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2015年3月29日日曜日

久美子社長勝利で残るしこり 大塚家具社員“粛清”に戦々恐々―【私の論評】親族企業に本当に優秀な者は行かない、馬鹿との相対比較で社長がまともにみえるだけかもしれれない!だとすれば自ずと、やるべきことは決まってくる(゚д゚)!

久美子社長勝利で残るしこり 大塚家具社員“粛清”に戦々恐々

日刊ゲンダイ 2015年3月29日

大塚家具社長

 娘・久美子社長(47)と父・勝久会長(71)による大塚家具の骨肉の争いは、娘に軍配が上がった。これで久美子社長が続投することになるわけだが、さっそく社員は“粛清が始まる”と戦々恐々だ。

委任状争奪戦となった今回のお家騒動。久美子社長は独自の計算で前日には勝利を確信していたのだろう。27日の株主総会では、株主席で質問を繰り返し暴走気味だった父母を尻目に、終始、冷静に議事を進行していた。

勝利後の会見で久美子社長は「今後は社員全員が心をひとつに信頼回復に努めたい」と「ノーサイド」を強調した。だが、社内にしこりが残るのは間違いない。久美子サイドが社員を締め付けたのにもかかわらず、「従業員持ち株会」の支持は父6割、娘4割だったからだ。全16店舗の店長と幹部の約8割は父を支持したとされる。

反旗を翻した社員たちは、久美子社長に粛清されると震え上がっているという。株主総会では、母親の千代子さんが「社員をイジメないで」という異例の訴えをする場面もあった。

「メディアの格好のネタになるので、すぐに露骨なことはやらないでしょうが、やるとしたら、こっそり2、3人ずつ店長を代えていくでしょう。最終的に勝久氏サイドについた全店舗の店長が代わる可能性もある。子会社に飛ばされる幹部もいるのではないか。以前、社内に取り付けられ、社員がヒソヒソ話を余儀なくされた監視カメラも復活するかもしれない。暗黒の時代が戻ってくると、落ち込んでいる社員は少なくないと思います」(大塚家具社員)

■「第2の大塚家具」設立の可能性も
一方、敗北した父は「真っさらな気持ちで出直す」と含みのあるコメントを出した。もともと、勝久氏は「一度や二度で終わる気はない」と言っていた。臨時株主総会を提案し、再び挑むことも考えられる。さらに、仰天シナリオが飛び出す可能性もある。ズバリ、「第2大塚家具」の設立である。

「過去には、兄弟喧嘩で三男が新ブランドをつくった京都の『一澤帆布』や、兄の支店が分離独立した横浜・元町の『キタムラ』など、親族間の争いの結果、別ブランドを立ち上げたケースがあります。勝久氏はお年ではありますが、まだ引き下がるつもりはないようですから、何をするかわかりませんよ」(金融関係者)

「久美子社長のもとではやりたくない」と言っている社員も少なくないという。今後、社員の大量離脱→勝久氏と新会社、なんてことが起きるのかもしれない。

【私の論評】同族企業にエリートは行かない!馬鹿との相対比較で社長がまともにみえるだけだ! とすれば、自ずとやるべきことは決まってくる(゚д゚)!
この件については、以前もこのブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
再反論!大塚家具、久美子社長が孤高の大演説「パフォーマンスは残念、社員巻き込むな」―【私の論評】時代に連れてお客は変わり、商売が変わるのが常、カリスマがいつまでもリーダーというわけにはいかない、企業もある程度大きくなれば社会の公器であることを自覚せよ(゚д゚)!

ただし、このときは、まだ社長の勝利は決まっていな状況でした。詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、結論として私は以下のようなことを述べました。
企業はある程度の大きさになれば、血縁者が幹部になるというのはあまり褒められたことではないと思います。血縁者であろうとなかろうと、特に役員クラスは、まともな正当な手続きによって選任されるようにすべきものと思います。血縁者は、大株主ということで良いと思います。 
企業は、ある程度の大きさになれば、それは個人商店ではなく、社会の公器です。
そのような考え方で、組織をつくり、組織運用をしてくれば、今日のようなことにはならなかったはずです。そう考えると、やはり、大塚家具が今日のようなことになったのは、創業者である会長に責任があると思います。 
現状のようになってしまったからには、会長、社長のいずれに実権が移ったにしても、しこりが強く残ります。一番良いのは、会長も社長も退いて、いわゆる創業者の血縁者ではない人を経営者にして、しっかりとした社会の公器への道を歩むことではないでしょうか。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
この考えは、今でも変わりありありません。ただし、私がどうしてこのような考えに至ったのか、あまり整理できていない部分もあったので、もっと整理したはっきりとした形で以下に述べようと思います。

ブログ冒頭の記事は、週刊誌のものですから、話半分に受け取るにしても、この親子の争いがいくら株主総会の結果により社長に実権が移ったといっても、現実にはそんなに簡単にはいかないでしょう。どのような経営を新社長実行したとしても、かなりのしこりが残るのは必定です。

はっきりいいますが、血縁の人間がトップを続けているような会社に優秀な人間は行きません。優秀な人間といっても、定義がいろいろあるので、それを予め定義しておきます。
優秀な人間とは、エリートであると云って良いと思います。ただし、日本で一般に言われているようなエリートではなく、真の意味でのエリートです。真の意味のエリートとは、頭が良いとか、リーダーシップがあるとか、そのようなものではなく、その人間の命よりも、責任が重い人のことを言います。
これが真のエリートです。ここでは、このような責任に耐えられるような胆力のある人間を、優秀な人間と定義します。
本当のエリートとはその人の命よりも責任のほうが重い人のこと

そうすると、親族以外の人間は、ある程度馬鹿でないと同族企業では勤まりません。無論馬鹿とは、上記の定義に従った場合の馬鹿です。このような資質がないからといって、一般社会において馬鹿だとはいえません。しかし、こと社会の公器としての企業の経営ということでいえば、馬鹿と馬鹿でない人間はおのずと明らかになります。

無論、命よりも責任のほうが重いといっても、その中でも重い軽いはあります。国家の命運を決める総理大臣などその責任は最も重いです。企業の経営者といえば、そこまでの責任はありません。しかし、上場企業ともなれば、多くの従業員や取引先があり、その意味では責任重大です。それだけの重責を担う覚悟がなければ、上場企業のトップになってはいけないのです。

同族企業には、この意味においては優秀な人間は集まりません。優秀な人間がいない中で、社長が相対的に優秀であるように見えても、馬鹿との比較で優秀に見えるだけです。

そのあたりが見えるので、会長は意固地になっていたのかもしれません。しかし、その会長自体も自分は退く考えはないということで、企業は会社の公器という考え方はないようで、問題を複雑化させてしまいました。

やはり、今後社長も会長も退いて、血縁ではない第三者の優秀な経営者を擁立して、社会の公器を目指すべきでしよう。

私は、そう思います。皆さんはどう思われますか?

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【関連図書】

以下に、大塚家具のお家騒動について掲載してある雑誌を掲載しました。

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