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2018年3月27日火曜日

北京訪問の要人は金正恩氏―【私の論評】南北統一で核武装をした先進国なみの経済力を持った独裁国家が生まれることを習近平は懸念している(゚д゚)!

北京訪問の要人は金正恩氏

本日の産経新聞号外
【産経新聞号外】金正恩氏が訪中[PDF]

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が26日から北京を訪問し、27日までに複数の中国共産党の指導者と会談したことがわかった。中国共産党当局者が明らかにした。

 同当局者によれば、中朝双方は今年初めから金正恩氏の訪中時期などについて交渉していた。中国側は、北朝鮮が核放棄に向けて取り組む姿勢を示すことを金氏訪中の条件にしていたという。今回、訪中が実現したことは、北朝鮮から前向きな回答を得た可能性がある。

 朝鮮半島情勢をめぐり、4月に南北首脳会談、5月までに米朝首脳会談が行われる予定で、金氏は今回の訪中で、最大の保護国である中国の指導者と事前協議を行うものとみられる。

 北朝鮮の最高指導者の訪中は、2011年5月の金正日総書記以来、7年ぶり。金正恩氏の訪中は最高指導者として初めて。

【私の論評】南北統一で核武装をした先進国なみの経済力を持った独裁国家が生まれることを習近平は懸念している(゚д゚)!

この動きは、当然のことながら、4月末に開催される南北首脳会談、ならびにその後に控える米朝首脳会談にあわせて様々な調整をするためのものでしょう。

南北首脳会談が、核放棄につながるかどうかは疑わしいです。ただし、この会談自体は前向きにとらえていいでしょう。これまで安倍晋三首相とドナルド・トランプ米大統領が、北朝鮮の核放棄に向けて経済制裁を行った一定の成果だといえます。

北朝鮮は南北対話が続く限り、新たな核・ミサイル実験を行わないとも表明し、非核化の意思も示していますが、これも日米の要求に沿ったものでしょう。

しかし、制裁の解除については慎重にすべきです。北朝鮮が本当に核開発を放棄するかどうか分からない中では、核放棄が目に見えて初めて制裁を解除するという姿勢をとるべきです。

この姿勢を続けるには政治の安定が必要となります。野党は森友問題を持ち出し、安倍政権の倒閣運動をしているが、いまはそんな時ではありません。朝鮮半島の安定のためにも安倍政権を退陣させるべきではありません。

本日佐川氏の証人喚問が行われたが、予想通り何の新しい事実も出てこなかった

さて、文政権は北との連邦制を目指して動いていくことになるとみられています。文氏自身は表向きは北に非核化を訴えていますが、連邦制が実現すれば、北の核を手に入れ、自衛に使えるようになります。そうなれば2~3年で在韓米軍が撤退するという話にもなってくるかもしれません。

ただし、それは文在寅が描くシナリオです。もし、そういうことになれば、このブログで以前から述べているように、日米は無論、中露からも、核武装した南北統一朝鮮が朝鮮半島に出来上がることはかなりの脅威です。

韓国には、他の先進国よりは遅れ気味ながら、それなりに科学技術力があります。さらに経済的にもGDPはロシアなみです。この韓国が、核武装した北朝鮮と統一されることになれば、朝鮮半島にロシアの経済力を超えた核武装した軍事独裁政権ができあがるかもしれません。

その独裁者が、金正恩であったにしても、まかり間違って文在寅であっても、日米中露やアジアの他の諸国にとってもかなりの脅威です。

今回、金正恩氏が中国を訪問したのは、金正恩氏にはそのような気はないことを習近平に伝えるためであると考えられます。

習近平

金正恩は、自分は習近平政権と決別するつもりであると、習近平に見られているかもしれないとの危惧があったと思われます。

南北閣僚級会談が開かれた今年1月9日は、北朝鮮が中国に設立した合弁企業や全額出資企業を閉鎖するデッドラインでした。さらに、正恩は朝鮮半島についてはわれわれが決めるという気持ちで南北会談をはじめたと習近平に受け取られたかもしれないと懸念を抱いたと思います。

実際金正恩は、そのように考えたとしても、無理からぬところもありました。1年前にマレーシアで北朝鮮のキム・ジョンナム(金正男)氏が暗殺された事件について、中国政府関係者は、北朝鮮のナンバー2とされたチャン・ソンテク氏が以前、中国を訪問した際、当時の胡錦涛国家主席に対し、ジョンナム氏を北朝鮮の最高指導者にしたいという意向を明らかにし、この情報が金正恩朝鮮労働党委員長に伝えられたことが事件の引き金になったという見方を示していました。

これに加えて、習氏は政権内で北に近い人間を排除してきましたし、北にとってはイランなど親しい国がいくつもあります。そのため、習近平は、金正恩は金王朝にとって中国はもはや不要であると考えているのではないかとの懸念を抱いているということは十分考えられることです。

そうして、その金正恩が、南北統一朝鮮の独裁者なれば、中国と国境を接する朝鮮半島に、核武装をした先進国なみの工業力と経済力を持った独裁国南北統一朝鮮ができあがることになり、中国にとっては脅威です。

無論、ロシアのプーチンにとっても脅威です。北朝鮮は貧乏な国ですが、南北統一朝鮮ともなれば、GDPは確実にロシアを上回ることになります。日米中露ともに脅威を感じる南北統一朝鮮は出来上がる前に、潰されて、半島に北朝鮮でも韓国でもないいくつかの中立的な国々をつくられてしまう可能性も多いにあります。

双眼鏡をのぞくプーチン

しかも、北朝鮮は元々はソ連が建国した国です。ソ連と親和的な南北統一朝鮮が出来上がることも、習近平は懸念しているかもしれません。

今回の金正恩の中国訪問は、そのような習近平の懸念を払拭するためであると考えるべきです。

南北会談、米朝会談が行われたにしても、中国が北朝鮮の敵にまわってしまえば、すべてなし崩しになってしまう可能性もあります。これだけ、周到に南北会談、米朝会談に対して、準備をするのですから、やはり日米、さらには中国の北への制裁は、かなり効き目があったとみるべきです。

それにしても、以下に示すように、北朝鮮は何度も約束を反故にして裏切りを続けています。

1994年:米朝協議
アメリカが軽水炉2基の建設を支持し、重油も提供。その代わりに、北朝鮮が核開発を凍結することで合意。ところが、北朝鮮は裏で核開発を続け、後に核兵器の保有を表明
2005年:6か国協議で北朝鮮が全ての核兵器を放棄することを約束
しかし、2006年10月に北朝鮮は初の核実験を実施
2007年:6か国協議で寧辺(ニョンピョン)核施設の閉鎖・封印を約束
しかし、北朝鮮は核実験・ミサイル発射など挑発行為を継続
2012年:米朝合意 ウラン濃縮や核実験の一時停止
しかし、2013年に北朝鮮は核実験を実施
これだけ、過去に裏切ってきたのですから、南北首脳会談でも、米朝会談でも、核関連施設の査察の方法なども詳細に定めて、それに違反することがあれば、日米中露はすぐにも制裁や武力攻撃できるようにすべきです。

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2017年8月16日水曜日

なぜか北朝鮮に核廃絶を呼びかけない日本の反核運動―【私の論評】もはやまったなし核武装も視野に入れるべき(゚д゚)!

なぜか北朝鮮に核廃絶を呼びかけない日本の反核運動

北朝鮮や中国を非難せず、矛先は日本政府に


古森 義久


長崎の平和公園
 8月9日の長崎「原爆の日」、朝日新聞に掲載された田上富久・長崎市長の「平和宣言」を米国の首都ワシントンでじっくりと読んだ。内容は核兵器廃絶への訴えである。

 ワシントンでは今、北朝鮮の核兵器にどう対応するかが必死で論じられている。超大国の米国にとっても、北朝鮮の核は「明白な危機」とされる。まして日本にとって、北朝鮮の核武装はまさに目の前に迫った脅威だろう。核兵器の廃絶を訴えるならば、北朝鮮の核兵器廃絶を最優先で求めるべきである。

 ところが長崎市長の宣言に北朝鮮の核兵器への言及はなかった。世界にとって最も切迫した問題である北朝鮮の核の危機には一言も触れていない。代わりに強調されていたのは、日本国政府への非難だった。

 違和感を禁じえなかった。日本にとって目の前の脅威である無法国家の核武装をなぜ非難しないのだろう。

 核廃絶に向けた具体的な政策は?

 私は被爆者やその家族の方々の苦しみを人一倍理解し、同情を寄せているつもりだ。

 1994年に私は米国のCNNテレビの討論番組に出演し、「長崎への米軍の原爆投下は、きわめて非人道的な戦争犯罪だ」と主張したことがある。CNNの「クロスファイアー」という人気討論番組だった。番組には広島、長崎両方の原爆投下ミッションに参加したチャールズ・スウィーニー退役将軍が登場した。司会は元大統領首席補佐官のジョン・スヌヌ氏だった。

 米国側の参加者たちは、「徹底抗戦する日本に対して本土上陸作戦での大被害をなくすために、原爆投下で降伏を早めることが必要だった」という意見を述べた。私はそれに対して核兵器の非人道性を強調しながら、以下の趣旨を述べた。スピーディーなやり取りの討論番組なので、一段と熱を込めて話したことを覚えている。

「原爆投下の時点では、アメリカ側はもう日本の降伏を確実だとみていた。ソ連の参戦もあり、特に2発目の長崎への投下は、戦争の早期終結が目的ならば不必要だった。もし日本側に原爆の威力を示すことが目的ならば、無人島や過疎地に投下すれば十分だったはずだ。合計20万以上の民間人の犠牲は、戦争継続の場合の戦死者の予測数では正当化できない」

 米国の原爆投下に対する私の基本的な考え方は今も変わらない。

 その点を強調したうえで、日本側の「平和宣言」や「反核宣言」への違和感を説明したい。

 長崎市長の今回の「平和宣言」は、日本の核抑止政策や世界の安全保障政策を非難している。それならば、核廃絶に向けた政策を語るのが自然だろう。ところがその政策論がない。

 長崎市長は、「核兵器を持つ国々と核の傘の下にいる国々」に「核兵器によって国を守ろうとする政策を見直してください」と述べる。また、日本政府に対しては「核の傘に依存する政策の見直しを進めてください」と述べていた。だが、これらの記述はいずれも政策論ではない。ただ「してください」と訴えるだけで、安全保障政策を変えるプロセスも代替政策もまったく示していないからだ。

 一方、ワシントンではトランプ政権を中心に、北朝鮮の核の脅威をどう抑え、どう取り除くかについての政策論が、経済制裁から軍事攻撃まで具体的に展開されている。戦争の危険までを冒して北朝鮮の核兵器開発を阻もうというのだ。他方、長崎市長は単に現実の政策を「見直してください」と訴えるだけである。

 核廃絶につながらない「核兵器禁止条約」

 そこでは当然、2つの疑問が浮かんでくる。

(1)日本の被爆者の訴えを、どのように北朝鮮や中国の核兵器廃絶へ結びつけるのか。

(2)日本の安全保障から米国の核抑止の保護を排した場合、北朝鮮や中国の核兵器の脅威からどのように日本を防衛するのか。

 まず(1)についてだが、長崎市長は、「被爆者が長年積み重ねてきた努力」によって「核兵器禁止条約」が採択されたという。核兵器禁止条約は今年7月、国連全加盟国の6割に相当する122カ国の賛成で採択された。

 この条約はその名のとおり核兵器の保有も実験も導入もすべて禁止している。だが、強制的な力はない。

 核保有国はどの国も、自国や同盟国の防衛のために核兵器を保有しているのであり放棄や破棄は絶対にできない、という立場を明らかにしている。そのうえで核保有国は今回の条約に対して次のような声明を出した。

「この条約は国際的な安全保障環境の現実を無視しており、1つの核兵器の削減にもつながらない」(米国)

「わが国の安全保障政策は核抑止に基づいている。核の放棄は弱さを認めることであり、この条約には署名も批准もすることはできない」(フランス)

「この条約ができても、わが国が核兵器について負う法的な義務にはなんの変化も起きない。いまの国際情勢下でこの条約は認められない」(イギリス)

 長崎市長は日本政府に対して「核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません」と非難している。だが以上のとおり、核兵器禁止条約は核廃絶という目標からすればまったく無力であるというのが現実なのだ。

 (2)について述べるならば、長崎市長の宣言が指摘する「核の傘」とは、米国による日本への拡大核抑止のことである。もし日本が北朝鮮から核攻撃をかけるぞと脅された場合、米国が核戦力で北朝鮮に報復する、あるいは報復するぞと構えて、抑えつける。そんなメカニズムが「核の傘」として日本の安全保障を支えている。

 だが、長崎市長の主張するように日本が米国の「核の傘」を排すれば、北朝鮮、さらには中国のような核保有国の核の威嚇に対してなんの対応や防御の手段もなくなってしまう。それで国家の独立や自主性が保たれるのだろうか。

 世界の現実から目をそらしてはいけない

 過去70年、広島や長崎で核兵器の廃絶をどれだけ叫んでも、現実の核兵器の削減や廃絶につながることはなかった。反核運動は、その現実から目をそらさず、もっと論理的、合理的に進める必要がある。

 もし、日本が真剣に核兵器の削減や不拡散を求めるならば、まず何よりも北朝鮮の核武装を最重点の抗議対象とすべきだろう。同時に、核戦力の強化を進める中国にも強く反対すべきである。だが、日本の反核運動はそんな動きはみせていない。北朝鮮や中国を非難する声はなぜか聞こえてこない。

 国連の核兵器禁止条約に対して日本政府は明確に反対を表明した。岸田文雄前外相や別所浩郎国連大使ら政府当局者たちは「米国の核の傘に依存する日本が核兵器全面否定のこの条約には賛成できない」「北朝鮮がこんな状況なのに、核保有国の存在を認めない条約には絶対に反対だ」と語っていた。

 この種の発言は、国内の反核勢力から、核兵器自体の容認や核戦略への同調、さらには被爆者たちへの冒涜だとして曲解されることが多い。実際に朝日新聞(8月10日付)は安倍首相が核兵器禁止条約に賛成しないことを非難して、「長崎の被爆者、首相に『どこの国の総理か』」という大見出しの記事を載せていた。だが、日本の安全保障における「核の傘」の効用を無視して、その無条件の放棄を訴えるスタンスこそ「どこの国の新聞か」と反論されても不思議はないだろう。

【私の論評】もはやまったなし核武装も視野に入れるべき(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事のように、なぜか日本の核兵器廃絶運動では、北朝鮮や中国を非難しません。本当に不思議です。

最近では、北朝鮮のICBMなどばかりがテレビで報道されていますが、中国もれっきとした核武装国です。そうして、以下の中国の核戦略地図のように、中国の核ミサイルは今も日本を標的にしています。日本の核廃絶運動家は、この現実をどうみているのでしょうか。


中国が核を保有する前に、毛沢東は「アメリカの原爆で1000万人や2000万人殺されてもいいのか」と脅しをかけられたことがありました。フランスのドゴール大統領が当時「そうなって心配ないのか」と毛沢東に尋ねると、毛沢東は次のように啖呵を切って、ドゴールを驚かせたそうです。
「1000万人や2000万人が何だ。中国には10億人以上の人口がある。中国は核兵器を保有し独立国として他国の脅威にさらされないことの方がずっと大事だ」。

ドゴールは毛沢東の度胸を十二分に理解していました。第2次大戦後、フランス自身が、米国や西欧諸国にさんざん圧力脅されながら、核保有国への道を強引に突き進んだ経験を持っているからです。

シャルル・ド・ゴール
一度核保有を実現してしまえばどうなるのでしょうか。米国も、そして他の核保有国もホンネはしぶしぶでしょうが、同じ核保有国として「これからは仲良くやろう」と対等の姿勢で語りだすのです。先進国かどうかは関係ないです。カギは核という軍事力を持っているかどうかです。インドに対しても、パキスタンに対しても、そして最近のイランに対してもそうでした。

北朝鮮は核保有国に対するこうした米国などの姿勢の変化を十二分に研究してきました。どれほど自分たちが貧しくとも一度、核を保有してしまえば、もう自分たちは発言権を保持できるようになるのだと彼らは固く信じているのです。

実際、今や北朝鮮は米国大陸を核の射程内に治めることがほぼ確実になっています。米国の都市が北朝鮮の核攻撃にさらされることはあってはならないです。すでに米国はそう感じつつあります。

表面的には「断固、制裁する」と強気なことを言っているのですが、そこに本気の姿勢は感じられません。どこかで折り合いをつける交渉が始まるのではないでしょうか。すでにブッシュ大統領時代から、その空気はありました。

核を保有しているか否か。保有する前に、米国やロシアに脅されようと、それに打ち勝つ度胸があるかどうか、核保有を許されるかどうかは、各国首脳のその度胸にかかっていることを戦後の歴史は証明してしまったのです。



もはや核兵器不拡散条約(NPT)などはザル法であることが天下に示されました。後生大事に守っている国はどこでしょうか。核兵器を保有できる技術を持っていない途上国か、先進国ならば日本だけです。

米国もギリギリまで日本の味方をしているようで、危なくなったらアッと言う間に日本を見放す可能性も否定できません。このような世界の現実を、日本国内の核廃絶運動家は理解しているのでしょうか。

そうして、彼らの朝鮮半島に対する認識も甘いといわざるをえません。韓国と北朝鮮は、いまも64年前の朝鮮戦争の「休戦状態」が続いており、戦争は「継続中」です。

朝鮮戦争は、国連軍によって行われており、現在でも日本の米軍施設は国連軍後方司令部として国連軍施設に指定されています。なお、国連軍は、英語の「United Nations Forces」の訳ですが、これは第二次世界大戦での連合国軍と同じ名称です。

他方、北朝鮮と中国は、中朝友好協力相互援助条約を結んだ同盟国関係です。その中には、「どちらか一方が他国に攻撃された場合、もう一方は自動的に他方を助けなければならない」とあります。

こうした関係は、韓国と米国の間にもあるので、お互いの軍事行動が一歩間違えば、米国と中国間の戦争にまで発展する可能性はゼロではありません。このきわどい均衡の上に、朝鮮半島問題は存在しているのです。

朝鮮戦争は終結していない。休戦状態にある。
この複雑な力学を理解せずに、ただただ核兵器廃絶という念仏を唱えても、全く無意味です。

核兵器廃絶運動をしたいなら、核保有国である、米国、ロシア、中国で実施すべきです。さらに、北朝鮮や、核保有論の盛り上がる韓国で実施すべきです。

日本など、今のところ、核兵器のかの字もありません。そんな日本で、核廃絶運動を実施して、日本政府に抗議をするなんて、頭がおかしいとしか言いようがありません。

ブログ冒頭の記事のように、日本の反核運動というのは、反核運動になっていないのです。では、日本の反核運動とは何かと言うと、世界の核武装国はそのままに、日本の核武装化だけ阻止したいという、世界の核支配構造固定化運動としてしか機能していないのです。

その事実だけでも、日本の反核運動に対しては、断固、徹底的に反対します。なぜなら、世界の核支配構造固定化などすべきではないからです。これこそ、不平等です。インド、パキスタン、最近では北朝鮮まで保有しているのになぜ日本だけが持ってはいけないのでしょうか。

核兵器保有していない日本で反核運動など実施すべきではありません。結局そのようなことをするのは、日本弱体化したいからなのでしょう。日本が弱まるなら、反核運動でもなんでもやれということなのでしょう。

核兵器を保有していない日本で反核運動で盛り上がっても、喜ぶのは、既に大量に核兵器を持って武装している日本の周辺の国々だけです。はっきり言って、核非保有国日本にとっては、国内での反核運動はかなり迷惑な存在です。

そんなことよりも、現在の世界情勢を見れば、日本も核兵器保有すべきときに来ているとみるべきです。

北朝鮮が米国に核兵器保有を認められた場合、一体日本はどうなるのか、これはよく考えてみるべきです。国際的には発言権のほとんどない、国際情勢にいつも翻弄される、弱小国になるだけです。


北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射は、オバマ前政権の「戦略的忍耐」による無策はもとより、「核なき世界」という理想論にも再考を迫っています。日韓の核武装を容認する発言をしたことのあるトランプ米大統領は“持論”を封印していますが、米国内では日本の核武装や韓国への戦術核再配備も論じられています。今年末に公表が予定される7年ぶりの「核態勢見直し(NPR)」に向け、核抑止力に関する議論はさらに活発化しそうです。

「韓国に米軍の戦術核を戻すか、日本に独自の核抑止力を整備させる。これほど速やかに中国の注意を引きつけられるものはないだろう」

7月4日のICBM発射を受け、米保守系の有力コラムニスト、チャールズ・クラウトハマー氏はワシントン・ポスト紙への寄稿でこう指摘しました。

トランプ政権は中国に北朝鮮への「最大限の圧力」を期待したのですが、本気で取り組む気配はみられません。それならば、日本や韓国への核兵器配備によって、中国を「日本が核武装しても北朝鮮を保護する価値があるのかという戦略的ジレンマ」(クラウトハマー氏)に直面させようというわけです。

中国やロシアは逆に「朝鮮半島の非核化」で米国に協力するふりをしながら、北朝鮮の核武装に目をつぶり、日本や韓国を保護する価値があるのかという「戦略的ジレンマ」に米国を陥らせようと画策しています。

北朝鮮による核・ミサイル開発の進展は、米主要都市へのICBMによる反撃が予想されても米国の「核の傘」が機能するのかという古くて新しい命題を突き付けています。

冷戦期、欧州諸国はニュークリア・シェアリング(核兵器の共有)、核使用協議、情報共有により米国が「戦略的ジレンマ」に陥ることを防いできました。脅威の高まりの中で迎えた今年のNPR改定は、アジアでの安全保障に米国を巻き込むための知恵を日本に迫っています。

ここは、日本も踏ん張っていずれ核武装する道を選ぶべきです。

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2016年10月11日火曜日

米国防省が恐怖の分析、中国の核攻撃で日本は絶滅?―【私の論評】日本が核武装をすることになるであろう4つの根拠はこれだ(゚д゚)!

米国防省が恐怖の分析、中国の核攻撃で日本は絶滅?
ワシントン・フリー・ビーコンのバナー 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 日本は中国に死者3000万人の被害をもたらす核ミサイルを10年以内に開発することができる。一方、中国は日本に対して3400万人の死者を出す核攻撃をかけることが可能だ――。

 まるで恐怖をあおるサイエンスフィクションのような物騒な推定が米国防総省委託の研究報告で明らかにされた。

■ 米国同盟国の間で徐々に高まっている核武装論

 米国・ワシントンのインターネット新聞「ワシントン・フリー・ビーコン」は10月7日、「ペンタゴン(米国防総省)が将来の日本の核兵器と対中戦争について研究」という見出しの記事を掲載した。

 この報道をスクープしたのは、米国の軍事戦略を専門とするビル・ガーツ記者である。ガーツ記者は、国防総省の「相対評価局(ONA)」が今年6月にワシントンで開催した「核作戦とその意味」と題する研究集会の報告書の主な内容を伝えていた。

 ONAは国防長官に直結する研究調査機関で、米国にとって10年以上の単位で長期的な脅威となりうる諸外国の軍事動向や、同盟国を含めた米国側陣営に対する脅威への対応策について研究することを主任務としている。

米国国防総省 通称「ペンタゴン」
同新聞の報道によると、ONAがこの種の研究に取り組んだ背景には以下のような要因がある。

 (1)米国は同盟諸国に対して「拡大核抑止」(核の傘)を誓約してきた。しかし、オバマ大統領が「核なき世界」や「核先制不使用」政策を掲げることで、その制約への信頼が失われている。その結果、同盟国の間で核武装論が徐々に高まりつつある。

 (2)オバマ政権が米国の核戦力を進化・改良させないのに対し、中国やロシアは核戦力の近代化を進めており、米側の抑止力が相対的に弱くなった。

 (3)北朝鮮が核武装を完了させ、イランも10年後には核兵器開発が確実だとみられるようになった。

 こうした諸要因が、米国の核兵器による戦力や抑止力のあり方を根本から再検討するという作業につながったというわけだ。

■ 日本が核兵器開発に着手するきっかけとは

 この研究結果は、ONAが委託した民主党系の民間防衛シンクタンク「長期展望戦略グループ」によって報告書としてまとめられた。同報告書によると、日本の目の前には核武装という選択肢があるという。その主な理由は、「中国や北朝鮮による日本への核攻撃や核威嚇に対する米国の核安全保障が弱くなり、やがて、中国や北朝鮮を抑止するには不十分になると、日本は恐れている」からだ。

 そして、以下のような事態が契機になって日本が核兵器開発に着手する可能性があるという。

 ・韓国の核兵器開発
 ・イランの核武装
 ・中国あるいはロシアによる核兵器の使用

 同報告書は、上記のような事態が起きれば米国の核政策に大きな変化が起きて、緊密な同盟関係にある日本の核武装に対して寛容な姿勢へシフトする可能性がある、と述べる。

 同報告書はその上で、日本の核武装の可能性について以下のように記述していた。

 ・日本政府は一度決定を下せば、現在の原子力技術や宇宙開発技術、巡航ミサイル、潜水艦の技術を基に、10年以内に核兵器を完成させることが可能である。

 ・同研究集会に参加したONAの専門家たちは、日本は自国で開発した核兵器を実際に地上や宇宙ロケット、潜水艦などに配備するだろうと予測していた。

 ・安倍政権も認めているように、日本の現行憲法は核兵器保有を禁じてはいない。米国としてもこの点を重視する必要がある。

■ 中国の核攻撃で日本は国家絶滅の危機に

 さらに同報告書は、日本と中国が尖閣諸島の領有権をめぐって争い、場合によっては日中戦争へと発展する危険性があることを指摘する。その上で、日中両国の将来の核戦力の威力についても次のように触れていた。

 ・日中間で全面戦争が起きた場合、日本は地上配備、あるいは潜水艦発射の核ミサイルにより中国に最大で死者3000万人の被害をもたらす破壊能力を保持するにいたる。

 ・中国側は現状でも日本に核攻撃をかけて死者3400万人の被害を与える能力がある。この死者は日本の総人口の27%であり、日本は国家絶滅の危機に瀕することとなる。

 同報告書は、こうした調査、研究の結果を踏まえて、米国政府が日本への拡大核抑止の保証を従来通りに堅持することが最も賢明で合理的な政策だという結論を示唆していた。

 現在、米国では世界の唯一の超大国、そして日本の同盟国という立場から、この種の仮定に基づく安全保障研究が大胆に行われている。起こしてはならない最悪の想定のシナリオを事前に研究しているのである。たとえ仮定のまた仮定でもこの種の軍事シナリオがタブー視されている日本とは対照的に米国は現実を見据えているというわけだ。

古森 義久

【私の論評】日本が核武装をすることになるであろう4つの根拠はこれだ(゚д゚)!

冒頭の記事で、「安倍政権も認めているように、日本の現行憲法では核兵器保有を禁じてはいない」という記述には驚かれた方々も大勢いると思います。

しかし、政府は今年4月に「憲法は核兵器保有を禁じず」とした政府答弁書を決定しました。日本は憲法9条で「戦力不保持」をうたい、「非核三原則」を掲げています。意外な気もしますが、これは政府の方針変更というわけではなく、従来の政府見解と同様のものです。例えば1978年に当時の福田赳夫首相は、非核三原則があるとしながら、「憲法9条の解釈として絶対に持てないということではない」と答弁しています。

民進党の逢坂誠二議員と無所属の鈴木貴子議員からの質問に対する回答において、に対する回答において、政府は「自衛のための必要最小限度の実力保持は憲法9条でも禁止されているわけではなく、核兵器であっても、仮にそのような限度にとどまるものがあるとすれば、保有することは必ずしも憲法の禁止するところではない」という解釈を示しました。

政府は、この答弁は従来と同趣旨の説明だとしています。

核兵器の使用が認められるか否かについては、国際法、日本国憲法など国内法、日本の政策を区別してみていく必要があります。

国際法においては、核兵器が違法で禁止されているか、各国の考えは一致していません。日本政府は、戦後間もないころ違法だとみていたことがありました。1960年、フランスがサハラ砂漠で核実験を行い、アフリカ諸国を中心として、核兵器は国連憲章や国際法に違反しており禁止すべきだという決議案が国連総会に提出されたとき日本は賛成したのです。

しかし、中国が核兵器を開発したことなど、国際政治において核の抑止力に頼らざるを得ない状況になり、それ以後、日本は核兵器を違法であり、禁止されるとすることに賛成していません。

一方、日本国憲法では、核兵器が違法で禁止されている、あるいは、いないなどと直接的に規定されていません。第9条の、国際紛争を解決する手段としては「武力の使用を永久に放棄する」という規定の解釈にゆだねられています。

1954年に日本政府は、「日本に対して武力攻撃が加えられた場合に、国土を防衛する手段として武力を行使することは、憲法に違反しない」という解釈を示しました。この考えに立って創設されたのが自衛隊です。それ以来、政府は「自衛のための必要最小限度の実力を持つことは憲法で禁止されていない」という解釈を維持しています。ここで言う「実力」が武器のことです。

では、核兵器は憲法が認めている自衛のための武器にあたるでしょうか。

核兵器は一度使用されると市民に甚大な被害をもたらしますので、「自衛のために必要最小限度」の武器か、その範囲を超えるのではないかという疑念を抱かれるのは当然ですが、日本政府は、冒頭で引用した答弁のように「核兵器であっても自衛のために必要最小限度にとどまるものがありうる」という立場です。

「安倍政権も認めているように、日本の現行憲法では核兵器保有を禁じてはいない」とは、まさにこのことです。

しかし、核兵器が禁止されているかいなかについては、さらに次の2つの点を勘案する必要があります。

一つは日本が、「核を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則を表明したことです。しかし、これは政府による表明であり、撤回することが全く不可能というわけではありません。

もう一つは、日本は、1976年に批准した核兵器不拡散条約(NPT)で、核兵器の保有、使用など一切のことが国際法上、禁止されていることです。

しかし、このブログの冒頭の記事でも述べられているように、米国は同盟諸国に対して「拡大核抑止」(核の傘)を誓約してきたのですが、オバマ大統領が「核なき世界」や「核先制不使用」政策を掲げることで、その制約への信頼が失われています。その結果、同盟国の間で核武装論が徐々に高まりつつあります。日本だけが例外であるとはいえません。


日本としては、核武装も国内で十分議論すべきです。議論する事自体が、抑止力になる可能性が十分あります。私として、いずれ核武装することになるのではないかと思っています。その根拠をいくつかあげておきます。

まずは、ブログ冒頭の記事にもあるように、中国側は現状でも日本に核攻撃をかけて死者3400万人の被害を与える能力があり、この死者は日本の総人口の27%であり、日本は国家絶滅の危機に瀕することなるという潜在的脅威があるからです。

以下に、中国人民解放軍対日攻撃概念図をあげておきます。当然のことながら、核攻撃も含まれています。


さらには、最近の北朝鮮の頻繁なミサイル等の発射です。中国と北朝鮮の核兵器は日本を標的しているという事実があります。

次に、上院外交委員会全体が2013年に開いた「米国の対北朝鮮政策」と題する公聴会における「日本の核武装」論です。

この公聴会はタイトル通り、長距離弾道ミサイルの発射や核兵器の爆発の実験を断行し続ける北朝鮮に米国はどう対処すべきかが討議の主題でした。その流れの中で「日本の核武装」というテーマが再三再四、論じられたのです。

その論議の趣旨を最初に総括すると、以下のようになります。
米国は北朝鮮の核武装、特に核弾頭の長距離弾道ミサイルへの装備をなんとしてでも防ぐべきだ。だがこれまでの交渉も対話も圧力も制裁も効果がなかった。いまや北朝鮮の核武装を実際に非軍事的な手段で阻止できる力を持つのは中国だけである。
その中国がいま最も恐れるのは日本の核武装だ。だから日本の核武装というシナリオを中国に提示すれば、中国は北朝鮮の核武装を真剣になって止めるだろう。
その一方、北朝鮮が核兵器の保有国として国際的にも認知されるようになると、日本側で核武装への動きが起きかねない。米国政府は核拡散防止条約(NPT)の主唱者でもあり、日本の核兵器保有には反対だが、北の核武装が公然たる現実となった場合には、日本が核を持つ可能性も改めて米側で論議すべきだろう。
この時からすでに2年数ヶ月が過ぎ、北の核武装はまさに公然たる現実となっています。

第三に、以前にもこのブログに掲載した、バイデン副大統領によるヒラリー大統領候補に対する応援演説の中における発言内容です。これに関しては、以前このブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
<米国>バイデン副大統領「日本国憲法、米が書いた」―【私の論評】米国は場合によっては、日本の戦術核を容認する用意がある(゚д゚)!
8月15日にクリントン氏の応援演説をするバイデン副大統領
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部引用します。
バイデン氏はトランプ氏を「事実から学ぼうとしていない」と批判した上で、日本国憲法の話題に触れた。トランプ氏が今春、日本や韓国の核武装を容認する発言をしたことを念頭に置いたとみられ、「(トランプ氏は)学校で習わなかったのだろうか? 彼に(大統領として)核兵器発射コードを知る資格はない」とも非難し、会場は笑いに包まれた。 
バイデン氏は今年6月、米公共テレビ(PBS)のインタビューで、中国の習近平国家主席に対して北朝鮮の核開発阻止で協力を求める中で、「日本は事実上、一夜で核兵器を製造する能力がある」と伝えたことを明らかにしている。
・・・・・・・・・・・・・ 
中国が北朝鮮を懐柔することができずに、北朝鮮がこのまま核兵器の開発を続け、ICBMやSLBMの開発に成功して、米全土を核兵器の標的に収めることができるようになったとしたら、米国にとっては脅威ですし、そうなれば、米国としてもこれに対する備えをしなければなりません。 
これに対して、無論自らも備えるでしょうが、日本にも備えてもらえれば、より強固なものになります。米国からすれば、日本が米国も標的になるような核兵器ではなく、米国が標的にならないような短距離の核兵器を装備すれば、ベストでしょう。

さて、日本国憲法に関しては、バイデン副大統領が主張するように、事実上米国側が起草したものであることは周知の事実です。そうして、アメリカ議会は、すでに数年前から、日本憲法の改憲派が多数派になっています。
この記事では、おそらく米国は戦略核ではなく戦術核だけを容認することになるであろうことも指摘しました。

 第四に、日本に数万人単位のスパイを送り込んで、日本の情報に精通している中国は日本の核武装を懸念しているのは明らかです。

それについても、このブログで以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国人民解放軍内部文書「日本は2000発の核弾頭製造可能」―【私の論評】日本の核武装の意図は、それだけで外交カードになる(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくもとして、以下に一部を引用します。
 日本では原子力発電所の稼働によって、核兵器を製造するための原料であるウランやプルトニウムといった核物質を豊富に保有している。同時に、核兵器を持たない国のなかでは唯一、ウランの濃縮や使用済み燃料の再処理によるプルトニウムの製造技術といった、核兵器に転用可能な核物質を製造する一連の技術も保有する。それゆえ、日本は「2000発の核弾頭を製造できる」とし、それも「短期間で」と付け加えている。 
 さらに、文書は日本の核兵器製造をめぐる歴史的経緯や政治・経済動向、科学的な裏付け、日本の核武装正当化のための国際関係や領土問題に加え、日本の核武装を阻止するための中国の対応についても詳しく解説している。
この記事では、中国の海軍も、空軍も日本の自衛隊と比較すると実質的にかなり劣勢であり、唯一日本より優れているのは核武装のみであることを掲載しました。その中国からすれば、日本の核武装はかなりの脅威です。

日本の核武装は、中国、北朝鮮にとってかなりの脅威です。彼らからすれば、自分たちは核兵器を保有しているのに、日本は保有しておらず、米国の傘に守ってもらっている日本を見下し、オバマ大統領は、世界の警察官をやめることを宣言したので、最終的には自分たちの勝ちであると考えていたでしょう。

ところが、そこにきて、日本が核武装ということにでもなれば、彼らの核戦略どころか、国家戦略そのものが根底からくつがえされることになります。

これら4つの点から私は日本が核武装する日もそう遠くはないのではないかと思っています。

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2015年12月25日金曜日

「日本は核武装を狙っている」 中国が進める日本悪魔化計画―【私の論評】米国の中国対応の鈍さ!本当は20年以上前にこのようなことを言わなければならなかった(゚д゚)!


悪魔といってもいろいろあるが、中国の日本悪魔化計画の悪魔はどんなものか?

 「アメリカを超える大国」を目指す中国は、その大目標の邪魔になる日本を貶める動きを加速させている。その試みは欧米の識者から日本の「悪魔化」と呼ばれ、警戒されている。産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏が、中国による日本の「悪魔化」の現実をレポートする。

 * * *

 中国共産党政権が日本をことさら悪として断じ、その善や和の特徴をあえて無視する実態は私自身も1998年から2年余、産経新聞中国総局長として北京に駐在した時期から、いやというほど体験してきた。

 小中高校用の歴史教科書は日本について戦時の「残虐行為」だけを誇張して教え、戦後の平和主義、民主主義の特徴はなにも教えない。日本が賠償の意味もこめて中国に供与した巨額の政府開発援助(ODA)など戦後の対中友好外交も教えない。

 官営メディアは抗日戦争での日本軍の「侵略と虐殺」の歴史を繰り返し、ドラマも同様に悪逆非道の日本人ばかりが登場する。この反日宣伝の実例は自著の『日中再考』(産経新聞社刊)などで詳述した。

中国の歴史教科書の記載

 さてこの中国の「日本悪魔化」戦略はアメリカでも中国軍事研究の最高権威によって指摘されていた。1970年代のニクソン政権時代から一貫して国防総省の高官として中国の軍事動向を研究してきたマイケル・ピルズベリー氏の指摘であり、警告だった。

 同氏は2015年2月刊行の著書『100年のマラソン=アメリカに替わりグローバル超大国になろうとする中国の秘密戦略』(日本語版の書名は『China2049』)で日本悪魔化戦略を明らかにした。

マイケル・ピルズベリー氏
 ピルズベリー氏は中国語に堪能で共産党や人民解放軍の軍事戦略関連文書を読みこなす一方、中国軍首脳との親密な交流を保ってきた。同氏はこの新著でアメリカ歴代政権の対中政策は間違っていたとして「中国を豊かにすれば、やがて国際社会の健全な一員となるという米側の期待に反し、中国は当初から建国の1949年からの100年の長期努力でアメリカを圧することを狙ってきた」と述べた。その世界覇権への長期の闘争を中国自身が「100年のマラソン」と呼ぶのだという。

 同氏は中国のこのアメリカ凌駕の長期戦略の重要部分が「現在の日本は戦前の軍国主義の復活を真剣に意図する危険な存在だ」とする「日本悪魔化」工作なのだと明言している。日本の悪魔イメージを国際的さらには日本国内にも投射して日本を衰退させ、日米同盟やアメリカ自体までの骨抜きにつなげる一方、「軍国主義の日本との闘争」を中国共産党の一党独裁永遠統治の正当性ともする狙いだという。

 逆にいえば、習氏にとって日本がいま平和、民主のままで国際的な影響力を強めれば、共産党統治の正当性を失いかねない。さらには中国の最大脅威であるアメリカのパワーをアジアで支えるのはやはり日本そして日米同盟であり、その両者が強くなることは中国の対外戦略全体を圧することにもなる。だから習氏はいまの日本をいかにも恐れるような異様な工作を進めるのだろう。ピルズベリー氏はその日本悪魔化工作の例証として以下の諸点を列記している。

 ◆習近平氏が愛読する書『中国の夢』(劉明福・人民解放軍大佐著)は「日本は常に中国を敵視するから中国が軍事的に日本と戦い、屈服させることが対米闘争でもきわめて有効だ」と強調している。

 ◆清華大学の劉江永教授は最近の論文で「日本の首相の靖国神社参拝は中国への再度の軍事侵略への精神的国家総動員のためだ」と断言した。

 ◆李鵬・元首相に近い学者の何新・社会科学院研究員は一連の論文で「日本は中国の植民地化を一貫した国策とし、今後もそのために中国を分割し、孤立させようとする」と警告している。

 ◆多数の中国の軍人たちが「日本は中国攻撃のための軍事能力を整備しており、日本の宇宙ロケット打ち上げはすべて弾道ミサイル開発のため、プルトニウム保有は核兵器製造のためだ」と主張している。
 
 私はピルズベリー氏とは30年以上も交流があり、今回の彼の本についても対談する機会を得たが、氏によれば、これらの主張はほぼすべて事実に反するものの、現実には中国首脳部への真剣なインプットとなっているという。

 日本はこの中国の「悪魔化」プロパガンダに対して常にその害悪を意識して正面から反撃し、論争を挑むことが不可欠だろう。

 ※SAPIO2016年1月号

【私の論評】米国の中国対応の鈍さ!本当は20年以上前にこのようなことを言わなければならなかった(゚д゚)!

『100年のマラソン=アメリカに替わりグローバル超大国になろうとする中国の秘密戦略』については、ごく最近このブログでも取り上げたばかりです。その記事のリンクを以下に掲載します。
スクープ最前線】米機接近は「誤り」ではなく中国恫喝だった 南シナ海“威圧”に米激怒―【私の論評】今更「100年のマラソン」の寝言に脅威を感じる米国の感受性の鈍さが、アジアの平和を脅かした(゚д゚)!
激怒するオバマ大統領 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事元記事では、以下のような事実を提示していました。
米軍の戦略爆撃機B52が10日朝、南シナ海上空を偵察任務中、中国がスプラトリー(南沙)諸島に建設した人工島に接近した。中国が『領海』と主張する12カイリ(約22キロ)以内どころではなく、2カイリ(約3・7キロ)内への侵入だった。ほぼ真上といえる。米国防総省は『意図的ではない。悪天候のため、誤って飛行した』と説明した。
そうして、この元記事では、これは誤りではなく、アメリカの意図して意識した、中国への恫喝だとしています。そうして、なぜこのような恫喝をしたかといえば、中国の傍若武神な振る舞いに対して、激怒したためとしています。

この見方は、全く正しいものと思います。これに対して、『100年のマラソン』を引き合いに出して、私は以下のように論評しました。 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、結論部分のみ以下に掲載させていただきます。
以上のようなことから、「100年のマラソン」など最初からわかり切ったことであり、これに関して今更脅威を感じるなどとは、はっきり言わせてもらえれば、あまりにも感受性が鈍いとしか言いようがありません。 
感受性が鈍った原因として、アメリカの世論は、90%がリベラルで、わずか10%が保守であり、かつ親中派、媚中派も多かったため、中国の成長幻想の集団催眠にかかり、中国はいずれ大国となり、米国と対等のビジネスパートナーになると思い込んだためです。 
しかし、異質の中国は、とても米国の考えているようなビジネス・パートナーとはなりえません。まずは、経済は破綻しかけています、そのいきつく先は、中進国の罠にどっぷりとはまり抜け出せなくなることです。そうなれば、今後中国の経済が発展することもありません。 
軍事的にも本格的にアメリカと南シナ海で対峙することになれば、数時間で負けます。そもそも、中国の「100年のマラソン」は、中国の中華思想からでてきたものであり、根拠も何もありません。 
もともと、中国は第二次世界大戦後に独立した国であり、大東亜戦争時には日本と戦ったこともありません。直接先進国と本格的な戦争などしたことはありません。だから、戦争の悲惨さなど知りません。さらに、毛沢東施政下においては、大躍進や文革で数千万人にものぼる死者を出した国です。もともと、人命は尊重しない国です。 
このような国が本格的に超大国妄想を抱いて、それに突き進めば、それが成就されることはないにしても、アジアに様々な災いをもたらすのは明らかです。
アメリカは、このような妄想を打ち砕き、中国に対して身の丈を知らしめるべきです。そうすることにより、アジアの平和と安定がより確かなものになります。 
いずれ中国はいくつかの国々に分裂し、ほとんど国が特に珍しくもないありふれた、アジアの独裁国家の一つに成り果てます。ひょっとする、そのうち一国くらいが、民主化、政治と経済の分離、法治国家化を実現して、中間層を増やしこれらに活発な経済・社会活動を行わせるようになり、驚異的に発展するかもしれません。 
しかし、そのときは、今の中国のように身の丈知らずの妄想をいだくことなく、まともな国になるかもしれません。 
今更「100年のマラソン」の寝言に脅威を感じる米国の対応の遅れが、アジアの安定と平和を脅かしたと言えそうです。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
『100年のマラソン』など、もうすでに野望をむき出しにした中国の態度から、もうすでに10年以上前から多くの人が理解していたことです。それに日本「悪魔化計画」は、1980年代から江沢民による組織的、体系的反日教育で、すでに1990年代から始まっています。

「南京虐殺30万人説」など、悪魔化計画が実行されて何十年もたって中国ではもう既成事実になっています。アメリカでも信じる馬鹿が多いです。今更、「悪魔化計画」などというキーワードを持ちださなくても、このようなことは中国が随分時間をかけて、実行してきたことです。

そうして、何のためにやってきたかということも、はっきりしています。それは、日本を悪魔に仕立てなければ、中国共産党政府の正当性を主張できないからです。確かに、日本という悪魔がいなければ、中国共産党は存立の基盤を失ってしまいます。

日本と戦争したこともない中国共産党、建国してから毎年平均2万件もの暴動が発生していたとされる中国、それも2010頃からは毎年10万件もの暴動がある中国、現在の共産幹部の先祖をたどれば、ほんどとどこの誰かもわからない、馬の骨である中国共産党幹部。

それでも、本当に抗日戦争を戦って、人民を開放したという事実でもあれば、自分たちを正当化できますが、そんな事実はありません。そのような事実がないのであれば、中国共産党政府が、中国を統治する正当性を何とか主張しなければなりません。しかし、残念ながら、中国共産党政府には何もそれがありません。だから、日本を悪魔にしたてて、歴史を改ざんして、悪魔の日本から人民を開放したという妄想を人民に信じさせなければならないのです。

このような背景を知ってか、知らずか、日本の尖閣問題や南シナ海の問題に関して、アメリカの世論はあまりに幼稚で無邪気ですらありました。

そもそも、アメリカは戦後体制の最大の戦勝国であるはずです。大東亜戦争中は、日本は米国の最大の敵です。日本の戦略のまずさから、多大な被害を被りながらも米国はからくも大東亜戦争に勝利することができました(日本が最初から無謀な戦争をしたというのは、戦後のアメリカの刷り込みに過ぎません)。

そうして、アメリカを頂点とした、戦後体制を築きました。日本もその枠組みの中にとりこまれ、その枠内での活動をしてきしまた。他のアジアの国々も同じことです。戦後体制の盟主として、それなりの利益を得るというのなら、この体制を守るという義務がアメリカにはあるはずです。

権利があれば、同時に義務があるのも当然のことで、義務を果たさなければ、戦後体制の盟主であるという統治の正当性に疑義が生じるのも当然のことです。

しかし、中国が最初に海洋進出をはじめてから、ごく最近まで、アメリカは言葉で抗議はしたものの、その他はほとんど何もしませんでした。

今から、37年前の1978年10月23日、日中平和友好条約の批准書交換のため訪日していた中国の鄧小平国務院常務副総理は、日本記者クラブで行われた会見の席上で、

尖閣諸島を中国では釣魚島と呼ぶ。名前からして違う。確かに尖閣諸島の領有問題については中日間双方に食い違いがある。国交正常化の際、両国はこれに触れないと約束した。今回、平和友好条約交渉でも同じように触れないことで一致した。中国人の知恵からしてこういう方法しか考えられない、というのは、この問題に触れるとはっきり言えなくなる。こういう問題は一時棚上げしても構わない、次の世代は我々より、もっと知恵があるだろう。皆が受け入れられるいい解決方法を見出せるだろう。
と述べています。当時、この問題を軽く考えて、日本政府が放置したことが後々の尖閣問題につながっています。このときに、日中関係が冷え込んでも「日中双方に領土問題は存在しない」とはっきりさせるべきでした。

今から21年前の、1994年にフィリピンが実効支配していたミスチーフ礁(中国名: 美済礁)を中国が占拠して建造物を構築したことを、1995年2月フィリピン政府が公表しました。

当初は、建造物を構築するとはいっても、中国は今日のような埋め立ての技術を持っていなかったので、上記のようなものでした。

この両方の出来事に関して、当時のアメリカははっきりした態度を示しませんでした。本来であれば、サンフランシスコ講和条約にもとづき、日本と中国の間には領土問題は存在しないと、アメリカの意図をはっきりと中国に伝えるべきだったでしょう。

フィリピンの中国の建造物に関しても、戦後体制の秩序を乱すものとして、徹底的に糾弾すべきだったでしょう。

その後、尖閣での中国の領空・領海侵犯をしたときにも結局米国も煮え切らない態度で、特に中国を強く非難もせず、軍事的行動もとりませんでした。

フィリピンも同じことです。結局すこしずつ埋め立てて、拡張していたのを放置しておき、最近になって大掛かりにやり初めてから、はじめて強く非難し、軍事的行動に出ました。

米国は、以上のようなことは、日本やフイリピンのことであることから、独立国である日本や、フィリピンの主権を重んじたつもりなのでしょうが、ひとつ忘れていたことがあります。それは、米国は戦後体制の立役者として、戦後体制を脅かすものがあれば、それに徹底的に対峙して、守りぬく責務があります。

そのことをすっかり忘れていて、中国のやりたい放題を許容してしまいました。これでは、米国は戦後体制を守りぬく決意がないと中国側にみなされても仕方ないところがあります。

そうして、いまさらながら「100年のマラソン」に脅威を感じるような、感受性の鈍さは、何も今に始まったことではありません。第二次世界大戦直後には、当時のソ連が、米国とともにドイツと戦ったということで、当時のトルーマン大統領はソ連やスターリンを友人と思っていました。本当の世界の敵は、ヒトラーであり、スターリンであるということをすっかり忘れていました。

しかし、そうではなかったことが、その後の東西冷戦が示しています。

米国が、これからも戦後体制を守ることに消極的だというなら、日本も安全保証を根本から見直す必要があります。

それこそ、核武装なども自前でし、中国の言う悪魔にならなければならないです。とはいつつ、中国の論理は完全に破綻しています。

そもそも、中国は核保有国ではありませんか。自分で核を保有することは、普通で、日本が核武装すると「悪魔」になるというのでは、完全に論理が破綻した、ダブルスタンダードです。しかし、日本の核保有は中国にとっては、かなりの脅威なのでしょう。もし日本が核武装した場合、中国の想定は根本から覆され、「100年のマラソン」も見直しを迫られることになります。

「100年のマラソン」ではなく、「1000年のマラソン」になります。というより、事実上不可能になります。アメリカが戦後体制を守りぬくという確かな決意があり、中国がアジアで核を用いれば、アメリカも必ず報復するというのなら、中国は最初から「1000年のマラソン」に挑むということになり、そもそも最初から「100年のマラソン」などに挑戦しなかったことでしょう。

それに、中国では未だ民主化、政治と経済の分離、法治国家化が十分になされていません。そうして、このような近代化の遅れから、国内では、臓器売買や、ありとあらゆる弾圧行為やら、それこそ、悪魔的なことが今でも手広く行われています。これでは、共産党政府の正当性の根拠が疑われても仕方ありません。

そうして、人民の多くも、中国共産党の統治の正当性など本当は心の底では信じていません。

このような悪魔のような国中国の本質に気づき、アメリカは戦後体制を本気で守る気があるのでしょうか。今回の南シナ海では、武力対立も辞さないとい態度で臨むなら、その気があると見て良いでしょう。

しかし、あいかわらず、感受性が鈍く、危機感がないというのなら、日本は日本で、安全保障の問題を根本から見直すべきと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年11月9日土曜日

【スクープ最前線】北朝鮮、仰天メッセージの裏 首相をほめ殺して資金援助画策―【私の論評】北朝鮮への資金援助は強力な外交カードになり得る!しかし、最大のカードは日本の核武装である(゚д゚)!

【スクープ最前線】北朝鮮、仰天メッセージの裏 首相をほめ殺して資金援助画策



 朝鮮側から、日本政府筋に驚くべきメッセージが伝わってきている。「金正恩第1書記は、安倍晋三首相を評価している」「核問題も安倍首相と話し合いたい」というものだ。安倍首相は、拉致問題解決のために北朝鮮への制裁姿勢を崩していないが、金第1書記の思惑は何なのか。ジャーナリストの加賀孝英が衝撃情報を追った。

 北米ワシントンで6日、北朝鮮の核開発に関する、日米韓局長級協議が開かれた。日本から外務省の伊原純一アジア太平洋州局長、米国からデービス北朝鮮特別代表、韓国から韓国外務省の趙太庸(チョ・テヨン)平和交渉本部長が参加した。外務省幹部がいう。

 「現状は絶望的だ。朝鮮戦争でともに戦い、経済支援などで北朝鮮経済の命運を握る中国でさえサジを投げている。中国が北朝鮮に非核化を迫ったとき、金第1書記は『核保有は父、金正日総書記の遺訓だ』と言って無視し、中国に恥をかかせた。中国は今年、北朝鮮に毎年続けてきた『故金日成国家主席の生誕日(4月15日)の特別配給』の食糧支援を、一方的に打ち切った」。

・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・

 だが、旧知の公安関係者がこういう。

 「われわれは職務上、日本周辺のあらゆる電波を傍受している。昨年末の安倍政権誕生後、北朝鮮はあらゆる場で、安倍首相を名指しして『軍国主義極右狂信者』などと、執拗(しつよう)に罵倒していた」

 「ところが、飯島勲内閣府参与が今年5月に訪朝して、北朝鮮の姿勢は劇的に変わった。安倍首相を批判しなくなった。2020年東京五輪が決まったIOC総会でも東京に投票し、アフリカの3票まで東京支持でまとめた。明らかにメッセージを送ってきている」



 そして、こう続ける。

 「金第1書記は就任2年で、朝鮮労働党や政府、朝鮮人民軍の幹部218人のうち、44%にあたる97人を次々と入れ替えた。30人近い軍幹部を見せしめに銃殺し、軍の支配強化を図ってきた。だが、困窮極まる経済を立て直さなければ、政権崩壊は避けられない。巨額の資金援助ができる国はどこか。米国でも、経済破綻寸前の韓国でもない。日本しかない」

 実に興味深い。北朝鮮が日本に泣きついてきている。安倍首相の断固たる外交姿勢が効力を発したかたちだ。

 朝鮮半島の非核化と拉致問題の全面解決。これは日本のみならず世界が切望している。果たして、北朝鮮が同意するかどうか…。相手は平然と嘘をつく虚々実々の北朝鮮だ。安倍首相、絶対に油断してはならない。

 ■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍。一昨年11月、月刊「文藝春秋」で「尾崎豊の遺書・全文公開」を発表し、大きな話題となった。

【私の論評】北朝鮮への資金援助は強力な外交カードになり得る!しかし、最大のカードは日本の核武装である(゚д゚)!

北朝鮮の弾道ミサイル

北朝鮮の核は、日本やアメリカにとっても脅威ですが、忘れてはならないのは、中国にとっても脅威だということです。北朝鮮の核は、完璧に中国全土を射程距離内に収めています。これは、中国にとっても顕在的な脅威です。中国としては北朝鮮に対して核を撤去するように迫るのは当然のことです。

北朝鮮は、長い年月をかけて、かつては反共の砦だった韓国を凋落して、日本と離反して、中国側になびくように画策してきました。そうして、それは完璧に大成功したことがわかります。それは、最近の朴槿恵大統領の行動を見ていれば良く理解できることです。朴槿恵大統領は、本当は反日的態度をとりたくないのですが、今の韓国は北朝鮮勢力が大きくなっているので、反日的態度を取らないと政権を存続できません。そもそも、韓国では、昔は、反北朝鮮、反中国、反共ということで一致していたのですが、ごく最近では、反日、反米、親中、親北朝鮮というように変わってきています。

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん 拉致問題は、
日本では大騒ぎなのに、韓国ではあまり話題にならない

日本にも、北朝鮮、韓国、中国のスパイが潜入して暗躍していますが、北朝鮮から韓国にはかなりのスパイが入り込んでいます。容貌も、言葉も同じ、習慣なども似通った面があるので、かなりやりやすいですし、さらに多くの韓国人の支援者も存在しています。また、韓国から北朝鮮に拉致された人々の数も1000人以上にのぼるとみられますが、韓国社会はこうした北朝鮮による拉致問題に関心が薄いのが実情です。

この感心の薄さは、すでに韓国社会に北朝鮮勢力が根深く政界、財界、産業界にもかなり深く浸透していて、拉致問題が大きくならないように画策しているからであると考えられます。そうして、北側の韓国を凋落するという目論見はかなり成功しています。

おそらく、韓国は、今後経済的にも軍事的にも凋落して、北朝鮮の敵ではなくなることでしょう。北朝鮮にとっては、韓国の脅威がなくなるということで、かなり有利なことになります。

そうして、北朝鮮の次の狙いは、過去の韓国の日本からの格別の恩恵でもある、経済援助です。朴槿恵大統領は反日的態度をとり続け、日本から離反することで政権維持を図っていますが、それは日本からの経済援助を拒否することにつながります。では、それを肩代わりして、日本からかつての韓国が受けていた経済援助を肩代わりすれば良いと考えるのは、当然のことです。



日本としては、凋落していく韓国などもうどうでもいい存在なので、お付き合いなど止めても良いです。しかし、北朝鮮とはどうするのか、真剣に考える必要があると思います。

しかし、北朝鮮は韓国の凋落には易易と成功したものの、日本のそれも安倍総理の凋落にはかなりてこずると思います。なにしろ、安倍総理は「戦後体制からの脱却」を標ぼうし、安全保障のダイヤモンドを構想し、それに向かって着々と手を打ち、中国きりきり舞いさせています。

安全保障のダイヤモンド

そんな安倍総理を金が易易と凋落できるとは、思えません。

しかし、これは、日本にとってはかなり有利なことです。安倍総理は、北朝鮮に対して経済援助という新たな強力な外交カードを得たことになります。それも、何段階にもわけて、調整しながらかなりの影響力を行使することができます。



とにかく北朝鮮が、日本側に有利なことをすれば、段階に応じて援助をすることができます。相手が、離反するようなことをすれば、援助はストップです。

しかし、易易とこのようなことは実行してはならないでしょう。当面は、援助はせず完璧に干してから、相手の出方を観るということで、そこから細々と実行すべきです。

それから、一つ忘れてはならない大きな問題があります。それは、やはり、北朝鮮が曲がりなりにも核を保有しているということです。日本ではなぜか、日本が核武装することを禁忌として、議論することすら忌むべきこととされていますが、はっきり言えば、日本が核武装しない限り、拉致問題なども解決できまぜん。そうして、北朝鮮との外交交渉も結局はうまくはいかないです。

ここはひとつ、まずは、北朝鮮を資金援助をちらつかせ、凋落しつつ、日本もいずれ核武装するとして、国内でまともな論議をして、いずれ核武装することが必須になると思います。無論、核兵器を使うなどということを提唱ているわけではありません。あくまで抑止力ということで持つことを議論すべきです。

抑止力として核を持った場合、それだけて、北朝鮮そうして、中国も日本の敵ではなくなります。なぜなら、日本はイージス艦等により核兵器を迎撃できる能力がありますが、中国・北朝鮮にはそれがありません。

2012/9月インドの核搭載可能中距離ミサイルの発射実験は成功した

日本が核武装をするとなると、多少の年月が必要ですが、日本国内で核武装論議を禁忌とせずにまともに取り組むことになれば、これだけでも、中国・韓国には脅威です。

無論、私も核武装など本当はすべきではないことは、重々承知しています。反対派の言うことも理解できます。しかし、世界の現実は、甘くはなく、残念ながらお花畑ではありません。こういう現実を踏まえた上で、日本核武装論を論じているわけです。



少なくとも、日本国内で、日本核武装論が堂々と論じられ時がくれば、「戦後体制からの脱却」への道が大きく切り開かれることになると思います。金正恩にとっても、かなりの脅威になると思います。そうして、日本は新たな強力な外交カードを手にすることができます。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年5月26日日曜日

インド洋に展開し始めた中国海軍の原子力潜水艦インド海軍はどう対応するか?―【私の論評】平和ボケ諸兄!諸姉!中国の核は日本に向けられている事実を忘れるな!!インドの智慧を見習え!!

インド洋に展開し始めた中国海軍の原子力潜水艦インド海軍はどう対応するか?

インドの潜水艦
日本と中国、インドによる外交合戦が活発になっている。5月4日には日本の麻生太郎副首相兼財務相がインドのデリーで、日印の協力関係に関する講演を行った。その中で以下の3点について明確な意思を述べている――1)日印はほとんど「同盟」関係になっている、2)海洋安全保障面で関係を強化する、3)武器輸出三原則を緩和し、かつ、集団的自衛権を行使できるようにして、関係を強化する、ことである。以前より深く踏み込んだ発言で日印関係の将来像を示したものと言える。

5月9日には、インドのサルマン・クルシード外相が訪中した。20日には中国の李克強首相が訪印した。そして27日、インドのマンモハン・シン首相が訪日し、日印の安全保障協力を進めようとしている。天皇陛下の訪印も控えている。

インドに圧力をかける中国軍

そんな折、インド国防省のあるレポートがリークされた。これによると、同省は2012年、中国海軍の原子力潜水艦が、インド洋で活発に活動し始めたことを警告している。その証拠として、中国海軍の原潜がインド洋周辺で、潜航中に22回の通信を行ったことを指摘した。中国海軍が領海外で行った通信は、2007年は6回、2008年には12回程度しかない。このうち何回かはインド洋周辺と考えられるが、その程度であった。インド洋周辺だけで、しかも2012年だけで22回というのは明らかな増加だ。中国海軍がインド洋においても情報収集目的のパトロールを開始したことを示している。

インド洋には日本のシーレーンがある。日本は2001年以来、インド洋に護衛艦を派遣し続けてきた。現在でも海賊対策として続けており、11年以上になる。事実上、シーレーンをパトロールして努力してきたのだ。そのインド洋において中国軍の潜水艦が自由に活動するようでは困る。日本としては、インド海軍にもっと努力してもらいたいところだ。

………………<中略>…………………

インドは対抗する

インドは中国の挑戦に決然と立ち向かうだろうか。実力で明らかに上回る中国は、インドにとって恐るべき存在と言える。真っ向からぶつかるのは、インドにとって損である。

しかしインドは3つの理由で中国の挑戦に対抗する可能性が高い。1つは、インドがインド洋を自分の海と考えていることだ。インドに行くと「インド洋はインドの海ではない(The Indian Ocean is not Indian Ocean)」という英語のジョークを聞くことがある。何が面白いのか。日本海が日本の海でないのは当たり前だ。しかしインド人は、インド洋をインド人の海のように感じている。そして「インドの海」を公共の利益のために提供している、と思っている。その「モラルが高くて大国らしいインド」の姿に誇りを感じるから、笑うのである。

つまり、このジョークの存在そのものが、インド人がインド洋を自らの縄張りとしていることを示している。だから、そこに武器をもって侵入する国との対決には躊躇することがない。冷戦時代はインド洋に展開したアメリカ海軍にも対抗しようとした。中国が縄張りに入れば、インドは対決するだろう。

第2に、インドは駆け引きに強い。中国が得意とする強圧的な外交に対して、上手に程よく対抗する外交センスがある。去る4月中旬に中国軍がインドに侵入してテントを設置し始めた時も、上手な対応をした。

これは、中国軍の30~50人の部隊が、国境(実効支配線)を19キロも越えて3週間近く居座ったものである。このような明確な侵入は1986年以来であった。しかし、インドは過度なエスカレーションを起こすこともなければ、大きな譲歩をすることもなかった。5月5日夜、中国軍は撤退した。

そして第3にインドの方が中国よりも優れた点がある。それは、味方になる国が多いことだ。中国の強圧的な行動を支持する国はほとんどなくなっている。中国がインドに強圧的に接すればするほど、日本やアメリカ、東南アジア諸国やオーストラリアはインドを支援するようになる。その結果、中国は南にも東にも気を配らなければならない。包囲される危険が増していくのだ。

第一次世界大戦の時も、第二次世界大戦の時も、冷戦の時も、勝った側の国の数は、負けた側の国の数よりも多かった。インドの味方が多いということは、つまり、インドが中国に勝つ可能性があることを示唆しているのである。

先に紹介したインド国防省のレポートは、今後3年の間に、中国とインドとの間でインド洋を巡る競争が激化すると指摘している。激化するかもしれない。しかし激化することを恐れず、インドは中国に対抗し続けるものと考えられる。インドで最大の発行部数を誇る新聞タイムズ・オブ・インディア誌は5月5日、次の記事を掲載した。「マンモハン・シン首相は日本滞在期間を延長、中国に強いメッセージを送る」(注2)。4月中旬以来の中国軍侵入事件の最中である。まさに危機の最中、インドは日本とともに中国に立ち向かう姿勢をみせたのである。

【私の論評】平和ボケ諸兄!諸姉!中国の核は日本に向けられている事実を忘れるな!!インドの智慧を見習え!!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、この記事では、まさに危機の最中、インドは日本とともに中国に立ち向かう姿勢をみせたことを高く評価しています。私も、高く評価します。インドは、東京裁判のときのパール判事にもみられるように、アジアを列強の侵略から守るため、日本は防衛戦争をしたのであり、日本に戦犯などいないという判断をした、親日国です。

チャンドラ・ボース氏の障害を描いたインド映画のポスター

インド建国の父たちの一人、チャンドラ・ボース氏が、戦争中に日本に来て、東京で、ビハーリー・ボースやA・M・ナーイルらと合流した後、ビハーリー・ボースの後継者としてインド独立連盟総裁とインド国民軍最高司令官に就任し、その後日本の支援により同年10月21日にシンガポールで自由インド仮政府首班に就任。同年に行われた大東亜会議にオブザーバーとして参加しました。

その後チャンドラ・ボース率いるインド国民軍は、インドの軍事的方法による開放を目指してビルマのラングーンに本拠地を移動させ、さらに1944年に日本軍とともにインパール作戦に参加したことを皮切りに、連合軍と主にビルマで戦いました。

1943-44年,日本軍とともにインド独立のために戦った自由インド軍の将兵

なお、ドイツのインド旅団、すなわち自由インド軍団は、チャンドラ・ボースの日本への脱出後も欧州戦線でドイツ軍側で活動していた。また、当時の日本の首相である東條英機はチャンドラ・ボースを高く評価し、たびたび会談していた。東條自身、チャンドラ・ボースの東亜解放思想を自らが提唱する大東亜共栄圏成立に無くてはならないものだと考えていた。

日本の敗戦により、日本と協力してイギリスと戦いインド独立を勝ち取ることが不可能となった。ボースは東西冷戦を予想し、イギリスに対抗するためソ連と協力しようとし、日本軍関係者の協力を受けて東京経由でソ連へ向かおうとした時、台湾の松山飛行場で搭乗していた九七式重爆撃機が離陸に失敗した事故により死去したとされています。

インド側では、日本が大東亜戦争をしたおかけで、インドの独立は40年ははやまったと評価しています。私もそう思います。私自身、日本は大東亜戦争には勝ったと思っています。なぜなら、大東亜戦争後に、列強は、アジアの独立を認めざるを得なくなったからです。この独立は、大東亜の理想であり、その理想を実現したのですから、日本は勝ったということです。

まさに、日本は、 肉を切らせて骨を断つということわざ通り、自ら敗戦という憂き目に遭いながらも、大東亜の理想を実現したのです。もし、あのとき日本が、列強の圧力に屈して、立ち上がらなければ、アジア諸国も、日本も、列強の植民地か属国になっていたに違いありません。

中国でさえも、毛沢東は、日本が戦争をしてくれたことを感謝していたといわれています。これについては、このブログの過去の記事に掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
「トラは解き放てばオリに戻らない」 中国で革命起きるのは時間の問題か―【私論評】将来の中国の教科書には、「日本は、本当に正義の味方だ」と記載されるべきだ!!
毛沢東肖像画

詳細は、上の記事をごらんいただくものとして、以下にその抜粋をコピベさせていただきます。
そもそも、毛沢東は、日本に感謝していたという歴史的事実があります。これには、いろいろな見方がありますが、抗日戦争史の専門家・張振鵾(こん)氏は、『日本軍は国民党との正面戦場において攻撃を起こしては、国民党軍を打ち負かし、占領地を拡大していったため、毛沢東はこれに対し日本に「助けられた」と高く評価した』と分析しています。そうして、毛沢東の見方は正しく、それに、現実にそうだったと考えられます。

もし、日本が戦争をしなかったとしたら、今日の中華人民共和國はなかったでしょう。どうなっていたかはわかりませんが、外面は独立を保っているように見えても、ヨーロッパ列強の属国に近いような存在になってなっていたと思います。朝鮮半島も、そのような存在か、もしくは、中国に併合されていたと思います。それに、インドもイギリスの統治が続いていたかもしれません。他の東南アジアもその可能性が高いです。
 本来、日本は、中国や韓国などに感謝されてしかるべきなのに、近年では、まるで日本が、これらの国々に一方的に侵略して、陵辱でもしたような言い方をされます。これでは、まさに恩を仇で返すを地で行ってるようなものです。

結局は、戦勝国による日本弱体化政策の尻馬にのり、直接戦争に参加しなかった、中華人民共和国や、北朝鮮や韓国が、日本を貶めて、おこぼれに与ろうとしたということです。

さて、話が少し逸れてしまいましたので、本題に戻します。上の記事の中でも語られているように、インドは、中国の圧力に屈することなく、勝つとみられます。その理由は、上の記事でも解決されていますが、一つ大事なことが抜けています。

それは、インドが核保有国であるということ自体です。そうして、核不拡散条約があるなか、アメリカはインドの核兵器保有を実質的に認めているということです。これ抜きに、インドが中国に勝つとはっきり言い切る事はできないと思います。無論、この記事では、インドがアメリカから認められた、核保有国であることそのものは、前提条件として書かれているのでしょうが、それにしても、インドがアメリカから認められた、核保有国であることは、いくら強調しても強調しすぎるということはないでしょう。

今年1月に弾道ミサイルを海中から発射することに成功したインド

もし、インドが核兵器を持っていなかったとすれば、中国は最終的には、インドを核攻撃すると威嚇することができます。しかし、インドが核武装しているため、中国はその手をつかうことはできません。なぜなら、核攻撃すれば、自らも返り討ちにあうことは必定だからです。だから、原潜など使うことはあっても、核兵器はつかうことはなく、通常兵器で立ち向かうしかないわけで、そうなると、インドが勝つということです。

それにしても、インドの核保有は、アメリカが認めています。こんなことは、従来はとうてい不可能だと言われていましたが、インドは現実にアメリカに核保有を認めさせました。これについても、このブログの過去の記事に掲載したことがありますので、そのURLを以下に掲載します。
【中国人船長釈放】インド、“中国脅威論”を裏付ける―世界最大の民主国家インドはなぜアメリカ公認核保有国になることが出来たのか?インドの智慧を見習おう!!
これも、詳細はこの記事をご覧ただくものとして、以下に要点を抜粋させていただきます。
実はインドははやくから核保有国でしたが、それをアメリカは認めていませんでした。アメリカとてしは、インドに核保有を認めてしまえば、他の国にも認めざるをえなくなるという考えがあるため、世界中の人々は、アメリカは永遠にインドの核保有を認めないだろとうと考えていましした。そんなことは、絶対にあり得ないと信じていました。

ところが、2006年にアメリカとインドの間で、民生用核協力協定が合意されました。民生用とはいえ、核拡散防止条約に署名せず、74年と98年に核実験を実施し、各国の制裁で孤立してきたインドにとっては、大きな支援となりました。この合意で制裁は事実上解除され、各国からの原発開発技術支援や核燃料輸入に道が開けました。しかも、核兵器の保有を禁じるといわけではありません。実質上これによって、アメリカはインドの核兵器保有を認めたということです。

このことに関しては、NHKスペシャルの「インドの衝撃」の中でも扱われていましたが、結局は、インド自身の努力、それに、インド系アメリカ人の強力や、用意周到なロビイスト活動によって実現したものです。このように、従来は考えられなかったようなことが、実現されているのです。
さて、このようなインドの努力に比較すると、日本はまだまだです。しかし、インドが中国の核の標的になっているように、日本も中国の核の標的になっています。それについては、以下の動画をご覧下さい。



この動画、時間のない人のために、以下に内容を説明しておきます。
●中国の核ミサイルは日本に照準されている

突然の核攻撃も「想定外」とは決していえない。

中国の中距離弾道ミサイルが日本に照準を合わせて配備されていることは、今から11年­前の2000年に米国政府関連機関の報告書に明記されていることが報道された。

これら日本向けミサイルはほとんどが通常弾頭装備用だが、一部には核弾頭装備の可能な­ミサイルもあるという。

2009年5月の、読売新聞の報道では、中距離ミサイルを、沖縄の米軍基地や日本の主­要都市に照準を合わせて配備していると報じている。

中国は北朝鮮との国境近くにミサイル基地があり、車両で移動できる射程1800キロの­弾道ミサイルなど24基の弾道ミサイルが配備されている。

また、防衛省などの資料によると、中国は現在、少なく見積もっても核兵器が搭載可能な­射程7000~1万3000キロの大陸間弾道弾26基、同1700~5000キロの中­距離弾道弾55基を配備し、射程7200キロの潜水艦発射型の弾道弾の配備も進んでい­る。

また、核弾頭は120~200個に上るとみられている。

ようするに、中国本土からも、太平洋の原子力潜水艦からも、日本全土が常に核ミサイル­で狙われているということである。

平和ボケと言われるわが国だが、政府や国会議員の中に、この状態を脅威だと真剣に感じ­ている閣僚や議員がどれだけいるだろうか。
海上自衛隊のイージス艦により、弾道ミサイルの迎撃実験の成功が報告されている­が、同時に多数のミサイルが飛来した場合に、全てのミサイルを100%迎撃できるだろ­うか。

福島第一原発事故に際して、多くのメディアや反原発論者が、「想定外では済まされない­、最悪の状況を想定するのが危機管理だ」と声高に責め立てていた。

それならば、北朝鮮をはじめとして、確実に核ミサイルを発射できる中国が、日本に照準­を合わせている現実に対して、突然の専制核攻撃も想定しておかなければならない。

中国の原子力潜水艦は、アメリカ空母の鉄壁の防御をすり抜けて、探知されることなく、­空母の鼻先に浮上した実績を持つ。

首都東京ののど元に、核ミサイルが突きつけられていると想定すべきである。

国籍不明の潜水艦から核ミサイルが発射されたならば、責任の所在さえ明らかにできる保­障はないのだ。

ましてや、相手国が判明したからといって、日本は敵国の本土を報復攻撃できない。

安保条約をたのみに、アメリカが報復してくれるという期待は、あくまでも、核攻撃が現­実のものとなっていない段階での、机上の理論でしかない。

アメリカが日本が受けた核攻撃の報復を行うということは、アメリカの本土が核ミサイル­で攻撃されることを意味する。

核の抑止力は、くしくも、この段階で機能してしまい、アメリカが報復を行うとは考えに­くい。

ようするに、日本は依然として核攻撃に対しては、全くの無防備だと言える。

北朝鮮が核ミサイルを実戦配備する確立が高まっている今、この問題について、真剣に議­論し、破局を回避するための戦略と、決断力と、実行力を培っておくべきである。

戦争を放棄するということは、とても複雑で、困難と、犠牲を覚悟しなければならない。

わが国自身が、真珠湾攻撃という「宣戦布告をしないままでの先制攻撃」をした歴史を持­っている。

何が起きても「想定外」とは言えないのだ。

青山繁晴氏など、心ある論客諸兄からの、追及を求める。

非常にわかりやすい内容なので、時間に余裕のある方は、是非ご覧になって下さい。なお、上の記事で、「中国の原子力潜水艦は、アメリカ空母の鉄壁の防御をすり抜けて、探知されることなく、­空母の鼻先に浮上した実績を持つ」と掲載されていて、中国の潜水艦、原潜の能力が高いように感んじられる、記載がありますが、これはあまり正しいとはいえません。

中国核兵器

日本の大戦哨戒能力の実力は、アメリカをも凌駕していて、中国の潜水艦がどこにいるかすぐに発見出来ます。それとは、対照的に、日本の潜水艦は原潜こそないものの、工作技術がかなり進んでいるため、音がほとんどせず、中国は補足できません。これとは、対照的に、中国の潜水艦も、原潜も、工作技術があまりにお粗末なので、まるで、ドラム缶をガンガン叩きながら、水中を走ってるようなもので、すぐにソナーで発見されてしまいます。

これに関しては、本日ソナーで漁網の被害があったなどという記事もありました。
 沖縄近海で漁網被害 背景に“潜水艦”か
漁網の被害にあわれた方は、お気の毒だとは思いますが、日本の海上自衛隊も米国も、中国潜水艦のソナー音を集めているということです。これを一度集めると、ソナー音は、個々の潜水艦ごとに違うので、どの潜水艦がどのような行動をしているのか、把握できます。少しでも、軍事的に有利なろうとして、努力しているのです。ちなみに、中国の潜水艦、原潜ともにアメリカも、日本もすぐに把握できます。しかし、これとは対照的に、中国は日本の潜水艦のソナー音をほとんど把握できません。これでは、最初から勝負が決まったようなものです。

おそらく、今の中国海軍の実力では、日本の海上自衛隊に勝つことはできません。 本気で戦えば、日本の潜水艦などの位置はほとんど見ることができず、あっという間に海の藻屑ときえてしまうことでしょう。戦う前から、勝敗は決まっているようなものです。目の見える人と、見えない人との格闘のようなものです。


水着姿で反日活動をする人たち。こうなると、意味不明です。先日の韓国反日水着と同レベルです。

しかし、これだってどうなるかわかりません。10年、20年たてば、逆転するかもしれません。そんなこともあり、日米安全保障条約があることから、いますぐにどうということはないです。しかし、将来はどうなるかわかりません。10年、20年たっても、日本人が平和ボケで、これをまともに考えなかったら、その時は、中国にしてやられるかもしれません。

インドがやったように、日本も核武装をして、アメリカにそれを認めさせるという選択肢もあるわけです。確かに現時点では、途方もなく難しいことのように考えられますが、かつてのインドでもそのような考えられていたのに、インドは、これをやり遂げています。日本だって、やりようによってはできないことではないと思います。日本は、インドの智慧を見習うべきです。これを、全く議論せずに、平和憲法を維持し、核武装も最初から忌避して何も考えないとなれば、日本は、とんでもない脅威にさらされるかもしれません。今のうちから、良く考えて、どの道に進むかの論議は重ねるべきです。この日本には、左右、上下にかかわらず、どの位置にいる人も平和ボケになっている人が多いです。

こんなことでは、将来中国にしてやられても「想定外」というしかなくなります。それに、北朝鮮は、最近日本になびいるようですが、これとて、どうなるかなんてわかったものではありません。その時の都合で、また振り回されるようになることも十分考えられます。そうして、北朝鮮は、核ミサイルを切り札にしようとしています。そんなときに、日本が平和ボケでいて良いはずがありません。せたしは、拉致問題も、結局は日本が核武装するか、あるいはその覚悟をして準備を始めるかくらいのことをしなければ、とても、解決できるものではないと思います。想定内の危機は、予め対策を考えておくのが、正しいリスク管理のありかたです。

だからといって、安倍総理にすぐ何とかすべきなどと攻撃するような、偽装転向コミンテルンのような真似をするつもりはありませんが、日本人が今から、平和ボケを直しておいて、将来的に核武装のことを語ることをタブーとしないようにしておく必要はあると思います。そう思のは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?

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