2008年6月4日水曜日

捕鯨に関する最近の話題-鯨はこれからも重要な資源であり続ける


最近では、中国の聖火リレー、地震、国内の問題などで、捕鯨に関する話題はほとんど扱われないか、扱われて小さくしか扱われていません。ただし、日本にとって重要であることには関わらず、本日たまたま、捕鯨に関するニュース2題を眼にしたので、掲載されていただきます。ニュースの後で私の考えなどのべさせていただきます。

【食材ニッポン】クジラ 将来もタンパク源FujiSankei Business i. 2008/6/4

21世紀の地球では、世界連邦食糧機構の海務庁牧鯨局がクジラを放牧し、人類の食糧需要の1割以上を賄うようになる-。「2001年宇宙の旅」などで知られるSF作家アーサー・C・クラークの小説「海底牧場」では、人類がクジラを食糧にする時代を描いている。

人口の急増と、これに伴う食糧難による近未来への壮大な予言ととれるが、水産ジャーナリストの梅崎義人さん(69)は、「地球が100億人時代を迎えるとされる2050年には、現実となっているのではないか」と語る。「100億人を養うための畜肉を生産するには、飼料となる穀物の生産が足りなくなってしまう。動物性タンパク質を摂取するためには、海に目を向けてクジラを取るしかなくなる」

欧米を中心とした反捕鯨運動が世界中を覆い尽くしているように見えるが、梅崎さんは「派手なキャンペーンやメディアへのアピールばかりが際立っているにすぎない」と指摘する。

CNN(米国)とBBC(英国)が02年に行った世論調査でも、ともに6割以上が捕鯨の再開を支持すると答えている。日本でクジラが広く庶民の食卓に上るようになったのは、戦後になってからのこと。食糧難で牛や豚などが十分摂取できない日本人にとって、貴重な動物性タンパク質となった。

30代以上であれば、学校給食で竜田揚げを食べた記憶があるはずだが「臭い、堅い、まずい、歯の間にはさまる」という印象を持つ人がほとんどだろう。梅崎さんも「魚屋ではどの鮮魚よりも安かったのでいつも食べていたが、おいしいとは思わなかった」と苦学生だったころを振り返る。

しかし、最近のクジラ料理事情は改善されている。東京・浅草のクジラ料理専門店「勇新」の支配人・新宮浩二さん(58)は、「昔の冷凍技術では味を保つことができなかったが、いまではクジラ本来の味を楽しむことができる」とおいしさをアピールする。

かつてクジラを食べていた年配者からも、クジラが珍味になってしまった20代の若者からも好評だという。特に、最近目につくのが中国人観光客で、大和煮の缶詰は隠れた人気土産品になっている。「日本にしかない珍しいモノということで、店舗で扱っている缶詰を全部買い占めてしまうような勢い。帰国後に配るようだ」(新宮さん)

世界にクジラ食文化を理解してもらうための強力な援軍のように思えるが、新宮さんは複雑な心境を語る。「外国人がクジラのおいしさに気づいたら、捕鯨への新規参入が増えるのではないか。そのとき水産資源としてのクジラはどうなるのだろうか」と心配する。

食品市況が歴史的な高騰を続け、食糧危機も急速に現実味を帯びてきている。世界がクジラに目を向けるのも遠い先のことではないかもしれない。(佐竹一秀)

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【用語解説】クジラ

クジラ目に属する哺乳(ほにゅう)類の総称。食用、工業用、工芸用と世界で広く利用されてきた。大型鯨類(ミンククジラなど13種類)は国際捕鯨委員会(IWC)が管理対象としており、日本は条約に基づく調査捕鯨をしている。IWC管理外の小型鯨類に関しては、日本では太地の沿岸などで行っている。日本では主に食用として広まり、第2次世界大戦後の国内復興に大きく貢献した。国内市場における動物性タンパク質生産のうち、鯨肉は1947年には47%を占め、ピークの62年には生産量22万トン超に達した。しかし近年は捕獲枠減少で数%を占めるに過ぎない。ビタミンAが豊富に含まれ、低脂肪、低コレステロールで健康食品として注目されている。

日本への鯨肉輸出を再開 アイスランドとノルウェー-共同通信2008/6/4
【ロンドン4日共同】英BBC放送などは4日までに、商業捕鯨を再開しているアイスランドとノルウェーの北欧2カ国がこのほど、日本への鯨肉輸出を再開したと伝えた。同日までに、鯨肉の一部は既に日本へ到着したという。日本の輸入が事実ならば、アイスランドからは約20年ぶりとしているが、日本の水産庁は「確認ができていない」と話している。政府への輸入承認の申請がされていない、という。

鯨肉の輸出入再開は米国やオーストラリアなど反捕鯨国からの反発を一層招き、シー・シェパードなどの環境保護団体を刺激しそうだ。BBCは、アイスランドが大型鯨ナガスクジラの肉約60トン、ノルウェーがミンククジラの肉約5トンを輸出したと報道。ロイター通信はアイスランドからの輸出をナガスクジラ肉約80トンとしている。

鯨肉が資源としてますます重要になってきた
最近の原油高、穀物相場の上昇により、鯨は人類にとって資源としてますます重要になってきたものと思います。特に、穀物相場の上昇は、家畜の飼料も値上げにもつながり、畜産業を圧迫しています。今後ますます、この傾向は続くと思います。FujiSankei Businessのニュースでは、「外国人がクジラのおいしさに気づいたら、捕鯨への新規参入が増えるのではないか。そのとき水産資源としてのクジラはどうなるのだろうか」としていますが、私は、これに対する解決策を過去のブログであげています。それは、海洋牧場というシステムです。現在では、鯨などを飼育するものは存在しませんが、いずれ鯨も飼育できる海洋牧場をつくることは可能だと思います。まさに、それを予言したのが、アーサー・C・クラークの海底牧場です。もう、全国各地に小規模ながらも、海洋牧場が存在します。こちらは、函館では、近くの上ノ国町に海洋牧場が存在し、水産物を育てて、出荷しています。

それと、海洋資源の積極的な活用も考えられます。人類は、陸という呪縛からのがれて海洋に新たな活路を見出すべきだと思います。陸地のみに縛られて、環境問題やエネルギー問題を考えていると、先がみえてきませんが、海洋開発を視野にいれることとと、海洋牧場などの育てる資源を考えると、人類最後のフロンティアともいうべき手付かずの資源が豊富にあります。おそらく、全人類を養ってもあまりあるほどの、エネルギーや食料などを手に入れることができます。これに関しては、過去にパクスマリーナという言葉を新しくつくり掲載しています。このことも、すべて過去のブログに掲載してあります。これに関しては、以下にURLに記載しますので是非ご覧になってください。

共同通信の方のニュースに関して、実はノルウェーの報道で、日本市場向けの鯨肉が大量にノルウェー国内に蓄えられているという内容もものが2年くらい前にありました。いずれ、近いうちに解禁されるだろうと思っていましたが、これも本格化しそうです。また、日本のスーパーなどに比較的廉価で鯨肉が並ぶことになるのだと思います。日本の消費者がどのような反応を示すのか、今から興味津々です。

日本がいかに海洋資源に恵まれているかは、以下の記事をみていただければわかります。
■世界で最も恵まれた日本―これでも不安か?海洋資源大国日本の国民よ!

パクスマリーナという海洋資源に着目する考え方により、陸地の呪縛から離れる人類の大繁栄に関して記載しました。
■最近の株価や円レートをみていて思うこと―パクスマリーナの時代は来るか?

以下に、当ブログで掲載した、反捕鯨関連の記事を紹介します。反転文字をクリックすると当該記事に飛びます。

■調査捕鯨にまた薬入り瓶―抗議船妨害、警告弾で応酬

■鯨の肉は牛肉より環境に優しい―ロイターニュースから確信したパクスマリーナの正当性

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(5)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(4)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(3)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(2)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(1)

■IWC総会反捕鯨国の偽善―昨年のニューズ・ウィークの記事(昨年6月13日号)

■アーサー C. クラークの海底牧場―21世紀は鯨の時代?

■反捕鯨の背景―世界への指針

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