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2012年12月8日土曜日

自民、驚愕の293議席獲得!? 霞が関官僚群の関心は早くも安倍晋三政権の陣立てに移行している!―【私の論評】今回の選挙は、デフレ脱脚や、戦後体制からの転換点という観点から、近年まれにみる重要な選挙になる!!

自民、驚愕の293議席獲得!? 霞が関官僚群の関心は早くも安倍晋三政権の陣立てに移行している!:


2012年12月08日(土)

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[ 歳川隆雄「ニュースの深層」 ]

自民、驚愕の293議席獲得!? 霞が関官僚群の関心は早くも安倍晋三政権の陣立てに移行している! 

[歳川 隆雄]

マスコミ各社情勢調査の結果報道(12月6日付朝刊)は、正直いって、筆者の予測の外であった。特に共同通信社が前日夜、配信した推定獲得議席数「自民党293(280~306)、民主党69(57~82)」は驚愕の一言であった---。

・・・・・・・・< 中 略 >・・・・・・・・・

いずれにしても、先を見ることには長けている霞が関官僚群の関心は早くも安倍晋三政権の陣立てに集中している。安倍人事の要諦は、自民党幹事長、内閣官房長官、そして強いて挙げれば財務相の3ポストに誰を起用するかである。

最大の焦点は石破茂幹事長の去就。常識的には、自民党圧勝に導くことになる石破幹事長を代える大義名分はない。が、かつて福田赳夫首相がライバルの大平正芳氏を幹事長に起用し、後の「大福40日抗争」を通じて首相の座を降りざるを得なくなった先例もある。安倍氏に石破氏を主要閣僚として閣内に封じ込めたいとの想いがあるのは当然だ。最側近の菅義偉幹事長代行を幹事長に昇格させるという案である。当該の石破氏も引き続き幹事長として来夏参院選の陣頭指揮を執りたいと考えているはずだ。安倍氏も悩ましいところである。


次期官房長官として最有力視されているのは、その菅氏である。だが、ソツなく官邸をまとめるという観点から、安倍氏とは同じ派閥・清和会の細田博之元幹事長を起用すると筆者は見ている。総裁選逆転勝利の最大功労者である麻生太郎元首相は副総理兼財務相ではないか。1月下旬召集予定の通常国会冒頭で10兆円規模の12年度大型補正予算を成立させる腹積もりである安倍氏は、対財務省を考えて腕力タイプの麻生氏に期待しているはずだ。

霞が関住人が特に関心を持っているのは、政務担当首相秘書官と官房副長官(事務担当)人事である。前者は、かつて安倍首相秘書官(事務担当)を務めた今井尚哉資源エネルギー庁次長(82年旧通産省入省)が当確だ。また後者については、谷内正太郎元外務事務次官(69年外務省入省)が恐らく閣議出席を認められる英国型の新設官房副長官として官邸入りするのではないか。

この記事の詳細はこちらから!!

【私の論評】今回の選挙は、デフレ脱脚や、戦後体制からの転換点という観点から、近年まれにみる重要な選挙になる!!


なにやら、マスコミが徹底して、安部叩きをしたり、さらには誤報道したにもかかわらず、自民党圧勝の状況になってきているようです。しかし、選挙というものは、水もので蓋を開けてみないとわからないところがありますから、まだまだ、安部総裁も安心できないと思います。本日は、投票を呼びかけるポスターや、ウグイス嬢の写真などともに掲載させていただきます。


しかし、いずれにしても、よほどのことがない限り、安部総理が誕生するのは、間違いない情勢となってきました。実際本日は以下のようなニュースも飛び込んできました。
安倍氏、1月訪米を検討 政権復帰前提に打診 
 自民党の安倍晋三総裁が、衆院選での政権復帰を前提に来年1月中旬にも訪米し、オバマ大統領と首脳会談を行う方向で検討していることが分かった。既に米側に打診した。関係者が7日明らかにした。 

民主党政権で日米同盟が揺らいだとして再構築を図る。事実上の長距離弾道ミサイル打ち上げを強行する構えの北朝鮮対応や米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で日米連携を国際社会にアピールしたい考えだ。 

安倍氏は、沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との対立は民主党政権で日米関係が悪化したことが背景にあると判断。早期に訪米し、中国をけん制したいとの思惑もある。
【共同通信】

この記事取らぬ狸の皮算用の皮算用のようにもみえますが、この上げ潮状況をそこなわず、さらに、総理になってからも、この上げ潮状況を維持継続するためのものと思います。この上げ潮ブームにのって、このブログでも掲載した、安部総裁の財政・金融政策をどんどん進めていただきたいものです。
石原氏「維新で苦労」「助けて」など弱気発言
 日本維新の会代表を務める石原慎太郎・前東京都知事(80)が7日、東京・原宿で、都知事選(16日投開票)に立候補した猪瀬直樹・前副知事(66)の応援演説をおこなった。4日の衆院選公示後、初の都内での演説となったが、前日6日に各メディアが発表した各党の推定獲得議席数調査で、維新の会の“伸び悩み”が伝えられたこともあってか、時折「助けてください」などの弱気な発言が飛び出した。
安部総裁は、いずれ総理に返り咲かねばと考えていましたから、今回の選挙戦のことも十分に時間をかけて、徹底的に準備をしていたと思います。 日本維新の会は、上のコラムにもあったように伸び悩みです。やはり、準備不足の感はまぬがれません。このブログでも、以前指摘したように、橋下氏は、急ぎすぎたと思います。今回の選挙は、断念して、次の選挙で打って出るべきだったと思います。石原氏も、橋下氏も、安倍晋三氏をみくびっていたと思います。


この自民党圧勝の要因としては、無論民主党政権による、あまりにお粗末な、失政によるものもありますが、多くの人が見逃していることがあります。安部総裁が、総理だった頃に比較すると、ずいぶんと世の中かがかわり、たとえば、中国に対する見方がかわり、それとともに、安全保障に対する認識も変化して、さらに、ネットやその他多くの著名人などでも、安部総裁に対する応援がかなり強化されているということがあります。たとえば、下の動画などその典型です。



上の動画は、今般の総選挙で最も注目されている「経済政策」例えば自民党の安倍総裁のような積極策を唱える政治家もいますが、日銀や財務省はこれに強い警戒心を抱いています。しかし、彼ら特有の「官僚文学」は、難解至極で一般国民がその本音を汲み取ることは困難です。選挙の予備知識として、倉山満が皆様に代わってその翻訳作業を行っているものです。

多くの良識ある人々や、知識人や、まともな人たちが、先回の衆院選では、最初からダメであって、失敗するに決まっていた民主党にやすやすと政権交代を許してしまったことを深く反省して、結束しているのだと思います。とくかく、マスコミが少しでも安部叩きをすると、そのことが、ネット上に溢れて、誤りを指摘したり、安部叩きの批判をします。それも、微に入り細に入り細くリアルタイムに近い速度で流れて行きます。こうしたことは、私たちにでもできることです。ブログや、SNSで、このようなことをさらに拡散して、前回の失敗を繰り返すことがないように頑張りましょう!!


いずれにせよ、後は、自公ではなく、自民がどれだけ、議席数を確保できるかに焦点が移ってきたように思います。最近は、選挙カーも、ときおり近くを通り結構騒々しいときもあります。皆さんのところは、いかがですか。いずれにせよ、今回の選挙は、デフレ脱脚や、戦後体制からの転換点という観点から、近年まれにみる重要な選挙になると思います。私たちは、マスコミだけの偏向報道に惑わされることなく、正しい情報を仕入れた上で、投票に臨むべきと思います。そう思うのは私だけでしょうか?

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2012年11月3日土曜日

小泉純一郎元総理 霞が関に権力持ったのはわずか3か月だった−【私の論評】世論を味方につけねばならないからこそ、デフレ脱却の優先順位が高い!!

小泉純一郎元総理 霞が関に権力持ったのはわずか3か月だった

政界から一切身を引き趣味人として生きる細川氏
かつて自民党から政権を奪った細川護煕元首相、鳩山由紀夫元首相は改革を期待されながら、1年足らずで政権を投げ出した。国民には橋下維新への期待がある一方で、「どうせ総理になっても何もやれないのでは」と感じてしまうトラウマがあるのも事実である。

鳩山氏は、細川氏の生き方を見習うべきた!! この人には、もう政治を汚してほしくない!!
なぜ、改革派政権はいつも挫折するのか。

 総理大臣として国家の仕組みを根本から作り直す「本当の改革」は、いわば超高層建築のてっぺんで作業するとび職... 続きを読む
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NEWSポストセブン
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【私の論評】世論を味方につけねばならないからこそ、デフレ脱却の優先順位が高い!!

上の記事では、いかに総理大臣の権力がもろいものか、そうして、与党に対してどのくらい力があるかが鍵であることを示しています。確かにそうです。最近の日本の総理大臣の早期辞任は、野党からの追求などもありますが、党内部のまとまりが欠け内部から総理降ろしの声があがってそれが、辞任に拍車をかけている面があります。

霞ヶ関官庁街
だから、上の記事のようにただでさえ、プレッシャーの多い総理大臣の仕事をさらに、難しいものにしています。これは、過去の自民党でも、民主党でも全く同じことです。最近では、野田総理の様子が以下のように報道されています。



【スクープ最前線】野田酒浸り まぶた腫れ、目も充血…財務省もあきれ果て

 詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、相当プレッシャーがあるのは確かです。それも、半端ではないでしょう。このプレッシャーは、どこから来るかといえば、やはり、前財務次官勝栄次郎氏が退官したことが大きいものと思います。

以前は、増税法案を通すという目的があり、これに政治生命をかけると言っていたものが、通ってしまったことによる燃え尽き状況にあることと、さらには、増税までは、熱心に増税の必要性などをレクチャーしてくれ、ある意味では、人生の師でもある、勝栄次郎氏が退官し、次の大きな目標を見失っているのだと思います。


勝栄次郎氏は、高級官僚であるにもかかわらず腰も低く、かなり面倒見も良いということもあり、野田首相は、かなり頼りにしていたと思います。それに、増税で頑張っていたときには、自民党総裁谷垣氏も、増税賛成派であり、谷垣氏も、増税に関して勝栄次郎氏のレクチャーを受けており、この二人は、増税ツインともいって良いくらい、増税に関する考え方では一致していました。

敵方の政党の総裁が、当面政治生命をかける「増税」ということでは、考え方が全く一致していたことは、これほど力強いことはなかったでしょう。しかし、恩師である勝栄次郎氏が退官し、野田氏をサポートすることもなくなりました。それに、谷垣氏は、総裁選にでることもなく、安部新総裁にとってかわりました。

野田総理と増税ツインともいわれた谷垣元自民党総裁
安部新総裁は、野田氏とは、180度考え方が異なります。デフレから脱却しないうちは、増税しないと明言していますし、日銀の金融政策も変えるべきであると明言しています。このような、状況の変化で、大きな支えを二つも失った野田総理は、ほとんどレイムダック状態であり、孤独感もあり、かなりのプレッシャーを感じていることでしょう。

自民党安倍総裁
考えてみれば、上の記事でも指摘しているように、確かに、最近では与党に対する力の弱い総理大臣が多かったと思います。なぜなら、最近の特に自民党でも、民主党でも、選挙互助会的な性格が強いからです。もともと、基本的政治信条が異なるのに、一つにまとまっているからです。これは、次の総理大臣になる確率が現在では、一番高いと見られる、自民党安部総裁とて、同じことです。同じ自民党でありながら、安部総裁に対する自民党内の反対派は、3/4であると見て良いと思います。これは、実質的に、安部総裁が、以前総理を辞任したときの頃と変わらないと思います。

今回は、健康問題は克服された、安部新総裁ですが、上記のごとく、総理大臣の仕事は、本当に厳しく、プレッシャーが多く孤独なものでもあります。おそらく、総理大臣にふたたびなれば、ありとあらゆる勢力が、高い障壁となってたちはだかることでしょう。

立ちはだかる障壁を乗り越えなけれは!!
しかし、私たちには、希望もあります。上の記事では、小泉純一郎元総理 霞が関に権力持ったのはわずか3ヶ月だったとしていすが、小泉氏は、「自民党をぶっつぷしてやる」と公言していた人です。逆にいうとこのようなことを言っていても、3ヶ月も霞が関に権力を持っていることができたということです。上の記事では、ある財務省OBが以下のように述べたとされています。
官僚が総理の力を計るのは、与党にどのくらいの影響力を持っているか。与党が一致して総理の方針を支持すれば官僚は正面から抵抗できない。小泉氏が郵政選挙で反対勢力を駆逐し、自民党内に圧倒的な力を得た後の3か月ほどは、官僚は総理の顔色をうかがい、その言葉に無条件に従った。しかし、小泉氏が次の総裁選に出馬しないことがわかると、急速に求心力が落ちていった。
これは、事実だと思います。安部総理が退陣して5年、その後の麻生総理が退陣して、政権交代してから、 3年以上の月日が流れました。この間自民党は、下野したわけですから、自民党の主だった派閥も、結局下野していては、何ら意味がないことを悟ったと思います。そうして、政権与党に復帰したとして、またぞろ、総理下ろしなどやっていれば、ただの馬鹿です。

安部総裁が、総理になることができたら、自民党内の反対勢力も、安部総理のやることには協力すべきです。協力するのがどうしても嫌なら、自民党を出て、新政党をつくるか、他の政党にはいるべきです。内部で抗争するのではなく、まずは外部の敵である、官僚と戦うべきです。

石原慎太郎氏
しかし、官僚と戦うべきとはいっても、石原氏のように、官僚支配からの脱却をメインにするのではなく、安部新総裁が主張するように、まずは、日銀の誤った金融政策を一日もはやくやめさせることです。そうして、デフレ下の増税を見送り、デフレ対策を行うことです。ただし、安部総裁も、石原慎太郎氏も、最終的に目指すところは、同じことだと思います。しかし、今では、まずはデフレ対策だと思います。

こういうと、あたかも、官僚支配からの脱却は、後回しにして、経済問題を優先するように言っているに聞こえるかもしれません。しかし、そうではありません。財務省も、日銀も官僚によって運営されています。そうして、政府による積極財政、日銀による金融緩和政策はデフレ対策としては、当たり前の真ん中であり、すぐにも実施すべきものですが、結局過去20年もの間実行されず放棄されてきました。

円高・デフレ守護神の日銀白川総裁
そのため、日本は、円高・デフレの二重苦で、失われた20年を無為に過ごしてきました。この壁を破れば、経済は間違いなく好転します。そうして、官僚支配の一部を間違いなく崩すことになります。というより、崩さなければできません。そうして、経済が好転すれば、世論も味方になります。上記の記事にみられるように小泉総理が、霞が関に権力が持てたのも背景には、郵政選挙でもみられた世論の味方があったからです。世論の絶大なる味方なしに、「自民党をぶっつぶしてやる」と言っていた人が、党をまとめて、霞が関に権力を持てるはずがありません。

ただし、現在では、郵政民営化などでは、世論を味方につけることはできません。経済が好転し、デフレが収束し、円高が是正され、企業が一息つき、特に、雇用が本当に好転すれば、間違いなく世論を味方につけることができます。そのことに、もっと多くの政治家が気づくべきです。そのことにはっきり気づいているのは、今回の総裁選を見ている限りでは、自民党総裁候補者の中では安部総裁だけでした。

郵政選挙のときは世論が小泉を後押しした!!
だからこそ、まずは、日銀法改正、増税阻止を行う必要があるのです。こうすることによって、官僚支配の一角を崩し、世論を味方につけて、日銀法改正と、増税阻止を官僚支配からの脱却の一里塚とすべきなのです。安部新総裁もおそらく、このように考えて、日銀の金融政策の転換や、デフレなら増税見送りと明言しているのだと思います。

安部総裁が、総理だったころには、日銀の問題や、デフレ脱却のことを前面には打ち出してはいませんでした。そうして、短い在任期間中であったにもかかわらず、総理としては、教育基本法改正、防衛庁の防衛省への昇格などなど、多くの輝かし成果をあげていたにも関わらず、世論を味方につけることができませんでした。安部総裁は、こういうことの反省に立ち、熟慮に熟慮を重ねた上で、今後の政策の大枠を決定されているのだと思います。

日本国憲法の原本
そうして、安部総裁の頭の中には、総理だった頃の「戦後レジュームからの脱却」という言葉が刻み込まれていると思います。そうして、これは、本来自民党の党是であったはずのものです。ドイツでは、戦後何回か憲法の改正がなされています。日本だけが、今では、白日のもとにさらされた、馬鹿とソ連のスパイで構成されていた、GHQが作成した、日本国憲法を守り続けることは、全くおかしなことです。安部新総裁は、まちがいなくこういうことも変えていくことになります。これは、石原慎太郎氏も同じくそう考えています。

上の記事で、総理大臣の仕事は、プレッシャーが多く、障壁が高いこともおわかりになったことと思います。安部総裁が総理大臣になったとしても、民主党が政権交代したとき多く人が期待したように、すぐになにもかもが変わって、バラ色に変わるなどということはありません。抵抗勢力が多いので、薄皮一枚、一枚を剥がすように良くなり、変わっていくものと思います。だから、焦りは禁物です。

このブログでは、こうした安部総裁の動向を追跡しつつ、良い意味での世論形成にも寄与していきます。

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