2010年10月26日火曜日

鳥インフルウイルスを検出=カモのふんから強毒性のH5N1-北海道稚内市―冬の季節がやってきた、インフルエンザには気をつけましょう!!

鳥インフルウイルスを検出=カモのふんから強毒性のH5N1-北海道稚内市

H5N1の電子顕微鏡画像
環境省と北海道は26日、北海道稚内市の大沼で採取されたカモのふんから、強毒性であるH5N1型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。これまでに現地周辺で鳥インフルエンザによる野鳥の死亡は確認されていないため、ウイルスを持っているカモが実際に発症したかは不明。同省は「現時点では鳥が大量死する危険性が高いとは考えていない」としている。

同省によると、北海道大学が独自に行っているカモのふんの調査で、今月14日に大沼で採取した183検体のうち2検体からH5N1型ウイルスを検出。26日に北大から環境省に報告があった。野鳥からの同型ウイルスの検出は、2008年の北海道、青森、秋田の3道県のオオハクチョウ以来。

これを受け、同省北海道地方環境事務所と北海道、北大が協力し、現地から半径10キロ以内の地域などを対象に、死んでいる野鳥がいないか監視を強化。またハクチョウなどガンカモ類のフンを採取して、強毒性の鳥インフルエンザウイルスを確かめる追加的な調査も行う。道は、同地域内の家禽(かきん)農場1戸を立ち入り検査し、25日時点で異常がないことを確認済み。稚内市は26日から、大沼への人と車の立ち入り制限を実施している。(2010/10/26-16:58)

冬の季節がやってきた、インフルエンザには気をつけましょう!!
北海道大学では、こんな地道な研究を継続して行っているのですね。こういう地道な研究があるからこそ、こういう発見が出来るのだと思います。地域に根ざしたこういう研究、重要です。私も、北海道大学出身で、生物学を専攻していましたから、いっときショウジョウバエの採取などしていたことがあります。補虫網なんぞふりまわして、植物園でハエを捕まえていたこともありました。石狩浜(世界最大級のありの巣があって、石狩浜から小樽までつながっています)では、蟻地獄を採取したりもしていました。

実験生物センターで沖縄産の黒コオロギを、飼育したりしていました。これって、私が飼育したものを引き続き飼育されていると思います。あれから、随分たったので、一体何代目になっているのかなんて思ったりします。コオロギの寿命は短いですから、きっと天文学的な数字になっていることでしょう。

ところで、今年の9月ですか、函館市の五稜郭に行ったとき、函館市の環境部の方が、網で五稜郭のお堀の水生物を採取しているのをみかけました。何でも、外来生物がいるかいないかを定期的に調査しているそうです。世の中にはあまり知られていなくても、こういう地道な活動が環境問題などに貢献しているのだと思います。

こんなことって、地道で、特に事業家サイドや、現在の民主党の事業仕分けなどの視点からみれば、意味のないようなことにも見えます。しかし、こういう地道なことの積み重ねが、大きなことに結びついていきます。それなしに、人類の発展はありえません。あのノーベル化学賞を受賞した、鈴木大先生だって、こういうレベルの地道なことをやってきたから、あのような偉業なしとげたのだと思います。これは、どの分野でも同じことだと思います。こういう積み重ねがなければ、事業だって、政治の世界だって成功はありえないと思います。事業の世界でいえば、「基本の徹底と、変化への対応」という言葉がいまさらながら、文字通り重要なことなのだと思います。

ところで、H5N1といわれても、多くの人にはピンとこないと思います。私もそうなので、wikipediaで調べてみした。その内容を以下に記載します。
H5N1は主に野鳥の間で伝染する。H5N1を含むA型インフルエンザウイルスのいくつかの亜型(H7N7など)はトリインフルエンザを引き起こす。トリインフルエンザは症状の程度により、高病原性トリインフルエンザ(HPAI)と、低病原性トリインフルエンザ(LPAI)に分けられる。宿主である野生の水鳥がHPAI株に感染した場合でも発症することはないが、家禽に感染した場合は患畜の多くが死亡する。LPAI株も主に野鳥の間で伝染するが、鳥類に感染した場合の症状は比較的軽いか発症しない。その他にも、ネコ科の動物、イヌ、ブタなどに感染した例がある。
1980年代になってから感染症は予防接種や抗生剤の服用によって治療することができるという、一種の危機感の薄れがあった。しかし、1997年、香港で本来人間に感染することはないとされていたH5N1型のトリインフルエンザが人間に感染した。このウイルスに18名が感染し、うち6名が死亡した。この後も、何度か人間に対して感染が起こっており、現在HPAIを引き起こすアジア株に感染した場合のヒトの死亡率は約60%である。感染者は、ほぼ全てのケースにおいてトリと物理的接触をしたことが確認されている。ヒト同士の間で伝染、もしくはヒトに空気感染すると言う証拠は発見されていない。
また、この後の研究により過去のスペインかぜ、香港かぜなどのパンデミックはトリインフルエンザウイルスに由来するものであった可能性が高いという証拠が発見された。これは次のパンデミックもトリインフルエンザウイルスの変異によって現われる可能性が高いということを表している。
多くのインフルエンザウイルスは増殖の過程で突然変異しやすいものであり、H5N1も例外ではない。さらに、このウイルスは同じトリインフルエンザウイルスであるH9N2と比べても世界規模で広範に家禽に流行しており、ウイルスの個体数から考えてもヒト感染型の変異体の発生の可能性はきわめて高いと考えられる。
さて、このインフルエンザ場合によっては、人に感染するようです。いずれにせよ、最近めっきり寒くなってきましたので、皆さん気をつけましょう。私自身はひよっとするとこれは、二つの大きな理由で大きな流行につながるかもしれないと不安感をもっています。

その理由とは、

まず第一に、特に今年の夏は暑い日がかなり遅くまで続いたことがあります。特に、こちら北海道函館では、9月7日まで、30℃近い気温がつづいていました。これに関しては、今年私のところに、8月8日に東京から親戚が遊びにきていたのではっきり覚えています。函館では、7日あたりまでは、30℃近い温度が続いており、遊びにきた親戚に昨日まで30度近い気温だったので、今日は涼しくなってよかったですと、語ったのを覚えています。

それから、2ヶ月もたっていない、本日何と函館では初雪です。この気温差は激しいです。だから、この変化においついていけないご老人や、幼児など、体力が弱る可能性が強いからです。それに、北海道の場合、なぜか、薄着の習慣がありますから、これが追い打ちをかける可能性があります。

それと、もうひとつは、冬の到来が早くなりそうなことです。冬型の気圧配置となると、空気が乾燥しがちです。この空気の乾燥がくせものです。実は、インフルエンザの感染そのものは、寒さはあまり関係ありません。それよりも、空気の乾燥のほうがよほど危険です。真夏のように、空気が湿っているとインフルエンザのウィルスは、空気中の水滴に捉えられて、そのまま死んだり、死ななくても、水滴が地面におちるとそこに粘着してしまって、ふたたび空中にまいあがることはあまりありません。

しかし、空気が乾燥していれば、この反対で、非常に感染しやすくなります。冬の到来が例年よりもはやければ、例年通り季節感覚で加湿器を使うようなことをしていては、室内でもかなり空気が乾燥することになります。そうなれば、感染の率はかなり高くなります。

いずれにしても、皆さん、昨年のパンデミックの頃を思い出して、十分気をつけてください。特に、薄着など避けて、外気温に相応しい服装をするようにきをつけましょう。それと、加湿器など、今年ははやめに出すとか、観葉植物などにより頻繁に水をあげるとか工夫してください。そうして、疲れたと思ったら十分に休養をとるようにしましょう。



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2010年10月25日月曜日

iPad/iPhoneアプリ開発、コストはどれだけかかる?―ITはユビキタスそうして、非営利になる?

http://journal.mycom.co.jp/news/2010/10/22/034/index.html


ITはユビキタスそうして、非営利になる?
いまをときめく、iPadそれにiPhoneなどのアプリの開発がこれだけコストがかかるとは、驚きです。これらの、アプリ無料のものもかなり多いですし、それに、高いものでも1000円ちょっという状況です。しかし、この動きはもうとめようがないのだと思います。これらの、開発は、確か、アップルの会員になって、年間5000円を支払うと誰もが会員になれて、従来だと特定のソフトウェア会社の中にだけあり、門外不出であったような開発のためのリソースが手に入れられるということをきいていました。開発環境もかなり進んで、何も知識のない人が、研修などに参加すると、数週間でアプリの開発ができるとか・・・・。そうして、Appstoreに掲載できるとか・・・・・・。そうすると誰にでも開発でき、販売できるというわけです。

しかし、現実はそんなに甘くはないんですね。特に、企業として、アプリを開発してそれで収益をあげようとすれば、あまり魅力的ではないかもしれません。確かに、iPhoneなどがまだ普及していなかったときには、個人の開発者がいて、それを公開などしていました。こちらは、函館ですが、実際にiPhone用のユーザー同士のメールアドレス交換アプリなど開発して、公開している人などいました。そのような事例が、テレビでもつい最近まで報道されていたのを覚えています。

しかし、このように開発への参入がしやすくなれば、多くの企業が参入してきて、とてつもない大競争になるだと思います。

さて、iPhoneや、iPadのアプリなどがこれほど低廉にっなったり、無料になったりすれば、個人で開発するのは、ほとんど趣味のようなものであり、とても、それで儲けるというわけにはいきませんね。

この低廉化、無料化がいきつくさきについては、まだiPhoneなど存在しないし、インターネットすらあまり普及していなかった昔考えたことがあります。そのとき考えたのは、ITのいきつくさきはユビキタスであり、いずれ電気や水道、ガスのようなものになっていくということです。

現在、若い人などが奮起して、電気や水道、ガス会社を創業して、大儲けするなどという図式は成り立ちません。もう、先進国では、これらは、すでに、既存の企業がどこもてがけており、完全に社会のインフラとしてできあがっています。

たとえ、今まで全く電気・ガス・水道が通っていなかったような場所を開発して、そこに新たな土地ができあがつたとしても、もうすでに、そのような土地はその近隣のいずれかの業者が実施する仕組みが完全に出来上がっています。

いずれ、IT業界もそのようになるのではないかと思います。無論、エンタメイントの高機能なゲームなどは生き残るかもしれません。しかし、それも、そのゲームで儲けるという図式ではなくなると思います。その他の基幹的なシステムで、それがないと社会がなりたたないとか、非常に不便になるようなものについては、半分公共のような、水道会社、電気会社、ガス会社のようなものができあがつて、そこが供給するのか当たり前になる時代がやってくるような気がしてなりません。

以前、Googleが社会のインフラ扱いをされることを極度に嫌っていることが、報道されていた記憶があります。Googleも社会のインフラになってしまい、民間営利企業として利益をあげられなくなることを懸念していたに違いありません。しかし、最近のGoogleの次のターゲットは交通問題ということで、このブログにも掲載したことがあります。そういわれてみれば、交通システムにもJRもあれば、各種の私鉄もありますね。GoogleはIT業界の私鉄のような存在を目指しているのでしょうか?

Googleの検索エンジンなどは、完全に最早社会のインフラの様相を呈していますが、Google自体の主な収益源はいまでも広告です。交通システムをつくったとしても、何かこうして別の収益源を用意するに違いありません。

アップルなども、iAdで広告に参入しようとしています。やはり、アップルにしても、グーグルにしても、人を集めるプラットフォームを用意して、無料、無料に近いようなものを多く提供してそこからは収益あげず、別口から利益をあげようとしているのだと思います。

それにしても、従来のソフト開発会社のようなところは、なかなか厳しいです。それこそ、利益があげにくくなり、とはいいつつ、世の中のインフラのようになって、営利企業としては事業が存続できなくなり、非営利企業になるかもしれません。とにかく、IT業界も変容を迫られているという事だと思います。この動き、このブログでも追跡して、新しい動きがあれば、また掲載します。

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2010年10月24日日曜日

北海道5区補選 町村氏が当確―鳩山さんの「新しい公共」も含め民主党政権が存続し続けられる条件が三つある!!

北海道5区補選 町村氏が当確


菅改造内閣発足後、初めての国政選挙となる衆議院北海道5区の補欠選挙は24日に投票が行われ、自民党の前の衆議院議員、町村信孝氏の10回目の当選が確実になりました。

開票は、さきほど始まったばかりですが、NHKが事前に行ってきた情勢取材や投票を済ませた有権者を対象に行った出口調査などで、町村氏は、ほかの候補を大きく引き離し、地盤である千歳市や恵庭市を中心に順調に得票を伸ばすことが見込まれることから、町村氏の10回目の当選が確実になりました。

町村氏は66歳。昭和58年に衆議院議員に初当選して以降、9回連続で当選し、外務大臣や官房長官を歴任しています。去年の衆議院選挙では、北海道5区で議席を確保できず、比例代表の北海道ブロックで当選しましたが、民主党の前の衆議院議員が北海道教職員組合の幹部らによる政治資金規正法違反事件などの責任を取って辞職したのを受け、先月、議員を辞職して立候補しました。

今回の補欠選挙は、菅改造内閣発足後初めての国政選挙で、各党とも、勝敗が臨時国会の攻防や菅総理大臣の政権運営に影響を与えるものとみて、総力戦で臨みました。町村氏は、野党として臨んだ初めての選挙戦で精力的に選挙区を回り、政治とカネの問題などで菅政権の姿勢を批判して自民党の支持層を固めるとともに、公明党の実質的な支援も受けて、10回目の当選を確実にしました。

鳩山さんの「新しい公共」も含め民主党政権が存続し続けられる条件が三つある!!
私は、特に自民党の支持者というわけではないのですが、今回は町村氏が当選して本当に心から良かったと思います。この選挙区は、あの小林千代美議員を生み出したところです。今回も町村氏が落ちて、民主党系議員が誕生したら、はっきりいって、北海道の恥だと思っていました。

本日は、他にもニュースがありました。それは、鳩山さんに関するもので以下のようなものです。
民主党の鳩山由紀夫前首相が周辺に対し、自身の進退について年内に改めて判断する考えを示したことが分かった。鳩山氏はこれまで来春に進退を判断する考えを示しており、これを早めた形。鳩山氏は22日からベトナムを訪問、政府要人と会談するなど、6月の首相辞任後も外交を中心に精力的に動いており、周辺では鳩山氏が引退を撤回するとの見方が強まっている。
「私どもが先陣を切って議論を進める」。鳩山氏は22日、国会内で開かれた民主党の「新しい公共調査会」初会合で力説した。公共サービスの担い手に市民らが参加する「新しい公共」は、鳩山氏が首相時代に提唱した理念。自ら党の調査会長に就任し、この問題への意欲を印象づけた。
鳩山氏は首相を辞任した後、中国(6、8月)▽ロシア(8、9月)▽米国(9月)▽韓国(10月)と既に4カ国を計6回訪問。中国の温家宝首相やロシアのメドベージェフ大統領らと、環境分野での技術協力などについて意見交換した。20日には超党派による「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」の会長にも就任。側近議員は「引退するようには見えない。近く鳩山氏自身が(引退撤回を)表明するだろう」と話す。
鳩山氏は首相辞任時に「次の総選挙には出馬しない」と語ったが、7月には後援会の会合で、進退について「来春の統一地方選のころを目安に結論を見つけたい」と述べていた。
鳩山さん、引退して、細川さんのように農業でもやるのかと思っていたら、そんなことはなく、又復帰ですか。「新しい公共」の意味を鳩山さんがわかっているとは思えません。その意味あい、そうして、それがなぜ日本で普及しないのかその真の理由も知らないと思います。

また、それを知ったところで何も出来ないと思います。鳩山さんが、総理大臣を辞めたときに、Twitterに鳩山さん自身による不可思議なツイートが掲載されていました。細かい内容は忘れてしまいましたが、やはり、「あたらしい公共」についてかかれており、「私も踊りました、皆さんありがとう」などと不思議なツイートが掲載されていしまた。そのツイートには、URLが添付されていたので、それを見てみると、YouTubeの動画でした。

その内容は、大勢の人々があるイベントをみているのですが、その中の一人が踊りをはじめると、2~3人がそれに続けて踊りをはじめ、また、それに続けて何人かが踊りをはじめ、しまいには会場のほとんどの人たちが踊る様をを写していました。鳩山さんは、一人の動きが全体に伝播した様を、自らにたとえ、自分一人が踊って、その結果多くの人が踊ったことをさしていたのだと思います。しかし、新しい公共でも、何でも、政治家が踊ってしまってはどうにもなりません。政治家というものは、本来多くの人が踊るための仕掛け作りをしてなるべく多くの人が踊りやすくするのが本分です。自分が踊ってしまっては、みもふたもありません。

鳩山さんのいう、新しい公共とは、私がこのブログに過去に再三にわたって、何回も掲載してきたものです。要するに先進国タイプのNPOです。しかし、NPOというと日本では、善意にあふれた人々が、手弁当で集まって、実施する奇特な事業としか思われていません。しかし、こうした認識は世界では日本くらいのものです。

アメリカでは、全NPOの年間の歳入がアメリカの国家予算に匹敵するほどです。そうして、実質的な成果をあげています。たとえば、サブプライムローン問題の最中にあって、各都市のNPOが、住宅を包括的プログラムと共に低所得者層に提供して大成功をおさめて続けていました。

そうして、こうしたNPOの中には、その構成員として、地方銀行や、建築会社まで含まれています。無論、正職員もいますし、多数のボランティアも含まれています。日本の常識では計り知れないシステムです。アメリカのこうしたNPOを知ると、良き意図だけでは何もできないということを思い知らされます。良き意図を持っていても、何もできなくては、結局は最初から何もなかったのと同じです。そうして、日本にもNPOはあるにはありますが、その多くが資金難で、大きな仕事をできているところは、ほとんどありません。

日本でこうしたNPOが普及しないどころか、一般市民にもほとんど理解できないのは、まずは、日本には寄付金の文化がないことも大きな原因です。寄付金文化といった場合、何も、アメリカ人が道徳心に道溢れていて、寄付を行い、日本人がそうではないということなどありません。

なぜ、そうなるかといえば、アメリカの場合、NPOに寄付すると、税制上の大きな優遇措置があるからです。だから、アメリカでは著名人が良く寄付をします。しかし、日本には、そのようなものが存在しないので、あまり寄付はしません。では、なぜ、日本にはそのような税制措置がないかといえば、財務省などの官僚の抵抗が大きいからです。

財務省の官僚などは、財政民主主義の立場から、NPOなどに大きな資金が集まるの良くないという考えです。しかし、アメリカでは、自分の金が何に使われるのかはっきりさせるためにも、この優遇措置は歓迎されています。だれだって、自分のお金が税金に取られ、何に使われているのかわからないというのは、あまり気持ちの良いものではないと思います。特に、額が巨額であれば・・・・。

しかし、財務省の役人などによる、こうした財政民主主義の考え方は、最早正しいものとは思えません。なぜなら、このようなこと、日本を除く先進国では、当たり前になっていて、疑問を差し挟む余地すらないというのが一般常識になっています。イギリスなどは、NPOの社会福祉における位置づけなどが、ブレア政権の時代にはっきりと法律上で位置づけられました。しかし、ご存知のようにもともとイギリスではノーブル・オブリゲーションなどの考えがあり、寄付金はイギリスの文化に強く根づいています。この点に限っていえば、彼らのいう財政民視主義とは、特別会計を正当化するための単なる似非財政民主主義としかいえないものです。

鳩山さんが、提唱する「新しい公共」に関しては、こうした根本問題を成就しなければ、実現は不可能です。しかし、ご存じのように民主党が提唱してきた「政治主導」はことごとく失敗しています。鳩山さんが「新しい公共」を実現しようと思えば、この政治主導を確立して、似非財政民視主義を駆逐する以外に方法はありません。今まで、鳩山さんや、民主党の状況をみていれば、これができるとは到底思えません。

上の文章からみてもおわかりでしょうが、「新しい公共」は、欧米先進国では何も新しくはありません。それどころか、欧米先進国では、ソビエトが台頭して、時のソビエト政府が国民の面倒は全部性政府がみると言い出してから、これに対抗するために「ゆりかごから墓場まで」のスローガンで、大きな政府による福祉国家を目指す前には、現在の福祉政策のほとんどはNPOが実施していました。

だから、歴史的には何新しくはなく、もとに戻ったというだけです。多くの日本人はこうした歴史背景を知りません。日本は欧米のようにゆっくり時間をかけて経済大国になったのではなく、経済的にはかなり短い間に先進国の仲間入りをしてしまったため、こうしたNPOが一度も醸成されるいとまもなく、現在に至っています。

アメリカなどでは、社会のセクターとして、政府などのセクター、民間営利企業などのセクター、そうして第三のセクターとして民間非営利企業があるという認識です。(ただし、日本のいわゆる第三セクターとは何の関係もありません)この三つのセクターはアメリカなどの電話番号長の分類にも生かされています。

こうした「新しい公共」の概念、鳩山さんが本当にこれを成就できれば、民主党が政権野党でしばらくあり続けることができるかもしれません。さらに、民主党が、長期にわたって存続し続ける方法が「あたらしい公共」を含め三つだけあります。

それは、私がこのブログに数日前に掲載したように、「尖閣列島に関する領土問題は存在せず」と首相談話を発表することです。

次に、上の、似非財政民主主義を粉砕することです。

そうして、最後にあの大問題である「日本国解体法案」導入をやめることを、これも首相談話などをだすことにより、導入とりやめをはっきりさせることです。

この三つを全部やれば、もしかすると民主党は長期にわたって、政権を維持できるかもしれません。たとえ、上の一つでも実施すれば、長期は無理でも、少しは延命することが可能になるでしょう。

しかし、上記のことを一つも実現しなければ、今回の町村氏の当選のように、退潮が顕著になっていき、次の選挙では、敗北するのは明らかです。

私としては、上記三つをすべて政権公約にかかげる政党や人ががいれば、文句なくその党に所属する人もしくは個人に投票します。どれか一つでも、そうすることでしょう。しかし、この三つのうち一つも公約に含まれていない党には投票しません。どの党も、人もそれを公約としないなら棄権します。

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2010年10月23日土曜日

ユニクロ商品、脱中国生産へ ヒートテック8割→5割に―【私の論評】カントリーリスクを織り込んで事業を展開すべきではないのか?

ユニクロ商品、脱中国生産へ ヒートテック8割→5割に


東レは22日、カジュアル衣料品店ユニクロの主力商品「ヒートテック」の中国生産比率(現在8割)を2015年までに5割に引き下げる方針を明らかにした。中国での生産量が生産能力の限界に近づきつつあり、人件費も高騰していることから、アジア各国に拠点を広げる。

ヒートテックは、アクリルやポリエステルなど化学繊維で作られた保温機能の高い肌着。東レが繊維から縫製まで手がけ、ユニクロが販売する。今年は約7千万枚のうち8割を中国で、2割をベトナムやバングラデシュ、フィリピンでつくる計画だ。

東レの杉本征宏副社長は22日の記者会見で、中国沿岸部で生産コストが上昇しているとして「中国以外の生産拠点を拡大していくことが喫緊の課題」と語り、タイやインドネシアなどにも拠点を広げる方針を明らかにした。

ユニクロもヒートテックを含めた商品全体の85%程度を中国で委託生産しているが、今後2年程度で7割弱まで下げる方針。

ユニクロを傘下に持つファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は同日の会見で、中国・成都で16日に反日デモが起きた際、1店を一時閉店したことを明らかにした。日本政府の対応については「中国に進出した企業は自己責任でやって下さいというのはどうかと思う。ビジネスがやりやすいようにするのが国としての義務」と述べた。

【私の論評】カントリーリスクを織り込んで事業を展開すべきではないか?
ファーストリテイリングに関しては、最近札幌で開店したばかりのGUをみてきて、少し調べたことがありますので、以下にその内容を記載します。



ユニクロを手がけるファーストリテイリングの100%子会社(株)ジーユーによるカジュアル服飾ブランド及び店舗名。
値段はユニクロよりもさらに安価。どちらかというと若者をターゲットにしていてユニクロよりも流行を意識したデザインが多く見られます。店舗はユニクロに比べるとかなり少ないため、知名度は低いです。
GU札幌屯田店
[郵便番号] 002-0865
[住所] 北海道札幌市北区屯田8条2-8-3
[TEL] 011-770-2765
[平日営業時間] 11:00-20:00
[土日祝日営業時間] 10:00-20:00





これも典型的なロードサイドショップの路面店。ユニクロよりも低価格であるため、ユニクロにみられるいくつかの商品をコーディネートしたようなディスプレイはありません。ましてや、最近オープンし大阪心斎橋の旗艦店のような派手なディスプレイはありません。


例外的に、女性用のジーンズが単品で三本店の入り口付近にディスプレイしてありました。990円ジーンズが売りの業態で入り口付近にわざわざ、2000円台、1000円台の女性用ジーンズが特価として定番の990円ジーンズとともにディスプレイしてあったので目をひきました。これは、価格弾力性を調査する目的もあるものとも考えらよれました。後に述べますが、ユニクロは、UJ(ユニクロジーンズ)で失敗しており、このディスプレーは、GUのためというより、ユニクロ全体の価格弾力性を調査する目的もあるものと推察しました。特に、2000円台のジーンズは、GUのサイトでも見当たりませんでした。
他の新規オープンの店でも、このようなディスプレーをしているのか否か興味のあるところです。あとは、比較的背の高い棚に陳列している状況。当日オープンのため、セール用のディスカウントが目を引きました。


全体的にかなり低価格で、靴下290円、長袖Tシャツ490円という具合でした。低下価格見えるものとそうでないもののもあります。この業態の売りである990円ジーンズに関しては、品質は普通であり、また上も浅くも深くもなく、より広い層に標準をあわせたものです。

また、通常のジーンズはたけがかなり長めにつくってあるのが普通だが、このジーンズは比較的短めにつくってあります。通常のジーンズの場合、かなり脚の長い人でも、短くして着用するのが普通ですが、このジーンズは丈を短くすることによっても、低価格化を実現しています。他の商品は、見ただけではわからないが、似たような工夫をしているものと考えれます。

今でこそ好調のジーユーですが、実は展開を開始した2006年10月から苦戦が続いていました。ユニクロよりさらに安い価格に商品を設定しているのにもかかわらず、知名度がないうえに目玉商品も存在しなかったことから、08年8月期末で売上高が約40億円止まりと営業赤字に陥っていました。

しかし今年3月に入り990円のジーンズを発売するとこれがヒットしました。発売当初から好評を博し予想比2倍のペースで売れ、年間販売計画もすでに軌道修正。当初比2倍の100万本に上方修正しています。3~4月とも既存店売上高70%増を記録させる起爆剤となりました。

低価格が売りのユニクロでも従来ジーンズの通常価格は3990円と4990円の2タイプですが、ジーユーはその4分の1とまさに破格です。ユニクロが国産の高品質の生地を使用しているのに比べ、ジーユーは中国産の生地を採用したことでこの低価格が実現しました。ジーンズの他にも490円のTシャツや990円のポロシャツなど低価格商品を揃えています。

現在は同社の売上の9割以上をユニクロが占めますが、超低価格市場でジーユーの存在感が増すごとにその割合でもユニクロに迫ってくる可能性があります。そこで心配されるのがユニクロの事業を圧迫しかねないことです。同社の柳井会長は高品質のユニクロに比べ、ジーユーはそこそこの品質であると説明し、「ユニクロとのすみ分けは十分可能」と話していますが、衣料品業界の他社が軒並み不景気の波を受け低調のなか、ジーユー事業が拡大を続ければ、ユニクロのライバルとして身内のジーユーが浮上するリスクも出てきそうです。

実際、これまで一人勝ちを続けていたユニクロが不振に陥っています。8月の売上高で前年比9・3%減、第3四半期3カ月間の営業利益は前年比15・6%減。株価は年初来高値から3割近く下落し、9月13日にはJPモルガン証券が、ユニクロを展開するファーストリテイリングの株価の先行きに悲観的であることを示す指標を出しました。

つまずきのきっかけは、今春発表した新ブランド「UJ(ユニクロ・ジーンズ)」。ジーンズだけで54商品を揃えましたが、思ったような売り上げにはならなりませんでした。それでも9月13日にはユニクロ史上最高額となるなんと、9990円のジーンズ「メイドインジャパンデニム」を発表しましたが、売れ行きが不安視されています。

この「UJ」の失敗に今夏の異常気象も重なったと考えられます。まだ暑さの残る8月下旬、函館のユニクロに足を運んでみたところ、店頭には冬物の「ヒートテック」が所狭しと陳列され、閑古鳥が鳴いていました。

ユニクロは、それまで高価だった素材を低価格で提供することで、価値を産み出してきました。しかし、『無印良品』のようにブランド価値を確立していないので、買い得感がなければユニクロを選ぶ理由がないです。誰だってユニクロのジーンズに9990円も出すくらいならリーバイスを買うことでしょう。

絶好調だったユニクロでさえ、一瞬でも気を抜けば業績が落ち込んでしまう。日本の消費者の目は厳しい。

■経営理念などについて
ユニクロ、そうして、GUの持株会社である、FAST RETAILINGのサイトを開くと最初にでてくる言葉は、「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」です。
サイトには経営方針として、社長の指針が掲載されていた。その中から、柱のみを取り出してものが以下です。
世界中のお客様からの強い支持を実感
機を逃さずに、グローバル展開を推進
社員一人ひとりが、グローバル化に対応

ユニクロに関しては、特にブランドメッセージは掲載していなかったが、GUに関しては以下のようなブランドメッセージが掲載されています。




さて、上記のようにファストリテイリングの業績は現在かなり陰りがでてきています。日本国内での陰りとともに、現在尖閣問題によって、中国での売上不振などが予想されます。

そのため、上記の柳井正会長兼社長の発言になったのだと思います。しかし、私からいわせていただけば、中国などの国は最初からいわゆる、カントリーリスクがあることは判っていたはずです。

カントリーリスクとは、相手国の政策変更、政治社会経済環境の変化により債務の返済、投融資の回収が不能となるようなリスクのことを言います。

海外投資や貿易を行う際のリスクの一つで、投資先の国の政治的・経済的リスクのことです。国のデフォルト(債務不履行)、インフレ、内乱、革命、外資規制など、様々な「国の政治や経済」に対するリスクがカントリーリスクと呼ばれまれています。

中国に関しては、このブログでも、このカントリーリスクに関して、手を変え品を変え再三にわたって掲載してきました。それに、わたしなどが掲載するまでもなく、昔からチャイナリスクについてはいわれてきました。

こんなことは、当然のことなので、先の柳井さんの発言は、首をかしげてしまいます。日本国政府による安全保障などは当然日本国内に限られます。当然、在外邦人が生命の危機などにあえば、政府として何とか努力するのは当たり前ですが、それでも間接的にしか行動することはできません。かといって、最初からリスクがあることがはっきりしているところに、自分で店を出しておきながら、「自己責任でやって下さいというのはどうかと思う」という発言はいただけません。これは、あくまで、自己責任で対処すべき筋合いのものです。それがいやだったら最初から店などだすべきではありません。それに、もともと商売にはリスクがつきものです。柳井さんどうしてしまったのでしょうか?

それに、これらか、世界のユニクロになることを宣言しているわけですから、たかだか中国で、多少のデモがあったくらいで、このような発言になるとは、先が思いやられます。資生堂など随分前から、中国に進出していますが、今までなんども危機にあっても、びくともしません。



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2010年10月22日金曜日

無能な人とはつきあわない - コンサルが教える時間を無駄にしない10のコツ―【私の論評】いろいろ示唆に富む指摘である

無能な人とはつきあわない - コンサルが教える時間を無駄にしない10のコツ

さて、上の動画の内容、以下のURLに簡潔にまとめられています。是非ご覧になってください。
http://goo.gl/VJYq


【私の論評】いろいろ示唆に富む指摘である
ロン・フィンクルシュタイン氏の指摘は素晴らしいですが、上の11の項目に対して私なりに、ケーススタディーをしておきます。


1. コア事業に集中せよ
今の時代、昔と違って、どの事業も奥が深いです。かなりの、知識がないとどんな事業にも参入できません。いわゆる多角化などは、問題外だと思います。やるとしたら、必ず、隣接した部分にすべきです。多角化で成功している企業は、これを長年実践しています。隣接した部分をやっているうちに、何十年もたったら、一番最初の事業とはかけ離れていたというだけです。最初から全くの異分野に入った企業はすべからく失敗しているか、新規事業を手放しています。
2. マルチタスキングをやめよ
人間は残念ながら、一度に二つのことを集中して考えることはできないので、これは当然の指摘です。
3. 商品を安売りしない
これは、商売の基本です。安くするなら、きちんと安くできるシステムを完成させてから安くすべきです。それを実施せずに、ただ安くすというのであれば、商売として最低です。
4. 専門家である必要はない
たとえば、パソコンを製造して販売するのに、自分が専門家である必要はないです。専門知識をベラベラしゃべるより、個々の顧客にとって、何に役立つかを具体的に語る事が出来ればよいのです。
5. 家族の同意を待つ必要はない
もし自分が、稼ぎ頭であれば、お金はきちんと入れることとして、あとは自分の思い通りやるべきです。
6. ネットワーキングのイベントへは行かない
確かに、無駄です。システムや、製品の展示会なら行く価値もあります。ネットワークは、仕事に活用されるべきものであって、ネットワークそのものが仕事になるわけではありません。
7. 無能な人とはつきあわない
特に、リスクを絶対負わない人とは絶対につきあうべきではありません。それから、何でも人のせいにする、世の中のせいにする、自分以外のもののせいにする人ともつきあうべきではありません。また、無能な人と仕事上でどうしても必要のある人とはつきあわざるをえませんが、こういう人とでも私生活においては、礼を失しない程度のおつきあいにとどめるべきです。
8. 顧客の真の悩みを理解する
顧客を知る努力は、何にもまして重要です。ただし、顧客を知るだけ、知ることにつとめるだけなら、いずれ、ブローカーのような存在になってしまいます。顧客の悩みを知って、イノベーションをするべきです。いくら顧客のことを知ってもイノベーションをしなければ、存在意義がなくなります。
9. 個人としても成長する
人間的成長なしに、事業の成長もあり得ないと思います。もちろん、事業の成長と言った場合、ただ、売上や利益や業容だけが大きくなることを意味しているわけではありません。
10. 間違ったことを信じない
マスコミの報道していることを鵜呑みにしないことです。間違った報道を鵜呑みにすれば、これほど無駄なことはありません。マスコミの報道していることでも、人から聴いた話でも必ず裏づけをとることです。
11. 自分の限界を信じない
この重要性に関しては、先日ドラッカーとミケランジェロの例をあげました。もう一度、ミケランジェロを詩をあげておきます。
私たちのほとんどが
真に恐れるべきことは
人生の目的が高すぎて
手が届かないことではなく
目標が低すぎて
簡単に手が届いてしまうことである
私の考えを記させていただきましたが、これらの項目は、本当に示唆に富む内容だと思います。実際に実務をやっている中から生み出された実践的な内容なのだと思います。もし、いつも時間に追われるている人がいたら、上の項目を思い出してみるべきと思います。

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