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2017年6月20日火曜日

小池百合子都知事、「豊洲に市場移転」「築地を再開発」の基本方針表明―【私の論評】築地は売却すべき、都が資産をもって事業をしても大失敗するだけ(゚д゚)!

小池百合子都知事、「豊洲に市場移転」「築地を再開発」の基本方針表明

築地市場の豊洲移転問題で会見する小池百合子都知事=20日午後、都庁
 築地市場(東京都中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題で、小池百合子知事は20日午後、臨時の記者会見を開き、中央卸売市場を豊洲に移転する基本方針を表明した。一方、築地市場については「築地ブランドを守っていく」として、5年後をめどに市場機能を残した「食のテーマパーク」とする再開発を行い、築地に戻ることを希望する仲卸などの業者を支援するとした。

 豊洲市場については「新たな中央卸売市場だ」と明言した上で、冷凍冷蔵・物流・加工などの機能強化を図っていくとした。東京ガスの工場跡地に整備された同市場の開場条件となっていた汚染の「無害化」は達成されていないが、追加対策を実施していくとした。

 小池氏は会見で「築地と豊洲を両立させることが最も賢い(お金の)使い道だ」と述べた。一方で、そのための工程、予算、財源などについては今後、検討していくとした。

 小池氏が昨年8月に築地市場の移転延期を表明して以来、都政の懸案となった市場問題で、豊洲、築地の双方を活用する小池氏の基本方針が示された。23日告示の都議選をめぐり、小池氏と対立する自民党が公約として豊洲への早期移転実現を掲げ、小池氏と連携する公明党は選挙前の決断を求めており、選挙情勢にも影響を与えそうだ。

 東京ガスの工場跡地に整備された豊洲市場をめぐっては、環境基準超えの有害物質が検出された地下水への対応が焦点だった。都の追加対策は、(1)地下水をくみ上げ、浄化する地下水管理システムの機能強化で中長期的に水質改善を図る(2)気化した有害物質が建物の地下空洞に侵入して1階部分に入ることを防ぐため換気設備などを設置する-などとしている。

 小池氏は豊洲の汚染対策に加えて市場会計の持続可能性も重視し、築地のブランド力と好立地に注目。都は小池氏の指示で、築地の跡地を売却せずに民間に長期間貸し出し、日本の食文化の発信拠点などとして活用する案を検討してきた。

【私の論評】築地は売却すべき、都が資産をもって事業をしても大失敗するだけ(゚д゚)!

小池知事は、サンクコストという言葉の定義に関して、間違って理解していて、その間違いにもどいたサンクコストの忌避方法が、今回の小池氏「豊洲に市場移転」「築地を再開発」という基本方針であると考えられます。

1月14日に開かれた専門家会議では、都が実施した豊洲市場の地下水モニタリング調査の結果、最大で環境基準の79倍のベンゼンが検出され、シアンが数十カ所で検出さました。



しかしそもそも、この「環境基準」は飲料水の基準であり、地下水を飲まない豊洲市場では何の問題もありません。もともと去年11月に築地から移転する予定だったのを小池百合子知事が「都民の不安」を理由に延期したのですが、出てきたのは風評被害だけでした。

そもそも「基準値」には、飲用水の基準とは別に工場が下水に流す際の「排水基準」があり、排水基準の場合、飲用水基準より10~100倍の濃度まで許容されています。
9月末に豊洲の地下水モニタリングでベンゼンとヒ素が『基準値超え』と報じられましたが、これはハードルが高い飲用水基準を超えたということです。排水基準から見れば全く問題がない値でした。
建物下でもない場所の地下水で、市場の仲卸業者ですら触れもしない水なのに“生涯にわたって飲み続けて大丈夫か”というレベルの基準でチェックがなされていることをどれだけの人がわかっているのか甚だ疑問です。

これを受けて、小池知事は「豊洲には既に6000億円つぎ込んでいるがどうするのか」という毎日新聞の質問に「豊洲という場所に決めたことには私自身、もともと疑義がある。サンクコストにならないためにどうすべきか客観的、現実的に考えていくべきだ」と答えていました。

これが「豊洲への移転をやめると6000億円の投資が無駄になる」という意味だとすると、小池知事はサンクコスト(埋没費用)の意味を取り違えています。サンクコストとは投資が終わって回収できない費用のことであり、6000億円はすでにサンクコストです。だから、「サンクコストにならないためにどうすべきか」という問いはありえないのです。
確かにサンクコストが問題になる場合もあります。「これだけ費用をかけたから、もう少し出費することによってこれまで払った費用が丸々損しないで済む」、と考えて赤字の事業が続けられることもあります。しかしこの経営判断は、「損している上に、もっと大損しよう」と判断しているのと同義です。過去に使ってしまって回収できないお金は既にサンクコストです。

人が行動した結果、その際に生じたコストが、後の意思決定に影響することをサンク・コスト効果と言います。図で示すと以下のようになります。


サンクコストに打ち勝つためには「勇気を伴うあきらめ」が必要なのも事実です。しかし、豊洲の移転問題はまた別です。豊洲に移転して、赤字続きでどうしようもないとか、それが今から確実に予想されるいうのなら、わかりますが、そうではありません。

それに、豊洲問題に関しては、確証バイアスの影響もあったものと思います。確証バイアス(かくしょうバイアス、英: Confirmation bias)とは、認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のことです。

豊洲でも、環境問題に執着するあまり、本来飲みもしない地下水を検査し、環境基準に適合しないなどとされましたが、豊洲の地下水元々使用しないものです。豊洲近辺は、不動産でもかなり人気があり、高層のタワーマンションなどもすぐに完売するほどの盛況です。

無論、この高層タワーマンションに住む人も、地下水を飲むこともないし、直接豊洲の土に触れる機会もないことから、そのようなことは何も心配していないのでしょう。

豊洲の建築途上のタワーマンション
先に示したように豊洲の6000億円はすでにサンクコストです。これは、豊洲に移転しようがしまいが、築地をどうするなどということは全く関係なしに、サンクコストです。これは、もう回収できません。

このサンクコストに加えて、築地の開発をするとなるとここでもサンクコストが発生します。

このサンクコストとは別に、支出と収入の面から豊洲問題で過去にいわれてきた方式と、今回の小池知事の方式を加えたものを比較してみます。

1.豊洲市場に移転
豊洲市場の維持費(支出) 
豊洲市場で検出された有害物質への対策費(支出)
2.移転中止・築地市場の継続
豊洲市場の維持費(支出) 
築地市場の維持費+衛生管理費(支出) 
豊洲市場の売却益(収入)
3.移転中止・第三の新市場を建設
豊洲市場の維持費(支出) 
新市場の建設費+維持費(支出) 
豊洲市場の売却益(収入)
 4.豊洲に移転・築地市場の継続・開発 
豊洲市場の維持費(支出) 
豊洲市場で検出された有害物質への対策費(支出) 
築地新市場の建設費+維持費(支出)
細かな点は別にして、結局豊洲移転・築地市場継続断念に踏み切る方がコストパフォーマンスは良い計算が成り立ちそうです。やはり、築地は売却して、地元自治体か民間業者に再開発を任せたほうが良いでしょう。過去の経緯からいっても、東京都が資産をもって事業をやろうとするとろくなことがありません。またまた、膨大なサンクコストが発生することになります。小池知事はそれを繰り返そうというのです。

感情論を先行させ、メディアを煽り、都議会で議席数を伸ばすという “政局” を目的に利用する上では豊洲問題は格好のネタです。しかし、それで利益を得られるのは知事派の界隈だけに限定されるということを覚えておく必要があります。

小池知事の豊洲と築地のダブル運営は、「築地ブランド」という魔法の言語で素人を騙しているだけです。築地ブランドはそもそも、築地という土地についたものではありません。仲卸が80年間の努力で積み重ねられた信用のことです。決して土地ではなく彼らが作り上げた誇りです。豊洲に行っても引き継いで更なる信頼の増幅を努力することによって、そのブランドは維持されるのです。ブランドは、あくまで人の努力によって形成されるものなのです。

市場のブランドは土地ではなく、市場で働く人々によって創造される

要するに小池知事は、とてつもない将来債務を発生させる装置をふたつ抱えます、と断言しているということに過ぎません。

それも自分の都議選勝利のために選挙直前まで引き延ばして、それに伴う都民の金銭的負担も別物で発生させつつ、結局この有様です。

無駄遣いなくすと言ってた小池知事が究極の無駄遣いをすると断言しているに過ぎません。小池さん、ずいぶん前からおかしくなっていたようですが完全にぶっ飛んでしまったようです。

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2013年7月29日月曜日

増税と成長の関係は分析不足 経済財政白書は全文を読もう―【私の論評】内閣府にも日経にも、大規模な経済シミレーターがありかなり正確なシミレーションができるというのに、せっかくの素晴らしい資産を役に立てられない愚かな人々!!

増税と成長の関係は分析不足 経済財政白書は全文を読もう 


連載:「日本」の解き方

高橋洋一氏

 23日午前の閣議に経済財政白書が提出された。「長引くデフレから反転する兆し」と評価する一方、「消費増税は成長を阻害しない」との見方を示した。「負の側面への提言が乏しい」「アベノミクスを正当化している」との報道や論評もあるが、白書をどう読めばよいのか。

 政府の資料全般にいえることだが、まず大事なのは、全文を読むことだ。政府の資料はインターネットで容易に入手することができる。筆者も早速入手して読んでみた。残念だったのは、インターネットへのアップが遅れたことだ。午前中の閣議に提出されたが、内閣府のサイトへのアップは午後3時頃だった。同様に23日の閣議に提出された7月の月例経済報告がすぐにアップされたのと対照的だった。

・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・

 ただ、欧州の例を挙げ、「消費増税は成長を阻害しない」との見方を示しているのはおかしい。これも経済財政白書を読むと、どこに分析があるのかと首をかしげてしまう。

 本来であれば、(1)消費税増税前(2)増税時(3)増税後、それぞれの実質GDP成長率について、3つの資料がないとダメだ。もし、経済財政白書の主張を言いたいなら、(1)の成長率が、駆け込みの反動で(2)の成長率に落ち込むが、その後は(3)で成長率が戻るといわなければいけない。

 ところが白書には、(1)と(2)の図が載っているが、(3)がない。これでは、結論に至る分析がないので、結論ありきだ。経済財政白書は内閣府がまとめているが、財政のところは財務省の意向なのだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】内閣府にも日経にも、大規模な経済シミレーターがありかなり正確なシミレーションができるというのに、せっかくの素晴らしい資産を役に立てられない愚かな人々!!

さて、上の高橋洋一氏の記事を読んでどう思われるでしょうか。経済財政白書の瑕疵(かし)については、以前のこのブログにも掲載したので、そのURLを掲載しておきます。
メディアの嘘を見抜け】酷すぎ、今年の経済白書はバカか工作員の未来日記なのか―【私の論評】マスコミがその巣窟になつている現在、せめて役所それも内閣府だけは馬鹿とスパイはお断りにしていただきたい!
この記事では、上の高橋洋一氏が語っておられる、経済財政白書の明らかな瑕疵である部分に関して、詳細に説明しました。増税からしばらくしてからの、資料添付しなければ、増税に対する正しい比較などできません。だから、これは、立派な瑕疵です。報告書の瑕疵です。

一方高橋洋一氏が、語っている「 実質金利の低下こそが金融政策の実体経済に与えるキモ」という部分は掲載しませんでした。この部分はこの報告書の良いとこでもあります。

今回の経済財政白書は、住宅でいえば瑕疵あるのと同じ。修理が必要だ!

しかし、私自身は、この瑕疵を発見した途端にゲンナリして、それ以降ほとんど白書を読んでいません。そりゃそうでしよう、書籍でも報告書でも、どう考えても、瑕疵であることを一端発見してしまえば、その後は読まないというのが当たり前だと思います。報告書なら、自分の部下が書いたものであれば、即刻書き直しさせるのが当たり前ですし、自分の直接の部下ではなくとも、他部署、関連部署にすぐに知らせると思います。そうして、それらが組織全体に広がることになると思います。

瑕疵については、上の高橋洋一氏も十分説明されていますし、このブログの過去の記事でも、十分説明してありますので、これらを参照していただくものとして、本稿では詳細を説明しません。

本来、このような瑕疵など起こり得ようがありません。なぜなら、内閣府(従来の経済企画庁)には、名前があらわすように、昔から現在でいうところの、ビッグデータを活用して、様々な解析ができるシミレーターがあります。

これに、与件として、現在の経済状況のデータを入力し、今後の金融緩和政策などをインプットし、さらに増税のデータを入力すれば、どのような結果になるのか、数年間の解析結果がたちどころにでてきます。このシミレーターかなり正確だったのを覚えています。

日本が驚異的な経済成長をしたころは、最初は手計算で、それでは日本の経済が大きくなりすぎ、非効率になったためしばらくしてからは、コンピュータによるシミレーターで計算して、その結果に基づき経済企画庁が経済経済運営の方向性など出していました。だから、経済企画庁の出す解析結果には、定評があり、それに基づいてだす白書も、面白い、面白くないは別にして、だいたいまともなものでした。

本来、財務省の横槍などが、入ったにしても、このシミレーション結果を基にして、正しい報告をすれば、瑕疵は生じないですんだはずてす。

私など、シミレーターがなくても、過去の日本の状況や、海外の直近の情報などを当たっていたので、この瑕疵にはすぐに気づきました。高橋洋一氏もそうです。そうし、シミレーターに正しい数値を入力すれば、絶対に増税問題なしなどという計算結果などでてくるはずがありません。しかし、内閣府の官僚は、こうしたシミレーターがあるにもかかわらず、増税後しばらくしてからの解析結果をわざと白書に掲載せず、誤魔化しをしているということです。

とはいいながら、最近の内閣府のシミレートは非常に変です。以下に5兆円の公共投資を継続的に増加させたときの、シミレート結果を掲載します。

今内閣府のしミレートは無茶苦茶。5兆円公共投資を継続的にやっても、乗数効果はマイナス?あり得ない
完璧におかしいです。他のどのシミレートの結果をみても、乗数効果がマイナスになっていませんが、総務省の場合は、マイナスになっています。

それにしても、これだけ素晴らしかった経済企画庁のシミュレーターが、総務省に引き継がれると、ぶっ壊れてしまうというのは、どういうことなのでしよう。素晴らしい資産である、シミレーターがあったというのに、総務省は何て馬鹿な真似をするのでしょうか。理解に苦しみます。この瑕疵の原因なった官僚など、財務省や、内閣府に及ばず、関連したものには例外なく鉄槌を下して欲しいものです。そうでなければ、これから、財務省の都合などで、瑕疵だらけになっていくと思います。そんなことがあって良いはずがありません。いずれにせよ、内閣府には、 せっかくの素晴らしい資産を役に立てられない愚かな人々が存在するということです。

これと同じようなことが、日経新聞にもいえます。日経には、日経ニーズという優れた経済シミレーターがあります。これは、使用料を支払えば、法人でも個人でも自由に使えます。

ご存知のように、日経新聞はアベノミクスには反対の立場であり、増税何が何でも、賛成派です。そうて、新聞でもそのような報道を繰り返しています。

チャンネルAJER(日本経済復活の会)の小野勢司氏が、日経ニーズの経済シミレーターで、金融緩和のシミレーションをしてみました。そうすると、金融緩和すれば、経済が上向くという結果がはっきりとでました。しかし、それと同じ時期に、日経新聞は「金融緩和大反対キャンペーン」を繰り返していました。また、小野氏は、さらに日経ニーズで、直近で増税するとどうなるか、いくつかシミレーションをしてみました。その結果ドの場合でも、増税すると税収減るという結論で、しばらく、増税せずに、金融緩和のみをしているほうが、良いという解析結果でたということです。



自分の会社で有料で提供している経済シミレーターで、金融緩和すべきとか、増税するべきでないと結果が出るのに、新聞では、その逆のキャンペーンをするというのは、どうみても、チグハグで、どうしょうもないです。

おそらく、シミレーターが出鱈目であれば、ユーザーからそっぽを向かれてしまうので、シミレーターはなるべく正確にしているのだと思います。このシミレーターを利用するのは、主に民間金融機関の連中だと思います。日本の多くの人は、金融引き締めを続けられたり、増税されたりずれば、悪い影響を受ける人々ですが、金融関係者特に証券会社などは、日本の景気が良いということだけでは大もうけはてきません。それよりも、大きな変化など前もって知ることができれば、他者に先んじて知ることができれば、大もうけできます。

たとえば、全くありえないのですが、日本が本当に財政破綻することを前もって知ることができた場合、それで確実に大金儲けができます。それは、たとえば、クレジット・デフォルト・スワップなどの取引によって、信じられないほどの金儲けができます。そうでなくても、日本が財政破綻するとして、多くの人々が何らかの形で行動を変えることが予めわかれば、それを活用して大金儲けができます。景気が悪いなら、悪いなりに、良ければ、良いなりに、そのまま安定して継続するのでなく、その中でもとにかく大きな変化があったときが勝負どきです。多くの人々が嫌がる、大変化があれば、それが彼らの儲け時なのです。

だから、日本の経済が良くなるということ自体は、金融関係者にとって大きな金儲けのチャンスではないのです。だからこそ、日経ニーズという経済シミレーターが成り立っているのだと思います。金融市場の関係者にとっては、日経新聞による報道が、正しかろうと、間違いであろうとほとんど関係ないのだと思います。日本が財政破綻しようが、逆にデフレから脱却して、上向こうがそれ自体よりも、大方の日本人にとって、良くても悪くても、とくにかく何らかの大きな変化を前もって知ることができればそれで良いのです。

金融アナリストとは、結局賭博師の一味である。

先日の日曜日朝の報道2001という番組をみていたら、この番組でアンケートをとったいわゆる金融アナリストという人々の意見では、全員が増税に賛成しており、反対の人は一人もいませんでした。彼らにとっては、日本人が増税で苦しむことなど、どうでも良いのです。増税による変化を前もっと知り儲けができる体制を組み、自分たちが儲かりさえすれば、他の人間のことなどどうでも良いのです。彼らの本質は、良い背広を着たりして体裁は整えているものの、単なる賭博師にすぎいないということです。賭博師達の、意見を聴く報道番組など、最初からスタンスが間違っています。一昔前は、経済アナリストはまだしも、金融アナリストなどテレビなどの番組で滅多にお目にかかったことがありません。

ただし、彼らの名誉のため付け加えおきますが、彼らについて悪逆非道な面ばかり出していますが、そもそも、これが彼らの仕事であって、企業という組織に入っているわけですから、自分の意思、意図などとは関係なくそうしなければならないということです。だから、そもそも、テレビ番組などで、あたかも代表的意見のように、アンケートをとるなどということが間違いなのです。彼らの意見が、日本を代表するような意見になることなど在り得ないのです。だから、一昔前までは、金融アナリストなどテレビに出演するとか、解説するなどということはなかったのです。それよりも、国民のためを思うべき、マスコミ、政治家、官僚の中でも、そうではない人がいるということのほうが、余程悪逆非道です。

とにかく、せっかくの素晴らしい経済シミレーターという資産を世の中の役に立てられない愚かな人々多く存在しているということです。私たちは、このようなものたちに惑わされてはならないと思います。まして、このようなものどもに操られてはならないのです。私はそう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年5月18日金曜日

【お金は知っている】“国の借金”とは財務官僚の詐欺論法!―【私の論評】全くこの通り、まさに我が意を得たりという心地がする!!ただし、もっとわかりやすくすれば、結局こういうことだ!!

【お金は知っている】“国の借金”とは財務官僚の詐欺論法!:




最近でも、財務省による「1000兆円借金」論が以下のように報じられる。

--財務省は10日、国債など「国の借金」が平成23年度末時点で過去最大の959兆9503億円になったと発表した。24年度末時点の借金は1085兆5072億円と1000兆円を突破する--

「国の借金」とは財務官僚の詐欺論法である。

官僚は「政府」とは「国」のことだと勝手に解釈し、御用メディアを通じて「政府=国=国民」だと読者の頭に刷り込んでしまう。ところが、英語では国と国民はいずれもnationなのだが、政府はgovernmentであり、はっきりと国と政府を区別している。政府の借金とは政府の借金以外、何でもない。米国で「国民の借金」だと政府が公言すれば、「何を言っているか、責任を有権者に押し付けるつもりか」とたちまち世論の袋だたきにあうだろう。

ともあれ、日本の財務官僚はこの錯覚を利用して、そのホームページなどで、「国の借金」を家計や国民一人当たりの借金に置き換えて、記者に劣らず経済音痴の官邸の主や議員を増税また増税に駆り立てる。

財務官僚やメディアの言う「国の借金」とは、「政府の国民からの借金」であり、国民にとってみれば資産である。国民は政府にきちんと元利返済させる権利を持つ。ところが、国民に増税を認めよ、そしたら返すというのが財務官僚と野田政権のロジックである。とんでもない、ならず者の論理ではないか(詳しくは拙近著「財務省『オオカミ少年』論」参照)。

そもそも、お金ですべてが動く近現代社会では、借金があってこそ世が栄える。従って、政府も民間も借金すること自体は「よいこと」なのである。

グラフは米国の政府と民間の借金合計額の国内総生産(GDP)比とインフレ率の推移を追っている。借金超大国でもある米国は借金すればするほど、物価が安定し、経済成長してきた。借金が膨張したからといって、悪性インフレになるどころではない。逆である。物価は安定度を高めていることが読みとれる。

政府の義務は国民から借金し、その資金で国民に安全と雇用機会や所得増をもたらす政策の実行で成果を挙げることだ。

日本の場合、政府が政策で大失敗し、デフレ不況と失業、窮乏化、大災害に無防備、という最悪の結果を招いている。この責任を政府や官僚がとるどころではない。だれも知らぬふり、揚げ句の果てに、政府はこの借金は国すなわち国民の借金だから、さっさと増税を受け入れろ、と迫る。

野党の自公両党も政権時代に大失敗を重ねてきたのに頬被りし、増税で帳尻合わせしようとした。その点、民主党と大差ない。政局の表舞台では小競り合いの演技、裏舞台では消費増税で事実上の大談合、大連立だ。

誤った国の定義をただすのが民主主義国家の野党の役割だというのに情けない。(産経新聞特別記者・田村秀男)

【私の論評】全くこの通り、まさに我が意を得たりという心地がする!!ただし、もっとわかりやすくすれば、結局こういうことだ!!

さて、田村氏、産経新聞のなかでも、ほとんど勉強もしない、理屈もわかっていない、新聞記者が、特にマクロ経済に関して、わけのわからない記事を掲載したりして、げんなりすることもあります。その中にあって、長年経済記者をやってきた田村氏は、きちんと、マクロ経済のことを理解して経済記事を書きます。安心して読むことができます。

産経新聞にも、勉強不足の記者がいますが、他の日経新聞を含む大手新聞などは、ここ10年くらい、特にマクロ経済に関する記事がかなり劣化しており、マクロ経済の専門家などにいわせると、その95%くらいが真偽のほどがはっきりしないものだといわれるほど、酷いことになっています。そんな、中で、田村氏の記事は、しっかりとしたマクロ経済の背景から語る記事であり、情報源として優れています。

田村秀男
上の田村秀男氏の文章なかなか、わかりやすく、ずばり政治家や官僚の無能を指摘しており、まさに、我が意を得たりという感じがして素晴らしいいと思うのですが、この方の話を多くの日本国民に理解していただくためには、上の文書や、資料ではものたりないと思いますので本日は、上記記事の補足をさせていただきます。

まずは、上の記事の以下の部分を実際にグラフでそれに相当する部分をみてみましょう。

まずは、"財務官僚やメディアの言う「国の借金」とは、「政府の国民からの借金」であり、国民にとってみれば資産である。国民は政府にきちんと元利返済させる権利を持つ。ところが、国民に増税を認めよ、そしたら返すというのが財務官僚と野田政権のロジックである。とんでもない、ならず者の論理ではないか(詳しくは拙近著「財務省『オオカミ少年』論」参照)。"の意味するところを紐解いていきましょう。

まずは、下のグラフ(日本国の金融資産をグラフ化したもの)をみれば、政府の借金は、確かに、1000兆円くらいありますが、同時に政府が500兆円近い資産を所有していることがわかります。政府や、官僚は、まずはこのことは絶対にいいません。政府の借金だけ語ります。これは、一般民間企業でいえば、自分の企業に関して、負債ばかり話して、資産について語らないと同じことです。そうして、この金融資産他国の政府の比較すると、トップレベルにあります。アメリカよりも多いです。そうして、この金融資産の多くは、特別会計に含まれているものなどです。


 それから、上のグラフで、合計がありますが、資産のほうが負債よりも大きいです。これは、何を意味するかといえば、日本国のすべての金融資産が日本国内だけにあれば、合計の資産と負債は同額になるはずです。実は、この差額、海外に貸し付けている金融資産です。これは、約260兆円あります。もし、政府がいうように、国単位で借金をしているというのなら、この合計で、では、負債のほうが資産よりも大きいはずです。

実際、アメリカは、ドル建てで、海外から借金をしています。アメリカの場合、この合計のグラフ、負債のほうが、資産よりも300兆円も多いということになります。そういうと、アメリカは借金まみれで、いつ破綻するかわからないのではないかと心配する人もいるかもしれませんが、アメリカの場合、すべて機軸通貨であるアメリカドル建てで借金をしているため、そのような心配はありません。

日本国は、借金どころか、海外に260兆円も貸し付けているということです。これが政府のように借金をしているというのなら、これは、負債のほうが多くなるはずです。日本国は、正真正銘借金などないのです。これが、ギリシャのような国の場合海外から借金をしており、これと同様なグラフを描けば、負債のほうが多くなっています。しかも、ギリシャのような本当に財政破綻しそうな国では、この借金アメリカと異なり、外貨によるものです。この場合を正真正銘の負債であり、国の借金といいます。

グラフでみると、家計という項目がありますが、これが、いわゆる国民の資産ということになります。資産が、1500兆円くらいあることがわかります。借金もありますが、それは、数百兆円に過ぎず、圧倒的に資産が多いことがわかります。これをみただけで、国民は借金をしていないということがよくわかります。ですから、政府や官僚がいう、国民の借金などという表現は、本当に頓珍漢といわざるをえません。政府や官僚の言うことは、無借金で生活している人に、「てめーら、オレからの借金を返しやがれ!!」といって、罵倒しているのと何らかわりありません。

それから、最近では、政府による借金のほとんどが、国債によるものですが、その国債の保有割合を示したのが、下の円グラブです。


右の保有割合の、上の郵貯~個人投資家にいたるまで、すべてが、日本国内ということです。海外投資家というところだけが、海外からの購入であり、その割合は、6.4%に過ぎません。それに、郵貯、カンポ、一般銀行、一般保険・年金、公的年金とは、結局国民の資産です。直接的に国債を購入している国民は、個人投資家という項目で、それは、5.3%に過ぎませんが。他のほとんどは、金融機関などが、国民から預かったお金で、国債を購入して運用しているということです。結局国民が、間接的に購入しているということです。これは、要するに国民が間接あるいは、直接政府に国債を通じて、お金を貸し付けているということです。

ここでもし、海外投資家の項目がかなり、大きければ、それは、外国から国債を通じて、借金をしているということになりますが、この割合はかなり少ないです。要するに、外国からほとんど借金をしていないということです。これが、かなり、海外投資家の割合が多かったとすれば、海外からの借金が、かなりあるとを示しています。日本国は、これだけ、この割合が少ないため、海外に貸しつけている、金融資産が、海外から借りている資産をはるかに上回り、結果として、先ほども掲載したように、差し引き260兆円もの金融純資産を海外に持っているというか、貸し付けていることになります。

それから、上の記事で、"そもそも、お金ですべてが動く近現代社会では、借金があってこそ世が栄える。従って、政府も民間も借金すること自体は「よいこと」なのである。"とありますが、金融機関は、資産と負債がイーブンです。企業は、負債のほうが多いです。政府も負債のほうが多いです。

特に、企業が負債が多いということは、何を示しているかといえば、それは、お金を借りて、設備投資や、人材育成をしているということを示しており、これが、全く借りていなければ、それらに何もしていないということになります。だから、上の筆者は、「借金=悪」という考え方は間違いということをいいたいのです。

これは、リチャード・クー氏が、日本のバブルが崩壊して、しばらくしてからも、景気がなかなか浮揚しないという現実をみて、「バランス・シート」不況と語っていたことを考えてみればわかることです。

2005年当時、リチャード・クー氏がこのバランス・シート不況のことについて語っていたことがあります。それについて、詳細は、以下のURLをご覧いただくものとして、以下のその要約をコピペしておきます。



リチャード・クー氏
一国の経済というのは、家計が貯金して、それを企業が借りて使うということで円滑に回るわけです。その真ん中に証券会社とか銀行があって、仲介業務をするんですね。企業が一斉に借金返済にまわったら、家計の預・貯金はまったく使われない訳です。
そうすると企業の借金返済と家計の貯蓄を合わせた額が銀行に入ってきて、二度と出ていかないということになります。 
これがデフレギャップです。少なく見積もっても35兆円から40兆円あります(当時)>
ということは、誰かがこれを使わないと経済はどんどんシュリンクしちゃうわけで、それを私はバランスシート不況と呼んだわけです。 
今の日本企業は、すでに十数年間借金返済を続けて、かなり有利子負債残高が落ちています。 
ただ、資産価値の下落があまりにも大きかったので、もう少し借金返済をしないと安心できないというのが今の状況だと思います。 
ともかく「合成の誤謬」の中で、政府は民間に対して借金返済をやめろとは言えないわけです。 
でもほっておいたら、それこそ大恐慌になってしまう。 
こういう時には政府は民間と逆の行動をとらないといけないわけで、35兆円から40兆円(当時、現在なら100兆円くらいは必要です)を政府が借りて使う、そうすると全てが回るわけです。 
これを私はずっと言い続けてきた訳で、このバランスシート不況に限って、財政出動は不可欠であるというのがこの理論です。 
今後の景気見通しという点でいえば、まだ企業の借金返済はGDPの6%、30兆円規模で続いていますから、しばらくは財政支出を続けなくてはいけない。 
しかし、もう1~2年もすれば、多くの企業が借金返済を終えるでしょう。一部の企業では、もう去年の4月から終わっているんです。 
企業が再びお金を借りるようになれば、また金融政策が効き始めます。

要するに、多くの企業が、借金を返済することばかりに気を使い、新たにお金を借りることをしなければ、経済は不況に陥るということです。それは、そうですね。多くの企業は、何か新しいことをはじめるには、株式を新たに発行したり、金融機関からお金を借りてはじめるのがほとんどです。それが、借金を全くしないというのであれば、何もしないということです。何もしなければ、企業は業績を伸ばすことはできないということです。

それは、政府だって、同じことです。政府が借金がまるでなく、極端なことをいえば、資産のほうがはるかに多かった場合、この政府は、何も新しいことを実施しないということです。これが、良いことであるはずがありません。政府は、今のところ、借金のほうがはるかに多く、資産は少ないです。では、政府は、良い仕事をしているのでしょうか?そんなことはありません。

日本政府や官僚は、仕事をしない飲んだくれ父さんのようなもの
上の記事にもあるように、「政府の義務は国民から借金し、その資金で国民に安全と雇用機会や所得増をもたらす政策の実行で成果を挙げることだ。」ということなのですが、結局政府は、これをないがしろにしてきました。なんだかんだといって、歴代の政府は、緊縮財政ばかりやってきました。

国民は、政府や役人の無能にも気づかず、大人しく働くラブラドールのよう
「日本の場合、政府が政策で大失敗し、デフレ不況と失業、窮乏化、大災害に無防備、という最悪の結果を招いている。この責任を政府や官僚がとるどころではない。だれも知らぬふり、揚げ句の果てに、政府はこの借金は国すなわち国民の借金だから、さっさと増税を受け入れろ、と迫る。」という具合です。この20年というもの、政府は、本来リチャード・クー氏も言っているように積極財政をすべきだったのですが、結局緊縮財政ばかりして、さらには、増税でその緊縮を加速してきたというのが真相です。そうして、日銀は、金融引き締めを行い続け政府の緊縮を後押ししてきました。

その結果が、現在の経済の癌ともいえるデフレです。デフレは、異常な状況です。デフレ下で増税して、税収が増えたなどということは、日本でも他国でもありません。逆です。減ります。

結局、政府の借金が増えてはいますが、その借金が有効なことにつかわれおらず、先の展望も見えないということです、それを、国民のせいにして、今のデフレの時期に増税するというような馬鹿なをことを言っても、マスコミも、多くの国民も、その不当な要求を退けるどころか、迎合しつつあるというのが、今の状況です。だから、上の記事の筆者は、それに警鐘を鳴らすために、上のような記事を書いたということです。そうして、政府がさらなる借金をして、まともに仕事をするようにしたとすると、ハイパーインフレになるなどという輩がいるので、借金をしても物価が安定するというアメリカの例をグラブで示したということです。

さて、今の段階で政府がさらに借金をして、経済対策を行うとなると、それを国債で賄うということになれば、国債の金利が上昇し、誰も買わなくなるなどとする輩もいます。しかし、現実には、国債の長期金利は低いままで推移しています。さらに、最近では以下のような事態も生じています。
日本銀行が16日に行った資産買い入れ基金を通じた長期国債の買い入れオペで、応札額が取得予定額に届かない札割れとなった。
 金融緩和のため2010年10月に導入した基金での国債の札割れは初めて。
 満期までの期間が「1年以上2年以下」の国債で、6000億円の取得予定額に対し、応札額が4805億円にとどまった。新発2年物国債の流通利回りが一時、オペ対象の利回りの下限である0・1%を割り込むなど、ギリシャの政局不安を背景に投資家の国債への需要が高まったためとみられる。「日銀の相次ぐ金融緩和による国債購入で、市場に出回る2年以下の国債が少なくなっていた」(SMBC日興証券の野地慎氏)との指摘もある。
要するに、日銀が金融緩和措置の一環で、民間銀行から長期国債を買い入れようとしたら、予定額より下回ってしまったということです。それだけ、日本の国債は、現状では、人気があるということです。信用もあるということです。であれば、国債で借金をして、実施すべき震災復興や、それ以外のやるべき公共工事など実施して、 デフレ不況と失業対策、窮乏化対策、大災害に無防備状況の解消を行い、 景気を上向かせ、国民の所得水準向上させ、増収をはかるというのが、政府のやるべきことです。日銀は、本格的に金融緩和をして、政府を下支えすべきです。そうして、景気が過熱してインフレになれば、増税すれば良いということです。

企業や、一般家庭では、一端お金を支出すれば、それは消えてしまうと考えます。しかし、国の場合違います。一端政府が借金をして、支出したとします。それは、国から消えてなくなるわけではありません。それは、何らかの形で、企業や、家計に移転することになります。そうして、企業や個々人が稼いで、収入が増え、景気も上向き、そうなれば、税収も増えるということになります。

ご理解いただけたでしょうか?本来自分たちの無能を国民に押し付けようとする政府や官僚は、袋叩きにされるべき筋のものです。この論考について、反論のある方は、あるいは、賛成の方、是非コメントを残していっていただければ、幸いです。


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