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2016年5月1日日曜日

日本のアニメに怯える習近平政権 歴史観が日本に“洗脳”されてしまう!「進撃の巨人」の“排除”を指示―【私の論評】古代中国の徳や知恵の継承者は日本、現代中国ではない(゚д゚)!

日本のアニメに怯える習近平政権 歴史観が日本に“洗脳”されてしまう!「進撃の巨人」の“排除”を指示

閉幕する中国全人代に臨む(左から)習近平国家主席と李克強首相=3月16日、北京の人民大会堂

今から1800年ほど前の中国大陸で魏、呉、蜀が覇権を争った三国時代。日本でも劉備、曹操、孫権らが登場するこの時代は「三国志」として親しまれている。しかし、中国では三国時代などを題材にした日本のアニメやゲームが伝統的価値観を崩壊させてしまうとの指摘が出ている。日本のアニメやゲームの文化が中国人青年を“洗脳”し、自国の歴史への「正しい認識」をゆがめてしまうというのが彼らの主張だ。支配秩序を乱す恐れがあるという観点から中国共産党に狙い撃ちされる日本のアニメも出始めた。

■「5000年の歴史を持つ大国のメンツは!」と憤慨

 中国メディアの騰訊網は4月11日、「文化侵略?日本のアニメ・ゲームが『三国』に対する認知を破壊した」と題した記事を掲載した。記事は日本のアニメやゲーム業界で三国時代を題材にした作品が次々と出ていると指摘。「史実に基づかない多くのシーンが、中国の若者の頭に浮かぶようになった」と現状を説明したうえで、「われわれはすでに、日本のアニメ・ゲーム文化によって洗脳された世代の人間なのだ」と嘆いた。

日本のスマゲー『三国志ロワイヤル』
記事は三国時代をテーマにしたアニメやゲームとして「一騎当千」「龍狼伝」「SDガンダム三国伝」「恋姫†無双シリーズ」など取り上げ、「中国の古典名著が異邦人によって書き改められている。5000年の歴史文化を持つ大国のメンツはどこにあるのか」と憤慨してみせた。

■中国社会にすっかり浸透した日本のアニメ

 中国の古代をテーマにした日本のアニメやゲームは多く、秦の始皇帝の死による大乱から漢王朝樹立への道を描いた「項羽と劉邦」、宋の時代を舞台に宋江(そうこう)ら108人の豪傑が活躍する「水滸伝」、戦国時代にやがて秦の始皇帝となる秦王・●(=亡の下に口、下に月女迅のつくりを横に並べる)政(えいせい)と、大将軍を目指す少年・信(しん)の活躍を描く「キングダム」など枚挙にいとまがない。

中国ではテレビの普及とともに1980年代以降、日本からさまざまなアニメ番組が輸入された。「一休さん」、「ドラえもん」、「ドラゴンボール」、「聖闘士聖矢」など日本国内でもおなじみの作品を中国の子供たちは観て育ち、その作品は今はすっかり大人となった中国人の脳裏に刻み込まれている。2000年以降はインターネットで作品の配信も行われるようになり、日本のアニメやゲームは中国社会に大きな影響を与えている。

■危機感募らす習近平政権が日本アニメを“攻撃”

騰訊網が記事の中であらわにした危機感は、中国社会の中に日本のアニメやゲームの文化がすっかり根付いてしまったことを逆に裏付けるものだが、こうしたなか習近平政権は日本のアニメやゲームなどを狙い撃ちし始めている。

 昨年6月に上海で開かれ国際映画祭に合わせて日本の作品が紹介されたが、日本国内でも人気が高い「進撃の巨人」は上映できなかった。この時は、その理由が明らかにされなかったが、中国文化省は映画祭に先立って、「進撃の巨人」や「寄生獣」など38作品のリストを公表。インターネットでの配信を禁止する措置を取っており、この影響を受けたとみられている。

38作品をリスト化した表向きの理由は「未成年者の犯罪や暴力、ポルノ、テロ活動をあおる内容が含まれる」というものだが、中国政府や共産党の見解を額面通りに受け取るような人はよほどのお人好しだろう。


■「ドラえもん」にまでかみつく

を捕食する「巨人」が支配する世界で、築いた壁の内側で戦きながら暮らす人類がやがて「巨人」との戦いを決意する「進撃の巨人」は、中国共産党の支配力が着実に浸透している香港に重ね合わせることもできる。巨人=中国共産党であり、人類=香港の人々という具合に。「進撃の巨人」は世界中でファンを獲得したが、香港でも大きな反響を呼んだ。

昨年春には北京テレビが「名探偵コナン」を取り上げ、「アニメ作品の旗を掲げた、あからさまな犯罪の教科書だ」と批判。また、2014年9月には成都市共産党委員会機関紙の成都日報が「ドラえもん」にかみついた。成都日報は「ドラえもん」が2020年東京五輪招致の際に招致スペシャルアンバサダー(特別大使)に就任したことなどに触れ、「ドラえもんは国家としての価値観を輸出し、日本の文化戦略で重要な役割を果たす」と主張。むやみに親しみを持たないように呼びかけた。

これだけ中国政府や共産党が日本のアニメやゲームの文化に対して警戒感と敵愾心を示すのは「たかがアニメやゲーム」と侮れない発信力があると認識している明らかな証拠だろう。

【私の論評】古代中国の徳や知恵の継承者は日本、現代中国ではない(゚д゚)!

上の記事では、「これだけ中国政府や共産党が日本のアニメやゲームの文化に対して警戒感と敵愾心を示すのは「たかがアニメやゲーム」と侮れない発信力があると認識している明らかな証拠だろう」と結んでいます。

それでは、なぜ中国の共産党(=中国共産党)は「たかがアニメやゲーム」と侮れない発信力があると認識するのでしょうか。無論、中国のアニメやゲームと比較すれば、日本のそれのほうが、格段に優れていて、中国の人民をも惹きつけるからでしょう。

これに比較して、中国のアニメやゲームなど、日本ではほとんど見られたりとか、プレイさたりという話は聞いたことがありません。あまりの低水準のため、日本のテレビで放映されたり、ゲームがダウンロードされるということもないのだと思います。

しかし、それだけのことであれば、なぜ中国共産党(中国政府)が警戒心と敵愾心を示すのか説明がつきません。

日本であれば「たかがアニメやゲーム」であり、それをすぐに現実と結びつける人などいません。日本人は、西欧とは異なり、青年や大人もアニメを見たり、ゲームをしたりしますが、その人たちのほとんどがアニメや、ゲームの世界を現実世界とダブらせることはありません。というより、現実世界から全くかけ離れたアニメやゲームのほうが非日常的であるからこそ、面白いし楽しいのだと思います。

しかし、中国では異なるようです。上の記事では、「『進撃の巨人』について、中国共産党の支配力が着実に浸透している香港に重ね合わせることもできる」としていますが、これを最初に語ったのは、香港の芸術家・ケイシー・ウォン(黄国才)です。

黄国才氏の作品「ベンチ」 廃材を利用したものです
彼は、香港で本作が評判を生んでいる要因として、1997年まで英国植民地として「壁」に守られていた香港が、中国返還後は中国資本メディアの台頭や、中国人移民の激増という「巨人」に脅かされ、自由な空気が損なわれている、という香港の時代背景を挙げ、本作のプロットとの共通性を指摘していました。

なお2011年3月11日以降はこの作品は内容上、東日本大震災に絡めて評されることが多くなりました。『ダ・ヴィンチ』2011年6月号掲載の特集では、「作中に登場する“前に巨人に襲われてから100年経っていたため脅威を忘れていた人々”や“自分の財産を守ろうとして人々の避難を邪魔した商人”などのキャラクター、そして“巨人”そのもの。これら全てが震災前に描かれたにもかかわらず震災を連想させるものばかりであり、震災後の日本と同じく本作も巨人から世界を取り戻すという“復興”を目指す作品である」とした上で、「ますます時代に関わる重要な作品になっていくだろう」と紹介しています。

震災については作家諫山自身も映画評論家・町山智浩との対談記事にて「作品内容に影響は無い」としながらも、別のインタビュー記事では「以前の日本には閉塞感が漂っていたが、震災を境に変わってしまった。今後は目の前にある脅威に対してどうやって勝ち得るのかを描いていきたい」と述べています。

私自身は、この作品は最初から、日本の安全保障を暗喩するものであると感じていました。しかし、見方によれば、この漫画の設定は、すべてフィクションであることから、日本以外の国でもあてはまるといえば、当てはまるので、無論香港に当てはめることもできるし、他のどのような国にも当てはめて考えることもできるわけです。

この作品は、それだけスケールの多い作品だということです。日本のアニメや、ゲームなど大人が見たり、プレイすることも念頭に入れて作られているので、大人を飽きせないためでしょうが、かなりスケール大きな内容のものが多いです。

その中には、人類としての普遍的な価値観を含むものもあります。この人類の普遍的価値観の中には、中国の最高統治機関である中国共産党にはなじまないものもあります。

そうして、なぜ中国共産党がこれに、警戒感と敵愾心を示すかといえば、やはり中国共産党の統治の正当性が脆弱であるということです。

どの時代のどの為政者も、特定の地域を長期間にわたって統治できるのは、統治の正当性があるからです。しかし、中国共産党は日本政府と比較すれば、統治の正当性がかなり脆弱です。

彼らは、昨年抗日70年記念軍事パレードを挙行しましたが、これ自体が中国共産党の統治の正当性の脆弱性をものがっています。そもそも、中国共産党は日本と直接戦争や、戦闘などしたことがありません。小さな小競り合いなど程度ならあったかもしれませんが、まともに戦ったことはありません。

日本が大東亜戦争時に戦ったのは、中華民国であり、今日の中華人民共和国は建国すらされていませんでした。中華人民共和国が成立したのは、1949年であり、大東亜戦争が終了してから4年後のことです。

彼らが戦ったのは、日本軍ではなく、中華民国の国民党軍です。そうして、中国共産党は、国民党軍に勝利をおさめ、彼らを台湾に追いやり、その結果中華人民共和国が建国されたのです。

にもかかわらず、中国共産党が抗日記念軍事パレードを行うのには、それなりの理由があります。その理由とは、中華民国と戦ったこと自体は、同じ国の同胞同士が戦った単なる内乱・内紛であり、それに勝利した事だけでは、中国共産党の統治の正当性を主張できないからです。

なぜ主張できないかといえば、中国共産党は、現状の中国版図を軍事力で奪いとったのであり、そこには、多くの人民の同意も何もなく強制的に中華人民共和国を建国したからです。そもそも、現中国では、建国前後も、その後にも選挙など一度も行われておらず、建国以来毎年平均2万件もの暴動が起こったとされています。さらに、2010年あたりからは、毎年平均10万件の暴動が発生しているといわれています。

昨年5月に発生した四川省での大規模な暴動
中国共産党に統治の正当性があるというのなら、これだけの毎年これだけの暴動が発生するはずもありません。日本でも、過去の暴動がなかったとはいいませんが、近年は滅多にみられなくなりましたし、そもそも、日本政府は選挙という民主的手続きで選ばれた政治家が構成するということで、それで政府の統治の正当性は十分主張できます。

そもそも、中国共産党の統治の正当性があまりに脆弱であるため、中国共産党は、日本製のアニメや、ゲームでさえ、それを脅かす存在として、怯えるのです。

これに対して、日本の政府は国内においては、中国共産党などよりははるかに、統治の正当性があるので、中国文化などを恐たりはしないのです。それは、過去においてもそうで、過去においても、古代中国の考え方など取り入れて、自分たちの血と肉として、さらに統治の正当性を高めていって、今日に至っているのです。

中国の過去の歴史は、大帝国を築いても、結局分裂し、また新たな帝国ができるのですが、過去の帝国とは全く分断され、文化や伝統など継承しませんでした。過去の中国は、何の反省もなく、それを繰り返しました。

そうして、今日の中国も同じことであり、過去とは断絶しています。古代中国と現代中国は全く別物です。だから「5000年の歴史文化を持つ大国のメンツ」などというのは、まさに噴飯物です。

現代中国は、文化大革命で、過去の中国の知恵からは完璧に断絶されました。文化大革命(プロレタリア文化大革命とも呼ばれる。簡体字:无产阶级文化大革命 繁体字:無產階級文化大革命)、通称文化大革命(ぶんかだいかくめい)は、中華人民共和国で1966年から1976年まで(終結宣言は1977年)続いた、社会的騒乱です。略称は文革(ぶんかく)。

名目は「封建的文化、資本主義文化を批判し、新しく社会主義文化を創生しよう」という政治・社会・思想・文化の改革運動でした。しかし実際は、大躍進政策の失敗によって政権中枢から退いた毛沢東共産党主席が自身の復権を画策し、民衆を扇動して政敵を攻撃させ失脚に追い込むための、中国共産党の権力闘争でした。

これにより1億人近くが何らかの損害を被り、国内の大混乱と経済の深刻な停滞をもたらしました。

この文革、ハチャメチャな権力闘争であり、その中でも、1973年8月から1976年まで続いた「批林批孔運動」は酷いものでした。その内容は、林彪と孔子及び儒教を否定し、罵倒する運動でした。

幼少の頃に文化大革命に遭遇し、後に日本に帰化した石平氏は、「この結果、中国では論語の心や儒教の精神は無残に破壊され、世界で屈指の拝金主義が跋扈するようになった」と批判しています。

中国では、文化財などの保存もいい加減であり、とても、過去の先達の知恵を継承しようなどという考えがあるとは思えません。

古代中国の知恵を自分たちの血とし、肉として、それを現代に至るまで継承してきたということでは、日本のほうが現代中国よりも、古代中国の知恵の継承者として、数段上にあると言っても良いくらいです。誰でも、一度は漢文に接したことがあることでしょうし、習字をしたこともあると思います。さらに、私達の生活習慣の中にも、古代中国の知恵や文化が息づいています。


これに関しては、上の写真を見ても理解できます。上は、日本の安倍総理による習字と、習近平のものを対比したものです。

これを見ても、どちらが古代中国の文化や知恵、徳の継承者であるか良く理解できます。そうは、言っても、日本でもとても古代中国の文化を継承しているとは思えない人もいます。それは、以下の写真をご覧いただければ、おわかりいただけるものと思います。


このような例外は、除いて、普通の日本人なら、古代中国の徳や、知恵が体に染み付いています。日本のアニメや、ゲームも作者は意識していなくてもそうなので、それが意識しなくても、作品に現れてしまうのです。それを中国共産党は、自分たちの統治の正当性を脅かすものとして、警戒感と敵愾心を示すのです。

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2012年11月2日金曜日

あなたの「情報依存度」はどれくらい?―【私の論評】本当に重要なのは、情報ではない知識だ!!

あなたの「情報依存度」はどれくらい?


情報化時代といわれる現代では、いち早くいい情報を取り入れることが人生を豊かにするコツだといわれています。新しい情報に触れていないと、時代に取り残されるような不安感を覚えることもあるでしょう。しかし、情報に頼りすぎると、主体的に物事を判断する力を養えなくなることも事実です。また、物事に素直に感動する心や、直感力を失いがちになることも否めません。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】本当に重要なのは、情報ではない知識だ!!


上の記事で、情報依存度をチエックする項目として以下があげられていました。

● 作品を見る(読む)より先に、つい「解説」に目がいってしまう
● いつも最新のニュースをチェックしていないと不安になる
● 気がつけば、「話題のもの」ばかりを追いかけている
● ガイドブックや情報誌がないと、旅行や街歩きを楽しめない
● 何につけても、人の意見が気になる
● パソコンや携帯電話など、情報ツールがそばにないと不安になる

皆さんは、何項目あたはまったでしょうか?私は、2項目だけあてはまりました。ちなみに、どの項目かというと、2番目の「いつも最新のニュースのチェック」、一番最後の「情報ツールがそばにないと不安になる」というものです。であれば、半分未満なので、情報への依存度は低いということになります。

当然といえば、当然とも思います。なぜなら、私は、情報自体は、さほど重要なことではないと思っているからです。21世紀に入ってから、私たちの社会は完璧に知識社会に突入しました。知識社会に入ってから、それまで以前とは異なる大きな動きがあります。


まず、知識という言葉の意味が変わりました。20年前まで言われていた、知識とは、今や情報です。たとえば、百科事典にあるような情報、サイトに掲載されているような情報、あるい自ら見聞きしたり、直接体験したりしたものです。これらをいくら頭の中に大量に詰め込んだからといって、それ自体はいずれ何かの役にたつかもしれませんが、すぐに仕事に適用できるわけではありません。

どんな情報でも、仕事にするためには、知っているだけでなく、仕事に適用できるように加工しなければなりません。こうして加工して実際に仕事にできるようになった情報体系を知識と呼びます。体系化されていない情報は、知識とはなり得ません。


知識とは、たとえば、緊急救命室(ER)で用いられている実際に救急患者を救命するための知識や知識体系です。このような応用医学や応用工学などにおける知識および知識体系と同義です。知識工学(knowledge engineering)という言葉における知識と同義でもあります。場合によっては、言葉で記載できない暗黙知(言葉に表現できない情報)も含む、情報の体系です。これは、一昔前は知恵ともいわれていたものの大部分も含みます。そうして、新しい意味での知識は、管理対象、変革、破棄の対象です。

一方20年ほど前から知恵の意味も変わっています。これは、たとえば、企業でいえば、経営者のアート、企業の文化、それも基底の文化ともいえる分野のものです。これは管理、改革、改善の対象とはなりえなません。また、改革・改善されるべき筋合いのものでもありません。捨て去るべきものでもありません。たとえば、昨年なくなったアップルの元CEOのスティーブ・ジョブズの知恵は、このブログでも掲載したことがありますが、集中することと、シンプルさの重要性を伝えています。この知恵は、その後アップルの経営者にも引き継がれ、おそらくアップルが存続する限り継承され続けるでしょう。なぜなら、これを失えば、もはやアップは、アップルではなくなるからです。


従来知恵と呼ばれていたものは、幅が広く、現代でいうところの、知識と、知恵の両方が含まれた概念であり、単に知恵といった場合どの範囲を含むのかが曖昧でしたが、新たな言葉の定義によって、曖昧さがなくなりました。そうして、知識とは管理できるものであり、革新できるもの、破棄すべきものでもあります。

特に、今世紀に入ってから、先進国のほとんどが知識社会に突入し、現在では完璧に知識社会となった現在においては、知識の陳腐化は著しくはやく、知識の革新や、知識を捨て去り、新たな知識を取り入れることは、今日多くの企業の基本的な課題です。


以上のことから、私自身は、情報を得ること自体には、あまり価値を見出せないのです。ただし、知識を得るにしても、普段からある程度情報に接しておかなければならないことも、確かに重要です。しかし、だからといて、年がら年中、日がな一日情報を得る必要などありません。

普段は、さっと目を通すくらいで十分です。しかし、何か企画を考えるとか、ものを考えるという段階になれば、特定の項目に関して徹底的に調べます。そのときには、現在のITの進化は、確かに素晴らしいです。一昔前なら、情報が集約された都内にでも住んでいて、あちこち、書籍や、資料館、図書館などを巡り歩いてようやっと得ていたような情報をパソコンの前に座っていてすぐに集めることができるからです。

しかし、モノを知っていることだけでは、今の時代何にもなりません。それは、単にスタート段階に立ったことを意味しているだけです。それだけであれば、単なる「物知り」に過ぎません。そこから先、様々な情報をどのように加工するのかが、本当に意味のあることであり、情報集めは、そのための準備にすぎません。

こうしたことを考えると、過度に普段から情報に依存することは単なる時間潰しにすぎないかもしれません。自分の仕事であれ、趣味であれ、何であれ、情報に接するだけではなく、自分にとって重要な知識に高めることを想定して、情報に接するべきと思います。そう思うのは、私だけでしょうか?




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2012年10月13日土曜日

百数十年間先進国であった日本 中韓にはない知恵と経験あり―【私の論評】正しい歴史認識をすることから、日本の覚悟が始まる!!

百数十年間先進国であった日本 中韓にはない知恵と経験あり


国際情報誌・SAPIOが11月号で『いまこそ日本人の「誇り」と「自信」を謳い上げる。中国よ!韓国よ!「ニッポンの覚悟」』との大特集を打ち出した。その狙いは何か、以下は同特集の巻頭言だ。

 * * *
 文明と人間が、そして国家が進歩するものならば、かつての日本人にできたことが、今できないはずはない。

 長く泰平が続いた封建社会から近代国家を築いて百数十年、日本は「三度目の建国」を迫ら... 続きを読む

■著者データ
NEWSポストセブン
「NEWS ポストセブン」は小学館が発行する「週刊ポスト」「女性セブン」「SAPIO」「マネーポスト」4誌を統合したニュースサイトです。各誌の最新記事・コラム等をネット用に再編集し、掲載するほか他のニュースサイトにも配信します。


ウェブサイト: http://www.news-postseven.com/



【私の論評】正しい歴史認識をすることから、日本の覚悟が始まる!!

私自身は、上記のサピオの記事は、読んではいませんが、いいたいことは良くわかりますが、やはり、正しい歴史認識の上にたって、論を展開しているのかどうか、上の紹介記事の一部をみていても、不安になるところがあります。

ペリー来航
たとえば、上の記事で、ペリー来航のことを以下のよう記しています。
明治維新から遡る黒船来航の折、ペリー総督は日本人を驚かせて屈服させようと蒸気機関や大砲を見せつけた。すると浦賀奉行所の与力・中村三郎助は、それが「蒸気機関車と同じ仕組みである」「大砲の型は××である」と正確に指摘し、ペリーが示した地球儀を指さして、ワシントンとニューヨークの場所を言い当てた。日本人の知識と科学技術のレベルに驚いたアメリカは、他のアジア諸国のように日本を植民地にすることは無理だと悟ったのである。
現在は、上記のようなことが、頑なに歴史的事実として、多くの人が信じています。しかし、これは、事実なのでしょうか。特に、上記の太文字にしたところは、事実ではありません。当時の幕府は、弱体化していて、ペリー来航にも及び腰しで臨んだように受け取られていますが、そうではありません。

ペリー来航時には、幕府は、砲台から大砲を打ち放しながら、ペリー来航を待ったとされ、ペリーなどにも最初は、けんもほろろの態度で接したことが記録に残っています。これは、特使として日本に訪問しているにも関わるらず、将軍にも謁見できなかったことから考えてもうなづけることです。

これに関しては、以下の動画などごらんいただければ、良くわかります。


 

上の動画に出演している倉山充氏は、「憲政史家」であり、『嘘だらけの日米近代史』の著者でもあり、この動画でも、その書籍に関していろいろ述べています。この書籍など読むと、いかに私たちが、日米関係の歴史に関して、誤った認識を持っていたかを思い知らされます。

ペリーが来航したころの、米国は、世界的な水準からみれば、まだまだ、小国であり、日本を脅かそうなどという意図はなかったはずです。他の列強とごしていくため、日本と協定を結びたかったということです。

日米関係史に関しては、上記のように、いろいろな意味で誤解があります。たとえば、モンロー主義などですが、モンローが大統領だったころの、アメリカはまだまだ、弱小国で、海外に多数の兵力を派遣して、戦争を遂行できるほどの力などありませんでした。アメリカが建国当初から、今日のような大国ではありませんでした。日本と、アメリカは互いに戦争をするような国ではありませんでした。事実開戦の10年ほど前には、そんなことは誰も思いも寄らないことでした。などなど・・・・・・。

この書籍を読むと、いかに私たちの歴史観が誤っていて、その誤ちの上に日米関係の虚像がつくられていることが理解できます。


たとえば、以下のようなことがあります。いくつか、列記してみます。

通説1
信仰心の篤い敬虔なクリスチャンたちがメイフラワー号という船に乗ってはるばるアメリカ大陸に渡り、厳しい自然や現地インディアンとの戦いなど幾多の困難を乗り越えてフロンティア精神で開拓したのがアメリカ合衆国の成り立ちだ。苦労をしながら開拓した土地からの利益を英国国王ジョージ三世は無情にも搾取したので、耐えかねたアメリカ人たちは独立戦争を起こし、独立を勝ち取って建国したのがアメリカ合衆国だ。
以上、何か一つでも信じていたら、それは歴史に対する無知としか言いようがありません。これは、「金日成建国神話」のようなものであり、後から、人為的につくられた話であるにすぎません。これに関しては、歴史的にも古い話ではないので、いくつもの文献からこれらが作話であることがはっきりしています。
通説2
第二次世界大戦の最大の戦勝国は、アメリカだった。
これも大きな誤りです。第二次世界大戦の真の最大の勝者は、ソビエト連邦です。


あまり書いてしまうと、この書籍を読む楽しみをなくしてしまうので、このへんでとどめておきますが、多くの人か、学校で習った歴史を鵜呑みにしています。アメリカが、戦後に日本弱体化のために、導入した教育委員会制度、自分たちを自ら労働者とみなす、日教組の影響を多大に受けた教師たちがいる学校。唯物史観で構成されている歴史教科書もあります。このような、学校や、教師たちから教えられた歴史観が正しいものであるはずがありません。180度ねじり曲がって、無責任この上ありません。

にもかかわらず、多くの人々が、自分で本当の歴史を調べようとしません。田母神さんが、現役のときに、物議を醸した論文など、物議を醸すこと自体が異常であり、歴史的(学問的)には、特に新しいこともなく、当たり前の真ん中を書かれているだけです。多くの人々が未だマスコミなどが流すデタラメな、自虐的歴史観に浸っていたりします。滑稽ですらあります。

多くの人々が、このような歴史観に浸っているうちは、「日本の覚悟」は始まりません!!「日本の覚悟」は、正しい歴史認識を持つことから始めるべきと思うのは、私だけでしょうか?



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