予算は必要ありません。また、護衛艦「いずも」などを攻撃型空母に改装することも比較的簡単できます。

イスラエルの人々は、イラクの核開発の脅威に直面したとき、それを破壊しました。

日本ができるだけ早く行動しなければ、米国がたとえ北朝鮮に軍事攻撃を加えて、北朝鮮が一定の譲歩をしたとしても、核実験を継続し、膠着状態が続けば間違いなく2年後には核の脅しに屈する危機に直面すると断言できます。その前に、日本は先制攻撃能力を持つべきです。

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2016年11月11日金曜日

中田宏氏「生活保護でパチンコ」おかしい 自分のカネで遊べ―【私の論評】自由とは選択の責任、権利ではなく義務!何かからの自由は特権に過ぎない(゚д゚)!

中田宏氏「生活保護でパチンコ」おかしい 自分のカネで遊べ

前・横浜市長の中田宏氏

 “人権派”曰く、生活保護費でギャンブルに興じるのは「人として当然の権利」らしい。だが、前・横浜市長の中田宏氏は「自由と権利」が一人歩きする日本社会の風潮を疑問視する。

 * * *

 「生活保護費でパチンコ」を禁じる地方自治体の試みが潰されたことをご存じだろうか。

 大分県別府市は昨秋、市の職員らがパチンコ店などを巡回。生活保護の受給者を見つけたらまず口頭注意、複数回繰り返した場合は書面での警告を経て保護費の一部の支給を1~2か月間停止していた。大分県中津市も同様の手順を経て、パチンコなどで遊ぶ受給者の保護費の一部を1か月分、減額していた。

 この対応に「当然だ」「よくやった」との声がある一方、「パチンコは個人の自由だ」「人権侵害につながる」と猛反発したのがいわゆる“人権派”の面々だ。結局、厚労省が「受給の停廃止は不適切」との方針を示し、今年度から両市はこの施策を中止した。

 日本国憲法第25条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定める。生活保護制度は国民にとって最後の砦で、重要なセーフティネットであることは言うまでもない。

 だが、判例がないので私の価値観に基づいて言うが、パチンコが「文化的最低限度の生活」に必要とは思えない。私の基準では、金銭の増加によって精神的な満足を得る行為、つまりギャンブルは憲法第25条の範疇に入らない。ゆえに映画や演劇に保護費を使うのはOKだが、パチンコや競馬はダメであり、「馬の走る姿が美しい」などと訴えても、保護費で馬券を買った時点でアウトなのだ。

 生活保護法が定める制度の趣旨は、諸々の理由で生活が困窮した人を保護し、その自立を支援することだ。だが、困窮の度合いに応じて支給される生活費をパチンコに投入すれば、さらに生活が困窮する可能性が高い。これは元々の趣旨にもとる行為ゆえ、遊ぶなら公金ではなく自分のカネで遊ぶべきである。

 私は、「生活保護受給者にパチンコは必要ない」との考えは常識だと思っていたが、世の中には違う考えの人もいることを今回の件で痛感した。受給者のパチンコ禁止を「人権侵害」と難じる人々は、「権力=悪」という強い思想を持ち、権力による市民の行動抑制に徹底して反対する。個人の「自由」を最大限に尊重する立場の人々である。

 そもそも、「自由と責任」、「権利と義務」はワンセットであるはずだが、戦後の日本では、自由と権利がひとり歩きする。「国民の権利及び義務」を定めた日本国憲法第3章には「権利」が16回、「自由」が9回登場するが、「責任」と「義務」は各3回のみである。これ以上、人権派を跋扈させないためにも、この点が今後の憲法改正のポイントとなるだろう。

 この一件で腹立たしいのは、厚労省が「生活保護費でパチンコ」の是非について何の枠組みも提示せず、ただ「受給の停廃止は不適切」としたことだ。生活保護費の4分の1を負担する自治体がせっかく「けじめ」をつけさせようと頑張ったのに、国の事なかれ主義が自立支援の道を閉ざしたのである。

 本来、困った人を助けるはずの“人権派”と国が生活困窮者の自立を損ない、「生活保護依存症」を生み出しているとしたら、実に皮肉な話ではないか。

 【PROFILE】中田宏/なかだひろし。1964年生まれ。神奈川県横浜市出身。青山学院大学経済学部卒業後、松下政経塾に入塾。細川護煕氏、小池百合子氏の秘書を務めた後、衆議院議員に転身。2002年から2009年まで横浜市長を務めた。『改革者の真贋』(PHP研究所刊)、『失敗の整理術』(PHPビジネス新書)など著書多数。

【私の論評】自由とは選択の責任、権利ではなく義務!何かからの自由は特権に過ぎない(゚д゚)!

これとは、また一見別の話ですが、根底のところでは中田氏の主張と似たようなことを示唆するようなが、本日は別にもありました。その記事を以下に掲載します。
橋下氏主導の大阪市の入れ墨調査「適法」確定、拒否した職員敗訴
大阪市長を退任した橋本氏
 大阪市が実施した市職員への「入れ墨調査」の是非が争われた訴訟は、調査を適法とした二審判決が確定した。最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)が9日付で、調査拒否に対する懲戒処分の取り消しを求めた職員2人の上告を退ける決定をした。 
 確定判決などによると、市は平成24年5月、橋下徹市長(当時)の主導で、入れ墨が他人から見える部分にあるかを、職務命令として全職員を対象に調査。2人に入れ墨はなかったが、プライバシー侵害に当たるとして回答を拒み、同8月に戒告処分を受けた。 
 一審大阪地裁判決は「入れ墨の有無は、差別の原因となり市条例が収集を禁じた情報に当たる」と指摘、調査は違法として処分を取り消した。二審大阪高裁は「人種や犯罪歴と違って差別の原因にはならない」と判断し、職員側逆転敗訴を言い渡した。 
 2人のうち元市バス運転手の男性は、今回の訴訟の取り下げを上司に求められて拒否した後、運転業務を外された。この転任命令の取り消しを求めた別の訴訟では一、二審とも男性が勝訴し、市が上告している。
ブログ冒頭の記事で、「(生活保護)受給者のパチンコ禁止を「人権侵害」と難じる人々は、「権力=悪」という強い思想を持ち、権力による市民の行動抑制に徹底して反対する。個人の「自由」を最大限に尊重する立場の人々である」と述べています

一方、大阪市の職員の入れ墨に関する件では、他者に見ることのできる範囲(他者が見られない範囲ではない)での「入れ墨」の調査を差別にあたるとしたものです。そうして、そうして「入れ墨」のない男性二人がこの調査そのものを違法としていたのです。

これも、細かなことはわかりませんが、これらの二人の男性自身がこの調査を「人権侵害」と断じているのでしょう。あるいは、これらの男性のバックには「人権保護派」の市民団体がついているのかもしれません。このような考えは、やはり「権力=悪」という強い思想を持ち、権力による市民の行動抑制に徹底的に反対し、個人の「自由」を最大限に尊重するという立場を背景にしているのでしょう。

よって、この2つの出来事は、一見似て非なるもののようにも見えながら、根底では同じ思想を背景にするものと考えて良いと思います。

パチンコに関しては、生活保護を受けていてもどうしてもやりたいと考える人がいたとしたら、それは病気なのではないかと思います。法律がどうのこうのの前に、医療相談などをすべきものと思いますし、その観点からサポートをする仕組みを構築すべきかもしれません。そのようなことをせずに、パチンコを自由にさせるということになれば、ますます病気が悪化することを助長するかもしれません。

中田氏は、"そもそも、「自由と責任」、「権利と義務」はワンセットであるはず"とのべていますが、これは社会生活を営む上で基本中の基本です。

さて、自由についてはこのブログでもしばしば登場する経営学の大家であるドラッカー氏は以下のように述べています。
 自由とは楽しいものではない。幸福、安心、平和、進歩のいずれでもない。それは選択の責任である。権利ではなく義務である。真の自由は何かからの自由ではない。それでは特権にすぎない。 
 自由とは、行なうことと行なわないこと、ある方法で行なうことと他の方法で行なうこと、ある信条を持つことと逆の信条を持つことからの選択である。楽しいどころか重荷である。それは、自らの行動と社会の行動にかかわる選択の責任である。
 ドラッカーの数多い言葉の中で、私が最も好きなのが、この「自由とは責任ある選択である。(Freedom is a responsible choice.)」という言葉です。

私は、この言葉のおかげで、真の自由は自分との葛藤の末、勝ち取るものなのだということが明確に理解できました。自由とは何かから逃れて得る権利ではなく、自ら進んで”選択する”義務なのです。

もちろん、「責任ある選択」はイバラの道です。しかし、イバラの道を抜けた後には、全く新しい自由な世界が広がっているはずです。

責任ある選択ができる人は、委ねられ、自由となります。そして、自由な人はより多くの”自由な人”を育て始めます。

このようなことを考えれば、「権力からの自由」という考えは、全くの間違いです。なぜなら、自由とは選択の責任だからです。権利ではなく義務でだからです。真の自由は何かからの自由ではないからです、何かからの自由とは特権にすぎないからです。 

生活保護を受けつつパチンコをする、人に見える部分の入れ墨の調査を逃れるという行為は特権に過ぎないからです。

さて、この自由という観念、実はトランプ現象とも大きく関わっています。そもそも、なぜトランプ氏が大統領千に勝つことが出来たかといえば、アメリカでも「自由」と「権利」ばかりが、主張され「責任」と「義務」があまりに軽く扱われる風潮があり、これに対して反発した人々が、トランプ氏に投票したという側面もあることは否めません。

これについては、昨日のこのブログ記事で述べました。

詳細は、昨日のブログを読んでいただくものとして、以下に一部引用します。

まずは、ハーバード大学法科大学院の学生の事例をあげます。
「表現の自由」について学ぶクラスで、リベラルな教授は言う。 
「共和党の指名争いは、歴史上稀に見る恥ずべき状態になっている」 
トランプを「差別する人」、マイノリティを「差別される人」と表現した教授に対し、授業後の立ち話でケヴィンは不快感を隠そうとしなかった。 
その決めつけこそが、ステレオタイプな差別だというのだ。 
「すべての人がすべての人を差別していると言った偉人がいるけど、僕も同感だ。マイノリティだってある意味でトランプを“差別”しているんだと思う」 
と説く彼の言葉は、ハーバード生だけあって説得力がある。そこで私が、
「なぜ、授業中に教授に反論しなかったの?」 
と聞くと、 
「一度、授業で同性婚に反対したことがある。授業が終わるとLGBT団体が僕の机まで来て、泣きながら抗議した。“あなたは私たちのことを嫌いなのね。だから、差別するのね”って。もううんざりだよ」
このようなことは、現在アメリカでは日常茶飯事のことのようです。そうして、一度「差別主義者」のレッテルをはられてしまうと、とんでもないことになりかねません。ポリティカル・コレクトネスが何より重んじられるアメリカ。インテリ層がこれを間違うと大変なことになる。信用を失い、名誉を失い、将来を失うことになりかねないのです。

もう一つの例を以下にあげます。これは、日本では「テキサス親父」としてYouTubeの動画で、日本でも有名になったトニー・マラーノ氏によるアメリカの現状を吐露した内容です。トニー・マラーノ氏はいわゆる保守派であり、「自由と責任」、「権利と義務」という考え方に関しては当然のことと思っていることでしょう。

トニー・マラーノ氏
米国は「移民の国」だ。俺の先祖もイタリアから移住してきた。米国の「建国の理念」に賛同する移民たちが、わが国に活力を与え、発展させてきた。ただ、それは合法でなければならない。トランプ氏が「不法移民を強制送還させる」と主張していることは、ある意味当然といえる。 
 社会主義者の増長は、米国型リベラリズムが、民主党や教育機関、映画などの大衆娯楽を乗っ取った結果だ。彼らは幼稚園のころから「資本主義の邪悪さ」と「社会主義への同情」を刷り込まれた。洗脳だ。自由主義や資本主義の象徴であるトランプ氏は「叩きのめすべき敵」なのだろう。 
 彼らが、トランプ氏を政治的に貶めようとすればするほど、それが逆効果になっている。米国民の多くは「抗議団=米国を3等国に転落させたい連中」とみている。最近、テロリストを支持する集会が開催されたことが、トランプ氏への得票につながったことも、米国民は知っている。
 かつて、カリフォルニア州は米国全体の流れを決めていたが、今や、他の49州の「軽蔑の対象」でしかない。現在のトランプ旋風は「伝統的な米国を守れ」という国民的運動ともいえる。
この内容は、多少誇張はあるものの、アメリカの保守派の平均的な考え方だと思います。これは、不法移民に対して、オバマ大統領が、「移民法」の改悪によってある程度条件を満たせば、滞在を認めようとしたことへの反発でしょう。結局、この改悪は共和党が多数派の連邦議会で否決されて通りはしませんでしたが、それにしてもこのような法案を成立させようというオバマ大統領のリベラル・左派的にな思考には我慢ならないのでしょう。

不法移民を滞在させるるということは、明らかに「自由」ではなく、「特権」です。とにかく、米国においては、リベラル・左派による「責任」と「義務」を軽視するような発言が目立ちます。

しかも、 アメリカのメディアの9割はリベラル・左派に占められていて、保守派メディアは1割程度にすぎず、「責任」「義務」を主張する保守派の声はかき消されてしまいます。

しかも、保守派や保守派の考えに親和的な人々はアメリカでも半分くらいはいるはずなのに、それらの声はかき消されていしまうのです。そうして、保守派の人々は自分の真意を隠しながら、まわりにあわせてきたというのが実情でした。それでも、一部の保守派は声を大きくして主張してきたようですが、そうなると、社会から弾かれるという状況になります。

このような状況が長い間続いたアメリカでは、保守派の憤懣はマグマの頂点に達していたに違いありません。その憤懣を受け止めたのが、トランプ氏だったのです。

このブログでは過去に何度もこのことを指摘してきました。このことを理解しなければ、トランプ氏が大統領選に勝利した本当の背景は、無論のこと、アメリカの半分を占める保守派ならびにそれらに親和的な考えを持つ人々の考えを理解できません。

アメリカでは、無論民主党にも、リベラル・左派にもまともな人はいるのですが、いわゆる米国型のリベラル・左派の主張が幅を効かせすぎてとんでもないことになっていました。

米国のリベラルのアメリカ社会へのあらゆる面への、
浸透をリベラル・ファシズムと揶揄する人も存在する
しかし、トランプ大統領が現実のものとなった今、保守派の価値観が見直されることになるでしょう。そうして、リベラル・左派一辺倒だった米国メデイアも、これからは保守派を全く無視することはできないでしょう。

今までの、日本では、リベラル・左派一辺倒の米国メデイアの論調や、考え方が、アメリカそのものと考えてきた人がほとんどでした。

しかし、これからは、日本でもアメリカの保守に関して、ある程度は情報が伝わってくるようになることでしょう。そうなると、日本のリベラル・左派は自分たちの主張の正当性を主張しにくくなるか、場合によっては主張できなくなるでしょう。

私は、今回の大統領選挙によって、アメリカ国民はギリギリのところで、立ち直ったとみています。クリントンが大統領になっていたとすれば、リベラル・左派はなお一層勢力を拡大して、とんでもないことになっていたと思います。

日本では、アメリカほど酷くはないですが、「責任」と「義務」があまり顧みられることなく、個人の「自由」と「権利」に重きを置き、「特権」を追い求めるという風潮が酷くなりつつあります。

この風潮は、改めなければなりません。まずは、国の事なかれ主義を廃してまともな国にしていくべきです。そのためには、アメリカの大統領選のときのような、真の保守の積極的な行動が必要不可欠と思います。

自由とは選択の責任であり、権利ではなく義務、真の自由は何かからの自由ではありません。それでは特権にすぎないという当たり前の観念を日本社会も取り戻すべきです。

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2013年8月25日日曜日

韓国 対馬を自国領とし、沖縄にも権利が及ぶと主張している―【私の論評】このままで何も変えなければ朝鮮族の独立国家の歴史は、100年を迎えることもなく、雲散霧消してしまう!

韓国 対馬を自国領とし、沖縄にも権利が及ぶと主張している

とんでもない韓国の主張

領土問題で中国、韓国は日本の領土の削り取りに猛烈な攻勢をかけてきている。中国は海警局の船舶を尖閣諸島周辺海域に派遣して領海侵犯を繰り返し、日本に「領土問題の存在を認めろ」と圧力を加えている。最近では対馬が1000年前から韓国領だというトンデモ主張に基づく小説『千年恨、対馬』がベストセラーになっている。

また、韓国は国連に「韓国の大陸棚」が沖縄周辺の海域まで延びているという報告書を提出し、8月末の国連大陸棚限界委員会で発表する予定だ。竹島を不法占拠し、対馬を自国領だといい、次は「沖縄にも韓国の権利が及ぶ」と主張しようとしているのである。盗人猛々しい行為である。

中韓に最初から歴史認識問題で日本と理解し合おうという姿勢がない以上、首相が靖国参拝をしようがしまいが、日中、日韓の2国間で解決できる状況ではなくなっている。日本がやるべきことは、国際社会で日本の主張の方が正当で、中韓の方が「いいがかり」をつけていると広く認めさせることのはずだ。

※週刊ポスト2013年8月30日号

【私の論評】このままで何も変えなければ朝鮮族の独立国家の歴史は、100年を迎えることもなく、雲散霧消してしまう!

韓国の感覚がわかりません。国連大陸棚限界委員会は、昨年の4月に日本の排他的経済水域の拡張を認めたばかりです。それについては、以前このブログでも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
日本の大陸棚拡張、国連が認定 沖ノ鳥島周辺などレアメタルなど採掘権、主張できる範囲広がる―【私の論評】今までも豊富だった資源がますます、豊富になる日本!!海外で日本を見つめなおしてみよう!!
詳細は、この記事を御覧いただくものとして、昨年増えた日本の排他的経済水域が増えたことを示す記事と、地図をコピペします。
政府は27日、国連の大陸棚限界委員会が日本最南端の沖ノ鳥島の北方など太平洋の4海域約31万平方キロメートルを日本の大陸棚として新たに認める勧告を採択したと発表した。国連同委の勧告には拘束力がある。国土面積の8割強に当たる海域が新たに認定され、日本はレアメタル(希少金属)や次世代の天然ガス資源であるメタンハイドレートなどの採掘権を主張できる範囲が大幅に広がる。
上の地図を見ておわかりのように、日本の排他的経済水域の範囲が韓国の南がわをかすめるように、分布しています。確かに、韓国側としては、最近の海の資源が脚光を浴びていることを考えると、もっと広ければと願う気持ちはわかぬでも在りません。

しかし、そうはいいながら、随分まえからこのように決定されていて、さらに昨年は日本の面積の8割強にあたる改定が日本の大陸棚として国連で認められているわけです。

いまさら、韓国が主張したとしても、そうそう簡単に韓国のものなどと認められるものではないでしょう。そう思うのなら、終戦直後からそう主張していればよかったものを、てもそんな事実はありません。昔は、見向きもしなかったものを、最近は海は水産資源だけではなく、様々な資源があることが認識されてきたからでしょうか?

私はそうではないと思います。これは、やはり、反日の一環なのです。これは、対馬が1000年前から韓国領だというトンデモ主張に基づく小説『千年恨、対馬』がベストセラーなどになっていることと、あまり変わりありません。

このブログでも何回か掲載しているように、韓国の経済は相当酷い状況になっています。さらに、社会構造も歪です。そのため、毎年8万人もの若者を中心とする韓国人が祖国を見捨てて、EUやアメリカに移住しています。これを韓国では、北朝鮮から脱出する人々を脱北者と呼ぶように、脱南者と呼んでいます。

私は、戦争でもない限り、若者が絶望し、毎年8万近い人間が脱出するような国を他に知りません。もう韓国はこの脱南者がこんなにも存在するという事実が、何年も前から、実質上破綻していたのだと思います。

実質破綻してきた、経済・社会でしたが、日本銀行が金融引き締めをして、デフレ・円高誘導をしてきたため、その政策にのりかかり、何とか経済だけは体裁を整えてこられたというのが実体です。しかし、その日銀も、白川討伐で、黒田総裁に変わり、まともな金融政策をするようになりました。そのとたん、韓国経済は破綻の淵にあります。

もう、八方塞です、バククネは、中国接近政策をとり、何とか体裁をとりつくろうおうとしましたが、当の中国も、日本の金融政策の変化により、経済が混乱しています。もう、どうしようもない状態に追い込まれた、パククネ政権は、あろうことか、さらなる反日の道を選びました。

しかし、韓国の領土でもない日本を責めたとしても、何も変わりません。それに、今の政権は、過去の民主党政権などとは異なる安部政権です。反日をしたからといって、譲歩も何も引き出せるものではありません。

なにやら、最近の韓国の反日、どんど病的になってきました。下の写真も最近のものです。


日本大使館前の慰安婦の像の隣で、韓服の女性の頭上に米をふりかけるパフォーマンス。「勤労挺身隊」強制動員糾弾のためのパフォーマンスだとか。なんというか、言葉を失います。

政府も、国民もまともではありません。確かに韓国政府は、非常に苦しい立場にあることはわかります。そもそも、韓国の大手銀行のほとんど全部には、ゴールドマンサックスをはじめとして、アメリカの大手金融機関の資金が、アジア金融危機のときに注入されています。そのため、韓国民がせっせと銀行に貯蓄しても、その大きな部分が配当金としてアメリカ金融機関にとられてしまうという構図になっています。

社会構造もかなり異常です。日本人は、韓国も日本と同じ程度民主化された国と思い込んでいるようですが、そうではありません。韓国政府をおおぴっらに批判できるような環境にはありません。政治と経済の分離も、中国よりははるかに進んでいますが、日本や他の先進国にはまだまだおよびません。法治国家化も中国よりははるかに良いですが、まだまだ遅れています。

本来、こうしたアメリカへの借金を何とか返済し、アメリカ経済殖民地の地位から脱出して、社会構造を変革して、かつて先進国が数百年かけ、日本が数十年かけてそうしたように、中間層を育てて、国を富ませることをすべきです。かつての韓国は、この道をまっしぐらに進んでいて、経済も驚異的に発展していた時期があります。そうして、ある程度まではいったのですが、そこから遅々として進みません。

そうして、最近の韓国は、あろうことか、地道な経済・社会の発展などはせず、国民の不満を解消しようともせず、改革などせず、国の外に日本という敵をつくりあげて、攻撃するばかりで、何もしません。

国民の多くも、これに扇動され、政府に対して批判するのではなく、悪いことは何でも日本というようにすり替えそれでこと足れりとしているようです。

中国の長期国家戦略を示す地図

しかし、このままでは、いずれ韓国は崩壊します。その日は近づいています。いずれ、中国の本当の属国になってしまうかもしれません。そうなった場合には、確実に国民は今よりも不幸になりますが、それに対して反日をしたように、中国に対する反中などできません。やれば、弾圧されるだけになります。場合によっては、民族浄化の対象にされるかもしれません。中国の長期国家戦略を示す地図には、北朝鮮・韓国などありません。朝鮮省があるのみです。日本

北朝鮮は、核・ミサイル問題で、ますます世界から孤立しています。韓国も、上記で掲載したようなよようなていたらくです。このままでは、朝鮮族の世界は、世界から消えてしまうかもしれません。そうなれば、朝鮮族の真の独立の歴史は、百年も刻めぬまま、雲散霧消するということになります。このような、本当の危機を北朝鮮や韓国の人々は理解しているのでしょうか?

しかし、それは、北朝鮮、韓国の政府・国民が選ぶべき道です。私は、そう思います。皆さんは、道思われますか?

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