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2020年7月19日日曜日

トランプ:「経済全体と生活様式そのもの」を脅かすバイデン6つの方策— 【私の論評】バイデン圧倒的有利とは米国メディアが作り出した幻想! 実態は五分五分と認識すべき!(◎_◎;)

トランプ:「経済全体と生活様式そのもの」を脅かすバイデン6つの方策

<引用元:ワシントン・エグザミナー 2020.7.17>ワシントン・シークレット論説

マスクをしたトランプ大統領

2016年にドナルド・トランプが突然の称賛を受けたせりふは、新規制を1つ提案するごとにオバマ時代の規制を2つ廃止するという約束だった。

現在、1つの新規制ごとにコストのかかる7つ以上の規制を撤廃することでその約束の3倍を遂行した後、トランプ大統領は撤廃した規制をジョー・バイデン政権が復活させ―さらに増やしさえするだろうと、2020年大統領選に向けて警告している。

「我々の経済全体と生活様式そのものが、今までに見たこともないような切れ味の悪い連邦政府規制の手段によって、国を転換して地域社会を従属させるというバイデンの計画に脅かされている」とトランプは16日、規制撤廃の先触れをするためのホワイトハウスのイベントで語った。

「彼らは過去に課したものを何倍にもしたいと考えている」とトランプは続けた。

一方民主党の大統領対抗候補者のバイデンは、自身の計画で米国人の安全が高まり、雇用が増加すると主張している。

政権当局は本紙に、規制撤廃の取り組みによって政府と世帯のコスト削減が実現してきたと述べた。歳出では2千億ドルが削減され、家庭では年間3,100ドルの節約となったと彼らは述べた。また、処方薬の費用は10パーセント削減され、自動車の潜在的コストは2,000ドル削減されたと付け加えた。

イベントでトランプは、バイデンの下ではそれが消え、(コストが)増えてしまうだろうと述べた。「彼らは私がここに来る前のように、ワシントンの官僚主義という息の詰まるような、容赦ない土砂の下に経済を埋めたいと思っている」とトランプは語り、民主党が提案した6つの変化の例を示した。


  1. パリ気候協定の復活。「彼らは雇用を損なう、不公正なパリ協定に再加入することを提案しているが、そのために国に何兆ドルもの費用が課せられ、世界に比べて競争力がとても、とても悪化することになる」とトランプは語った。
  2. ゼロエミッション建築の義務付け。「私はたくさんの家、たくさんのビルを建設する者だ。これを見たら、良さそうに見えない。まだ売る必要があるでしょう?まだ売る必要がある。だが彼らは手の届かないようにしてしまう。コストの観点から。現実的でないし、良くないし、うまく行かない」とトランプは語った。
  3. エネルギーでの二酸化炭素排出の廃止。「この連邦政府停止命令の結果、エネルギー産業全体と他の多くの産業が大規模に破滅し、地域社会全体の経済的な機能停止状態となり、我々の何百万もの最高の雇用を外国と外国の汚染者に自由にオフショアリングすることになる」とトランプは警告した。
  4. グリーンニューディール。「あれは何と狂っていることだろうか?だが彼らは実際にそれを実行しようとしている。この国の終わりを意味することになるだろう」とトランプは語った。
  5. 郊外住宅規則の書き換え。「D.C.の民主党ははるかに高いレベルで、ワシントンの極左官僚に地域の都市計画の決定を任せることで、我々の美しく成功した郊外を破壊してきたし、そうしたいと望んでいる。彼らは単一家族の都市計画を撤廃し、すでに建てられている家と地域社会の価値を破壊しようと実に堅く決心している」とトランプは語った。
  6. 警察活動の規則変更。「バイデン・バーニー計画では、連邦政府規制という武器を使用して、現金の保釈金を廃止することで警察署の自由も奪うつもりだ―考えてみて欲しい。考えてみて欲しい:保釈金のことだ。『問題ない。誰かを殺したって?釈放しろ』という話だ」とトランプは語った。


トランプは選挙運動をテーマにした掛け声でこう締めくくった。

「社会主義者と違い、我々が正当性を信じるのは人々のルールであって、自分たちのやっていることが分かっていない非選出の官僚のルールではない。我々が正当性を信じるのは個人の尊厳であって、国の強い支配力ではない。我々の規制改革は経済の発展だけでなく、民主主義の力と自由そのものの存続のために不可欠だ」

【私の論評】バイデン圧倒的有利とは米国メディアが作り出した幻想! 実態は五分五分と認識すべき!(◎_◎;)

バイデン氏に関しては、上にトランプ氏が示したことのほかに、2つほど残念なことがあります。この2点において、私はトランプ大統領の再選は、日米のメディアで言われているように、バイデンが圧倒的に有利ということはなく、現時点では互角であると思われます。

バイデン氏の残念なところの第一は、増税を表明したことです。というより、民主党の大統領候補者は、全員が増税を掲げていたのですが、バイデン氏は最近さらに踏み込んだ増税に言及しました。



バイデン前副大統領は9日、新型コロナウイルス危機に見舞われた米製造業の復活に向け、4年間で総額7000億ドル(約75兆円)の公共投資計画を発表しました。投資額は「第2次世界大戦以来で最大規模」と強調。財源確保のため将来の増税に言及し、減税を掲げるトランプ大統領との違いを鮮明にしました。

具体的には、再生可能エネルギーやインフラ整備に絡む米国製品購入に4000億ドル、次世代技術の研究開発に3000億ドルを投じます。公共投資に大きな比重を置き、減税や規制緩和を通じた民間企業支援に注力するトランプ氏との差別化を図りました。世論調査では、経済に限ってはトランプ氏がほぼリードしており、てこ入れを狙った形です。

一方、公共投資には財源問題も付きまといます。バイデン氏は「トランプ減税」を撤廃して連邦法人税率を現行の21%から前政権時代の28%に戻すと改めて主張しました。これまでに富裕層課税や所得税増税も取り沙汰され、金融市場では「バイデン氏勝利」への警戒感がくすぶっています。

バイデン氏はこの日、民主党の急進左派が提唱する高齢者向けの医療保険改革や環境規制には一切触れませんでした。「反ビジネス」色の強い政策を打ち出せば、「トランプ氏の離反票や無党派層を取り込めない」(バイデン陣営関係者)と判断したからです。2016年の前回大統領選では、党内対立が敗因の一つに挙げられており、政策の擦り合わせが大きな課題になりそうです。

この増税発言は致命的だったと思います。この発言さえなければ、先ほど述べたように、バイデン氏とトランプ氏は互角などとはとても言えなかったと思います。

コロナ禍で相当ダメージを受けている米国経済ですが、こうした大規模な災害の直後には米国等欧米においては、積極財政と無制限の金融緩和をすることが定番になっています。

日本では、これが定番となっておらず、東日本大震災の後に復興税を導入し、その後も日本経済が、デフレから完全に脱却していないにも関わらず、2014年と2019年の二回にわたって消費税の増税をしました。

日銀は、安倍内閣が成立時より、金融緩和に転じていましたが、数年前からは、物価目標をいまだに達成していないにも関わらず、イールドカーブ・コントロールを実施し、緩和は実行しているものの、抑制的な緩和に転じていました。

日銀は先月15-16日の金融政策決定会合で現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和の継続を賛成多数で決めました。ただ、このブログでも述べたように、10万円の所得制限なしの給付金の実施をめぐって、日銀と政府自民党との連合軍ができたようで、今後どのような展開を見せるか注目です。

いずれにせよ、日本では積極財政と無制限の金融緩和を同時に進行するということが、定番になっていないことは確かです。なぜ金融緩和を同時に行わなければならないかと言えば、ざっくりといえば、災害時の復興では、お金への需要が高まるのは当然のことで、これを放置しておけば、結果として円高となり、復興から立ち直ろうとしている経済に悪影響を与えるからです。

米国では、定番となっている、経済政策である積極財政すべきという王道の政策を、バイデン氏は増税すると発表することで、この政策を真っ向から否定してしまったのですから、金融業界や産業団体、それに国民から不興を買うのは当然のことです。

さて、第二は、バイデン氏の「アルツハイマー症疑惑です」。平たくいうと、バイデン氏のボケ問題です。これは私自身も、バイデン私の演説をテレビで視聴したときに、危惧の念を抱きました。

米国人口は、約3億人ですが、バイデン氏はこの事実を認識していれば、間違えるはずのない、統計数値を、演説の中で二度、三度と間違えていました。明らかに桁を間違えていたです。


3月2日テキサス州で開かれた集会でもバイデン前副大統領は「スーパー・チューズデー(火曜日)」を「スーパー・サースデー(木曜日)」と言いかけたり、演説の決定的な部分で引用するはずだった米国の独立宣言の有名な一節「すべての人間は生まれながらにして平等であり、その創造者によって、生命、自由および幸福の追求を含む不可侵の権利を与えられている・・・」を思い出せませんでした。

「すべての男性も女性も生まれながらにして・・・・ほらあれだよ。分かるだろう」

ボケは、かつては日本では「老人性痴呆症」と呼ばれました。痴呆では差別的だ、という批判が起こり、その後「認知症」に言い換えられたのですが、正確には「認知困難症」ではないでしょうか。「認知症」というのは意味不明だと思うのは、と思うのは私だけでしょうか。

米国の大統領選挙では、かねてからトランプの劣勢が伝えられていますが、このブログでも何度か説明させて頂いた通り、メディアのほとんどは、民主党に押さえられていますから、共和党に有利な情報は報道しません。

そのため、いわゆる情弱の人たちの間では「バイデンが必ず勝つ」と思い込んでいるようです。しかし、白人富裕層は本音を押し隠しているようです。前回の大統領選挙では、ヒラリー有利で、絶対勝つとメディアが煽っていましたが、蓋を開けたらトランプの勝利に終わったではありませんか。

米国の白人の多くは、今でもトランプに心酔しています。やっと白人層の意見を代弁してくれる大統領が戻ってきた、と。また、白人に有利ということだけではなく、トランプ氏が大統領に就任してから、黒人の失業率がかなり改善されました。

現在トランプが経済政策上批判を受けているのは、もっぱら彼に落ち度のない武漢ウイルスのせいによるものです。無論、感染後の不手際もあるのでしょうが、私は米国の黒人養護デモで集まった多数の人々の様子を見て絶句しました。

感染の最中にあれほどの人が集まるのですから、感染が爆発的に広がるのは当然といえば、当然です。最近は、共和党側の人が「マスクをつけない権利」を主張しているのが、テレビで報道していますが、どの組織にも変わり者はいるもので、私自身はあれは、トランプ氏に対するネガティブキャンペーンの一環だと思います。

感染拡大がトランプ政権だけの責任であるとはとても思えません。日本では、感染症に関する識者とされる人が、米国にはCDC(アメリカ疾病予防管理センター)という、感染症の専門組織があるので、感染症に強いなどと、なぜか得意げに解説していましたが、CDCは一体何をしていたのでしょうか。

このような状況では、仮にヒラリー政権であったとしても、同じような結果になっていたのではないでしょうか。

バイデン氏は、77歳です。バイデン氏は、民主党の候補者の中でも、一番穏健な左派であり、かつては副大統領を務めた経験から大統領選挙の候補者として指名を受けたのですが、彼がどうやら認知症を患い、とんちんかんなコメントを連発しているのは米国で広く知られています。

トランプ氏は、年齢は74歳であり、バイデン氏と比較して、格段に若いというわけではありません。どちらが勝っても大統領選出最高齢の新記録となります。これまでの記録はトランプ現大統領が4年前に当選した時の70歳でした。驚くべきことに、トランプ氏もバイデン氏も直近3人の元大統領(オバマ、G・W・ブッシュ、クリントン)の現在の年齢よりも年上です。

そのため、トランプ氏にも、「認知症」疑惑はありました。しかし、これは先にも述べたように、ほとんどのメディアが民主党指示であることを考えると、誇張されている点は否めません。

私自身は、「認知症」といえるほどの間違いを連発してしているとは思えません。それに、これは長年職業政治家として過ごしてきたのではなく、実業家として過ごしたきたゆえの、知識不足に由来するものだったと思います。

しかし、現在は武漢ウイルスがバイデンには幸いし、大統領選挙集会を大きく開催できない事態がバイデン氏のボロを広めずに済ませているようです。民主党によって入場は厳しくコントロールされ、純粋な党員でなければ入場を許されないのだそうです。バイデン氏がボケ発言を繰り広げても、SNSなどに上げないよう指示されているに違いないと思います。

先日バイデンの副大統領候補に、黒人女性を指名するのでは、と言った記事が出ていましたが、おそらくバイデンは認知症なのですから、誰であろうと自分で指名する事はできないと思います。おそらく、副大統領指名を含め全部スタッフが実施するのでしょう。バイデンはただの民主党の操り人形状態にあるのでしょう。

ボルトン前補佐官や、トランプの実の姪までもが、かつての上司や実のおじの暴露本を出しています。それも、トランプ氏が大統領選挙戦の真っ最中にです。これは、人としてどうなのかと思います。しかし、そういった本を、莫大な札束と交換に書かせているのも、また民主党なのかもしれません。たとえ、それが真実でないにしても、多くの人はそう解釈する可能性が高いです。

ボルトン暴露本の表紙 アベマニュースより

これが民主党内のことなら「77歳だし、物忘れもするよね」で済むかもしれないですが、トランプ大統領との討論では徹底的に叩かれることは間違いないでしょう。

そのようなことを考えると、現時点でバイデン氏が圧倒的有利であるとの、米国の報道や、それを真に受けて報道している日本のメディアなど信用できません。

バイデン圧倒的に有利とは、米国メディアが作り出した幻想に過ぎないと思います。実態は、五分五分で、いまだどちらになるかなど、判定できない状態だと思います。今後の推移を見極めていくべきものと思います。

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2019年10月30日水曜日

トランプのバグダディ作戦成功に旧来メディアがびくつく本当の理由―【私の論評】反トランプのためなら、人殺しを聖職者にする、焼きが回った米国メディア(゚д゚)!


<引用元:フェデラリスト 2019.10.28>モリー・ヘミングウェイ編集主任による論説

旧来の報道機関は、米軍がISIS指導者のアブバクル・アル・バグダディに対する作戦に成功したというトランプ大統領の発表に、彼らのトレードマークである敵意と怒りで反応した。それというのも議論の余地なく良いニュースによって、外交政策を形成し、大統領を弾劾し、2020年にトランプを打倒するためのコーポレイト・メディア(企業の利益、価値観に支配された主流メディア)の目標が脅かされるためだ。

「昨晩は米国と世界にとって素晴らしい晩だった。残忍な殺人者、大変な困難と死を引き起こした人物が乱暴に抹殺された――彼が他の罪のない男性、女性、また子供を傷つけることは二度とない」「彼は犬のように死んだ。臆病者のように死んだ。世界は今はるかに安全になった」とトランプは27日、国民に伝えた。

ところがメディアは、アルカーイダ指導者のウサマ・ビンラディンに対する同様の作戦の成功を、オバマ大統領が発表した時のような称賛と興奮の反応は示さなかった。多くの報道機関は自分たちのベッドを汚すような態度を取ったが、その努力を代表するのがワシントン・ポストだ。まずバグダディを、政治的・宗教的反対者を残忍に強姦し殺害した人物ではなく、「厳格な宗教学者」として聖人のように扱い、バグダディの死をどうにかしてトランプにとっての否定的な話として偏向解釈するにまで及んだ。実際次のように:


トランプ政権の成功の純粋な良いニュースを、掛け値なしにマイナスであるように偏向解釈しようとするには努力が必要だが、コーポレイト・メディアは果敢に挑戦した。それというのも、このような成功は彼らが国民の話題に無理やりねじ込もうとしている作り話を弱めるからだ。

1)肯定的な報道はトランプを倒そうというメディアの努力を損なう
コーポレイト・メディアは、少なくとも本当のニュース報道のために関心を投影することから、臆面のない政治活動家に変わってしまった。そのため彼らは――これまでの微妙に偏った解釈とは対照的に――議論の余地のない事実を伴う主要ニュースさえ偏向して解釈できる。

2016年大統領選挙はヒラリー・クリントンにとって屈辱的敗北だったが、政治的なメディアにとってもそうだった。報道機関は自分たちが高い給料をもらってニュースを書き、放送している選挙民を全く理解していなかった。彼らはトランプが勝つ見込みはないと自信たっぷりに断言し、ジャーナリストの基準を放棄することは、トランプがもたらす明白な破滅を理由として正当化できるのだと自分たちを納得させた。

ところがトランプ政権は内政と外政で成功の兆候を示してきた。メディアがこれまで達成はほとんど不可能だろうとしてきた雇用と賃金上昇も含めて、経済は好調だ。これは減税、税制改革、そして前例のない規制撤廃によるものだ。新たな戦争は起きなかったし、ましてやメディアが予測した世界が滅亡するような核戦争もなかった。長く延び延びになっていた中国との再調整は行われているところだ。

国にとっての良いニュースは、メディアとその政治的な仲間にとって悪いニュースなのだ。

大統領に対する戦争で彼らが利用できるツールの1つが、大統領の成功を誠実に報道することを否定することであり、そうした成功を誠実な形で話題にするようなニュース編集をすることがますます困難になっている。

2)ISIS創設者の死がメディアのシリア報道を複雑にさせる

急襲ニュース前の旧来メディアの態度は、彼らの大好きな土曜の夜の番組のオープニング・コントが最もよく表しているかもしれない。サタデーナイト・ライブ(SNL)の最初の寸劇はトランプ支持者をばかにし、トランプ集会での演説者という設定だった。あるネタではISISメンバーが、「あなたが自由にしてくれるまでシリアで収容されていた・・・ISISに雇用を取り戻してくれて感謝の意を表したい。ISISを再び偉大にすることを約束する!」というものだった。

そのパロディーは、ニューヨーク・タイムズの10月21日の「ISIS Rejoices As U.S. Withdraws From Syria.(米国のシリア撤退でISIS歓喜)」という記事とそう変わらないものだった。

記事は、シリア――オバマ大統領が十数回以上「地上軍」はないと約束したにもかかわらず、また議会がその場所での武力の行使を許可していないにもかかわらず、何千名もの兵士がいた国――からの撤退が関係する全員にとって最悪の事態になる、とするものだ。

トルコ、シリアのクルド人、ロシアなどとの協力を必要とした作戦成功の後、バグダディの死は少なくともその話を複雑にしている。トルコとの最近の出来事がこの目標達成に寄与したかもしれないということが、話を複雑にしている。シリア外に駐留していた部隊からデルタ・フォース(米陸軍の対テロ特殊部隊)が入ったことが、話を複雑にしている。そしてSNLがISIS撃破について大統領を批判していたまさにその瞬間にこの全てが起きたという事実が、話を複雑にしている。

超党派の外交政策コンセンサスがISISの増大と米国に対する勝利を断言していた中で、米軍は実際バグダディを捕らえるか、殺害することを計画していた。トランプの外交政策のアプローチに「かかわらず」このことが起きたと、メディアは偏向して解釈しようとしているが、その議論にはトランプ錯乱レジスタンスを離れては、ほとんど説得力がないだろう。

3)トランプの外交政策の成功はメディアの弾劾促進を損なう
弾劾の最大の擁護者はメディアであり、2016年大統領選挙とロシア共謀の作り話の失敗後、面目を保とうとしている。彼らが民主党に、困難に満ちた道のりだというのに手続きを開始するよう強制したようなものだ。

昨日の日曜朝の番組は――どこの局もどの司会者も――全て、弾劾の火にさらに油を注ぐ予定だった。実際には、イスラミック・ステート打倒のための戦いにおける大成功を報じざるを得なかった。

作戦を監督した大統領を弾劾することは、メディア、民主党、また他のレジスタンスメンバーからのノンストップの、数年にわたる運動を生き延びた大統領をただ弾劾することよりもさらに悪く見える。弾劾を存続させるためには、メディアはその話を軽視して、迅速に批判能力なく繰り返される民主党の論点に戻る必要があるのだ。

そういうわけでメディアはバグダディ発表の日に、ワシントン・ナショナルズのワールドシリーズの試合で、ファンが大統領にブーイングした話に急速に方向転換した。2016年に96パーセント(誇張ではない!)がトランプに反対し、その後選挙区に対する反対運動をしている町が大統領にブーイングした事が報道価値のある事であるなら、その理由は国や大統領のことを問題にするからではなく、自分たちのことを問題にしているからだ。

それでもそれが、自分たちにとって望ましい弾劾の促進に戻り、自分たちが愚かに見えるようにする話から離れるための手段なのだ。

政敵を倒したいと考えるメディアがいることは理解できるが、米国にとって間違いなく良く、国をもっと安全にする成果に対しては、もっとうまく怒りを隠してもいいだろう。

【私の論評】反トランプのためなら、人殺しを聖職者にする、焼きが回った米国メディア(゚д゚)!

上の記事は、少し翻訳が難くて、理解しづらいものとなっていますが、結局のところ米国メディアも日本のメディアがとにかく安倍嫌いであるのと同じように、トランプ嫌いであることを示しています。

このブロクでは、過去にも何度か米国メデイアの特徴について掲載してきました。その内容を理解していないと上の記事の内容も十分に認識できないかもしれないので、再度米国のメディアについて掲載しておきます。

米国の大手新聞は、すべてがリベラル系です。日本でいうと、朝日新聞や読売新聞のようなリベラル系の新聞です。日本でいうと、産経新聞のような保守系の大手新聞はありません。

日本で、朝日新聞や読売新聞のような新聞だけを読んでいると相当偏向しているので、日本の実体がわからなくなるのと同じく、米国で大手新聞を読むと米国の実体がわからなくなってしまいます。今回のトランプ政権のバクダディ排除のニュースに関しても、米国大手新聞新聞を読んでいると実体がわからなくなります。

上の記事では、その実体をワシントン・ポストなどを例にとって解説しているのです。確かに、新聞でも保守系新聞は存在するのですが、その全部が小規模な新聞社です。全部が、地方紙です。

一方米国の大手テレビ局は、FOXnewsだけが保守であり、他はすべてがリベラルです。そのため、あまり力はなく、結局のところ米国のメデイアの力や能力も加味すると、90%がリベラルメディアに占められているといっても過言ではありません。

そのような米国の大手メデイアだけから、情報の収集をすれば、日本でいえば、朝日新聞や読売新聞だけを読んで、産経新聞などは読まないというのと同じで、読者の考え方が偏向するのは当然のことです。

バクダディの排除に成功した、トランプ大統領に対する米国メディアの反応に関しては、一昨日にもこのブログに掲載したばかりです。その記事のリンクを以下に掲載します。
アルバグダディ排除がトランプのシリア撤退に対する民主党の断固とした率直な批判に一石―【私の論評】劇的に有利となったトランプ氏の大統領選(゚д゚)!
排除されたISの指導者アブ・バクル・アルバグダディ
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事の結論部分を以下に引用しておきます。
今回のアルバグダーディ容疑者死亡発表のタイミングですが、来年の大統領選に向けて与野党ともに盛り上がり始めた中でトランプ大統領はいわゆる「ウクライナ疑惑」をめぐって民主党から弾劾の追求を受け、またシリアからの米軍撤兵に対して与野党から批判を浴びているところでした。 
しかし、この奇襲作戦を命じ成功させたことで合衆国軍隊の「最高指揮官」としての役割を果たして「リーダーシップに欠ける」という批判をひとまず回避できそうです。また、今回の作戦ではトルコやロシア、さらにはクルド族の支援も受けたと発表して、先の米軍撤兵も正当化できるでしょう。 
世論調査で、すでにトランプ優勢となっています。今回の出来事は、オバマ前大統領のように、再選に向けての不利な潮目が変わる程度のことではすまないような気がします。トランプ圧倒的有利という具合になり、今後の米国政局はそれを前提にしないと考えられなくなるかもしれません。
ちなみに、世論調査では今年の春の時点から複数の調査会社でトランプ有利という結果でした。

今月に入ってからは、1980年の大統領選以来、一度しか予測を外したことのないムーディーズ・アナリティカがトランプ勝利を予測しています。

このような状況ですから、米国民主党ならびにこれを応援する米国メディアには、よほど余裕がないとみえます。

だから、トランプ氏をできもしないことが最初からわかっているのに、弾劾しようとしてみたり、あろうことか、トランプ政権による、バクダディ排除の手柄も、単純に称賛することもなく、「厳格な宗教学者」として聖人のように扱い、バグダディの死をどうにかしてトランプにとっての否定的な話として偏向解釈するにまで及んでしまったのです。

そもそも、今回のバグダディ排除の作戦は、ISの拘束下で死亡した援助活動家の米国人女性の名を冠した作戦名『カイラ・ミュラー作戦』でした。

ホワイトハウスは今回の作戦名が、2015年に死亡が確認されたカイラ・ジーン・ミューラー(Kayla Jean Mueller)さん(当時26)に敬意を表したものだったと述べました。

カイラ・ジーン・ミューラー

国際人道支援団体「デンマーク難民評議会(DRC)」で働いていたミューラーさんは、2013年にシリア北部アレッポで病院を訪問中に拉致され、翌14年に身柄をバグダディ容疑者に引き渡されました。その後ミューラーさんは、バグダディ容疑者から繰り返し性的暴行を受けていたとみられています。

ドナルド・トランプ米大統領はバグダディ容疑者の死を発表した会見の中で、ミューラーさんについて「若く美しい女性」だったと言及しました。

ISは、2015年2月にシリア北部ラッカ(Raqa)近郊で米軍主導の有志連合がISに対し実施した空爆でミューラーさんは死亡したとしています。ところが、ミューラーさんの死の具体的な状況は明らかになっておらず、遺体も発見されていないことから、両親のカールさんとマーシャさんは今も一抹の希望を抱いているそうです。

このような犠牲あり、さらにISによっては多大な犠牲を被った人たちが大勢います。命を落とした人も、多数です。

『カイラ・ミュラー』作戦でバグダディを追い詰めたとされる軍用犬

仮にも、米国のメディアがいくらトランプが大嫌いだからといって残忍な犯罪組織の指導者バグダディを、「厳格な宗教学者」として聖人のように扱うというのは、あり得ないことです。焼きが回ったとしか思えません。

米国リベラル・左翼の人たちでも、バグダディを聖職者のように扱うことには抵抗のある人も多いと思います。

次の大統領選挙でも、米国メディアはどのようなことでも、利用して、ネガティブなトランプ報道を続けた挙げ句に、また大統領選の報道に失敗して地に墜ちるのではないでしょうか。

このようなことを繰り返しているうち、米国メディアは多くの人から信頼を失い、崩壊するのではないでしょうか。

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2017年10月15日日曜日

小池新党の掛け声倒れを報じる米国メディア―【私の論評】小池氏は都知事としての政治生命すら危うくなってきた(゚д゚)!

小池新党の掛け声倒れを報じる米国メディア

政策の中身は自民党と変わらず「改革とは言えない」

「ウォール・ストリート・ジャーナル」(10月9日付)の
小池氏へのインタビューを報道する同紙のサイトのタイトルと、写真

 日本の総選挙に米国の主要メディアも真剣な関心を向け始めた。

 関心の対象は、主に小池百合子都知事の「希望の党」の動きである。ただし報道のほとんどは、小池氏が唱える改革はそれほどの改革ではなく、都知事と国政野党代表を兼任して「二兎を追う」と不毛な結果に終わりかねないという慎重な見方も紹介している。

安倍氏への報復が小池氏の狙い?

「ニュヨーク・タイムズ」(10月8日付)は、「先駆者の東京都知事により日本は大きく揺れている」という見出しで、日本の総選挙の開始を報道した。小池知事が女性として国政を大きく動かすに至った側面に焦点を当て、小池氏の政治歴を前向きに描いていた。

 だが同記事は、小池氏が都知事の仕事を後回しにする形で国政に登場したことに対する東京都民の否定的な反応も取り上げていた。記事中では、墨田区在住の61歳の主婦による「二兎を追うものは一兎も得ず」「小池さんが東京都知事としてなにか重要なことを実行したならば国政進出も支持しただろうが、彼女は都知事としてまだなにもしていないと思う」というコメントを紹介している。

 さらに同記事は、小池氏の本来の政策が安全保障や外交面で安倍首相のそれとほとんど変わらず、憲法改正を求めるタカ派であるとも特徴づけていた。だから政策面では「希望の党」はそれほど大きな改革を求める政党ではないようだ、と総括している。

 「ワシントン・ポスト」は10月10日付の「人気のある東京都知事が総選挙に立候補しないことを決め、安倍首相に利益をもたらす」という見出しの記事で、小池氏の不出馬が「希望の党」の人気を大幅に落としたようだと報じた。「新党(希望の党)は指導者のいない政党と国民の目に映り、安倍首相を利する形になった」というのだ。

 また、小池氏の政策や姿勢については、日本政治研究の米国人学者トビアス・ハリス氏の見解として「小池氏が新党の指導者として総選挙に出馬しないことを決めた。このことは、今回の動きが政策面での真の改革を目指すことよりも、自民党内でこれまで安倍氏に冷淡にされたことへの報復に狙いがあることを印象づけた」という言葉を引用していた。

 さらに同記事は、小池氏が自民党の第1次安倍政権で防衛大臣のポストにあったことや、改革を唱えながらも「その政策は自民党の政策とほとんど相違がない」ことなどを伝えていた。

冷静に日本の総選挙を見つめる米国メディア

「ウォール・ストリート・ジャーナル」(10月9日付)は小池氏へのインタビューの内容を伝える記事を掲載した。

 記事の見出しは「日本の変革を有権者に求める女性に会う ただしその変革は大きくはない」である。記事によると、小池氏は男性が圧倒的に多数な日本の政界で長年活躍し、ついに日本の既製政治に挑戦する新政党を立ち上げたが、実は、それほど大きな改革は求めていないという。

 同記事は、「小池氏は変革の顔を見せながら、根本的な変革は実際には求めていない」「外交政策や安全保障政策では小池氏と自民党の間には違いはない」「北朝鮮対策や日米同盟の政策でも『希望の党』と自民党の間には大きな相違はない」といった記述も載せていた。

 また、同紙の記者が小池氏に「誰を『希望の党』の首相候補にするのか」と直接質問したところ、「総選挙の結果をみてから決める」という率直な答えが返ってきたことも明かしていた。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは10月12日付の記事でも日本の総選挙を取り上げ、「世論調査では安倍首相が総選挙での大勝利に向かっている」との見通しを伝えた。

 同記事は、共同通信、日本経済新聞、産経新聞、朝日新聞、読売新聞という日本の主要メディア5社の世論調査結果の内容を報じていた。これらの最新の世論調査によると、自民党は衆議院の過半数の議席を確実に獲得し、公明党と合わせると300議席を越えて、憲法改正に必要な3分の2以上の議席を獲得するかもしれないという。その結果は、小池氏の率いる「希望の党」にとって、たとえ野党第一党の議席を得たとしても「大きなトラブル」になるだろうと記している。

 こう見てくると、米国メディアが日本の今回の総選挙を見る目は意外と冷静である。小池都知事が巻き起こした激震のような動きも「それほどの改革ではない」という抑制された見方をしていることが分かる。

【私の論評】小池氏は都知事としての政治生命すら危うくなってきた(゚д゚)!

大手メディア各社の衆院選の序盤情勢調査が出そろいましたが、希望の党はいずれも60議席前後にとどまる情勢です。公認候補235人のうち実に4分の3が討ち死に必至です。

希望の党が、民進党と合流する、しかもその理由が政治資金欲しさであるとみられることから、まずは保守層から嫌われてしまいました。

さらに、小池代表が民進党のリベラル派を『排除いたします』と宣言した、映像が繰り返し流れて以降、風向きは完全に変わりました。


保守派、リベラルの両方の有権者が日ごとに小池氏に対する危機感をつのらせ、希望の党の党勢が急速に衰えました。

希望の小選挙区候補198人のうち優位に立つのは、笠浩史氏(神奈川9)、細野豪志氏(静岡5)、古川元久氏(愛知2)、古本伸一郎氏(愛知11)、玉木雄一郎氏(香川2)らにとどまります。小池代表のお膝元の東京でも苦戦を強いられ、松原仁氏(東京3)は劣勢です。小池代表の側近気取りの若狭勝氏(東京10)も落選の危機です。

比例区の東京ブロックの獲得議席も立憲民主党を下回る可能性があります。何しろ前回、前々回と2度の逆風をはね返して当選を重ねた馬淵澄夫氏(奈良1)や階猛氏(岩手1)、山井和則氏(京都6)など選挙に強い候補が軒並み、劣勢に立たされているのです。

13日の朝日新聞による調査では、(1)自民党と公明党を合わせた与党で300議席をうかがう勢い (2)希望の党は、東京で候補者を立てた23すべての選挙区で先行を許す――などの情勢になっています。

希望は小池頼りの選挙のはずが、アテ外れになってしまいました。小池嫌いの有権者が離れる逆効果で、公示前の57議席を維持できない確率も高いです。

希望に移った民進出身者からは、怨嗟の声が巻き起こり、すでに「小池おろし」の機運は高まっているようです。小川敏夫民進党参院会長は「民進党は解党しない。民進党を守り、再びリベラル勢力を結集する」と発言しました。


しかし、翌日には前原代表がその動きを批判し、当事者の小川会長も「意図せぬ解釈」と自身の発言を否定されたので多少は紛糾が収まったようですが、その懸念は今後もくすぶり続けるでしょう。ここ数年間の信念なき離合集散で「国会議員は再選するためなら何でもありの人たち」と国民に見透かされています。

それにしても、民進の参院内はもともと連合の組織内議員が多く、小池代表が提示する安保法制・改憲容認の「踏み絵」には猛反発しています。

地方組織は今なお『民進党』の看板を掲げ、選挙戦でフル回転しています。野田佳彦氏や岡田克也氏など無所属のベテラン組も、実は民進に党籍を残したままです。そこで選挙後に希望に移った民進出身者もまとめて再結集を目指す動きがあります。選挙が終われば、議席のない小池代表の影響力が弱まるのは確実です。

希望の党の候補者の擁立状況を見ると、自民党の石破茂元幹事長(鳥取1区)、野田聖子総務相(岐阜1区)の選挙区には対抗馬を立てていません。両氏は小池氏と親しいため、今後の連携の可能性を指摘する声もあります。

衆院選で与党が過半数を割った場合について希望の党に連携を呼び掛けることもあり得るたかもしれません。そうなると、小池氏がキャスティングボードを握るという状況もあり得たかもしれません。しかし、現在ではほんどあり得なくなってきました。

小池代表は、改憲発議に必要な3分の2議席のキャスティングボートを握れなければ、それこそ希望の党から「排除」されかねません。その前に希望の党から出ていくことも予想できます。

しかし、今後都政に専念しても前途多難でしょう。五輪の準備や築地市場移転など難問山積。豊洲市場の追加工事は2度も入札不調となり、来年秋までの移転予定が皮算用となりかねないです。都民ファーストも小池人気の陰りで分裂含みです。何より小池代表は都民の支持を大きく失ってしまいました。

JX通信が今月7、8日に実施した調査によると、都知事としての小池代表の支持率は37%で、不支持率は54%に達した。9月23、24日の調査では支持率は58%だっただけに、国政にうつつを抜かす小池代表に皆、そっぽを向き始めているようです。

さて、今後はどうなるのでしょうか。やはりブログ冒頭の米国メディアの見方のように、緑の党がこれから、どうなろうと、全く改革にはならないという見方が順当だと思います。

小池氏はどうなるのでしょうか。私自身は、以前このブログに掲載したように、小池知事の政治生命は都知事で終わりという状況に急速に近づきつつあると思います。その記事のリンクを以下に掲載します。
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東京味わいフェスタで試食する小池知事
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、小池氏が出馬するかどうかまだ未定の時期に、様々な分析から小池氏は出馬しないと断定しました。

さらに、小池氏の政治生命は今後国政においては尽きてしまっているので、東京都知事で終わることも掲載しました。

そうして、東京都知事を複数期にわたって、努める可能性も掲載しました。しかし、これもどうなるかわかりません。

小池氏は、今後速やかに国政から手を引き、都政に専念すべきです。専念するだけではなく、都知事として都民に認められる都政において、成果をあげて結果を出すべきです。そうでなければ、都知事としての政治生命も短命に終わってしまいます。

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