生活保護費月額22万円
生活保護不当要求の組員に中止命令…大阪府警が全国初 行政対象暴力で(ご存知の方はこの項は読み飛ばしてください)
指定暴力団員であることを理由に打ち切られた生活保護費の支給再開を不当に要求したとして、大阪府警は15日、同府豊中市の暴力団員の男(43)に対し、改正暴力団対策法に基づく中止命令を出した、と発表した。今月施行の改正法に盛り込まれた「行政対象暴力」による中止命令は全国で初めて。
府警によると、先月下旬に豊中市が支給停止を男に通知したところ、今月11日に男が市役所を訪れ、担当職員に「暴力団員やったらあかんのか。どうにかしろ」などと迫ったという。
厚生労働省は2006年、暴力団員は「違法・不当な収入を得ている可能性が高い」などとして原則、生活保護費を支給しないよう自治体に通知した。
行政対象暴力の規定は、昨年4月、長崎市長が市発注工事を受注できないとして恨んだ暴力団幹部に射殺されたことなどを契機に設けられた。中止命令に従わなければ、懲役1年以下または罰金100万円以下の刑事罰が科される。
(2008年8月16日 読売新聞)
保護の方法を変えては?
この記事の内容自体については、非常に良いことだと思います。以前、札幌のテレビで、暴力団員の人が、生活保護を受けていて月26万円を支給されていているという話をしていました。無論、住所氏名などわからないように覆面でインタビューに答えていました。これだけならまだしも、「生活保護を受けるなんて本当に簡単にできる」と豪語していたことが気になりました。それに北海道では、例介護タクシーの大問題などがありました。2年間で1億数千万円もの補助をしていたというあの事件です。とんでもないことです。
一方では、少し前に九州の男性が生活保護を受けられなくなって、食べるものもなくなり、一人さびしく餓死して、遺書には「おにぎりを食べたい」と書いてあったそうです。
このような不公平をなくすためにも、今回の措置は妥当だと思います。
しかし、生活保護の話を聴くたびに、いつも疑問に思うのは、ただお金を支給するという保護の仕方というのは、どういうものかということです。
アメリカやイギリスなどでは、もう随分前から「働くための生活保護」ということが言われていて、生活保護の中に最初から働くために必要になる技能や、能力、立ち居振る舞い、話し方などを学ぶ自立プログラムも含まれたものを提供していました。
随分まえですか、生活保護に直接関連しているお役人の人から聞いたのですが、その人自身が、国のやり方なので、どうしようもないが、ただお金を支給するというやり方には本当は良くないやり方だと思うと言っていました。お役人の方には、こういう人もいます。何か、今の日本だと、役人は全て駄目だと言わんばかりの人も多いですが、そんなことは無いと思います。私は、いつも思っているのですが、官僚主義をはびこらせるのは、官僚になった人が悪人というわけではなく、根本的には役所のシステムに問題があるものと思っています。
話を元に戻しますが、ただお金の支給を受けるということは、生活保護を受ける人自身にとっても良くないことだと思います。日本でそれができないのには、何か障害があるのでしょうか?私自身は、そんな障害はあったとしても、簡単に克服できるのではないかと思っています。
NPO(非営利団体)を活用せよ!!
一番良いのは、生活保護者の自立プログラムに、NPO(非営利団体)をかませる方法だと思います。各都市に、このようなNPOをいくつか作ります。この業務はもちろん入札などで行い、役所がコストや、能力、プログラムの質などを吟味した上で、決定します。また、定期的にそれぞれのNPOが、所定の成果を収めているか否かを監査し、収めていなければ、指定を取り消します。
このような方式は、イギリスでは随分前から実施されています。イギリスでは、随分前から、NPOの法律上の位置づけも明確化され、社会問題を解決するために多くのNPOが立ち上げられています。アメリカでも、このようなプログラムが随分前から実施され、多大な成果をあげています。最も有名な事例は、アフリカから出てきた無一文で、言葉もままならない、の女の子が、自立プログラムの適用を受けて、ある会社に就職しただけではなく、後年その会社の副社長にまでのぼりつめたというものです。日本でもやればすぐにできると思います。
しかし、このようなことがなかなかできない理由が日本にあります。そうです、ここまで書くと勘が鋭い人はわかると思います。そうです。先の私に、生活保護に関する意見を述べたくれたお役人のような人は稀で、多くのお役人が自分達の仕事を離したがらないので、日本のこうした社会問題の不合理が是正されないまま残ってしまっているというのが実情なのです。
私は、今回に関わらず、NPOに関していろいろこのブログでも掲載してきましたが、社会問題を解決したり、あるいは独立行政法人のような仕事は、本来入札方式で、NPOに実施させるべきものです。そうでないと、お役人の無駄遣いで、いつまでたっても、経費がかさんでしまいます。それに、過去にアメリカのある州で、先生の資格を持つ人以外も、公立学校の教育に携わさせるようにしましたが、結局教師の職を奪うということにはならなかったという報告もあります。生活保護のほうはよくはわかりませんが、同じことだと思います。生活保護を受けたいと思う人にも、様々なタイプがいてそれらの人のニーズに応えることは、並大抵のことではありません。そうした場合いくら手があっても足りないと思うのですが?
ただし、はっきりしていることは、NPOも使うということになれば、お役人も本当に真面目に仕事をしなければならなくなるのは、確かです。お役人の中には、あまり仕事をしたくない人もいるのでしょうか?
日本の場合、NPOといっても、歴史が短いためあまり理解されないことが多いので、民間委託という言い方をしたほうがいいかもしれません。民間とは、行政以外の人のことです、非営利団体と、営利企業が含まれていて、欧米では非営利団体の活動も大きく、はっきり社会に認識されていますが、日本の場合非営利団体の活動などほとんど理解を得られていないため、政府がやるのではなく、有能な民間の人にこのような社会問題に関する仕事をやってもらうのだと言うと理解していただきやすいのかもしれません。
このブログには、NPOのことは幾度も掲載していますが、たとえばアメリカの多くの都市では、銀行と、建築会社も、NPOの構成になった低所得者向け住宅を提供するNPOが複数存在しています。無論、銀行や圏や建築会社は、NPOの構成員として活動しているわけで、通常の民間での業務とは異なる活動をします。しかし、銀行や建築会社が損をしてまでするということはありません。それこそ、ファンドなども設定して、一見サブプライムとも似たようなこともしていますが、誰も損することはなく大成功している事例も多数あります。それどころか、銀行や、建築会社では多少の利益も出ている場合(無論営利企業として活動する場合と比較すると微々たるものですが)も多いと思います。こうした、NPOが提供する住宅は、無論サブプラムのように、高級住宅ではありませんが、普通の人が住むには立派なまともな住宅です。私が実際に見たことがあるものは、随分昔ですが、丁度映画「宇宙戦争」の映画の中でトム・クルーズが住んでいた住宅と似ていました。
宇宙戦争 戦闘
私は、サブプラムローン問題は、証券会社などが、こうしたNPOの活動を見ていて、自分達にも簡単にできるのではないかという思い込みでスタートして大失敗したのではないかと思います。
今回のサブプラム問題(低所得者向けに高級住宅を提供するための営利企業によるシステム)は、私達にこうした社会問題に近いような事柄に営利企業が手をつけると大火傷するという、手痛い教訓を示しているのではないかと思います。無論こうしたことに、行政が手をつけると、民間企業以下のことしかできません。行政は、基盤を整備するものであって、その基盤の上で実際に行動することは不得意なのです。これは最近の官僚の天下り問題や、膨大な浪費などで、皆さん良くご存知だと思います。基盤の上で実際に行動できるのはNPOであり、民間企業です。しかも、この基盤の上でさえ、社会問題に深く関わる問題・課題に関しては、民間企業が手をつけるとサブ・プライムローン問題のように大失敗してしまう可能性が高いです。だから、NPOに実施させるべきなのです。
日本も、そろそろ、社会問題の解決には、NPOの力を借りるときだと思います。とはいっても、日本にはまだ有力なNPOが育っていないため、まずは有力なNPOを育てる環境を整備すべきだと思います。こうした、NPOを多数育てることにより、様々な社会問題が解決される機運が高まれば、経済にもおのずと良い影響を与えていくではないかと思います。皆さんは、どう思われますか、これに関してコメントいただければ幸いです。
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2 件のコメント:
良質なNPOによる生活保護行政への参加は確かに諸外国の例を見ても、社会の枠内に再び社会参加を促す効果を発揮してくれるかもしれませんね。
ただ、この国はそれをするのに欠けている要素がいくつもいくつもあって、とてもハードルの高いことであると思います。
そもそも法・制度に対する無知、誤解が一般市民にはびこっており、それ故に制度改革する政治家が生まれず、不幸な人が増えるのは無知でいることの罪を社会は証明しているように思えます。
特に生活保護を受給する人の中ですら制度に対する誤解が多く、あなた達本当に問題意識もっているのかと思うこともしばしばです。
税金は取られるもの、政策は与えられるもの、こんな前提をもった人々が多い国だからこそ、どうやって記事のような事を実現するのかの具体論を考える必要があるように思います。
kazuyazrc様 コメント有難うございます。
おっしゃる通り、多くの人々の意識改革が必要になってきますね。
政治家や、役人が大天使のような善人にとってかわれば、皆が幸せになれると思っているのは、先進国中では日本のマスコミや国民だけかもしれません。
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