H2Bロケット打ち上げ
宇宙航空研究開発機構は11日午前2時1分、日本初の宇宙輸送機「HTV」を国内最大の新型ロケット「H2B」に搭載し、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。15分後、食料品や日米の実験機材を積んだHTVはロケットから分離された。国際宇宙ステーションへ向かう軌道に入り、打ち上げは成功した。18日に宇宙ステーションとドッキングする。
宇宙ステーションでは日本の実験棟「きぼう」の近くに係留する。宇宙ステーションのごみを回収してから、11月初めに大気圏に再突入して燃やしてしまう。
日本が宇宙輸送機を打ち上げるのは初めて。大型ロケットの輸送能力や無人輸送機の飛行制御を実証すれば、日本の宇宙技術は世界トップに迫る。三菱重工業の大宮英明社長は、打ち上げ後に種子島宇宙センターで開いた記者会見で、H2Bの事業化時期については決まっていないとしながら「大きな衛星を打ち上げられ、商業化すれば大きな武器になる」と語った。
新政権の目利き度を測る目印?!
このニュース、国内では、政権交代などあって、あまり大きく扱われていませんが、実はとてつもないことです。まずは、18日に宇宙ステーションとドッキングできたら、世界中でも日本国内でもかなり大きな報道がなされるでしょう。
そうして、私自身は18日のドッキングは、9割がた成功するのではないかと期待しています。その根拠としては、例の月探査「かぐや」でも日本は大成功を収めているからです。「かぐや」に関しても、日本ではあまり評価されていないようですが、実はアポロ計画以来の最大規模のプロジェクトでした。
アポロ計画では、月に初めて人を送りこんだということで、象徴的な意味もあり全世界的な話題となりましたが、実は「かぐや」もそれに匹敵するくらいの素晴らしいプロジェクトだったのです。
主な目的としては、月の起源と進化を解明するためと、将来の月の利用のためのさまざまな観測です。これまでの探査計画でも月に関する多くの知識を得てきましたが、月の起源と進化に関しては、依然として深い謎のままです。
「かぐや」は月表面の元素組成、鉱物組成、地形、表面付近の地下構造、磁気異常、重力場の観測を全域にわたって行いました。これらの観測によって、総合的 に月の起源・進化の解明に迫ると期待されています。同時に周回衛星に搭載された観測機器で、プラズマ、電磁場、高エネルギー粒子など月周辺の環境計測を行 います。これら計測データは、科学的に高い価値を持つと同時に、将来月の利用の可能性を調査するためにも重要な情報となります。
なによりもこのプロジェクトが素晴らしいのは、実は無人でこれらの難しい制御を実現したことです。世界広しといえども、現状ではこの規模のプロジェクトでは、日本にかなうところはどこもありません。アメリカですら、ここまで到達していません。この高度な技術をもってすれば、H2Bの宇宙ステーションへのドッキングなどたやすいことです。
さて、H2Bの今回のプロジェクトが成功すれば、宇宙ステーションなどへのペイロード(ロケットなどに搭載する貨物)の新しい運搬手段が確立されることになります。しかも、無人で安全な手段できるようになります。アメリカは、現在ペイロードをスペースシャトルで運んでいますが、これも老朽化したことと、技術的にも陳腐化してしまい、いずれ新たな方法を確立しようとしていますが、まだどうなるかはっきりしていません。
今回の実験が成功すれば、日本は、ペイロードの運搬としては、アメリカやロシアなどのはるか先を行くことになります。もはや、ペイロードの運搬などに、有人の宇宙船を使うことは時代遅れということになります。いやそれどころか、現在宇宙ステーションで実施してる実験などのほとんどが無人でできるようになるかもしれません。
この意味するところは、他にもとてつもないことがあります。それは、まず、他国の技術などはるかに凌駕して、おそらく、ついてくることさえ容易ではなくなるということです。たとえば、中国など有人宇宙船「神船」などうちあげていますが、有人ということで象徴的な意味はありますが、日本の技術などに比較すれば、足元にも及ばないということです。
北朝鮮は、テポドンなど人工衛星だなどとして打ち上げて失敗していますが、この技術など日本の技術に比較すれば、大学院生と幼稚園くらいの差があるということです。韓国も、結局は人工衛星の打ち上げに失敗していますから、同じ位の差があるということです。
それと、はっきり言ってしまえば、日本の技術をもってすれば、核兵器などつくれば、世界最強のものができあがるということです。核弾頭を積載すれば、世界最優秀の核兵器ができることでしょう。地球上は、おろか、月でも、宇宙船でも、核ミサイルを命中させることが可能ということです。
私は、このブログに「内需拡大の原資を如何にしてつくるか?-社会がなおざりにされている」という記事を書き、内需拡大の原資をつくることには、産業構造の転換が重要ということを書き、しかし、産業構造の転換はなかなか難しいようなことを書きました。
しかし、私は、これは間違いだったことを悟りました。そうです、このH2Bロケットなどを始めとする、日本の宇宙産業技術をもってすれば、産業構造の転換などたやすいことです。マスコミなどでは、こうしたことを報道せず、政権交代などの報道ばかりして、扱いが小さかったなどのこともあり、私自身も、この日本の技術水準の素晴らしさと重要性をついつい忘れていました。
民主党のマニフェストにも、自民党のマニフェストにもはっきりと成長戦略が描かれていないなどと報道されていますが、政治家が頑張らなくても、もうすでに、成長戦略の方向性は明らかです。宇宙産業によって、産業構造の転換を大掛かりに変えることができます。おそらく、これからどんどん裾野が広がっていき、たとえば、トヨタとか、キャノンのような製造業もどんどん参入していくし、素晴らしい技術を有している中小企業もさまざまなイノベーションをもたらしてくれるのではないかと想います。
マスコミは、日本の悪いことばかり報道し、最低国家ぶり、最低国民ぶりばかり報道したり、いわゆる反日的な報道ばかりして、国民の目を惑わしています。私自身も、惑わされかけたわけです。こういった日本の素晴らしい内容の報道をしなとか、しても、小さな扱いで、その真の意味を解説することもなく、日本の現状の閉塞感ばかり煽るマスコミには、もううんざりです。
政治家の皆さん方は、こういつたことに自ら努力をすることもないですが、少なくとも、目利きにはなってもらいたいものです。日本には、政治家が努力しなくても、もうすでに産業構造の転換を実現するための、シーズがいたるところにあるということです。
アメリカのオバマあたりだと、打ち上げに成功したら、特別声明など発表して、多いに国民を勇気づけたことでしょう。もし、18日に宇宙ステーションとドッキングに成功したり、プロジェクトが全部成功裏に終了すれば、最大限の賛辞を表明することでしょう。そうして、国民に夢と希望を与えることでしょう。マスコミも右に倣えだと想います。かなり大きな国威発揚にもなると想われます。
それにしても、鳩山さん、H2Bの打ち上げに成功しても少なくとも、私の記憶ではなんら声明もだしませんでしたね。18日にドッキングしても何も声明を出さなければ、はっきりいって、目利きではないということです。あの中国でさえ、技術的には旧世代に属する神舟のプロジェクトに成功したときには、象徴的な意味もあり、湖錦濤が最大限の賛辞を表明していました。
でも、マスコミや民主党にとっては、日本はこのような素晴らしいこととは縁遠い屑国家であることが望ましいことなのかもしれません。もし、18日にこのプロジェクトが成功しても、なんらの賛辞もでないとか、マスコミでもきちんと報道しないようであれば、目利きができないマスコミや、新政府などいりません。日本国民は、マスコミや新政権からは決別すべきです。
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