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2018年6月9日土曜日

【日本の解き方】安倍政権批判とアベノミクス批判 区別できず墓穴を掘る人たち、筋違いの議論で笑われるだけ―【私の論評】アベノミクスは高校教科書掲載の当たり前のど真ん中の金融・財政政策(゚д゚)!

【日本の解き方】安倍政権批判とアベノミクス批判 区別できず墓穴を掘る人たち、筋違いの議論で笑われるだけ

米国訪問及びG7シャルルボワ・サミット出席についての会見

安倍晋三政権を批判する人は、とかく右派も左派もアベノミクスの柱である経済成長路線や金融緩和まで否定する向きがある。その理由や問題点について考えてみたい。

 アベノミクスと一般にいわれる政策群は、(1)金融政策(2)財政政策(3)成長戦略から成り立っている。(1)はデフレ脱却まで金融緩和(2)は機動的な財政政策の運営(3)は主に規制緩和を行う。

 (1)~(3)の政策メニューは、先進国ではどこでもある政策群なので、あえて名前を入れる必要もないものだが、政治的な考慮から、アベノミクスという名称が使われている。

 実は、多くの人は、政策の中身を考えないで、ネーミングで判断してしまう傾向がある。アベノミクスとネーミングされると、「安倍政権の経済政策」となり、政権批判の人にとってはまず否定すべき対象になってしまう。

 しばしばある政治手法なのだが、実際に経済政策が効果を上げているときには、政権側からネーミングに拘り、あえてネーミングを先行させる。成果を上げている経済政策を政権のおかげであると国民に強く訴えることができるからだ。同時に、政権批判者は政権の全ての政策を否定しがちなので、良好な経済環境を否定させ、批判者の政策遂行能力について国民が疑問を持つようにもできるのだ。

 筆者は別に安倍シンパではなく、20年近く前から、金融政策は雇用政策であると主張してきた。これは世界のマクロ経済学の常識だったからで、その事実を安倍首相のほかにも、自民党や民主党(当時)の幹部に何度も説明してきた。ただし、結果的に政策として実行したのは安倍首相だけだった。

 それにも関わらず、政権批判者の中には、筆者を「御用」と呼ぶ人もいる。もし民主党政権で金融政策をまともに行い雇用の実績を伸ばしたら、当然筆者は評価したはずだから、レッテル張りは間違いだ。

 あるテレビ番組で、筆者が就業者数の推移をグラフ化して、民主党政権の時には減少しているが、安倍政権になってから反転急増していると説明したら、当時の民主党議員から、グラフが間違っているとの指摘を受けたこともある。その筋違いにテレビ視聴者から失笑も出たが、この議員は安倍批判をしたいだけだったようだ。

 最近の雇用環境が良好なのは否定できない。しかし、安倍政権批判者は、雇用の良さですら否定したり、別の要因を求めたりして、墓穴を掘っている。

 安倍政権の経済政策にも弱点がある。2014年4月の消費増税は失敗だったし、19年10月にも再び増税をやろうとしている。批判者は、良いものは良いとして、こうした政策ミスを突けばいいものを、全て否定してしまう。

 そして経済政策での批判が無理となると、今度はモリカケのような無駄なことばかりやってしまう。批判者は建設的な議論ができず、典型的な悪循環に陥ってしまっているようだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】アベノミクスは高校教科書掲載の当たり前のど真ん中の金融・財政政策(゚д゚)!

私自身も、高校生のときに財政政策や金融政策のあらましを習い、財政政策の具体例や、金融政策では売りオペ、買いオペなる言葉を覚え、そのときは厨二病が抜けていなかったせいか、自分は国家レベルの金融政策や財政政策が理解でき、簡単だと思いました。

自分が、政治家や財務官僚や日銀官僚になれば、すぐにでも財政政策や金融政策を実行して、日本経済がたとえ悪くなっても、すぐに立て直すことができると思い、何やらワクワクしたのを覚えています。

高校の政治経済の教科書の表紙

そんな気持ちのままで大学に入り、大学時代は、理系だったので、経済のことなどはすつかり忘れ、社会人になってからも経済のことなどあまり考えなかったのですが、あるとき新聞の経済欄を読んでいて、本当に日本経済が全くわからなくなっている自分に気づきました。

その頃といえば、日本経済といえば、高校生のときに習った金融政策や、財政政策などとは程遠いことが話題となっていました。たとえば、「流動性の罠」とか、「構造改革」とか「生産性」とか、とにかく理解しがたいことばかりでした。


新聞を読んでも、テレビをみても、そのような話題ばかりで、自分がかつて高校時代に習った、もっと単純て明快なものとは似ても似つかないものになりました。とにかく、新聞で経済欄を読めば読むほど、テレビで経済の論議を聴けば聴くほど、本当に経済がわからなくなるという状態が続きました。自分は所詮経済が専門ではないので、わからないのは仕方ないことなのかもしれないと諦めていました。

高校時代にまともに政治経済を勉強した人なら、誰でも私と同じような思いを抱いたのでないでしょうか。私の場合は、政治経済で大学受験をしたので、比較的まともに勉強したと思います。

そうこうするうちに、最初は財政政策について述べる評論家などがでてきて、なんとなく納得はできるものの、それでもなにやら消化不良をおこしたような感覚がしたのを覚えています。今から考えると、彼らは、金融政策のことは何もいわず、財政政策のみで経済を立て直せると主張していました。

そうこうしているうちに、いわゆる金融政策を語る評論家などがでてきて、それを聴いていると財政政策だけよりは理解しやすいものの、それでも何やら少し消化不良気味でした。

そうして、あるとき、高橋洋一氏など、金融政策と財政政策の両方ですみやかにデフレ状況から脱却すべきという主張をする人たちが出てきて、というよりは、たまたま目にともり、それらの人たちを「リフレ派」と呼ばれていることがわかりました。

そうして、この「リフレ派」という人たちの主張こそ、私が高校生のときに初めて財政政策と金融政策を習ったときの当たり前のど真ん中の主張をしていました。

そうこうするうちに、安倍晋三氏がこの当たり前のど真ん中の主張をはじめ、2012 年の選挙に勝利し当たり前のど真ん中の政策をはじめました。すると、反アベノミクスの人々が、すぐに猛反対をしました。しかし、それらの批判はほとんど杞憂というものばかりでした。

ところが、なぜが2014年には8%増税という、当たり前のど真ん中とは反対の政策をはじめたら、経済が落ちた込みました。しかし、金融政策は当たり前のど真ん中の政策を実行したので、雇用に関しては良い状況が続き、今春の大卒の就職率は最高水準になりました。

安倍総理であろうと、なかろうと、政府が高校の政治経済で習った通りの、景気が悪ければ、金融緩和策と積極財政、景気が良ければ、金融引締めと緊縮財政をすれば良いだけの話なのです。無論どの程度の金融緩和と積極財政をするべきかという計量的なことをいえば、高校の政治経済レベルの話ではなくなります。

しかし、大まかに景気が良いとき、悪いときにはどのような金融政策、財政政策をすればよいのかということは、高校の政治経済レベルで十分に判断がつきます。さらに、デフレのとき、インフレのときということになれば、どのような経済対策をすれば良いのかは、高校レベルの政治経済の知識があれば、十分すぎるほどです。

自民党内にもアベノミクスという名の当たり前の
ど真ん中の金融・財政政策に異議を唱える人が・・・・

こんな簡単な高校の教科書に掲載されているような当たり前のど真ん中の政策すら、いったんアベノミクスというレッテルが貼られてしまうと、反対する人もいるというのは残念なことです。

経済に関しては、日本も高校の政治経済で教えられる、金融政策、財政政策が当たり前のど真ん中という当たり前の世の中にはやくなっていただきたいものです。

それにしても、高校の政治経済の教科書に出ているレベルの財政政策や、金融政策について理解しない、あるいは理解できない、政治家やマスコミなど一体どうなっているのかと、本当に不思議でしょうがありません。

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2017年10月30日月曜日

北朝鮮に核放棄させる奥の手、「日本の核保有」論議―【私の論評】核論議のために歴史を直視せよ(゚д゚)!

北朝鮮に核放棄させる奥の手、「日本の核保有」論議

石破発言が反発されなかった好機を逃してはならない

 北朝鮮は日本の総選挙中に騒ぎを起こすのは得策でないとみていたのだろうか。核実験や弾道ミサイルの発射などを行わなかった。

選挙中には発射されなかった北朝鮮のミサイル 写真はブログ管理人挿入
 米国は本土への北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM) の完成・配備の脅威を目前にして、石油の全面禁輸をはじめとした安保理決議を目指したが、北朝鮮の暴発を怖れる中露の反対により上限の設定で決着した。

 これにより北朝鮮は体制崩壊を免れ、水爆弾頭付のICBMを持つ可能性が大きくなってきた。水爆実験成功後の金正恩委員長の言動をみても、核保有国に進む決意が伺える。

 ドナルド・トランプ米大統領の「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」との発言を、日本人は軍事行動も意味していると受け取っているが、米国の一部には核容認論が出始めていることを忘れてはならないだろう。

北朝鮮のICBM装備で日本丸裸

北朝鮮は米国が攻撃体制を完備しないうちに核兵器の小型化と米国を射程に収める弾道ミサイルの実験・配備に注力している。

 火星12がグアムなどを射程範囲に収め、火星14が米大陸の西海岸を、そして、細部は不明ながら火星13が東海岸をカバーする。北極星3号は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)で、不意急襲的に西海岸であろうと東海岸であろうと、目標を自由に選定できることを狙っている。

開発中の火星13とみられる北朝鮮のミサイル
 北朝鮮が核弾頭付ICBMを装備した場合、米朝間では相互確証破壊(MAD)戦略が機能して米国が攻撃されることは避けられるが、日本にとっては最悪となる。

 米国はICBMによる核の傘を日本に差しかけてきたが、ICBMが機能しないと「核の傘」が開かず、日本は北朝鮮の中距離弾道ミサイル(IRBM)などの脅威に直面するからである。

 北朝鮮は国連制裁にもかかわらず、核もミサイルも継続すると公言している。それができるのは、国連制裁が骨抜きになっているからである。

 「石油の一滴は血の一滴」と言われるように、近代国家における「油」断は国家の滅亡につながる。日本が米国に宣戦布告したのも米国が石油禁輸に踏み切ったからであった。中国もロシアもそのことを知っているから、石油の全面禁輸に強硬に反対してきた。

 後述するように、国連制裁で石油製品などが30%削減されるというが、原油は従来どうりで北朝鮮に時間的余裕を与えるにすぎない。それでは核・ミサイルの廃止どころか、時間を与えて完成を促しているようなものでしかない。

 北朝鮮の意思を変更させることができない日本は国連や米国と共同歩調で圧力をかける方法が最善で現在も行っているが、中露の抜け穴が防げない現実に直面している。

国連制裁の概要

9月3日の核実験(第6回目)の規模は160キロ~250キロトンの水爆とみられ、国際社会に大きな衝撃を与えた。従来は安保理制裁決議に1か月超の期間を要したが、今回は1週間余であったことが衝撃の大きさを表している。

 米国は当初北朝鮮への石油の全面禁輸を提案していたが、9割を輸出している中国は依然として話し合いを重視し、国際社会の圧力強化に向き合っていない。ロシアも北朝鮮制裁に関しては反米親中的な姿勢をとりつづけている。

 このために年間原油供給量は過去12か月の総量内、天然ガス液や軽質原油コンデンセート(天然ガス副産物)の輸出禁止、石油製品の調達は2018年以降、年間上限200万バレルなどとなった。

 北朝鮮に対する制裁決議採択は9回目であるが、これまでは金融取引凍結や、民生に影響を及ぼさない範囲で北朝鮮の石炭・鉄鉱石などの輸入を禁止することなどで、石油の輸出は含まれていなかった。

 今回は石油の制限措置が初めて盛り込まれ、決議が厳格に履行されれば石油関連の輸出の約3割が削減されることになるとされる。

 外貨獲得の主要産業となっている繊維製品の輸出も禁止され、すでに禁輸対象とされている石炭などと合わせると9割以上が制裁対象となったことになる。このほか、新規の海外派遣労働者も原則受け入れ禁止となった。

 ところで、制裁は効果を上げるのだろうか。中国税関総署発表によると中国からの9月単月の輸出は前年同月比で約7%減少しているが、1~9月の累計では前年同期比は約21%増で、制裁効果は限定的となっている。

 制裁決議が採択されると、関係国は履行状況の報告義務が生じるが、2016年における2回の安保理決議では193カ国の半数以下でしかなく、制裁の履行状況がつかめないのが実情のようだ。

核ミサイル開発に賭けてきた北朝鮮

金正恩党委員長は2012年に党のトップに就任以来、核開発と共に国民が飢えないように経済の改善を図る「並進路線」をとるとしてきた。

 しかし、実際は毎年のように、しかもますます頻繁にミサイル発射を行い、今年9月9日の建国69周年の祝賀行事に出席せず、別会場で開かれた「水爆実験の成功」を祝うパーティに参加した。

 パーティでは核・ミサイル実験に携わる科学者や技術者多数を特別に招いた祝賀講演まで開催した。金委員長が核兵器研究所長と腕を組んで酔歩よろしく歩く場面の報道からは、水爆成功をいかに重視していたかが分かる。

「水爆実験の成功」を祝うパーティに参加した金正恩
 このパーティで、金委員長は「水爆の爆音は艱苦の歳月を、ベルトを引き締めながら、血の代償で成し遂げた朝鮮人民の偉大な勝利だ」と強調した。

 米国を恐怖に追い込むほどの「偉大な勝利」であるが、その一方で経済の改善を図るどころか、空腹に耐え(「ベルトを引き締め」の意)させる艱難辛苦を人民に強いることになったと白状したのである。

 米国の研究機関は、中国からの石油供給が絞られても、北朝鮮は民間用の石油消費を40%まで減らすなどして、核・ミサイル開発への当面の影響はほとんどないとの見通しを示している

 事実、制裁は一段と厳しくなるが、金委員長は「無制限の制裁封鎖の中でも国家核戦力完成をいかに達成するかを(国際社会に)はっきり見せつけるべきだ」と語っている。

米国の姿勢の変化

ロナルド・レーガン大統領の時代から「アメリカは日本を助けるのに、なぜ日本はアメリカを助けないのか」という国民の不満が大きくなってきたと言われる。

 NATO(北大西洋条約機構)諸国に対しては、対GDP比2%の国防費を要請しているが、日本に対しては明示的ではない。

 トランプ大統領は予備選のときから声を大きくして、「米国の若者を犠牲にしてなぜ日本を守らなければならないか」という趣旨の発言を繰り返していた。

 核兵器に関しても「米国は世界の警察官ではない。米国が国力衰退の道を進めば、日韓の核兵器の保有はあり得る」とニューヨーク・タイムズに語っている。

 就任前の発言であり、戦略的に、あるいは政治的に考慮して発せられた発言かどうかは判然としないが、大統領候補の頭にあったこと、そしてその人が大統領になったことは銘記すべきであろう。

 日米間には原子力協定があり、核物質の軍事利用については米国の承認を得る必要がある。したがって、日本が「核兵器」と関わるにあたっては初期の段階から米国の監視下に置かれることは言うまでもない。

 そうした中で、次期首相にいちばん近いと言われている石破茂元自民党幹事長が、「米国の核の傘に守ってもらいながら『日本国内には置かない』というのは本当に正しいか」と非核三原則に言及(2017年9月6日、テレビ朝日))した。

テレビ朝日で非核三原則について言及した石破氏
 産経新聞(9月16日付)「単刀直言」で「日本が核を持つ選択肢はないと思います」と述べ、「危ない核保有論者」と言われないように予防線を張っているが、核についての発言は注目に値する。

 北朝鮮の暴走を前にして、Jアラートで避難訓練が行われ、核シェルターが話題になりつつあることなどから、国民もマスコミもさほど大きな反発の声を上げなかった。

日本の生きる道

小渕恵三内閣の西村真悟防衛政務次官が週刊誌で「(核武装について)国会で検討してはどうか」と発言して辞任に追い込まれた当時とは大きな様変わりである。

 第1次安倍政権時の中川昭一政調会長が「核保有の議論は当然あっていい。憲法でも禁止していない」と発言すると野党が盛んにバッシングし、ジョージ・W・ブッシュ米国大統領は「核の傘」の有効性で牽制し、また「中国の懸念を知っている」とも語り、北朝鮮の核に無関心の体である中国も、「日本(の核)」となると簡単ではないと指摘した。


 米国の相対的な軍事力の低下や北朝鮮が日々見せつける現実的な脅威、さらには中国の南シナ海や尖閣諸島における傍若無人的な振る舞いなどから、日本の指導的地位にある人や国民の間に意識の変化が生じているのが見て取れる。

 安全保障では、無関心派や米国頼みの国民が多かったが、北朝鮮などからの脅威の増大で「日本は日本人で守る」という気概が芽生えているということであろう。

 ジョージ・ワシントン初代大統領が「外国の純粋な行為を期待するほどの愚はない」と言ったことや、現代の米国が常に国益を追求して戦争もしばしば行ってきたことを思い起こせば、なおさら「自分の国は自分で守る」という意識は正常である。

 日本では憲法9条の不戦条項と唯一の被爆国ということから、脅威が現に存在する事実さえ直視しようとしない感情論が先に立ってきた。
 核を保有するかしないかはともかくとして、「核(開発・装備)もテーブルの上にある」といった戦略的かつ政治的発言で、中ロを動かす必要がある状況になりつつあるのではないだろうか。

 先の総選挙絡みで行われた世論調査では、非核三原則を見直すかどうかを議論することについては、「議論すべきだ」は「そうは思わない」(回答の一例43.2%:53.7%)より低く、否定的な回答が目立っていた。

 ただ、「思わない」という人には、「核をなぜ議論のテーブルに上げようとするのか」という国家戦略や外交交渉上の視点は考慮に入っていないのではないだろうか。

おわりに

日本には「核論議」というだけで、拒否反応を示す人が多い。そこで、本心はどこまでも非核であることを内心に秘めながら、中ロを北朝鮮の非核化のために行動させるため政府と国会で丁々発止の議論を行い、日本の真剣度を見せつける。

 そうした高度の戦術を駆使しないと外交交渉は成り立たない。口先だけと思われては中ロを本気にさせることはできない。

 これまで北朝鮮が外交交渉で巧み(?)に振る舞ってきた外交術を逆に取り入れて、日本は「核論議」から「核武装」へ進むぞといった構えを見せ、議論の掌で中露を躍らせるのも考えるべき戦略ではなかろうか。

 多くの議員たちも個人的には「論議の必要性」を認めながらも、世論と保身という壁に挟まれて言い出せない場合も多いに違いない。

 その点、石破議員が制約つきではあるが、核問題で「議論すべきではないか」と言い出したことは勇気ある提言と見るべきである。

 核問題を言い出したから、危険人物と決めつけないで、むしろ「日本の安全」を机上の空論でしかやらない政治屋(Politician) でなく、タブーを排除して誰よりも真剣に考えている政治家(Statesman) と見てはいかがであろうか。

 なお、日本は米国に矛の役割と戦略防衛上の兵器を依存している負い目から、ともすれば主権を蔑にした交渉を受け入れたりしてきた。

 ロン・ヤス関係も小泉・ブッシュ関係も、米国の国益に資する環境づくりに日本が致され、日本の国益を蔑にした感が強い。

 特に小泉首相は「民でできることは民で」と叫び、解散・総選挙までして郵政民営化を行った。しかし、その発端が米国のイニシアティブであったことを国民どころか多くの議員も知らされていなかった。

 良識ある一部の議員は抵抗したが離党し、あるいは刺客にやられてしまった。そして、今、国民の貯金という膨大な日本の国富が米国に吸い上げられるシステムが確立している。

 安倍首相にはトランプ大統領とくれぐれもウィン・ウィンの関係を築いてほしいと願いたい。

【私の論評】核論議のために歴史を直視せよ(゚д゚)!

日本では、本当に非核三原則が守られてきたのかどうか、民主党政権時代にはそれについての調査が行われたことがありました。

2009年9月16日、核兵器持ち込みなどに関する日米間の四つの密約の調査を岡田克也外相が実施をさせました。

当時の岡田外務大臣
当時の与党民主党は総選挙中に、核密約の調査を公約していました。岡田外相の指示は、この公約を新政権発足後ただちに実行したものです。

岡田氏が調査を命令した四つの密約のうち、核持ち込みに関する密約(1960年)、朝鮮半島有事の際の軍事行動に関する密約(同)、72年の沖縄返還時の原状回復補償費の肩代わりに関する密約(71年)の三つは、すでにアメリカ側の解禁文書で、その存在が明らかになっていました。

沖縄返還時に結ばれた、有事の際の核持ち込みに関する密約は、沖縄返還交渉で佐藤栄作首相の密使を務めた若泉敬・京都産業大教授(故人)が、著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』(94年刊)で、その存在を明らかにしました。

自公前政権までの歴代政権は、これらのすべてについて、一切の調査を拒否し、その存在を否定してきました。同年6月には、4人の歴代外務次官経験者が核持ち込み密約の存在を確認(共同通信記事)。同月末には村田良平元外務次官が初めて実名を出して、同密約の存在を認めました。その他の外務省元高官や首相経験者らも、同密約の存在を事実上認める発言をしています。
当時の岡田外相が調査命令における四つの密約とは以下のようなものでした。

核持ち込み密約
核兵器を積んだ米艦船・航空機が、日米安保条約に規定された日本政府との事前協議抜きに、日本国内に自由に出入りできるという密約です。1960年に安保条約が改定された際に、日米間で「討論記録」という形で合意され、63年の大平正芳外相とライシャワー駐日米大使の会談で、その位置づけが明確にされました。
朝鮮有事密約
朝鮮半島で武力衝突が起こった時には、在日米軍は国連軍として行動するため、日本からの戦闘作戦行動への発進であっても、事前協議なしに発進できるという密約です。
沖縄核持ち込み密約
1972年の沖縄返還後も米軍が核兵器をふたたび持ち込むことを認めた密約。日本側の秘密交渉役だった若泉敬・京都産業大教授(故人)が著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』で、69年11月21日に行われた日米首脳会談前に、自身とキッシンジャー大統領補佐官が密約交渉を進めたことなどを暴露しています。 
同書は、首脳会談9日前の11月12日に、キッシンジャー氏から手渡された極秘の「合意議事録」草案(英文)も紹介。草案は、「極めて重大な緊急事態が生じた際には、米国政府は、日本国政府と事前協議を行った上で、核兵器を沖縄に再び持ち込むこと、及び沖縄を通過する権利が認められることを必要とするであろう」と述べています。 
文書はさらに、「米国政府は、沖縄に現存する核兵器の貯蔵地、すなわち、嘉手納、那覇、辺野古、並びにナイキ・ハーキュリー基地を、何時でも使用できる状態に維持しておき、極めて重大な緊急事態が生じた時には活用できることを必要とする」として、核持ち込み時に使用する基地の名前を挙げています。
07年8月には、若泉氏の主張を裏付ける文書が米国立公文書館で発見されています。
沖縄補償肩代わり密約

71年に日米両政府が調印した沖縄返還協定の交渉をめぐり、米軍が接収した土地の原状回復や、米軍施設移転など、本来米国が負うべき巨額な財政負担を、日本政府が肩代わりすることで合意した密約。当時、外務省アメリカ局長として交渉にかかわった吉野文六氏が、密約の存在を認めています。今年3月に、国内のジャーナリストや作家らが、合意文書の公開を求め、東京地裁に提訴しています。

外相の調査命令(全文)
岡田克也外相が16日に外務省の藪中三十二事務次官に対して命じた「いわゆる『密約』問題に関する調査命令について」の全文は次の通り。◇ 
外交は国民の理解と信頼なくして成り立たない。しかるに、いわゆる「密約」の問題は、外交に対する国民の不信感を高めている。今回の政権交代を機に、「密約」をめぐる過去の事実を徹底的に明らかにし、国民の理解と信頼に基づく外交を実現する必要がある。 
そこで、国家行政組織法第10条及び第14条第2項に基づく大臣命令により、下記4点の「密約」について、外務省内に存在する原資料を調査し、本年11月末を目処に、その調査結果を報告することを求める。 
なお、作業の進捗状況は随時報告し、必要に応じて指示を仰ぐよう併せて求める。 
 一 1960年1月の安保条約改定時の、核持ち込みに関する「密約」 
 二 同じく、朝鮮半島有事の際の戦闘作戦行動に関する「密約」 
 三 1972年の沖縄返還時の、有事の際の核持ち込みに関する「密約」 
 四 同じく、原状回復補償費の肩代わりに関する「密約」
さて、この当時の民主党政権は密約があったことに関して、大騒ぎをしていました。しかし、このような密約があるのは当然といえば、当然でした。

憲法九条ではなく日米安保条約のおかげで戦後日本の安全が保たれたことなど、狂信者以外誰でも知っている事実でした。

米国の核の傘がなければ、中国・ロシア・北朝鮮に脅され放題であったはずです。

では、非核三原則とは一体何なのでしょうか。見ざる!言わざる!聞かざる!だったのではないでしようか。当時から、誰も見たり、言ったり、聞いたりはしないものの、当然米国は日本に核を持ち込める状態にあると、誰もが了解していたのではないでしょうか。

日光東照宮の三猿
見ざる言わざる聞かざるという言葉の意味は、「余計なことは見ない、言わない、聞かない」ということです。

また、子供に対しては「子供の頃には悪事を見ない、言わない、聞かない方が良い」という教えであり、大人に対しては「自分に不都合なことは見ない、言わない、聞かない方が良い」という教えにもなっています。

インドのマハトマ・ガンディーは、いつも三猿の像を身につけていて、「悪を見るな、悪を聞くな、悪を言うな」という教えを授けたといわれています。

また、「見猿 言わ猿 聞か猿」というように、「猿」の字を使うこともあります。これは、世界的にも有名な日光東照宮の三猿(さんざる、さんえん)の彫刻が思い起こされますね。

もう、我々は米国の核の傘がなければ、日本の平和と安定もなかったという事実を受けとめ、狂信者らの騒音を「世論」と呼ぶのはやめるべきなのです。このようなものを世論と呼んでいては、真の国民「輿論」が沈黙するだけです。

日本は言論の自由がある国である。核武装することと核武装について議論することは別であす。議論を封じることによって核武装そのものを否定するのは自由主義の国のやりかたではありません。

 戦争をしたくないならば、以下の二つのことをしなければならないです。
第一に戦争について真剣に議論をすることです。
第二に戦争の準備を死に物狂いですることである。
日頃、核武装せよなどと主張している人は、「よくぞ悲惨な世論状況の中で密約を守った」と歴代政権を弁護すべきです。

「文書を正式に破棄したわけではない」。対日政策に携わる米政府当局者は2010年に、1960年の日米安全保障条約改定時に日米双方が署名した秘密議事録について、法的には今も有効との見方を示しました。

秘密議事録は、安保改定前に行われていた、米軍運用をめぐる「現行の手続き」が、日本側に発言権を認めた事前協議の対象とはならない点を明記。米軍は53年から核搭載艦船を日本に寄港させていた経緯があり、核搭載した艦船や飛行機の日本への立ち寄りについて米側は「日本との事前協議の必要はない」との立場を堅持してきました。
それまで極秘扱いだった秘密議事録は、日本側が2010年3月に日米密約調査の結果を公表した際、その存在が明らかにされ、外務省内で原本は見つかりませんでしたが、写しが公開されました。
 
冷戦終結に伴う米核政策の変更で核搭載艦船が日本を訪れることはなくなりましたが、核装備した軍用機が朝鮮半島有事などで飛来することは今でも十分にあり得ます。その際に重要となるのが秘密議事録であり、米軍がこれを盾に日本への相談なしで核を持ち込む可能性もあります。

なお密約調査を主導した当時の岡田克也元外相も秘密議事録は「基本的に有効」との認識を表明していました。

我々は、歴史を直視し、まともな核武装論議をすべきです。まともな論議をしてこなかったからこそ、今私達は北朝鮮の脅威にさらされているのです。

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2015年3月14日土曜日

【日本の解き方】「経済成長よりも成熟社会を」は人を殺す 半可通の議論に騙されるな―【私の論評】今の日本は成熟社会ではない!20年もデフレ・円高を放置した原始社会である!今こそ当たり前の現代社会に復帰して、過去20年間成長できなかったその遅れをなるべくはやく取り戻すべきだ(゚д゚)!


そもそも、一国の経済・社が生物の一個体のように、成長、成熟、老化などというパターンが成り立たない。
写真はブログ管理人が挿入 以下同じ

日本の経済成長率がこのところ伸び悩んでいることやインフレ目標にまだ届いていないことについて、一部マスコミで「消費者の節約志向」「金融緩和マネーは株や資産価格を上げるだけ」などと解釈している記事を見かけた。

データを見よう。消費者物価指数総合の対前年同月比をみると、2014年4月の消費増税までは順調に上昇していた。量的緩和がスタートした13年4月には0・7%下落だったが、14年5月には1・7%上昇(消費増税による見かけ上の影響を仮に2%として差し引いた数値)となった。ところが、消費増税の影響で消費が減退し、15年1月には0・4%上昇(同)と低下している。

成長率でも、消費増税前の13年4~6月期から14年1~3月期の平均実質国内総生産(GDP)成長率は2・1%増であったが、増税後の14年4~6月期から15年1~3月期では2・6%減と急落している。

マスコミの経済関係記者は、こうしたマクロのデータを見ないで、半径1メートルの世界の印象から「消費者の節約志向」という結論を出しているのだろうか。

「緩和マネーは株や資産価格を上げるだけ」というのも、マクロ経済への無理解からくるものだ。

金融緩和によって実質金利が下がり、これがGDPを増加させ、就業者数が増えるのを、株価が先取りするだけだ。つまり、株価上昇と就業者数増加は同時に進行しているが、株価の方が先に現象として出てくるわけで、株価と就業者の間に因果関係があるわけではない。

このような無理解の上に、一部のマスコミでは、「経済成長よりも成熟社会を」という論調もしばしば見受けられる。これは戦後のヘタレ左翼思想に過ぎず、そもそも1990年代以降の低成長ではシャレにもならない。90年代以降の日本の経済成長率は、先進国では最低ランクだった。この間、経済成長しなかったことでさまざまな問題が出てきた。とりわけ社会問題として顕著なのは自殺率の増加であろう。

低成長が続く社会で損をするのは、結局、社会の底辺にいる人たちである。トマ・ピケティ氏の著書によって有名になった「The World Top Incomes Database」を使って、それを確かめてみよう。同サイトでは、トップ1%だけではなく、ボトム10%の平均所得のデータ(物価上昇分を除いた実質値)もある。ここ20年間の伸び率をみると、日本では、平均1・6%減だ。米英仏独の4カ国平均は0・4%減。これも日本が低成長だったためだ。

低成長は、全体のパイを減らす。全体のパイが大きければ分配も容易であるが、パイが小さいともともと少ない人はより苦しくなる。成長を否定したら何もできない。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】今の日本は成熟社会ではない!20年もデフレ・円高を放置した原始社会である!今こそ当たり前の現代社会に復帰して、過去20年間成長できなかったその遅れをなるべくはやく取り戻すべきだ(゚д゚)!

デニス・ガボール

成熟社会とは、元々はイギリスのデニス・ガボールの著した『成熟社会新しい文明の選択 』(1972)からの転用語で、一種の未来社会についてのビジョンを指します。ガボールは1971年にノーベル物理学賞を受賞した高名な物理学者で、かたわら未来学者としても活躍しました。

彼のいう成熟社会とは、これまでの物質万能主義を排し、ひたすら量的拡大のみを追い求める経済成長やそれに支えられた大量消費社会のかわりに、高水準の物質文明と共存しつつも、精神的な豊かさや生活の質の向上を最優先させるような、平和で自由な社会を意味しています。

そこでガボールが提示している未来社会像は、かならずしも新奇なものではなく、高成長から低成長への転換期にあたり、自然との闘いから人間性との闘いへ、物質的・手段的価値から精神的・表出的価値への推移(=成熟)を可能にし促進するような政治、経済、社会、文化全般の見直しを提唱したものです。

たとえば、消費社会の不毛と倦怠(けんたい)の克服、知能偏重から知能と倫理の調和へ、善意と幸福を周囲に広げる人間の形成、強制と支配ではなく自由と責任と連帯の拡充、多様な個性と価値観を尊重し許容する寛容な民主的社会の実現などが主張されています。

この立場は、生活の質の向上による社会の漸進的活性化を意図するもので、人間にとって真の豊かさとは何かを追求するポスト・マテリアリズムpost-materialismの立場にほかならないものですが、一方、伝統的な自由主義・民主主義の流れに棹(さお)さしながら、一種のエリート主義的な色調をも帯びています。

この言葉が日本で流通し始めたのは1973年に日本で『成熟社会』が翻訳されて、出版されてからであると考えられます。この書籍は、一時は、アマゾンで1円で買えるような古書にすぎなかったのですが、今では、成熟社会というキーワードに人気があるせいか、本日改めてアマゾンでみて、700円とか、1000円などと価格がついていて、改めて驚きました。

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やはり、この書籍今や古書でとしてしか購入できないのに加え、最近またこの成熟社会なる幻想が頭をもたげてきて、ブログ冒頭の記事で高橋氏が指摘するような状況になっているのだと思います。

この成熟社会なる言葉、もう本当は死語に近いものにすぎないはずです。特に、日本以外の国では、死語に近い言葉になっています。この書を世に送り出した、ガボールの最大の誤算は、出版された1973年当時、同時に変動相場制に移行した後訪れた本格的なグローバル経済を読めなかったということでしょう。

世界が、固定相場制なら多くの国々特に先進国が、それぞれ内々に「成熟」してしまったのかもしれませんが、グローバル経済が展開することで「成熟」などという言葉は浮世離れしてしまいました。世界全体から見れば、「成熟」など遠く離れた世界で、国境が低くなれば、「成熟」は拡散して流産してしまいます。

「成熟社会」というの言葉は、生物学からの安易な借用なのですが、生物の個体に見られる成長して成熟し、老化し死ぬというお決まりのコースをあてはまるほど世界はまだ「成熟」していません。

というより、混沌としていて、まだまだ安定した状況ではなく、ISISにみられるようなテロリストによる恐怖や、未だに世界的な宗教対立の火種はあちらこちらに見受けられます。それだけではなく、日ケティ氏などが指摘する前から、グローバルな視野から見た場合、政治システムや、経済システムなどまだまだ成熟の域に達しているとは言いがたい状況にあります。

恐らく今後も世界が「成熟」することはなでしょう。成長と破壊の繰り返し。シュムペーターの語った、創造的破壊がこれからも世界的な規模で繰り返されていくことでょう。もういい加減日本のマスコミや、似非識者なども「成熟社会」などという幻想からを卒業する程度には頭の中身を成熟するべきです。



さらに、直近の日本の状況をみていれば、デフレが20年近くも放置され続けました。このような状況に至った国など、古今東西例を見ません。誤った金融政策や、財政政策を実行し続け、このように長い間、是正もしなかった国が日本です。

しかも、このデフレの最中には、上でも高橋洋一氏が指摘したように、デフレ・円高政策が多くの人を殺してきました。

これについては、以前このブログでも指摘したことがあります。そのブログのURLを以下に掲載します。
【田中秀臣氏TW】財務省は「人殺し」の機関の別称だといって差し支えない―【私の論評】政治主導を実現するため、財務省殺人マシーンは分割して破壊せよ!日銀殺人マシーンの亡霊を蘇らせないために、日銀法を改正せよ(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、最近は年間2万人台に戻ってはいるものの、デフレが顕著になった98年から自殺者が年間3万人台となり、多くの国民が塗炭の苦しみを味わったことを掲載しました。デフレと、自殺者数の相関関係に関しては、田中秀臣氏や、日銀の現副総裁の岩田規久男など、日本の著名な経済学者も指摘するところです。

そもそも、これだけの死者を出しても、20年近くも放置しておいたという稚拙な、経済対策しかできなかった日本が、とても成熟社会に入ったとは言えないと思います。

過去の日本は、成熟社会に入ったために経済が停滞したのではなく、デフレ・円高を放置し、マクロ経済学では常識とされている、その対応策である金融緩和政策や、積極財政などせずに、その反対の日銀による金融引き締め策や、財務省による増税という緊縮財政を実行したからです。

このような馬鹿げたことをする国、それを支持する政治家や、似非識者が存在する国が、どうして成熟社会などということがてきるのでしょうか。

昨年の4月に8%増税をして、大失敗した直後に、さら10%増税など言い立てて、それに輪をかけて「経済成長よりも成熟社会を」という馬鹿げたことを言う、マスコミや識者、幼稚であり稚拙であると言わざるを得ません。このような、者共の言うことが、幅を効かせて、結局8%増税せざるを得ない状況に安倍政権を追い込んだ、社会などとても成熟社会とは呼べません。

金融・財政政策においては、成熟社会であるどころか、原始社会といっても良いくらいだと思います。

しかし、この原始社会が、まともな現代社会に復帰し、今後成長することになれば、日本はとてつもないことになると思います。

もう、その方向性は見えています。今は何がなんでも、物価目標も達成していないうちに、金融引締めをするとか、10%増税による緊縮財政を実行するなどという馬鹿真似をするような原始社会から、普通の現代社会に復帰して、過去20年間成長できなかった、その遅れをなるべくはやく取り戻すべきです。その先に、全世界が羨む日本が待っています。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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財務省の屈辱と安倍総理のリップ・サービス―【私の論評】今回の解散は、どんなに反対があっても総理大臣は、解散・総選挙という伝家の宝刀を抜くことができるということを示したことで大義は、はっきりしているのに「大義なし」といった輩はただの無能蒙昧の大馬鹿野郎(゚д゚)!

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日本がまともな社会になれさえすれば、まともな金融政策、財政政策ができるようになり、経済は大復活し、若者が将来に希望の持てる、明るい未来がやってきます! それらを解き明かすのが、以下の書籍です。今までのように、馬鹿なマスコミや、似非識者、財務省などの寝言を聞いて信じ込んでいては、遅れを取ります(゚д゚)!

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2015年3月7日土曜日

毛沢東が「尖閣=日本領」にお墨付き これが決定的な新物証「中国製地図」―【私の論評】直接談判や、国際理解だけでは不十分これを契機に、最も中国が嫌がる武力で尖閣を確保する可能性を論議せよ(゚д゚)!

毛沢東が「尖閣=日本領」にお墨付き これが決定的な新物証「中国製地図」だ

やっぱり中国も、尖閣諸島が日本のものだと認識していた――その決定的な「物証」といえる地図が発掘された。

「さすがに中国も、ここまで(はっきりした物証が)ありながら『尖閣はうちの領土だ』と言うわけにはいかんだろう――と思いますね」

J-CASTニュース記者に対して、自民党の原田義昭衆院議員は熱のこもった口調で断言する。

発見された、1969年刊行の中国製地図(中華人民共和国国家測絵総局作成、
原田義昭衆院議員提供)。「尖閣群島」「魚釣島」の表記が確認できる
海洋資源発見された「1969年」刊行

発見された、1969年刊行の中国製地図(中華人民共和国国家測絵総局作成、原田義昭衆院議員提供)。「尖閣群島」「魚釣島」の表記が確認できる。

この地図は、1969年に中国で刊行されたものだ。作成したのは「中華人民共和国国家測絵総局(現・国家測絵地理信息局)」。国土資源部に属し、測量などを司る政府機関だ。巻頭には毛沢東国家主席(当時)の言葉も掲載されており、れっきとした「公式地図」と言っていい。

毛沢東 アンディー・ウォーホール作

ここにははっきりと、「尖閣群島(諸島)」「魚釣島」などの表記がある。いずれも中国側が主張する「釣魚島」などではなく、日本式の呼び方だ。すなわち1969年時点で中国が、尖閣諸島=日本領だと認識していたことの物証と言える。

これまでも同様の物証は複数見つかっているが、今回の地図は「公式」のものであるとともに、尖閣諸島海域で海洋資源が発見された1968~69年と同時期のものである点で、重要だと原田議員は強調する。

海洋資源の存在が広く知られる直前まで「尖閣=日本領」だと認めていたのだとすれば、その後の領有権主張が「資源目当て」だという、日本側の立場が裏付けられるからだ。

「国際的に理解求めるべき」


J-CASTのネット番組「テラポリ」に出演した原田議員。尖閣問題解決による日中関係の正常化は、両国のみならず国際社会全体に必要なことだと力説した

この地図を入手した原田議員は2月23日、衆議院予算委員会で公開するとともに、安倍晋三首相、岸田文雄外相らに、中国側による尖閣海域侵入への対応を迫った。

また中国に対してのみならず、この地図を活用し、広く国際的に日本の主張への理解を求めるべき、だと戦略を語る。

すでに現在、外務省ウェブサイトにこの地図を掲載することが検討されているという。

【私の論評】直接談判や、国際理解だけでは不十分これを契機に、最も中国が嫌がる武力で尖閣を確保する可能性を論議せよ(゚д゚)!

今まで、尖閣が日本の領土であることを示す資料は存在しました。しかし今回のように、中華人民共和国国家測絵総局(現・国家測絵地理信息局)の作成した地図ということで、中国内では、権威のあるところの資料ということで、全く新たな展開になると思います。

以下に、尖閣列島の位置関係を示す地図を掲載しておきます。


それにしても、この出来事さすが100年も歴史のない国である、現代中国のお粗末さを、世界に示すことになったと思います。

ある程度歴史があり、そうしてまとも国であれば、わずか数十年前の自国版図がはっきりしない国などいうものはありません。

しかし、中国はそのような国ではなかったということです。そもそも、数十年前に自国の版図がどこまでであったかなど、はっきりしていないということ自体が恥ずかしいことです。

以下に、この地図を発見した、原田衆議院議員の動画を掲載します。


中国側は、尖閣諸島が日本の領土であったことは、最初からはっきり認識していると思います。しかし、この一体に海洋資源が豊富であることがわかったので、ここが日本の領土であることを知りながら、それを曖昧にして、領土問題に仕立てようとしただけです。

実際、中国は建国してから後に、チベットやモンゴル、ウイグルなどの周辺諸国を侵略して、自治領にしています。誰にも否定できない、はっきりとした前科があるわけです。

これに対処するのは、原田義昭議員の語るように、習近平に直接談判するとか、国際理解を得るなどのことだけでは不十分です。

中国の尖閣諸島周辺での動きは、中国による「情報戦」の一種とみるべきです。彼らは、日本を挑発して、 戦争しようなどとは思っていません。なぜなら、彼らには、それだの軍事的能力がないからです。

彼らにとっては、安倍総理に、武力を行使して、尖閣付近から中国を撃退すると決断されるのが一番困ることなのです。
 
だから、日本に自衛隊を動かすことを決断させることなく、もし中国と戦争にでもなったら大変だから、 尖閣など、中国にくれてやったらどうだという世論を日本に蔓延させ、日本政府にそう思わせるための情報戦を仕掛けているのです。

もし、中国が、日本の自衛隊に十分勝つことができるという判断をしていたら、チベット、モンゴル、ウィグルなどのように何のためらいもなく侵略し、とっくに奪い取っていたでしょう。

しかし、日本は、チベットやウイグル、モンゴルなどのように弱い存在ではありません。ハイテク兵器で武装した自衛隊が存在します。

このブログでも過去に掲載してきたように、日本の自衛隊の対戦紹介能力は世界トップクラスであり、これには、中国には全く歯が立ちません。おそらく、戦争になれば、中国の艦船すべてが、中国のに港に足止めされて、そこから一歩も出ることはできなくなります。

また、日本の潜水艦の静音技術は世界一なので、日本の潜水艦は、中国の海軍には捕捉することはできません。対する中国の潜水艦は、静音技術がかなり劣っているため、まるでドラム缶をドンドン叩きながら、海中を進むようなもので、これはすぐに自衛隊に捕捉撃沈されてしまいます。

以下に、日本の潜水艦の凄まじい高性能の現実を示す、動画を掲載します。




航空兵力も同じようなものです。中国のステルス機は、まだまだ実用段階には至っておらず、さらには実用段階になったにしても、ステルス性が低いため、お話になりません。

また、最近の日本の潜水艦の最新型は、空気を補給しなくても、かなり長時間水中に潜行することができます。さらにスターリング機関を用いるなど、これは、もうかなり原潜に近い存在になっています。これは、中国にとってはかなりの脅威でしょう。

中国が優っているのは、陸軍力と、核兵器です。陸軍力に関しては、日本が中国本土に攻め込むことにでもなれば、強敵ですが、日本はそんなことはしませんし、守るのは尖閣です。中国は、尖閣に艦船を用いて、戦車や要員などを運ばなければなりませんが、先ほども述べたように、海軍力は日本の自衛隊の敵ではないので、これは不可能です。

核兵器については、さすがに中国としてもこれを使えば大変なことになることは自覚しているでしょう。これは、現実には実戦には使うことはできません。ましてや、尖閣奪取程度のことでそれは使えません。もし、使ってしまえば、反中国の国際世論が一斉にまきおこるでしょうし、日本に核兵器の保有を決断させることになります。

そうなれば、尖閣の奪取など永遠に不可能になりますし、アジアにおける軍事バランスが一気にくずれて、中国には絶対的に不利になります。

だから、中国はいつまでも、公船や航空機で、領海、領空侵犯を繰り返すのみで、本格的な軍事行動や、軍事衝突ができないのです。また、この程度であれば、日本の自衛隊が出てくることは、よもやあるまいと高をくくっているのです。

このような実情を知れば、日本としてはどうすれば良いのかはっきりしています。 まずは、武力で尖閣を確保する可能性を論議すべきです。そうして、論議をした後には、その方向性で、準備を進めることです。軍事的にはもちろん、法的にも、現状でできることは無論のこと、場合によっては法改正も視野に入れて進めるのです。

そうして、時期が来れば、それを実行すれば良いだけです。自国の領海を確保するだけのことですから、 これを実際に実行したとしても、国際世論も否定はおろか、非難もしないでしょう。きちんと、事情を説明すれば、自国の領海を守るというだけのことですから、非難などするはずもないです、できません。

無論、中国や北朝鮮などは、非難することでしょうが、そのようなものは捨て置けば良いのです。議論を進めれば、それだけでも抑止力になるし、さらに準備を進めれば、抑止力はさらに強まりますし、実行したとしても、もともと日本の領土を他国から確保するだけですからこれは、軍事行動ではなく日本の国内問題に過ぎず誰にも非難されません。非難したとすれば、内政干渉というものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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