2009年11月11日水曜日

Amazon、「Kindle for PC」とCacoo―顧客とのリレーションシップ(関係)を強化せよ!!(2)

Amazon、「Kindle for PC」とCacoo(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
◇Amazon「Kindle for PC」
Windows PCでKindle向け電子書籍を購読できるソフトウェア「Kindle for PC」が公開された。カラーの書籍はカラーで読むことができる。

「Kindle for PC」のホーム画面

 Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」を持っていなくても、36万冊に上る電子書籍や雑誌、新聞をPC上で購入し、読むことができる。利用するには米Amazonのアカウントが必要。AmazonのKindle Storeで「Available on your PC」と表示されている書籍であれば購入できる。Kindleはモノクロだが、PCではカラーの書籍はカラーで表示することができる。Windows 7の場合は、ピンチ操作による拡大・縮小と指でのページめくりが可能だ。Kindleを持っていれば、既に購入した電子書籍をKindleと共有でき、しおりやメモ機能などを同期することができる。

◇Cacoo


http://journal.mycom.co.jp/news/2009/11/10/008/index.html

顧客とのリレーションシップを強化せよ!!(2)
わずか、数日前にこれと似たような記事を書きましたが、たまたまそうなっただけで、意図して意識したわけではありません。アマゾンがまた新しいサービスを始めたこと、さらに、日本国内でも面白いサービスができましたので、皆さんにお知らせするという意味あいで掲載しました。

私は、アマゾンの「Kindle for PC」をダウンロードしました。これで、いつでもダウンロードできるのですが、まだ書籍は選んでいません。今晩でも、ダウンロードしてみようと思います。

Cacooにも登録しました。こちらは、さっそくお絵かきを少ししてみましたが、操作はかなり簡単そうです。皆さんも、是非使われてはいかがでしようか。

ところで、前にこれと似たような記事を書いたときには、Amzon BasicとGoogle Dashboardについて掲載しました。そうして、これらは、他社との差別化をしているのであり、差別化の中でも、特に現在は「顧客とのリレーションシップ(関係)」を強化することが重要である旨を述べました。今回も結論としては、同じことです。

まず、アマゾンに関しては、計画的に戦略的に素晴らしい差別化をしていると思います。「Kindle」を最初にリーリース(1年以上前)してから、「for PC」をリーリースしたことには、深い考えがあると思います。おそらく、技術的にはいつでもリーリースできた「for PC」をもし、「Kindle」より先、あるいは「同時」にリーリースしていたら、おそらく、「Kindle」はなかなか売れなかったし、ユーザーに認知されなかったと思います。

まずは、Kindleのほうを先にリリースして、ユーザーに実際に買ってもらい、体験してもらう。特にこのユーザーはオピニオンリーダーのようなタイプの人々で、新しいものを受け入れやすく、大事に扱えば、商品そのものを多くの人たちに口コミで伝えてもらえます。今なら、ツィッターやブログなどにもユーザーズ・エクスペリエンスを掲載してもらえます。

1年くらいたてば、大体オピニオンリーダー的な人々の大部分は、顧客になってもらえたと思います。今回の措置この時点で、「for PC」を導入することで、新しいものを受け入れやすいが、そのために新たな機器(Kindle)を購入するまではなかなかしないという、次の層を取り込もうという戦略だと思います。この層の人たち、新しいものが好きですが、どうしようか迷っているところに、「For PC」がでてきたので、待ってましたとばかり、ダウンロードしているに違いありません。「Kindle」と同時期に「For PC」もリーリースしていたら、実際にダウンロードする人の数は減っていたかもしれません。

こうすることによって、少なくとも、アマゾンは、当面の売上げを良くするとともに、この特定の新規サービスに関して、オピニオンリーダー的な人々を実際に把握し、さらに、次の層の人々も把握したわけです。アマゾンには、これらの人々の以前の購買履歴も残っていることでしょうから、さらに分析がやりやすいと思います。おそらく、アマゾンでこうして、データなど分析して、新しいサービスには保守的なより多くの人たちに新サービスを根付けるための手がかりを得ているに違いありません。いや、あるいは、私が考えたよりももっと深いシナリオがあり、そのシナリオのための準備を進めているかもしれません。

私は、以前のブログでも、差別化のため顧客との「リレーションシップ(関係)」を構築すべきであるとの意見をのべました。しかし、無意味に無作為に新たな「関係」を構築したとしても、あまり意味がありませんし、効果もありません。やはり、アマゾンのこの事例のように周到に準備をして、戦略的に構築すべきです。アマゾンが、何も考えずに、最初から「Kindle PC」をリリースしていたとしたら、確かに顧客と新たな関係を築くことができたかもしれませんが、ただ、関係が増えただけで、あまり上記のように実りの大きいものにはならかったと思います。

さて、ほぼ同じ日にgoogleニュースに掲載されたということだけで、Cacooも掲載しました。Cacooを提供している会社は、ヌーラボという会社で、資本金1,200万、従業員は10人の会社です。この会社どういう会社なのか私にはわかりません。しかし、こうしたサービスを構築することにより、多くの人にヌーラボを知ってもらう機会が増えるに違いありません。

この図形ソフトは、かなり良くできていると思います。特にブログを書いていると、ブログに図形など掲載したいと思うこともありましたが、そのような欲求を満たすにはまさに、ピッタリのサービスです。これまで、mindmap関連や、もっと簡単なお絵かきソフトなどの無料のサービスがあったとは思いますが、このようなサービスは初めてのことだと思います。また、このサービスでマインドマップなど書いてみても面白いような気がします。

残念ながら、私は、この会社がどのような経緯で設立されたのかとか、実際にどのような仕事をしてきたのか知りませんので、ヌーラボがどのような戦略や戦術を持っていて、それが、このCacooと、同結びつくのかまでは、考え付きません。どなたか、ご存知の方いらっしゃったら是非教えてください。

ただし、なかなか使い勝手が良いので、確かにユーザーや潜在顧客と「関係」を構築するには良さそうです。

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