2010年10月11日月曜日

高智晟 中国が最も恐れる男―劉暁波氏よりもタブーの人物―中国共産党一党独裁の限界か?

高智晟 中国が最も恐れる男―劉暁波氏よりもタブーの人物



【新唐人2010年10月10日付ニュース】10月8日、中国の民主活動家、劉暁波氏がノーベル平和賞を獲得。同じような境遇にある人権派弁護士、高智晟氏も再び注目を集めています。9月9日、フランスの報道雑誌「ヌーベル・オブザーバーチュア」は、高氏を詳しく紹介しました。

雑誌は、立ち退き、公害、医療事故や宗教迫害に遭っている中国人のために立ち上がった高智晟氏を紹介。実は、中国当局も2001年、高氏を「中国の最も優れた弁護士トップテン」に選んでいます。

輝かしい功績を持つ高氏が、なぜわずか数年の間に弾圧の対象となったのでしょうか。それは、中国共産党にとって超えてはならない一線を越えたからです。

2004年、12月26日、高氏は法輪功学習者の黄偉氏の弁護人となりました。

そして、法輪功学習者の案件はどの裁判所も受けたがらないことを発見。共産党政府がこの種の案件の審理を禁じたためです。これに義憤を感じた高氏は、勝つ見込みのない裁判に身を投じる決意をしました。

2004年12月31日、高氏は初めて全国人民代表大会に公開状を出して、法輪功迫害の停止を訴えました。2005年11月22日、2度目の公開状を送った後、妻とともに公に共産党を脱退しました。

2005年12月12日、胡錦濤主席と温首相にあてた、3度目の公開状を発表しました。

高氏が共産党のレッドラインを超えてから、高氏への執拗な迫害が始まります。「ヌーベル・オブザーバーチュア」は、2006年からずっと、高氏は絶えず殺人予告を受け、長期間拘束されたほか、拷問も受けたと指摘。2009年1月、高氏の妻と子供はやむなくアメリカに逃れました。

1年余り行方不明だった高智晟氏は今年の4月、再び姿を現しました。彼を目にした友人によると、高氏は心身ともに崩壊していました。「中国の良心」と称され、腐敗官僚を恐れさせた高氏は、自分の信念を捨ててアメリカの家族と再会する道を選んだといいます。

しかし4月21日、高氏は再び当局に拉致され、一切の消息が途絶えました。

信念を捨てる決意は、高氏の本音なのでしょうか。

「九評共産党」には、中国共産党の本質が記されています。例えば、人を殺すにしても、まずは魂をうちのめしてから肉体を殺す。共産党は一切の権力を独占しているので、いったん敵とみなされた人は、仕事から名声まですべてを失います。しかも、心の支えとなる家族すら巻き込んで、相手をとことん破壊します。

北京の人権派弁護士の滕彪氏は高氏について、「初めて法輪功学習者を弁護した弁護士。実に大きな犠牲を払ったが、彼の勇気は、ひとつの突破口になった。彼の後に続く、人権派弁護士が増えていったからだ」と評価しました。

新唐人がお伝えしました。
http://ntdtv.com/xtr/b5/2010/10/05/a438803.html#video
上のリンクをクリックすると、このニュースの中国語版が見られます。

中国共産党一党独裁の限界か?
上記の文章の中にでてくる、「九評共産党」とは、日本語では共産党についての九つの論評、中国語(普通話)ではJiǔpíng Gòngchǎn dǎng)は、大紀元時報新聞が2004年11月18日に発表した、中国共産党を批判した社説。1963年に人民日報上でソビエト連邦共産党を批判した文章である「九評蘇共」の体裁を模しています。

同書は2004年11月18日、大紀元時報新聞において社説として発表された。この中で中国共産党がいかに中国国民を苦しめてきたかを主張しており、中国でも旧ソ連や東欧諸国のように共産党が解体されるだろうと予言しました。

本書は中国語で記載されたものが原本であるが、日本語や英語を始めとした各国の言語へ翻訳されており、中国共産党の真の姿を知る為の本として韓国や台湾など、各国でベストセラーになりました。日本国内では博大出版から発行されています。しかしながら主要な流通経路に乗らなかったためか、あまり知られていません。このような書籍こそ、今後日本でも、電子出版すべきと思います。

大紀元によると、本書を読んだ中国国民が中国共産党から退党する運動が起きたため、毎月100万人以上が退党を宣言しており、2009年6月30日で5,660万人以上の中国人が退党を宣言したとされています。

ちなみに、本書の構成は以下のようになっています。

第一評:共産党とは一体何物か
第二評:中国共産党はどのようにでき上がったか
第三評:中国共産党の暴政
第四評:共産党が宇宙に反する
第五評:法輪功への迫害における江沢民と中国共産党の相互利用
第六評:中国共産党による民族文化の破壊
第七評:中国共産党による殺人の歴史
第八評:中国共産党の邪教的本質
第九評:中国共産党の無頼の本性

尖閣列島問題で、最近日本と対峙している中国という国を良く知らない日本人も多いです。このブログにもしばしば述べているように、中国は国とも呼べないかもしれません。少なくとも、近代国家とは呼べません。なぜなら、民主化、政治経済の分離、法治国家化がなされていないからです。

建国以来占拠すらない国です。ちなみに、旧ソ連邦では、実質全体主義国家ではありましたが、少なくとも形だけは、選挙はありました。そうなのです、あのとっくに歴史の彼方に消え去ったソビエト連邦ですら、かたちだけでは、現在の中共よりは進んでいたのです。

ここに、アジアの後進性がみられます。面積も、人口も最も大きい国が、この有様です。

さて、ノーベル平和賞を劉暁波氏に関しては、もともとの活動拠点がアメリカであるため、アメリカ人にも良く知られた存在であり、もし、殺害しようものなら、アメリカとの関係はかなり悪化することも懸念するため、長期拘禁で住んでいるのだと思います。しかし、高智晟氏の活動拠点は中国です。アメリカ人でもあまり知っている人いないし、日本人は、ほとんど知らないです。

だからこそ、高智晟氏が拘禁されても、あるいは命を失っていたとしても、ほとんど話題になりません。

しかし、高智晟氏は、まだ運の良いほうかもしれません。こうして、目立たないとはいいながら、メディアでも報道されるし、中国国内でも、有名人になった人ですから、こうして話題となります。中国で、無数の人がこうしたとんでもない目にあって、闇から闇へ葬られているというのが実体です。毎年2万件もの暴動があるということから、このことは容易に類推できます。

日本では、尖閣問題で中国との交渉などにより、多くの国民が中国の異常さに気付きつつあります。今後、日本国内でも、中国の異常ぶりがもっと認識されることを切に願います。そうして、先日このブログにも書いたように、今や中国が世界の中で最も大きな不安定要因であることも認識が深まることを切に願います。

日本は、尖閣問題だけに集中するのではなく、こうした中国の一党独裁制について、認識を深めるとともに、こうした体制が一刻もはやくなくなるように、もっと、非近代国家である中国に対する内政干渉を強化すべきものと思います。日本にも、様々な問題はありますが、それでも、中国などよりは、はるかにましです。日本の政治システムなど陳腐化していますが、中国には政治システムなど存在しません。それに、どうしようもないほどに、腐敗していて、おそろしく、前近代的です。

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