2022年11月25日金曜日

「北朝鮮が“ガチ”になった」またもやICBM級落下で専門家が指摘する3つのポイント―【私の論評】世界平和のために、日本はいずれ、核、SLBM、原潜を持つべき(゚д゚)!

「北朝鮮が“ガチ”になった」またもやICBM級落下で専門家が指摘する3つのポイント


 2022年だけで34回と、異例の頻度でミサイルの発射を行っている北朝鮮。18日には、日本のEEZ(排他的経済水域)内に落下した。

 北朝鮮の外相は、日米韓が首脳会談を開き連携を強化したことに対して警告する談話を発表していて、それが、ここ連日のミサイル発射につながったと専門家は指摘する。

龍谷大学 李相哲教授:

 今、日米韓の連携はかつてないほど強固になっているというのが一般的な見方。日米韓が北朝鮮の軍事能力に対して共同で対処するということですから、怖いことでもありますし、非常に不満を持っている。

 李教授は、北朝鮮が今後もミサイルの発射を続け、核実験を断行する恐れもあるという。

龍谷大学 李相哲教授:

 国民を餓死させながらもひたすら開発してきた核兵器が完成間近になっているのに、やめるということはまずない。核実験はするものとみられます。ただ、タイミングがいつになるかに関しては、金正恩総書記の政治的判断なので予測しにくい

■「北朝鮮が“ガチ”になってきた」 3つのポイント

 2022年3月以来のEEZ内落下で、緊張が走った今回のミサイル。北朝鮮のミサイル開発にも詳しい、東京大学先端科学技術研究センター特任助教の山口亮氏に聞きます。

(Q.「北朝鮮が“ガチ”になってきた」というのは、どういうことでしょう?)

東京大学 山口亮特任助教:

 軍事力を強化してきたな、という印象です。今回の発射は日米韓へのメッセージ、特に先日の日米韓首脳会談で、アメリカが「拡大抑止」の強化を宣言しました。北朝鮮はそれに対抗しているということもありますが、それ以上に実戦配備に向けたICBMの軌道・移動能力や性能の検証、ミサイル部隊の練度や指揮統制システムの向上・確認なども兼ねていると思うんです。“ガチ”で戦力化を進めているとみられます

(Q.最近、日米、米韓の合同軍事演習に対して挑発的にミサイルを発射してきましたが、それとはまた違ったものですか?)

東京大学 山口亮特任助教:

よりボルテージを上げてきた、それなりの本気度を表に出してきた、という感じです

■ポイント1 落下地点

 今回のミサイルは、通常より角度を付けて高く撃ち上げるロフテッド軌道で発射されました。最高高度は約6000km、飛行距離は約1000km、飛行時間は約69分で、北海道渡島大島の西、約200km地点に落下した。

 山口特任助教は、「落ちた」ではなく「落とした」、精度の高さを確認したという見解だ。

(Q.狙って落としたということですか?)

東京大学 山口亮特任助教:

 北朝鮮は、日本海のどこかにあらかじめ設定した標的を狙って撃ったんだと思います。極めて危険な行為だというのは承知の上で、ギリギリのところを正確に撃てるほどの精度があるということのアピール、あるいは検証だとみています

(Q.200キロというと、大阪から名古屋くらいの距離でしょうか?)

関西テレビ 神崎デスク:

 そうですね、日本の領土からそれほど遠くないところに落ちています。今回のミサイルは「ロフテッド軌道」という、ほぼ真上に上げたような状態です。上がるのに6000km、下りるのに6000km、横に1000km移動しているので、単純計算で1万3000km飛んでいる。弾頭部分の重さにはよりますが、防衛省の見立てでは、1万5000kmの距離にあるアメリカ本土に届くと性能を誇示している。日本にも脅威ですが、アメリカ本土に届くというアピールになっているんです

■ポイント2 ミサイルの種類

 山口特任助教は、今回のミサイルを火星15の改良型、もしくは火星17型だとみている。今回のミサイルの怖いところは「複数の核弾頭を載せられるミサイルの完成に近づいた可能性がある」点だということだ。

東京大学 山口亮特任助教:

 火星17は、超大型のミサイルです。今まで失敗が続いてきたんですが、今回成功したのであれば、それなりに技術が進んできたということを意味します。今までの問題点などを克服できたということです。また、火星17はまだ開発段階であって、MIRV(複数個別誘導再突入体)を搭載する能力についてはまだ課題が残っているんですが、かなり進んできていて、実戦配備も時間の問題だとみています

(Q.核弾頭を複数搭載すると、どういうことが起きるのですか?)

東京大学 山口亮特任助教:

 1つのミサイルに複数の核弾頭を搭載すると、複数の標的に核弾頭を落とすことができます。例を挙げると、1つの石を投げつけられた場合は何とか止められるかもしれませんが、4つや5つの石を同時に投げつけられると、1つは止められても他は当たってしまう可能性がある。それと同じような感じで、全て撃ち落とせない、迎撃できないかもしれません

■ポイント3 タイミング

 北朝鮮がなぜミサイルを連発しているのかについて、山口特任助教は、「アメリカは下手なことをしてこないし、中国・ロシアは、目をつむってくれる」からとみている。

東京大学 山口亮特任助教:

 アメリカは最近、日米韓の安全保障協力や「拡大抑止」の強化に力を入れていますが、戦力などに関してはまだ曖昧なところがあり、北朝鮮としてはそこを試したいんだと思います。中国とロシアは共に孤立してきていますし、米中対立も激化している。また、北朝鮮との協力を深めています。北朝鮮としては、軍事挑発に出ても中国・ロシアからのお咎めがほぼほぼないのではないか、または援護してもらえるのではと計算していると思います

■次は核実験 山口特任助教の見解

(Q.「北朝鮮は核実験をする、あとは金正恩総書記の政治判断」ということですが…)

東京大学 山口亮特任助教:

 核実験場の準備は、ほぼ整っているとみられます。なので、いつ実施されてもおかしくない。いつ核実験を行うかよりも、複数搭載用の小型化がどの程度進んでいるのか、都市や重要インフラを標的とした戦略核なのか、戦場や敵部隊を標的とした戦術核なのかなど、いろいろと見なければいけないところがあります。さらに北朝鮮は『国防科学発展および兵器システム開発5カ年計画』というのを前倒しで進めていて、核兵器のドクトリン(核の使用法令)のようなものを9月に出しました。急ピッチで各種兵器の開発や実戦配備、軍の運営面の改善などを進めているので、今後もこういった実験や訓練を行う可能性が高く、この緊迫した状況が引き続き高止まりすると考えられます

 ミサイル発射、そして核実験。日本は当分、その脅威に立ち向かう必要がありそうだ。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年11月18日放送)

【私の論評】世界平和のために、日本はいずれ、核、SLBM、原潜を持つべき(゚д゚)!

上の記事では、北朝鮮のミサイルのことに絞って語っていますが、日本の危機はこれだけではありません。

日本は北朝鮮、ロシア、中国、今年ミサイルを領土外に発射した核保有3カ国に囲まれていることを忘れるべきではありません。

核戦争で日本と世界はどうなるのでしょうか。日本が核攻撃されるリスクはどのくらいあるのでしょうか。核戦争を防ぐ日本の真の抑止力とは何なのでしょうか。そもそも、核攻撃されても生き残れるのでしょうか。

日本が核を未だに持てていないのは敗戦と押し付け憲法が原因といえます。日本国憲法の前文に「恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあります。崇高な理念です。

しかし、現在の中・露・北に「信頼」など信頼できるものでしょうか。憲法9条のお陰で日本は守られていると本気で信じている日本国民などごく少数に過ぎないでしょう。

マスコミは原子力船「むつ」の「微弱放射線漏れ」を「放射能漏れ」と嘘をつき、ビキニ環礁で核の灰を浴びた第五福竜丸の船員の死を内部被曝と騒ぎましたが、死因は肝機能障害、輸血時の肝炎ウイルス感染が原因でした。

3.11フクシマ原発事故の避難区域と健康被害報道もそうです、マスコミは必要以上に煽りまくりました。

10月4日、5年ぶりに北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を超えて日本のEEZ(排他的経済水域)外に落着しました。Jアラートが鳴ったのはミサイルが通過した後だった現実を軽く考えべきではありません。「専守防衛論」は既に破綻しています。中国は台湾を越えた日本のEEZ内に何発もミサイルを着弾させて謝りもしません。ロシアは不可分の兄弟国だというウクライナに100発近くものミサイルを撃ち込んだばかりです。

永久中立国スイスの地下シェルター普及率はイスラエルと並んで100%、アメリカとロシアは8割、シンガポールも5割を超えるのに、日本はわずか0.02%です。先般、東京都が国民保護法に基づく緊急一時避難施設の指定を発表しました。

先日ミサイル着弾時の爆風などから身を守る「緊急一時避難施設」について、秋田県が地下道約30か所を今年度中に新たに指定する方向で調整していることが分かりました。すでにコンクリート造の学校校舎などが指定されていますが、地下施設は一般の建物よりも、被害を減らす効果が期待できます。地下施設の指定は県内では初めです。

山王十字路交差点の地下道 秋田市

国はどうするのでしょうか。地下施設は核の空中爆発では破壊されません。ウクライナは核攻撃は受けていませんが、都市には大きな核シェルターが多数あるので、かなりのミサイル攻撃を受けても甚大な被害を受けということはありません。この点は、日本も見習うべきです。

7月8日、防衛費の増加と国防の強化を訴え続けた安倍晋三元総理が暗殺され、世界を動かせるリーダーを失った日本。日本海を隔てではあるが専制国家と接する日本はこの先どうなっていくのだろうか思うと、国民は安眠できません。

現状、核攻撃されて核爆発が起きたら、誰もあなたを救ってはくれないです。閃光「ピカ」と衝撃波「ドン」の回避、地獄からの脱出は、国民自身一人ひとりの判断と行動で決まります。そのサバイバル術は頭に入れておいたほうが良いでしょう。

日本政府としても、何もしないということではありません。日本が韓半島(朝鮮半島)と中国、ロシアまで射程圏とする長射程ミサイル配備計画を準備したと、毎日新聞が25日報じました。



日本政府は北朝鮮のミサイル挑発、中国との南シナ海をめぐる領土紛争、ウクライナ情勢をきっかけに「反撃能力」保有を進めています。今回の長射程ミサイル配備計画はこうした反撃能力保有の一環で、日本の長射程ミサイル開発計画と共に段階別に樹立されました。

同紙によると、日本政府は地上発射型長射程ミサイルを段階別に開発しています。1段階では南西諸島に射程距離1000キロ程度のミサイルを配備します。沖縄はもちろん台湾海峡、尖閣諸島(中国名・釣魚島)が含まれます。運用開始目標は2026年。日本自衛隊が保有する地上発射型ミサイルのうち射程距離が最も長い(約200キロ)のが12式地対艦誘導弾です、このミサイルの「改良型」が最初の配備候補となる見込みです。

12式地対艦誘導弾

ミサイル開発2段階の候補地には富士山付近が挙がっています。近隣に陸上自衛隊駐屯地があり、候補地として検討されています。配備を念頭に置いているのは「島嶼防衛用高速滑空弾」を含む射程距離は2000キロ以上です。

3段階では、北海道に射程距離約3000キロの極超音速ミサイルが配備される見通しです。目標時点は2030年半ばまでで、3段階の配備まで終えれば韓半島と中国、ロシアまでが射程圏に入ります。

◆「反撃能力」行使を基準に「同盟国の脅威」も検討

日本政府は今年末までにいわゆる「安保関連3文書」を改める方針です。核心は反撃能力です。第2次世界大戦敗戦後に「戦争をしない国」を宣言した日本が、戦後初めて「敵基地攻撃」を可能になるようにしたのが骨子です。

今回の長射程ミサイル配備と射程距離2000-3000キロ台の極超音速ミサイルの開発も同じ脈絡で進められています。「地上から発射する長射程ミサイルは敵の攻撃拠点から離れたところに配備可能で、攻撃を受けにくい」というのが、今回のミサイル開発と配備の理由に挙げられています

「反撃能力」をどの範囲まで想定するかという議論も行われています。産経新聞はこの日、反撃能力行使について「日本が侵攻を受ける『武力攻撃事態』だけでなく、同盟国などが武力攻撃を受けて集団的自衛権の行使が可能となる『存立危機事態』に関しても除外しない方向で検討している」と政府関係者の話として伝えました。

周辺国の主要都市が射程に入れば、その国は日本への攻撃を一層ためらうようになるでしょう。自ら日本に対して、軍事的な緊張を高めてくる、中国・ロシア・北朝鮮に対して、このようにして対抗するしか術はないと考えられます。

そうして、このブログにも依然から掲載しているように、長距離ミサイルを開発して、地上に配備するだけではなく、潜水艦から発射できるSLBMも開発すべきです。

中露北は、日米等と比較すると、対潜哨戒能力がかなり劣っていますから、日本のステルス性に優れた潜水艦を発見するのは難しいです。その潜水艦が魚雷だけではなく、SLBMも搭載しているということになれば、これは中露北にとっては、今までも日本潜水艦は彼らにとって脅威だったのが、さらに輪をかけて恐ろしい存在になります。

そのような装備ができた後には、当然のことながら日本も核保有を検討すべきでしょう。そうして、原潜の保有も検討すべきでしょう。

日本は、人工衛星を打ち上げる能力がありますが、これはすぐに核ミサイルに転用できます。しかも、かなり低価格で量産できます。このような技術も活用すべきです。

これらを実現できれば、世界の軍事バランスはかなり崩れ、日米英豪やEUなどにとってかなり有利になるのは間違いありません。これらを検討していると日本が公表しただけでも、中露北はパニックに陥るでしょう。

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