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2019年7月24日水曜日

揺らぎつつある中国の周縁部掌握―【私の論表】過剰生産を海外でも踏襲する中国は消えたほうが、世界経済のため(゚д゚)!

揺らぎつつある中国の周縁部掌握

岡崎研究所

中国共産党は、自国の周縁部(香港、新疆ウイグル、チベット、台湾)に対し、締め付けを強化している。

中国のありとあらゆる地域に存在する鬼城(ゴーストタウン)

 1989年6月4日に起きた天安門事件から、2019年はちょうど30周年を迎えた。この時、天安門に集まった学生の民主化要求のデモに対し、中国共産党は、武力をもって鎮圧した。装甲車が、群衆が埋め尽くす天安門広場を走る映像と、銃声は、世界に流れた。

 これが分水嶺となり、その後の共産党中国は、国内の民主化要求等に、より神経を尖らすことになって行った。いったんタガを緩めると、共産党体制の維持が難しくなるかもしれないとの警戒心、恐怖心が共産党指導部を支配する。そして、習近平政権下において、このような傾向は一層強まっているように見える。

 他方、周縁部、とくに最近の香港における逃亡犯引き渡し条例をめぐる香港市民の反応を見ると、約束されてきた「一国二制度」なるものが、単なる欺瞞であり、いつ拘束され中国に引き渡されるかわからないという香港市民の恐怖心が見て取れる。

 このように、体制側にも周縁部にも恐怖の相互作用が見られるのが、今日の中国の一党独裁体制をめぐる状況である。

 香港の人達にとって、「一国二制度」が壊され、香港が想像以上の速さで中国化され、表現の自由や香港が享受してきた民主主義を失うことは、香港が香港でなくなることであり、それへの反発が、今回の抗議デモにつながったのだろう。これに対して、香港当局とその背後にいる中国共産党とがいつ、如何なる強硬手段を用いて、これら大規模デモを鎮圧しようとしているのか、よく読めないところがある。これまでのように、せいぜい催涙弾やゴム弾などを用いた警察力で対応することになるのか(その場合には、これからも香港デモは頻発することとなる)、あるいは人民解放軍を投入することになるのか(その場合には、第二の天安門事件に結び付く)、注視されるところである。

 旧植民地帝国、英国が、今日の中国・香港当局の対応ぶりは香港返還協定を決めた「中英共同声明」の規定に反するとして中国を非難しているが、当然のことである。

 新疆ウイグル自治区については、ウルムチ事件から、7月5日で、丁度10周年を迎えた。「職業訓練」と称したウイグル族の「強制収容」については、国際的非難が高まっている。7月5日、米国議会の超党派の委員会、Congressional Executive Commission on China (CECC、委員長はJames P. McGovern 民主党下院議員、共同委員長はMarco Rubio共和党上院議員)は、ウルムチ事件から10周年の声明を発表した。その中で、新疆ウイグル自治区への中国共産党の人権問題は、「長く乱暴な歴史」(a long and brutal history)を有すとして、ウルムチ事件は、「天安門事件以来の犠牲者の多い暴力」(the deadliest violence since the Tiananmen Square )だと述べた。議会の委員会として、この問題に対して、トランプ政権に必要な行動を取ることを促す書簡を2019年4月3日付で送ったが、政権は何もしていないとした。人口の約10%にあたる200万人ものイスラム教徒が宗教を理由に再教育キャンプに収容されている現状については、世界的により強い非難の声が上がるべきだろう。

 習近平主席の強調する「偉大なる中華民族の復興」というスローガンの重要な要素は、「台湾統一」である。今日の台湾の人々にとっては、香港での大規模デモに対し、中国が如何なる対応を取るのか、注視の的となっている。

 香港では、条例案の「完全撤回」を求める声は収まらず、また、林行政長官の辞任を要求する声も収束しそうにない。

 台湾では、中国の対台湾政策(とくに「一国二制度」など)に対し、これまでより以上に、明確かつ強硬に拒絶的姿勢を取りつつある蔡英文への支持率が急上昇するという予想外の現象が見られるようになった。これは、台湾が「台湾」でなくなることへの危機感の一つの表れであろう。

【私の論表】過剰生産を海外でも踏襲する中国は消えたほうが、世界経済のため(゚д゚)!

世界の経済を牽引しているなどの中国幻想が未だまかり通る中国ですが、その実過剰生産により、世界の経済を脅かし続けてきた中国が、崩壊する兆しをみせつつあります。

それを象徴するような記事があります。それは、WEDGE infinityの以下の記事です。
敗色濃厚の中国不動産業、海外巨大事業もピンチ

中国の大手不動産会社がマレーシアで建設を進めている「フォレストシティ」

活下去」――。 
中国の不動産大手万科(Vanke)の2018年秋季社内経営会議で打ち出されたスローガン。中国語で「生き残る」という意味だ。「活下去」の文字が大きく映し出された会場の写真がネット上で流れていた。 
(中略) 
そもそも中国経済を支えていたものは何かというと、「労働力」と「不動産」(=土地や資源の取引)なのだ。この2つに亀裂が入れば、まさに生死にかかわる大問題となる。 
(中略) 
中国人の大量移住によって東南アジア屈指の「中国人街」を作り上げる。その中核プロジェクトとして、マレーシア南部のジョホールバルに中国の大手デベロッパー・碧桂園(Country Garden)が開発を手掛けている「フォレストシティ」(中国語名:森林都市)は、大きなトラブルに見舞われている。 
(中略) 
基幹産業とは、一国の経済発展の基礎をなす重要産業を指す。ドイツは機械・自動車、イギリスは金融、フランスは文化、スイスは精密機械・観光、日本は電機・自動車、台湾は半導体、シンガポールは金融・フィンテック……。中国の基幹産業は不動産だった。バブルになりやすい不動産の脆弱性に気付いた中国は「脱不動産」を図り、IT産業に力を入れ、サプライチェーンの上流を抑えようと乗り出したわけだが、これも今、米国との貿易戦争の最中にある。

まず、位置関係を把握しておきますう。以下にGoogleマップの衛星写真から掲載します。


シンガポールとの国境近くの埋め立て地というのがよくわかります。海峡をはさんで国が違うとはいえ、シンガポール側の開発具合と、マレーシア側との対比は、違いが明白だです。

Googleマップのストリートビューを使うと、フォレストシティの一部を見ることもできました。


撮影は2018年7月のようです。まだ建設中の建物ばかりで、「WELCOME HOME」の文字が虚しいです。

高層マンションがこれでもかというくらい建設中ですが、これが計画のごく一部だというのに驚きます。やることがいかにも中国らしいのですが、いくらなんでも供給過剰だと思ってしまいます。

中国本土でも似たようなこと国中でやっていて、のきなみ真新しいゴーストタウンそ(中国では鬼城という)が誕生しました。このフォレストシティも、完成を見ることなくゴーストタウンになりそうです。

無茶な計画に、無茶な投資と開発、あげくに途中で投げ出す。中国国内でやってる手法を、海外でもやっているようです。というより、中国は国内でのやり方をそのまま海外でも踏襲しているようです。中国国内よりも、こうした海外のプロジェクトのほゔが、子細に観察できます。このようなやり方をすれば、供給過剰になるのは当然といえば、当然です。中国のプロジェクトは、鉄道建設でもゴタゴタが多いです。

マレー半島およびシンガポールは、地震がきわめて少ない地域です。にもかかわらず、中国が建てるビルに日本のような耐震構造は施されていないそうです。その分、建設コストは安くなるということなのでしょうが、あまりに無責任です。


スマトラ島のインド洋側は地震多発地帯ですが、マレー半島側はプレート境界から離れているため、ほとんど大きな地震は発生していないです。

また、スマトラ島が防波堤のような役割にもなっているので、津波の影響も少ないわようです。

赤道に近いため、台風も襲来しないです。自然災害の少ない地域ともされています。地理的に恵まれた場所ではあります。

中国の強みと弱点は、産業と政府(というか共産党)が、持ちつ持たれつの一心同体な点です。

政府の支配力や影響力が強ければ、産業も強引に突き進めるのですが、政府が行きづまると産業も傾くことになります。

中国の発表する経済指標が粉飾されていることは、いろいろと指摘されていますが、張り子の虎でも虎は虎。共産党が潰れるわけがないという誤った過信もあるようです。

経済の行き詰まりが、共産党の行き詰まりにもなりえます。広い国土と13.86億人の人口を統制していられるのは、一党独裁だからでもあります。その体制が傾くと、中国が分裂する可能性も十分あります。かつてのソ連がそうでした。

中国の民主化運動が成功しなかったのは、巨大な国をまとめるのには独裁しかなかったからかもしれません。民主化すれば、民族間の対立が顕在化するだろうし、都市部と地方の格差が火種になるだろうし、宗教的な対立も出てくるだろうし、軍部の暴走もあるかもしれないです。それらを無理やり抑え込んでいるのが、一党独裁の中国共産党なのです。

中国の歴史は、王朝の歴史でもありました。清が滅んで王朝はなくなったのですが、共産党という衣を着た王朝ができたようなものです。トップに立つ人間に、巨大な権力が集中するのは変わっていないです。つまり、現在は習近平が帝位についているわけです。

最後の王朝の清は296年続きました。それ以前は、明が276年、元が97年、宋が319年。
中華人民共和国の成立は1949年10月1日です。未だ70年の歴史しかありません。

最短の元すら超えていません。明のように続くのでしょうか。時代背景を考えると、変化が激しい現在において、200年以上続くのは難しいでしょう。

中国の民主化を望む声があったりもしますが、民主化は中国の不安定化、分裂化を招く可能性があります。かといって、共産党の支配にも限界があります。ほころびが、破断に至るのは時間の問題というのが、歴史の教訓です。

その時間が、数年後なのか数十年後なのか、それとも百年後なのか。少なくとも、一党独裁が永遠に続くことはないです。

「チャイナショック」という言葉があります。これまで起きたチャイナショックの事例は、比較的小規模なものでした。それでも世界が風邪をひいたくらいの影響を及ぼしました。

大規模なチャイナショックが起きたら、日本政府がよく使う「リーマン級の…」を超える事態になるかもしれないです。そのリスクが、徐々に高まっています。はたして、中国が崩壊する日は、いつ来るのでしょうか。

中国の崩壊で悪いことばかり起こることを考える人もいますが、私はそうは考えません。過剰生産を国内だけではなく、海外でも踏襲する中国です。これか、現在の世界の過剰生産・過剰貯蓄の傾向をもたらしています。

このため現在の世界は供給過剰であり、中国がこれ以上世界て巨大プロジェクトを実行すれば、世界が中国国内のようになります。であれば、現在の中国が崩壊すれば、短期的には悪影響もありますが、長期では世界経済にとって良いことになります。

現在の中国のあとに出来上がる国、もしくは国々が過剰生産を繰り返さないことを期待したいです。そうでなければ、同じことの繰り返しです。

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2017年10月25日水曜日

絶望的な立憲民主党の政策 経済でリベラルのお株奪われ「反安倍」しかない情けなさ―【私の論評】国会対策は「モリカケ」だけ!次の選挙では姿を消す(゚д゚)!



衆院選で公示前から大きく議席を伸ばした立憲民主党だが、今後、政権交代にも耐えうる提言型の新しい野党になれるのか。それとも旧態依然とした左派政党に過ぎないのだろうか。

 最近、左派系の新聞では立憲民主党と共産党を含めて「左派・リベラル」と称している。

 だが、「リベラル」は、もともと「自由主義」からきている言葉であり、右の保守、左の共産主義・社会主義の中間・中道の政治スタンスを指す。経済政策でみると、雇用重視、市場重視、社会福祉に力点を置いている。人権重視で非宗教でもある。

 ソ連の崩壊後、左の共産主義・社会主義は中国を残して世界中でほぼ消えかかっている。そこで、そうした勢力の逃げ場として「リベラル」が台頭してきた。これは日本も同じで、いまや世界的にも珍しい名称である「共産党」は、政権批判で何とか生き延びているが、「社会党」の名称は消えた。左派系新聞も居場所がなくなりつつあるなか、「左派・リベラル」という言葉で、なんとか「左」を残したいのだろう。

 立憲民主党は「リベラル」を標榜(ひょうぼう)しており、絶滅種である左の共産主義・社会主義を目指しているわけではないだろう。ただし、問題は立憲民主党の主張する政策が、世界基準の「リベラル」に値するかどうかだ。

 まず、外交・安全保障で集団的自衛権を否定するのでは絶望的だ。そもそも世界的には集団的自衛権は当たり前のことなので、左でも右でも主張する。これを否定すると、どこか別世界の人とみられてしまう。

内政では、人権擁護、身分差別反対、環境重視ではそれなりの特色を出せるだろう。しかし、経済政策において、社会福祉はまだいいとしても、雇用重視、市場重視になると心許ない。さらに憲法改正では対案が出せないのは情けない。

 日本では、安倍晋三政権が、経済政策や憲法改正で「リベラル」のお株を完全に奪っている。本コラムで繰り返して述べてきたが、金融緩和政策を使って雇用を伸ばすのは、世界的にはリベラルの政策である。安倍政権は、日本の政治では初めてそれを使って目覚ましい成果を出してしまった。その勢いで、市場重視、社会福祉でも矢継ぎ早に政策を出しており、立憲民主党(や民進党)は後れをとってしまった。

 アベノミクスを超える金融緩和を訴えるなどして対抗すればいいものを、「反アベノミクス」と言ってしまったので、立憲民主党は経済政策でリベラル色を出せなくなっている。

 憲法改正でも、今回の第9条に第3項を加えて自衛隊を合憲化するというのは、本来のリベラル、立憲主義の立場から出るべき意見だ。実際、枝野幸男代表や民進党の前原誠司代表はそうした主張をしたこともある。それも、安倍政権に先んじられてしまった。今では、「安倍政権での憲法改正に反対」と、ここでも「反安倍」しか言えない情けなさだ。

 経済政策論争ができないので、「モリカケ」に走らざるをえないのが、立憲民主党だろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】国会対策は「モリカケ」だけ!次の選挙では姿を消す(゚д゚)!

上記の高橋洋一の主張は概ね賛成です。今回、希望の党、無所属、立憲民主党と3つの形で、立候補した旧民進党議員のうち、希望の党から奈良一区から立候補した馬渕澄夫氏は今回落選しました。

ブログ冒頭の高橋洋一氏が「アベノミクスを超える金融緩和を訴えるなどして対抗すればいいものを」としているのですが、旧民主党の衆議院議員の中で、これができるのはおそらく馬淵澄夫議員だけだったと考えられます。

敗戦の弁を述べる希望の党の馬淵澄夫氏 =23日午前
他にも、金融政策を理解している衆議院議員もいるようではありますが、アベノミクスを超える金融緩和を訴えることができるのは、馬淵氏以外には存在しないでしょう。

実は、旧民進党には参議院にも馬渕氏に匹敵するような議員が存在していました。金子洋一氏です。しかし、彼も昨年の参院選で落選しています。

金子洋一氏
金子洋一氏は、今回の衆院選の直前に自身のブロクで「私が野党の党首ならこんな経済政策を掲げます」という記事を掲載していました。

この内容は、ここでは詳細は説明しませんが、かなりまともな内容であり、確かにこの政策を掲げれば、経済対策としては十分に与党に対抗できるものですし、実際このような政策が運用されれば、日本経済もかなり良くなるであろうと思える内容です。

このブログで、金子氏は、「マクロ経済政策に関心がある政党がありましたら、いくらでも政策作りのお手伝いをいたします。どうぞご連絡ください。公認をよこせなどとは絶対に申しません(笑)」と述べています。

馬淵氏と金子氏に共通するのは、マクロ経済の理解です。政府・日銀が行う経済対策は、マクロ経済的な政策です。政府・日銀の行う経済対策は、家計や企業の実施するような経済対策とは当然違います。これをしっかり、理解して政策提言にまでまとめられるのは、旧民進党の中ではこの二人しか存在しないです。

昨年から、今年にかけて旧民進党勢は、この二人の貴重な人材を活用しなかったばかりか、結局議員ですらなくしてしまっているわけですから、この二人のことを人材としても認識していなかったのでしょう。

民進党の議員のほとんどは、幹部を含めて本当にマクロ経済音痴です。枝野氏など金利をあげると経済が良くなるなどという奇妙奇天烈、摩訶不思議な理論を信奉しています。

2008年の朝まで生テレビで、高橋洋一氏が当時のデフレ対策に関連して「財政政策による景気刺激は1回限りで借金が残るだけであり金融政策を優先した方が良い」という趣旨の発言をしたところ、枝野氏は「財政政策に効果がないのは同意だが、金融緩和はバブルを生むだけだ。それより、銀行の預金金利を上げるべき」と発言しました。

高橋洋一氏も呆れて「今、テレビで流れちゃったけど、見た人はかなりびっくりしてると思う。預金金利を上げて景気回復するなんてことはありえない。こういう発言が出るようじゃ民主党はまだまだだ」と語っていました。

朝まで生テレビで「量的緩和」効果を理解せず、「利上げで景気回復」という珍説を披露する枝野氏
この枝野氏の奇妙奇天烈な理論の源流を正すと、仙谷由人氏のようです。そうして、千谷氏の経済ブレーンは、エコノミストの中前忠氏とコンサルタントの篠原令氏の2人でした。誰が、枝野氏に利上げが景気回復につながると教えたのか知りませんが、いずにせよ、教えた人はかなりのマクロ経済音痴です。

前原氏も枝野氏に負けず劣らず、マクロ経済音痴です。2013年1月13日の報道2001で「デフレ原因は人口減、円高原因は震災によるサプライチェーンの寸断」だと発言していました。

デフレ人口減説は、一時かなり流行りましたが、その後まともな識者が、それを完全否定したたため、最近では影を潜めました。震災直後の円高の要因は、震災により復興などで、円の需要が高まっているにもかかわらず、当時の日銀が金融緩和をしなかったためです。

枝野、前原氏に限らず、旧民進党の議員はほとんどがマクロ経済音痴で、まともな経済対策を提言することはできません。

となると、これから野党の再編がおこり、希望の党に合流して当選した議員が立憲民進党に合流したり、旧民進党の無所属で出馬し当選した議員が、立憲民主党に合流したりしても、誰もまともな経済政策を提言できませんから、立憲民主党がまともな経済対策を提言することは不可能ということです。

それでも、本来ならば、馬淵氏と金子氏を経済ブレーンとみて、その提言を聴くなり、参考にするなどということはできるはずですが、枝野氏はそれもしないでしょう。

それどころか、枝野氏は純化路線に走り、立憲民主党以外の旧民主党の議員を全く受け入れないか、受け入れるにしても自分の考えに近い人たちしか受け入れないと考えられます。

日本維新の会の遠藤敬国対委員長は25日、立憲民主党が同日に開催を呼びかけた野党国対委員長会談に招かれなかったとして「『排除の論理』だ。野党筆頭としてどうなのか」と述べ、立憲民主党の対応に強い不快感を示しています。希望の党も呼ばれていません。


希望の党の小池百合子代表(東京都知事)の「排除の論理」に反発して結成された立憲民主党は、衆院選でも「分断と排除の政治が行われ、立憲主義が壊されている」(枝野幸男代表)と訴えていました。

遠藤氏は「(小池氏と)同じことをしているのではないか。『自分たちと同じ考え方でなければだめだ』というのは、ちょっと違う」と語りました。

京都のお蕎麦屋さんのメニューから
いずれにしても、まともな経済対策も語れず、安全保障も外交も与党に及ばず、結局高橋洋一氏がブログ冒頭の記事で語ったように、「モリカケ」に走らざるを得なくなるでしょう。そればかりでは、飽きられるのでまたスキャンダルを追いかけることになります。しかし、そのような話と、何でも反対という姿勢を続ければ、立憲民主党は弱体化します。そうなると、立憲民主党も旧民進党のように崩壊するしかなくなります。

次の選挙の頃には、姿を消しているか、有名無実になるしかないです。

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2017年7月21日金曜日

雇用確保の実績が上げられず…連合、民進離れと政権接近のウラ―【私の論評】連合という支持基盤を失う民進党はまもなく消滅(゚д゚)!

雇用確保の実績が上げられず…連合、民進離れと政権接近のウラ

高橋洋一 日本の解き方

会談前、連合の神津里季生会長(左奥)と握手する安倍晋三首相=先月24日午後、首相官邸
 連合の神津里季生(こうづ・りきお)会長が安倍晋三首相と会談し、専門職で年収の高い人を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」について、働き過ぎを防ぐ対策を手厚くする修正を求めた。安倍首相は条件を受け入れたことで、高プロに強く反対してきた連合が容認に転じる方向だという。このタイミングで政権と連合が接近した背景を考えてみたい。

 高プロの対象となる人は、特定高度専門業務(金融商品の開発業務、ディーリング業務、アナリスト業務、コンサルタントの業務、研究開発業務などを厚労省省令で規定)に従事し、使用者との合意で職務が明確に定められている。


 賃金額は平均賃金額の3倍を相当程度上回る水準以上で、具体的には年収1075万円以上を想定している。これらの人には、労働時間に関する規定が適用されず、残業という概念がなくなる。

 国税庁の2015年度民間給与実態統計調査によれば、この水準に入るのは全体の4%程度である。しかも、この数字は、会社役員をも含む数字であるので、労働者に対する割合はもっと低くなるだろう。年収基準は今後引き上げられるだろうが、平均賃金額の3倍を上回るという法律で規定されている基準がある。名目的な金額は引き上げられても、実質的に一部の高額賃金サラリーマンであるのは変わらない。全体に占める割合も今とさほど変わらず、数%程度であろう。

 それにも関わらず、一部マスコミではあたかもすべての労働者に適用されるかのような報道ばかりだった。「残業代ゼロ」とのマスコミのネーミングで、正しく問題を認識できない人が多いのだ。

 ちなみに「残業代ゼロ」の代わりに、「年収1000万円以上の人については、時間外労働の所得税課税が100%になる」といえば、反対する人もいなくなるだろう。

 実を言えば、これまでの日本でも、(1)労働基準法上の管理監督者(2)企画業務型裁量労働制(3)専門業務型裁量労働制がある。

 (1)は年収700万~800万円とされ、労働基準法による労働時間の規定が適用されない。(2)と(3)は、対象者の年収制限はないが、実労働時間にかかわらずあらかじめ決めた労働時間を働いたものとみなす。

 もちろん、欧米でも労働規制の適用除外がある。欧米における適用除外対象者の労働者に対する割合は、米国で2割、フランスで1割、ドイツで2%程度といわれている。

 こうしてみると、高プロの導入は世界から見れば当たり前、むしろ適用対象が少ないくらいだ。

 さすがに連合も、理不尽に高プロに反対し続けるのは無理と判断したのだろう。安倍政権が、就業者数の増加、失業率の低下、有効求人倍率の上昇など、過去の政権の中でもトップクラスのパフォーマンスを上げているのも大きい。連合から見れば、民進党より雇用の確保の実績では安倍政権のほうが頼りになるのだ。一方、民進党は雇用確保の実績が上げられず、情けないものだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】連合という支持基盤を失う民進党はまもなく消滅(゚д゚)!

ブログ冒頭高橋洋一氏の記事では、「最後に安倍政権が、就業者数の増加、失業率の低下、有効求人倍率の上昇など、過去の政権の中でもトップクラスのパフォーマンスを上げているのも大きい。連合から見れば、民進党より雇用の確保の実績では安倍政権のほうが頼りになるのだ。一方、民進党は雇用確保の実績が上げられず、情けないものだ」としめくくっています。

確かにそうです。たとえば、世界的にみれば、安倍政権の実行してきた金融緩和策は、雇用を改善するものとして、労働組合や左派が賛成する政策です。

縦軸にインフレ率(物価上昇率)、横軸に失業率をとったときに、両者の関係は右下がりの曲線となるという経験則が昔から知られています。そうして、この曲線をフィリップス曲線と呼びます。

フィリップスが初めて発表した時は縦軸に賃金上昇率を取っていましたが、物価上昇率と密接な関係があるため、縦軸に物価上昇率を用いることが多いです。

これは、短期的にインフレ率が高い状況では失業率が低下し、逆に失業率が高いときはインフレ率が低下することを意味しています。(インフレーションと失業のトレードオフ関係)。つまりフィリップス曲線とは、短期において「失業率を低下させようとすればインフレーションが発生」し、「インフレーションを抑制しようとすれば失業率が高くなる」ということを表した曲線です。

以下に日本のフィリップス曲線を掲載します。無論日本でもこの関係は成り立っています。


期待インフレ率が上昇すると、名目賃金には硬直性があるため、実質賃金(=名目賃金/予想物価水準)が低下します。完全雇用が達成されていない短期においては、この労働力価格の低下を受けて雇用量が増加し、失業率が減少します。その後に実質賃金もあがるようになります。

民進党などはこのからくりを知らないので、日銀が金融緩和をして実質賃金が下がったことをもって、「緩和しても実質賃金が下がっている」などと頓珍漢な批判をしていました。事実は「金融緩和すると雇用が増えて一時実質賃金が下がるの」のは正常なことです。金融緩和の効果があったということです。

さらに単純に言えば、日本のようなある程度人口の多い国で、金融緩和策でインフレ率を数%上昇させることができれば、その他は一切しなくても、たちどころに数百万の雇用が創設されます。

無論、雇用のミスマッチなどはありえますが、とにかく雇用が生まれるのは間違いありません。フィリップス曲線は、無論日本でも成り立っています。これは、否定しようのない現実です。

期待インフレ率と失業率の間には右下がりの関係が描けるのです。そして一般に、期待インフレ率が変化すると実現するインフレ率もそれに応じて変化するため、実現したインフレ率と失業率の間においても右下がりの関係が表れることとなります。

その他にも、不完全情報モデル等様々に導かれる総供給曲線を、オークン法則と組み合わせることなどにより、フィリップス曲線を得ることが出来ます。

このように、金融政策と雇用には密接な関係があります。日本ではなぜかこのことがほとんど認識されておらず、そのことを認識しているのは、政治家では安倍総理とその側近などを含むほんの少数派です。


しかし、欧米ではこのことは良く理解されていて、雇用が悪化すると多くの人々は、まずは中央銀行の金融政策を問題視します。日本では、雇用が悪化すると、厚生労働省の問題とされますが、それは全くの見当違いです。

雇用枠そのものは、はあくまで、日銀が確保すべきものであって、その確保された雇用枠内で、雇用のミスマッチなどを解消するのが、本来の厚生労働省の役割です。厚生労働省は雇用そのものをを生み出すことはできません。

このことを全く理解していないのが、多くの政治家です。自民党の政治家らもほとんど理解していないのですが、安倍総理を含む少数は理解しており、だからこそ、金融緩和をおしすすめ、雇用が劇的に改善して今日に至っています。

金融緩和などの施策は、海外では労働者の雇用を促進するということで、労働組合や左派が推進する政策です。

民進党は安倍政権にお株を奪われた形です。民進党はこのことを理解しているのは、馬淵議員と、金子洋一元参議院議員のみです。

それにしても、雇用が悪化したときの金融緩和は、過去において何度も実施されてきて、成功してきた施策です。このように過去に確かめられてきた確実な施策を実行するという点では、何かを改革しようというときに、ウルトラCをするというのではなく、確実で堅実な手を打つということでは、安倍総理はまさに保守中の保守ということができると思います。ただし、2014年春からの消費税増税は大失敗でした。しかし、雇用を劇的な改善したということでは、大成功です。

こうした安倍政権に対して、民進党は金融緩和と雇用との間には密接な関係があるなどということは、全く知らず、安倍政権や金融緩和策に対して、不毛な批判や頓珍漢、奇妙奇天烈な論議を繰り返すばかりでした。

さて、上の記事では、連合から見れば、民進党より雇用の確保の実績では安倍政権のほうが頼りになるとしていますが、まさにそのとおりです。このままでは、連合は民進党から離れるということも十分に考えられます。

今年3月12日、民進党の定期党大会が行われ、代表の蓮舫氏は「2030年代の原発ゼロ」という目標の前倒しについて基本法案を作成する方針を表明しました。また、次期衆議院議員選挙に関して「政治人生すべて懸け、民進党で政権交代を実現したい」と語ったことが広く報じられました。

3月12日、民進党の定期党大会にて
民進党のエネルギー政策については、安倍晋三政権との差別化を図る意味でも脱原発の推進が基本路線ですが、「30年代」あるいは「30年」と定める原発ゼロ方針には、最大の支持母体である日本労働組合総連合会(連合)の反発もあり、そのゆくえが注目されていました。

「30年代」から「30年」に目標を前倒ししたい蓮舫氏に対して、傘下に全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)を抱える連合が「政権担当力に逆行する」と猛反発する構図です。2月には、連合に配慮するかたちで蓮舫氏が党大会での原発ゼロ方針の具体的な表明は断念するという報道もあったのですが、結果的にはこれが打ち出されました。

これでは、連合は蓮舫氏にまた騙されたといって良いです。蓮舫代表は、「30年に原発廃止、を撤回する」ということで一度は話をまとめた連合の顔に泥を塗ったのです。

蓮舫代表は、約束を反故にして党大会で言及しただけでなく、「法案までつくる」と明言しました。これは連合に対する完全な裏切り行為です。支持母体をないがしろにして独断で物事を進める先には、連合の民進党離れもあり得るでしょう。

すでに、民進党内でも動きが出ていました。党大会後、最大会派の旧維新グループが、蓮舫氏と原発政策で同調する江田憲司氏を中心とするグループと松野頼久氏を中心とするグループで分裂したのです。

そもそも、連合はかねて共産党を含む野党共闘に対して反発しており、最近は自民党寄りの姿勢も見せ始めています。一方、民進党は各県連や支部において連合や労組の施設を間借りしているケースがあり、仮に連合が民進党を見限れば追い出される可能性もあるでしょう。


連合は、旧民社党を支持する労働団体である全日本労働総同盟(同盟)と、旧社会党を支持する労働団体である日本労働組合総評議会(総評)の2大団体が合流するかたちで1989年に誕生しました。一方、連合に加盟していない全国労働組合総連合(全労連)は共産党系の労働組合です。

連合と全労連は対立してきた歴史がある上、旧民社党は反共産主義をうたっていました。そのため、一昨年の民共共闘の時点から連合は強く反発しており、大きなアレルギー反応を示す人が多かったのです。

蓮舫氏と連合といえば、昨年10月の新潟県知事選挙をめぐって一悶着ありました。連合新潟が与党系候補を支援し、民進党は「自主投票」とする中、蓮舫氏が突如野党系候補の応援演説に駆けつけ、連合の反発を招いていたのです。

いずれにせよ、連合と民進党の関係悪化がさらに進むことは濃厚です。今後、民進党は連合の組織票を期待するのは難しいでしょう。依然として民進党支持を打ち出すのは、全日本自治団体労働組合(自治労)や日本教職員組合(日教組)など従来の3分の1以下になる可能性もあります。

連合会長の神津里季生氏は、党大会で民進党との対立報道について「真摯に議論を重ね、それぞれにそれぞれの方々が真剣に意見を交してきたものであると理解しております」と説明、「責任ある対応を引き継がれることが、国民の期待とつながるものであると考える」「支持率が急上昇するような秘策はないと思います」と政策に釘を刺す一方、「私たちにとっては民進党しかありませんから」とも語っていました。

しかし、連合が民進党を応援し続けたにしても、今後何のメリットも期待できません。最近安倍内閣の支持率が低下しているものの、民進党の支持率も落ちており、さらにはコツ会では不毛な森友・加計問題の追求をするばかりで、まともな政策論争など期待できません。

そもそも、雇用に関する視点が狂っており、この状況も改善される見込みは全くありません。であれば、連合のような労働組合からすれば、支持をしたとしても、何のメリットもないわけですから、これ以上民進党との関係を続けていてもまったく意味がありません。

連合の神津里季生会長は、民進党にまかせていれば、今回の「高プロ」制度も、ただ反対するばかりで、良いことは一つもないと判断したのでしょう。だからこそ、自ら安倍総理と会談して、条件つきで「高プロ」を認める意思を直接伝えたのでしょう。

これから、このようなことが増え、徐々に連合は民進党から離れていくのでしょう。そうして、最大の支援基盤を失う民進党は破滅することになります。

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2015年5月18日月曜日

【矢板明夫の目】中国で最も危険な職業は党政治局常務委員 タブーを破った習近平主席 ―【私の論評】橋下氏が示した日本の民主主義!これがない中国は、この世界から消えてしかるべき(゚д゚)!

2015.05.18

油絵中の習近平 世界に向かってシュート

酒の席で、中国人学者から「中国で最も危険な職業は何だと思う?」と聞かれた。すぐに思い付いたのが「炭鉱労働者」だ。当局の発表では毎年1000以上が死亡しているが、事故の隠ぺいと過少報告が多いため、実際はその数倍といわれる。死傷者で数えるなら1万人を軽く超えるだろうと考えた。

学者は首を横に振った。「中国には炭鉱労働者が100万人以上もいる。事故に遭う確率は、多く見積もって数%だ」と言った。正解は「共産党政治局常務委員」だった。

1921年に創建された中国共産党は今年まで、最高指導部メンバーである政治局常務委員に上り詰めたのは70人。そのうち、4月3日に汚職などの罪で起訴された周永康・前中央政法委書記をいれて、計27人が党内の権力闘争に敗れ、投獄されたり、迫害されたりして悲惨な人生の結末を迎えている。失脚率を計算すると約40%だ。「共産党の最高幹部たちは、毎日ロシアンルーレットで対決しているようなものだから、半分弱は生き残れない」と学者が言った。

元中国共産党政治局常務委員、「チャイナ9」の1人だった周永康氏

中国共産党の歴史をひもとくと、まさにその通りだ。革命期は国民党軍などと戦いながらも、激しく内ゲバを繰り広げられていた。党が結成したとき、全国で57人の参加者がいたが、初代トップの陳独秀を含めてその後ほとんど追放され、死ぬまで共産党内での名誉を保ちつづけたのは毛沢東と董必武の2人のみだ。

新中国建国後も権力闘争の激しさは変わらなかった。毛沢東のライバルで、党内序列2位の劉少奇が失脚したのは国家主席を務めていた1967年だった。職務が停止され、執務室の電話線が切られて外との連絡が絶たれた。連日のように批判大会が開かれ、妻と共につるし上げられた。

ある日、毛派に指示された紅衛兵が家に乱入し、劉と家族に暴行を加えたとき、劉は「中国人民共和国憲法」を手にして「私はこの憲法に書いてある国家主席だ。あなたたちは今、国を侮辱している!」などと叫んだが、めった打ちから逃れることはできなかった。劉はその後も、過酷なリンチを受け続け、約2年後、軟禁先の河南省で非業な死を遂げた。

毛沢東が1976年9月に死去した。そのわずか1カ月後、毛の文化大革命路線に反対するグループが毛夫人の江青女史、毛から後継者に指名された王洪文・党副主席らを反革命罪で逮捕した。江はのちに自殺し、王は獄死した。

1989年の天安門事件以降、共産党内の抗争はしばらく沈静化した。最高幹部の失脚は25年間も起きなかった。1990年代までに中国を君臨した最高実力者の鄧小平が、党内抗争の激化を避けるため、「刑不上常委」(刑は政治局常務委員に及ばない)という言葉を残したためだ。江沢民、胡錦濤の二人党総書記は鄧小平の教えを守ったが、習近平主席になってから、そのタブーが破られ、周永康氏が逮捕、起訴された。

周氏が起訴された罪は収賄、国家機密の漏洩、職権乱用の3項目だ。収賄金額の大きさから死刑が言い渡される可能性もある。周氏の家族、親戚、元部下ら一族郎党はすでに300人以上が拘束されており、今後、逮捕者はさらに増え続けるとみられる。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】橋下氏が示した日本の民主主義!これがない中国は、この世界から消えてしかるべき(゚д゚)!

上の記事を読めば、中国という国がまともでないことは誰にでも理解できると思います。中国には、日本でいうところの選挙というものがありません、すべての役職は指名制です。結局のところ、中国には我が国や先進国では当たり前の、選挙で選ばれる政治家は存在しません。


存在するのは、官僚だけです。習近平は、政治家ではなく、官僚です。中国では官僚が政治を司っているのです。選挙で選ばれた、政治家ではなく、官僚によって一国の政治が運営されるなどとは、まさに異常事態です。

このような体制のためだからでしょうか、中国では未だに民主化、政治と経済の分離、法治国家化が未だに不十分すぎるほど、不十分です。このような状況では、まともな国とは呼べるものではありません。このような体制は、国ではなく、マフィアなどのギャングの組織と本質的に何も変わりありません。

中国共産党政治局常務委員はギャングの幹部と考えると理解しやすい
だから、中国共産党政治局常務委員など、ギャングの幹部と考えると理解しやすいのです。ギャングの幹部だからこそ、血で血を洗うような抗争劇があったり、失脚すると殺されたり、自由を奪われたりするのです。

ギャングの親分が、組のために幹部同士の抗争はやめるようになどと遺言を遺したとしても、そのようなものが長続きするはずもありません。

習近平が「刑不上常委」(刑は政治局常務委員に及ばない)を破るのも当然のことです。何しろ、中国には選挙もないし、まともな法律もないのですから、禁とはいっても法律による禁ではなく、人による禁に過ぎないのですから、これがいつまでも有効に機能するはずもありません。

それから、比較すると日本では、官僚のことを悪く言ったりはしますが、それでも中国のそれと比較すれば、何ほどもこともありません。中国の官僚と比較すれば、日本の官僚の悪事など、清らかな天使の戯れ事のようなものです。

中国に比較すると、日本はまるで天国のようです。日本では、選挙で政治家が選ばれるのですから、馬鹿な政治家、無能な政治家がいれば、有権者が選挙で票を投じないことにより、政治家をやめさせることもできます。

また、昨日の「大阪都構想」の可否を問う選挙などもあり、住民が直接地域に関わる重大事に関わることもできます。

橋本市長は結局選挙には、負けたわけですが、だからといって、命が奪われるわけでもなく、自由を束縛されるということもありません。実際、橋本氏は昨日の記者会見で、敗れたにしても「民主主義は素晴らしい」と語っていました。

質問に答える橋下氏

民主主義は、ポピュリズムのような弊害ありますが、それでも選挙もない非民主的国家体制である中国の官僚制から比較すれば、はるかに良いです。両者の違いは、天と地ほどにかけ離れています。普通の日本人なら、とても中国の体制には耐えられないでしょう。

中国の人民も長いあいだ、こうした非民主的な体制に甘んじてきたわけですが、さすがに最近では耐え切れない人も大勢でてきたせいでしょうか、中国では建国以来毎年平均2万件以上発生したものが、2010年からは10万件を超えたといわれています。そのせいでしょうか、中国政府はそれ以来暴動件数を発表しなくなりました。

中国では、一昨日も大規模な暴動があったばかりです。そのニュースを以下に掲載します。
中国・四川省で暴動、200人負傷 高速鉄道ルート変更に抗議、警察と衝突300人拘束

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部のみコピペさせていただきます。
 香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは18日、中国四川省鄰水県で16日に市民ら約5万人が抗議行動をして警官隊と衝突し、200人以上が負傷、18日までに300人以上が拘束されたと伝えた。死者はいないという。

中国は官僚の不正行為が原因で、経済もこれから停滞し続けることが予測されます。経済も駄目、国家体制もマフィアと同様に最悪ということになれば、人民の憤怒のマグマはいずれ中国全土で大爆発することになり中国の現体制は崩れるとみるべきです。

こんな中国の習近平や、幹部どもが日本に対して、やれ「歴史認識」がどうのこうのとか、安部首相の靖国参拝がどうのと、いちゃもんをつけていますが、こんなことは、まずは自分の国をマフィアの組織のようなとんでもないものから、まともにしてからすべきことです。

橋下氏が示した昨日の住民投票による日本の民主主義!これがない中国は、この世界から消えてしかるべきと私は思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月20日金曜日

天皇関する記述 市教委「断定的」 一宮・校長のブログ注意―【私の論評】教育にとって、百害あって一利なしの教育委員会という無責任、無駄組織は日本の教育行政から消滅させるべき(゚д゚)!

天皇関する記述 市教委「断定的」 一宮・校長のブログ注意
【私の論評】教育にとって、百害あって一利なしの教育委員会という無責任、無駄組織は日本の教育行政から消滅させるべき(゚д゚)!

上のツイート、全国的にいろいろいと物議を醸しているようです。私も、上の記事の市教委の対応は、酷いものだと思います。

では、当のブログがどのような内容であったかといえば、以下のようなものです。
2.9 朝礼講話(校長室)
仁徳天皇 民のかまどの話 ブログ管理人挿入
  2月11日は建国記念日です。 
 そこで、今日は日本のルーツ、日本の起源について、お話をしたいと思います。
日本の建国は、今から2675年前の紀元前660年2月11日、初代、神武天皇が即位した日が始まりです。 
 世界一広いお墓、大仙古墳で有名な、16代仁徳天皇が、ある日高台に登って遠くをご覧になられました。すると人々の家からは、食事の準備のために煮炊きする煙が少しも上がっていないことに気付いたのです。 
 仁徳天皇は「民のかまどより煙がたちのぼらないのは、貧しくて炊くものがないのではないか。都がこうだから、地方はなおひどいことであろう」と仰せられ、三年間、税を免除されました。 
 税を免除したために朝廷の収入はなくなり、宮殿は大いに荒れました。天皇は衣を新調されず、茅(かや)葦(ぶき)屋根が破れ、雨漏りがして、星の光が屋根の隙間から見えるという有様でした。 
 三年がたって、仁徳天皇が同じ高台に出られて、遠くをご覧になると今度は、人々の家々から煮炊きする煙が盛んに立つのをご覧になり、その時、仁徳天皇がこのように言われたということです。 
「高き屋に のぼりて見れば煙立つ 民のかまどは賑わいにけり」 
そして、一緒におられた皇后に「私は豊かになった。喜ばしいことだ」とおっしゃったということです。 
 皇后はそれを聞いて「陛下は変なことをおっしゃいますね。衣服には穴があき、屋根が破れているのに、どうして豊かになったといえるのですか」 
 すると「国とは民が根本である。その民が豊かでいるのだから、私も豊かということだ」と言われ、天皇は引き続き、さらに三年間、税をとることをお許しにならず、六年が経過して、やっと税を課して、宮殿の修理をお許しになりました。 
すると人々は命令もされていないのに、進んで宮殿の修理をはじめ、またたくまに立派な宮殿ができあがったといいます。 
 この話は神話であり、作り話であるという説もあります。しかし、こうした神話こそが、その国の国柄を示しているとも言えるのです。 
 こうした天皇と国民の関係性は、何も仁徳天皇に限ったことではありません。 
 敗戦直後の1945年9月27日、124代昭和天皇はマッカーサーと会見をしました。そして、その会見で昭和天皇はこのようにマッカーサーに話したのです。 
  「今回の戦争の責任はすべて自分にあるのであるから、東郷や重光らを罰せず、私を罰してほしい。ただし、このままでは罪のない国民に多数の餓死者が出る恐 れがあるから、是非食糧援助をお願いしたい。ここに皇室財産の有価証券類をまとめて持参したので、その費用の一部に充ててほしい」と述べたのでした。 
  それまで、天皇陛下が、多くの国王のように、命乞いに来たのだろうと考えていたマッカーサー元帥は、この言葉を聞いて、やおら立ち上がり、陛下の前に進 み、抱きつかんばかりにして陛下の手を握り、『私は初めて神のごとき帝王を見た』と述べて、陛下のお帰りの際は、マッカーサー自らが出口まで見送りの礼を 取ったのです。 
 このように、初代、神武天皇以来2675年に渡り、我が国は日本型の民主主義が穏やかに定着した世界で類を見ない国家です。 
 日本は先の太平洋戦争で、建国以来初めて負けました。しかし、だからといってアメリカから初めて民主主義を与えられたわけではありません。 
  また、革命で日本人同士が殺しあって民主主義をつくったわけでもありません。 
 古代の昔から、日本という国は、天皇陛下と民が心を一つにして暮らしてきた穏やかな民主主義精神に富んだ国家であったのです。 
 私たちは日本や日本人のことを決して卑下する必要はありません。皆さんは、世界一長い歴史とすばらしい伝統を持つこの国に誇りを持ち、世界や世界の人々に貢献できるよう、一生懸命勉強に励んで欲しいと思います。

この記事のどこに問題があるというのでしょうか。この市教委のボンクラどもは、マッカーサーが、日本からアメリカに帰って、公聴会で日本の戦争のことを「彼らの戦争は、侵略戦争ではなく、防衛戦そうだった」と証言していたことも知らないのではないでしょうか。

この酷い仕打ちに対するツイートに対して、様々な返信が多数ありました。その代表的なものを以下に掲載しておきます。
このツイートに見られるように、一宮市教委に対して非難轟々です。しかし、この教育委員会という組織、もともと胡散臭いものなのです。本日は、それを知っておいていただきたいと思います。

まずは、教育委員会なる組織の歴史に触れたいと思います。教育委員会が設置されたのは先の大戦後のことで、連合国軍総司令部(GHQ)の要請で、米国の教育使節団が昭和21年に来日し、教育委員会の設置を勧告したのがきっかけです。これを受けて、文部省は23年に教育委員会を設置しました。

米国が教育委員会を設置する大義名分としたのは、教育行政の地方分権化、民主化、自主化、中立性の確保でした。しかし、本音は戦前の日本の教育を否定し、日本を弱体化するということが真の目的でした。

日本弱体化のための組織である教育委員会は各地方公共団体、つまり都道府県、市町村ごとに設置されている行政委員会です。ちなみに行政委員会とは、行政機構からある程度独立して、行政に関する職務を行う合議制の機関のことで、国でいうと公正取引委員会や国家公安委員会などが、これにあたります。

《教育委員会の組織のイメージ》

教育委員会の委員の数は地方公共団体によって多少異なりますが、標準的には5人程度で、議会の承認を受けて首長が任命します。教育委員会のトップである委員長は委員の互選によって選出されます。そして、その教育委員会には学校の存廃や教職員の人事、教育方針、教科書の採択など多岐にわたる教育行政案件を決定する権限が与えられています。

しかし、その絶大な権限を持つ教育委員会には、それにに見合った責任はありません。仮に都道府県、市町村内で教育に関する重大な問題が生じれば、本来なら教育委員会が責任をとるべきでしょうが、そういうことありません。強力な権限を持ちながら、責任はとらないというのであれば、そういう組織は教育委員会にかぎらず、堕落するのが当たり前です。

いじめ問題に関する大津市教育委員会の会見はあまりに無責任だった
さらに、悪いことに、仮に責任をとるといっても、その職を辞する、あるいは解かれるだけの話ですから、別に職業を持っている委員本人にとっては痛くもかゆくもないでしょう。そうした教育委員会に形式上、教育行政の決定権限が与えられているため、首長はそれを「隠れみの」にして責任をとらなくていい、つまり、だれも責任をとらなくてすむシステムになっているのが、日本の教育の現状なのです。


教育委員会の現状をみてみると、教育委員会は形骸化していて、行政の事務局が作成した案を追認しているにすぎません。実質仕事など何もしていないのです。

教育に関する、「公平性」や「中立性」という重要な観点もありますが、何も教育委員会組織など必要性が全くなく、他にに「監査組織」のようなチェック機関を作れば問題ないと思います。そもそも地方公共団体には議会があるのですから、議会がしっかりチェックすればいいだけの話です。

こう説明してくると、こんな教育委員会制度はなくして、有権者から選挙で選ばれている首長が、教育行政についても権限を持ち、責任をとるようにすべきだというのが、本筋であることがおわかりなると思います。

このようなあってもなくても良いような組織など、必要ありません。このようないい加減な組織は、はやく消してしまうべぎてす。

素晴らしい校長先生の談話の価値も理解できず、このような反応を示す教育委員などこの日本に必要ありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?


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