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2017年10月31日火曜日

立民、「首相の解散権制約」の不毛 民進“分裂騒動”の責任押し付けたいだけ 宇佐美典也氏緊急寄稿―【私の論評】立憲主義の立場からも首相の解散権は正しい(゚д゚)!

立民、「首相の解散権制約」の不毛 民進“分裂騒動”の責任押し付けたいだけ 宇佐美典也氏緊急寄稿

枝野氏は「首相の解散権制約」を主張する前にやるべきことがあるのでは
 立憲民主党の枝野幸男代表らが、憲法改正に関して「首相の解散権制約」を主張している。天皇の国事行為を定めた憲法7条に基づく衆院解散を問題視するもので、賛同する意見とともに、「総理大臣のパワーが落ちて、霞が関官僚が増長する」という意見もある。元経産官僚で、政策コンサルタントの宇佐美典也氏が緊急寄稿した。


 首相の解散権の制約に関する論議が活発化している。

 発端は、立憲民主党の枝野氏が24日の日本テレビの番組で、「(憲法9条改正論議を)したいと言う人がいるなら、そのこと自体は否定できない。その代わりに、首相の解散権制約も俎上に載せてもらわないといけない」と発言したことだ。

 「自衛隊は違憲」という学者すら多数いる憲法9条の論議と違い、「総理大臣が解散の決定権を持つ」ことには、現行の憲法解釈上ほぼ異論がない。

 つまり安倍晋三首相が提案している自衛隊の明記による憲法9条の解釈の確定は何も現状を変えるものではないが、「首相の解散権制約」は憲法に完全に新しい作用を付け加えることになる。この2つをてんびんにかけて交渉しようという枝野氏の態度は理解に苦しむ。

 実際、1952年の吉田茂首相以降、数々の首相が20回以上にわたり「解散権の行使」をしており、その中には、もちろん民主党政権の野田佳彦首相も含まれる。

それにも関わらず、ここに来て枝野氏が「解散権の制約」を唱えはじめたのは、今回の衆院選をめぐる民進党の分裂騒動の責任を、安倍首相の「大義なき解散」のせいにしたいからであろう。「安倍首相の大義なき解散のせいで、われわれは分裂させられたんだ」というわけである。

 何という被害妄想であろう。

 民進党が分裂したのは、思想も信条もバラバラの人が集まっていた野合政党であったことが原因で、今回の解散は分裂のきっかけに過ぎない。本当に民進党に大義があったならば、前原誠司代表が希望の党との合流を提案したところで、所属議員が止めたはずである。

 大体、首相の解散権を制約したところで、はっきり言って国民生活は何も変わらない。せいぜい、野党が首相の解散を恐れずにすむようになり、国会を好き勝手にかき回せるようになるくらいである。

 そんなことよりも、立憲民主党が今すべきことは、すでにゾンビと化した民進党に解党を迫り、残った100億円の政党交付金は国庫に返還させることだろう。

 人に大義を求めるなら、まず自分たちが大義を貫くべきである。

【私の論評】立憲主義の立場からも首相の解散権は正しい(゚д゚)!

上記の見方は、政治論による見方であり、この見方に意義を唱えるつもりは全くありません。しかし、このような見方は、全体の半分しかみていません。もう一つの見方とは、立憲主義による見方です。

今回の解散は合憲か違憲かを判断すると、明らかに合憲です。違憲だとすると日本国憲法の何条に違反するのでしょうか。枝野氏はそれを明確に示すべきです。

そもそも、これまで日本国憲法での衆議院解散は7条に基づいて行われてきました。それを何をいまさら違憲とするのでしょうか。解釈変更でもするのでしょうか。それこそ、護憲派の連中が批判してきた解釈改憲であり、立憲主義の蹂躙です。

このようなことを、立憲民主党という名称の党の代表が、言い出すこと自体が、異様です。
首相が何の制約も無く好き勝手に自分の都合の良いときに解散する。これは、立憲主義なのか非立憲主義なのでしょうか。明らかに立憲主義です。なぜでしょうか。今回のような解散に異議があれば、総選挙で自民党を敗北させればよいのです。そもそも、立憲主義とは総選挙によって示された民意によって多数を形成する政治なのです。
今回の選挙でも、有権者の多くが、今回の解散に反対であれば、自民党が大勝することはなかったでしょう。選挙の結果によれば、国民の多数が解散に反対ではなかったと判断していることは明らかです。
イギリス憲法を中途半端にかじって、「世界の趨勢は首相の自由な解散権を縛る方向にある」と主張する論者もいます。これは、本当に我が国にもあてはめることができるのでしょうか。解散には主に3つの方法がありますが、以下に述べるように、我が国ではいずれの運用にしても問題が発生してしまいます。
まず第一の方法である、解散権は首相の専管事項とすれば、首相が選挙に勝てると思うときに解散することになりがちです。確かに、弊害はあるでしょう。とはいいながら、他の方式にしても弊害があるのです。
第二の方法として、解散は与野党合意ですることすれば、現職与野党の談合を正当化することになります。記憶に新しいのは、三党合意による増税法案です。与野党の談合を正当化すると、国会の場で十分審議がされないまま、重要な法案が成立することを助長することになります。
第三の方法として、不信任された場合のみ解散ということになれば、行政と立法がねじれた場合、停滞することになります。さらに、これができるための前提条件として、与野党ともに近代政党でなければなりません。
ねじれ国会の状態では、衆参両院で政権与党が過半数を維持している状況とは違い、政権与党が参院で過半数を有する野党を納得させないと法案は成立しないために、参議院で衆議院と異なる議決が起こりやすくなります。これは、参議院の独自性の発揮とみなすことができますが、ねじれ国会が問題とされるのは、衆議院とは異なる議決が、政治および行政が停滞することになり、その損失が重視されるからです。


近代化政党とは聞き慣れない言葉だと思います。毎年のように、年末になると政党助成金を目当てに新党が結成されます。そもそも政党助成金は金権政治の温床となる無理な資金集めを解消するとともに、政党を近代化する条件で導入された制度です。ところが、「政党の近代化」という言葉はとっくに死語になっています。
 
近代政党には、三つの要素があります。

綱領、組織、議員です。

明確な理念をまとめた綱領がある。綱領に基づいて全国組織が形成されます。全国の政党支部が議員を当選させます。その議員たちは政策の内容で競い合い、自由で民主的な議論で党首を決めます。選ばれた党首は直属のシンクタンクとスタッフを有し、全国組織に指令を下します。この条件に当てはめると、自民党は近代政党ではありません。無論、他の野党も、近代政党とは言い難い状況にあります。

自民党が有する最大のシンクタンクは官僚機構(実体は財務省主計局)ですが、ヨーロッパの政党は官僚機構に対抗できるシンクタンクを自前で揃えています。
イギリスなどでは、自前でブレーンを用意して勉強した政治家だけが、党の出世階段を上ります。政治の世界の実体は、政党と官僚は化かし合いです。
フォン=ヒッペル英国王立防衛安全保障研究所 (英国の著名なシンクタンク略称RUSI)所長 
このようにいずれにしても、問題があることを前提として、我が国では日本国憲法での衆議院解散は7条に基づいて行われてきたのです。
今更この慣習だけを変えるということになれば、上記にあげたような弊害がおこるだけです。
特に日本では、総理の権限を奪ったとしたら結果として大喜びするのは官僚(その中でも特に財務省主計局)です。解散がスケジュール化されれば、官僚は総理のコントロールがより簡単になります。2014年のように消費増税を吹っ飛ばす解散もなくなります。総理の権限を落とせば官僚は各省大臣を籠絡するのは簡単なので、官僚内閣制は揺るぎないものになります。

安倍政権を許すまじということで、憎しのあまりに総理の解散権制約を言い出したら本当に危険です。憎かったら総選挙で勝つしかないのです。選挙で勝てないから総理の権限をしばりたいというのは邪道に過ぎないです。

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2015年7月2日木曜日

中国危機、ギリシャより深刻 株暴落止められない習政権 逃げ出す欧米マネー―【私の論評】個人投資家が支えてきた高騰が破綻した!いよいよ中国の内乱・分裂が近づいてきた(゚д゚)!

2015.07.02
暴落続きの上海株に、中国の個人投資家も頭を抱える

ギリシャの債務問題が注目されているが、実はもっと深刻なのが中国の経済危機だ。上海株式市場は1日も5%を超す下げに見舞われるなど、もはや習近平政権も手の打ちようがない状況だ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)でも資金を集めたい中国だが、欧米勢の資金は市場から逃げ始めた。

2日午前の上海市場で、上海総合指数は一時3%超下落し、4000ポイントの大台を割り込む場面があった。

1日には終値で5・23%安の大幅下落。同日公表された中国の景況感指数が市場予想を下回る結果だったことなどから、大型株を中心に売られ、ほぼ全面安となった。

暴落の背景にあるのが外資系金融機関の弱気予測だ。米モルガン・スタンレーは新規株式公開(IPO)の急増やバリュエーション(株価の評価)が高過ぎる点などを警告、「上海総合指数は向こう1年間に20~30%下落する」と予測した。同様の分析はバンク・オブ・アメリカや米運用会社ブラックロック、欧州系のクレディスイスからも出た。

こうした見方を裏付けるように、上海総合指数は6月12日の高値5178ポイントから、29日には一時3875ポイントまで約25%も暴落。その後も4000ポイント近辺で低迷している。

「4000ポイントをいったん割り込んだことで、次の下値めどは1月の3400ポイントあたりまで見当たらない」(国内系証券ストラテジスト)とさらなる大幅安も警戒される。

より問題なのは、中国当局が利下げなど株価維持策を打ち出したことをあざ笑うかのように株安が続いていることだ。

前出のストラテジストはこう指摘する。

「中国経済は当局のコントロール下にあるというのが市場のコンセンサスだったが、もはや制御不能ということになれば、海外勢は恐ろしくて投資を続けられない」

【私の論評】個人投資家が支えてきた高騰が破綻した!いよいよ中国の内乱・分裂が近づいてきた(゚д゚)!


ギリシャ国旗柄のビキニ
現在数千億円の返済でギリシャが揺れています。日本国内はマスコミがギリシャのデフォルトを毎日のように報道しています。しかし、その借金は15億ユーロ(2千100億円)に過ぎません。これは、日本政府の剰余金でお釣りがくる規模の金額に過ぎません。この程度のことになぜ日本のマスコミが大騒ぎして、日々報道をするのか良く理解できません。



ギリシャ債務問題にもかかわらず、日本の長期金利が現在も低下しています。ということは、市場は日本ではギリシャのような危機は生じない、むしろ安全と予想しているに他なりません。民間エコノミストの予想とは違い、市場参加者は身銭をきっての予想ですから、こちらの方が余程信頼性は高いでしょう。

ギリシャなどより、プエルトルコのデフォルトのほうが、余程深刻です。これは、8兆6000億円で桁が違います。

ギリシャ問題など、日本にとっては対岸の火事に過ぎず、ギリシャがどうなろうと、日本への影響は微々たるものです。関係あるのは、対ギリシャに多大に直接・間接投資をしていたところのみでしょう。

そんなことよりも、本当は中国の株式暴落のほうが、よほど深刻です。中国の最近の株式暴落は、日本や他の国での暴落などとは桁違いの深刻さ度合いです。

中国の株式市場はつい最近まで、この1年で250%上昇していました。特に今年3月からの上昇率は凄く、わずか3ヶ月で170%という異常な上昇率を示していました。昨年の今頃400万円投資した人はつい最近までは、1000万円になっているわけでしたから、笑いが止まらなかったことでしょう。

こうした急激な上昇の要因は、不動産市場の低迷で投資先が一気に株式市場に集中したことでした。なにしろ、本来株式投資とは関係のない普通の会社ですら、製品を作って売れるかどうかわからないので、設備投資の資金を株式投資に回すという具合でした。さらにそれを後押ししたのが、昨年の11月に香港市場との間に株の売買が出来るようになったことや、取引手数料が引き下げられたことなどでした。

ところがここに来て、ブログ冒頭の記事のように、急落が続いています。そう遠くない内に本格的な大暴落が発生するということになるでしょう。

2008年の北京オリンピックを前にした急上昇は今回の上昇率よりさらに急激でしたが、当時は中国の国内総生産(GDP)の伸び率が14%と言う驚異的な状況下でした。ところが、今年はその半分の7%を割り込んで景気低迷期に入っており、状況はまったく違っています。

前回の暴騰相場は、2007年から2008年にかけ、13ヶ月も経たない内に上昇分のほぼ全てを失って終わっています。先の急上昇が前回に比べて経済状況がまったく異なる状況下で起きていることを考えれば、これ以上の上昇は無理であり、前回を上回る壮絶な暴落劇が演じられることは間違いないです。


とはいっても、日本などの場合は、株式が暴落したからといって、それにすぐに直接大きく影響を受ける人は少ないのですが、中国には特殊事情があります。特に問題なのは、相場高騰を支えているのが大勢の個人投資家であるということです。しかも、株式投資などとは縁のないような農家のおじさんや退職者といった、投資経験のほとんどない素人集団が70~80%を占めているのです。


中国には、元々日本や他の先進国に見られるような、セーフティーネットのようなものがほとんどありません。そんな中で、インフレが進行し、4%の銀行金利では財産は目減りする一方、そこで目につけたのが20%近い金利がつく「影の銀行」への博打預金と株式投資だったというわけです。

しかし、「影の銀行」の破綻が相次ぎ、今中国社会を揺るがす社会問題となっています。今後株式市場が大暴落する時には、「影の銀行」への投資以上に混乱を起こす可能性が大です。なぜなら、中国ではインターネットの金融仲介業者を通して、自己資金の4倍もの資金を借りて投資している人々が大勢いるからです。

中国市場の大暴落は今までにないような大混乱を起こすことになりそうです。全財産を失っただけでなく、その資産の数倍の借金を抱え込んだ一般市民が、「影の銀行」の被害者たちと共に、地方政府や中央政府に向けて憤怒のマグマの大放出をすることになることでしょうから、その時は大変なことになります。

これには、従来のような貧困層などの暴動とはわけが違います。中国ではある程度の資産のある株式投資ができる人までも含んだ、大暴動が頻発することになります。これは、暴動ではすまなくなるかもしれません。

そうして、先日もこのブログで掲載したように、中国の経済はここしばらくは、低迷を続けるのは必至ですし、さらに中国西端には、第二イスラム国の脅威が迫っています。

日本は、安保法制を整備して、集団的自衛権を強化しようとしています。そうて、経済は不審で、株式大暴落で人民激怒、それに輪をかけて中国製端部における第二イスラム国の脅威です。中国にとっては、何も良いことはありません。

このブログでは、このブログを設立した頃から、中国の分裂を予想してきました。しかし、私は中国が普通の国と全く異なる組織であることを考慮に入れていませんでした。

中国は、たとえ人民にかなり大きな不満があったとしても、他の国では考えられないような中国共産党配下の治安維持組織である、城管、公安警察、人民解放軍が徹底した弾圧を行うので、他の国であれば、とっくに内乱や分裂を起こしてしまう状況にあっても、暴力によって政府による、政府のための治安が維持されてきたのです。

中国人民の憤怒のマグマは近い内政府に向けて大噴出されることになる

しかし、それも限界があります。今後、本格的な大暴落が起こった場合には、今までにないほど、人民の憤怒のマグマが煮えたぎり、その限界を超えて、あちこちで政府に向けて噴出されることになると思います。

そうして、それが中国分裂のきっかけになると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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中国崩壊関連の書籍以下に三冊をチョイスさせていただきました。


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2014年6月4日水曜日

天安門事件関連の米公文書を公開、「兵士が笑いながら発砲」―【私の論評】この日を忘れない! この時からほとんど変わっていない中国、このままでは分裂崩壊するのが当然の帰結(゚д゚)!


天安門事件のときに戦車をとめた男の画像として有名になった画像

  中国・北京(Beijing)で1989年に起きた天安門事件で、国内各省から派遣された兵士らが、民主化を求めるデモ隊に対し笑いながら無差別に発砲していたことを示す米政府の文書が、事件からちょうど25年となる3日に機密解除された。

米ジョージ・ワシントン大学(George Washington University)の国家安全保障公文書館(National Security Archive)が「情報自由法(Freedom of Information Act)」に基づき取得して公開したこれらの文書では、89年6月3日夜から4日未明にかけて中国当局が学生運動を武力弾圧する中、中国全土に広がっていった混乱の様子が示されている。

天安門広場を埋め尽くした戦車群


米軍のある機密報告書は、ホテルの一室から天安門広場(Tiananmen Square)の様子を目撃した匿名の人物の話として、武力弾圧が多くの死者を出すことを意図した「残虐」なものだったと記している。

第27集団軍(27th Army)に属する非北京語話者の兵士たちは「人々の集まりに遭遇すると、それが誰であろうとも笑いながら無差別に発砲していた」という。


天安門事件では、兵士らが非武装の市民ら数百人を殺害。死者は1000人を超えるとの推計もある。

戦車をとめた男の画像 遠景 こんなに戦車がいたとは?

【私の論評】この日を忘れない! この時からほとんど変わっていない中国、このままでは分裂崩壊するのが当然の帰結(゚д゚)!

さて、このブログでは、天安門事件については、2011年6月4日にも掲載しています。そのURLを以下に掲載します。
天安門事件22周年、一触即発 「革命の条件はあの時より整っている」―【私の論評】あの頃から中国は何もかわっていないどころか、日増しに悪くなっている!!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、2011年はジャスミン革命があちこちで起こった翌年でした。中国でもジャスミン革命がおこりかけたのではありますが、結局のところ政府に圧殺されました。

北京之春編集長 胡平氏

この記事では、『北京の春』編集長・胡平氏の、「革命の条件は天安門の時より整っている」とする見解を紹介しました。その部分のみ以下にコピペしておきます。
「中国のジャスミン革命」は不発に終わったが、北京政権が民主運動をいかに恐れているかを目の当たりにしたことには意義がある」と中国民主活動家・魏京生氏は米VOAに語った。『北京の春』編集長・胡平氏もVOAに、中国のジャスミン集会は天安門の民主運動には発展しなかったものの、民衆にウォーミングアップのチャンスと次に繫がる経験を提供したとの見方を示した。 
「89年の民主運動の時も他の多くの革命の時も、指導部の分裂が民間の民主運動を促したのではなく、民間の民主運動が指導部の分裂を促した」。胡平氏は天安門事件当時の趙紫陽・元総書記を例に、体制内で一定の権利を握る人が民主運動に賛同することが成功の重要な条件だと指摘した。現在、「政権内の権力闘争が熾烈だ」ということから、胡氏は、民主運動に同調する指導部メンバーが出現する条件は備わっていると分析する。 
指導部の権力闘争以外に、「民間の怨恨は22年前をはるかに超えている」と魏京生氏は指摘し、革命が起きる条件は天安門事件当時よりも整っていると主張する。 
中国では毎年20数万件の群衆抗議事件が起きている。権力腐敗は、激痛を伴う社会の「癌」と化している、と中国の専門家がかつて語ったことがある。RFIは、腐敗などに対抗する官民抗争は最近、暴力化の様相を呈していると指摘する。権利を主張する者を殺害する事件が頻発し、陳情を絶望視する者の爆破事件や、軍隊出動による少数民族への制圧などが起き、数々の「衝突」が火薬の匂いを帯び始めている。 
上昇する物価、深刻な腐敗、何が安全かわからない食品問題、悪化する一方の生態環境。庶民の生活を脅かすこれらの問題に、「人々は抗議し続けている。その中で経験を積み、規模を大きくしていく。それに対して当局は制圧を強めるが、その制圧が効かなくなる日は必ず来る。その時が『燎原の火』が燃え上がる日なのだ」と魏京生氏は語った。
魏京生

そうして、このブログでは、以下のようなことも掲載しました。
中国では、22年前と比べて、民主化という点では、一歩も進歩してないどころか、後退しているくらい゛てす。このブログでは、中国では建国以来年間平均で毎年2万件の暴動があったことなど掲載したことがあります。しかし、昨年は、暴動が23万件もあったということで、これは、もう暴動のレベルではなく、中国は内乱状態にあるといって良いと思います。 
「決して、してはいけないことは、それを助けることだ」と言う言葉、心にしみます。しかし、この中国を過去に助けた国があります。それが、日本です。しかも、天皇陛下のお力をお借りしてまで・・・・・・。 
中国が、天安門事件をおこしたがため、国際社会は中国に対して厳しい態度で臨んでいました。 
日本も例外ではありませんでした。ところが、中国側による再三の要請があり、平静4,年、時の内閣が、周囲の大反対を押し切って天皇皇后両陛下の中国訪問を実現してしまいました。
中国は、天皇皇后両陛下の訪中をもって、国際社会に復帰することができました。

それにしても、中国はこの時の恩も忘れ、日本に対しては内政干渉をどんどんやっています。尖閣問題は当然そうですし、安部総理の靖国参拝に対する批判もそうです。

下の動画、天安門事件の動画です。かなり残酷なシーンもあり閲覧注意です。体調の悪い方はご覧にならないで下さい。



それに、このブログでも何度か掲載したように、東シナ海・南シナ海への海洋進出なども積極的に行っています。2011年には、すでにそのような動きが活発化しており、安部総理が先日アジアあん安全保障会議で語っていたように、中国が既成事実をつみあげ、領海などの変更をしようとしていいるのは明らかです。

天安門事件のときには、中国はまだまだ経済が発展しておらず、中国内部のことで精一杯でしたが、あれから25年たち、余力のでてきた中国はG2とか、米中二極体制などという途方もない超大国幻想に取り憑かれています。

しかし、現実には経済は崩壊しつつあり、それにともない国体も崩壊しつつあります。さて、この忘れてはいけない天安門事件、他の人たちはどのようなツイートをしているか、以下に掲載しておきます。
以上、いくか掲載してみましたが、日本国内では結構ツイートされています。

やはり、この日は忘れないように、継承していくべきものと思います。それにしても、中国は昔から現在にいたるまで、その本質は全く変わっていません。

はやく、このような国分裂崩壊して欲しいです。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年11月18日月曜日

スティグリッツ:「貧富の格差に対処する国と対処しない国に世界は分裂しはじめた」―【私の論評】中間層を育成することが、過去の経済成長の基本中の基本であったことが忘れ去られている!これは、単なる平等主義とは違う!!

ジョセフ・スティグリッツ「貧富の格差に対処する国と対処しない国に世界は分裂しはじめた」

ジョセフ・スティグリッツ

われわれは不公平な世界に向かっているのか?

もっとも富裕な国、とりわけアメリカの所得と富の格差はこの数十年で急拡大し、そして悲劇的なことに、この大不況以来さらに悪化したことが広く知られている。

しかしほかの国はどうだろうか。国家間の格差は、中国やインドのような新興国の経済力が、何億もの貧困者を引き上げたことで縮小しているのだろうか。貧しい国や中所得国では、格差は悪化しているのだろうか、それとも改善しているのだろうか。われわれは公平な世界へと向かっているのだろうか、それとも不公平な世界へと向かっているだろうか。

これらは入り組んだ問題だ。世界銀行のエコノミストであるブランコ・ミラノビッチらによる最近の研究はその答えをいくつか示している。

・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・

「格差は技術変化を受け入れた副産物」というウソ

ミラノビッチ氏によれば、1988年から2008年にかけて、世界人口の上位1%の所得が60%も増加する一方で、最下層5%の所得にはまったく変化がない。ここ数十年で、中位所得は著しく上がったが、いまだに法外な不均衡がある。

8%の人間が世界中の所得の50%を懐に入れ、同様に最上層の1%だけが15%をわが物にしている。利子配当収入は、富裕国の金融・産業界のエグゼクティブのようなグローバルエリートや、中国、インド、インドネシア、ブラジル諸国の「新興中産階級」にもっとも厚い。では、取り損なったのは誰か。それは、アフリカ、ラテンアメリカの一部、共産主義崩壊後の東欧および旧ソビエトの人びとだ、とミラノビッチ氏は指摘する。

アメリカは世界に恐ろしい具体例を示している。非常に多くの点で「世界に先駆ける」国だけに、他国がそれに続けば、将来いいことは起こり得ない。

一方、アメリカで広がる所得と富の格差は、西側世界で広範に見られる傾向である。OECDの2011年度の研究によれば、所得格差は、1970年代後半から1980年代前半にかけてアメリカとイギリス(さらにイスラエル)で最初に広がりはじめた。この傾向は、1980年代後半にさらに拡大した。所得格差はこの10年で、平等主義的な国であったドイツ、スエーデン、デンマークでさえ拡大した。フランス、日本、スペインという少数の例外を除き、多くの先進国で、最上層10%の稼ぎ手が急浮上したが、最下層の10%ははるかに遅れてしまった。

しかしこの傾向は、普遍的でも回避できないものでもない。同じころ、チリ、メキシコ、ギリシャ、トルコ、ハンガリーは、国によるがきわめて甚だしい所得格差を首尾良く減らし、格差とは政治的産物で、単なるマクロ経済動向によるものではないことを示した。

格差はグローバリゼーション、労働、資本、モノ、サービスの移動、スキルや高学歴の従業員を優遇する、回避できない技術変化の副産物だ、というのは真実ではない。

先進経済諸国の中で、アメリカは壊滅的なマクロ経済の結果、所得と機会における格差が最悪だ。アメリカの国内総生産はこの40年間で4倍以上となり、この25年間ではほとんど倍増したが、ご存じのとおり利益はトップに集中し、そしてますますトップ中のトップへ集中している。

昨年、最上層1%のアメリカ人は、全国民の所得のうち22%を、同じく0.1%は11%を懐に入れた。2009年以来の利子配当収入総額の95%は最上層1%の手に渡ったことになる。

最近発表された国勢調査によれば、アメリカの中位所得者は、ほぼ4半世紀のあいだ動くことがなかった。典型的なアメリカ人の所得は、(インフレ補正後で)45年前より低く、4年制大学の卒業資格を持たない高卒者は40年前よりも約40%所得が低い。

「誰のための繁栄なのか」

アメリカ人の間での格差は、富裕層への減税と金融機関への規制緩和に伴い、30年前から拡大しはじめた。これは偶然の一致ではない。われわれがインフラや教育、健康保険制度、さらに社会的セーフティーネットへの投資を減らすにつれ格差は著しくなった。拡大する格差は、アメリカの政治制度と民主的な国家統治が蝕まれることで、ますます強化されている。

そしてヨーロッパ諸国は、この悪しき先例をかなり熱心に追いかけているようだ。イギリスからドイツにいたる緊縮財政の信奉が、結果として高い失業率、賃金下落、増大する格差を招いた。今回、再選したドイツ首相のアンゲラ・メルケルや、欧州中央銀行総裁マリオ・ドラギは、ヨーロッパの問題は、福祉への膨張した支出の結果だと論じている。しかしその考え方は、単にヨーロッパに不景気(とさらには大不況)をもたらしただけだった。

底は脱した、つまり「公式には」不況は終わったと言っても、EUの2700万人の失業者にとってそれは慰めにもならない。大西洋の両岸で緊縮財政強硬派が、「断固進め!」と言う。繁栄に必要な苦い薬だというわけだ。しかしそれは一体、誰のための繁栄なのか。

度を超えた金融化という事実は、アメリカに次いで不平等が甚だしいイギリスの危うい現状や、増大する格差の説明に役立つ。多くの国で、弱体な企業統治と衰退する社会的つながりが、CEOと労働者間の報酬の格差をますます拡大させてきた(ILOの推計による)。

アメリカ大企業の500対1のレベルにはまだ達していないにしろ、いまでも、大不況以前よりも格差は大きい(役員への報酬を制限してきた日本は注目すべき例外だ)。経済的なパイを拡大することなく、システム操作で、パイの大きい部分を獲得するレントシーキングというアメリカ生まれのイノベーションが、グローバル化してしまったのだ。

「富の分配か分裂か」という時代へ突入

グローバル化による不均衡は、世界中に被害をもたらした。国境を越え移動する資本は、労働者には賃金の譲歩を、政府には法人税減税を要求した。その結果、どん底への競争、賃金と労働条件が脅かされるようになった。政府から資金援助された、科学技術の巨大な進歩にたよる、アップルのような先端企業もまた、税金逃れに手際の良さを発揮してきた。取ることには熱心だが、お返しはない。

子どもの間での格差と貧困は、あまりにもひどい道徳上の恥だ。貧困が怠惰とお粗末な選択の結果だとする右派の考えを、この事実はあざ笑う。

子どもは親を選べない。アメリカでは4人に1人、スペインやギリシャでは6人に1人、オーストラリア、イギリス、カナダでは10人に1人強の子どもが貧困生活をおくっている。公平な経済の創造をしている国もあるのだから、これは回避できないことではない。たとえば半世紀前の韓国では、10人中1人しか学士になれなかった。しかし現在では世界でもっとも高い学卒率の国の1つである。

以上の理由で、単に持つ者と持たざる者に分裂した世界というだけでなく、それに対処しない国と対処する国に分裂した世界にわれわれは足を踏み入れた、と私は見ている。

いくつかの国は、繁栄を分かち合う社会を創り上げることに成功するだろう。また私は、こういう成功こそが本当に持続可能だと信じている。しかし、一方では格差を荒れ狂うままにする国もあるだろう。こういう分裂した国の富裕層は、ゲーテッド・コミュニティー(※2)に引きこもり、貧困者からは完全に隔離され、その生活はほとんど理解の外だろう。そしてその逆もまた然りだ。

私はこういう方向を選択したように見える地域社会をいくつか訪れてみた。そこは世間から隔離された富裕層の特区であれ、絶望的な貧民地区であれ、われわれが住みたいと思うような場所ではない。

【私の論評】中間層を育成することが、過去の経済成長の基本であったことが忘れ去られている!中間層が育てば、富裕層も貧困層もともに利益をこうむることになる。これは、単なる平等主義とは違う!!

上の記事を徹底的に要約し要点中の要点だけをまとめると、以下のようになります。
1.チリ、メキシコ、ギリシャ、トルコ、ハンガリーは、国によるがきわめて甚だしい所得格差を首尾良く減らし、格差とは政治的産物で、単なるマクロ経済動向によるものではないことを示した。 
2.格差はグローバリゼーション、労働、資本、モノ、サービスの移動、スキルや高学歴の従業員を優遇する、回避できない技術変化の副産物だ、というのは真実ではない。 
3.いくつかの国は、繁栄を分かち合う社会を創り上げることに成功するだろう。また私は、こういう成功こそが本当に持続可能だと信じている。しかし、一方では格差を荒れ狂うままにする国もあるだろう。
まずは、上記の要約1.について解説します。格差とは、マクロ経済動向によるものではなく、政治的産物であることがいくつかの国の事例で明らかになっているということです。多くの識者が、格差とはグローバル経済を含めたマクロ経済動向によるものとしています。要するに、安い賃金の国で生産された物品・サービスが高い国の賃金の国々に流れ込み、いずれ世界は標準化されるのですが、その過渡期では偏りが出ることになり、それが、格差が発生する原因だというのです。そんなのは、嘘っぱちだということは、よく考えれば素人でもわかります。

貧困の原因は、膜経済ではく政治氏テムの不備にある

要約2については、日本ではデフレが続き、国内である程度の価格平準化などが進んでいる面もありますが、それにしても、東京の地価は地方に比較すればまだまだ高いですし、賃金も東京都内は高く、地方では低いです。同じスキルを持つ、同じ事業の労働者であれば、あきらかに東京の方が賃金が高く、地方では低いです。

これは、おそらく統計資料を整えるようになってから同様の変らぬ傾向だと思います。同じ国の中ですら、完璧に平準化はされていません。それは当たり前のことです。需要の供給のバランスからそうなっています。地方で東京と同じ賃金で、労働者を雇うことはありません。東京で、最初は安い賃金で地方の労働力を雇いいれたとして、時間がたつうちに、労働者は賃金の低い職場から賃金の高い職場に移ることになります。そうなれば、地方なみの低賃金で人を雇うことは困難になり賃金をあげざるを得なくなります。

日本という人口は1億2千万という人口の多い(中国、インド、アメリカなどは例外中の例外、これらをのぞけば日本の人口はかなり多いほう。ちなみに、ニュージーランド、などは数百万に過ぎない。イギリス、フランス、ドイツなども数千万にすぎない、ロシアは、1億4千万と、日本より若干多いだけです)ものの、国土面積が狭い国ですら建国から2000年以上たっても、結局完全に平準化されていません。このような事実からみても、いくら対象がグローバルに広がっても、完全に平準化される時代が来るはずがありません。というより、グローバル化したから突然賃金や、物価など完璧に平準化されるなどという考えは、まともな経済学の考え方いえば、異端といっても良い考え方です。でも、その異端の考えが、政治家などの中で、理解されていないところに問題があります。

格差は政治システムの不備により助長されている
要約3.は、全くその通りです。アメリカ、中国、EUの中でも先進国は、格差を荒れ狂うままにする国になる可能性が大きいです、そうして、日本はデフレのため現在格差が目だつようにはなりましたか、それでも日本以外の国よりは格差は少なく、デフレを解消した場合、ふただひ中間層が増えるとともに、中間層により経済活動が増え、繁栄を分かち合う社会を創り上げることに大成功することでしょう。またステグリッツ氏が語るように、日本の大成功こそが本当に持続可能だと考えます。

現在世界は、日本が数十年でなしとげ、欧米が数百年かけてなしとげた、中間層の拡大による経済の拡大を忘れています。過去の先進国のすべてが、この道をたどり、高い経済成長を実現したことを忘れています。さらにその豊かさを維持したことにより、より良い社会を構築できたことをすっかり忘れています。中間層による経済活動による経済成長という事実は、今でも新興国などで繰り返されていることです。例外はありません。

いくら、国が豊かになっても、格差は残ります、一握りの富裕層、一握りの貧困層は残ります。しかし、中間層が多ければ、貧富の差はより縮まります。ステグリッツのいう、格差のない社会を実現するのは、多数の中間層です。私たちが、すでに経験済みのこの原則を理解しないで、

そうして、これに近いことをすでに日本は、実現してきました。そうです、高度成長時代の日本がそうです。奇跡の経済成長率といわれた10%台の成長を毎年実現していました。


当時の日本は、まだまだインフラが整備されていなかったため、この整備をするということでも、随分GDPを引きあげていましたが、今の日本ではかなりインフラが整備されてしまっているので、この時代の成長率のように大きな伸びはないでしょうが、それでも、かなりの経済成長率が期待できます。

そうして、すでに豊になった日本でも、高度成長時代の熱狂が再現されると思います。そうして、日本が、単に経済的に豊になることだけを追求することなく、社会を充実させることに向かえば、日本は、それこそ黄金の国ジパングと昔のヨーロッパ人があこがれたような国を本当に実現することが可能です。そうして、日本は世界のトップランナーになることができます。

そうなればそうなったで、社会問題はいろいろ発生しますが、その社会問題とは、従来のものではなく、次世代の社会問題になり、それを解決するノウハウを日本が身につけたならば、次世代社会のモデルを創設することになり、世界に範を示す存在となることでしょう。

一方で格差を荒れ狂うままにする国には、将来はありません。アメリカも今のまま、中間層を減らすような、政治を続けていれば、いずれ没落します。格差を放置する中国は、今後5年以内に国力がかなり衰え、崩壊の危機にさらされ、今のままであれば、10年以内に必ず分裂します。もう、先がありません。

中国富裕層


だからこそ、私たちは、上記のステグリッツの警告を真摯に受け止める必要があります。そうして、現在残念ながら、来年の4月からの増税を決めてしまった日本は、デフレ解消まで遠回りをすることになりますが、それでも、世界の中をみわたせば、これから先一番見込みがあるのは日本です。なぜなら、景気が悪いといいながら、深刻なデフレに見舞われている国はないからです。そうして、デフレは純然たる貨幣現象であり、必ず克服できます。

しかも、日本とは異なり、ほとんどの国は借金をかかえています。そうして、経済は不況という範囲内を納まっており、デフレという特殊な状況にはないからです。日本の場合は、好景気、不況という景気の循環から逸脱したデフレという状況にあるとはいいながら、政府の借金はあるものの、国は借金どころか、海外に貸し付けてる金の金額が過去20年間1位という事実があるからです。このデフレから脱出できれば、人々が消費を増やすのみにあらず、今まで海外に貸し付けていたお金が、日本に大量に投資されることになり、かなり経済成長が期待できるからです。日本の中間層を活気づけるのは、デフレ解消と、中間層を多数輩出させる、政治システムです。そうして、それは、可能です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年10月3日水曜日

【日本の解き方】自民・みんな・維新が“日銀包囲網”!デフレ脱却へ法改正も―【私の論評】麻薬漬けの中国を分裂に追い込むチャンス到来か?!

【日本の解き方】自民・みんな・維新が“日銀包囲網”!デフレ脱却へ法改正も:


安倍晋三新自民党総裁は9月26日の記者会見で「長引くデフレ、円高で経済が疲弊している。この難局を打開して、強い日本、豊かな日本を作るのが私に課された使命だ」と語った。

総裁選中も、デフレ脱却を常に経済政策のトップで語り、そのための日銀法改正にも言及している。

この「日銀法改正」というのがポイントである。他の候補者は日銀に遠慮して「インフレ目標」止まりで日銀法改正には消極的だった。

安倍氏は、有志とともに日銀法改正を議員立法で提出しようとしていたが、これで自民党の正式な政策として出てくる可能性が高くなった。

安倍氏は、小泉政権の最後の2005年10月から06年9月まで官房長官、そのまま07年9月まで総理大臣を務めた。その間、06年3月に量的緩和解除、7月利上げ、07年2月に利上げと、日銀は相次いで金融引き締め措置を実施したが、安倍氏はいずれも批判的だった。

ところが、今でも同じであるが、現行の日銀法のもとでは、政府は事実上日銀の言いなりだ。なぜならば今の日銀法は、「独立性」の意味が世界標準と大きくずれているからだ。

こんな包囲ならされてみたい?
中央銀行の独立性には、目標自体も中央銀行が決める「目標の独立性」と、目標の独立性はないものの、その目標を達成するために、金利をどのくらい、いつ操作するかを決めるという「手段の独立性」がある。

世界標準では「目標の独立性」はないが、「手段の独立性」はある。ところが日銀法では「目標の独立性」まであり、この意味では世界最強の独立性が付与されている。このため、政府がいくらデフレ脱却といっても、日銀がデフレを放置していても、日銀にはペナルティーなしで責任もない。

実際、06年3月の量的緩和解除は、消費者物価上昇率前年比がマイナスにもかかわらず、日銀によって強行されたが、一切おとがめなしであった。

この状況を当時官房長官であった安倍氏はよく知っている。そこで、今の日銀法が日銀のガバナンスを確保する上で欠陥法であるとして、日銀法改正を主張しているのだ。

これまで日銀は、00年8月のゼロ金利解除と06年3月の量的緩和解除を強行、そして08年9月のリーマン・ショック後に欧米のような量的緩和をしなかったという致命的なミスを重ねているが、これらは政府が日銀に対して「インフレ目標2%」のようなしっかりした目標を与えず、その結果ガバナンスが不十分になって日銀の責任が曖昧になっているからだ。

こうした認識は、安倍氏に限らず、日本維新の会、みんなの党にも広がっており、日銀法改正に向けた勢力が拡大している。来年4月の日銀総裁任期切れまでに総選挙があれば、日銀法改正の実現可能性が高まっているだろう。

そうでなくても、日銀に対して、欧米のようなインフレ目標に基づくまともな金融政策を要求する世論の圧力は高くなるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

◆この記事、重要な内容なので、全部を掲載させていただきました。

【私の論評】麻薬漬けの中国を分裂に追い込むチャンス到来か?!

今のデフレは、随分長らく続いて、本当にもうどうしようもないレベルまできています。このデフレを克服するためには、おそらく、金融政策だけでは駄目で、大規模な財政政策も重要となってくるでしょう。しかし、金融政策は重要です。いくら、財施出動したとしても、日銀がいままでのように金融引き締めばかり実行うすれば、財政出動しても、その効果は減衰され、デフレから脱却することは困難になります。


しかし、金融緩和は、日銀の方針が変われば、すぐにもできることです。そうして、デフレから脱却できないまでも、円高はすぐにも是正できます。だから、まずは、日銀の金融政策を先に変えてしまうことが、最優先課題であると思います。なにやら、日銀は随分金融緩和を実施しているという識者も多く存在しますか、そういう方々には、この円高水準は、どうしてなのかを誰にでもわかるように説明して欲しいです。おそらく、納得のいく説明は不可能でしょう。

そうして、今のままでは、アメリカもQE3を発動するし、EUなどもするでしょうから、このまま日銀を放置しておけば、年末には、古今東西はじまって以来の日本一国だけの貨幣の価値が高騰するという規模での円高がはじまるのは、目に見えています。これだけは、絶対に避けたいものです。これを防ぐためには、世論を盛り上げて、白川総裁を任期一杯まで勤め上げさせないなどのことが需要です。

とにかく、雇用でも、円高でも、デフレでも、やることをやらない日銀に関しては、国民も、企業経営者も、官僚も、政治家も、怒り鉄拳を下して、勝栄二郎財務大臣が財務省をやめたように、辞任に追い込むというのが、筋というものです。



それに日銀といえば、このブログにも幾度か掲載したように、これまで中国に対して多大な便宜をはかってきました。どんな便宜かといえば、以下のようなものです。
日本銀行がどんなことがあっても、金融緩和をせず、金融引き締めに固執しており、特に増刷はかたくなに拒否しています。だから、中国は、過去には、国内が不況になりかけても、元を大量に刷っても、元安傾向になるため、日本に対して大量に輸出ができ、インフレ傾向となっても、あまり被害をこうむることはありませんでした。これは、まるで、打ち出の小槌を持っているようなもので、いままでは、一種の担保、安全弁のようなものであり、中国経済の発展に寄与してきました。
本当に、便利な打ち出の小槌で、これがなければ、中国は、第二の経済大国になるなどのことは全く考えられなかったと思います。私は、10年くらい前までは、中国はいずれは、総体では(個人では、未だ1/10)世界第二位の経済大国になる日もくるかもしれないと思っていました。

しかし、中国は統計が出鱈目であることと、それに、何といっても、今でもまだまだ後進的なところがあるので、しばらく無理だと思っていました。しかし、その日は皆さんもご存知のようにかなりはやくやってきました。


この日が早くやってきたのはには、それなりの背景があります。それは、中国が固定相場制という環境にあり、さらに、上記で述べたように、いくら中国が元を擦りまししたとしても、隣の国日本は、増刷どころか、金融引締めに固執しているので、どんどん元を刷っても、元安になって、日本に対してどんどん輸出できるばかりでなく、円高日本から脱出してくる日本企業や、日本からの脱出にともない、様々な技術移転などの受け入れを行い、これによって、さらに急速な経済発展が可能になったのです。

本当に、日銀は、これまで、中国にどこまでも、尽くしてきました。さて、この日銀の献身、あまりに長い間続いたので、中国は、これが当たり前のようになり、それこそ、麻薬患者が、麻薬を摂取するのが当たり前のような状態になっています。

この状況で、いきなり、日本が、増刷を含む金融緩和に走り、当たり前のことをやりはじめたら、麻薬患者から麻薬を取り上げたような状況になります。中国の経済は完璧ストップするどころか、不況の奈落に落ち込むことになります。


中国の経済を停滞させるためにも、日本は、日銀の独立性に関する間違いを正す必要があります。それに、これは、何も異常なことでもなんでもありません。独立国家である日本としては、あまりに当たり前の真ん中です。

かなり経済が落ち込めば、中国は、無理な統一はできずに、七つくらいの国に分裂する可能性が高いです。そうして、そのほうが、中国の圧政に苦しむ、他民族などにとっても良いことです。当の中国にとっても、良いことだと思います。

日本の異常な円高をストップさせ、日本の雇用を改善し、日本のデフレを終わらせ、中国の一部の富裕層に奉仕する日銀の行動は、一日もはやくやめさせるべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?そうして、このようなことは、党派などの違いを乗り越えて一日でも早く実現すべきです。日銀にような官僚の下部組織にすぎない組織が、独立して日本の金融政策を勝手に決め、独立性という名のもとに、失敗しても何ら責任をとることがないという状況は、非常に異常な状態です。この異常状況は一日もはやく是正すべきです。



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