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2019年10月4日金曜日

【有本香の以読制毒】「表現の不自由展・その後」に“補助金詐欺”の疑い 津田大介氏も知っていた「隠して出す」中垣氏の出品経緯説明が事実なら大問題―【私の論評】隠して出品が本当なら、明確な「補助金適正化法違反」(゚д゚)!

【有本香の以読制毒】「表現の不自由展・その後」に“補助金詐欺”の疑い 津田大介氏も知っていた「隠して出す」中垣氏の出品経緯説明が事実なら大問題
公費支出は…「表現の不自由展」


展示物をめぐって大村愛知県知事(右)に反発する河村名古屋市長(左)

昨日、北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射や、中国の軍拡について関係者を取材している最中、別のとんでもない情報が聞こえてきた。

 8月に本コラムでお伝えした、愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「不自由展・その後」についてである。

 本件では最近、文化庁が補助金の不交付を決め、これに愛知県の大村秀章知事と、一部の文化人とマスメディアが色をなして噛みついている。大村氏は中止していた企画展を再開すると鼻息を荒くする一方、主催者側の一人、名古屋市の河村たかし市長は知事の方針に大反対、と一見、泥仕合の様相だ。

 だが、この件への一般国民の評価は意外なほど明確である。

 夕刊フジが実施したツイッター上のアンケートでも、マスメディアの誘導とは真反対の「河村支持9割以上」という結果が出た。

 筆者は職業柄、「表現の自由」を大事と考える者だが、多くのツイッター民と同様、国の補助金不交付の決定と河村市長の考えを支持している。理由は本紙で幾度も述べたとおり、本件が実は「表現の自由」の問題ではないからだ。

 筆者含む日本国民の多くは、国や県、市の補助金などもらわずとも「表現の自由」を十二分に謳歌(おうか)している。そして、その自由は、自分とは価値観の異なる人にも等しく保障されるべきものと認識している。

 だから、昭和天皇の写真をバーナーで焼き、その灰を足で踏み潰すような、筆者にとっては不快極まる映像でも、それを誰かが作り見せることを阻止しようとまでは思わない。

 ただし、そこへ公金が注ぎ込まれるとなれば、話はまったく別である。

 こんな当たり前、至極簡単な話が、大村知事と彼を擁護する文化人、そして一部マスメディアにかかると、ひどく難しい問題にされる。

 彼らの欺瞞(ぎまん)にイライラしながらも、本件の「決め手」となる情報はないかと、この2カ月、ウオッチしてきた。

 ところが、実はその「決め手」が8月7日、すでに世に出ていたのだ。

 名古屋市が9月20日、大村知事宛てに出した「公開質問状」に、次のとおり書かれている。

 「7 実行委員会が本件企画展の内容を『隠して出す』と言って、作者に出品を勧誘したのは事実か」

 これは、企画展中止4日後の8月7日、出品者の一人である中垣克久氏(造形作家)のネット番組でした発言について、知事に質した部分だ。中垣氏は出品の経緯について、番組で以下のように説明していたのだ。

 「最初、表現の不自由展実行委員会から私のところに(作品を)出してくれと。ただし、普通には出さない。隠して出す。そう言われたときに、『それはおかしいんじゃないか。堂々と出したらどうか』と言ったら、『中に慰安婦の像がある。これは今出したら問題だから』と言われた」

 納得いかなかった中垣氏は、芸術監督の津田大介氏に電話をし、津田氏から「後で必ず出す」と確約を取り付けたことも明かしている。

津田大介氏

 中垣氏のこの発言は筆者もノーマークだったが、経緯が事実なら大問題だ。表現の自由どころか、“補助金詐欺”の疑いすら出てきはしないか。

 この2カ月、「被害者」のごとき風情を醸し出し続けてきた芸術監督の津田大介氏と、実行委員長の大村秀章知事には、ぜひともこの「疑惑」について、真摯(しんし)なお答えをいただきたいものである。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』(産経新聞出版)など多数。

【私の論評】明らかな「補助金適正化法違反」か?

「表現の不自由展」に関しては、今までこのブログにはあえて掲載してきませんでした。それは、やはり、展示内容が極めて不愉快なものであり、とても論評などする気になれなかったからです。

特にも問題は以下の動画にもあるように、昭和天皇の写真を焼く動画という展示があったからです。これについては、今にいたるまで、ほとんどの大手マスコミが報道しません。

この動画を掲載するのは、非常に不愉快なのですが、そのあまりの酷さをご理解いただくため、あえて掲載させていただくこととしました。


国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」に関連し、国が愛知県への補助金を交付しないことを決定しました。

愛知県が文化庁に対し、安全面に対する懸念を事前に申告しないなど、交付申請の手続きが不適当だったことが理由です。これについて、左派マスコミを中心に「検閲に当たる」との批判があり、愛知県の大村秀章知事も、補助金打ち切りについて、「係争処理委員会で理由を聞く」としています。

本当に、狂っているとしか思えません。上の有本さんの記事で主張しておられるように、だから、「昭和天皇の写真をバーナーで焼き、その灰を足で踏み潰すような、筆者にとっては不快極まる映像でも、それを誰かが作り見せることを阻止しようとまでは思わない。ただし、そこへ公金が注ぎ込まれるとなれば、話はまったく別である」としています。

まさに、そのとおりです。芸術と公金のあり方は、どうあるべきなのでしょうか。左翼計の評論家等は、これを検閲としていますが、「検閲」とは発表前に精査し不適当なものを発表禁止にすることを指すのですから、今回は発表後なので「検閲」とはいえません。

愛知県は9月25日、中間報告を出したましたが、その内容はお粗末といわざるを得ないものでした。

91ページの報告書の中で、肝心の芸術と公金との関係については、「アートの専門家がアートの観点から決定した内容であれば、政治的な色彩があったとしても、公立美術館で、あるいは公金を使って行うことは認められる(キュレーションの自律性の尊重)。これは、国公立大学の講義で、学問的な観点からである限り、政府の批判をすることに全く問題がないことと同じである」と簡単な言及しかありませんでした。

一般論として、芸術文化は、純粋私的財ではないので、最適な社会的供給のためには公的支援の必要性が正当化されます。しかし、社会的な判断をも要求されます。

表現の自由があるから、公費支出が当然というわけでありません。特定の芸術作品を公金による助成の対象にしないということは、必ずしも表現の自由の侵害にはならなりません。

報告書は、公費で問題ないとする論拠として、国公立大学の講義を持ちだしていますが、これらは「準公共財」や「価値財」の典型例で、その背後には当然国民の納得・了解につがなければなりません。報告書は、これについては何も言及していません。

すべての公費は民主主義プロセスが必要であり、そのためには国民の納得・了解が必要になってくるはずです。こうした公費の大原則について、中間報告では考慮されておらず、公費支出は当然という立場で書かれています。

公費支出が民主主義プロセスを経て行われる以上、国民がその内容を理解してしておく必要があります。左派マスコミは、公費支出を当然といいますが、芸術とされ、展示されていた昭和天皇の肖像が燃える映像作品などについてはほとんど映像を流していません。こうしたものを不快と思う国民が多ければ、公費支出が認められなくても当然です。

芸術文化への公費支出が容認されるのは、いい絵画を金持ち1人が見るよりも、多くの人が見て幸福感を味わうという「外部性」があるからです。逆に、多くの人にとって不愉快な作品は「外部不経済」なので規制してもいいくらいです。

なお、愛知県の中間報告は、昭和天皇の肖像が燃える映像作品について、作者の意図が伝わっていないなどと言い訳ばかりで、国民の批判に応えていません。まるで、芸術利権の代弁者のようです。

この報告の正式名称は、『あいちトリエンナーレのあり方検証委員会 中間報告書』といい、以下のリンクからご覧になることができます。

山梨 俊夫 (あいちトリエンナーレのあり方検証委員会座長)
独立行政法人国立美術館 国立国 際美術館長

今回は補助金適正化法違反のおそれすらあります。上の有本さんの記事にある「中垣氏は出品の経緯の、

「最初、表現の不自由展実行委員会から私のところに(作品を)出してくれと。ただし、普通には出さない。隠して出す。そう言われたときに、『それはおかしいんじゃないか。堂々と出したらどうか』と言ったら、『中に慰安婦の像がある。これは今出したら問題だから』と言われた」

というのが、本当であれば、これは完璧に「補助金適正化法違反」です。

補助金を申請するには、補助事業の目的や内容、補助事業に関わる経費に内訳などを記載し、その書類を各省庁の長に決められた時期までに提出します。そして、各省庁の長は申請内容が正しいか、適切であるか、金額の算定に誤りがないか調査をして上で補助金の交付の決定をします。

中垣氏の作品や、慰安婦像、さらに他の作品も、出品することを隠していたとすれば、これは完璧に法律に違反した行為です。


2018年12月6日木曜日

【コラム】文大統領専用機はなぜ米国で給油できなかったのか―【私の論評】文在寅は、米国による北朝鮮制裁の韓国への厳格な適用の事実を隠蔽しようとした?


朝鮮日報

チェコを訪問した文大統領

文在寅(ムン・ジェイン)大統領はチェコ・アルゼンチン・ニュージーランドの3カ国を訪問し、おととい夜帰国した。8日間にわたる海外歴訪だ。アルゼンチンは韓国のちょうど地球の裏側に当たる位置にある。これを対蹠点という。韓国から地球の中心に向かって井戸を最後まで掘っていくと、アルゼンチンに達する。

 ところが、1つ謎がある。文大統領はなぜチェコに行ったのだろうか。あいにくチェコには同国の大統領もいなかった。あるじのいない家に客が立ち寄ったのだ。あるじのいない家になぜ行ったのか。当初は、文大統領のチェコ訪問目的は「原発セールス」だと言っていたが、後に「原発は議題ではない」と言葉を翻した。苦しいことこの上ない。チェコ大統領はいなかったので当然会えず、代わりに首相に会ったが、それもチェコ側が要請して「非公式面談」として処理された。あるじのいない家に招待状もなく立ち寄ったので、公式の外交記録に残すのはやめようという意味だ。その過程で、文大統領歴訪のニュースを伝える韓国外交部(省に相当)公式英文ツイッターに、チェコを26年前の国名「チェコスロバキア」と誤記する恥までかいた。

 右往左往しながら言葉を翻したあげく、政府はついに「専用機の中間給油のため」と言った。文大統領専用機の空軍1号機は油を入れる場所がなくて、あえてチェコに行かなければならなかったのだろうか。当初は給油地として米ロサンゼルスを検討したが、直前にチェコに変えた。もしそうなら、文大統領が乗った空軍1号機は米国に着陸できない事情でもあるのだろうか。本紙社説も「本当に公表できない極秘の事情でもあったのか非常に気になるところだ」と書いている。

 では、文大統領と空軍1号機はなぜチェコに行ったのか。最大野党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)前代表は次のように語った。「北朝鮮は首脳会談をタダでしたことがない。DJ(金大中〈キム・デジュン〉元大統領)の時もそうだったし、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の時もそうだった。MB(李明博〈イ。ミョンバク〉元大統領)も2億ドル(現在のレートで226億円)を要求され、MBが首脳会談を断念したことがあった。(文大統領は)先日送ったミカン箱の中に入っているのはミカンだけだろうか? (金正恩〈キム・ジョンウン〉朝鮮労働党委員長の叔父)金平一(キム・ヨンイル)が大使として駐在しているチェコに行ったのはなぜだろうか? 給油が目的だったと言っているが、それは正反対の飛行ルートではないのか?」

 すると、保守系野党・正しい未来党の李俊錫(イ・ジュンソク)最高委員が洪準杓前代表を批判した。「地球が丸いということを理解できていないある政治家が的外れなあら探しをした」というのだ。李俊錫最高委員は、仁川国際空港からチェコのプラハを経由してアルゼンチンのブエノスアイレスに行った場合は距離が2万75キロメートル、仁川空港から直接ブエノスアイレスに行った場合は1万9484キロメートルなので、500キロメートルほどしか差がないと言った。だから、「正反対の飛行ルート」という洪準杓前代表の発言は「的外れ」と言ったのだ。

 それなら、本当に文大統領が乗った空軍1号機はなぜチェコに行ったのか。トランプ大統領が乗る米大統領専用機は米空軍所属だ。管制塔コールサインも「エアフォースワン」だ。機長は空軍大佐で、乗務員も米空軍に所属している。トランプ大統領が乗る米大統領専用機は軍用機なので、海外歴訪時は米空軍基地に着陸する。シンガポールで行われた米朝首脳会談の時、金正恩委員長が乗ったエアチャイナは民間航空機なので民間国際空港のチャンギ空港に着陸し、トランプ大統領が乗ったエアフォースワンは空軍機なので軍事空港のパヤレバー空軍基地に着陸した。

 トランプ大統領が乗るエアフォースワンが米空軍機なのに対し、文大統領が乗る大韓民国空軍1号機は言葉こそ「空軍1号機」だが、実際には軍用機ではなく、民間から賃借したチャーター機だ。文大統領専用機は民間航空機なのだ。朴槿恵(パク・クネ)大統領が2014年末に大韓航空から1421億ウォン(現在のレートで約144億円)で5年間借りたものを文大統領がずっと使っている。ほぼ唯一、積弊(前政権の弊害)清算リストに載っていないのがこの「朴槿恵専用機」だ。文大統領専用機は管制塔コールサインも「エアフォースワン」ではなく、ただの「コードワン」だ。民間航空機だからだ。ならば、今年9月に北朝鮮の平壌に行った民間航空機・文大統領の「コードワン」はそれから6カ月間、米国に入国できない「制裁」に引っかかっているのではないか、という合理的な疑問が生じる。

民間航空機・文大統領の「コードワン」と同型機

 今年7月の南北統一バスケットボール競技大会に参加するため、韓国の選手たちが北朝鮮に行った時、空軍輸送機C-130Hに乗って行った。韓国のバスケットボール選手があえて軍用機に乗って行った理由は、民間機が北朝鮮を往復すればすぐに国際社会の対北朝鮮制裁に引っかかるからだった。

 さあ、韓国の当局者は答えなければならない。文大統領専用機、つまり民間機「コードワン」が米ロサンゼルスで給油せずにチェコで給油したのは、対北朝鮮制裁違反で米国に入国できなかったためではないのか。それとも別の理由があるのか。

キム・グァンイル論説委員

【私の論評】文在寅は、米国による北朝鮮制裁の韓国への厳格な適用の事実を隠蔽しようとした?

文大統領の外遊日程は先月27日から5泊8日でチェコ、アルゼンチンのG20首脳会議、最後にニュージーランド訪問でしたが、文大統領がG20首脳会議前になぜチェコを訪問したかで韓国メディアは騒いでいます。

ちなみに、文大統領がニュージーランドを訪問したときに、迎えたのは、首相でも、長官でもなく「海軍中佐」 だったというおまけもついてしまいました。

ニュージーランドを訪問した文大統領。迎えたのは、
首相でも、長官でもなく「海軍中佐」だった。

韓国中央日報や朝鮮日報は「文在寅大統領はG20首脳会議に出席するためアルゼンチンに向かう途中チェコに立ち寄ったが、これについて疑惑がいまだに収まらない」と報じています。

そこで文大統領のチェコ訪問に関わる疑問点を整理します。
①文大統領の訪問のチェコ側のホストはプロトコール上、ミロシュ・ゼマン大統領だが、同大統領はイスラエルを国賓訪問中で、文大統領がプラハ入りした時は不在だった。そのため、文大統領は28日、チェコではアンドレイ・バビシュ首相と会談している。 
②韓国政府は米ロサンゼルスで大統領専用機の給油をすると発表したが、10月中旬、急きょ変更され、給油目的のためチェコを訪問することになった。 
③韓国側は文大統領とチェコ首相との会談を「会談ではなく、面会」と説明してきたが、チェコ側の要請を受けて「非公式な面会」となった。両国間で訪問の綿密な準備がなかったことが伺える。 
④チェコ訪問の目的は政府の説明では「原発セールス」だったが、韓国大統領府は「原発は全く議題ではなかった」と弁明するなど、関係者の説明がコロコロ変更している。中央日報の先月29日報道では文大統領は韓国の原発の安全性をアピールしたという記事を流している。

韓国外務省は大統領のチェコ訪問を公表する時、チェコを旧名「チェコスロバキア」と表記するなど、初歩的外交ミスを犯しています。この記事の冒頭の朝鮮日報3日付の社説は「文大統領のチェコ訪問は本当に給油が目的だったのか」と報じ、疑惑視しているほどです。

一国の大統領の外国訪問でこれほど杜撰(ずさん)な準備は考えられないです。文大統領のチェコ訪問には「何かある!?」と韓国メディアが考えても可笑しくはないです。

そこで文大統領のチェコ訪問の「ナゾ」を考えてみました。直ぐに頭に浮かぶことは、チェコの首都プラハには文大統領の南北首脳会談の相手、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の叔父、金平一氏が北大使として赴任しているという事実です。

金平一大使(64)は故金日成主席と金聖愛夫人の間の長男で、金正恩氏の父親、故金正日総書記とは異母兄弟です。その上、政敵でもあったため、金大使は平壌の中央政界から追放され、欧州各地を転々とする外交官となりました。金大使の外交官キャリアは1982年、駐ユーゴスラビア武官時代から始まり、駐ハンガリー大使、駐ブルガリア大使、駐フィンランド大使、そして1998年から17年間余り駐ポーランド大使を務めた後、2015年から駐チェコ大使です。

金平一氏

すなわち、文大統領は金正恩氏の親戚が住んでいるチェコを急きょ、訪問したことになります。少なくとも、10月中旬までは予定ではありませんでした。給油地を変更し、ホスト国の大統領不在中という外交上異例の時、チェコを訪問しました。それほどチェコを訪問しなければならない理由が文大統領にあったことになります。

文大統領の金正淑夫人がプラハ城を見学中、文大統領は単独行動を取っています。そこで大胆に推測しました。文大統領は金平一大使とプラハ市内ないしはホテルで密かに会合したのではないでしょうか。目的は、①金正恩氏に依頼され、そのメッセージを伝言するか、②金大使を南北融和路線に加え、朝鮮半島の再統一を話し合うことでした。

①は非現実的ですが、問題は少ない、②は金正恩氏を困惑させるでしょうしし、ひょっとしたら、金正恩氏を激怒させるかもしれないです。

ちなみに、②は金平一大使を北朝鮮の暫定指導者にするといったラジカルなシナリオも考えられます。換言すれば、文大統領は金正恩氏の報道官ではなく、独自の南北再統一構想を描き、その線で動いているということになります。

この記事の冒頭の朝鮮日報の記事で、「今年9月に北朝鮮の平壌に行った民間航空機・文大統領の「コードワン」はそれから6カ月間、米国に入国できない「制裁」に引っかかっているのではないか、という合理的な疑問が生じる」とあります。

そこで、米国の北朝鮮に対する独自制裁について調べてみました。米国版のWikipediaを調べると、以下の記事がありました。
Sanctions against North Korea
この記事の中に以下のような文書がありました。
Also any aircraft or ship upon entering North Korea is banned for 180 days from entering the United States.
これを訳すと、「北朝鮮に入ったいかなる航空機も船舶も、180日間米国に入国できない」です。これによれば、民間であろうが、軍用機であろうが、北朝鮮に入った航空機は、180日間米国に入国できないことになります。

確かに、このような制裁が存在するのです。

平昌オリンピックでの北朝鮮選手団の移動には、韓国の民間航空会社アシアナ航空のチャーター便が使われました。そのためアシアナ航空がアメリカの独自制裁の対象になる恐れが指摘されましたが、韓国政府が側と事前に調整し、今回に限り認められました。

今回の文大統領のチェコ訪問が、米国の制裁にひっかかっためチェコで給油のためと仮定したとして、おそらく韓国政府は今回も米国側と事前に協議して、これを認めて貰おうとしたのですが、直前だったため調整が不可能だったのか、あるいは米国側が意図的にこれを認めなかったのかいずれかだと考えられます。そうして、私は後者のほうが可能性が高いと思います。

私としては、文大統領が金平一大使と密かに面談したという説よりも、こちらのほうがより筋が通ると思います。

現在、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は悪の帝国の一画である北朝鮮の番犬になり下がり、制裁破りともとられかねない言動を繰り返しています。トランプ大統領は北朝鮮を手なずけようとしているのですが、「しつけ」をしている最中に、横からエサを放り投げられたら激怒するのも当然です。韓国の銀行や企業に対して米国が制裁を発動する日も近いのではないでしょうか。これは、その前触れなのではないかと思います。

私は、米国との調整がうまく行かなかったので、焦った文大統領は、代替の他の給油地を探したのでしょうが、その時にチェコが浮かんだのではないかと思います。
他ならぬチェコに行けば、北朝鮮の大使である金平一大使がいるので、何やらそれに関係した動きととられ、まさか米国の制裁にひっかかったとは思われないだろうと、世間体を考えて姑息な皮算用をしたのではないかと思います。そうだとしたら、最悪というか醜悪です。

朝鮮日報の記事も本当は、これを言いたかったのではないでしょうか。ただし、韓国は言論の自由があるようで、ないというのが実情ですから、言えなかったのでしょう。
やはり、米国は意図的に文大統領を米国内に入れなかったのだと思います。北朝鮮制裁を厳格に適用し、いずれこのような制裁が続く可能性を示唆したのだと思います。そうして、このやり方はなかなか良い方法だと思います。日本も、慰安婦問題や徴用工問題で、韓国に対してまずはこのような方式で、韓国に接するべきだと思います。その後徐々に圧力を強めていくという方式が良いと思います。
いずれにしても、文大統領のチェコ訪問の「ナゾ」は、朝鮮半島の政情が動いていく中で次第に解けていくことでしょう。

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2018年3月5日月曜日

朝日新聞「森友新疑惑」事実なら財務省解体、誤りなら朝日が解体危機か―【私の論評】いずれにしても安倍政権と国民にとっては良いことになる(゚д゚)!

朝日新聞「森友新疑惑」事実なら財務省解体、誤りなら朝日が解体危機か

元役人の眼で問題の本質を解説しよう


高橋洋一

元官僚の筆者が記者から受けた質問

国会が盛り上がってきている。裁量労働問題もそうだが、週明けからは再び「森友問題」が注目されるだろう。

というのも昨日放送のNHK「日曜討論」において、森友学園に関する財務省の決裁文書が「書き換えられた疑いがある」と報じられたことを受けて、野党の一部から「事実であれば安倍内閣は総辞職すべき」との意見も出たからだ。

この書き換え問題について報じたのは、3月2日の朝日新聞「森友文書、財務省が書き換えか 『特例』など文言消える」(https://www.asahi.com/articles/ASL317533L31UTIL060.html)だ。

書き換え問題について報じたのは、3月2日の朝日新聞 写真はブログ管理人挿入

報じられた当初、野党議員からは「財務省自体が吹っ飛ぶような話」(https://www.minshin.or.jp/article/113185)という声が出ていたが、わずか2、3日で「内閣総辞職すべきだ」とまで話が格上げされる重大事案になっている。

本コラムでこれから書く話は、筆者の役人時の経験やそれに基づく推測であり、今の段階で断定的なことは言えないため、多少もどかしいところがあることを理解していただきたい。6日までには財務省が一定の「調査結果」を出すはずであるので、それを読むときの予備知識、とでも考えていただければ幸いだ。

まず筆者がこの報道を見たときに直感したのは、「この報道が事実であれば、財務省解体、万が一事実でなければ朝日新聞解体」ということである(今の段階では朝日新聞の報道が事実であるという確信が持てないため、このような「直感」となった。この理由は後ほど詳しく述べよう)。

はじめに、朝日新聞の報道を要約しておこう。ポイントは、2016年6月14日付けの決裁文書について、国会議員に開示されたもの(https://www.minshin.or.jp/download/37616.pdf)と、朝日新聞が「確認」したものが異なっていたということだ。

例えば、朝日新聞が「確認」した文書では「特例的な内容となる」などの文言があったが、国会議員に開示された文書では、その文言がなくなっていた、と報じられている。

ちなみに、新聞各社はこの文書について情報公開請求をしており、それによって公開されたものは国会議員に開示されたものと同一になっている。

要するに、朝日新聞の「確認」したものは、同じ決裁文書であるにもかかわらず、国会議員に開示されたもの(と、情報公開請求で開示されたもの)と違っていたというのだ。これが、「森友文書、財務省が書き換えか」というタイトルの意味で、朝日新聞は関係者の話を引用しながら「森友学園の問題が発覚した後に、文書が書き換えられた疑いがある」と指摘している。

この問題で、元財務官僚の筆者は各方面から取材を受けた。そのほとんどは「朝日新聞の報道が事実である」という前提での質問であった。

質問の内容は次のようなものだった。

①財務省が、今回のような決裁文書の書き換えを行うことはあり得るのか。実は、よく行われていることなのか②今回なぜこうした財務省の行為が報道されたのか(どうしてこのような情報が漏れたのか)③こうした財務省の行為は、問題があるといえるのか。

この場でも、ひとつずつ答えていこう。

第一の質問であるが、これはまずあり得ない。決裁文書は典型的な公文書であり、その改ざんは、刑法犯の虚偽公文書作成等の罪にもなりうるものだ。これは入省時にもたっぷり説明されるし、そのようなリスクを冒してまで「書き換え」をやろうとは思わないのが、普通の役人である。

筆者の役人経験のなかでも、「書き換え」についてはほとんど聞いたことがない。たった1回であるが、筆者の仕事の関係で、別の省庁とやり取りする中で、対外的な連絡文書において、省庁間での合意事項に反することが書かれていたことがあった。調べてみると、筆者がやりとりをしていた省庁の担当者が苦し紛れに書いたものだったことが分かった。

こちらから「書き換え」があったことを相手省庁の幹部に申し入れると、その幹部は「あやうく虚偽公文書作成等の罪になるところだった」と筆者に感謝を示したうえで、すぐに適切に対応した。そのくらい、公務員の間では公文書の改ざんはマズいこと、と認識されているのだ。

しかも、今回の決裁文書の場合、決裁者が8人もいたことが開示された文書から分かる。この過程で改ざんを行うには、組織的な関与が必ず必要であり、誰か一人でも口外したらバレるので、かなり実行は難しいだろうと思う。

本当なら、誰が「漏らした」のか
第二の質問であるが、もし決裁文書が報道機関に漏れるとすれば、それを持っていた人から漏れるはずだ。では、誰が持っていたかというと①近畿財務局の内部の人、②書類を捜査資料として保有している大阪地検の人、③書類を会計監査資料として保有している会計検査院の人、しか考えられない。
①の場合、正義感のある人や野党労組関係者が朝日新聞に漏らした可能性がある。筆者の現役時代、筆者のいた部署で、ある資料がファイルごと紛失したことがある。その直後の国会質問で、野党からその資料に関する質問があったこともある。資料管理の不適切例としてあげられていたが、内部から「漏れる」ことはあるのだ。
①の場合には、決裁文書であれば、そのコピーが記者に渡っているはずだ。しかし、②と③の場合には、せいぜいが記者に確認のために見せるだけで、コピーは渡らない。
今のタイミングでこの「文書書き換え疑惑」が報道されたのは、厚労省の裁量労働に関するデータの不適切な処理が問題になっているので、いま報じれば効果的と思ったからだろう。実際、書き換えがあったとされるのは、1年前の話。本来であれば、昨年の総選挙の時に出てきたとしてもおかしくない話だ。
第三の質問であるが、改ざんであれば、その個人は当然刑事罰の対象になる。懲戒免職となり、退職金は出ない。もし、組織的にやっていたとすれば、組織の解体まであり得る話だ。
もっとも、普通に考えれば、近畿財務局の人にとって、本省の局長をかばう義理もないし、そんなリスクを犯すこともない。というのは、今回の場合の国有財産売却の事務を行う人は、本省キャリアではなく、財務局採用の人であるからだ。両者は人事上交わることはなく、はっきりいえば無関係な人だ。近畿財務局の人にとって、本省キャリアのために人生をかける人はまずいないだろう。
しかし朝日新聞の報道が事実であれば、財務省にとっては相当な痛手になる。もちろん、財務省はその場合でも、今回の決裁文書は、近畿財務局内の典型的な委任決裁(近畿財務局長が主管部長に任せているもの)であることを理由として、「近畿財務局の問題であり、本省では関知していない」というだろう。つまり、財務省には責任は(ほとんど)ない、というわけだ。
ただし、そうした言い訳は省庁では通じても、政治的にどこまで通用するのか。やはり財務省を解体せよ、という声が出てきてもおかしくないだろう(もっとも、これは財務省内の問題であって、野党が叫ぶ「内閣総辞職」というのは言い過ぎだ。そんなことを前例にしたら、地方部局の改ざん問題で総理を辞めさせることもできる、というとんでもない世界になる)
朝日新聞はなぜ「画像」を出せないのか

さて、ここまでは「報道が事実であれば」という前提で話してきたが、筆者はどうもその点に引っかかっている。というのも、朝日新聞はこれまでの「モリカケ」報道で、信用しがたい報道をしてきたからだ。

「カケ」…つまり加計学園の問題では、文科省内のどうでもいい文書を金科玉条のごとく取り上げて、安倍首相の「意向」疑惑を激しく追及したが、結局空振りに終わった。「モリ」(森友学園問題)でも、当初は「安倍晋三記念小学校」という名前で小学校を建設予定だったとする煽り報道は、「誤報」であったとも指摘されている(たとえば https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180202/soc1802020013-n2.html)。

思い返すと、朝日新聞は加計学園問題で文科省文書を報じたときには、周辺は黒ぼかしで一部しか見えないとはいえ、それでも文書の画像を掲載していた(https://www.asahi.com/articles/DA3S12940810.html)。

しかし、今回の「森友文書書き換え報道」では、筆者の知る限り文書の画像は一切出されていない(3月4日午後11時現在)。「カケ」の時には、文書の画像を出したばかりに、その出所が詮索されたので、今回、画像を出さないのはその対策なのかもしれない。

一方、今回の報道で朝日新聞は文書を「確認した」という表現を使っているのがかなり奇妙だ。普通であれば「入手」と書くだろう。そもそも、記事を書く上で明確な「ブツ」がないと、取材をした記者が原稿を書いても、デスクや上司がその原稿を読んだ時に「どこに『ブツ』(証拠)があるんだ」と言われるはずだ。記者がそれを示せないと、原稿が通らないのが普通である。

そのため、筆者は役人時代、記者から「ブツくれ」「カミ(資料)くれ」と記者から執拗に求められ、辟易したくらいだ(もちろん、筆者が役人時代に記者に撒いたのは、筆者の上司もマスコミに渡すことを了解済みの、毒にも薬にもならない「カミ」であったが)。

情報源との関係で難しいところもあるのかもしれないが、こういう報道の場合、ちょろっとでも文書の画像を出さないと、「ブツ」を持っている(あるいは、最低でも確認した)という説得力にも欠ける。

麻生財務大臣はこの朝日報道について、大阪地検の捜査に影響を与えるおそれがあるとして「答弁を差し控えねばならない」と言ったが、これは朝日新聞が文書の画像を出していないからだろう。その一方で、②大阪地検か③会計検査院がリーク元であるなら、朝日新聞はどうしたって画像を出せないので、それへの牽制球でもあるだろう。

もし文書の画像を出したなら、役人経験のある人なら、その文書が本物かどうかを判別できるかもしれない。役所の決裁文書は、今回のものを見てもわかるが、基本的には複数の人がチェックしている。しかも、紙ベースなので、それぞれの手書きのチェックの痕跡があり、それには人それぞれのクセがある。それをみれば、本物かどうかはわかるのだ。

例えば、今回の決裁文書にはいろいろなところに「点」が打たれているが、あれは痕跡の一つである(次ページの写真参照)。

朝日新聞のいうように文書が書き換えられているのであれば、当初のものと今開示されているものではかなり「痕跡」が異なるはずである。それは、これまでの報道のように画像を出せば、ある程度わかることだ。
どんな決着がつくのか
もうひとつ、現時点で指摘しておきたいことがある。それは、朝日新聞が「確認」したという資料は、もしかすると決裁文書でない可能性もある、ということだ。
というのは、決裁文書は、ハンコが並んだ表紙とその添付資料から成っている。実質的な起案者は、添付資料を複数のバージョンで作成していることがしばしばだ。当該記事を執筆した朝日新聞の記者は、決裁文書でないバージョンを見せられた可能性もある。その場合には、「書き換え」ではなく、他の書類だった、ということになるかもしれない。
逆に、朝日新聞の「確認」した資料が本物であり、情報公開や国会議員に開示した資料が別のもの(書き換えられていたバージョンのもの)であった可能性もある。この場合には、財務省の責任は大きい。
なお、決裁文書では起案者に目が行きがちであるが、実は起案者は最も下の者がなるので、今回の場合には、実質的な起案は、担当管理官(ハンコの文字は読めない)か統括官(池田、と書いてあるのか?)であろう。
クリツクすると拡大します
いずれにしても、財務省は6日(火)までに国会に一定の報告をすることになっている。おそらく、この週末には近畿財務局の関係者すべてから事情を聞いているはずだ。それが(邪推であるが)口裏合わせなのか、朝日新聞への反論集めなのかは、筆者にはわからない。

ただし、朝日新聞社説(https://www.asahi.com/articles/DA3S13384911.html)のように、財務省に挙証責任をかぶせるのはいかがだろうか。朝日新聞も、取材先の秘匿はいうまでもないので難しいのかもしれないが、これまでのモリカケ報道のようにしっかりと「ブツ」の画像を出し、自分の情報ソースの正当性をいうべきではないか。

繰り返しになるが、筆者は今のところ、「報道が事実であれば財務省解体、万が一事実でなければ朝日新聞解体危機」が基本スタンスである。今後の報道と財務省の対応に注視したい。

【私の論評】いずれにしても安倍政権と国民にとっては良いことになる(゚д゚)!

もう一度上の記事の内容を簡単にまとめと私の論評を掲載します。

朝日新聞によれば、契約当時の文書に書かれた森友側との交渉経緯に関する記述や、「特例」などの文言が、国会議員へ開示された文書では削除されていたといいますが、財務省が意図的に書き換えたのが事実とすれば、財務省の担当者は刑法上の公文書偽造等罪に問われることになるので、財務省がこういう書き換えを行うということは、通常ではあり得ません。

契約当初の文書とは違うものを国会議員に開示してしまったなど、担当者である官僚のとんでもないミスである可能性も考えられます。または、朝日が違うものを報道したかです。

財務省内で保管されている契約当時のものとされる文書は、すでに一部が情報開示請求を受けて開示されており、法律に基づいて開示されたものなので、財務省としては、そちらのほうが間違っていたとは絶対に言えません。

国会議員に開示されたものと情報開示請求で開示されたものは同じだという情報もあるので、財務省はどう説明するのでしょうか。ひょっとしたら、朝日の報道がおかしいと説明するかもしれません。

本件について、財務省の官僚が安倍政権への攻撃を意図してマスコミや国会議員に情報を流したという見方もあるようですが、これについてはかなり疑問符がつきます。

どのような経緯で朝日が情報を入手したのかはわかりませんが、そうした官僚による“倒閣”的な動きではないでしょう。もし仮に書き換えが事実であれば、あくまで財務省の一官僚のミスとして処理されるでしょうし、法的に罪を問われるのも官僚個人だからです。安倍晋三首相や麻生太郎財務相は関係ないので、そもそも倒閣運動にはなり得ないからです。

そうして、倒閣運動という意味では、2月に発覚した厚労省による裁量労働制に関する調査データ異常問題のほうが注目されるべきです。厚労省のデータ異常問題は、野党による国会での追及で公けになりましたが、その経緯に疑問を感じます。

通常、厚労省の重要な政策や情報の公開についてはまず、すべて厚労省の労働政策審議会(労政審)に並べられ、調査審議されることになっています。

今回のデータ異常は、この労政審を経ずに閣僚答弁されてから、野党が追及し、野党の部会で厚労省からデータ提供されたものですが、このプロセスは通常ではあり得ません。

そもそも、この調査の企画は旧民主党時代にされていますから、こちらのほうがよほど“官僚による倒閣運動”である可能性を感じます。

いずれにせよ、6日までに財務省から発表される報告の内容が焦点となります。そうして、今のところ私自身は、朝日新聞の誤報である可能性が高いと思います。

いずれにしても、森友学園に関する財務省の決裁文書が「書き換えられた疑いがある」と報じられたことを受けて、NHKの日曜討論で、野党の一部から「事実であれば安倍内閣は総辞職すべき」との意見も出たといいますが、これは全くの問題外の外であり、この野党の意見は橋にも棒にもかかりません。

実際にどのような内容だったのか、以下に一部を紹介します。


NHKの「日曜討論」で、「森友学園」への国有地売却に関する財務省の文書が書き換えられた疑いがあると一部で報じられたことについて、野党側は政府に事実関係を明らかにするよう求め、事実であれば安倍内閣は総辞職すべきだという考えを示しました。 
・これについて、立憲民主党の福山幹事長は「公文書を事後に書き換えることは普通はありえない。別の物が出てきたということになれば大問題で、状況によっては罪に問われる問題になってくる」と指摘しました。 
・そして、野党側は政府に対し事実関係をすみやかに明らかにするよう求めるとともに、文書の書き換えが事実であれば安倍内閣は総辞職すべきだという考えを示しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180304/k10011351221000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_006
相変わらず、無茶苦茶な論理です。極端なことをいうと、犯罪者が一人出たら、その責任は警視庁にあるから、警視庁にあるから、警視総監をはじめ、警視庁全体が辞任せよと言っているのと何も変わりありません。

そこまでいかなくても、企業組織で、財務部の部員が何か間違いをしでかしたら、取締役会で、取締役がその問題をとりあげ、社長と財務部担当の役員と財務部長は無条件で辞めよと言っているようなものです。

無論、これらの人々が、大きな不正に直接関わっているというのなら話は別になるのでしょうが、無条件で辞めろなどと、取締役あたりが、発言すれば、それこそその取締役が解任されるかもしれません。

それに、本当に安倍内閣が辞職したとすれば、また選挙ということになります。そうなると野党はボロ負けすることになります。最初は、一見野党が有利なようにみえても、選挙期間中に事実が有権者に理解されるようになり、それこそ、希望の党があっと言う間に勢いを失ったような状態になることでしょう。

野党は、昨年の「もりとも」問題追求から一歩も進歩していないようです。

それにしても、ブログ冒頭の記事の高橋氏が主張するように、財務省解体か朝日新聞の解体かということになれば、どちらに転んでも、安倍政権は無論のこと、国民にとっても良いことになります。

財務省が解体になれば、10%増税は確実に見送られることになると思います。これによって、市場が好感し、株価もあがり、個人消費も伸びることが期待できます。朝日新聞が、解体ということになれば、朝日新聞が、朝鮮人女性を「強制連行」し、「従軍慰安婦」にしたとの吉田清治の虚偽証言報道を2014年まで30年以上にわたって放置、訂正することがなかったことなどに象徴される、朝日のフェイク暴動に煽られるような人が減ることになります。

本当は、両方とも(ついでにNHKも)解体されるのが、一番なのですが、諺に「二兎を追う者は一兎をも得ず」というのがある通りで、今回はどちらか一方が解体されることを期待したいものです。

これから、どうなっていくのか、まずは6日が楽しみです。

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2018年2月13日火曜日

キム・ジョンナム氏暗殺事件 背景に後継問題の密告か―【私の論評】なぜ中国は今頃この事実を公表したのか?

キム・ジョンナム氏暗殺事件 背景に後継問題の密告か


1年前にマレーシアで北朝鮮のキム・ジョンナム(金正男)氏が暗殺された事件について、中国政府関係者は、北朝鮮のナンバー2とされたチャン・ソンテク氏が以前、中国を訪問した際、当時の胡錦涛国家主席に対し、ジョンナム氏を北朝鮮の最高指導者にしたいという意向を明らかにし、この情報がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長に伝えられたことが事件の引き金になったという見方を示しました。

この事件は、ちょうど1年前の去年2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で北朝鮮のキム・ジョンウン委員長の兄のジョンナム氏が、猛毒のVXで暗殺されたものです。

この事件について、中国政府の関係者はNHKの取材に対し、6年余り前に死去した北朝鮮のキム・ジョンイル(金正日)総書記の後継問題が背景にあることを明らかにしました。

それによりますと、死去から8か月たった2012年8月、当時、北朝鮮のナンバー2とされ、キム・ジョンウン委員長の叔父にあたるチャン・ソンテク氏が、北京で中国の胡錦涛国家主席と個別に会談した際、「ジョンイル氏の後継にはキム・ジョンナム氏を就かせたい」という意向を伝えたということです。

この会談は、当時、中国の最高指導部のメンバーだった周永康政治局常務委員が部下を使って盗聴しており、周氏は翌2013年はじめに、北朝鮮の最高指導者となっていたキム・ジョンウン氏に会談の内容を密告したということです。

周永康 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
この年の12月、チャン氏は国家反逆罪などで処刑され、さらにジョンナム氏は去年2月にマレーシアで暗殺されており、中国政府は、周永康氏によってもたらされた情報がキム・ジョンウン委員長のげきりんに触れ、事件の引き金になったと見ています。

なぜ周永康氏がキム・ジョンウン委員長に情報を伝えたのか詳しい理由はわかりませんが、当時、周氏の周辺には汚職捜査の手が及んでおり、周氏としては、北朝鮮とのパイプを利用することで指導部の動きをけん制しようとしたのではないかとの見方が出ています。

その後、周氏は汚職や国家機密漏えい罪などに問われて無期懲役の判決を受けましたが、関係者によりますと、北朝鮮への密告が国家機密漏えい罪に当たると判断されたということです。

中国政府は、ジョンナム氏暗殺事件について終始沈黙を守っていますが、今回確認された情報は、今後の中朝関係を読み解くうえで重要な手がかりになりそうです。

周永康氏とは

中国の周永康元政治局常務委員は、江沢民元国家主席に近く、前の胡錦涛政権で最高指導部入りし、警察や情報機関などを統括する公安部門の責任者を務めて強大な権力を握っていたとされます。

周永康氏は江蘇省無錫出身の75歳。北京石油学院を卒業し、1980年代から90年代にかけて石油工業省の次官や国有会社の中国石油天然ガスの社長などを歴任し、いわゆる石油閥の大物と見なされてきました。

1999年からは四川省トップの共産党書記、2002年からは警察にあたる公安省のトップを務めました。そして、2007年に共産党の最高指導部である政治局常務委員に上り詰めました。

周氏は、当時9人いた政治局常務委員の中で序列は9位でしたが、犯罪捜査や治安維持などを担う公安部門や情報機関をはじめ、検察や裁判所まで管轄する中央政法委員会のトップの書記を務めていたため、強大な権力を握っていたとされています。

周氏は、一時、最高指導部入りの可能性も指摘され、その後失脚した薄煕来元重慶市書記の後ろ盾だったと見られていて、薄元書記と共謀して習近平指導部の転覆を企てていた疑惑が持ち上がるなど、胡錦涛前国家主席や習近平国家主席と激しく対立していたことが明るみに出ました。

薄煕来(はくきらい)
そして、「虎もハエもたたく」という腐敗撲滅のスローガンを掲げて大物の摘発に乗り出した習指導部のもとで身柄を拘束され、2015年6月に汚職や国家機密漏えいの罪で無期懲役の判決を受けました。このとき、国営新華社通信は「裁判所は、一部の犯罪事実の証拠は国家の秘密にかかわるため非公開にした」としていました。

判決言い渡しの模様は中国国内で国営テレビによって生中継され、以前は黒かった髪の毛が真っ白になって出廷した周氏の姿に国民の間では衝撃が走りました。

髪の毛が真っ白になって出廷した周
中国の最高指導部経験者が汚職などの罪で有罪判決を受けたのは、周氏が初めてです。

チャン・ソンテク氏とは

チャン・ソンテク氏はキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長のおじで、キム委員長が、死去した父親のキム・ジョンイル総書記の権力を世襲したあと、後見人とされた人物でした。

チャン氏は1946年に東部のハムギョン(咸鏡)北道チョンジン(清津)で生まれ、妻はキム総書記の妹のキム・ギョンヒ氏でした。

キム・イルソン(金日成)総合大学を卒業したあと入党したチャン氏は、キム総書記とのつながりを背景に頭角を現し、党の筆頭部局である組織指導部の第1副部長などを歴任しました。2010年には国防委員会の副委員長に就任し、2011年のキム総書記の葬儀では、キム委員長とともに、ひつぎを載せた車に付き添って歩きました。

チャン・ソンテク氏
北朝鮮の経済改革や外資誘致で主導的な役割を担っていたチャン氏は、中国との経済協力に積極的に取り組み、2012年に北京を訪れた際には当時の胡錦涛国家主席と会談するなど、中朝間のパイプ役を担っていました。

しかし、2013年にチャン氏は、「反党、反革命的な行為をした」などとして、すべての職務を解任されて党から除名されたうえ、特別軍事裁判で「国家を転覆させようとする極悪な犯罪を行った逆賊だ」として死刑判決を言い渡され、直ちに処刑されました。

【私の論評】なぜ中国は今頃この事実を公表したのか?

さて、上の記事により、北朝鮮の金正恩が、叔父である張成沢(チャン・ソンテク)氏を処刑、兄である金正男を暗殺した理由が見えてきたように思います。

さすがに、いくら北朝鮮が軍事独裁体制の国家であったにしても、張成沢氏と金正男氏を殺害するのはやりすぎではないかと思っていましたし、このようなことをするには余程の理由があるのだろうとも考えていました。

その理由がこれだったわけで、ある程度納得のいくものでした。無論、だからといって金正恩が、これら二人を殺害したことを認めるというわけではありません。このような残忍な殺害は絶対に許すことはできません。

とはいいながら、金正恩が残忍であることを前提としたうえで、なぜそのようなことになったのか合点がいくということです。

2012年8月、当時張成沢氏が、北京で中国の胡錦涛国家主席と個別に会談した「正日氏の後継には金正男氏を就かせたい」という意向を伝えた当時は、北朝鮮内部には正男氏を後継にすべきとする派閥と、正恩氏を後継にすべきという派閥があり、これらが熾烈な争いをしていたのでしょう。

そうして、結局のところ正恩派が勝利を収めて、張成沢氏は処刑され、正男氏は暗殺されたのです。もし、正男氏側の派閥が勝っていれば、正恩が暗殺されることになったかもしれません。無論、正男氏はそのようなことはしないかもしれませんが、派閥の力学などでそのようなことになる可能性も十分あります。

金正恩時代の粛清政治は、彼が最高指導者になった翌2012年から始まりました。7月15日の政治局会議で、父・金正日氏が金正恩氏を支える側近として抜擢した朝鮮人民軍参謀長の李英鎬(リ・ヨンホ)氏が電撃的に解任され、表舞台から消え去りました。そうして、おそらく処刑されたと考えられます。

李英鎬(リ・ヨンホ)氏(写真右)
この粛清劇については叔父である張成沢氏が主導したとの説もありますが、最終的に金正恩氏が決断したのは間違いないでしょう。

金正恩氏が主導する粛清政治が本格化するのは、2013年からでした。先述の李氏の粛清を主導したとされている張氏が、北朝鮮メディアで「犬にも劣る人間のゴミ」と罵倒されたうえ、時をおかず処刑されました。張氏処刑以後、金正恩氏は北朝鮮史上希にみる恐怖政治を始めました。暴君へと変化するターニングポイントがこの時だったと言えるでしょう。

金正恩氏の恐怖政治の対象は政治家だけにとどまりませんでした。2015年3月には、金正恩氏の妻である李雪主(リ・ソルチュ)夫人も一時期在籍していた「銀河水管弦楽団」のメンバーらが銃殺されました。北朝鮮での銃殺刑は珍しくないですが、メンバーらは凄惨きわまりない殺され方で銃殺されたと伝えられています。

銀河水管弦楽団
同年5月には、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長が公開銃殺されました。この時は人間を文字通り「ミンチ」にする「高射銃」が用いられました。北朝鮮の歴史は、国内の派閥闘争と粛清の歴史でした。しかし、わずか7年間で、ここまで大規模な粛清の嵐が吹き荒れるのはありえませんでした。

公開処刑された玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)氏
極めつけは、昨年2月に金正恩氏の母親違いの兄である金正男氏が猛毒のVXによって暗殺された事件です。

金正恩氏の父である金正日氏は、叔父の金英柱(キム・ヨンジュ)氏や母親違いの弟である金平日(キム・ピョンイル)氏との後継者争いに勝利し、最高指導者に登り詰めました。しかし、建国の父である金日成氏の血を引くこの二人を手にかけることはありませんでした。

一方、金正恩氏は金正日氏の長男である金正男氏を暗殺しました。北朝鮮の権力闘争史上、初めて金日成氏の血を引く身内に手をかけるというタブーを犯したのです。

残忍きわまりない金正恩氏の恐怖政治も2017年に入って以降なりを潜めているという説もあります。その理由として金正恩体制が磐石になったからという分析もありますが、はたしてそうなのでしょうか。

今のところ金正恩氏は核・ミサイル開発など、対外的な政治に重きを置いています。これがある程度落ち着いた時、必ずや国内統治に関心が向きます。その時、またもや金正恩氏の恐怖政治の嵐が吹き荒れるかもしれないです。

このような状況ですから、北朝鮮では現状では、中国のような派閥はないようにも見えます。あったにしても、寝たふりをしているのでしょう。派閥が形成されたり、過去の派閥が蘇ったりすれば、金正恩は、ただちに派閥の首謀者やその取り巻きを処刑することでしょう。

これでは、誰も怖くて、派閥など作れません。だから、北朝鮮からは派閥争いなどの情報はありません。現状では派閥はないのでしょう。そのため、北朝鮮の意思=金正恩の意思、もしくは金正恩を後継者にすべきと主張していた派閥の一強、ということになっているものと考えられます。

もし、金正男氏が後継者になっていたら、北朝鮮にも少なくとも中国のように派閥があったかもしれません。そうして、これらの事実がもう一つの疑問に答えてくれます。

それは、なぜ中国側が今頃になって、金正男氏暗殺事件の背景に後継問題の密告があったことを表に出したかということです。

その理由は、上記のように現在の中国の体制は、習近平派と胡錦濤派が協調して、江沢民派を一掃しているような状況であり、金正恩は胡錦濤に恨みを抱いており、それと協調する習近平に対しても敵意を抱いているということがあります。要するに金正恩は中国の現体制には敵対的なのです。

だから、現在の中国は北朝鮮にいうことを聴かせることはおろか、効果のある制裁もできない状況です。

そんな中で、習近平はトランプ氏に北朝鮮制裁をすることを迫られています。これについては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【お金は知っている】国連の対北制裁強化で追い込まれる習主席 「抜け穴」封じなければ米から制裁の恐れ―【私の論評】中国が米国の要求を飲むのは時間の問題(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では現在の中国は軍事力では米国に遠く及ばないのは無論のこと、金融大国の米国に本格的な金融制裁をされれば、とんでもないことになるため、対北制裁に関して中国は、米国の要求を飲むのは時間の問題であろうことを掲載しました。

ただし、上でも示したように、現在の北朝鮮は中国に対して敵対的であり、中国の言うことなどなかなか聞きません。また、習近平派、胡錦濤派以外に、北朝鮮に近い勢力もあるため、たとえ習近平が対北制裁強化をしようにも限界があるのです。

私は、中国がこの限界を米国に理解してもらうため、今頃になって金正男氏暗殺事件の背景に後継問題の密告があったことを公にしたのだと思います。

習近平も、どう頑張っても出来ないものは出来ないし、限界があることを米国に示そうとしたものと思います。

さて、これに対して、トランプ氏は次の一手をどのように打つのでしょうか。私としては、次には海上封鎖をするのではないかと思っています。

現在でも、これに近いことを実行しています。日本の海自も戦後一度も踏み入ったことのなかった黄海に護衛艦や航空機を派遣して監視活動をしています。

今後は、さらにこれを強化して、臨検なども含む事実上の海上封鎖をするのではないかと思います。それでも、効果がなければ、さらに機雷を敷設して完全封鎖ということもありえると思います。そうなると、もう戦争状態に入ったといっても良いと思います。

そうして、中国はこれを黙認することでしょう。それでも、陸上から物資を供給するなどの制裁破りなどもありえますが、これは微々たるものです。海上封鎖がされれば、さすがに北朝鮮も音を上げる可能性があります。

それに、海上封鎖ということになれば、これはもう、戦争一歩手前ということになり、北朝鮮に対する今までにない強力な圧力になると思います。

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2017年12月12日火曜日

「党名への嫌悪感浸透、再生困難」立民・希望・民進ぶった切り 新著『“小池”にはまって、さあ大変!』が話題の安積氏―【私の論評】野党・労組は選挙結果は有権者の声であるという事実を再認識せよ(゚д゚)!


写真はブログ管理人挿入 以下同じ
特別国会は9日閉会し、永田町では野党を中心に政界再編に向けた動きが加速しそうだ。翌年の政党交付金の確保を目的に、これまでも年末になると新党結成や議員の引き抜きが行われてきた。民進党分裂劇に迫った新著『“小池”にはまって、さあ大変!』(ワニブックスPLUS新書)が話題となっている、ジャーナリストの安積明子氏に、立憲民主党と希望の党、民進党の展望について聞いた。


「立憲民主党が野党第1党になったのは、『小池百合子都知事(当時、希望の党代表)に排除された、かわいそうな人たち』という同情票も大きい。だが、党内モラルや政策をみれば、政権を担える政党ではない。期待もしぼんでいくでしょう」

安積氏はまず、こう言い切った。

党内モラルとは、ひどい女性醜聞が報じられた青山雅幸、初鹿明博両衆院議員への「大甘処分」のことだ。除名を避けた対応について、安積氏は「その程度のモラルしかない」と言い切った。

左:初鹿明博、右:青山雅幸(ともに公式サイトより)
 朝鮮半島情勢が緊迫するなか、安全保障法制や憲法改正に反対を貫く「ガラパゴス左派色」の強さも、安積氏が「政権を担えない政党」と考える理由の1つだという。

小池氏が立ち上げ、玉木雄一郎代表が引き継いだ希望の党はどうか。共同通信の最新世論調査では、政党支持率は3・2%で、立憲民主党の12・5%に遠く及ばない。

希望の玉木代表
 安積氏は、玉木氏について「埋没への危機感が強いが、『小池カラー』を払拭できていない」と指摘し、続けた。

「小池路線と相いれない現職議員に加え、衆院選で落選した人たちは、『希望を離脱した場合、損か得か』を見極めようとしている。キャリアが浅い玉木氏に、党内をまとめる力量・貫禄があるか、心許ない」

残る民進党は、前出の世論調査で支持率1・8%だった。

大塚耕平代表は「全員が、この党を中心とした勢力が再生し、与党と対峙(たいじ)できる固まりになっていくことを目指している」と語るが、実態は違うようだ。

安積氏は「民進党という党名への嫌悪感は浸透している。立憲民主党が、民進党の参院議員や地方議員を離党させて受け入れることはあり得る」といい、野党再編の可能性を示唆する。

2019年参院選まで2年を切るなか、自分たちの生き残りもかけて、センセイたちが右往左往する師走となりそうだ。

【私の論評】野党・労組は選挙結果は有権者の声であるという事実を再認識せよ(゚д゚)! 

立民・希望・民進党の党内モラルの欠如、朝鮮半島情勢が緊迫するなか、安全保障法制や憲法改正に反対を貫く「ガラパゴス左派色」の強さも大問題ですが、それ以外に彼らの行動にはどうにも納得できないところがあります。

それは、いまだにこの三党が合同で、「もりかけ」問題を引き継き国会で追求しようとの動きです。

立憲民主党、希望の党、民進党が合同で「森友・加計追及チーム」を結成しました。多くの国民はもううんざりしているのにまだやるつもりです。

選挙で勝利した安倍総理は今もなお謙虚に説明を続け、国民の信頼を取り戻す方針を貫いています。一方で野党は安倍総理の信頼回復阻止をミッションに掲げ、ここにきて3党がドリームチームを結成する動きがあると明かしたのです。

ドリームチーム(Dream Team)とは、クラブやリーグの枠組を越えて集められた優秀な選手により構成される、国家や地域を代表するチームのことです。

事例としては、1992年バルセロナ五輪バスケットボール男子アメリカ合衆国代表及び1994年バスケットボール世界選手権アメリカ合衆国男子代表があります。

1992年バルセロナ五輪バスケットボール男子アメリカ合衆国代表
日本では野球日本代表において、プロ選手を揃えた場合にドリームチームと呼ばれる場合があります。

あれだけの予算と時間を使って結局何の成果もあげられなかったのに、まだやるつもりなのが信じられません。前川喜平と加戸前知事の証言を照らし合わせれば、前川喜平の勝手な思い込みだったということは明々白々なのに、少なくとも世論はそう考えたから選挙で自民党が勝利したのです。

加戸前知事は自らを顧みず、ありのままの事実を国会で証言していました。それが気に入っても気に入らなくても、特に公共放送のNHKは必ず平等に伝えないといけないのに明らかに前川証言だけを大量に伝えて、加戸守行さんの証言はものすごく小さくしか報道しませんでした。


少しでもインターネットを使う人、高齢者でも自分で使うか子供と話した人は北朝鮮問題が最大の争点だと気づいています。北朝鮮問題、消費増税 (選挙では実質的に争点とはならなかった)、安保法制が大きな塊で、安倍総理は解散して与党が大勝利したのです。
野党とマスコミが二人三脚で偏向報道で印象操作を仕掛けたにもかかわらず、国民は正しい情報を取捨選択し真実に辿り着いたのです。国民はこれからの日本をどうすべきなのかというところに関心があるわけで、すでに過去となった森友・加計学園問題に興味はないのです。
空気が読めない人は世の中にいる。「周りが見えない」「勘違い」「他人に厳しい」「人の話を聞かない」という人達です。しかし、国政に携わる人が空気が読めないのは最悪です。
「森友・加計学園問題追及ドリームチーム」を結成するという立憲民進党、希望の党、民進党という彼らはなぜ選挙で自民党が圧勝したのか、全くわかっていないようです。

典型的な「空気が読めない」人たちのようです。私自身は、いつも「空気」を読まなければいけないとは思ってはいません。これが行き過ぎると、息の詰まるような社会になると思います。

それこそ、いつも忖度ばかりして、話し合い、コミュニケーションがないような社会は、とんでもない社会になると思います。

しかし、衆議院議員選挙という日本における公職選挙制度に基づいて行われた選挙の結果、野党は惨敗しているのです。立憲民主党、希望の党、民進党あわせて100議席プラスアルフアの議席しか獲得できなかったのです。これに比較して、与党は大勝利です。

本来は、立民、希望の党、民進の三党をあわせて、130以上は議席を獲得していなければ、党勢を維持するだけでも容易なことではありません。今回は、議席数が減っただけではなく、党が分裂しています。これは、立て直すだけでも数年はかかるでしょう。

それに、彼らはかつて彼らを応援してくれた多くの支持者のことを全く蔑ろにしています。かつて、民主党だった時代彼らを応援してくれた人たちは、民主党の主張や公約に賛同して応援してくれたのです。それを勝手、党名を民進党に変えたり、あまつさえ、3つに分裂するなど、とんでもないことです。

私は、民主党や民進党の支持者ではありませんが、それでも、私がそうだったとしたら、このような有権者を裏切るようなことは絶対に許せないです。

その時々の選挙で、有利不利など多少のことはあるにしても、これだけの差がついてしまえば、どのように考えてて野党は惨敗であり、選挙公約における野党の公約などは国民により否定されたと考えるべきです。これは、「空気を読む」とか「忖度」の次元ではありません。

「もりかけ」問題など、大多数の国民には大きな問題ではなかったということです。
「○○調査追及チーム」というのは民進党にたくさんありましたが、他人よりも自分達を調査追及した方がいい人がたくさんいたようです。


「恥知らず」とはこういう人達のことです。
結局、彼らは安倍政権に対して政策議論が出来ないのです。まともにやり合えばやられる。だからいつまでも「もりかけ」なのです。
しかし、加計学園獣医学部は来年4月開学 認可される見通しになりました。森友もすでに逮捕されて司直の手に移っています。この状態で一体彼らは何を追及するというのでしょうか。

結局このドリームチームは、また何も成果を出せず、ドリームチームどころか、ナイトメア(悪夢)チームになってしまうのではないでしょうか。


ちなみに、なぜ彼らが「もりかけ」に執着するのか、ある動画を視聴していてわかったことがあります。その動画を以下に掲載します。




野党が「もりとも」問題に拘泥する理由については、22:00から話していますが、簡単にいえば、野党が「もりとも」問題に拘泥するのは、野党の支持母体である、自治労、官公労、日教組などの労働組合が野党がこれを追求すると大絶賛するということがあるようです。しかしこれは逆にいうと、野党が「もりとも」を追求しないと、圧力をかけるということなのでしょう。

これらの労働組合は完璧に思考が停止しているようです。それは、安倍総理の実行する金融緩和策について反対ということでも良く理解できます。これは、日本以外の国では、労働者の雇用を守るということで、リベラル・左派が支援する政策です。

本来であれば、労働組合も野党も、安倍総理の金融緩和策そのものには賛成すべきです。その上で、現状の金融緩和の欠点や、不備を批判してまともな金融政策を実施する方向にもっていくなどの政策論争をすべきです。

そのような政策論争をすれば、野党の存在意義もでてくるのですが、現状ではとくにかく安倍政権には何でも反対、安倍政権を潰すためなら何でもやるという状況です。このままだと、野党はますます弱体化していくばかりです。

そのうち、思考停止した労働組合が支持する野党はどれも、有名無実になるかもしれません。

安倍自民党は選挙で圧勝したのですから謙虚さよりも自信持って、日本を守るためにやるべきことをやってほしいです。多くの国民はそれを望んでいるのです。

今の野党と反日マスコミの連携を見れば、まずやるべきことは「スパイ防止法」の制定です。これらを一網打尽に逮捕して排除した方が、憲法改正がスムーズにできます。実際、施工したら、明々白々たる証拠に裏付けされ確実に逮捕される議員もでてくると思います。

そうして、本来ならば日本では立憲主義(立憲民主党の主張は全く異なる)を根付けるべきと主張したいところですが、今の日本の政治の状況はそれどころではありません。それ以前に、野党とその支持母体である労働組合は、選挙の結果は有権者の声であるという基本的な事実を再認識すべきです。

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2017年7月14日金曜日

【炎上】テレビ朝日が蓮舫の「差別主義者、排外主義者」発言をカットして放送。不自然なVTRに―【私の論評】情報源が新聞・テレビだけの人は事実と情報操作を取り違える(゚д゚)!

【炎上】テレビ朝日が蓮舫の「差別主義者、排外主義者」発言をカットして放送。不自然なVTRに

腹BLACK 2017年7月14日

マスコミは安倍総理の「こんな人たちに負けるわけにはいかない」発言は散々偏向報道したくせに、民進党・蓮舫代表には忖度するようだ。

テレビ朝日の不自然な放送。

世間で最も注目されている部分が編集でカットされている。蓮舫は記者からの質問に対して次のように回答していた。

※太字の部分はテレビ朝日がカットした部分

蓮舫「我が国におきましては、戸籍というのは優れて個人のプライバシーに属するものであり、これまで私も言ってきましたけれども、積極的にあるいは差別主義者、排外主義者の方たちに言われてそれを公開するようなことが絶対にあってはいけないと今なお思っています」

ひとつなぎの発言であるため、なにも編集を加える必要はないはずなのに、テレビ朝日は蓮舫代表に気を配り、問題発言をあえて放送しなかった。

netgeek編集部の解説入り動画。

途中でシーンが飛んでいるので映像が継ぎ接ぎでつくられていることがはっきりと分かる。会見で蓮舫代表は確かに戸籍謄本の公開を求める国民を「差別主義者、排外主義者」と呼んでいた。証拠動画は以下の記事に残っている。

参考:【速報】蓮舫「戸籍謄本を公開するなんて言ってませ~ん!残念でした~!」

テレビ朝日は加計学園問題の決定的な証言もきちんと放送しなかった。加戸前知事の発言を16分13秒中に27秒しか使わなかったのは不自然だ。△マークの中で最も×に近い。

加計学園問題に関する参考人招致における各メディアの加戸愛媛県知事の発言の取り上げ方



今回の蓮舫代表の発言カットにより、皮肉にも加戸前知事が言った「YouTubeだけが事件の真実を表していた」という趣旨の発言と同じ結果になった。マスコミは結論ありきで情報操作を行い、国民を洗脳しようとしている。大げさな表現に聞こえるかもしれないが、森友学園、加計学園という2連続の冤罪で安倍内閣の支持率が急落したのを見ればマスメディアの影響は大きいと実感させられる。

テレビしか見ない人は騙されるに違いない。



テレビ朝日の放送では、蓮舫代表が会見でいかにも正論を言っているかのような雰囲気がつくられていた。肝心の「差別主義者、排外主義者」発言をなぜカットしたのか正当な理由を説明することはできないはずだ。

マスコミはなぜか森友学園問題での辻元清美の疑惑も、加計学園での玉木雄一郎議員の獣医師会との癒着も全然放送しない。おかしいことはおかしいと声を上げていきたい。

【私の論評】情報源が新聞・テレビだけの人は事実と情報操作を取り違える(゚д゚)!

上の情報操作をされたテレビ朝日のVTRの元の動画(蓮舫代表定例会見)を以下に掲載します。



蓮舫代表の「差別主義者、排外主義者」という表現は、昨日もこのブログで主張したように、蓮舫代表が戸籍謄本などの資料を公開すべき考える国民のことを指しているとしかとりようがありません。

公開しなくても良いと考える国民も存在することでしょう。しかし、公開すべきと考える人も多いはずであって、しかもそれは疑惑を払拭する手段としてはもっともわかりやすいものであると考えられます。

こういう国民を「差別主義者、排外主義者」とレッテルを貼っているわけです。これをテレビ朝日は、カットしているわけです。この部分は確かにかなり重要な部分です。

これは、テレビ朝日がこのようにあまりにも不自然な情報操作をするので、目立ちますが、上の「加計学園問題に関する参考人招致における各メディアの加戸愛媛県知事の発言の取り上げ方」の表をみてもわかるように、新聞でも、テレビでも不自然な情報操作をしているところかあります。

このような不自然な情報操作は、無論今に始まったことではないですし、戦後急にそうなったということもありません。



これは、戦前とまったく同じ構造で、リベラル・左派系の識者とマスコミの官僚依存・デフレ体質での政権攻撃は、日本社会の伝統芸と言って良いくらい、くりかえされてきたことです。これは、戦前も今でも驚くほど類似しています。ただ、当時と現代とでは、テクノロジーが発展して、現在ではテレビがあることと、ネットがあるという違いがあるというくらいなものです。

そうして、このような戦前の状況に対して、現在ではネットがあるので戦前の過ちは繰り返されないだろうという人々もいますが、それも心許ない状況です。

確かに、戦前はネットは存在していませんでした。しかし、それに変わるものとして、いくつかの小新聞がありました。しかし、この小新聞の多くは確かにまともな報道をしていたものも多数あったのですが、あまりにも弱小でした。

これに対して大新聞は、戦前には戦争を煽るような報道をしていたにもかかわらず、敗戦による決定的破綻以降は被害者面をしています。今回の安倍政権破壊キャンペーンは一体どうなるのでしょうか。

マスメディアの一角を担う新聞が、日刊新聞として発刊されだしたのが1870年(明治3年)からです。

当初、明治政府は、新聞の発行を奨励していたのですが、征韓論や民権論の流布をみて、政府への批判を抑えるために、明治8年、名誉毀損法や新聞条例を制定、そして罰則規定を設け、さらに発行禁止・停止処分を行いました。新聞は、猛烈な政府攻撃を行ったのですが、政府は、記者を禁固、禁獄処分にしました。

政府批判を繰り返す「大新聞(おおしんぶん)」といわれた政論新聞や、反骨ジャーナリストによる「独立新聞」は、政府の度重なる言論弾圧によって次々と抹殺されてしまいました。代わりに生き残ったのが「小新聞(こしんぶん)」といわれる商業新聞です。これは、一般庶民や婦人女子を対象にした娯楽本位のものでした。 朝日新聞 や読売新聞など、戦前・戦中を生き延び現存する大手新聞社の出自のほとんどがこの「小新聞」です。

また、毎日新聞は福地源一郎の「東京日日新聞」を淵源とします。これは明治政府の官報という性格のものでした。ちなみに福地は、明治維新前は幕府側に付き、維新後は薩長の明治政府に寝返った人物で有名です。

現存する大手新聞社の成り立ちは、娯楽本位の商業新聞か政府の公報(言いなり)機関だったのです。

さて、もともとは「小新聞」だった、新聞社のうち朝日新聞や、毎日新聞のように大新聞に成長したものもありました。

これら大新聞が、戦前には戦争を賛美しだしたのです。特に朝日新聞のそれは、酷くまさに戦犯といっても良いくらいの有様でした。しかし、マスコミが戦争を賛美するのはこのときが始めてではありませんでした。

その兆候は明治後期の日露戦争時からありました。戦争に消極的だった政府を煽って戦火を拡大させたのは、マスコミと言われています。戦中には「神風が吹いた」などと吹聴しながら、戦後には簡単な自己反省・批判を紙面に掲載しました。マスコミがある出来事や人物を煽ったり、持ち上げたりして、しまいに突き落とすやり方は今も昔も変わりません。

特に朝日新聞社は、満州事変が始まると戦争推進派の評論家などを動員し全国で講演会や戦地報告会を多数開催しました。またテレビ以前の映像メディアとして「ニュース映画」というものがあったのですが、朝日のカメラマンが現地で撮影してきた事変のニュース映画も全国で多数公開されました。

戦中のニュース映画

昔は普通の映画館に隣接して全国各地に「ニュース映画専門館」があったことを、団塊の世代ならかろうじて覚えているでしょう。もちろん、これらの朝日のキャンペーンは、この戦争が正義の戦いであるから、国民は軍部の方針を支持するように訴えたものです。
 
それだけではまだ不充分だと朝日は戦意高揚のための「国民歌謡」の歌詞を全国から公募しました。しかし応募作の中には朝日の意に沿うような作品がなかったのでしょう。結局朝日新聞記者の作品を当選作としプロの作曲家に作曲を依頼し完成したのが『満州行進曲』です。これは大ヒットし親しみやすい曲調からお座敷などでも盛んに歌われました。残念ながら、戦後作られた「反戦映画」にはこうしたシーンはほとんど出てきません。


当時、世の中には新聞を読まない人、ニュース映画を見ることができない人もたくさんいたのですが、そういう人々にこの歌は「戦争することが正しい」と教えました。その結果日本に「満州を維持することが絶対の正義である」という強固な世論が形成されまし。

軍部がいかに宣伝に努めたところでそんなことは不可能です。やはり、「広報のプロ」である朝日が徹底的なキャンペーンを行なったからこそ、そうした世論が結成されたのです。それゆえ軍部は議会を無視して突っ走るなどの「横暴」を貫くことができたし、東條(英機)首相も「英霊に申し訳ないから撤兵できない」と、天皇を頂点とする和平派の理性的な判断を突っぱねることができたのです。
 
新聞が、特に朝日が軍部以上の「戦犯」であるという意味がこれでおわかりでしょう。

朝日新聞社にとって極めて幸いなことに、戦後の極東軍事裁判(東京裁判)によって東條らは「A級戦犯」とされましたが朝日にはそれほどの「お咎め」はありませんでした。そこで朝日は「A級戦犯である極悪人東條英機らに弾圧されたわれわれも被害者である」という世論作りをこっそりと始めたのです。

たとえばその手口として「反戦映画」に「新聞社も被害者」というニュアンスを盛り込むというのがあります。「よく言うよ」とはこのことですが、特に団塊の世代の読者たちはずっと騙され続けてきたようです。いやひょっとして、今も騙されている人がいるのではないか。身近にそういう人がいたら、是非この一文を読ませてあげてください。

そして、戦後の大新聞はかなり画一的になってしまいました。なぜ日本の新聞がかくも画一的になったかといえば、その原因は戦時体制に遡ります。

近代日本における新聞の普及に一番役立ったのは戦争でした。特に日露戦争では朝日と毎日が、地方新聞の割り当てまで奪って、自社の記者を戦地に派遣し、写真、電送といった新技術で紙面競争をし、軍艦同乗記などのルポもので読者を獲得しました。

満州事変の時には、当初粛軍ムードだった朝日に対し在郷軍人会が不買運動をおこしたのです。あわてた朝日内部では販売が主導権を握り、毎日と同じく戦争賛歌の論調になっていきました。

部数へのこだわりが編集内容を簡単に変えたのです。当時、新聞は検閲の関係上、警察行政の管轄下にありました。やがて日中戦争が進んでくると、内務省警保局はより効率的に内容を検閲するため、新聞の数を減らしました。こうして1937年には1,422紙あったのが、1942年には情報局の管轄の下で一気に五十五紙にまで減りました。これが、現在に至る全国紙と地方紙一県一紙体制の始まりです。

このような上からの強制的な統合に対して、日本の新聞界は抵抗よりもむしろ歓迎しました。部数は十分に採算のとれる規模に拡大し、一県一紙体制の経営の安定で新聞社は事業体として近代化を遂げるきっかけを掴んだのです。但しそれは自由競争による淘汰を経ていません。あくまでも上からの近代化でした。検閲体制の下で、言論、報道の自由の大幅な制限を受け入れた代償として日本の新聞界の発展がもたらされたのです。

戦後、ドイツでは戦時中の新聞は全て廃刊になりましたが、日本の新聞は生き残りました。そしてこれが先進国に例をみない、異常な発行部数の多さにつながることになります。

“画一的” であるとか、“多様性がない”とかの問題より、売上げ(発行部数)のためなら、なんだってやる。その精神は、現代のマスコミに通じている。そのことの方が問題です。

そうして、戦後は戦争を賛美することに変わって、米国による“War Guilt Information Program"に従い、日本を貶めることに邁進したのが、大手新聞です。これは、太平洋戦争(大東亜戦争)終結後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP、以下GHQと略記)による日本占領政策の一環として行われた「戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画」です。ウォー・ギルトと略されることもある。

これについては、ここで述べていると長くなりますので、いずれまた機会を改めて論評します。

そうして、この大新聞の精神は現在のテレビ局にも受け継がれています。これは、当然といえば、当然です。大手のテレビ局と新聞社は同一の資本に属していることがほとんどです。いかにその資本関係を掲載します。

現在の資本関係
読売新聞グループ本社 - 日本テレビホールディングス(22.82%を保有)および日本テレビ系列局 
日本テレビはアール・エフ・ラジオ日本を45.26%所有 
朝日新聞社 - テレビ朝日ホールディングス(24.7%を保有)およびテレビ朝日系列局 
日本経済新聞社 - テレビ東京ホールディングス(33.3%を保有)およびテレビ東京系列局、日経ラジオ社(19.93%を保有) 
フジ・メディア・ホールディングス - フジテレビジョン(100%を保有)および系列局、ニッポン放送(100%を保有)、産業経済新聞社(40.0%を保有) 
東京放送ホールディングスはかつて毎日新聞社が大株主であり[8]、現在も役員を相互派遣している。
このような新聞社、テレビ局であるからこそ、情報操作をするのは当たり前といえば、当たり前です。

当然のことながら、情報源が新聞・テレビだけの人は多くのことで、事実とマスコミの情報操作取り違えることになります。このブログにも掲載したきたように、森友・加計問題なるものは、元々存在せず、マスコミの情報操作によって作為的に作り出されたものです。これで、内閣支持率がいっときでも落ちるのですから、やはり、戦前からのマスコミの伝統芸は未だ強く根付いていると言わざるを得ません。

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2014年9月24日水曜日

消費税再増税には海外からも懸念が示されることが増えている―【私の論評】増税DQNも、従軍慰安婦問題と同じ!初めに増税ありきで、あらかじめ準備したストーリーに合わせて事実をねじ伏せるような歪んだ記事を書いたり発言し続け、いずれ事実に復讐される(゚д゚)!

消費税再増税には海外からも懸念が示されることが増えている

消費税再増税の判断時期が12月に迫っており、消費税増税積極派は消費税の増税は「国際公約」でありこれを実行しなければ国際的な信頼が失われるという決まり文句がよく使われる。

ポール・クルーグマン氏

しかし、消費税増税後の日本経済の実態が明らかになるにつれ、海外からも消費税の再引き上げに懸念を示す意見が増えてきた。

例えば、アベノミクスを支持してきた米国のノーベル賞経済学者クルーグマン氏は「日本経済は消費税10%で完全に終わる」とし、逆に消費税は5%に戻して国民の期待インフレ率を引き上げるべきと述べている。

また、米国のルー財務長官は消費税率を4月に引き上げて以降、個人消費と投資が落ち込んでおり「経済活動の縮小による困難に直面している」と懸念を示し、日本に対して内需拡大を維持するための政策を要請した。

世界的には日本の財政再建の信頼性に対する関心よりも、消費税増税後に勢いを失っている日本経済がさらに増税によって景気が後退し、世界経済の足を引っ張る懸念のほうが即影響が出ることもあり関心が高いのではないか。《YU》

【私の論評】増税DQNも、従軍慰安婦問題と同じ!初めに増税ありきで、あらかじめ準備したストーリーに合わせて事実をねじ伏せるような歪んだ記事を書いたり発言し続け、いずれ事実に復讐される(゚д゚)!

上と似たような記事、昨日も掲載したばかりです。昨日は、米国ルー財務長官に関する記事を掲載しました。

米国ルー財務長官

最近では、増税関係の記事を掲載しても、あまり反応は良くなく、ブログへのアクセス数を増すためには、掲載しないほうが良いくらいなのですが、そんなことにはお構いなく、これは本当に重要なニユースですから、本日も取り上げることにしました。

上の記事で、クルーグマン氏は、「日本経済は消費税10%で完全に終わる」とし、逆に消費税は5%に戻して国民の期待インフレ率を引き上げるべき」と述べていることが掲載されています。

これは、当然のことであり、あたり前のど真ん中です。

デフレからなるべくはやく脱却するためには、"日銀の金融政策(無論金融緩和策)+政府による積極財政(減税、給付金、公共工事など)"が必要不可欠です。

デフレであった、昭和恐慌(日本国内で世界恐慌の呼称)も高橋是清はこれと同じ手段の経済対策を行い、世界で一番はやく世界恐慌から脱却しています。

このあたり前のど真ん中のデフレ脱却策をとることなく、今年4月からは8%増税がなされ、明らかに景気が落ち込んでいます。

一部には以下のような全くミスリーディングな報道もあります。
個人消費の格差鮮明 都市復調、地方は低迷  
 消費増税後の個人消費を巡って、復調する都市と低迷する地方の格差が鮮明になってきた。22日発表の食品スーパーの8月の販売統計では、首都圏を含む関東が4%超伸びた一方、中四国や近畿は減少が続いた。大都市部では高額品も売れ始めた。ボーナス増などが消費増につながっている都市部と、ガソリン高が家計を圧迫する地方の違いが、消費の二極化を引き起こしている。
詳細は、この日経新聞の記事をご覧いただくものとして、この記事は明らかにミスリーディングです。こんなことは、最初からわかっていることなのに、この記事では消費増税の逆進性が大きく影響してるのに記事ではそのことに関する説明が全くありません。

消費税の逆進性とは、消費税率が上がると低所得者ほど収入に対する食料品などの生活必需品購入費の割合が高くなり、高所得者よりも税負担率が大きくなるということです。

都市部では、統計上も明らかなことですが、地方よりも所得が高く、消費税増税をすれば、こうなることははっきりしています。

それから、以下の記事は上の記事よりは、まともなのですが、都市部の消費の復活を外国人の消費ということだけで説明しており、そういう側面は否めはしないものの、逆進性については全く触れてないということでは、ミスリーディングです。百貨店の売上向上は、消費税の逆進性によってかなり説明できると思います。
大都市では消費増税後初の前年同月比プラス・・・8月の百貨店売り上げデータをどう読むべきか?
上の2つは、ミス・リーディンクということですが、もっと酷いのもあります。
公明代表、消費税10%「引き上げなければアベノミクス失敗の烙印」
もうこうなると、完璧に意味不明です。増税DQNのレベルです。公明代表は、支持者に創価学会など多くの貧困層を抱えているはずです。本来であれば、消費税の逆進性に着目して、増税反対の立場をとるのがあたり前たと思うのですが、そうはならないのが本当に不思議です。

一方増税に関するまともな記事は、ここ最近では以下くらいのものです。
巻頭特集 第2部 日本経済に大異変!景気急降下、再びデフレへ ブレーンが決意の告白!本田悦郎・内閣官房参与「総理と刺し違えても、『消費税10%』は阻止します」
本田悦朗氏にはどこまでも頑張っていただきたいものです。

とにかく、増税に関しては、一部の例外をのぞいて、テレビも、新聞もDQN報道があまりにも大好きです。

阿比留瑠比氏

ところで、従軍慰安婦に関するDQN報道を続けてきた、朝日ですが、結局は間違いを認めざるをえなくなりました。それに関する、阿比留瑠比氏のFBのコメントがあります。それを以下に掲載させていただきます。


増税DQN報道、発言もこれと同じことです。

もう、経済政策の次元ではありません。経済理論でもありません。初めに増税結論ありきで、あらかじめ準備したストーリーに合わせて事実をねじ伏せるような歪んだ記事を書いたり、発言し続け、いずれ、事実に復讐されることになるのです。

阿比留氏は、いかのようなコメントもしています。


私も、この記事の初めのほうに掲載したように、最近では増税関連の記事を掲載しても、反応が少なく、徒労感を覚えることもあります。

それにしても、日本がデフレに陥ってから15年以上もたちます。朝日新聞の慰安婦DQN報道のように、30年も経ってから、ようやっと消費税増税DQNの報道や、発言が間違いであったという事実が明らかにされるということにでもなれば、あと15年もたたないと日本経済はまともにならないということにもなりかねません。

それだけは、避けたいものです。そうして、阿比留氏が語っているように、ネットにより状況は変わりつつあります。単なる、新聞などの部数などを超えて、事実は伝播し、影響は広がっていきます。時代は、変わったのです。私はそう思います。

皆さんは、どう思われますか?

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