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2020年4月16日木曜日

米軍コロナ禍、その隙に台湾を恫喝する中国の卑劣さ―【私の論評】東アジアで失敗続きの中国は、今後軍事的挑発をエスカレートし、台湾武力奪取の可能性大(゚д゚)!

米軍コロナ禍、その隙に台湾を恫喝する中国の卑劣さ
日本にも迫る中国海洋戦力による危機

台湾海峡を通過中の米海軍イージス駆逐艦「バリー」(写真:米海軍)

(北村 淳:軍事社会学者)

前回の本コラム(「米空母『コロナ感染』でチャンス到来の中国海軍」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60070)で取り上げたように、南シナ海で対中牽制作戦を実施していた米海軍空母「セオドア・ルーズベルト」は艦内で新型コロナウイルス感染が発生したため急遽グアム島の米海軍基地に撤収した。

 作戦中断ならびに乗組員上陸措置を巡ってセオドア・ルーズベルト艦長のブレット・クロージャー大佐とトーマス・モドリー海軍長官代理をはじめとする海軍指導部が衝突し、クロージャー大佐は艦長を解任されてしまった。しかし、モドリー海軍長官代理に対する批判が湧き起こり、モドリー氏は辞職に追い込まれた。

 現時点(4月13日)で、およそ5000名のセオドア・ルーズベルト乗組員のうち感染が確認されたのはクロージャー大佐を含めて600名(全乗組員に対するPCR検査は現在も継続中)に上る。70機の航空機を積載した空母セオドア・ルーズベルトは完全に戦列を離脱してしまった。

 新型コロナウイルス感染のために緊急出動が不可能となってしまっている米海軍空母はセオドア・ルーズベルトだけではない。横須賀を母港としている「ロナルド・レーガン」、シアトル郊外のブラマートンで出動調整中であった「カール・ビンソン」と「ニミッツ」の3隻の乗組員にも感染者が発生している。

 このように大平洋艦隊の空母が4隻も新型コロナウイルス感染に見舞われたため、当面の間は東アジア海域に米海軍空母打撃群が緊急出動することは不可能な状況となっている。そのため米海軍などでは、「中国軍が米海軍空母戦力の不在につけ込んで、台湾を武力恫喝したり軍事攻撃するようような事態が起こらなければ良いのだが」と真剣に危惧している。

台湾東岸沖に中国の空母艦隊が接近

 米海軍がそうした危機感を抱くことはけっして杞憂ではない。実際に中国軍は台湾周辺で活動を活発化させている。

 4月10日午前、中国本土からH-6爆撃機、KJ-500早期警戒管制機、それに4機のJ-11戦闘機という計6機の中国空軍機編隊が、バシー海峡上空を台湾南端沖から台湾東岸沖へ抜けて、西太平洋上空での遠距離機動訓練を実施した。台湾空軍機が緊急発進し、監視活動を行ったところ、往路と同じくバシー海峡上空を経て中国大陸へ戻っていった。

中国福建省と台湾の間が台湾海峡。台湾とフィリピン(正確にはマヴディス島)の間がバシー海峡

 中国空軍機が中国へ取って返したのと入れ替わりに、アメリカ空軍EP-3E電子偵察機が台湾南端の南シナ海沖上空で情報収集活動を実施した。また、その日の夕方、アメリカ海軍第7艦隊に所属し、横須賀を母港としている米海軍イージス駆逐艦「バリー」が、中国軍による台湾周辺上空や海域における威嚇的行動を牽制するために、台湾海峡に北側から進入し南下を開始した。すると中国海軍はミサイルフリゲート「南通」を派遣して、バリーの追尾を開始した。

 バリー(および南通)が台湾海峡を南下中の4月10日夜7時頃、長崎南西沖東シナ海を南下する中国海軍の空母艦隊を海上自衛隊駆逐艦「あきづき」とP-1哨戒機が確認した。空母艦隊は空母「遼寧」、052D型ミサイル駆逐艦2隻、054A型ミサイルフリゲート2隻、そして901型高速戦闘支援艦「呼倫湖」の6隻で編成されていた。

中国海軍「遼寧」(写真:統合幕僚監部)

 4月11日、東シナ海を南下してきたその空母艦隊は沖縄本島と宮古島の間のいわゆる宮古海峡を西太平洋に抜けた。南下してきた中国艦隊は南西方向へ転進し、バシー海峡方面へと向かった。

 台湾東岸沖に中国空母艦隊が接近してきたため、台湾海軍では厳戒態勢が発令され、軍艦が出撃準備を開始した。それとともに台湾軍当局は台湾市民に向けて、「わが軍は台湾周辺の空域と海域に対する警戒態勢を固めている。台湾市民は安心してください」とのメッセージを発した。

 台湾東岸沖をゆっくりと南下した中国空母艦隊はバシー海峡を抜けて南シナ海へと抜ける模様である(4月13日時点で公式確認は取れていない)。

東アジア「唯一」の空母で台湾を恫喝

 東シナ海を南下し南西諸島島嶼線を抜けて台湾東岸を回り込んでバシー海峡を南シナ海へと向かった中国海軍空母「遼寧」は、現時点において東アジア海域で作戦行動を実施中の「唯一」の航空母艦である。

 上記のように東アジア海域に展開している米海軍空母セオドア・ルーズベルトとロナルド・レーガンはともに新型コロナウイルス感染のために緊急出動ができず、このほかの米大平洋艦隊空母も台湾・日本周辺海域に急行できる状態ではない。

 佐世保を母港としている米海軍強襲揚陸艦「アメリカ」は、軽空母としての運用は可能であるが、現在までのところ運用可能な艦載機F-35Bは最大で13機といわれている。したがって、練習空母の域を出ていないとみなせる「遼寧」に対してすら“空母”といえる状態ではない。

 もちろん中国海軍が空母艦隊を台湾東海岸沖に展開させて台湾を軍事攻撃するような愚劣な作戦を実施することはほとんどあり得ないが、現時点において東アジアで「唯一」の航空母艦を台湾周辺海域で航行させるということは、明らかに台湾に対する恫喝ということになる。

 実戦における航空母艦の威力に関しては、アメリカ海軍内においても疑義が生じてきている。だが、航空母艦という強力で巨大な軍艦を派遣することの政治的意義は、依然として強いのである。

 実際、中国軍当局者たちは、「中国軍航空機や艦艇による台湾周辺での各種機動訓練は、台湾分離独立分子に対する斬首作戦ならびに台湾独立分子を援助しようとする外国勢力の介入を阻止するための抑止効果を期待してのものである」と繰り返し述べている。

 そして「このような各種訓練を繰り返すことにより、台湾独立分子は自らの企てが無謀であることと、もはや外国勢力による効果的な支援は期待できないことを悟るであろう。そして、そのように独立分子が目を覚ますまで、この種の訓練は繰り返されるし、さらに強化されることになる」と警告している。

危機感を共有しなければならない日本

 確かに中国側が宣伝しているように、少なくとも現時点においては、アメリカ海軍による強力な台湾支援は極めて厳しい状況にある。また、かつてはアメリカ軍や台湾軍が僅かながらも期待していた日本による何らかの支援も、新型コロナウイルスに対する日本政府の危機感のなさや無為無策から判断すると、そもそも期待することが誤っていたと考えざるをえない状況に陥っている。

 とはいっても、台湾に対する軍事的危機は日本にとっても全く同様の危機である。日本にはCOVID-19だけでなく中国海洋戦力による危機も差し迫っていることを、日本政府・国会は直視しなければならない。

【私の論評】東アジアで失敗続きの中国は、今後軍事的挑発をエスカレートし、台湾武力奪取の可能性大(゚д゚)!

米軍もコロナ感染で深刻なダメージを受けています。しかし、中国の人民解放軍もダメージを受けているはずです。

中国ウイルスは相手を選びません。中国人民解放軍内にも感染が広がっている気配があります。護衛艦や国産空母を備え、世界に海洋覇権を打ち立てようという解放軍も、ウイルス相手では勝手が違うのかもしれないです。

湖北省孝感市の解放軍空軍降兵軍保障部の軍官に新型肺炎感染が確認されたのは1月25日、すぐさま同じ部隊の200人が隔離されたと1月27日に香港蘋果日報が報じています。孝感市は武漢から70キロ離れた小都市です。

湖北省は解放軍唯一の空軍降兵軍(空降兵15軍)が配置され、武漢全体で5000人以上の兵士を有する。感染の恐れのある兵士たちは軍用機倉庫に隔離されたといいますが、そこは暖房設備もなく外と気温がそう変わらず、劣悪な環境であると、香港に拠点のある中国人権民主化運動情報センターが指摘していました。

その後、軍内の感染状況についてはほとんど情報がありませんでしたが、解放軍報が2月17日に、東部戦区の多くの軍官兵士が隔離監察を受けており、その中には新型ミサイル護衛艦「常州」艦長・余松秋も含まれていると報じていました。

小さな記事ではありますが、解放軍内で新型コロナウイルス感染が起きていることを公式に認めた記事です。過去、エイズやSARSの感染が軍内で発生したときも、解放軍内の感染状況は国家安全にかかわる問題として公表してこなかったことを考えると、この新型コロナウイルス感染はかなり大規模なものではないか、という憶測も流れています。

「常州」は、解放軍艦艇として初めて紅海での船舶救援オペレーションを成功させ、映画「オペレーション:レッド・シー」のモデルともなった解放軍・東海艦隊のエース艦です。感染が発生してからは厳格な管理、体温測定と消毒、隔離措置などを行い、今年の訓練、任務においての影響はない、としています。また余松秋艦長は招待所で1月30日から隔離監察を受けており、隔離先で訓練の難題を研究していたとされています。

また、中国人権民主化運動情報センターによれば、国産空母「山東」からも1人の軍人の感染が確認され100人が隔離中といいます。山東は大連港でメンテナンス中であり、3月に海南島の三亜軍港に戻る予定でしたが、帰港は遅れるといいます。

ちなみにCCTV4(国際チャンネル)で放送された最近の山東の様子は乗員全員がマスクをつけ、密閉式の完璧管理で防疫対策を実施しており、「死角なし、感染者ゼロである」と報じています。

このほか、武漢にある海軍工程大学が1月初め封鎖されたという情報が一部で流れています。

中国人民解放軍とて、中国ウイルスには相当を手を焼いているようです。では、中国人民解放軍もコロナ禍で手を焼いている最中に、東アジアで「唯一」の航空母艦を台湾周辺海域で航行させてまで、台湾に対する恫喝するのでしょうか。

その理由は以前もこのブログに述べた、台湾が独力で中国ウイルス封じ込めに成功したことにあると思います。当該記事のリンクを以下に掲載します。
新型コロナが証明した「独立国家」台湾―【私の論評】台湾が独力で中国ウイルス封じ込めに成功したことは、その後の世界に大きな影響を与える(゚д゚)!
flickerより Robin Huang 台湾国旗柄のビキニの女性 写真はブログ管理人挿入
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
今回の中国ウイルス禍で、台湾がウイルスの封じ込めに成功したことは、台湾国内のみではなく、世界に対して大きな貢献になりました。
もし、台湾が封じ込めに失敗し、中国に助けられるような事態になっていれば、そうして日本も大失敗していれば、何しろ、現状では米国が深刻な感染に悩まされている状況ですから、中国はアジアで大攻勢にでて、中国ウイルス後の新たな世界秩序は大きく中国側に有利なものに傾く可能性がありました。
中国としては、台湾が中国ウイルス封じ込めに失敗していれば、中国がイタリアなどのEU諸国に対して実施している、マスクや医療機器の提供や、医療チームの派遣などで微笑外交を台湾に対しても実行したことでしょう。

これにより、中国は今年1月の台湾総統選での蔡英文氏の再選により、失った台湾での失地回復を行うことができたかもしれません。

そうして、中国ウイルスが終息した後には、甚大な被害を受けた台湾に対して、莫大な経済的援助をすることになったと思います。

そうなると、台湾独立派が台頭した台湾を馬英九政権時代のように、親中派を増やすことができたかもしれません。

考えてみると、中国は昨年11月には、香港区議会議員選挙で親中派が敗北しています。今年1月には、台湾選挙で蔡英文総統が再選されています。いわば連敗続きでした。

中国ウイルスに関しては、韓国は当初は対策に失敗しましたが、最近では収束に向かっています。日本も、感染者が増えつつはありますが、それでも死者は相対的に少なく、中国や米国、EU諸国に比較すれば、中国ウイルス封じ込めには成功しています。

香港の対応も素早いものでこれも封じ込めに成功しています。中国国内で武漢における感染発生がまだ隠され、警鐘を鳴らした医者が警察に処分されていた1月1日前後、一国二制度のおかげで報道の自由がある香港メディアは問題を大きく報道し、市民に注意を呼び掛けました。

中国官僚のごまかしをよく知っている香港人が、2003 年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の教訓をしっかりと心に刻み、徹底的な対策をしたことも効果的でした。

中国は、中国ウイルスで、台湾、香港、日本がかなり痛めつけられていれば、得意の微笑外交で、台湾、香港、日本に対して存在感を高めることができたかもしれません。

しかし、台湾は世界的にみても、最高水準で中国ウイルスの封じ込めに独力で成功し、独立国としての意地をみせました。

今の中国が、台湾統一のためにできることといえば、軍事的な脅威をみせつけて、存在感を強調することです。

だからこそ、本当は中国人民解放軍の中にも感染者がいるにもかかわらず、遼寧で台湾を恫喝しているのです。

おそらく、遼寧にも欠員ででいるかもしれません。欠員が出て、未熟な交代要員を乗鑑させて急場をしのいでいるかもしれません。

それにしても、今後中国ウイルスが終息するにつれて、中国による台湾への恫喝はさらに度合いを強めていくかもしれません。

香港も中国ウイルスで中国に頼ることなく、収束をみせています。

そうなると、中国に残されている道は、もう軍事的な示威行動による恫喝でしか、存在感を発揮できなくなります。

米軍が中国ウイルスから早期に立ち直れば、今後も中国は軍事的な恐喝どまりで終わらせるかもしれませんが、そうでなければ、台湾を武力で統一してしまおうと考えるかもしれません。

本年2020年は、中国の二つの100年計画の一つ「小康社会の全面的実現」目標の期限である建党100周年の2021年より一年前であり、もしこの時点で台湾統一が実現できれば、習近平政権にとっては長期独裁を全党および人民に納得させるだけの効果を持つ歴史的偉業となるからです。

ウイルスの封じ込めと、台湾統一に成功すれば、これは、習近平が成し遂げた大偉業ということになります。今まで、際立った業績のが一切なかった習近平にとって大きな手柄となり、習近平体制が定着することになります。

この脅威は日本にとっても他人事ではありません。台湾の次は、尖閣、尖閣の次は、沖縄、その次は日本ということになるかもしれません。

こうした脅威があることを前提に、日本は現行の憲法、法律内でこれに対処できることは実行し、さらに将来に備えて、憲法改正も急ぐべきです。特に、緊急事態条項は、中国ウイルスなどへの脅威への対処や、今後予想される中国による軍事的脅威に備えるためにも、必要不可欠であると考えます。

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2017年3月1日水曜日

台湾、蔡総統が2・28事件の「責任追及」表明 70年の式典で―【私の論評】台湾は蒋介石の南京での卑劣な敵前逃亡を暴き出せ(゚д゚)!


蔡英文総統 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
台湾の蔡英文総統は28日、中国国民党政権が台湾住民を弾圧した「2・28事件」から70年の式典で事件の責任を追及する方針を示した。蔡政権下では当時の国民党総裁で初代総統、蒋介石の評価を見直す動きが改めて出ており、国民党は反発している。一方、中国は事件を中台統一工作に利用したい考えで、歴史認識の差が浮き彫りになっている。

蔡氏は台北市内の式典で、「和解は真相の上に築かれるべきだ。事件の責任の帰属を処理する」と述べた。事件とその後の「白色テロ」と呼ばれる政治・言論弾圧の真相解明のため、法律を制定し「独立機関」による調査を行う方針も示した。蔡氏の出席は就任後初めてだが、1995年の李登輝総統(当時)以降、歴代総統が言及した謝罪の言葉はなかった。

鄭麗君文化部長(文部相に相当)は2月25日、蒋介石を顕彰する台北の「中正紀念堂」のあり方を見直すと発表。「権威主義を崇拝する宣伝品」の販売を中止し、28日は終日、紀念堂を閉館させた。

中正紀念堂
新北市の大学では同日未明、蒋介石の銅像を壊した学生4人が警察に拘束された。事件の見直しを通じた「脱蒋介石化」の動きは、同じ民主進歩党の陳水扁政権(2000~08年)下でもあり、国民党の洪秀柱主席は「政治屋が(事件の)傷口に塩を塗り、政権基盤を固めようとしている」と反発している。

一方、中国共産党は事件は「中国人民による解放闘争の一部」とする歴史観の宣伝に躍起だ。背景には、事件が台湾独立運動の「原点」として注目され、反中機運が再び高まることへの警戒感がある。北京では23日、記念行事が開かれ、全国政治協商会議の林文●(さんずいに猗)副主席が「国民党の独裁に反対する台湾人民の愛国民主運動だった」と「解放闘争」の側面を強調した。

ただ、中国側の動きについて、政治大学(台北)の陳芳明講座教授は「笑い話だ。北京が2・28事件を記念すればするほど、台湾人民は永遠に(中国と)一緒にいたくないと思うようになる」と指摘。台湾では冷ややかな受け止めが主流を占めている。

【私の論評】台湾は蒋介石の南京での卑劣な敵前逃亡を暴き出せ(゚д゚)!

「2・28」事件につていて、上の記事ではあまり詳細に説明されていないので、まずはそれについて説明させていただきます。

昭和二十年の日本の敗戦で、台湾はGHQの命令を受けた中華民国軍の進駐を受けました。そして中華民国は一方的に台湾の領土編入を宣言。これで日本の統治は終焉しました。

これは明らかに武力に基づく領土拡張。つまり立派な不法行為です。台湾は東トルキスタン、チベットに先立ち、支那人の侵略を受けたのです。

戦後、真っ先に中国の侵略を受けたのが台湾でした。上の写真は45年10月、台湾領有宣言を行った支那軍。

かくして始まったのが、近代的な台湾人に対する前近代的な中国人の過酷極まりない支配でした。

法治社会は一夜にして人治社会へと変わり、汚職、略奪、暴力に満ちることになりました。かくして日本統治時代に築かれた近代的な社会、経済、産業、金融システムは崩壊したのです。治安と衛生環境が悪化し、さらには食糧不足に陥り、この豊かで先進的な島は暗黒世界と化したのでした。

支那人は日本人化(近代国民化)した「漢民族」を日本人以上に憎み、蔑みました。そのため台湾人は日本統治時代にはみられなかった不条理な差別を受けることになりました。

そうした中の昭和二十二年、圧迫に耐えかねた台湾人が怒りを爆発させたのです。

契機は二月二十七日、貧しい煙草売りの女性が支那人役人に殴打されたことにあります。群集が役人に襲い掛かり、一人が銃撃を受けました。翌二月二十八日、群集が抗議のために官庁に殺到。憲兵隊の機銃掃射を受け、数十人が死亡しました。

47年2月28日、台北で抗議の民衆が暴動
こうして二・二八事件が勃発しました。市民はデモやストライキを開始しました。この抗議行動は翌三月一日、全島各地に波及し、中国人官民への襲撃や、軍との交戦が頻発しました。

台湾人側の攻撃の主流を担ったのが元日本兵や軍事教練を受けた学生たちでした。その強さに支那人は「皇軍が復活した」と恐れおののきました。その一方で各界のリーダー、エリートたちが事件の「処理委員会」を結成し、平和的な事態の収拾と台湾人自治などの改革要求を行いました。

支那人側は本国に鎮圧部隊の派遣を要請。その到着までの時間稼ぎとして、処理委員会要求の受諾を装った。

そして三月八日、米軍式装備を施された精鋭部隊が台湾へ上陸。島内各地で無差別虐殺を開始しました。千人以上の群集への機銃掃射、残虐な手段による逮捕者の集団処刑等々、支那の残虐さを目の当たりにした台湾人は度肝を抜かれ、戦意を喪失しました。その後も反抗に関与の疑いがある者を根こそぎ逮捕し、処刑を続けました。ことにエリートは主要ターゲットとなり、多くが殺戮されました。
中国軍の無差別虐殺。その残虐さに台湾の民衆は抵抗を諦めた
支那による銃殺
台湾人の手足を針金で貫いて数珠繋ぎにし、生きたまま川に落した
この事件での犠牲者数は不明ですが、民主化後の台湾政府の推定では実に二万八千人に及んでいます。

ではなぜ台湾人は、ここまで勇敢に反抗に立ち上がることができたのでしょうかか。

近年、聞き取り調査を受けた犠牲者遺族の複数は「日本精神があったため」と話しています。つまり不条理な支那人支配に対して義憤に燃え、身の危険も顧みずに社会正義を訴えるため、戦ったのです。そしてそれが支那軍の報復を招いたのです。

また、事件当時に関する手記などを読むと、苦境に陥った台湾の民衆の間で、日本軍は必ず救援に来るだろうと広く信じられていたこともわかります。

あの強力な軍隊が元同胞である台湾人を見捨てるはずがないと、人々は思っていたのだでしょう。

だがその日本もまた占領下にあり、そのようなことは不可能でした。事件自体も日当時本にはほとんど伝えられませんでした。

その後、台湾人は中華民国(国民党政権)の独裁支配下に置かれ、事件を口にすることもできなくなりました。それが語られるようになったのは九〇年代の民主化で、台湾人による新国家建設が始まった以降です。

こうした台湾人勢力の擡頭を恐れた国民党は、台湾併呑を目指す中共と提携し、その恫喝の代弁者となって台湾人を萎縮させました。そして〇八年の国民党の馬英九が政権を獲得した後は、大陸支那に近い政権運営がなされるようになりました。

しかし、昨年の選挙で国民党が敗北し、民主進歩党の蔡英文が勝利し、新政権が樹立されたのです。

そうして、このたび、蔡英文総統が2・28事件の責任を追求することを表明したのです。そうして、これは当然のことだと思います。

そうして、日本としては蔡英文総統により2・28事件の追求を歓迎すべきものと思います。現在、台湾政府は残念ながら南京虐殺に関しては大陸支那と同じような見方をしています。それについては、このブログでも以前掲載したことがあります。

その記事のリンクを以下に掲載します。
「尖閣は台湾のもの?」“二重国籍”蓮舫新代表が知っておくべき日本と台湾の対立点―【私の論評】南京・尖閣問題で台湾は決して親日ではない(゚д゚)!
民進党代表決定の名前を呼ばれる直前にハンカチで目頭を押さえる 蓮舫新代表=昨年9月15日
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、台湾は尖閣諸島を自らの領土あることを主張していること、さらに南京虐殺に関しては大陸中国と同じような見方をしていることを掲載しました。

そうして、尖閣が台湾領であることは無理筋の主張であることを掲載しました。

無論、これらは国民党政権の時からのものであり、国民党がこのような見方をしていたのですが、民主進歩党になってからも特に表立って、変更したという声明はありません。

尖閣に関しては、そもそも全くの無理筋であるということは、あまりにもはっきりしており、馬英九政権のときは、台湾政府はそのような主張をしていましたが、現在の蔡英文政権になってからは、表立ってそのような主張はしていません。そのようなことから、今後台湾が尖閣諸島に関して、領土的野心をむき出しにするというようなことは考えられません。

蒋介石台湾初代総統
そうして、もう一つの問題である、南京虐殺事件に関しては、この記事では、その大きな責任が蒋介石にあることを掲載しました。その部分を以下に引用します。
『南京事件』は当時の新聞に、国民党軍(現在の台湾軍)が南京を去るとき8万人の市民を犠牲にした、と記載しています。南京虐殺の真実は、南京では通常の戦闘ではなく、異常な戦闘が行われたということです。 
なぜ、異常な戦闘になったかといえば、国民党政府軍軍事委員長・蒋介石が戦いの途中で麾下の数万の兵士を置き去りにして高級将校とともに南京から逃げたからです。この時蒋は督戦隊を残して逃亡しています。 
督戦隊とは、逃げる兵士を撃ち殺す部隊のことです。そのため、南京市内の国民党軍兵士は逃げるに逃げられなかったのです。 
1937年(昭和12年)12月13日に日本軍は南京城に入城しました。当時毛沢東の共産党軍は南京にはおらず、大陸中国の奥地を逃げまわっていました。日本軍は開城を勧告したが応じなかったというか、司令官も存在せず督戦隊が存在したので、国民党軍兵士は降伏することができませんせんでしたので攻城戦となりました。 
そうして、日本軍に包囲され、指揮官を失い、逃げ道を失った彼らは、投降するより軍服を脱ぎ捨てて便衣を着て民間人になりすましたのです。南京入した日本軍は、脱ぎ捨てられたおびたたしい数の国民党軍の軍服を発見しました。
日本軍は当惑しました。南京市内には一般市民がいる。彼らと便衣を着て、一般市民になりすましている便衣兵とを見分けるのは難しいです。 
結局当時の中支那方面軍司令官の松井石根大将は、便衣兵の掃蕩作戦を行わざるを得ませんでした。そうして、掃蕩した便衣兵の中には、一般中国人が含まれていた可能性は否定できません。ただし、この人数が20万人〜30万人というのは、虚構にすぎません。
日本軍の南京入場
松井石根大将は、この事件のため戦後に極東軍事裁判において死刑になっています。しかし、この事件の大元の責任者である、蒋介石と高級将校たちには、いっさい何の罪にも問われていません。 
南京に蒋介石が残っていたら、あるい蒋介石ではなくとも、高級将校が一人でも残っていて、日本軍に降伏していたら、あるいは南京の国民党軍がはやめに全員が南京から逃れていたら事態は混乱せず、日本軍が便衣兵を処刑する必要もなかったはずです。 
この所業は、どこの国においても、とんでもない敵前逃亡です。国民党としては、この事実を隠蔽したかったのでしょう。すべての責任を日本軍押し付け「日本軍による市民大量虐殺」という虚構を作り出し、今に至っています。

これが南京事件です、後に台湾に逃げ込んだ蒋介石や国民党軍の幹部としては、南京の敵前逃亡を台湾の国民に知られてしまえば、それこそ統治の正当性が疑われしまいます。たでから、自分たちの卑怯な敵前逃亡を有耶無耶にするため、南京大虐殺という虚妄を作り出し、自分たちの所業を隠蔽したのです。 
現在の外省人で、特に国民党関係者や国民党だった人々を先祖に持つ人達は、このような事実を明るみだされるのは、自分たちにとって都合が悪いのでしょう。結局、大陸中国と同じく「南京大虐殺」という虚妄を虚妄とは認めません。
国民党総裁で初代総統、蒋介石は、国民党やその支持者の中では建国の父であり、英雄でもあります。しかし、今回蔡英文総統中国国民党政権が台湾住民を弾圧した「2・28事件」の責任を問い、初代総統、蒋介石の評価を見直すというのですから、我が国としては、蒋介石による南京での犯罪も明らかにし、南京市民30万人虐殺という虚妄も正していただきたいものです。

それから、当然のことながら、尖閣諸島は台湾領であるという虚妄も捨て去って頂きたいものです。そうすることにより、大陸支那との違いを鮮明にしていただきたいものです。

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2016年5月7日土曜日

【緊迫・南シナ海】中国の海上民兵、米イージス艦を包囲 過去2回の「航行の自由」作戦中 米司令官明かす 中国に強い懸念伝達―【私の論評】米軍はやっかいな海上民兵に対抗するために、大陸中国の卑劣な便衣兵文化を認めよ(゚д゚)!


2009年秋田港外港に入港したイージス駆逐艦「カーティス・ウィルバー」

米太平洋艦隊のスウィフト司令官は6日、南シナ海で米軍が過去2回実施した「航行の自由」作戦で、派遣したイージス艦が「海上民兵」と呼ばれる武装した漁民が乗り込む船に囲まれたと明らかにした。ワシントンでの講演で語った。

海上民兵は最近、南シナ海で増加傾向にあり、中国政府が関与しているとの見方が出ている。

スウィフト氏は「中国海軍の高官と海上民兵について意見交換し、強い懸念を伝えた」と述べた。偶発的な衝突を防ぐため、米中両国の海軍同士の協議が必要だとの考えを示した。

スウィフト氏によると、昨年10月に「航行の自由」作戦で派遣されたイージス駆逐艦ラッセンと、今年1月に派遣されたイージス駆逐艦カーティス・ウィルバーの周囲に海上民兵が乗った船が近寄ってきたという。

【私の論評】米軍は卑劣な海上民兵に対抗するために、中国の便衣兵文化を認めよ(゚д゚)!

いずれ海上民兵が南シナ海ち米軍を悩ますことになるであろうことは、このブログにすでに掲載したことがあります。上の記事は、この予測を裏付けるものです。

その記事のリンクを以下に掲載します。
知られざる中国の「海上民兵」―漁船が軍事組織に―【私の論評】海上民兵は便衣兵と本質的に同じ!!米国は、南京虐殺事件の虚偽を認めない限り、便衣兵に悩まされることになる(゚д゚)!
尖閣周辺海域に向かう中国漁船 
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、海上民兵に関する内容を以下にコピペします。
ベトナムと同様、中国は海上民兵を抱える数少ない国の一つだ。この部隊は通常、民間漁船で編制され、さまざまな活動に従事する。これには難破船の救助など緊急対応から、島に上陸して主権を主張するといった強硬な活動まで含まれる。大企業で民間活動に従事する船員や漁業連合が軍事組織に採用され、軍事訓練や政治教育を受け、中国の海洋権益を守るために動員される。 
中華人民共和国の建国初期に創設された海上民兵は、世界最大の漁船団で編制されている。ここ数年で海上民兵は洗練さと重要性を増し、建築資材の運搬から情報収集まで幅広い任務を果たすようになってきた。最精鋭部隊は、必要があれば機雷や対空ミサイルを使い、「海上人民戦争」と呼ばれるゲリラ攻撃を外国船に仕掛けるよう訓練されている。現在、海上民兵は実質的に中国政府が管理する第一線の部隊として機能し、東シナ海と南シナ海で中国の権利を主張するための監視や支援、けん制などの活動に従事している。
機雷の配置訓練を受ける中国の民間漁船 
海上民兵に関する疑問の中で、最も複雑なのは「誰が統率しているか」だ。建設作業や訓練など、海上民兵がこなす日常業務は沿岸都市や郡に配置されるおびただしい数の人民武装部によって実施され、これを軍分区の司令部が監督している。海上民兵はさまざまな機関から直接指揮を受けて幅広い役割をこなすため、ここから先の組織構造は一段と複雑になっている。
最近、規模を縮小したり専門性を高めたりすることで、各部隊の役割を変容させる努力が続けられてきた。その一例が浙江省玉環郡の海上民兵大隊で、この部隊は海軍の船に燃料や弾薬などを供給している。
このほか、偵察部隊、重要な施設や地域を護衛する部隊、敵を混乱させたり敵の設備を故障させたりする部隊、海上輸送能力を増大させる部隊、修理や医療救助に従事する部隊など、さまざまな支援活動に関わっている。
また、海上民兵は中国の政治活動や外交政策に協力し、係争海域における中国のプレゼンス維持を支援したり、領有権を主張する島々に上陸したりしている。
数千隻に上る海上民兵の船には「北斗」と呼ばれる中国独自の衛星測位システムが設置されている。これにより民兵は他の部隊を追跡できるほか、テキストメッセージの送受信、船員がタブレット上に手書きした中国語の読み込みなどができる。
中国による海上民兵の雇用は、周辺国だけでなく米国などにも幅広い影響を及ぼす。東シナ海や南シナ海で米国やその同盟国が中国との紛争に巻き込まれれば、軍事活動に従事する数多くの民間漁船への対処法を定めた交戦規定が要求されるだろう。南シナ海で激しい衝突が見られないのは、弱小な中国の近隣国がゲリラ的な混戦に直面し、これが中国海軍の戦闘参加を回避させているからかもしれない。
民間人と衝突すれば政治的に敏感な問題になるため、米国などの海軍は手足を縛られた状態にある。その間、海上民兵は係争海域で際限なく拡大する中国の施設建設や護衛といった支援活動を継続することになる。
以上をご覧いただければ、海上民兵とはいわば海上の便衣兵です。便衣兵(べんいへい)とは何かといえば、一般市民と同じ私服・民族服などを着用し民間人に偽装して、各種敵対行為をする軍人のことです。これは、国際法違反であり、捕虜となっても裁判にかけられ処刑されるのが普通です。

「便衣兵」の用語は日中戦争に関連して主に使用されます。このほか、戦争・紛争当事国が、「便衣兵」と同義の「隠れ戦闘員」と見なした非合法戦闘員・ゲリラを殺害した行為が、国際法上問題と指摘された例はベトナム戦争、イスラエル・パレスチナ紛争、コロンビア内戦など数多いです。便衣兵は捕虜とは異なり、陸戦法規の保護を適用されません。

さて、便衣兵というと、南京虐殺の虚偽にもかかわりがあります。東中野修道は「日本軍は便衣兵の厳正な摘出を行い、捕虜の資格が無い便衣兵のみを処刑したものだ。これが曲解されたものが南京大虐殺である」と主張しています。

ただし、この便衣兵は現在の中華人民共和国とは全く関係ありません。日本が南京を陥落したときには、中華人民共和国は存在せず、日本と戦ったのは現在台湾にある中華民国の軍隊である、国民党軍と戦ったのです。

さらに、大陸中国は南京で虐殺されたのは、20万人(最近ではいつの間にか30万人となっている)だとしていますが、これもそもそも虚偽です。どのくらいの人数かはわかりませんが、しかし20万人などから程遠い、数少ない便衣兵が処刑されたと私は、見ています。

この説に関しては、これを拒絶する人も多いですが、しかしながら、20万人も市民を虐殺ということになると、あまりにも辻褄のあわないことが多すぎます。

飛行服姿の原田要さん
最後のゼロ戦乗りともいわれた、原田要(かなめ)さんは、昭和12年に日本軍が中国・南京を攻略した際、原田さんは海軍航空隊の一員として現地にいました。記憶にあるのは、露店が立ち、日本兵相手に商売を始めた住民の姿です。「南京大虐殺は信用できない。もしあれば、中国人はわれわれに和やかに接しただろうか」と語っています。

これについては、ここで述べると長くなってしまいますので、これ以上は説明しません。しかし、私は便衣兵が処刑されたのは事実であり、これが著しく曲解されたのが南京大虐殺であると考えています。

大東亜戦争中には、日本軍は便衣兵にも悩まされましたが、督戦隊や清野戦術にも悩まされました。

「督戦隊(とくせんたい)」とは、自軍部隊を後方から監視し、命令無しに逃げてきたり、降伏をする自軍兵士を射殺する兵士たちのことです。

「清野戦術」とは、中国軍は敗走時に、日本軍が利用できる物を何も与えないようにするため、民家から食糧など奪える物を奪ったあと、できる限り全ての家屋を焼払う戦術のことです。これに逆らう者は殺害されました。

なお、日清戦争の時にも、当時清國軍にも便衣兵が存在していたそうです。さらには、大東亜戦争当時の八路軍(共産党軍)にも、便衣兵がいました。今日の海上民兵といい、これは大陸中国の文化であるといっても良いのではないでしょうか。

NHKテレビで報道された八路軍の女性便衣兵
さて、南京虐殺20万人、30万人という膨大な数字は、南京裁判(南京戦犯軍事法廷)と東京裁判から一人歩きをはじめました。両裁判は南京、東京と場所は離れているものの、ほぼ同時期に進行していきました。

南京法廷 は北京、上海、広東など10ヵ所で開かれた中華民国政府による法廷の一つで、いわゆる「BC級戦犯」が対象となりました。

この南京法廷では、“南京虐殺の実行者 ”に対する審判が主要な柱とされ、何かと議論の多い「百人斬り競争」の向井、野田両少尉が裁かれたのもこの法廷でした。
大虐殺の実行者とされた谷 寿夫中将 (第6師団師団長 )に対する判決文のなかに、虐殺数の内訳が出てきます。

谷中将率いる第6師団は、第16師団(師団長・中島 今朝吾中将)、第18師団(同・牛島 貞雄中将)、第114師団(同・末松 茂治中将)などの部隊とともに、大規模な虐殺、放火、強姦、掠奪を行ったとしています。

殺害数については、以下のとおり「集 団 屠 殺」 および「個別分散屠殺」 の2つに大別し、前者の19万人、後者の15万余人と合わせ、「30万人以上 」 にのぼったとしています。

しかし、これはあまりに多すぎであり、そうして肝心要の物的証拠がほとんどありませんでした。そもそも、20万、30万の犠牲者というと、会戦レベルの犠牲者数です。会戦ですら、このような犠牲者が出ることは滅多にありませんでした。

古代中国では会戦もあったでしょうが、近現代では中国は会戦など経験したことがありません。だから、20万、30万の犠牲者という意味が理解できないのではないかと思います。南京という一都市を陥落させるのは会戦ではありません。

一都市に会戦レベルの将兵を送り込み、市民を20万人前後も殺害するなど、莫大な時間と労力を投入せざるを得ず、これは不可能に近いです。これは、古代中国人は理解できなたかもしれませんが、近現代の中国では不可能かもしれません。



そうして、あれから長い時経て、今度は中華人民共和国が南シナ海で海上民兵という便衣兵を投入しているのです。

今のところ、アメリカの艦艇を取り囲むくらいのことしかしていませんが、いずれさらに妨害行動やさらなる軍事行動に出てくる可能性が大です。海上民兵の漁船にミサイル、魚雷などを搭載すれば、これは米軍にとってかなりの脅威になります。

これに対して、民間人と衝突すれば政治的に敏感な問題になるため、米国などの海軍は手足を縛られた状態にあるといって良いです。

米国側としては、海上民兵の本質は便衣兵であるとして、いざというときには、これを排除しなければないときがきます。

その時に、また過去の歴史が繰りかえされるかもしれません。米軍は、卑劣極まる便衣兵を排除したにもかかわらず、中国側からは、漁民を虐殺したと非難されることになるかもしれません。

2013年三沙海上民兵部隊が創設され、女性民兵が56式歩兵銃を持って宣誓した
そんなことにならないためにも、米国としては、東京裁判の間違いを認め、南京虐殺20万、30万の虚偽を公にして、中国大陸には卑劣な便衣兵文化が存在することを認め、現在も海上民兵という形で存在していることを世界に向かって公にすべきです。

そうすれば、米軍は卑劣な便衣兵に対してすぐに対処できるようになります。それをしなければ、米軍はいつまでも中国の便衣兵に悩まされることになります。海軍力ではとうてい、米国や日本にも勝てない中国はそれを良いことに、便衣兵でさらなる海洋進出を続けるかもしれません。そんなことは、断じて許すわけにはいきません。

我が国も、便衣兵が東シナ海で暗躍し、領海侵犯などした場合には、厳正にこれに対処する旨を中国政府に伝えるべきです。便衣兵は人民解放軍と同列にみなすと通告すべきです。

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2013年7月25日木曜日

【安倍自民大勝利…永田町時限爆弾】アベノミクス支持者の卑劣な予防線―【私の論評】卑劣な八幡、新手法でアベノミクスを頓挫させようと試みるも、論拠があまりに幼稚か?

【安倍自民大勝利…永田町時限爆弾】アベノミクス支持者の卑劣な予防線
八幡和郎

 アベノミクスの応援団長である浜田宏一内閣官房参与(米エール大名誉教授)が「消費税早期引き上げに疑念」を示したり、同じ内閣参与で実務的ブレーンの筆頭といわれる本田悦朗氏が「1%ずつ徐々に上げては」といっているが、卑劣である。

 なぜなら、消費税の引き上げを予定通りに実施することは、余程のことがない限り、動かせない。それを誰より知っている彼らが反対論を唱えることは、アベノミクスが思わしい結果を出せなかったときに、責任を問われること回避するための“高等作戦”とみられても仕方あるまい。

 消費税のいかんにかかわらず、アベノミクス失速の可能性はある。その引き上げか中止かどちらが、失速のリスクを高めるかも何とも言えない。にもかかわらず「引き上げれば経済が失速する」と主張するのは、「安倍政権の経済政策が自分たちの意図と違う形で行われた」と強弁し、「その失敗は経済理論の間違いでなく、消費税引き上げが理由だ」と言い訳にしたいがためでないか。

 それが、浜田氏や本田氏など「アベノミクス支持・消費税引き上げ反対論者」が張ろうとしている予防線なのだろう。

 そもそも、消費税引き上げは景気が非常に悪い場合にのみ延期できるというのが3党合意や法律の趣旨だ。改めて白紙で検討して上げないことにするのは、法律上も許されないのではないか。
 また、サミットやG7(主要7カ国)での財政再建の約束からも引き上げは国際公約でもある。約束はしたが、気が変わったということを認めたら、ギリシャのような国に国際社会はいうことを聞かせられなくなるから、許すはずもない。

 市場も、日本政府を信用しなくなり、金利の急上昇など不測の事態を生じさせる。

 サミットについて海外の報道では、アベノミクスの成功を期待するが、財政再建のプログラムをしっかり実施しろと必ず並列になっていた。G7での麻生太郎財務相も、ほかの自民党幹部も、私と同じく「余程のことがない限りは引き上げするのが当然」という発言を繰り返している。

 そうしたなかで、外野席のリフレ論者が何を言おうが見識の問題だが、アベノミクスの理論的支柱がこれでは、「アベノミクス破綻に備えて荷物をもまとめて夜逃げの準備をしている」といわれても仕方ない。

 ■八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。徳島文理大学教授。著書に「地方維新vs土着権力」(文春新書)、「本当は誤解だらけの『日本近現代史』」(ソフトバンク新書)など多数。

【私の論評】卑劣な八幡、新手法でアベノミクスを頓挫させようと試みるも、論拠があまりに稚拙か(゚д゚)!

上の記事、新手法でアベノミクスを批判していますが、論拠があまりに幼稚であり、まともな人には通用しないでしょう。稚拙ではありますが、アベノミクス批判の新手法ということで、全文紹介させていただきました。そうして、この論考の稚拙なところを論破していきます。

まずは"内閣官房参与(米エール大名誉教授)が「消費税早期引き上げに疑念」を示したり、同じ内閣参与で実務的ブレーンの筆頭といわれる本田悦朗氏が「1%ずつ徐々に上げては」といっているが、卑劣である"であるなどとしていますが、どこが卑怯なのか皆目見当がつきません。

八幡は、「消費税の引き上げを予定通りに実施することは、余程のことがない限り、動かせない」と断言していますが、これは本当にそうでしょうか?消費税を三党合意で決定したときも、「13年度秋の段階における経済状況を勘案したうえで、時の政権が実際にあげるかどうかを決定する」という条項があったのではありませんか?

この条項があり、この条項はその後も生きていることから、八幡のいうことには、無理があります。それから、景気が悪くなったときの、金融緩和は、当たり前のど真ん中であって、それでアメリカ、EUなどの多くの国々が不景気から脱出したことは周知の事実です。特にリーマンショックのときに、震源地であるアメリカ人や、その影響をもろにうけたEUが、大規模な金融緩和を行い、素早く立ち直ったときにも、日銀は緩和をせずに、金融引き締め政策を堅持したため、本来ほとんど影響を受けるはずのなかった、日本が一人負け状態になってたことは記憶に新しいところです。

アベノミクスがどうのこうのという前に、日銀がまともな金融政策を実施しなければならないということは、最早まったく疑いを挟む余地はありません。それに、最近の参院選では、有権者の多くが、アベノミクスに賛成しています。八幡はこうした声を無視しろというのでしょうか?

それに異次元の金融緩和をし始めたのは、本年の4月からであって、今は7月であり、何とまだ3ヶ月もたっていないではないですか?そうして、まだまだ、実感する人は少ないとはいえ、実際に景気動向指数も上向きであり、高校生の就職率は昨年と比較すると40%も上向いているではありませんか。これら、景気が良くなりつつあることの査証については、以前のこのブログでも掲載していますので、以下にその記事のURLを掲載します。
高校生求人 去年比約40%増―【私の論評】今アベノミクスの金融緩和に反対することは、高校生の求人が40%増えても全員が就職できないからやめてしまえと言っているに等しい!馬鹿真似を繰り返し全員討ち死にせよ(゚д゚)!
高校生の就職率の増加をなぜ素直に喜べない?
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、このように景気が上向いているという事実があるのに、アベノミクスはあたかもまったく無効であるかのような言い草は完璧に間違えています。この記事で示しているように、実体経済でも明らかに回復していることを示す指標はかなりありますし、これからさらに出てくることが予想されます。そうなったら、八幡はどう弁明するのでしょうか。

さらに、アベノミクス論者を増税すると、経済が失速するというのは卑怯であるとの珍妙奇天烈な論理で非難しています。この人は、アベノミクス第二の矢が何であるかをご存知ないようです。第二の矢は、財政出動です。財政出動とは何ですかと問いたいです。それは、積極財政をすること政府が大規模な投資を行うことです。しかし、財政出動には別のやり方もあります。それは、断じて増税ではありません、減税です。

本来アベノミクス第二の矢を掲げた時点で、安部自民党は、増税などしないと言っているのに等しいのです。無論、減税ならありです。だから、アベノミクス派が、増税に難色を示すのは当然のことなのです。当たり前のど真ん中なのです。これをもって、卑怯などと批判するのは全く的外れなのです。

それに、本当に増税してしまえば、間違いなく景気には悪影響を与えます。これは、マクロ経済学的に言っても、間違いのない事実ですし、このブログでも何回か掲載したように、イギリスでは、付加価値税を大幅に増税した後、景気が低迷し、特に若者雇用が激減したので、イギリス中央銀行であるイングランド銀行が、日本の異次元金融間わに匹敵するような、大金融緩和政策しを実行しましたが、未だに景気が低迷しています。

イギリスの付加価値税は、財政赤字を埋め合わせることを目的として導入されたものですが、景気が低迷し、税収も減り未だ財政赤字を埋め合わせる目処もたっていません。

八幡に問いたいです。上のような事実があるにもかかわらず、金融緩和実施中に、増税すると景気が低迷するかもしれないと主張するアベノミクス派は卑怯といえるのですか?そうして、責任転嫁のための高騰戦術を用いているなどと言えるのでしょうか?そうではないでしょう、自明の理を説いているだけです。

八幡は、日本が増税することは、国際公約であるかのごとく、言いたてています。日本政府が、国際的に増税すると説明したのは、野田内閣のときですが、野田元総理自身が公約ではなく、説明だとしています。

これに関しては、以下の記事をご覧になって下さい。
消費増税は国際公約ではなく「説明」 野田首相
産経新聞2011年11月7日(月)21時58分 
 野田佳彦首相は7日の衆院本会議で、フランス・カンヌでの20カ国・地域(G20)首脳会議で消費税率の10%への引き上げを表明したことについて、「国内で方針として示したことを国際社会で説明し、アクションプラン(カンヌ行動計画)に入れた。できなかったら責任を取るという話はしていない」と述べ、「国際公約」ではないと強調した。野党が求める消費増税関連法案の提出前の衆院解散・総選挙に応じない考えも重ねて表明した。
最近の民主党の凋落は、金融緩和をしなかったこと、
アベノミクスに反対であったことが最大の理由である

これに関しては、当時増税反対派が、自らが増税の責任をとりたくないからだと非難が集中していました。しかし、私としては、当時から国際的には「増税しない」という選択肢を残しており、さらに、増税の最終的な決定は、2013年秋の時点での政府という条項とも矛盾しておらず、野田さんのこの発言に関しては、一定の評価をしていました。八幡のような輩が、増税は国際公約であるといいたてるのに反論するためにも、誠に良い妥当な行動をしてくれたことに感謝の念さえ覚えます。

意外と野田さん、今頃前財務次官勝栄二郎氏の呪縛から解かれて、自分が政権を担っているときに、大規模な金融緩和と、財政出動をしておけばよかったの後悔の臍を噛んているかもしれません。今回の参院選の民主党の凋落は、やはりアベノミクスに大反対という争点しかなかったことだと思います。


それに、その後財政赤字を優先した政策かことごとく失敗した現在、まともな国の首脳部が、不景気で財政赤字のときには、経済成長より、緊縮財政をすべきなどとは思っていません。なにしろ、この根拠の唯一の拠り所となっていた論文が間違いあったことが、ことしの四月時点で間違いであったことが明らかになっています。

それについては、このブログでも以前掲載したことがありますので、以下にそのURLを掲載します。
「ごめんなさい」では済まされない! 財政切り詰め策の根拠となった論文に誤り 欧州連合の方針に疑問―【私の論評】 これは経済学者というか、科学者として許すまじ行為!!世界を日本を惑わした罪は大きい!!見せしめのために、学会から追放せよ!!日本は、消費税増税絶対にみあわせようぜ!!
しかし、このような事実が判明するはるか以前から、マクロ経済的な見地からして、景気が悪くて財政赤字だからといって増税しても決して景気が良くならないことは自明の理でした。やるべきは、まずは金融緩和、財政出動です。

それに、もともとある国の政府が増税するかしないかについて、他国が口を挟めるような事項ではありません。国際会議で、増税の予定などと発表しても、その後事情が変わって、減税したとしても、それがよほどのおかしな政策で、他国に非常に迷惑をかけたとか、あるいはかけることがはっきりしている場合などは、非難されることもあるでしょうが、それはあくまで非難であって、国際公約違反で罰則があるというものではありません。

日本が金融緩和すれば、極端な元安、極端なウォン安政策をとって、日本の円高政策により、ぬるま湯に浸かり、分不相応な我が世の春を謳歌してきた、中韓にとっては危機的な状況になるのはわかりきっています。だから、中韓はアベノミクスに猛反対していました。しかし、この非難はまったくあたっていません。日本は、今までが金融引締めばかりやっていたのが異常だったのです。それが景気が低迷した理由であって、つい最近まで巷を賑わせていた「日本駄目論」など、どう考えてもあてはまらないのです。

それから、八幡は、「市場も、日本政府を信用しなくなり、金利の急上昇など不測の事態を生じさせる」などして、金利の上昇などと語っていますが、いずれ景気が上向けば、マクロ経済からいって、金利がある程度上昇するのは当然のことですが、それにしても、急上昇するなど考えにくいです。それに現在までの金利の上昇など、誤差の範囲にすぎない軽微なものです。これに関しては、このブログでも過去に掲載したことがありますので、以下にその記事のURLを掲載します。
【メディアの嘘を見抜け】突破不可能!最強使徒が守る国債長期金利―【私の論評】理屈からいっても、データからいっても、国債金利がどうのこうのと今大騒ぎする輩は、馬鹿かスパイのいずれかである(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、日本では国債金利が過度に上昇することは考えにくいです。その論拠の部分のみ以下にコピペさせていただきます。
日本政府の信用が凋落して国債の金利が上がったとしても、日本銀行が金融市場の国債を「買い占める」と、銀行は手元の日本円を政府に貸し出さざるを得なくなります。そうなると、日本国債が買われることになり、国債金利は低下します。というわけで、日本政府が過去に発行した国債が100%日本円建てであり、かつ日本政府の「子会社」の日本銀行が国債を買い入れることができるため、どんなことがあっても、国債の金利が極端に上がるということはなく、したがって、我が国は「政府の財政破綻」「政府の債務不履行」に陥りたくても陥れません。 
国民の安全や生命を守るインフラ防災などの公共投資の財源を、日本銀行の建設国債買入に求めている安倍自民党の政策は、現在の日本に適したソリューションです。ただし、日本銀行の国債買入に代償が一つもないわけではありません。それは、インフレ率の上昇です。しかし、今の日本、デフレの真っ最中です。であれば、インフレ率が上昇するというのなら、願ったり叶ったりです。ある程度インフレ率が高まれはやめてしまえば良いだけの話です。
もし、日本が、ギリシャのように発行した国債のほとんどがユーロ建てあったように、国債のほとんどが、外貨建てであれば、話は違ってきますが、そうではない限り国債の金利が急上昇するなどということはあり得ません。

このように見てくると、八幡の論考は良くはわかりませんが、とにかくアベノミクスを頓挫させたいと一心なのだと受け取られても仕方ないと思います。理由はわかりませんが、上記のような稚拙な論考で増税の正当性を強調するのは、卑怯です。

上の記事の一番下に、八幡の略歴が掲載されていますが、このような経歴を持ち、上記のような発言をすると、経済などに疎い人ならば、すぐに惑わされてしまうと思います。しかし、多くの人々は、大手新聞などが経済に関しては平気で出鱈目を報道することを学びました。それに、略歴を良くごらんください、八幡は、金融・財政とは縁の薄いことがわかります。専門ではないことにツッコミを入れるということは、たとえば、外科の専門でない内科医などが外科手術にツッコミをいれているようなものです。無論、絶対ツッコミをいれるべきではないと言うつもりはないですが、それにしても、医学の世界では、あくまで内科医であれば、内科医の立場からツッコミを入れるというのなら理解できますが、そうでなければなかなか理解を得られるものではありません。

経済に疎いとか、分からないという人は簡単に惑わされないようにお気をつけください。マクロ経済について多少は知っているとか、エキスパートの方々は、是非このような説、論破しまくってください。経済が専門でない私ですら、八幡の論考はかなりおかしいことが判るくらいですから、詳しいかたにとっては、ツッコミどころ満載だと思います。よろしくお願いします。

それにしても、参院選が終了してから、マスコミはさも増税が当然のことという報道を強め、八幡のような輩もでてきました。しかし、私は、金融緩和は当然、増税は金融緩和による景気浮揚に棹さすもの以外の何ものでもないと思います。

日本では最近医療過誤への認識は高まった
が、マクロ経済に対する認識はまだまだ低い
金融緩和をしなが増税するということは、致命的な癌治療で、抗癌剤を投与するとともに、他の致命的な病気でない病気を治療するために、抗癌作用を薄める治療薬を同時に投与するようなものです。このようなチグハグなことをする必要性は全くないと思います。このようなことで、癌治療が阻害されて、患者さんがなくなるということにでもなったら、これは医療過誤と認定されてしまいます。金融緩和をしながら、同時に増税するということは、それくらいチグハグなことです。

それに、私は、増税を永遠にするなと主張するわけではありません。むしろ、増税すべきとも思います。ただし、その時期は、金融緩和と同時期にするべきではありません。まずは、金融緩和、財政出動を行って、景気が浮揚し、加熱した頃に実施すべきです。この頃に実施すれば、デフレのときよりも、税収は間違いなく増えているはずですから、どの程度増税すれば良いのかも、見極めをつけやすいです。先ほどの癌治療の例でいえば、致命的でない他の病気は、当面放置しておき、しばらく癌治療に専念し、癌が治ったら、他の病気の治療をせよというのと同じです。自明の理です。

とにかく、これから、アベノミクスを頓挫させたいという勢力、本格的に力を入れてきます。マスコミも、中国も、韓国も、米国も、左翼も、野党も、自民党内の内部からも、これらの勢力がありとあらゆる手段を用いて、日本国民を煽動し、何がなんでも日本の再生を頓挫させるため、大同団結してやってきます。

そうして、利用できるものは何でも利用します。素人の意見でも、門外漢の意見でも、利用できるものは何でも利用して、日本経済再沈没のため、努力を惜しみません。そんな最中にボンヤリしていては、たちまち、奴らに洗脳されます。過去の20年は、多くの日本人が、経済に関しては、彼らに洗脳され続けききたとみるべきです。私人もそうだった時期が短いながらあります。

そうして、最後に言いたいのは、経済とはバランスということです。景気が悪くなれば、金融緩和をして、財政出動をすべきであり、景気が過熱すれば、金融引締め、緊縮財政をすべきです。過去20年日本は、ことごとくこの逆をやってきました。だから、経済がこのように悪化をしたのです。バランスがとれていれば、15年以上もデフレということはあり得ません。

事実、他国は、日本よりはバランスがとれていたので、日本のように長期にわたって、デフレに見舞われた国はありません。経済状況を無視して、いつまでも、増税反対という事はあり得ないし、いつまでも、増税賛成ということはあり得ないのです。それに、増税だけ論議するのではなく、場合によっては、減税を見当しなければならないときもあり得るということです。

この当たり前の真実を多くの人々に当たり前に理解していただきたいと私は思います。私は、八幡批判という形を通して、経済にはバランスが必要という自明の理を説いているだけなのです。皆さんは、どう思われますか?

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