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2020年2月16日日曜日

いまは“政治休戦”して「新型肺炎対策」に集中! 感染拡大も政府の対応チグハグ…早急に体制立て直しを ―【私の論評】今は挙党一致で、武漢肺炎の撲滅と、革新的な危機管理計画を実行できる体制築くべき(゚д゚)!


     新型コロナウイルス対策本部の会合で発言する安倍首相。
     左は加藤勝信厚労相=1日、首相官邸

中国・武漢発の新型肺炎の感染が拡大するなか、安倍晋三政権の対応がチグハグだ。戦いはむしろ、これからが本番である。早急に体制を立て直すべきだ。

 例えば、武漢からチャーター機で救出した邦人の帰国費用、1人約8万円は政府が負担する方針という。当初は本人負担のはずだったのに、与党の一部が異を唱え、途中で方針転換した。

 政府が強制的に帰国させたならともかく、帰国は本人の意思を尊重した結果である。救援機が飛ばなかったら、すぐ帰れなかったのも明白だ。それなら、政府に感謝して、本人が負担するのは当然ではないか。

 公明党など与党の一部は「これは災難」「緊急事態に余儀なくされた結果だ」などと理由を挙げた。そんなことを言ったら、地震でも台風でも政府が全部、カネを出す話になりかねない。人気取りで言ったのだとしたら、とんでもない勘違いである。

 第1陣で帰国した中では、帰国後の検査を2人が拒否した。「強制帰国」ではなかった証拠である。政府の詰めが甘かったから、後になって右往左往している。

 外国人の入国制限についても、安倍政権は「湖北省滞在者の外国人」に限って制限する方針を決めた。これも甘い。武漢市長は都市を閉鎖する前に「500万人が街を出た」と認めている。中には、感染者もいたはずだ。

 それなら、感染者は上海や北京など他都市や外国にも散らばっている。入国制限の対象を湖北省に限っていたら、他からの感染を食い止められないのは自明である。

 安倍政権の入国制限は、世界保健機関(WHO)が「世界的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのを受けて、発動された。そんなWHO頼みの判断自体が間違っている。WHOの事務局長が中国に甘いエチオピアの元外相で、中国に及び腰なのは、周知の事実ではないか。

 米国やオーストラリア、シンガポールなどは、いち早く「過去2週間以内に中国に滞在した外国人」の入国を制限した。日本も手遅れにならないうちに、制限対象を中国全土に広げるべきだ。

 細かい話で言えば、帰国者の宿泊を民間のホテルに任せたのも問題だった。ホテル側の善意は評価したいが、本来、これは政府の責任で「隔離と検査」を実施すべき話である。後になって、警察施設などが用意されたが、対応が後手に回ったのは否めない。

 政府の対応が甘いままだと、世界から日本に対する信頼を失いかねない。そうなったら、東京五輪・パラリンピックの開催も危うくなる。国際オリンピック委員会(IOC)が何を言おうと、選手たちが「日本に行きたくない」と言い出したら、おしまいだ。

 いま、日本は世界で一番厳しい防疫体制を敷いて当然の立場にある。必要があるなら、新規立法も検討すべきだ。

 与党内は「ポスト安倍」をめぐる思惑も交錯しているが、そんな駆け引きをしている場合ではない。いまは政治休戦して、新型肺炎対策に集中して取り組んでほしい。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

【私の論評】今は挙党一致で、武漢肺炎の撲滅と、革新的な危機管理計画を実行できる体制築くべき(゚д゚)!
確かに、武漢肺炎の感染が拡大しているにもかかわらず、安倍政権の対応チグハグでした。そのためでしょうか、内閣支持率が下がっています。

共同通信社が15、16両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は41・0%で、1月の前回調査から8・3ポイント下落しました。「桜を見る会」の疑惑に関し、安倍晋三首相が「十分に説明していると思わない」は84・5%と依然高く、首相の国会対応への批判が背景にあるとみられます。新型コロナウイルス感染拡大による日本経済への影響について「懸念」「ある程度懸念している」との回答が計82・5%に上りました。

支持率に関しては、森友学園問題を巡る決裁文書改ざん発表後の18年3月の調査で9・4ポイント急落して以来の大幅下落でした。回答は固定電話513人、携帯電話516人でした。

ただし、1月前回調査では、「桜を見る会」の疑惑も追求されいましたし、この頃はまだ新型肺炎に関しては、まだ報道されておらず、やはり新型ウィルス感染拡大への対処がチグハグなことが、大きく影響しているものと考えられます。

さて、危機的状況の時に過去の政権はどのように対応してきたのか、振り返って見たいと思います。疫病に関しては、今回のような規模では、現自民党以外の政権は経験したことはなく、地震による震災は自民党以外の政権でも経験していることから、比較のため震災の時の対応を見てみようと思います。

関東大震災のとき、総理大臣は交代中、内閣は不在でした。2011年3月11日には、日本を襲った100年で3度目の大震災ともいわれる大地震が発生しました。

2カ月前の3月11日、民主党菅直人首相は絶体絶命のピンチでした。

「献金については、事務所に確認したところ、いただいている」

午前中、参議院決算委員会で、背広姿の菅は苦しい表情で答弁しました。

2011年度予算は自然成立が決まったものの、予算関連法案は成立のメドが立っていませんでした。内閣支持率も20%まで下落した(2月21日発表の朝日新聞の調査)。

2月下旬から専業主婦の年金救済問題で迷走が始まりました。苦境が続いていたときに、首相自身の在日外国人からの違法献金疑惑が飛び出したのです。不人気のまま4月の統一地方選を迎えれば、惨敗必至で、4月下旬に進退極まる可能性がありました。

ところが、3月11日の午後2時46分、マグニチュード9.0の大地震が襲ったのです。防災服に着替えた菅は6時過ぎ、与野党党首会談に臨む。自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表とも「全面協力」を表明し、一転して「政治休戦」となりました。未曽有の大災害で、「救国」「挙国一致」「総力結集」が世論になりました。一瞬にして事実上の大連立体制が出来上がったのです。菅は九死に一生で息を吹き返しました。

明治時代に建設された浅草にあった凌雲。震災当時日本で一番高い12階建ての建物だった

大震災は1923(大正12)年9月1日の関東大震災(マグニチュード7.9)、95(平成7)年1月17日の阪神大震災(同7.3)に次いで、この100年で3度目でした。関東大震災は死者・行方不明が10万5000人余、被害総額は約46億円(当時のGDPの約28%)、阪神大震災は6400人余、被害は約10兆円(GDPの約2%)、東日本大震災は約2万6000人で、被害総額は20兆円(GDPの4%超)を超えました。

関東大震災のときは、実は政権交代の真っただ中でした。8日前の8月24日、加藤友三郎首相が病没しまし。28日に後継の山本権兵衛元首相(海軍大将)に組閣の大命が下ったのです。政党側は第一党の政友会が内部分裂を起こしていて、山本の強力な指導力が求められ、9年ぶりに首相に返り咲きました。

   後藤新平。1857年生まれ。関東大震災後に内務大臣兼帝都復興院総裁。当初の復興案は、
   規模縮小を余儀なくされたが、今日の東京の骨格が造られた。

山本は9月1日の朝、東京市長の後藤新平を参謀役にして組閣を始めました。閣僚の人選を進めていたとき、午前11時58分32秒に大震災が襲いました。

内務大臣に決まった後藤は大蔵大臣に日本銀行総裁の井上準之助を推しました。翌2日に自ら日銀本店に向かいました。路上で井上の車と出合ったので、自分の車に乗せ、自邸に連れていって説得しました。

「未曽有の大震災が発生した。この惨状を目の前にして躊躇している場合ではない。復興には財政、金融における君の手腕がどうしても必要だ。大蔵大臣を引き受けてもらいたい」

井上は応諾しました。

後藤新平は、関東大震災後に与党立憲政友会の内務大臣兼帝都復興院総裁でした、当初の復興案は規模縮小を余儀なくされたが、今日の東京の骨格が造らました。もし、後藤新平の計画通りに、東京の復興がすすめられていたとしたら、大東亜戦争で米軍に爆撃されたとしても、東京は焼け野ヶ原にならずにすんだだろうといわています。

後藤新平の帝都復興計画は、それほど革新的なものだったのです。立憲政友会(りっけんせいゆうかい、旧字体:立憲政友會)は、戦前の帝国議会において日本最初の本格的政党内閣を組織した政党で、明治後期から昭和前期の代表的な政党です。略称は政友会(せいゆうかい)です。

関東大震災は正午前でしたが、阪神大震災は午前5時46分に発生しました。時の首相は自民、社会、新党さきがけの三党連立による村山富市で、史上2人目の社会党委員長でした。

村山は回顧録『そうじゃのう…』(辻元清美・インタビュー)で、地震発生は首相公邸で朝6時のNHKのテレビニュースを見て知ったと述べています。

「警察庁から来ている秘書官がおってだな。……7時半ごろ電話がかかってきて……被害の状況はわからんけれども、相当大きくなりそうですよというような意味の連絡があった。それで、僕は8時ごろ官邸に出た」

政府の災害の所管は当時、国土庁防災局でしたが、宿直を常備する体制ではなかったため、国土庁も担当する警察庁出身の首相秘書官の金重凱之が兵庫県の警察の情報に基づき、首席秘書官だった園田原三(元社会新報編集長)を通じて村山に連絡を入れました。園田が当日の村山の行動を振りかえっています。

「火曜日で、10時から閣議があった。総理は8時45分に官邸で報道陣にコメントした。その段階では被害状況を把握していない。午前中は甚大になる危険性ありというだけ。正午過ぎに死者203人と聞かされて、エッと驚いた。それからです」

被害状況の把握に手間取り、首相官邸の動きは鈍いものでした。被災者救出など政府の震災対策が本格化するのは、地震発生から6時間以上が経過してからで、初動の遅れに批判が集中しました。(文中敬称略)

阪神大震災

民主党の菅政権のときにも、様々な問題に対する対応が遅れがちで批判をうけました。結局菅政権は、崩壊し、民主党野田政権のときに、選挙で負けて、民主党は下野し、自民党の安倍政権が成立し今日に至っています。

東日本大震災の直後には、自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表とも「全面協力」を表明し、一転して「政治休戦」となりました。ネットをみていると、東日本震災があっても、自民党は民主党をせめていたなどの記載などが散見されますが、それは単なる印象操作であり、震災直後からしばらくは、「政治休戦」体制が続いており、自民党が政権与党を徹底的に批判しだしたのは、復興の目処がたってからのことです。

今日の野党は、武漢肺炎が深刻になりつつあったときも「桜問題」で、安倍政権を追求し続けていました。

最近、この武漢肺炎がより深刻になってからも、「桜問題」を追求し、武漢肺炎でも、政権を批判しようとしています。

民主党政権時代の最大野党自民党とは、あまりにも違いすぎます。野党が一時的にでも「政治休戦」をせずに、与党を批判し続ければ、今度は野党に批判が集まり、野党の支持率は地に落ち、政権与党の支持率があがることでしょう。

そのような不毛なことはやめ「武漢肺炎」が、終息の兆しがみえるまでは、「政治休戦」をして、超党派で武漢肺炎の撲滅にあたるべきです。撲滅の兆しがみえたときに、「政治休戦」を採りやめれば良いのです。

そのようなこともせずに、今時のような危急存亡のときに、倒閣運動ばかりに力を入れていれば、やがて国民の怨嗟の声が、野党に向けられることになります。

自民党内も、「武漢肺炎」撲滅のため一致して事にあたるべきです。特に、親中派は、一時的にでも良いですから中国への忖度などはやめて、日本国の命を最優先して、とくにかく「武漢肺炎」を撲滅のため安倍総理に協力すべきです。

親中派も、この危急存亡のときに、中国に忖度を続ければ、日本も中国なみに、武漢肺炎の罹患者や死亡者が増えて、日本を危険に晒した首謀者として、国民から怨嗟の声があがることになるでしょう。

とにかく、今は挙党一致で、武漢肺炎の撲滅と、そうして後藤新平が革新的な帝都復興計画立案したように、革新的な危機管理計画を立案し、それが実行できる体制築くために邁進すべきです。

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2011年9月29日木曜日

Kindle Fire搭載のブラウザ「Amazon Silk」は、クラウドとデバイスで分散処理を行う革新的なブラウザ―【私の論評】このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落する!!

Kindle Fire搭載のブラウザ「Amazon Silk」は、クラウドとデバイスで分散処理を行う革新的なブラウザ

Kindle Fire

日本時間で昨晩、Amazonが発表したデバイス「Kindle Fire」には、クラウドとデバイスのあいだで分散処理を行う全く新しいWebブラウザ「Amazon Silk」が搭載されています。

Amazon Silkはローカルのデバイス上で動作するWebブラウザの背後に、クラウドであるAmazon EC2で動作するサービスがつねに存在し、両者が連動して高速なWebブラウジングを実現すると説明されています。Amazonはこれを「Split Browser Architecture」と呼んでいます。

これまでWebブラウザの高速化、高機能化の競争は、PCやモバイルデバイスなどで動作するソフトウェアの進化を意味していました。しかしAmazon Silkの登場で、この進化がクラウドを巻き込むものに広がりました。

グーグルやマイクロソフト、モジラ、オペラなどのWebブラウザベンダの戦いに、Amazonはとんでもない方向から飛び込んできたのです。

Amazonが公開している解説動画から、その仕組みをみていきましょう。

以下がAmazon Silkの仕組みを解説した動画です。


この動画、英語なので、以下に翻訳を掲載します。

デバイスとクラウドが連係して高速化を実現

Dynamic Split Browsingでは、デバイス側だけでなくクラウド側でも状況によってどちらの機能の能力をどれだけ利用するかが最適化される 。

Webページを表示するには、名前解決やTCPハンドシェイク、コンテンツの取得など、細かいやりとりを何度もサーバと行い、そのためにユーザーは待たされている。

これらの処理をクラウドの能力で行うことで、わずか5ミリセカンドで終えてデバイス上にWebページを表示できる。この違いは典型的なWebサイトで実感できるだろう。

Amazon EC2上に無制限なキャッシュを用意し、イメージ、CSS、JavaScriptなどを置くことで高速化をはかれる。

同時にコンテンツの最適化を行う。例えば3MBの画像をAmazon EC2で50KBに最適化してからデバイスに送る。

機械学習により、利用者のパターンを学習する。ニューヨークタイムスのトップページを開いたら、次はどのカテゴリをクリックするのか予測してロードしておく。

Silkの名前の由来は、よりよいブラウザを実現するためにデバイスのKindle FireとクラウドのAmazon EC2を強く結びつける、という意味からとったもの。
マイクロソフトやグーグルは追随してくるか?

コンテンツ最適化やサーバ側でのキャッシュなど、モバイルデバイスのWebブラウジングを支援する技術はこれまでありましたが、それらすべてを組み合わせ、さらに機械学習まで投入して徹底した作り込みを実現し、それをデバイスと統合したサービスとして展開できるのは、豊富なリソースを安価に提供するAmazon EC2を展開するAmazonならではです。

アップルがiPhone/iPadで成功した背景に音楽やアプリケーションのマーケットの仕組みが存在したように、Amazonはタブレットで成功するためにデバイスとクラウドとの連係を深く考え抜いたことが見て取れるようです(果たして今の日本のデバイスメーカーにできるでしょうか)。

Amazon Silkが多くの利用者から支持されることになれば、グーグルやマイクロソフトなど、クラウドを保有するWebブラウザベンダも黙ってはいないでしょう。Webブラウザの進化は、Amazon Silkの登場で新たなステージに入ったのかもしれません。

【私の論評】このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落する!!
このタブレット、以前にも紹介しましたが、とうとう昨日発売されました。価格も、日本円で、80円でドル換算すれば、16,000円程度ということで、大幅に2万円台を割っています。実際に、日本向に、日本語機能も、搭載したものを発売ということになれば、もっと高くなるかもしれませんが、2万円を切ることはほぼ間違いないと思います。

価格面でも、素晴らしいのですが、"Amazon Silk"も凄いです。Amzonといえば、あのkindleが有名ですが、kindleを発売したときには、それなりに、はじめての本格的電子書籍リーダーということで、かなり話題になりました。なせに、発売しはじめたのは、2007年で、まだ、iPadすら出まわっていない時期でしたから、かなりの話題になりました。

2007年Amazo Kindleの発売を告げるTimeの表紙


残念ながら、日本語の書籍が販売されていないので、日本では、ほとんど話題にはなりませんでしたが、私自身は、最近のiPadや、Androidタブレットの先鞭をつけたにのは、Appleではなく、電子書籍リーダーという限定された形式ではあるものの、Amazonだと思います。AppleものKindleをかなり意識して、徹底的に研究したと思います。私自身も、すでに、何冊か、kindleの電子書籍を購入して、読んでみました。あのドラッカーの「マネジメント」の原本に関しては、1000円台で購入できたことは、このブログにも過去に掲載しました。

Amazonは、日本では、本などをはじめとした、物販の業者であるという認識が強いですが、実は、結構前から、クラウドも運用しており、中身は、IT企業といった方が良いくらいの企業です。

その、アマゾンが、タブレットを出すのですから、満を持しての取り組みだったのでしょうし、まさに、ユーザーの期待を裏切らない素晴らしい試みだと思います。

このブログでは、Amzonは、顧客とのリレーションシップを徹底的に追求する企業であることを掲載してきました。今回のfireの発売も、無論この延長線上にあると思います。

Kindleを発売したばかりころには、まだ、Amazonでは、書籍などの物販がほとんどでしたが、その後、音楽のMP3フアイルの販売をしましたし、その後、パソコン用のアプリを販売しましたし、最近では、Andrid用のアプリも販売しはじめました。こうなると、ユーザーとしては、電子書籍だけではなく、音楽でも、アプリでも、そうしてついでにwebの閲覧や、動画なども見たいと考えるのが当たり前で、そうしたユーザーの期待に、Amazonは、Amazon Fireで応えたということだと思います。

ちなみに、Amazon Kindleは、すでに日本語対応ができています。まだは、販売はしていませんが、Amazon側では、いずれそうするつもりで、準備をしているのだと思います。もし、そうなったら、日本の出版界とか、デバイスのメーカーなども太刀打ちできないかもしれません。

私は、このブログで、タブレット端末などは、コンテンツ等を配信したり、広告を配信するための道具にすぎず、いずれ、無料に配られる時代も来るかもしれないことを掲載したことがあります。AmazonのFireの価格がこのように廉価であることから、これもあながち、全くありえないことではないことが、査証されたと思います。

さて、日本勢は、Amzonなどから比較するとかなり出遅れています。日本の出版会や、デバイスメーカーなど、巨大なクラウドを持ち、物販などで、すでに、かなり大きなビジネス・プラットフォームを持つ、Amazonには、いまの状態では勝てないと思います。これに関しては、以前にもこのブログで警告しました。その内容を以下にコピペしておきます。
Apple、Amazon、Googleのようにビジネスプラットフォームを築き、広告でも収益をあげられるところが、タブレットをかなり廉価で販売するか、それこそ、将来は無料で配布するようになるかもしれません。そうなれば、ハードだけ販売しているような、ところは、太刀打ちできなくなります。 
こういった、背景から、あと1~2年もすれば、かなり廉価なハードが出まわると思います。そうして、既存のパソコンなど駆逐してしまうと思います。そうして、このブログにも掲載したように、人々の間で新たなライフスタイルが確立されると思います。 
Amazonなどのプラットフォームを形成した企業が、この市場にたくさん入ってくれば、今年、時価総額で、世界一となったAppleの一人勝ちも終わってしまうかもしれません。しかし、そうなれば、ハードの無料化は多いにありそうです。いずれにしても、そうなれば、タブレットは、ありふれたものになり、携帯電話のように、当たり前の存在になってしまうことでしょう。持ち歩くかどうかは、別にして、大抵の人が、タブレットを持っている時代は多いにありそうです。
最近テレビなどで、「スマートフォン大戦争」が喧伝されています。しかし、これは、実は「クラウド大戦争」にほかなりません。これは、単なるデバイス製造の競争ではありません。ありとあらゆる、コンテンツを含む、極めて広範囲にわたるクラウドシステムの大覇権争いなのです。

このような状況の中で、日本のエレクトロニクスメーカーは、デバイスの製造にとどまっています。しかも、サムスンの後塵を拝している有様です。以前、このブログでも、ガラパゴスの撤退を掲載しましたが、今の日本のメーカー、今のままでは、シャープのガラパゴスの後塵をはいることになると思います。

これは、一昔まえの、PCの場合と同じことの繰り返しのようです。デバイスの製造にとどまるかぎり、際限のない値下げ競争に巻き込まれ、利益を挙げることはできません。スマートフォンやタブレット端末についても同じことが起こるのは必定です。日本のメーカーがこうした状態にある理由はいくつか考えられますが、そのうち大きなものは、日本ではスマートフォンはあまり使われていないことだと思います。

これは、われわれの日常的観察とも一致します。先日ある新聞で、「これまでの携帯電話のほうが便利」という読者の声が目につきました。そう考えてしまうのも無理はありません。スマートフォンで、Gメールなどのウェブメールやウェブカレンダー、そうして、エバーノートなどのクラウドのすトーレージを使うようになった人には生活が一変するほどの変化をもたらしますが、そうでないと「ただの箱」になりかねないのです。

「スマートフォンって、何のための機械?」というのは、日本ではごく当たり前の質問です。PCはインターネットがなくても役に立ちます。実際、私たちは、20年間近くインターネットなしでPCを使ってきました。しかしスマートフォンやタブレットは、インターネットが生活の中に入り込んでいないと、役に立ちません。メールを使っていても会社のメールシステムだけというのでは、スマートフォンの出番はありません。

メールを一日60通も打つ、高校生には、そもそも、スマートフォンなど必要ないのかもしれません。一方、FaceBookや、最近のGoogle+、twitterなどをスマートフォンでつかなれた人には、既存のメールシステムなど、古臭い一昔の前のシステム゜に見えます。なぜなら、これには、共有の機能がないからです。クラウドを使うと、共有は簡単にできます。カレンダーでも、文書でも、写真でも、なんでもかんでも、不特定多数の人、あるいは、特定の人々と簡単にできます。それも、かなり柔軟にできます。

これは、企業内でも革新的な変化をもたらすものです。企業内だけではなく、企業外との顧客との関係を構築に関して、革命的な変化をもたらすものです。しかし、大方の企業では、未だに、クライアント側のメールシステムが幅をきかせていて、ドキュメントのやりとりを未だにこれで行っている所が多いです。このようなところで、クラウドに対する認識や、その意味を悟ることは無理だと思います。

このような企業では、Amazonのような柔軟な発想はできないと思います。このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落すると思います。

だからなんなのさなどと、言われる方もいるかもしれませんが、この便利さは、写真でたとえると、非常に解りやすいです。たとえば、一昔まえだと、何かイベントがあって、写真を撮影して、関係者に配布するのは、かなり面倒でした。あの面倒さ、知っている人もいまでは少なくなったと思いますが、今でもいると思います。それが、デジタルカメラとなって、一新されました。まずは、現像しなくても良いというのが画期的です。

フアイル形式で、パソコンに保存できるようになりました。しかし、クラウド以前だと、メールに添付して送ることになります。しかし、クラウドの場合は、写真を撮影して、すぐにクラウドに保存します。そのクラウドのアドレスを教えれば、それでおしまいです。また、これをFaceBookなどに掲載すれば、それだけで、欲しい人は、ダウンロードするだけですみます。これが、写真だけでなく、すべての分野でできるということです。それこそ、ありとあらゆる共有が可能です。普通の人が思い浮かばない、素晴らしい共有など、まだまだあるかもしれません。

しかし、これに関しては、一回使ってみて、その便利さを納得した人は、その価値を容易に認めると思います。そういう人は、クラウドを使うことを前提とする、スマホや、タブレット端末にすぐに馴染むことができますが、そうではない人は、なかなか馴染めないでしょう。実際、既存のパソコンや、携帯電話のようにスマホや、タブレットを使うというのなら、そんなものはいりません。従来の携帯電話、パソコンがあれば、十分です。これからの、日本企業この共有に関して、どの分野で、どのように行うのか、良く考えてみる必要があります。

Amazonでは、すでに、kindleで、電子書籍を他の人に特定期間、貸すという機能までついています。これは、今の日本の企業にはなかなか思い浮かばない発想だと思います。


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