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2013年9月16日月曜日

格差社会でもがく若者を描いた『東京難民』主題歌、高橋優の書き下ろし「旅人」に決定―【私の論評】ちよっと待ってくれ!東京難民はデフレで生まれたことを忘れてはいないかい?このまま増税してしまえば、またぞろ東京難民の発生を放置することになるぞ!

格差社会でもがく若者を描いた『東京難民』主題歌、高橋優の書き下ろし「旅人」に決定

『東京難民』のために「旅人」を書き下ろした高橋優

2014年2月に全国公開される中村蒼主演の映画『東京難民』の主題歌が、高橋優の「旅人」に決定した。 高橋は、映画『桐島、部活辞めるってよ』の主題歌「陽はまた昇る」で注目を集めたシンガーソングライター。ストレートな言葉で表現した歌詞が、多くの若者の心を掴んでいる。

【関連】『東京難民』ポスタービジュアルはこちら

本楽曲「旅人」は、映画のために書き下ろしたもの。高橋は、「東京に住んで6年になります。6年住んでも未だ、あのスクランブル交差点を行き交う人たちは何処へ向かっているんだろう? と見入ってしまう自分がおります。あの人たちにとって、自分にとって、今居るこの街はどんな場所なのでしょう。『東京難民』を観ながらそんなことを考えさせられました。その疑問と、自分なりの考えをしたためるように『旅人』という曲を書きました」と作品に込める思いを語った。

『東京難民』は、格差社会のゆがみの中でもがく若者たちのリアルな姿を真正面から描いた衝撃作。ネットカフェ難民やファーストフード難民たちの実態、華やかなホストの秘密のビジネス、日雇い労働の信じられない条件といった、タブーとされる裏社会の素顔に容赦なくせまり、格差社会の真実を突きつける。


どこにでもいる大学生だったのに、父親の失踪からホームレスにまで転落する主人公・時枝修を演じるのは、話題作への出演が相次ぎ、今もっとも期待される若手俳優の1人である中村蒼。ホストになった修に入れこみ、人生を踏み外していく看護師の北条茜は大塚千弘。修の先輩ホスト順矢には、劇団EXILEの青柳翔。ホストクラブの常連客、瑠衣には山本美月。その他、中尾明慶、金子ノブアキらも出演している。

監督は、『半落ち』、『ツレがうつになりまして。』など、現代社会を描くことに定評の高い佐々部清。本作では、バイオレンスやエロスにも果敢に挑戦、新境地を開拓した。

ごく身近な若者たちが、なにげない選択で人生を転落していく様を、高橋優の切ないながらも希望を感じさせる歌詞と、心に響く熱い歌声が彩っている。

私の論評ちよっと待ってくれ東京難民デフレ生まれたことを忘れてはいないかい?このまま増税してしまえば、またぞろ東京難民発生放置することになるぞ!

この作品、 内容として「タブーとされる裏社会の素顔に容赦なくせまり、格差社会の真実を突きつける」ものだそうですが、 残念ながら私はこの監督の作品はあまり見たことがありません。確か『範落ち』は見た覚えがあります。『ツレがうつになりまして』は、見ようと思えばすぐにでもhuluなどで見ることができるのですが、未だ見たことはありません。近いうちに一度見てみようと思います。本日は、映画「東京難民」のに登場する女優の方々などの写真とともに掲載させていただきます。

看護師の北条茜は大塚千弘

そのため、この映画の論評そのものを行うつもりは全くありません。ましてや、まだ観てもいない「東京難民」の映画そのものの論評をするつもりもありません。

しかし、ここ日本では、なぜか「東京難民」、いわゆるホームレスが生まれる大きな理由の一つとして、まぎれもなくデフレがあるということがすっかり忘れ去られているところがあります。

雇用情勢が悪ければ、ネットカフェ難民が増える、マック難民が増えるのは当然のことです。これに関しては、このブログでも以前掲載したことがありますので以下にそのURLを掲載します。
日本で生まれ、東南アジアに広がる「マック難民」―中国メディア―【私の論評】マック難民の原因はデフレ!増税すれば、またぞろマック難民を増やすだけ、皆さんマック難民になりたいですか?身の回りの人をそうさせたいですか?  
そもそも、どんなに貧しくてもある程度、衣食住が足りていれば、ネットカフェ難民や、マック難民など生まれる余地はありません。しかし、この豊な日本が、デフレというとんでもない、経済現象により、衣食は何とか足りても、住までは足りない、あるいあっても、遠いとか劣悪である人を増やしてしまい、不名誉なライフスタイルを生み出してしまったということです。
特に今の日本のように、ある程度衣食が足りていれば、昔の浮浪者のように何日も風呂に入っておらず、髭ぼうぼうで、着ているものもズタボロでなく、普通であれば、マックなどに入ってコーヒーを一杯飲むくらいはできますから、店に入って休んでいるうちに、寝てしまうということもあり得るので、こういうことから、24時間営業しているマックでは必然だったのかもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・
北海道では、久しく前から普通の人からは「家」などという観念は、ほぼ完全に消滅していました。これが、本州の田舎あたりにいくと今でも色濃く残っていますが、今は北海道だけではなく、全国的に「家」なる考えは希薄になりました。
 「家」という制度がまがりなりにも残っていれば、たとえば、どうしても長期間ネット難民や、マック難民をせざるを得ない状況に落ち込めば、親さえ生きていれば、二代目自身や、その嫁さんあたりに嫌な顔をされたとしても、少しの間なら、何とか寝泊まりして、運が良ければ、家業の手伝いをしながらでもお小遣いをもらえたりもしました。こんなことが普通だったので、独身であれば、何とか友人の家に短期間であれば、転がり込むという選択肢もありました。
 しかし、現在では、だんだんと人間関係が希薄化してきて、そうしたこともできなくなり、大都会では、何か困っても助けてもらえる人もいなくなり、そんなときは、カフエ難民、マック難民にならざるを得なくなったのだと思います。
 こうした社会環境の変化があり、さらに、デフレが、追い打ちをかけ、ネット難民、マック難民が普通に見られるようになったのだと思います。確かに、野宿をするくらなら、マックなどは天国です。
・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
私が言いたいのは、誰もが今のデフレの状況が続けば、マック難民になりえるということです。自分自身はならないと思っても、そうとは限りません。今後、増税されれば、デフレ克服はまた先に伸びます。もし増税されたとすれば、安倍総理とそのブレーンたちのデフレ回避派は負けたとみるべぎです。増税されれば、デフレは続きます。まだまだ、政治主導は無理で財務省などの官僚の天下が続くということです。
 今までも、官僚のおかしげな論理で、デフレスになるはずのない日本が、15年間もデフレ・スパイラルの底に沈んでしまいました。そうして、ネットカフェ難民や、マック難民という日本特有のライフスタイルをつくだし、その後も結局デフレ・スパイラルから脱することもなく、いたずらに、その数を増やしていったのです。
これが、さらにデフレが続くということなれば、官僚主導のまま日本は、あと20年はデフレが続くことになります。あと20年ともなれば、今はマック難民ではないあなただって、絶対にならないという保障はありません。
ホストクラブの常連客、瑠衣には山本美月

さて、この記事では、 デフレは若者雇用の大敵であること自体については、その論理的な背景までは掲載しませんでした。これについては、このブログで以前紹介したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!
これも詳細はこの記事を御覧いただくものとして、以下に雇用と日銀の金融政策についての部分のみをコピペさせていただきます。
アメリカでは、雇用問題というと、まずは、FRBの舵取りにより、大きく影響を受けるということは、あたりまえの常識として受け取られていますし。雇用対策は、FRBの数ある大きな仕事のうちの一つであることははっきり認識されており、雇用が悪化すれば、FRBの金融政策の失敗であるとみなされます。改善すれば、成功とみなされます。
 この中央銀行の金融政策による雇用調整は、世界ではあたりまえの事実と受け取られていますが、日本だけが、違うようです。日本で雇用というと、最初に論じられるのは、冒頭の記事のように、なぜか厚生労働省です。
 このブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これに関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルクス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。
 日銀が、やるつもりもないインフレ目処1%など無視して、インフレ率を本当に2〜3%上昇させたとします。そうすれば、日本でも、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これは、マクロ経済学上で昔から知られているし、経験則としても成り立っている法則です。
無論、雇用対策のため、のべつまくなく、インフレにするというわけにはいきません。ある程度以上、インフレになれば、ハイパーインフレとなり大変なことになる場合もあります。そういうときは、中央銀行は、すぐにはインフレ率を高めるわけにはいきませんから、これは、打ち出の小槌のようにいつもできるというわけではありません。雇用枠が増えても、ハイパーインフレということにでもなれば、雇用が増えたという経済に対するブラス要因が、ハイパーインフレというマイナス要因によってかき消されるどころか、経済が悪化してしまいます。

中央銀行の金融政策がこの記事に述べてあるように雇用に大きく関連していることは、昔からフリッピス曲線として良く知られていることです。このフィリップス曲線を否定する学者は、いません。いたとしても、マクロ経済とは全く関係ない学者です。

就活女子

イギリスでは、2011年に財政赤字を是正するため付加価値税(消費税増税)をしてから、雇用特に若者雇用がかなり悪化しました。これに対応するために、イングランド銀行(イギリスの中央銀行)が大規模な金融緩和を実行しました。しかし、未だ経済は上向かず、景気の悪い状況が続いていてます。

景気が落ち込むと、真っ先に影響を受けるのは、どこの国でも若者です。まずは、アルバイト・パート、派遣社員から影響をもろに受け、さらに、正社員の求人も減るようになります。これは、世の常識です。

マック難民
今の日本は、先日も紹介したように、コアコアCPIが右肩下がりのデフレであり、ここで財政再建となどを理由に増税してしまえば、未だデフレから脱却しきれてはいないとはいえ、せっかく良くなりかけている日本経済が、またぞろデフレスパイラル底に沈むのは必定です。

そうなれば、若者雇用を含む雇用問題は改善されるどころか、ますます悪化するだけです。東京難民はデフレで生まれたものであり、それ以外に理由はほとんどありません。日銀がまともな金融政策をしていれば、おそらく生まれなかったことでしょう。企業の対応の悪さなど、日銀の政策のまずさから比較すれば、数十分の1にも及びません。

東京難民 派遣村への入場者

今の日銀は、異次元の金融緩和を続けていますが、ここで増税すれば、せっかくの金融緩和の効力が薄められ、デフレが継続することになるのは必定です。

このまま増税してしまえば、またぞろ東京難民の発生を放置することになると思います。こんなタイミングの悪い来年の4月時点における増税は絶対にやめるべきです。上で述べたような、背景を知りながら「東京難民」を観るのと、そうでないのとでは、雲泥の差があると思います。私はそう思います。皆さんはどう思われますか?

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2013年1月12日土曜日

【お金は知っている】安倍政権は日銀にだまされるな インフレ目標のゴールは所得&雇用のW増―【私の論評】反日工作員の世迷言に惑わされるな!!

【お金は知っている】安倍政権は日銀にだまされるな インフレ目標のゴールは所得&雇用のW増

外国の工作員か、馬鹿か、先達に遠慮しているかいずれかの白川総裁

 年末に某テレビ局の討論番組を見ていたら、安倍晋三首相の要請を受けて日銀が検討している2%の「インフレ目標」を取り上げ、そこそこの経済知識を持っているはずの論者たちが雑談さながらに「物価が上がったら大変だ」と騒いでいる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 単に物価を上げるためだけのインフレ目標なら、消費税率引き上げだけで済む。現行税率5%を8%に引き上げるだけで、2・8%以上、消費者物価が上がるので、楽々と達成できる。国民の所得や雇用を増やすことをゴールとしない限り、インフレ目標は無意味である。安倍政権はその肝心な点をしっかりと踏まえ、日銀にだまされないようにしてほしい。(産経新聞特別記者・田村秀男)

この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】反日工作員の世迷言に惑わされるな!!

多くの政治家ばかりではなく、多くの国民も、20年近くにも及ぶデフレにさらされ、デフレが普通になって、インフレだった頃のことをすっかり忘れているか、そもそもデフレでない頃を知りません。だから、多くの人々がデフレを前提でものごとを考えるようにさえなっています。

そうして、「実は日本人はデフレが大好き」などという、以下のようなふざけた番組が放映されようとしています。これは、本当におかしな番組だと思います。おそらく、デフレの本当の意味を知れば、日本人でデフレが大好きと感じる人など誰もいないと思います。デフレの最中にあって、低価格のものを求める、当然といえば当然、当たり前の真ん中の消費行動についてあたかも、それを大好きであるかのうよな論評をする低俗番組なのだと思います。



この番組「『実は日本人はデフレが大好き』 その秘密を握る世界最強の“日本人妻”とは?」というキャッチフレーズで放映されるものです。

番組では"「実は日本人はデフレが大好き」、そんな大胆な仮説を、大真面目に楽しく検証。世界的にも“異常すぎる”日本女性のお金の価値観を、彼女たちが担う「家計」を通して徹底分析。様々な角度から、デフレ経済の知られざる裏側に迫る。日本人がいま、本当に知らなければならないデフレの真実が分かる!"という触れ込みで放送されるそうですが、何やら最初から仮定が間違っていると思います。実際放映されたら、このブログでも徹底的にコケにしようと思います。良識的な皆さんも、徹底的にコケにして下さい。

久米宏は、今では年に一回しかテレビに出ないそうで、それが久米宏スペシャルだそうで、そのスベシャルが、この『実は日本人はデフレが大好き』だそうです。このスペシャルは、冬に放映されているそうで、「冬のお化け」とも呼ばれているそうです。これは、久米宏自信も語っていることなので、本当にそう呼ばれているいるのだと思います。

冬のお化け?
このブログでは、過去にデフレの惨禍についてさんざん掲載してきましたので、このブログの読者の方々は、デフレの酷さについては十分ご存知のことと思います。ただし、デフレの酷さを示す以下のグラフは掲載したことがなかったので、掲載させていただきます。


日本は、20年ほど前からデフレ基調でしたが、1998年から統計上でもはっきりと誰もが否定できないデフレに突入しています。上のグラフをみると、1998年より、はっきりと自殺率、失業率が上昇し、平均給与が下がっていることがわかります。こんなことを理解しても、まだ久米宏のように「実は日本人はデフレが大好き」などと呑気なことなどいってはおられないことが理解できると思います。

特に、デフレにより、若者雇用は、悪化します。これは、このブログにも以前掲載しましたので、その記事のURLを以下に掲載します。

若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、雇用に関係する部分のみを以下に掲載させていただきます。
このブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行 が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これ に関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルク ス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。

デフレのままであれば、若者の雇用もままならないということです。デフレとはそういうことです。にもかかわらず、「実は日本人はデフレが大好き」などという呑気なことを言っておられるのでしょうか?

デフレは、悪いことばかりですが、緩やかなインフレは、良いことばかりです。それを実感させてくれるような記事、このブログにも掲載したことがあります。それは、過去20年以上も少ともデフレではなかったアメリカに在住している在留邦人の方のものでした。その記事のURLを以下に掲載します。

インフレのある暮らし - 15年ぶりの1ドル80円時代に思うこと―【私の論評】「インフレっていいものですよ!!」は、本当だ!!

詳細は、この記事を読んでいただくものとして、この記事からアメリカでのインフレの実体に関しての部分のみ以下にコピペさせていだきます。


さて、アメリカの方のインフレも年間3%くらいでしかないのだが、それでも15年たつとモノの値段が5割高になる。これはつまり、去年と今年の値段の差は誤差の範囲だが、10年、20年たつと目に見えて高くなる、というレベル。 
経済の教科書的に、インフレとデフレの消費者行動の違いは、
・インフレ=借金してでも買おう(将来買おうと思ったらもっと高くなる)
・デフレ=買い控えて現金で持っていよう(将来もっと安くなるから)
ということなのだが、いや、これ、自分個人の心理的に見て本当。 
インフレというと響きが嫌な感じだが、中にいる実感としては
「パイが大きくなっていく」
という感じ。減少していくパイを奪い合わなくても、平均的なことをしていれば15年で5割増なわけです。心証的には「将来は高くなるから今のうちに買っておこう」という打算的な感じより、「この先もっとよくなるから安心して今買いましょう」という感じが強い。
「幻想だ!勘違いだ!」
と思う人もいるかもしれない。 
でも、住んでいる人の多くが「今後も価値が上がっていく」と信じれば、消費行動が促進され景気が良くなる。そういう幻想を与えるのも政治の役目。(もちろん、ハイパーインフレは駄目ですが)。
 これは、実感だと思います。日本だって過去には、このようなデフレでない時代が長く続きました。というより、現在のようにデフレの時代が続いたなどということは過去にはありませんでした。40歳未満の人など、社会人になってから、一度もインフレだったことはなく、デフレの最中で社会人生活を送ってきたということです。

こういった最中で育った若者は、たとえば、車を買わないとか飲みに行かないとか、外出をあまりしないというのは仕方のないことなのかもしれません。そうして、久米宏は、こうした若者を新ニッポン人として、過去の久米宏スペシャルで揶揄していました。



これについて、このブログでも、過去に紹介したことがあります。その記事のURLを以下に掲載しておきます。

久米宏の「新ニッポン人」現る-世代でひとくくりにする愚かさを象徴する低レベル報道

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、久米宏が何でも世代でひとくくりする愚かさを指摘しました。 しかし、今考えてみると、若い世代で、似たような行動様式があったとすれば、その当時から深刻なデフレに見舞われていたのは、確かですから、それが若者に多大な影響を与えていたはずであり、それが、似たような行動様式をとらせていたと考えるべきでした。いずれにせよ、この番組にはそうした視点はかけていたと思います。

このスペシャルを放映する放送局は、反日放送局ですから、このどちらも反日の意図が背景にあるものと考えて差し支えないと思います。私が推測したところでは、『新ニッポン人』に関しては、ことさら、今の若者の特異性を強調して、 日本国民の結束力を弱めて、日本弱体化に寄与するという意図があったものと考えます。

日本国内には偽装転向コミンテルンでいっぱい


また、「実は日本人はデフレが大好き」に関しては、アベノミックスでデフレを克服しようとする安倍政権に対して、そうはさせじとして、デフレのありもしない良いところを作為的につくりだし、あたかもインフレはとんでもないことであり、アベノミクスを失敗させようという意図があるのだと思います。

以上のことから、デフレ賛美とか、容認などということは絶対にあってはならないことです。このようなことを主張する人が現れたら、その人は単にモノを知らない、常識のない人か、単なる工作員であるとみるべきです。

そうして、このような工作員は日銀だけではなく、久米宏に代表されるマスコミもそういう立場であることを忘れてはなりません。工作員に惑わされて、デフレから良いことなどという世迷言に惑わされるべきではありません。皆さんは、どう思われますか?

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若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!



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2012年9月1日土曜日

若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

若者雇用戦略のウソ


政府がまとめた「若者雇用戦略」が批判を浴びている。策定に加わった委員までもが、省庁の権益拡大を警告する。就職難を口実に、行政の効率化が疎かになってはいないか。

厳しい雇用情勢が続く中、政府が労使の代表と6月にまとめた「若者雇用戦略」。この内容を巡って、今も関係者の間で批判がくすぶっている。


「戦略という言葉の使い方を勘違いしている」

そう指摘する東京学芸大学の藤原和博・客員教授は、若者雇用の専門家として、戦略を策定する「雇用戦略対話」の委員に招かれた。だが、議論はあくまで政府や連合が主導し、従来の民主党政権の政策を追認するばかり。各省の政策の優先順位を明確にすることもない「雇用戦術報告会と呼ぶべきものだった」。

4回目の会合で政府関係者が注文だけ言って途中退席すると、「これ以上の議論はムダだ」と悟った。「単なる予算要望の場に、力を貸すつもりはない」。藤原氏はこの会合を最後に、辞任を申し出た。

若年層の雇用情勢の改善に向け、野田佳彦首相の肝いりでまとめられた今回の若者雇用戦略。ただし、その内容は全国の大学にハローワークの窓口を設けるなど、既存の政策を拡充するものばかりだ。

過去に事業仕分けでいったん廃止と判定されたこともある「ジョブ・カード制度」についても、今回の戦略では普及促進の方針が明記された。藤原氏の指摘の通り、雇用対策を口実に各省庁が権益拡大を狙った内容とも受け取れる。

労働行政に残るムダ

「雇用のことって正直、よく分からないんだよね」。今春まで約8年間、東京都内のハローワークで契約職員として勤務していたある女性は、正規職員の上司が何気なく発した言葉に愕然としたことがある。


このハローワークでは、業務の大半をキャリアコンサルタントの資格を持つ非正規の職員が支えていた。非正規の職員には紹介や相談件数などのノルマが課される一方、正規職員は管理業務が中心。勤務時間中に宴会の案内状を作っている上司の姿を見て、苛立ちを感じたこともある。

・・・・・・・・・・・〈中略〉・・・・・・・・・・・・・ 

野田首相は今回の戦略策定に当たり「分厚い中間層の中核を担う若者たちのために、切実な危機感を共有しよう」と呼びかけた。しかし、企業は厳選採用の傾向を強めており、雇用は一握りのグローバル型人材と多数のローカル型人材に2極化しつつある。ある人材サービス会社の幹部は、「『分厚い中間層』という考え方がそもそも幻想ではないか」と指摘する。

政府は今回の戦略によってフリーターの半減などを目指すが、労働市場の実態と乖離した方向性のままでは、新たな行政のムダを招く恐れがある。既存の政策の総点検を避けたことが、将来世代の負担を増やす結果になってはならない。

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

本日の日経新聞には、以下のような記事が掲載されています。

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は31日、金融政策について「特に米労働市場の改善が重要で、必要に応じ追加緩和政策を行う」と述べた。具体的な手段に踏み込むのは避けつつも、当面の雇用統計などの結果次第では緩和に動く姿勢を強調したものだ。
これは、FRBの米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるバーナンキFRB議長の公演内容の一部です。

上の発言で特に注目していただきたいのは、「特に米労働市場の改善が重要」というところです。この発言に関して、奇異に感じる人は、平均的な日本人かもしれません。奇異とも何とも思わず、当たり前の発言であると感じた人は、中央銀行による雇用調整策についてよくご存知の人かもしれません。


このブログの冒頭の記事を読んでいると、雇用に関して、野田総理大臣はもとより、この記事のなかに登場する人たちも、それに、この記事を書いた記者も、中央銀行(日本では日本銀行)による、雇用調整や対策のことを全く知らないのではないかとさえ思ってしまいます。

アメリカでは、雇用問題というと、まずは、FRBの舵取りにより、大きく影響を受けるということは、あたりまえの常識として受け取られていますし。雇用対策は、FRBの数ある大きな仕事のうちの一つであることははっきり認識されており、雇用が悪化すれば、FRBの金融政策の失敗であるとみなされます。改善すれば、成功とみなされます。

この中央銀行の金融政策による雇用調整は、世界ではあたりまえの事実と受け取られていますが、日本だけが、違うようです。日本で雇用というと、最初に論じられるのは、冒頭の記事のように、なぜか厚生労働省です。

このブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これに関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルクス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。

日銀が、やるつもりもないインフレ目処1%など無視して、インフレ率を本当に2〜3%上昇させたとします。そうすれば、日本でも、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これは、マクロ経済学上で昔から知られているし、経験則としても成り立っている法則です。

無論、雇用対策のため、のべつまくなく、インフレにするというわけにはいきません。ある程度以上、インフレになれば、ハイパーインフレとなり大変なことになる場合もあります。そういうときは、中央銀行は、すぐにはインフレ率を高めるわけにはいきませんから、これは、打ち出の小槌のようにいつもできるというわけではありません。雇用枠が増えても、ハイパーインフレということにでもなれば、雇用が増えたという経済に対するブラス要因が、ハイパーインフレというマイナス要因によってかき消されるどころか、経済が悪化してしまいます。


それに、経済のその時々の状況で、インフレ率を高める方法もいろいろあります。いろいろある方策のうち、雇用に悪影響を及ぼす方策もあります。同じ二つ三つの金融政策を実施するにしても、順番があります。順番を間違えると、かえって、雇用に悪影響を与える場合もあります。こうしたことを認識しながら、雇用調整を行うことは、本当に難しいことです。だからこそ、アメリカではFRBの金融政策の専門家が専門家的立場から、これを調整して、雇用対策を行います。

雇用を直接生み出すのは、日本でも、本来日銀であるはずです。しかし、日本では雇用対策といえば、厚生労働省の管轄とかたく信じて疑わない人が多いようです。しかし、厚生労働省は、雇用枠を増やすことはできません。一定の雇用枠の中で、雇用対策ができるのみです。できることは限られていて、雇用のミスマッチを改善することくらいのものです。


日銀と、厚生労働省の二つの雇用対策がマッチしてはじめて、若者の雇用なども含むまともな雇用対策ができます。日銀が、金融政策で雇用枠を増やしたとしても、それは、枠を増やしたというだけであって、現実には、雇用のミスマッチがあれば、雇用問題は解消しないわけです。ここで、厚生労働省が、実効的な雇用のミスマッチを是正する政策を行えば、雇用問題が解消するわけです。


しかしながら、現在日本で行われているような、厚生労働省が行う、雇用対策は、帯に短くタスキに長しという対策がほとんどのようです。まさに、このブログの冒頭の記事に書かれてあるようなことが、実態であると考えられます。このようなことを防ぐため、アメリカなどでは、地域に密着したNPOが、地域の雇用のミスマッチを解消するために、求職者に住宅から、職業教育、職場斡旋を含む包括的なブログラムを提供するということが行われています。このような、NPOの中には、地方銀行や、建築会社までメンバーとして含まれていたりします。NPOとはいっても、日本とは全く意味合いや、規模が違います。おそらく、こちらのほうが、政府が直接手を下すよりもはるかに、効果があると思います。こういうことも、大方の日本人は知らないようです。NPOというと、奇特な人たちが、手弁当で奇特なことをするものという認識だと思います。

その先端的な試みの一つとして、たとえば、COUSERAがあります。これは、最近できた、オンラインでアメリカのいくつもの大学の授業を無料で受けられる、というブログラムです。私もさっそくいくつかの講義に登録したことは、以前のこのブログにも掲載したことがあります。従来、こうしたプログラムは、いくつかありましたが、このブログラムが他のものとは明らかに異なる点があります。それは、大学の講義が受けられるだけではなく、仕事を探すというブログラムも含まれているということです。


私は、実際にこれで求職活動を行うことはないので、実際の仕組みがどうなっているか、詳しくはわかりません。おそらく、COURSERA側から、企業に対して、求職者履歴書と、このブログラムで提供している、大学教授による講義の成績の評価内容や、COURSERAの質問応答サイト(学生同士で質問したり、それに答えるサイト)での活動履歴などが求職者の情報として企業に発信されるのだと思います。そうなれば、企業としても、履歴書や面談、テストだけでなく、より包括的に学生の適性をみることができるのだと思います。このシステムに興味のある方は、下のTEDの動画をご覧になってください。



このような先端的なこころみは、国に期待することはほとんど無理だと思います。厚生労働省は、自ら直接雇用のミスマッチを是正するようなことはせずに、地域の民間営利企業や、民間非営利企業がこのようなことをやりやすくするための、インフラを整備する側にまわるべきと思います。

しかし、ここで、はっきりさせておきますが、厚生労働省の若者雇用戦略が良かろうが、まずかろうが、いずれにしても、雇用枠を生み出すのは、本来日銀の仕事であるということです。雇用枠が増えないのに、厚生労働省が、雇用のミスマッチ対策をしていても、ほとんど効果は期待できません。部分的にみるのではなく、国全体としてみれば、雇用枠がもとのままであれば、結局若者の誰かが、厚生労働省のプログラムてで就職したとすれば、他の若者の誰かが就職できなかったということになるだけのことです。


厚生労働省の記録には、当該ブログラムにて、誰かが就職したという記録が残りますが、これによって、就職できなかった他の人の記録は残らず見えないだけで、結局は、全体では何も変わらないということになります。そうして、現在の雇用情勢をみれば、これが、実体だと思います。


こんな簡単な理屈を野田首相もわかっていないようです。雇用枠を広げる仕事をすべき日銀が、デフレ・円高促進政策ばかりやって、結局雇用枠を減らすことばかりに執着しているようでは、雇用枠はいつまでたっても増えません。そんな最中に、厚生労働省だけが、若者雇用戦略として、雇用対策を行っても効果がでないのは、あたりまえの真ん中です。日本では、雇用は、厚生労働省だけの管轄であり、日銀はまるで蚊帳の外のような扱いです。

そんな馬鹿な話はありません。  日本でも、諸外国で当たり前のど真ん中になっている、日本の中央銀行である日銀に雇用枠を広げる仕事に真面目に取り組ませるべきだし、その責めを負わせるべきであると思うのは私だけでしょうか?そうしなければ、若者雇用戦略など最初から成り立ちません!!冒頭の記事で、若者雇用戦略を批判している人たちだって、ほんど的外れです。なぜ、雇用に関する戦略に日銀が全く関与しないのか。関与しなくても、誰も気にしない!!このような慣行がいつからまかり通るようになったのか、私には全く理解できません。皆さんは、どうお考えになりますか?

 

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