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2019年9月30日月曜日

中国建国70年 内憂外患の習主席 党長老ら不満、くすぶる火種―【私の論評】苦しい歴史修正でしか、自らを誇示できない哀れな習近平(゚д゚)!


建国70年の式典を前に、北京の天安門広場を行進する兵士ら=30日

中華人民共和国が建国70年を迎える10月1日、北京の天安門広場周辺では祝賀行事が開かれ、軍事パレードで最新鋭の兵器を誇示する。米国との貿易戦争や経済成長の減速、香港の混乱といった内憂外患に直面し、共産党長老の間では習近平国家主席(共産党総書記)への不満もくすぶるが、習氏は党の「団結」を演出し、自らの権威を守る構えだ。

 共産党理論誌「求是」は9月16日付で、習氏が「われわれは指導者の終身制を撤廃し、任期制度を実行している」と2014年に語った講話を掲載した。習氏は昨年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で国家主席の任期制限を撤廃する憲法改正に踏み切り、党内外から「終身制への道を開いた」との声も上がった。講話の掲載は批判をかわすとともに、指導者の終身制を撤廃して集団指導体制をつくったトウ小平を持ち上げる意図がありそうだ。

 建国70年を前に、党の宣伝工作はトウ氏や江沢民元国家主席、胡錦濤前国家主席ら過去の指導者たちの功績を強調する姿勢が目立っている。昨年12月の改革開放40年にあたり、習氏の功績ばかり強調してトウ小平を軽視しているとの批判が出たのとは対照的だ。

 数々の政敵を打倒した反腐敗運動など強気一辺倒で党内の権威を確立してきた習氏だが、ここにきて国内外の問題が山積し、党内の協調と団結を演出する必要性が出てきたようだ。

 7月末に北京で開かれた李鵬元首相の告別式には習氏ら7人の政治局常務委員や江沢民元国家主席が出席した一方、党の重要会議「北戴河会議」のため北京に隣接する河北省にいた胡錦濤氏は花輪を贈るにとどめた。温家宝元首相、朱鎔基元首相らも出席しない異例の事態だった。李鵬氏との政治的な距離感に加えて「現指導部に対する不満の表れ」(党関係者)との見方がある。

 党内で表立って習氏に対抗できる政治勢力は存在しないが、権力の足下では火種がくすぶっている。ただ米側が求める経済改革などは以前の指導部が先送りしてきた問題でもあり、習氏に同情する向きもある。

【私の論評】苦しい歴史修正でしか、自らを誇示できない哀れな習近平(゚д゚)!

10月1日の建国70周年で「古希」に達する中国は、この日に大規模な閲兵式を実施しようと着々と準備してきました。内容については8月下旬まで正式発表をしなかったものの、「新中国で最大規模になる」と北京のシンクタンク研究者は話していましたし、市民もそう予想していました。

9月21日の深夜からは、本番さながらの予行演習が天安門広場を中心に行われました。市内の一部幹線道路を「戒厳状態」にして、戦車と兵器の運搬車両を通過させました。シンクタンク関係者によると、最新の多弾頭型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「東風41」が披露されるといいます。米国本土を射程に収める最新兵器です。
本番さながらの、軍事パレード予行演習

軍事パレードの実施とその意義について、これまで積極的に国内外に説明してこなかったのは、習近平(シー・チンピン)体制が難題を多数抱えているからです。この時期に大規模なパレードを行う大義名分がどこにあるのでしょうか。一党独裁政権とはいえ、その根拠は決して明らかではありません。

まず、社会主義市場経済を基本とする中国は、国有企業への資金注入の停止など抜本的な構造改革をする気が全くありません。米中貿易戦争の開始以来、経済状況は悪化の一途をたどっています。

アフリカ豚コレラの流行などにより、豚肉の価格高騰が市民の食卓を直撃。南部の広西チワン族自治区などでは豚肉の配給券が印刷されています。物資が極端に不足していた文化大革命期、中国では買い物に貨幣のほか配給券が欠かせませんでした。
その時代さながらの状態が続いているのです。そして、複数の大都市部では不動産の価格も下落し、新車の販売台数も軒並み伸び悩んでいます。軍事パレードなんかやっている場合じゃない、という声も市民から聞こえています。
毛沢東を除き、最高指導者の在任期間中に複数回にわたって軍事パレードを実施するのも例外といえます。習は既に2015年9月と2017年に2度、閲兵式を行っています。江沢民(チアン・ツォーミン)元主席と胡錦濤(フー・チンタオ)前主席も建国50周年と60周年に閲兵式を行いましたが、それぞれ1回だけでした。

2015年は今や刑務所暮らしの朴槿恵(パク・クネ)・前韓国大統領や、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領らが参列。先進国では日本を除くG7各国が代表団を派遣して花を添えました。というのも、このパレードは「抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年」を祝うのが目的だったからです。
                                 19年9月3日の軍事パレードではロシアのプーチン大統領、
                                 韓国の朴槿恵大統領(当時)が習近平主席と席を並べた。

ただし、このパレードは全く噴飯ものです。なぜなら、中共軍と日本軍は一度たりとも交戦したことはないからです。日本が戦ったのは、当時の国民党軍であり、中共軍ではないからてす。

国民党軍は後に台湾にわたり、台湾を統治しました。だから、台湾が抗日軍事パレードを実施するなら、わからなくもないですが、中共が行うのは、歴史修正と言わざるを得ないです。

実際、中国建国の父とされる毛沢東は、日本軍と国民党軍が戦ってくれたおかげで、国民党軍が疲弊し我々は中華人民共和国を設立できたと語っていたとされています。

この抗日軍事パレードは、中共が最近の若い世代の中国人に中共が日本軍と戦って、現在の中華人民共和国を設立したと思い込ませ、自らの統治の正当性を高める行為以外の何ものでもありません。ある程度年齢が上の中国人なら、誰もが中共軍と日本軍が戦ったことなどないことを知っています。

ただし、大東亜戦争当時の、国民党軍と日本軍の戦いを知っている人々は現在では少数派になったのと高齢になったため、社会の第一線からはほとんどが退いているので、中共としては、こうした歴史修正は実施しやすくなっているのは確かです。

元々、抗日軍事パレードが噴飯ものであるのに比して、今回はさらに国際的な正統性に欠けます。大国であるとはいえ、独裁体制がますます強化され、覇権主義的行動が目に余るため、日本以外の主要6カ国も距離を置いています。市民の中にも、そうした自国の姿勢に気付いている者はいます。

台湾問題もあります。「人民解放軍は戦争に勝つ軍隊でなければならない」、と習は就任以来、軍を視察するたびにそう強調してきました。解放軍の最大の任務は「台湾解放と祖国統一」です。

しかし、その台湾では民主主義体制が定着し、台湾人の自己認識も「中国人」から遠ざかっています。武力による威嚇では台湾人を屈服させることができず、逆に独立志向の民進党の支持率を高めつつあります。
南シナ海を占拠して島しょ部を要塞化したのには台湾包囲網を構築する狙いもあったようですが、こちらは米軍や英軍、それに自衛隊による「航行の自由」を招きました。
8月28日、南シナ海の海域で「航行の自由」作戦を実施するイージス艦「ウェイン・E・マイヤー」

祖国統一の理想も思わぬところから挫折し始めました。大英帝国の植民地から「祖国の懐に回帰」した香港です。「祖国に回帰」して幸せを実感するどころか、「香港人は中国人ではない」との主張を掲げた若者たちが6月からデモを続けており、いまだに収束の見通しが立っていません。中国政府が解放軍の武装警察部隊を香港に近いところに展開して恫喝しても効果はありませんでした。
内憂外患が続くなか、大金を投じて軍事パレードを強行するのは、ほかに選択肢がないからです。やらなければ負のスパイラルが始まります。いや、すでに始まっています。しかし、やっても負のスパイラルが継続するのは確実でしょう。
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2016年3月28日月曜日

【石平のChina Watch】習主席、頓挫した「独裁者」への道 衆人環視の中で目撃された異様な光景 ―【私の論評】刎頚の友で、独裁者になりそこねた習!だが、中共の本質は変わらない(゚д゚)!


習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけた王岐山氏
今月4日に開かれた全国政治協商会議(全国政協)の開幕式で、委員たちは異様ともいうべき光景を目撃した。式典が終わって、最高指導部のメンバーたちが順次、ひな壇から退場するとき、党の規律検査委員会の王岐山主任が前を歩く習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけたのである。

衆人環視の中で、習主席の部下であるはずの王氏が取ったこの「なれなれしい」行動は、主席の権威をないがしろにする「軽薄なる行為」とも映った。その背景には一体何があったのか。

その2週間ほど前の2月19日、習主席は中央テレビ局など3大メディアを視察し、メディアが党への忠誠に徹すべきだとの訓示を行った。それに応じて、3大メディアは一斉に、「メディアは共産党のものだ、党に絶対の忠誠を誓いたい」と宣した。

しかし民間からは早速反発の声が上がってきた。習主席の訓示と3大メディアの姿勢に対し、真っ正面から痛烈な批判を浴びせたのは、中国の不動産王で、政治批判の鋭さで「任大砲」の異名をもつ任志強氏である。

3700万人のフォロワーを持つ自分の「微博」(ミニブログ)で、彼はこう発言した。「メディアはいつから党のものとなったのか。メディアが人民の利益を代表しないなら、人民によって捨てられるのだ」と。

発言はいたって正論だが、問題は、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの習主席に盾突くようなことを言ったら一体どうなるのか、だ。

案の定、任氏の微博のアカウントは直ちに閉鎖され、官製メディアによる「任志強批判キャンペーン」が一斉に始まった。任氏が所属する北京市西城区の共産党組織も、党員である任氏に対する処分を検討し始めた。この一部始終を見て、民間では「これは文化大革命の再来ではないか」と危惧する声が上がり、動揺が一気に広がった。

こうした中で、今月1日、中国共産党規律検査委員会の公式サイトに注目の論評が掲載された。

論評は、「千人の唯々諾々より、一人の志士の直言の方がよい」という昔の言葉を引用して、指導者が「直言」に耳を傾けるべきだと諭した。

タイミングからすれば、この論評が諭そうとしている相手は、他ならぬ習主席その人であろう。さらに興味深いことに、論評を掲載した公式サイトの持ち主は党の規律委員会であり、そのトップを務めるのは、習主席唯一の盟友とされる王岐山氏である。

要するに、王岐山氏が習主席を諭したことになるのだ。その2日後、全国政協の壇上で、王氏がおうような態度で習主席を呼び止めた場面を目にして、多くの人々はうなずくことができた。なるほど、共産党の「本当の実力者」は誰であるのか、がこれでよく分かったのではないか。

おそらく王岐山氏も、こういう「視覚的効果」を計算してわざと上述の行動に出たのであろう。彼は、自分の習主席に対する優位性を衆人の前で示すことができた。

習主席の就任から3年、その最大の「政治実績」となったのは腐敗摘発であるが、考えてみればそれは全部、規律検査委員会トップの王氏の手柄であった。そして、摘発権という絶大の武器を手にして党内で権勢を振るった結果、いつの間にか、王氏は習主席をしのぐほどの陰の実力者にのし上がったのである。

実は上述の規律検査委員会サイトの論評掲載を境目に、任志強氏に対する批判キャンペーンがピッタリと止まった。2月25日掲載の本欄が取り上げた、習主席を「核心」として擁立するような動きもそのあたりから息切れとなった。どうやら本当の実力者が浮上してきた中で、「独裁者」への習主席の道が閉ざされたようだ。


石平

【私の論評】刎頚の友で、独裁者になりそこねた習!だが、中共の本質は変わらない(゚д゚)!

習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけた王岐山氏
別の角度から
上のニュースにわかに信じがたいことです。まずは、習近平国家主席と王岐山(おうきざん)との関係について以下に掲載しておきます。

2013年習近平は総書記就任後、自らに近い人間を続々引き上げていました。そうして、王岐山は、習近平とは誓い合いだからで、当然のことながら、このとき引き上げられた習近平閥の1人です。

さて習近平時代になって台頭した人物のトップが王岐山です。現在、中央紀律検査委員会(以下、中紀委)トップの座についています。

党章程(党規約)によると、中紀委の職責は「党規約とその他党内法規の維持」、「党の路線、方針、政策、決定の執行状況を検査」、「党委員会の党風建設協力と反汚職工作における補佐」とのこと。しかし実際には汚職党員摘発が主要な仕事です。 そうして、はっきり言ってしまえば、これは建前で、権力闘争のための道具です。

腐敗党員の場合は、まず中紀委が取り調べをし、容疑が固まった後に司法機関に引き渡されることになります。中紀委は、司法に優先するもう一つの司法というわけです。

中紀委は昔から、政敵を倒す尖兵として使われてきました。江沢民時代には陳希同(政治局委員、北京市委書記)、胡錦濤時代には陳良宇(政治局委員、上海市委書記)、薄熙来(政治局委員、重慶市委書記)が中紀委に失脚させられています。

ところが、中紀委は、実は拘束や取り調べを行う権限には何の根拠もなく超法規的機関とでもいうべき存在です。習近平が主席になった最初の年に、は拷問によって取り調べを受けていた官僚3人が死亡するという事件もありました。ノルマを課された地方の紀律検査部局がやりすぎたためともいわれていますが、紀律検査部局への風あたりは強くなる…かと思われました。


ところがどうして、2013年の三中全会では、中紀委が省庁など党中央直属機関、地方政府の紀律検査部局トップの任命権を獲得し、さらに勢力を拡大させることになりました。従来は省庁トップや地方自治体トップが紀律検査部局の人事を決めるというお手盛り人事ができたわけですが、このときから独立した巨大監視機関へと生まれ変わることになりました。

加えて、中国共産党の上位25人、政治局委員をも監視対象とすることが決定するなど、その強大化はとどまることを知りません。現在では、おそらく、トップ中のトップ、常務委員まで監視できる程にまで権力を拡大してのではないかと思います。

王岐山の前職は序列末席の副首相でしたが、経済に強い実務派官僚と評価が高く、当時は李克強ではなく王岐山が首相になるウルトラC人事があるのではとまでうわさされました。

それがなぜか経済関連の仕事ではなく、中紀委トップというポストを得ることになっていました。副首相の前は北京市長だったのですが、さらにその前は長く銀行畑にいました。そのため、私自身は、そのあたりの業界についてよく知る王に、汚職官僚摘発を任せたのかと思っていたのですが、彼の活躍ぶりはそんなレベルにとどまっていません。

習近平発足後、中紀委関連のニュースが毎日のように紙面を飾る活躍っぷりでした。なんと当初の1年間で16人もの省部級(閣僚級)が失脚しているという、驚くような数字も発表されていました。

王岐山の妻は元副首相・姚依林の娘です。なので王岐山も一応太子党ということになっています。婚姻によって太子党になっただけに「マスオさん的太子党」とでも言うべきかもしれません。

ところがそれだけではなく、習近平とは古くからつながりがありました。

2013年8月27日付南方人物週刊の記事「時代の先駆者」によると、文化大革命当時、王岐山と習近平の下放先は近く、知り合いだったとのことだそうです。北京に出た習近平が下放先に戻る時、王岐山の村で一泊。同じ布団で寝たという、エピソードまでありました。

経歴だけでは分からない、年の差を越えた友情が両者の間にはあったということです。紅衛兵世代は場所こそまちまちですが、苦しい時期を共に過ごしたので温かいつながりがあるのではとは思っていたのですが、こうして直接面識があるのなら習近平が常務委員を一期しか務められない王岐山を常務副総理ではなく、中紀委トップに据えたというのも合点がいきます。

そうして、この友情がアダとなったのかもしれません。王岐山、中央紀律検査委員会のトップです。

これは、ナチスドイツでいえば、ある意味当初の突撃隊のようなものです。

突撃隊はナチス党集会の会場警備隊が改組されて創設されました。初期の頃は突撃隊長エルンスト・レームの斡旋により義勇軍から流れてきた者を多く受け入れたため、党から半独立的な準軍事組織でした。

エルンスト・レーム
突撃隊は、1923年11月のミュンヘン一揆に参加しましたが、一揆の失敗で一時期禁止された。1925年にナチスと共に再建され、党に従属する組織として再出発しました。党集会の警備、パレード行進、ドイツ社会民主党(SPD)の国旗団ドイツ共産党(KPD)の赤色戦線戦士同盟との街頭闘争を行いました。

ナチスの政権掌握直後の1933年には補助警察となり、政敵の弾圧にあたりました。しかし突撃隊は下層民も多い大衆組織であったため、社会主義的な思想を持つ隊員が多く、国防軍などの保守勢力との連携を深めるアドルフ・ヒトラーにとって厄介な存在となり、1934年6月末から7月初旬にかけてレームをはじめとする突撃隊幹部が親衛隊(SS)によって粛清されました(長いナイフの夜)。粛清後は勢力を失ってSSの配下となり、以降は国防軍入隊予定者の訓練を主任務とするようになりました。

親衛隊長 ヒムラー
本来、習近平も長いナイフの夜のように、王岐山の権力が大きくなる前に粛清すべきだったのかもしれません。しかし、王岐山率いる中央紀律検査委員会は、法的には何も根拠のない集団であり、これに強力な権限を与えてしまったため、この組織は突撃隊のようでもあり、ナチスドイツのときのゲシュタポのようでもあり、短期間でとてつもない怪物にまで成長してしまったのだと思います。
ゲシュタポ長官 ラインハルト・ハイドリヒ

王岐山は、習近平をはじめとして、党幹部のアキレス腱を握っているのだと思います。それを駆使すれば、習近平をはじめとする、ありとあらゆる幹部を失脚させることができるようにまでなったに違いありません。

こうした権力を掌握した、王岐山は、共産党の「本当の実力者」の地位を築いたのでしょう。

ただし、これもどうなるかわかりません。習近平からの反撃があるかもしれません。それこそ、ヒトラーが突撃隊長のエルンスト・レームを粛清したように、王岐山氏やその一派を粛清し、親衛隊(SS)に匹敵するような組織を築けたら、独裁者の王道を歩むことになるかもしれません。

独裁者というものは、とにかく人を信じてはいけないのです。独裁者にとって、刎頚の友などありえないです。人に心を許していてはいけないのです。

習近平はヒトラーにはなれない?
それにしても、王岐山が権力を握る中国はどうなるのでしょうか。残念ながら、中共の本質は変わらないでしょう。あいかわらず、九段線や、第一列島線や、第二列島線の妄想からのがれらず、いずれルトワックが予言するように自滅することでしょう。

この出来事はの中国の人民からすれば、建前の実力者と、本当の実力者が存在することとなり、ますます中共の統治の正当性を疑われることとなり、自滅の速度を早めるだけになることでしょう。

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2015年4月22日水曜日

習主席、満面の笑み…日本人女性記者に手振る 会談後、友好ムード意識?―【私の論評】追撃戦に転じた安倍総理に仏頂面などしておられるような立場にないことを理解し始めた習近平(゚д゚)!

習主席、満面の笑み…日本人女性記者に手振る 会談後、友好ムード意識?

22日、ジャカルタで、アジア・アフリカ会議に臨む(右から)
安倍首相、インドネシアのジョコ大統領、中国の習近平国家主席

バンドン会議60周年記念首脳会議で、演説する中国の習近平国家主席=22日、ジャカルタ(新華社=共同)

中国の習近平国家主席は24日、安倍晋三首相との会談を終え、会談場所の部屋を出た際、「習主席、ニーハオ(こんにちは)」との日本人女性記者の呼び掛けに、満面の笑みを浮かべて右手を振った。

会談内容についての質問には一切答えなかったものの、なおも習氏を追いかける50人近い記者団に何度も笑顔を見せ、手を振っていた。

仏頂面が印象に残った昨年11月の北京での首脳会談とは打って変わって、友好ムードを前面に出していた。

【私の論評】追撃戦に転じた安倍総理に仏頂面などしておられるような立場にないことを理解し始めた習近平(゚д゚)!

確かに、昨年11月の北京での日中首脳会談では習は仏頂面をしていました。その画像を以下に掲載します。
仏頂面は、まさかネクタイの色ではないでしょう。この子の西村幸祐氏のツイートが語っているように、日中首脳会談では完璧に習近平側の大敗だったからです。

それに関しては、このブログにも掲載しました。そのURLを以下に掲載します。
【石平のChina Watch】首脳会談で敗者となった習主席―【私の論評】日中首脳会談の安倍総理大勝利を報道できないマスコミ!一国の宰相に愛想づかしをされ、蚊帳の外におかれるマスコミは、もうその使命を終えた(゚д゚)!

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、石平氏のこの首脳会談における、習近平の完璧な敗北についての石平氏の見解を掲載しました。その部分のみ以下にコピペさせていただきます。
中国は結局、安倍首相を「野放し」にするようなことはできなかった。そのためには首脳会談に応じる以外にない。もちろん中国はそう簡単に折れたくはない。「領土問題の存在を認める」「靖国は参拝しない」という2つの条件を日本側に突きつけた。 
しかし、安倍首相は最後までそれを拒否した。窮地に立たされたのは習主席の方である。そしてAPEC開催の3日前、日中間でようやく4項目の「合意文書」が交わされた。もちろんそこには「靖国」のやの字も入っていないし、日本が認めたとされる「異なる見解」は決して「領土問題」を指していないことは一目瞭然だ。つまり中国は、日本側に突きつけた2つの「条件」を自ら取り下げて首脳会談に応じた。
こういうことを強く意識しているからこそ、安倍首相との会談の冒頭、習主席は自らの悔しさを覆い隠すために、条件を引き下げたことを国民の目からごまかすために、わざと無礼な態度をとって虚勢を張るしかなかった。その瞬間、習主席は文字通りの敗者となった。
しかし、この時の習近平は、まだ仏頂面をしていられるだけの余裕がありました。今の習近平はそんな余裕もありません。今回は、余裕の無さをひた隠しに隠すために、友好ムードを演出しているようです。

確かに、習近平は仏頂面をしている程の余裕すらありません。その第一の要因として、このブログにも最近も掲載したように、中国経済の明らかな低迷があります。これは、近々回復するという見込みは全くありません。

本日も以下のようなニュースがありました。
中国経済大異変 国有企業で初のデフォルト 不動産大手のドル建て社債も破綻

 中国経済に明らかな異変が生じている。河北省の変圧器メーカーが発行した社債が国有企業として初のデフォルト(債務不履行)に陥った。また、上海の不動産大手企業が発行したドル建て社債も初のデフォルトを引き起こしている。これまで陰に陽に救済してきた中国政府もサジを投げた形で、市場では次の破綻候補がリストアップされている。
これはただごとではありません。国有企業のデフォルトなど少し前までは全く考えられませんでした。国有の企業ですら、デフォルトさせてしまう今の中国の現状が良く理解できるというものです。

これほど酷い経済の低迷があっては、習近平も仏頂面で余裕をかましているようなこともできません。

第二の要因としては、日米のAIIBへの不参加です。中国ではもともと、インフラ投資以外に成長産業分野が存在しないという大きな矛盾がありました。まともな先進国なら、インフラ投資などとうの昔に一巡して、後はほとんどが付け足したり修理するだけであり、投資は新産業の育成や、既存産業の効率化などに当てられるし、そうすれば、確かに投資効果があります。

しかし、中語にはそのようなものがほとんどなく、投資のほとんどはインフラ投資でした。そうして、従来はそのインフラ投資にも確かに投資効果がありました。しかし、最近ではそれも一巡して、めぼしいインフラ投資先はなくなっていますし、それに不動産投資は不動産バブル崩壊により、全く無意味になりました。

最初から頓挫が目に見えているAIIB
中国はこうした矛盾をAIIB設立で解決しようとしました。要するに、中国内でのインフラ投資には限界があるので、それをアジアに広げ、アジア投資によって中国の経済を何とか立てなおそうとしたのですが、日米が参加しないということで、この目論見は頓挫しそうです。

なぜ、頓挫するかといえは、その最大の要因は、中国主導の日米が加入しない、国際金融機関など、格付けが後ろ盾となる中国の格付けと同等になるという致命的欠陥があるがらです。そうすると、このAIIBが資金調達するには、金利などの条件がたの国際金融機関よりも高くなり、当然のことながら、AIIB融資をするにしても他の国際金融機関よりも割高になってしまいます。

これでは、最初から勝負になりません。だから、本当は、習近平は日本にはAIIBに参加してもらいたくてたまらないのです。そうして、当面中国には、経済立て直し策がこれくらいしかありません。

それに対する、安倍総理大臣の答えは、無論膠も無い(にべもない)拒否です。まさに、習近平と中国共産党は、安倍総理に振り回されるどころか、追撃戦にあって、命からがらという状況に追い込まれています。このまま中国共産党中央政府が何もせずに手をこまねいていれば、中国は間違いなく、小国に叩き落ちます。

これは、本格的な危機です。金のなる木の中国の再来は、ここしばらくは全く期待できなくなりました。AIIBで失敗すれば、金のなる木の中国ではなくなり、いずれ他の国かそっぽを向かれるようになり、中国はまた発展途上国に逆戻りです。

そん状況で、仏頂面などという余裕など有り様もありません。だから、といって、困惑の表情では他国から、そうして特に安倍総理から足元をみられるだけです。

そんなことはできないので、満面の笑みをうかべるしかないというのが、今の習近平の心境だと思います。

私は、そう思います。みなさんは、どう思われますか?

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2014年11月13日木曜日

【石平のChina Watch】首脳会談で敗者となった習主席―【私の論評】日中首脳会談の安倍総理大勝利を報道できないマスコミ!一国の宰相に愛想づかしをされ、蚊帳の外におかれるマスコミは、もうその使命を終えた(゚д゚)!


石平太郎氏

北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)で安倍晋三首相との初の首脳会談に臨んだ習近平国家主席の態度は異様なものだった。

余裕のある安倍首相の自然体と比べれば、習主席の態度は稚拙そのものだ。

政権発足以来2年間、習主席はずっと安倍政権と対決路線をとってきた。そして尖閣周辺の海域と空域では日本に対する挑発行為をエスカレートさせている。

一方の安倍首相はその間、一心不乱に中国包囲網の構築を目指すアジア外交を精力的に展開した。日米同盟を強化した上、東南アジア諸国との連携を進め、あらゆる国際会議の場を借りて「力の支配」を企(たくら)む中国に対する批判と牽制(けんせい)を行った。

その結果、アジアで孤立を深めたのは中国の方であった。ASEAN諸国の大半も安倍首相の中国批判に同調する方へ傾いた。

習主席は何とか劣勢をはね返して外交を立て直そうとし、中国が議長国を務めるAPECが最大のチャンスとみて着々と動き出した。まずはベトナムとの対立を緩和させ、フィリピンとの領土紛争も一時的に休戦させた。経済援助を手段に一部のアジア諸国を手なずけた。準備万端整えた上で習主席はAPECの大舞台に立ったのである。

しかし彼には心配事があった。安倍首相の出方だ。もし、安倍首相がこの重要会議において相変わらずの中国批判を展開していたら、中国にとっての晴れ舞台が台無しになってしまう。

中国は結局、安倍首相を「野放し」にするようなことはできなかった。そのためには首脳会談に応じる以外にない。もちろん中国はそう簡単に折れたくはない。「領土問題の存在を認める」「靖国は参拝しない」という2つの条件を日本側に突きつけた。

しかし、安倍首相は最後までそれを拒否した。窮地に立たされたのは習主席の方である。そしてAPEC開催の3日前、日中間でようやく4項目の「合意文書」が交わされた。もちろんそこには「靖国」のやの字も入っていないし、日本が認めたとされる「異なる見解」は決して「領土問題」を指していないことは一目瞭然だ。つまり中国は、日本側に突きつけた2つの「条件」を自ら取り下げて首脳会談に応じた。


こういうことを強く意識しているからこそ、安倍首相との会談の冒頭、習主席は自らの悔しさを覆い隠すために、条件を引き下げたことを国民の目からごまかすために、わざと無礼な態度をとって虚勢を張るしかなかった。その瞬間、習主席は文字通りの敗者となった。

習主席にとっての問題はむしろこれからだ。「靖国不参拝」を約束しなかった安倍首相はいつでも参拝できるが、首脳会談に踏み切った習主席にしては、安倍首相に「参拝されたら」大変なことになる。今後、安倍首相に気を使わなければならないのは習主席の方だ。首脳会談後の日中関係で優位に立つのは、結局安倍首相の方ではないか。



【プロフィル】石平

せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

上の記事は要約です。詳細をご覧になりたい方はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】日中首脳会談の安倍総理大勝利を報道できないマスコミ!一国の宰相に愛想づかしをされ、蚊帳の外におかれるマスコミはもう、その使命を終えた(゚д゚)!

先日もこのブログには日中首脳会談について掲載しましたが、これはまだ会談直前のものでした。その記事のURLを以下に掲載します。
APEC開幕 きょうにも日中首脳会談―【私の論評】自国の総理の大勝利を喧伝しないどころか、中国と連携するか、沈黙して中国を応援する日本のマスコミのど変態ぶりがまた発揮されたマスコミの安倍総理中国訪問報道(゚д゚)!
APEC首脳会議に出席するため、北京国際空港に到着した安倍首相。右は昭恵夫人
詳細は、このブログをご覧いただくものとして、この記事では日中問題に詳しい石平氏の日中首脳会談に関するツイートを掲載し、会談前の合意文書作成の過程において、日本は「領土問題の存在を認めず」「靖国は参拝しないということも認めず」という立場を貫き、結局中国が折れた形となり、安倍総理としては、日中首脳会談開催の前から大勝利であったことを掲載しました。

しかし、マスコミはこのことを「日本側の大勝利」ということを伝えないばかりか、中国側に連携するか、沈黙して中国を応援するような報道内容であったため、それを批判しました。

以下に、この記事の結論部分のみ掲載します。
それにしても、自国総理大臣からは愛想づかしをされて、中国様の情報統制を恐れて、まともな報道をしない日本の報道機関、もう先がないですね。 
おそらく、日中首脳会談についても、まともな報道しないでしょう。おらく、死力をつくして、中国にとって良くなるような報道に、各社が知恵を絞ることでしょう。知恵が追いつかなければ、ほとんどまともに報道しないことでしょう。 
これについては、もし日本のマスコミが正しい報道をしないというのなら、このブログに掲載する予定です。よろしくお願いします。 
それにしても、今回の安倍総理の中国訪問、マスコミ各社は、自国の総理の大勝利を喧伝しないどころか、中国と連携するか、沈黙して中国を応援するいうど変態ぶりがまた暴露された形となりました。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか(゚д゚)!
さすがに、日本のマスコミも日中首脳会談直後からは、ある程度は報道を開始しましたし、本日は朝もテレビで報道しており、日本が拒否した二条件に関する報道もありましたが、その真の意味などはあまり報道しておらず、「日本側の大勝利」ということは相変わらず報道はしていません。

これは、さすがに明らかに負けである今回の日中首脳会談に関して、中国側も「中国側大勝利」と報道するわけにもいかず、時によっては、人民日報をまる写ししているような日本の新聞も、さすがに本家の中国の報道の枠を超えて「中国大勝利」などと掲載するわけにもいかないため、トーンを落とした事実報道に終始するしかなかったのだと思います。

ちなみに、中国メディアの今回の首脳会談後の報道の典型的なものを以下に掲載しておきます。
日中首脳会談を実現した安倍首相、これからどうするのか?―中国専門家
11日、習近平(シー・ジンピン)国家主席は今月10日、アジア太平洋経済
協力(APEC)会議出席のため訪中した日本の安倍晋三首相と会談した。

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、煮え切らない文章がぐたぐた並べられていて、最後の結論は、「安倍首相、これからどうするのか?」です。

この記事においても、ご多分に漏れず、日中合意事項の一件、もし日本側が中国に譲歩したような内容であれば、中国のメディアや御用学者が鬼の首でも獲ったように大騒ぎするはずですが、この論評でもそれは皆無です。「日本が譲歩した、折れた」などとは一言も言っていません。事実、日本は一切譲歩していません。

日中合意事項と首脳会談に関する中国国内メディアや御用専門家の論評を見ると、彼らは一律に、中国政府が首脳会談の条件として日本側に二つの条件を出したことにいっさい触れていません。会談実現のために自らの出した条件を取り下げたのは中国の方だから、彼らは一切触れたくないのである。

中国側メデイアがこの有り様ですから、日本のマスコミとしても、中国擁護の論評を公表することもできず、事実報道を淡々と流すということしかできないのです。

しかし、これは結果として良かったと私は思います。今回の首脳会談に関して、日本のメディアが積極的に報道しないということが、安倍総理の対中国外交をかなり実施しやすいものにしています。

それは、以前のブログでも述べたように、安倍総理の「安全保障のダイヤモンド構想」に基づく、外交でも同じことでした。


この構想に関しては、マスコミ各社はまるでその存在がなかったかのように、どこも報道しませんせんでした。したにしても、かなりあっさりしたものであり、その意味や背景まで報道したのは産経新聞くらいかもしれません。

しかし、その事が幸いして、安倍総理は自分の思った通りに行動することができ、実際にこのブログでも掲載したように、この構想は完成に近づいています。

安倍総理は国内の他の政治家マスコミや官僚などまったく相手にせず、独自の外交を推進してきました。これが、日本国内で、「安全保障ダイヤモンド構想」を公の場でぶちあげ、周りのコンセンサスとってから、実行するなどということをしていたとしたら新聞各社は大反対で連日反対報道したでしょう、官僚も大反対、左翼系識者も大反対で、安倍総理がこの構想を推進しようにも、身動きがとれなかったかもしれません。

しかし、安倍総理は自分で考え実行動をおこして、各国に働きかけ、あっという間に「安全保障のダイヤモンド」を完成近くまでこぎつけることができました。

これが、国内でマスコミが大報道していれば、こんなにスムーズには進まなかったことでしょう。だからこそ、安倍総理もこの構想を日本で公表するのではなく、外国のサイトに掲載したのです。

日中首脳会談後の中国対応もこのようになることでしょう。今回、中国に対して巨大な楔を打ち込むことに大成功した安倍総理は、中国に対しての攻勢を強めるか、相手がそれに対応しないというのなら、日中首脳会談時のように、こちらの要求を飲まなければ、無視するという行動に打って出るでしょう。

そうなると、経済的にも追い詰められた中国は、以前よりは日本に対して、寛容にならざるを得なくなると思います。しかし、今回の日中首脳会談の報道にも見られたように、その真の背景を日本のマスコミは永遠に報道することはないし、できないことでしょう。

もうそのような兆候はいたるところに見られています。安倍総理が、増税に関する事柄については、外国のメディアを用いるようになったことは、以前にも述べました。

安倍総理の経済に関する考え方など、まともに報道をしないので、安倍総理からは愛想をつかされています。だから、安倍総理が関与する実体経済に関しては、ほとんどまともな報道はできません。だから、現状ではマスコミは、「増税見送りなら解散総選挙」という憶測に震撼しています。これは、最早憶測ではなく、確定に近くなっていますが、少し前までは憶測でしたが、その憶測に震撼するというマスコミの感度の鈍さが、いかに蚊帳の外におかれているかを如実に示していると思います。

安全保障のダイヤモンドについて報道もしないし、背景も説明しないので、インドのモディ首相や、ロシアのプーチン氏と安倍総理の会談についても、その背景を十分説明しないというか、できない状況になっています。

マスコミは蚊帳の中に入れてもらえない・・・・・?

要するに、少し前までは、日本のマスコミは、中国や左翼系にばかり配慮して、安倍総理などを蚊帳の外に置いてきたわけですが、マスコミは今や安倍総理から蚊帳の外におかれているわけです。

安倍政権が長期化すれば、マスコミは長期にわたって、安倍政権から蚊帳の外におかれるということになります。次の政権あたりも、蚊帳の外に置くようになるかもしれません。蚊帳と外に置くとはいっても、無論事実を伝えるということはするかもしれないですが、どうせその背景や意図を話しても、理解しないか曲解して報道するので、それは言わないということになると思います。

これに対して、新聞各社や左翼系などは、抗議をするようになるかもしれませんが、それは、あまりにも長い間マスコミが中国や左翼にばかり配慮して、時の政権や、首相を蚊帳の外においてきたことのつけであり、自らが変わらない限りこの抗議は無効ですし無意味です。

それにしても、一国の宰相から、愛想づかしをされ蚊帳の外におかれるマスコミなど、その存在意義はなくなったと思います。もう、正しい報道などできません。いつまでもこのような事を続けているのであれば、いずれ社会的に葬られると思います。もうそうなりかけています。

私は、そう思います。皆さんはどう思われますか(゚д゚)!

【捕捉】
習近平のあのムサイ顔つきは、この黄色いネクタイのせいもあったのかもしれません。


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2014年3月30日日曜日

執拗な日本たたき 江沢民路線復活 中国・習主席がドイツで講演 ―【私の論評】マウスと違って人は史実を利用できるから、習はいくら頑張っても、偽の記憶を世界の人々に植え付けることはできない(゚д゚)!

執拗な日本たたき 江沢民路線復活 中国・習主席がドイツで講演 

3月28日、首都ベルリンで講演する中国の習近平国家主席

ドイツ訪問中の中国の習近平国家主席は3月28日、ベルリン市内で講演し、日中戦争では「日本の軍国主義によって3500万人の中国人の死傷者が出た」と述べ、「この悲劇は今も記憶に生々しく残っている」と強調した。また、日中戦争時に、旧日本軍の南京占領下で起きたとされる「南京事件」にも言及し、旧日本軍が「30万人以上の兵士や民間人」を殺害する「凶悪な罪を犯した」と批判した。

安倍晋三政権への直接的な批判はしなかったが、南京事件の犠牲者数をめぐる日中間の論争が続く中、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の歴史を抱えながら関係国との関係改善を果たしてきたドイツで、一方的な主張を繰り広げた形だ。

習主席の講演内容について、日本政府筋は29日「30万人という数に根拠は全くない」と指摘した。政府関係者は「日本を孤立させる狙いがあるなら国際的な支持を得られない」と不快感を示した。政府内では、国際社会で歴史問題をめぐり反日攻勢を強める習氏の外交姿勢に反発が広がっている。

・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

【習主席の講演要旨】

▽日本の軍国主義によって3500万人の中国人の死傷者が出た

▽南京大虐殺で旧日本軍は30万人以上を殺害した

▽日本の戦時中の蛮行は記憶に生々しく残っている

▽ドイツ人ジョン・ラーベが南京大虐殺の詳細を日記に書き、重要な証拠を残した

▽中華民族もドイツ民族も偉大な民族だ。人類文明の進歩に大きく貢献している

▽中国は覇権を唱えないが、列強に植民地化される悲劇は絶対に繰り返さない

【私の論評】マウスと違って人は史実を利用できるから、習はいくら頑張っても、偽の記憶を世界の人々に植え付けることはできない(゚д゚)!

中国の習主席はドイツで、「戦時中の日本軍の残虐行為はわれわれの記憶に新しい」と言っています。しかし戦時中に生まれていない彼には何の記憶があるというのでしょう。彼が覚えているのは毛沢東政権の人民に対する虐殺の数々であるはずですが、まさにそれを覆い隠すために、彼らは「南京」とかの嘘を言い出した訳です。

毛沢東政権の人民に対する虐殺の数々は、歴史上有名な話であり。習主席が言い立てる南京の虐殺のように、架空の話ではなく、世界が認める歴史上の事実です。

これに関しては、このブログでも過去に掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。

陳腐すぎるアカ攻撃 菅や仙谷などタダの政権亡者―共産主義は良い思想ですか?

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、共産主義中国にの虐殺に関するものを以下にコピペさせていたたきます。


20世紀は「戦争と革命の世紀」だったということができます。そして、革命はもちろん多くの戦争に関わって、多数の犠牲者を出したのが、共産主義でした。この共産主義の総括をすることなくして、21世紀の世界を語ることはできません。 
◆犠牲者は1億人
平成9年(1997)にフランスで『共産主義黒書』が刊行されました。本書は、共産主義の犯罪を厳しく検証しています。編者ステファン・クルトワによると、共産主義による犠牲者は、8,000万人から1億人にのぼるとされます。この数字は、ヒトラーのナチズムによる犠牲者数とされる2,500万人を軽く上回ります。(恵雅堂出版から一部翻訳あり)
クルトワは同書において、共産主義体制により殺害された犠牲者数の国・地域別の一覧を提示しています。それによると、 
ソ連       2,000万人
中国       6,500万人
ベトナム       100万人
北朝鮮        200万人
カンボジア      200万人
東欧         100万人
ラテンアメリカ     15万人
アフリカ       170万人
アフガニスタン     150万人
コミンテルンと権力を握っていない共産党   約1万人
-----------------------------------------------------
総計         約1億人
となっています。

◆中国の場合
  毛沢東は、昭和32年(1957)2月27日、「49年から54年までの間に80万人を処刑した」と自ら述べています。(ザ・ワールド・アルマナック1975年版)。周恩来は、同年6月、全国人民代表大会報告で、1949年以来「反革命」の罪で逮捕された者のうち、16%にあたる83万人を処刑したと報告しています。また、42%が労働改造所(労改、強制収容所)に送られ、32%が監視下に置かれたと述べています。 
毛沢東は、その後もさまざまな権力闘争や失政を続けましたが、丁抒らの研究によると、大躍進運動と文化大革命によって、2,000万人が死に追いやられたとされています。 
『共産主義黒書』では、ジャン・ルイ・マルゴランが、ほぼ信頼できる数値として、内戦期を除いた犠牲者の数を、次のように総括的に提示しています。  
・体制によって暴力的に死に至らしめられた人
700万~1,000万人(うち数十万人はチベット人)
・「反革命派」としてラーゲリに収容され、そこで死亡した人
約2,000万人
・昭和34~36年(1959~61)の「大躍進期」に餓死した人
2,000ないし4,300万人 
上の数字でも明らかなように、中国における共産主義による死者は6,500万人とされ、とてつもないものです。 そうして、この虐殺は、今でもチベット、ウイグル、その他中国の中心部でさえ繰り返されています。中国国内の暴動の数は、2008年あたりから、毎年平均で10万件を超えるとされています。この中では当然弾圧されて虐殺されている人々が今でも存在しています。

習近平は、中国共産党における過去だけではなく現在も続く虐殺の数々を隠蔽する一方で、捏造に過ぎない南京虐殺をさも既成事実であるかのように語り、世界を欺いています。ところで、マウスでは偽の記憶を植えつけることができることが実証されていますが、人ではまだ実証されていません。たとえ、人で可能になったとしても、マウスは史実というものを利用できませんが、人間は史実を活用できるため、いくら習近平が頑張っても、世界の人々に偽の記憶は植えつけることはできないでしょう。

マウスでは偽の記憶を植えつけること
が可能であることが確かめられている
南京虐殺は虚偽であることが様々な資料で明らかにされています。南京陥落直後の写真が多く存在しています。その写真の一部を以下に掲載しておきます。

日本兵がいるのに和んでいます。なぜ和むとかといえば、日本軍が
南京を占領したので、中国の馬賊などの危険がなくなったためです。

ここでも、南京市民が日本軍を歓迎していることが良くわかります。
日本軍が南京占領直後の写真は日本人が撮影したもの以外でも、たくさんありますが、撮影場所や時期がはっきりした写真の中には、このようなものが多くあります。屍が累々とあるような写真は存在しません。もし、本当に30万人もの人を虐殺したのなら、そのような写真が多数出てくるはずです。確かにその類の写真もでてきてはいますが、その写真のほとんどが捏造であることが、確認されています。捏造されていない写真では、上記のようなものが多いです。

こんな国、こんな体制は長続きすはずがありません。すでに、経済は2008のリーマンショックで崩壊しています。中国政府は、これに対処することなく、様々なやり口で表面上崩壊していないように見せかけ、本格的な崩壊をなんとか先延ばしにしてきだけです。先に述べたように、あれだけの数の暴動か毎年平均おこるような国の社会は崩壊しています。これも、公安警察、人民解放軍、城管などにより、弾圧して何とか国体を維持しているたけで、実際は崩壊しています。

ネットで話題となった中国人女性大量処刑。この直後
彼女たちは背後から銃によって撃たれ処刑された

経済・社会が実質上崩壊した国に体制に未来はありません。習近平は、日本をさらに叩くことにより、人民の目をそらし、自らの保身をはかっているにすぎません。

この国の体制はあと5年か、長くても10年以内であるとみるべきでしょう。これに対する日本の対処としては、ノータッチというタッチでやり過ごすことです。習などの演説は、舞い犬の遠吠えにすぎません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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ワシントン駐在客員特派員・古森義久 「アジア諸国が反発」の虚構―【私の論評】アジアは変わった、日本が右傾化というよりまともな独立国になって、アジアをリードすることを求めている!!ところが、マスコミは旧態依然としたまま虚構のアジアをみている!!


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2014年3月12日水曜日

人民元変動幅拡大のウラに習主席の地元利権 矛盾から目をそらす対日批判 ―【私の論評】中国の矛盾が次々と明るみに出たこの10年、もう現体制の綻びは明白、世界は中国崩壊に備え現中国の指導層の裁判に備え「普遍的管轄権」による公正な判決ができるように備えよ(゚д゚)!

人民元変動幅拡大のウラに習主席の地元利権 矛盾から目をそらす対日批判 

北京の人民大会堂
5日開幕した中国の全国人民代表大会(全人代)では、経済成長率7・5%の目標や国防費2ケタ増、人民元の変動幅拡大などが打ち出された。

全人代は、中国の今後1年間の重要政策について話し合う場で、例年3月上旬から中旬にかけて北京の人民大会堂に全国の省や軍などの代表約3000人が出席する。形式的には日本の国会と似ているが、中国は共産党の一党独裁であり、政党間の政権交代はなく、重要事項は共産党の指導部が決定する。全人代は党の決定を確認するだけとも指摘されている。

全人代で掲げられた成長率目標7・5%は、消費者物価指数(CPI)の伸び率3・5%とともに、前年と同じである。これは、そろそろ中国経済が頭打ちになってきていることを示している。

また、中国経済が「ルイス転換点」にぶつかってしまったという識者の指摘とも合致している。

・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・

習近平国家主席は太子党(共産党幹部の子弟)出身で、沿海部の福建省や浙江省の党要職を務め頭角を現してきた。その地域は中国の大手輸出企業が集まっており、人民元は安くしておくことが既得権を守ることになる。そのため、変動相場制への移行は政権のアキレス腱(けん)となる。

そうした国内の矛盾から目をそらすために、対日批判を使っているフシがある。そして、それが国防費2ケタ増につながっている。

先日のコラムでも紹介したが、中国の国防費は国内総生産(GDP)の2%と、日本の倍である。その国防費を中国はさらに伸ばして、アジア地域の軍事バランスを歪めている。

中国のシャドーバンキング問題は世界経済の弾薬庫であり、大波乱要因になる。その来たるべき日に備えて、日本も今のうちから経済力を強化する必要がある。 

【私の論評】中国の矛盾が次々と明るみに出たこの10年、もう現体制の綻びは明白、世界は中国崩壊に備え現中国の指導層の裁判に備え「普遍的管轄権」による公正な判決ができるように備えよ(゚д゚)!

このブログでも従来から紹介させていただいたように、この10年中国の大矛盾が次々と明らかになっています。その矛盾度合いは、日本の比ではありません。日本の政治家の利権など、中国の官僚(中国に厳密な意味で政治家は存在しません。全部官僚です)に比較すれば微々たるものであり、最悪のものでも、中国のそれと比較すれば「天使の戯事」に過ぎないと言っても良いくらいです。他のアジアの諸国と比較しても、幅と奥行きのスケールが根本に異なります。

カナダ紙グローバルポストは記事「中国:愛人の報復」を掲載した

習近平国家主席の沿海部の福建省や浙江省の利権など、想像を絶するものがあり、変動相場制への移行も実行できません。とにかく、利権は凄まじく、習近平国家主席の義兄や、温家宝前首相の息子、温雲松氏を含む中国指導部の親族ら少なくとも十数人が、タックスヘイブン(租税回避地)の英領バージン諸島の企業を資産管理に活用しています。

バージン諸島のタックスヘイブンは、中国と香港の2万1000人以上が利用。中国からは2000年以降、1兆~4兆ドル(約104兆~約417兆円)の資産が流出していると推計されています。

習主席は公務員に「倹約令」を出すなど腐敗防止に力を入れていますが、義兄夫妻が中国や香港に高級ホテルを所有していると一方で、「3億人以上が1日2ドル未満で生活している」という事実があります。

こうしたなか、中国経済は「ルイス転換点」にぶつかってしまったということです。「ルイス転換点」とは、イギリスの経済学者、アーサー・ルイスによって提唱された概念です。
工業化前の社会においては農業部門が余剰労働力を抱えています。工業化が始まると、低付加価値産業の農業部門から都市部の高付加価値産業の工業部門やサービス部門へ余剰労働力の移転が起こり、高成長が達成されます。工業化のプロセスが順調に進展した場合、農業部門の余剰労働力は底をつき、工業部門により農業部門から雇用が奪われる状態となります。この底を突いた時点がルイスの転換点です。日本においては1960年代後半頃にこの転換点に達したと言われています。 
ルイスの転換点以降は、雇用需給が締まるため、賃金率の大きな上昇が起きます。古典派経済成長理論における人口増加による成長モデルはここで限界になるため、経済構造の変革が起こらない限り中所得国の罠(英語版)に陥り1970年代から1980年代の南米諸国に見られたような長期のスタグフレーションに突入することになります。

要するに、社会構造そのものを根本的に変えない限り、中国はこれから長期のスタグフレーションに突入するということです。

とりあえず、デフレから脱却さえすれば、かなり良くなる日本などとは根本的に経済状況が異なるということです。

中国の矛盾は経済だけではありません。 現中国は、建国以来毎年平均2万件もの暴動が発生したとされていました。それが、2010年からは、毎年平均10万件もの暴動が発生するようになり、政府もこれを公表しなくなりました。現在の中国は、人民の怨嗟のマグマが頂点に達し、いつどこで、その大爆発が起こっても不思議ではないような状況になっています。

江沢民元国家主席や李鵬元首相らかつての中国指導部お歴々に対し、スペインの裁判所が逮捕状に基づき国際手配を求めました。これは、スペインの法には、普遍的管轄権が設定されているという根拠に基づくものです。

スペインの裁判所から逮捕状が出ている中国の面々

チベット族へのジェノサイド(民族・人種などの計画的殲滅(せんめつ)、人道犯罪の一つ)のかどだといいます。高齢の江氏らは外遊しないでしょうし、中国の反発を受けて国外の人道犯罪に対するスペイン特有の裁判を制限する法改正が進んでいることもあり、氏らの逮捕・訴追は現実にはあり得ないでしょう。

日本での犯罪は日本で裁かれますし、米国での犯罪は米国で裁かれます。それぞれの国が国内の裁判管轄権を持つからで、国家主権と司法が密接に結びついている現代では、当たり前のように見えます。



しかし、ある国での犯罪が別の国で裁かれることも、ないわけではありません。その条件や法理論は複雑ですが、わかりやすい例が、ジェノサイドや、人道に対する罪の場合です。これらの犯罪は国際秩序を脅かす性格を持ち、その影響は一国のうちにとどまりません。だから、犯罪者が処罰を免れてはいけないのですが、往々にして権力者自身や国家機関が手を染めており、その国の法制度で対応するには限界があります。だから、別の国家が、捜査や訴追に乗り出さなければならならなくなります。このような考え方を、国家に縛られない管轄権であることから「普遍的管轄権」と呼びます。

とはいえ、この件は、チベット族に対する中国当局の過酷な弾圧について国際社会に強烈な印象を与えたという意義はあります。

スペインだけではありません。普遍的管轄権を設定していたベルギーの裁判所に、1991年の湾岸戦争を遂行した前述のブッシュ元大統領、チェイニー元国防長官、パウエル元統合参謀本部議長らが戦争犯罪で告訴されるという事態が2003年に起きて、ベルギーはやはり米政府の圧力で普遍的管轄権を撤廃するに至っています。

とはいいながら、旧ソ連が崩壊したときのように、国が崩壊してしまえば、「普遍的管轄権」による国際裁判なども考えられるわけで、中国という現体制が崩壊すれば、それもあり得る話です。

東京裁判

さて、この「「普遍的管轄権」といえば、あの東京裁判を思い出します。大日本帝国が崩壊したため、大日本帝国の管轄による裁判はできないため、あのようなとんでもない形の裁判が行われたわけです。この点については、皆さんご存知でしょうから、ここでは詳細は述べないですが、あの裁判は、「普遍的管轄権」どころか、勝者による敗者に対する一方的なリンチ以外の何ものでもありません。

国際法的にみれば、日本にはあの裁判における戦犯など一人存在しませんでした。中国の現体制が崩壊したときには、私は中国の現体制の指導層は、「普遍的管轄権」による裁きを受けるべきと思います。しかし、その裁きは、東京裁判のように一方的なリンチであってはならないと思います。

ただし、現中国の指導層は、明らかに犯罪を犯していると思います。かといつて、東京裁判のような過ちを二度と繰り返してはいけません。このへんが明確になるように、今から世界は、中国崩壊にともなう、「普遍的管轄権」のあり方を考えておき、公正な裁判ができるように準備をしておくべきと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

本日は、震災に関する記事を掲載しようとも思いましたが、結局本日の記事にしました。

震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りさせていただきます。

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