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2019年9月18日水曜日

放置は禁物、韓国政府代表が米国の新聞で日本を攻撃―【私の論評】歴史修正をしているのは韓国である(゚д゚)!

放置は禁物、韓国政府代表が米国の新聞で日本を攻撃
事実を無視して捻じ曲げる韓国外務省報道官

米国ニューヨークの高層ビル群。米国で韓国の広報活動が活発化している

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

 日韓対立が激化するのに伴い、韓国の米国に向けた広報活動が活発となってきた。

 9月上旬、韓国外務省の報道官が米国の大手新聞への寄稿で、今回の日韓の衝突は結局は日本が「朝鮮半島の違法な植民地化への責任を認めていないために」起きたと主張した。また、日韓両国対立の真の原因は「日本の歴史修正主義であり、過去を反省しないこと」だとも非難した。

 外務省報道官によるこの投稿は、米国をなんとか味方につけようとする韓国の年来の告げ口外交の典型と言えそうである。日本側としても、こうした「告げ口」を封じるための米国向けの広報活動が必要だろう。

「問題の核心は日本の歴史的な修正主義」

 韓国外務省の金仁澈(キム・インチョル)報道官は米国大手紙ウォール・ストリート・ジャーナル(9月8日付)に日本政府を非難する記事を投稿した。記事のタイトルは「日本は韓国との合意を守っていない」である。金報道官は同記事でこのところの日本と韓国の戦時労働者や慰安婦問題をめぐる対立について、以下のように主張していた。

韓国外務省の金仁澈(キム・インチョル)報道官

・韓国は1965年の日韓請求権協定を忠実に守ってきたし、それを破る意図もまったくない。韓国大法院は同協定を守りつつ、日本による違法な植民地統治と侵略戦争に直接関連づけられる強制労働の犠牲者たちが受けた損害は、同協定の対象には含まれないことを指摘した。

・日本はこの協定締結への長い交渉の過程で、朝鮮半島の植民地化への法的責任を認めることを拒否してきた。韓国側は日韓請求権協定を保持しながら大法院の判決を履行する方法を探ろうと努力してきた。だが、日本側は対話を拒み、貿易面での報復措置をとった。

・この問題の核心は日本の歴史的な修正主義であり、過去を完全に反省しない態度である。

事実を無視し、捻じ曲げる報道官

 日本の朝鮮半島統治の期間中に起きた韓国側の「被害」や「犠牲」への賠償請求は、1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決された」と規定されている。だが金報道官の主張はそれを無視する形となっていた。

 しかも、日本側が韓国大法院の判決を違法であるとして、今年(2019年)1月に日韓請求権協定に基づく韓国政府との協議を要請したにもかかわらず、韓国政府は協議の要請に応じなかった。金報道官はそのことも無視し、むしろ事実を曲げていた。

 さらに、大法院判決を受けて原告が日本企業の財産差押手続を進める中、韓国政府は何の行動もとらなかった。そのため日本政府は今年5月に日韓請求権協定第3条2に基づく仲裁付託を韓国政府に通告し、仲裁の手続を進めた。しかし韓国政府は応じなかった。そのことにも金報道官の投稿は触れていなかった。

 要するに金報道官がウォール・ストリート・ジャーナルに投稿した記事は、今回の日韓対立は日本側が朝鮮半島の植民地支配の過去を反省せず、その歴史を歪めていることから起きたのだ、とする一方的な主張だった。

「反論」になっていない牽強付会の主張

 こうした韓国側の勝手な主張が、米国で最大部数を有する主要新聞になぜ掲載されたのか。

 実は金報道官の寄稿は、同じウォール・ストリート・ジャーナルの8月23日付に載った日本外務省の大菅岳史報道官による投稿への反論の形をとっていた。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは8月3日付社説で日韓対立問題を取り上げ、日本政府の韓国に対する貿易面での優遇措置撤回を「保護貿易主義的な外交がグローバルに広がる」として批判していた。その社説に対して大菅報道官は日本の立場を説明し、日本の対韓措置が決して「保護貿易主義的な外交」ではないことや、元戦時労働者問題での韓国側の動きに対する「報復」でもないことを主張していた。

 金外務省報道官の投稿は、その大菅報道官の投稿への反論だった。だが、問題はまったく論理的な「反論」になっていないことである。韓国側は、日本の対応が「保護貿易主義」「報復措置」かどうかという論点をあえて飛び越し、今回の日韓対立はそもそもが「日本側の違法な植民地支配」や「歴史修正主義」「過去を反省していないこと」に原因があるのだという牽強付会の主張を、米国で広げる動きに出たというわけだ。

日本に足りない広報活動

 すでにこの連載コラムで伝えたように、韓国政府は米国の首都ワシントンにある「韓国経済研究所(KEI)」などを使い、シンポジウム開催や論文発表、あるいは同研究所所属の専門家の発言などを通じて韓国側の主張を米国で広める広報活動を展開している。

 一方、日本政府はワシントンの「日本広報文化センター」やロサンゼルスの「ジャパン・ハウス」という立派な対米広報施設を持ちながら、今回の日韓対立に関してはなんの広報・宣伝活動も行っていない。

 この違いのせいか、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど米国の大手紙では、現在の日韓対立について「そもそも日本側の苛酷な韓国統治から生じた事態」とするような記述が多い。韓国外務省の金報道官のウォール・ストリート・ジャーナルへの投稿とまったく同じ趣旨である。

 日本側としては、そうした記述を否定し、韓国側の一方的な主張の広がりを防ぐ広報活動がぜひとも必要とされるだろう。

【私の論評】歴史修正をしているのは韓国である(゚д゚)!

韓国は、日本が歴史修正主義であるかのような主張をしていますすが、これは全く出鱈目です。韓国のほうが、歴史修正主義です。

韓国はことあるごとに自国を「第2次大戦の戦勝国である」と主張し、学校の教科書でも「韓国人は連合軍の一員として日本と戦った」と教えています。しかし、そのような事実はありません。それどころか、事実は全くその逆です。

日米開戦に至るまで、朝鮮の人々は日米交渉を固唾をのんで見守り、米国の一方的要求に切歯扼腕(せっしやくわん)しました。「米英撃つべし」の声が日増しに高まり、1941年12月8日、真珠湾奇襲が報じられると、彼らは内地の日本人に勝るとも劣らぬほど熱狂し「聖戦完遂」に立ち上がりました。

同月14日には、朝鮮の人々による朝鮮臨戦報国団全鮮大会が開催され、戦後商工大臣になった詩人の朱耀翰(チュ・ヨハン)は次のように訴えました。

朱耀翰(チュ・ヨハン)氏

「正義人道の仮面を被り、搾取と陰謀をほしいままにしている世界の放火魔、世界第一の偽善君子、アメリカ合衆国大統領ルーズベルト君」「しかし、君らの悪運は最早尽きた」「一億同胞…なかんずく半島の二千四百万は渾然一体となって大東亜聖戦の勇士とならんことを誓っている」

こうして大東亜戦争が始まると、特別志願兵募集に朝鮮の若者が殺到した。42年には、採用数4077人に対し、25万4273人が応募している。適齢期の健康な男子の大半が志願したことになります。朝鮮は儒教国家であり、応募するには父母、親族の許しが必要でした。大東亜戦争へ対する朝鮮民族全体の圧倒的な支持があったことがうかがわれる数字です。

このような高倍率を突破して合格した青年たちは、当然ながら優秀であり勇敢でした。38年に志願兵第一期生として入隊した崔慶禄(チェ・ギョンロク)はニューギニア戦線で一個小隊を率いて米軍に切り込みをかけ、全身に被弾しました。


部下の出田上等兵に担がれて後退し、新兵当時から彼に目をかけていた参謀長の小野武雄大佐がこれを発見しました。「彼を死なせては陛下と朝鮮人民に申し訳がたたん」と叫んで手厚く後送し、ようやく一命を取りとめた。(=出田上等兵はその場で絶命、小野大佐も戦死しました)

崔慶禄は戦後、外交官となり駐英、駐日大使などを歴任しています。駐日大使着任時には、天皇陛下に信任状を奉呈する際、通常10分のところ、かつての大元帥陛下と切り込み隊長は40分にわたって話し込んだといいます。万感の思いがこみ上げたのではないでしょうか。

大東亜戦争で、朝鮮の人々はよく戦いました。軍人と軍属合わせて合計24万人あまりが前線に赴き、アジアの植民地を解放するために日本人と生死をともにしました。

このような詳細までは、知らなくても、前後しばらくの間は、日本人も韓国人もこのような事実の概要は知っていました。知っていたというか、自ら体験していました。それは、子供の代にも受け継がれました。

そのため、少なくとも、現在70歳以上の人たちは、このような歴史を日本人も韓個人も共有していました。だから、これらの人たちが多数行きていた戦後まもなくからしばらくまでは、韓国が歴史修正主義的なことを主張しても、それを日本でも韓国でも社会が受け入れませんでした。

ところが、1990年代から様子が変わってきました。このように歴史を正しく継承してきた人たちが大勢亡くなっため社会の中では少数派になってしまいました。

韓国の歴史修正主義が始まったのは、このあたりからです。さらに、体系的、組織的な反日教育もはじまりました。現在のものごころついた世代以上〜30歳台くらいまでの若い世代が、反日教育を受け、現在に至っています。

私は、このブロクでは、韓国は日本にとって無視すべき国としていますが、無視と放置は違います。無視とは、存在価値を認めないこと、あるいは、あるものをないがごとくみなすことをいいます。放置とは、そのままにしてほうっておくこと。所かまわず置きっぱなしにしておくことです。

韓国が日本に対して歴史修正をし続けるのであれば、このことについては、放置するわけにはいきません。韓国を無視するためにこそ、放置は禁物なのです。

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2017年8月29日火曜日

【北ミサイル発射】日本列島通過 北海道襟裳岬沖の東1200キロに落下 「これまでにない深刻かつ重大な脅威」 安倍晋三首相 日米電話首脳会談開催 国連安保理に緊急会合を要請―【私の論評】北朝鮮を放置すれば中国、ロシアのアジアでの覇権を強めることに(゚д゚)!



 菅義偉官房長官は29日午前、緊急記者会見し、北朝鮮が同日午前5時58分ごろ、北朝鮮西岸から弾道ミサイル1発を北東方向に向けて発射し、北海道・襟裳岬上空を通過した後、6時12分ごろ、襟裳岬東方約1180キロメートルの太平洋上に落下したと推定されると発表した。落下地点は日本の排他的経済水域(EEZ)の外側で、日本の領域内での落下物や付近を航行する航空機や船舶などへの被害は確認されていない。政府はミサイルの破壊措置は実施しなかった。

 飛行距離は2700キロ、最高高度は約550キロと推定され、日本海上空で3つに分離した可能性があるという。

 小野寺五典防衛相は防衛省で記者団に対し、今回のミサイルの飛行時間が約14分間だったと明らかにした上で、5月14日に発射された中距離弾道ミサイル「火星12」の可能性があるとの見方を示した。

 菅氏は緊急記者会見で「繰り返される北朝鮮の度を超した挑発行動を断じて容認できない」と北朝鮮を強く批判。外交ルートを通じて厳重に抗議し、もっとも強い表現で非難したことを明らかにした。

 政府は午前7時過ぎから、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)の関係閣僚会合を開き、対応を協議した。

 会合後、安倍晋三首相は記者団に対し「わが国を飛び越えるミサイル発射という暴挙は、これまでにない深刻かつ重大な脅威であり、地域の平和と安全を著しく損なうものだ」と述べ、国連安全保障理事会に対し緊急会合の開催を要請する考えを示した。

 首相は「政府としてはミサイル発射直後から、ミサイルの動きを完全に把握しており、国民の生命を守るために万全の態勢をとってきた」とも語った。

 さらに安倍首相は午前9時20分過ぎから米国のトランプ大統領と会談し、北朝鮮への対応をめぐって協議した。

 日米韓の3カ国はミサイル発射を受け、国連安全保障理事会の議長国エジプトに、緊急会合の開催を要請した。安保理は米ニューヨークの国連本部で29日午後(現地時間)に開催する方向で調整している。 

 北朝鮮による弾道ミサイルの発射は今年13回目。北朝鮮が発射したミサイルが日本の上空を通過したのは、昨年2月の沖縄県上空通過を含め5回目となる。

【私の論評】北朝鮮を放置すれば中国、ロシアのアジアでの覇権を強めることに(゚д゚)!

今朝は皆さん、結構早起きしたのではないかと思います。私も、携帯電話でJアラートの警告音が聴こえたので、こちらは札幌ということもあるので、もしもに備えてすぐに起き地下に非難しました。本当に腹立たしいことです。

北朝鮮にこれだけ挑発されたのだから、米国はもう実力行使すべきでしょう。なぜ、先制攻撃しないのか不思議です。

トランプ大統領は、「もしグアムになにかあったら、北朝鮮に大変な惨事が起きる」「北朝鮮がグアムやアメリカの領土、同盟国に対して事を起こせば、真に後悔することになる。ただちに後悔するだろう」などと語っていますが、はたしてこれは本気なのでしょうか。

今回のミサイル発射も、もし本当に北がグアム周辺にミサイルを撃ったとしたら、トランプ氏は、北に本気で軍事行動を起こす気があったのでしょうか。

安倍総理はアメリカのトランプ大統領とおよそ40分間電話で
会談し、北朝鮮にさらなる圧力をかけていく方針で一致した 
もし、このままアメリカが北の核・ミサイル開発を無視し続け、オバマ政権の時のように、威勢よく非難はするものの、その他に何もしないとしたら何が起こるのでしょう。そうして、北朝鮮に対する軍事行動を永遠にためらい続け、ついに北がワシントンに届くICBMを完成させ、実戦配備したらどうなるのでしょうか。

それは2年以内になるといわれていますが、本当にそうなったときは、完全に手遅れです。北がいくらSLBMと戦略爆撃機を持っていないないとしても、ある程度の「相互確証破壊」は成立してしまうことになります。

ちなみに「相互確証破壊」とは、核戦略に関する概念・理論・戦略のことです。 核兵器を保有して対立する2か国のどちらか一方が、相手に対し核兵器を使用した場合、もう一方の国が先制核攻撃を受けても核戦力を生残させ核攻撃による報復を行うことです。

そうなると、その先は、何が起ころうとアメリカは北と戦争がかなりしにくくなります。

そうなれば、アメリカの権威は完全に失墜します。アメリカの世界覇権に穴が空き、パックスアメリカーナは消滅。世界中の反米国国はもとより普通の国家まで、北朝鮮がやったことを「学習」することになります。

多くの国が、「この世界は結局力だ。核を持った者が勝つ」と認識することになります。こうして、現在でも有名無実になっているNPT(核兵器の不拡散に関する条約)体制は完全崩壊します。

そうなってしまえば、世界は、まさに弱肉強食の世界になってしまいます。 核保有国の天下となり、世界から「公正」「正義」「自由」「人権」などという価値観はなくなり、「法と秩序」は消滅します。

トランプ大統領には、こうしたことに対する自覚や、これを本気で防ごうという責任感は、あるのでしょうか。

北朝鮮とアメリカに相互確証破壊が成立すると、アメリカは北の核を事実上容認してしまうことになり、日本に対するアメリカの核の傘は自動的に消滅することになります。なにしろ北が核で日本を脅かしても、アメリカはいままで以上に手出しができなくなります。日米同盟は無力化する可能性もあります。

そうなれば、金正恩のやりたい放題です。日本は北朝鮮に土下座外交をするしかなくなります。経済制裁などとんでもないことになります。脅かされてもバックにアメリカがいないのですから、従うしかなくなります。韓国も同じです。

そうなると、中国も北朝鮮と同じ態度をとることになります。尖閣など、あっと言う間に中国領になるでしょう。日本は、尖閣どころか、沖縄本島さらには西日本まで、中国の脅威にさらされることになります。

沖縄本島を中国が手にしてしまえば、さっそく弾圧が始まります。とくに、沖縄基地運動に反対してきた連中は、権力に反逆するものとして、真っ先に弾圧され、拘束されることになります。そうして、沖縄では永遠に反基地運動などやりたくてもできなくなります。沖縄地方二紙もあっという間に廃刊です。

金正恩と習近平は、韓国からのアメリカ軍の撤退を要求することになるでしょう。韓国は、北の支配下に入ると見て間違いないです。そうして、次の段階では、北と中国が、日本から米軍が撤退することを要求することになります。

北と中国の覇権がアジアに全域に及ぶ状況が予想されることになれば、ロシアも黙ってはいないでしょう。ロシアも何らかの形で、アジアに進出してくる可能性もあります。朝鮮半島は、中国、ロシア、北朝鮮によって分割統治されることになるでしょう。日本は北方領土どころか、ロシアに道東を実行支配されることになるかもしれません。

満州国の版図
まさに、大東亜戦争においては、日本は満州国を設立して、当時のソ連と対峙していたのですが、なぜか米国と戦争をすることになってしまい、戦争に負け、日本はソ連との対峙の拠点である満州を手放す以外に選択肢はありませんでした。

マッカーサーは、朝鮮戦争のときに、自ら現地を調査し、日本がなぜあのようなことをしていたのかを理解し、後に米国の公聴会で「彼らの戦争は防衛戦争だった」と証言しています。第二次世界大戦後当時のソ連はさらに覇権を強めようとして、米国と対立して世界は冷戦に突入しました。

アメリカ上院軍事外交合同委員会の公聴会にて~1951年5月3日 ダグラス・マッカーサー~
その冷戦に勝利して、ソ連は崩壊しました。そうして、ソ連は現在のロシアにとってかわりました。しかし、このロシアも未だにソ連的な力の均衡理論によりプーチンに統治されています。ただし、現在のロシアは経済的にはかなり小さくなり、軍事的にもソ連時代には全く及びません。だからこそ、圧倒的に強い米国が存在しているうちは、さほど問題にはなりませんでした。

しかし、米国がアジアから撤退すれば、状況は違ってきます。ロシアは、アジアで中国が思うかがままに、覇権を追求することを黙って見過ごすことはありません。ソ連最盛期と比較すれば、小さくはなりましたが、軍事力ではまだまだ、中国にはひけを取りません。

朝鮮半島おいても、日本に対しても覇権を強め、なるべく実行支配できる地域を広げることになるでしょう。そうして、中国・ロシアが日本を実行支配下におき日本の進んだ、技術力を手にいれれば、それこそ、アメリカを追い越すような経済力や、軍事力を手に入れることになるかもしれません。そうして、日本人は彼らに高度な技術を駆使して働かされる一方富を簒奪されて、とてつもなく貧乏になります。

そうして、いずれ米国はアジアから確実に、全面撤退を余儀なくされることでしょう。そうして、アジアは日本も含めて、中国・ロシアが支配することになります。北朝鮮はその先兵になることでしょう。南シナ海、東シナ海は当然のことながら、中国の内海になります。オホーツク海、北極は完全にロシアの支配下となります。

そんな状況を、私たちは断じて容認できません。

北や中国、ロシアの要求がいくら理不尽であろうと、従う以外の選択肢はなくなるのです。それが嫌なら、私たちも核武装して、北・中国・ソ連との間で相互確証破壊を独自で成立させるほかなくなります。これをアメリカが止めることなどできなくなります。なにしろ、アメリカは、時間切れで、北の核を事実上容認してしまったのですから。

というわけで、このようなことを防ぐためにも、一刻も早く、アメリカに北朝鮮攻撃に踏み切ってほしいです。これが、日本の国益にもっともかなうことです。現状を見る限り、もう対話は意味がないです。たとえ、日本が北の攻撃を受けたとしても、それで将来中国・ロシア・北朝鮮のいいなりになることを防ぐことができれば、それで良しとしなければならないでしょう。いまの状況であれば、主戦論こそが正しいです。

サウスカロライナ選出のリンゼー・グラム共和党上院議員は言っています。

「北朝鮮の核ミサイル開発を阻止するために戦争が起きるとすれば、現地で起きる。何千人死んだとしても向こうで死ぬわけで、こちらで死者は出ない」

リンゼー・グラム共和党上院議員
また、

「北朝鮮の核計画と北朝鮮そのものを崩壊させる軍事的選択肢は存在する」と主張。その上で、「北朝鮮が(行動を)変更しなければ(軍事的選択肢は)避けられない。北朝鮮は、大統領に地域の安定と米本土の安定のどちらを選ぶのか選択を迫っている」と強調していました。

彼が言う「向こう」には、日本も含まれるかもしれないのですが、その犠牲を覚悟しなければ、私たちの未来は悪夢意外の何者でもなくなってしまうのは必定です。

米国が、結局北朝鮮を攻撃しないというのなら、日本がそれをできる体制を整えるべきです。核兵器が無理というのなら、先日もこのブログに掲載したように、強力なレーザー兵器を開発し、デス・スターのような人工衛星に積んで、打ち上げるべきです。

東京にある世界最強のレーザー施設
それも、一つではなく、最低2つを打ち上げ地球を完全カパーして、何か日本やアジアにとって危機が迫った場合、外科手術のようにその脅威をすぐに取り除ける体制をとるべきです。

座したまま、北朝鮮、中国、ロシアの軍門に下るよりは、このようなことを実行に移すべく今から計画を立案し、実行すべきです。これが実現する前は、核武装も視野にいれるべきです。

北朝鮮を今のまま放置しておくということは、これほど危険なことであるということだけは、日本人たるものは自覚すべきです。

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2016年9月6日火曜日

40、50万人との推定もある二重国籍の実態 「偽装日本人」に深刻リスク―【私の論評】蓮舫の二重国籍問題を契機に、これを放置するのはやめるべき(゚д゚)!

40、50万人との推定もある二重国籍の実態 「偽装日本人」に深刻リスク


実際の二重国籍者の2つのパスポート。ただし、この2つの
所持者はまだ未成年であるため、日本・韓国ともに合法である。
日本国民の要件を定めた「国籍法」が、ないがしろにされている。「二重国籍者」や「偽装日本人」が増えており、国家や社会、組織を静かにむしばみかねないのだ。民進党代表選で蓮舫代表代行(48)の「国籍」問題が注目されているが、二重国籍者は40万~50万人はいるという推定もある。国益をめぐり他国と激しい競争が続くなか、このような状況を放置していいのか。国籍業務や入管業務に精通する、さくら共同法律事務所の山脇康嗣(こうじ)弁護士が激白した。

「日本の国籍法は二重国籍を認めていない。二重国籍になった場合は、一定期間内にどちらかの国籍を選択しなければならない。また、自ら志望して外国籍を取得した場合は、日本国籍を喪失する。にもかかわらず、二重国籍の人々は年々増加の一途をたどっている。国籍法の形骸化は由々しき問題だ」

山脇弁護士はこう言い切った。東京入国管理局長承認入国在留審査関係申請取次行政書士を経て、弁護士登録した。『入管法判例分析』(日本加除出版)などの著書もある、国籍・入管業務のスペシャリストだ。

そもそも、「二重国籍」とは、どのようにして生まれるのか。

出生による国籍取得の考え方には、どこで生まれたかを基準にする「出生地主義」と、誰の子かを基準にする「血統主義」の2通りがある。前者の代表は米国やカナダで、後者の代表は日本やドイツだ。

「日本人夫婦に米国内で子供が誕生した場合、その子供には米国籍も与えられる。また、日本人とドイツ人の男女に子供が生まれたら、子供は両国の国籍を持つことになる。さらに、イランやアフガニスタン、サウジアラビアの男性と日本人女性が結婚すると、男性の国籍を自動的に与えられる」

日本の国籍法では、二重国籍になった場合、一定期間内にどちらかの国籍を選ばなければならない。期限までに国籍を選択しない場合は、法相が書面による催告をしてから1カ月以内に日本国籍を選択しなければ「日本国籍を剥奪できる」と規定している。

ところが、この規定が守られていないという。つまり、いつまでも国籍を選択しない者が多いにもかかわらず、法相による催告・国籍剥奪は、一度たりとも行使されたことがない。

山脇弁護士は「二重国籍者は推定で40万~50万人いるとみられる。しかも、年々増加傾向にある。当然だが、出生などにより人が二重国籍となったこと自体は何ら責められるべきものではない。しかし、国家の制度として二重国籍を容認することには問題がある」と語る。

では、二重国籍を認めることの何が問題なのか。

まず、複数のパスポートを持てるため、犯罪や脱税などに悪用することも可能だ。日本と、日本と利害が対立する国で選挙権を持つ二重国籍者の場合、日本の利益ではなく、もう1つの国の利益のために日本で投票をすることが可能になる。本来、選挙権は、日本と運命をともにする者にのみ与えられるべきものだ。
「二重国籍者が海外でテロに巻き込まれた場合、日本と、もう1つの国のどちらも『自国民』という扱いになるため、どちらが救出するのかという、外交上の問題になりかねない」

意図的に二重国籍を装う、「偽装日本人」の問題も深刻だ。

山脇弁護士によると、偽装日本人とは、自ら志望して外国籍を取得し、すでに日本国籍を失っているのに、それをあえて届け出ていない“元日本人”のことである。正式な統計はないが、相当数存在すると推測されるという。

「日本人が志望して他国に帰化したり市民権を取得した場合、自動的に日本国籍を喪失する。戸籍法に基づき『喪失届』を提出しなければならないが、意図的に黙っているケースがある。他国の大半は『日本人の誰々が、わが国に帰化した』と日本に報告しないためだ。日本国籍がないのに、あるように見せかけている“偽装日本人”を把握するのは、かなり難しい」

偽装日本人によって、国益が損なわれることも考えられる。

「外国籍を取得した場合、日本名とは別の名前を持つことになる。別の名前で租税回避地に口座を作ってマネーロンダリングを行うことができる。複数のパスポートを持つことで、スパイ活動なども容易になる。考えたくないが、悪意を持って他国に帰化したテロリストが日本でテロを起こす恐れも否定しきれない」

国籍法とは、日本人が日本人であるための要件を規定した、国家の根幹をなす法律だ。そのルールを故意に破るような人間が増えれば、国家や社会、組織に不正・腐敗が広がりかねない。放置されていいわけがない。

【私の論評】蓮舫の二重国籍問題を契機に、これを放置するのはやめるべき(゚д゚)!


民進党の蓮舫代表代行は本日、高松市での記者会見で、日本国籍と台湾籍のいわゆる「二重国籍」疑惑について、「いまなお確認が取れない」と述べ、本日台湾当局に対し、現在も台湾籍があるか確認手続きを取り、同時に台湾籍を放棄する書類を提出したことを明らかにしました。台湾籍が残っていた可能性は完全に否定しきれなくなり、出馬した党代表選(15日投開票)にも大きな影響を与えそうです。 

蓮舫氏は会見で「昭和60年1月21日に日本国籍を取得し、合わせて台湾籍を放棄を宣言した」と説明しました。手続きは、台湾の大使館的な役割を担う台北駐日経済文化代表処(東京都港区)で台湾人の父と行ったといいます。ただ、「(台湾当局者と)台湾語でやりとりが行われ、どういう作業が行われたのかまったく覚えていない」としています。 

蓮舫氏は当時17歳。台湾の「国籍法」11条によれば、自己の意志で国籍を喪失できる条件を「満20歳」と規定しており、この時点では台湾籍を除籍できなかった可能性があります。

蓮舫氏の関係者は本日、台北駐日経済文化代表処を訪れ、台湾籍が残っているか確認を求めました。同日に除籍を申請したのは、今でも台湾籍が残っているか確証が持てないための措置とみられます。

蓮舫氏は、意図してかどうかまではわかりませんが、事実上偽装日本人だった可能性が濃厚になってきました。

偽装日本人は、日本に不法滞在する外国人でありながら、日本の主権者であると偽って、日本の選挙にも不正投票しています。そのほかスパイ活動も容易です。もちろん、これらは旅券法違反・入管法違反などの重罪です。しかし、ほとんどまったく摘発されていません。

偽装日本人が増えれば、最終的に日本人の名誉が傷つけられることにもなりかねない
もっとも、捜査機関がまったく見抜けないわけではありません。偽装日本人は、日本の出入国審査において、出入国の履歴に連続性のない日本パスポート(旅券)を使用していることが通常です。

すなわち偽装日本人は、日本の入国審査においては、日本人であると装うために日本パスポートを使用します。しかし、その直前の外国の空港からの出国の際には、外国パスポートを使用しています。そのため、日本のパスポートには出国印が押されていません。したがって、偽装日本人が所持するパスポートは、出国印と入国印が連続していません。

そのような者について、出入国履歴や在留履歴、海外にある日本国大使館が把握する情報を精査すれば、パスポート使用形態の変遷などから、法令違反の端緒を発見することもできるはずです。

パスート・リーダー。これにICパスポートを置くと、一瞬で
ICチップの内容を読み取り、端末の画面で解析判定をする

平成18年から、パスホーとにはICチップが埋め込まれていて、入国審査官の手元に有る画面端末にはホストコンピューターが接続されており 本人の撮影画面からICチップの顔写真と画像一致解析判定もしますし、個人情報から過去のオバーステーや入出国記録情報の照会をします。

現在パスポートの読み取りではパスポート番号などは重要ではありません。生年月日、氏名スペリング、国籍から過去の入国者との名寄せ照合をしますので古いパスポートから改名し無い限り名寄せで一発で過去記録がすべて引き出されます。解明したとしても、苗字、名前ともに変えなければ、同一人物とみなされます。

このようなシステムを海外にある日本国大使館が把握する情報とも有機的かつ体系的に結びつけて使えば、比較的容易に二重国籍者の探索も可能であると考えられます。

このようなことを前から実施していていれば、今回の蓮舫氏の疑惑など生じなかったかもしれません。ところで、蓮舫氏が台湾籍を放棄していない時期に、国会議員となっていたとしたら、これは大問題になります。

衆議院議員の条件は、日本国民で満25歳以上であること、参議院議員は、やはり日本国民で満30歳以上であることです。

基本的に、この条件を満たせば、国会議員になることのできる権利「被選挙権」を手にできます。その他、供託金を払わないと立候補ができないということはあります。この供託金とは、法務局に一時的に預けるお金で、選挙で一定の得票数を得られなかった場合、没収されます。

供託金は選挙の種類によって異なり、衆議院小選挙区選出議員、参議院選挙区選出議員では、それぞれ300万円、衆議院比例代表、参議院比例代表ではそれぞれ600万円になります。

なお、衆議院小選挙区と衆議院比例代表に重複立候補する場合は、供託金は小選挙区で300万円と比例代表で300万円になります。

供託金を払う財力もしくは、借りる力があれば、日本人であれば、誰でも立候補できるわけです。

しかし、日本人であるとは、どういう意味なのでしょうか、日本国籍を有する者のことでしょうか。もしそうだとすれば、蓮舫氏がたとえ台湾籍を有していた時期に国会議員になっていたとしても問題はなさそうにもみえます。

しかし、二重国籍は重大な法律違反です。このようなことを、意図して行ったとしても、意図せず不注意でそうなってしまったにしても、由々しい大問題です。蓮舫氏の場合、たとえ、蓮舫氏の記憶違いなどで、実際には国会議員になった頃には、台湾籍が破棄されていたとしても、そもそも記憶自体が曖昧で、証明書など証拠物件をすぐに提出するなどのことができない事自体が、我が国の国会議員として、国籍法を蔑ろにしているということで大問題だと思います。

一応本人は否定をしていますが、言っていることが矛盾だらけで信頼がおけず、かつ証拠も提示していません。それにもかかわらず民進党としても、また蓮舫議員としてもこの問題に関してはっきりとした説明をせずにうやむやにしてこのまま代表選になし崩し的に突入しようとしています。

民進党の中では保守派の議員として知られる長島昭久氏も「日本国籍取得したんだから、二重国籍に目くじらたてなくても別にいいじゃないか」というようなことを言っています。しかし、この理屈が通るなら中国政府が13億人超の人口のうち数千万人を中国籍を残したまま日本に帰化させて日本をいとも簡単に乗っ取ることができことになります。長島氏の発言はとても民主党随一の安全保障の専門家の言う言葉とは信じられません。

それに蓮舫氏が台湾籍から離脱して日本国籍に一本化することは、100%自らの意思と責任でできることなのですから、仮に蓮舫氏が未だ二重国籍だとしたら、100%本人の責任・選択によるものです。庇うにも庇いようがないはずです。蓮舫氏が一国民であれば、重大法令違反ではあっても、後からでも改めれば、それですむかもしれません。しかし、最大野党の代表という日本の首相になることもありえる立場を目指すのですから、日本国籍に一本化するのは当然のことです。

なにしろ、我が国国民のほとんどは日本国籍しか持っていないません。我が国は移民の国でもなければEUのような文化的共同体に所属しているわけではない島国なのです。二重国籍を明確に否定する法令のある国です。この問題は国籍差別とか女性差別等とは全く異次元の問題であって、国民の代表を目指すなら日本国民と同じ土俵に立てというだけのことです。

世界的には二重国籍を容認する潮流であるともいわれます。国籍の異なる両親から生まれた子が2つの国籍を持つことは、2つの言語、歴史、文化、生活習慣の中で成長する彼らにとって当然の帰結なのだから、二重国籍を容認すべきという意見は根強いです。

しかし、だからといって我が国の根幹法規というべき国籍法が形骸化し、偽装日本人による日本パスポートの不正取得、不法入国、不正投票などが蔓延している状況や、今回の蓮舫氏の二重国籍疑惑を放置して良いわけがありません。

国籍のあり方についての国民的議論、そしてそれを踏まえた国会での検討が早急にすべきです。蓮舫氏以外の議員にもこの問題がないかどうか至急調査すべきですし、問題のある議員が出てきた場合、そうして蓮舫議員にも問題があればこれも含めて厳正な措置をとるべきです。

特定秘密保護法で公務員の身辺調査をするのですから、政治家の身辺調査も当然のことながら実施すべきです。配偶者、親族に外国人がいる、いないの調査を実施すべきです。政治家本人の帰化の有無。政治家の親族に外国人、または帰化者がいないかの公表もすべきです。政治家等の帰化基準が反日勢力に甘すぎるから、蓮舫氏の二重国籍問題が起こるのです。

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2016年7月21日木曜日

中国人、KFCにお門違いの抗議 中国紙は「間違い」とたしなめる―【私の論評】中共は、これを放置すれば、苛烈な反政府運動になることを反日で学習した(゚д゚)!

中国人、KFCにお門違いの抗議 中国紙は「間違い」とたしなめる

中国のマクドナルド(左)とKFC(右)
中国各紙は19日、各地の米系ファストフード、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の店舗などで中国の主権を否定した仲裁裁判所の判断への抗議活動が相次いだことについて「(こうした行為は)間違いだ」と非難する記事や社説を掲載した。

習近平指導部は仲裁判断を受け入れない意向だが、国内ではナショナリズムの高まりを強く警戒しており、不満を抑え込む狙いとみられる。

共産党機関紙、人民日報系の環球時報は「KFCへの抗議は明らかに間違っている」と主張。中国紙、新京報も社説で「KFCは中国で税金を納めており、妨害行為は同胞を傷つける」と訴えた。

中国メディアによると、抗議活動は中国全土の10カ所以上で発生。参加者はKFCの店舗でKFCでの食事は「先祖の面汚し」と騒ぐなどした。

【私の論評】中共は、これを放置すれば、苛烈な反政府運動になることを反日で学習した(゚д゚)!

  • 日本人にはなかなか理解できないかもしれませんが、中国人にとってはKFCはかなり身近な存在です。実際中国ではKFCはかなり普及しています。中国では、マクドナルドよりも圧倒的に、KFCの店が多いです。

  • 日本では、総店舗数(FC含む)においてマクドナルド3000店:ケンタッキー1000店、連結売上高(FC除く)においてマクドナルド2500億円:ケンタッキー800億円と(このところのマクドナルドは不振にせよ)マクドナルドの圧勝ですが、中国においては、マクドナルド2100店:ケンタッキー4600店とその立場は逆転しています。

    紹興のような地方都市では、マクドナルド5店舗:ケンタッキー25店舗、どこにでもあるケンタッキー、探さないと見つからないマクドナルド(2014年)。マクドナルド密度はスターバックスと同程度というのが実感です。

  • 以前ある中国出身のコンサルタントの林 剛氏が書いた「なぜ中国ではマクドナルドよりケンタッキーのほうが多いのか」という記事では、マクドナルドよりケンタッキーが多い理由を、「マクドナルドはアメリカ式の味を堅持」したのに対し、「ケンタッキーは中国風のファストフードの開発、提供」を行ったところにあると論じています。
しかし、私はそれだけが原因だとはとても思えません。というより、もっと根本的な原因があると思います。それは、何かといえば、結論から言うと、中国人にはケンタッキーのような鶏肉の骨付き肉は昔から食べており、中国の食文化ともなっているのですが、ハンバーガーには馴染みがないということです。

中華料理の「白切鶏」とか「口水鶏」といった鶏料理も骨付き鶏を丸ごと使っています。レストランで中国女子が鶏の足(モミジ)をうれしそうにほおばる姿は、食文化の違いを感じさせます。

マクドナルドにしろケンタッキーしろ、その価格は中国の物価からは割高な部類に入ります。進出当初~2000年代は特にそうでしょう。それにも関わらず、骨付きのフライドチキンがちょっと高価なごちそうとして受けとめられ、受け入れられたことには、「中国人は骨付き鶏肉(まるごと鶏肉)が大好き」という素地があったからです。

マクドナルドが、もし同じように味を現地化したとしても、ハンバーガーは「ごちそう」という意味で骨付き鶏肉には勝ち目はないのかもしれません。おそらく、ハンバーガーは子どもや若者の食べるもの、と受け止められていると思います。いずれにしても、ケンタッキーのほうが幅広い年齢層に受け入れられているのです。

日本で、人口10万人あたりのケンタッキーフライドチキンの店舗数1位の県をご存知でしょうか。それは沖縄県で、人口10万人あたりの店舗数は、最下位の県の4倍、全国平均の1.5倍あります。ご存知、沖縄県は日本文化圏と中国文化圏との交差点にあって、伝統的肉食文化を持っています。沖縄の肉食といえば「豚」ですが、てびち(豚足)、三枚肉(皮付バラ肉)、ソーキ(骨付きあばら)など骨や皮が付いたままの料理が多いのも特徴です。

沖縄のあぐーソーキ
骨・皮の付いたフライドチキンも口に合うのでしょう。沖縄ではおじい、おばあもケンタッキーが好き(客層が広い)です。沖縄の例は、ファーストフードといえども、伝統的食文化を無視できないという実証ともいえます。

さて、話を本題に戻します。このように、多くの中国人にとって、身近な米国というと、金融機関でも、アップルでもなく、KFCということになるのだと思います。

だからこそ、KFCの店に対して、中国の主権を否定した仲裁裁判所の判断への抗議活動が相次いだということなのだと思います。

これを、政府は押さえ込もうとしているようです。そうして、政府はナショナリズムの高まりを強く警戒しており、不満を抑え込もうとしているようです。

しかし、ブログ冒頭の記事では、その真の背景について解説していません。その真の理由が何であったかを理解するには、過去にあった中国の反日デモが2012年には、ピークを迎えて2013年あたりからすっかり影を潜めたその理由を知るとかなり理解しやすいです。

中国では、かつていわゆる反日サイトが結構存在していました。反日的な内容が、次々と書き込まれていたのですが、その書き込みにいつの間に、反政府コメントが書き込まれるようになり、さらにエスカレートして、炎上するサイトが増えたため、政府は2010年あたりから、これを閉鎖すようになり、2011年頃には、姿を消しました。

反日デモも似たような傾向をたどり、中国から影を潜めました。反日デモには、2012年の頭くらいまでは、「愛国無罪」として政府は黙認するどころか、官製デモを意図的に起こして、中国内のあらゆる都市で、反日デモが吹き荒れるようになりました。

かつて頻繁に行われていた中国の反日デモ
ところが、この反日デモのほとんどが、いつの間にか反政府デモにすり替わるといことが頻繁におこりました。それには、人民が反日デモすると届け出た場合、政府も黙認していたのですが、それがいつの間にか反政府デモにすり替わったり、元々反政府デモをすることを目的なのにもかかわらず、反日デモを装ってデモをするということが頻々と発生するようになりました。

そのため、政府は官製反日でもは取りやめるのは無論のこと、市民団体などが反日デモをすることも禁止するようになりました。そのため、2013年あたりから、反日デモは姿を消しました。

今日のKFCへの抗議活動も同じことです。これを放置しておき、かなり頻繁になされるようになれば、かつての反日デモが、いつの間にか反政府運動になったのと同じように、反米デモでもKFCの抗議活動が、いつの間にか反政府運動になってしまうことを恐れてのことです。
中国で日々発生する暴動
そもそも、中国ではもともと暴動が多い国です。建国以来毎年平均2万件の暴動が発生していました。ところが、2010年あたりからは、毎年10万件を超えるようになりました。その頃から、中国政府は暴動の発性件数を発表するのをやめました。

現在でも、10万件を超えているでしょう。中国の人口は、日本の10倍ですから、日本だと毎年1万件程度起こっているような状況です。日本でも1万件というと、毎日必ずいくつかの暴動が発生している計算になります。

それだけ、中国の人民の憤怒マグマは、全国いたるところで、大爆発の寸前にあるということです。この状況は、日本でいえば、内乱状態のようなものだと思います。

中国では、こうした暴動を城官(都市管理のため行政的な法律の執行、即ち各種の法的取り締まりを行う機関)、公安警察(日本の公安とは異なります。日本でいうところの警察)、人民解放軍が徹底的に取り締まり、弾圧して、鎮圧しています。そのため、何とか治安が維持されているという状況です。

2016年4月12日、中国広東省広州市花都区のマクドナルド店前にあったドナルドが城官(中国警察都市
管理局員)に連行された。理由はドナルドが人々の通行の妨げになっていたからなのだそうだが・・・
中国共産党は、この人民の憤怒のマグマを何とかして、自分たちに振りかかることを避けようと、日本を悪者に仕立てて、日本に人民の憤怒のマグマを向けさせようとして、官製デモなどを実行したわけですが、それがいつの間にか反政府デモにすり替わってしまうということを学習したわけです。

その学習の成果が、今回のKFCに対する抗議への政府による批判だというわけです。もし、この抗議活動がさらに先鋭化するようなことがあれば、中国政府はさっそく、これを鎮圧することでしょう。

それにしても、この人民の憤怒のマグマ、これを放置しておくと、とんでもないことになるし、南シナ海では完璧手詰まり状態になりました。これを解消するために、中国共産党は、東シナ海あたりで何かをやらかすかもしれません。もう、その兆候は見えています。

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2015年3月21日土曜日

逮捕の中国人がスパイ活動か 人民解放軍と定期連絡 日本の機械メーカー関係者にも接触―【私の論評】今回の事件で中国スパイの日本での暗躍が明るみに出るかも! いずれにしても、スパイ天国日本の現状は放置はしておけないレベルだ(゚д゚)!





長男の外国人登録を虚偽申請したとする外国人登録法違反容疑などで大阪府警に逮捕された中国籍の貿易会社代表取締役の男(62)=大阪市=が、諜報部門を傘下に持つ中国人民解放軍総参謀部と定期的に連絡を取っていたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。同時に、軍事転用が可能な技術を持つ機械工業メーカーなど複数の日本企業関係者とも接触していたという。

警察当局は、男が情報収集活動に携わっていた可能性もあるとみて捜査。その中で、男が「総参謀部に在籍している機関員」との情報も得たという。

平成24年に、スパイ活動の疑惑が持たれた在日中国大使館の1等書記官が、警視庁公安部から出頭を求められながら帰国してしまった事件など、合法的な身分を隠れみのに活動する機関員は摘発が難しく、活動実態は謎が多い。警察当局は男の自宅や会社などから押収した資料やパソコンを解析し、活動の実態解明に全力を挙げる。

捜査関係者によると、男は中国内陸部の河南省洛陽にある解放軍系の外国語学院を1970年代に卒業した。専門家によると、この学院は人民解放軍直属で、男が在籍した70年代はスパイ養成学校の性格が強く、外国の軍事情勢を偵察する任務を負う人材を育成していたともされる。

男は同学院を卒業した後の昭和51(1976)年に初来日し、大阪外国語大(現・大阪大外国語学部)で日本語を専攻。53年に卒業後、短期滞在で頻繁に来日していたという。平成5年以降は、在留資格(人文知識・国際業務)を得て、日本にある知人の会社で働き始め、16年6月、現在の貿易会社(大阪市)の代表取締役に就任した。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】今回の事件で中国スパイの日本での暗躍が明るみに出るかも! いずれにしても、スパイ天国日本の現状は放置はしておけないレベルだ(゚д゚)!

最近の中国スパイというと、やはり、平成24年5月の在日中国大使館の一等書記官の書類送検のことが思い出されます。これについては、このブログでも掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。
中国“不正”スパイが国外逃亡!日本の政財界情報ダダ漏れの闇―【私の論評】日本でも、他国なみのスパイ防止法を制定すべき!!
中国大使館
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の結論部分のみ掲載させていただきます。
それにしても、松下政経塾にも入り込んでいたということで、驚いている人もいるようですが、その認識は甘いと思います。日本は、スパイ天国なのですが、どこに入っていてもおかしくはありません。今日もテレビでみていたら、日本の民主党の議員が、「驚いた」などの感想を漏らしていました。これは、著しい認識不足といわざるをえません。私は、大学などにいる中国の留学生など全部とはいいませんが、一部は、間違いなくスパイか、スパイ候補生だと思っています。それは、あの長野オリンピックのときの、中国人学生の組織力をみてみても、良く理解できることです。
日本はスパイ防止法がないという稀有な国なので、世界中のスパイにとって天国だ!
こんな状況ですから、上のリスト「松下政経塾出身の主な政府与党幹部」に掲載されていた幹部など、自分でも知らないうちに秘密を漏洩していたかもしれません。公安当局は、これも明らかにしたければ、したいと考えはあったと思います。そうして、できるものなら是非明らかにして欲しいものです。
今回のこの逮捕、これからかなりのインパクトがあるかもしれません。何しろ、前回は逮捕することができずに中国に逃亡してしまったのですが、今回は逮捕です。現時点でも様々な報道がなされています。以下に掲載します。

【中国人スパイ疑惑】パソコンに大量データ ベールに包まれた諜報活動解明へ 警察当局
以下に一部のみコピペさせていただきます。
 今回、府警が逮捕した男の関係先で押収された資料やパソコンには、大量のデータが残っていたという。捜査関係者はそれらを「宝の山」と呼んだ上で、こう続けた。 
 「男の捜査の過程で、厚いベールに覆われてきた中国の機関員の実態が分かるかもしれない」
 パソコンに大量のデータが残っていたというのは、スパイとしては少し情けない気がします。今なら安全な場所にあるクラウドに蓄えておくべきでしょう。クラウドに蓄えておけば、パソコンが押収されても、中身はからっぽということで、機密の保持は確実にできると思います。

これは、現状の日本はスパイ防止法もないので、中国のスパイ天国となっているので油断があったのだと思います。

それにしても、パソコンに蓄えているデーターから今回は、以前とは異なり、中国スパイの日本での活動がかなり暴露されることが期待できます。
【中国人スパイ疑惑】「背中に砂付けて持ち帰る」 ブルドーザー型ロシアとも違う中国の諜報活動
《海岸に落ちている砂を秘密情報だとする。ロシアのスパイなら夜間にブルドーザーで乗りつけて1回で大量に持ち帰る。中国の場合は違う。大勢の協力者と一緒に日光浴をしながら砂浜に寝そべり、背中についた砂を持ち帰る作業を何十年でも繰り返す》
中国のスパイ手法について、インテリジェンス(諜報活動)の世界では、こんな例え話がある。長期間にわたり、大勢の協力者や周辺者が少しずつ関与する手法であり、実態解明が難しいことを示したものだ。 
 実際、戦後、諜報活動に従事していたとみられる中国人が摘発された事例は7件にとどまり、北朝鮮の約50件やロシアの約20件に比べて少ない。
以上は、日本という国に対する中国スパイに関するニュースですが、産業スパイに関する報道もあります。
賢者の知恵2015年02月13日(金) 週刊現代   スクープ! 中国人の「産業スパイ」被害に遭った社長が実名告白「我が社はこうして機密を盗まれた」
これも詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事で告白をした社長さんの結論を掲載させていただきます。
じつは日本の数々の大企業が、中国でこうした被害に遭っているのですが、ほとんど公にはされていません。技術を盗まれ、特許を取られたなどと言えば、会社の恥になりますから。でも、情報を隠せば痛い目に遭う企業は増える一方です。私たちの事例が他の企業に通用するかはわかりませんが、少しでも参考になればいいと思っています。



中国スパイに関しては、かなり前から日本は中国スパイ天国であり、その実体は驚愕すべきものであると認識されていました。たとえば、2005年にオーストラリアに政治亡命した中国の元外交官・陳用林が米 国議会で証言したところによれば、
オーストラリアだけで中国の工作員は千人以上いる。スパイ防止法のない日本には、その数倍以上いるのは常識。
専門教育を受けたプロの工作員(基本同志)によってリクルートされ、金銭を受け取って工作に協力する者(運用同志)は、その数倍から10数倍いる。
とすると、日本に潜伏するプロの工作員は数千人規模、さら にその協力者は数万人規模ということになります。日本のある公安 関係者は「末端の活動家や協力者を含めると、日本にいる中国のスパイは数万人規模に達するのではないか」との見方を明らかにしていましたが、よく符合します。

2005年当時の陳用林氏

留学生からの「運用同志」のリクルートがいかに行われるか、東北の有力国立大学の博士課程に在籍していた陳慧文(仮名)が明らかにしていました。陳は研究内容を盗んで中国に送った事が発覚し、取り調べを受けたのですが、その過程での自白です。
実は、先生方は知らないかもしれないが、日本の主要な大学には、学部生や大学院生、研究員を中心とした中国人留学生の組織が作られています。年に1~2回、東京の中 国大使館の教育処から幹部が派遣されてきて、大きな大会を行い、中国政府や共産党の重要な指示を伝えられま
このように、日本では、従来から中国スパイがやりたい放題というのが実情です。いわゆる左翼系の人々もこうした中国スパイに操られている部分がかなり大きいと思います。

本日は以下のようなツイートを目にしました。
なぜこのようなスタイルのをするのか、全く意味が不明です。このような低能すぎる人たちは、中国スパイなどに簡単に操られてしまうことでしょう。

それにしても、今回のこの中国人スパイの逮捕によって、日本における中国スパイの状況が明らかになり、一部で良いから公表されて、日本にも「スパイ防止法」が必要不可欠であることが認識されて世論が盛り上がり、これが制定されるようになれば、幸いだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年7月25日水曜日

クリエイティブな良い仕事をするには、無意識に任せてなるべく放置すべし?―【私の論評】確かにそうだが、それには条件がある!!

クリエイティブな良い仕事をするには、無意識に任せてなるべく放置すべし?:


誰しも「先延ばしにする」ことを否定的にとらえがちですが、特にクリエイティブな仕事や課題の場合は、生産的に取り組めるようになるまで「待っている」というのもままあります。果たしてそれは良いことなのでしょうか? モンティ・パイソンのメンバーとして有名なイギリスの喜劇俳優であり、素晴らしい脚本家でもあるジョン・クリーズ(John Cleese)さんが、その問いに答えるようなクリエイティブに関するアイデアを教えてくれました。 ブログ「Co.Create」に、カンヌ国際映画祭で開かれた、クリエイティビティに関するクリーズさんのレッスンレポートがありました。そのうちのひとつは、サセックス大学の心理学教授Brian Bates氏の、クリエイティブでない建築家とクリエイティブな建築家を見分ける研究についてのものでした。 Photo by Rennett Stowe

ジョン・クリーズ氏

この記事の詳細はこちらから!!

【私の論評】確かにそうだが、それには条件がある!!

このブログでは、クリエーティビテイ(創造性)に関しては時々掲載しています。それは、自分のためでもあり、購読者の皆様のためです。最近では、ますます、知識労働が増える傾向にあります。知識労働には、創造性はかかせません。

結論からいうと、上の記事の「クリエイティブな良い仕事をするには、無意識に任せてなるべく放置」は、私も正しいと思います。しかし、これには二つ条件があると思います。

独創的な建築物
その条件とは、たとえば、建築家なら、まず、それこそ数十年建築家の仕事を続けてきて、建築に関するありとあらゆる知識が、特に今からつめ込まなくても、頭の中に一杯詰まっていて、たいていのことは、調べなくても既にほとんどを知っているという条件です。もう一つが、放置する期間は、なるべくリラックスして、睡眠時間を十分とるということです。



これなら、先の仮定は、ものの見事にあてはまると思います。しかし、そうではない人は、そもそも、これは、無理です。建築の仕事をはじめたばかりの人で、建築に関する情報や、知識が入っていない人、特に実務経験がほとんどない人が、「無意識にまかせてなるべく放置する」ようなことをしても、ほとんど閃きなど浮かんでこず、全く仕事にならないことでしょう。


しかし、このような人でも、この条件を満たせば、アイディアが沸々と湧いてくることがあります。それは、どういうことかといえば、上の経験豊富な建築家のような状況を人為的につくってしまうのです。どういうことかといえば、経験のない人が、建築の仕事、それも相当クリエーティブイブな仕事を要するタスクをするにおいては、まずは、徹底的に関連の建築に関する事柄について、徹底的に、人の話しを聴いたり、似たような建築物を実際に訪れたり、あるいは、インターネットや書籍などの情報を徹底的に頭にこれでもか、これでもかと詰め込むのです。


そうして、その後すぐに、建築の企画にとりかからず、上のように、しばらく放置しておくのです。それが、一晩なのか、一日なのか、あるいはもっと長いのかは、別にして、とにかく、一定以上の期間を必ずおくということが重要です。そうして、おいている間は、なるべく意識的にそのことを考えないようにます。これは、企画をする人たちの間では良くいわれている「考えを寝かせる」ということにあたります。


許されるなら、頭に関連事項の詰め込みが終わった直後には、すぐに寝て、何日になるかは、企画の内容にもよりますが、大きな企画の場合であれば、数日間は寝かせるのです。できれば、何もしないで自分の好きに遊んでいるのが一番良いでしょう。そうして、この間は、意図的に十分睡眠をとるようにします。このようなことが許されない人の場合は、その間、雑用など、企画にほとんど関係ないことを意図して意識して行うようにして、「考えを寝かせる」のです。この場合でも、無論、雑用がすんだらすぐ帰るようにして、家などでリラックスして、早めに寝て睡眠時間を十分とるようにします。


そうして、一定期間がたってから、おもむろに、また企画にとりかかるのです。そうなると、まだ情報で足りない部分をさらに補強したり、新たなアイディアが浮かんで、思ってもみなかったことを思いついたりします。この「寝かす」ということをしないで、情報集めなどから、すぐに企画づくりにはしると、ほとんど陳腐なものしか生まれません。



それは、脳科学的にも証明されているものと思います。

脳科学者茂木健一郎氏が脳科学にもとづいて自身の仕事術を紹介した日経新聞のコラムがあります。その中で、<午前中が創造的な仕事をするゴールデンタイム>と語る氏によれば、<寝ている間に脳が無意識のうちに記憶を整理してくれ、体験の意味がより明確になり熟成してくる>からだといいます。

茂木健一郎氏
睡眠中における脳の無意識下の働きについては、養老孟子氏も述べています。その記事、探してみたのですが、すでに消去されていたので、私が覚えている範囲内で、以下に要約を掲載します。
「人間の脳は、意識するとせざるに関わらず、昼間目にしたものや聞いたものを記憶し、溜め込んでいる。また、思考し何らかの考えも蓄積する。そうして、脳内のエントロピーが増大した状態で夜を迎え、眠る。眠りながら脳が働き整理する」ということです。


養老孟子氏
私が上記リンクの養老氏のコラムを読んだのは5、6年前の10月だと記憶していますが、それ以来、目覚めた時が一番脳が整理された状態であることが分かったので、茂木氏のように仕事を朝型に切り替えました。実に効率がいいです。ただし、上にも述べたように、睡眠時間は十分にとることが前提です。また、茂木氏があるテレビで、複数のそれぞれの世界でトップクラスの人たちが、意図的に、企画のときに眠ることの重要性を示唆したテレビ番組もあり、脳科学的に茂木さんが、ますます、確信を深めました。


もう一つ実践していることは、無意識下の脳に意識的に働かせることです。
「無意識で意識的?」と完全に論理は破綻していますが、不思議とそれができるのできるのです。

眠りに入る直前、意識が少し遠のく瞬間に一つの命題を脳に与えておきます。例えば企画書で書きたいと思うようなテーマの断片をいくつか思い浮かべるのです。すると、眠りに落ちる瞬間までそのことを少し考えます。眠ったあとは無意識の脳に任せます。茂木氏や養老氏の言うような情報整理のプロセスを脳が行っているうちに、その命題と脳内の情報や記憶の断片が結びつきます。うまくいけば、目が覚めると何んらかの考えが浮かんでいます。ベッドサイドに茂木さんのようにパソコンはないですが、できるだけ早くパソコンに向かうか、必死にメモをとります。最近では、iPhoneでフリック入力で素早くメモをとるようにします。毎回うまくいくわけではありませんが、なれてくると結構、勝率が良くなります。


こんな話をすると、「眠っている間までそんなことをしていたら、気が休まらないでしょ?」と人に言われることがあります。しかし、養老氏は「この脳の働きを裏付けている最大の証拠は、寝ていても起きていても、脳が使っているエネルギー量は変わらないということだ」 と語っています。誰しも眠っている間も脳を動かしているのです。どうせなら、それを効率的に使った方がいいでしょう。これは一つのライフハックと言えると思います。騙されたと思って、今夜にでもお試しあれ。


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「制限」が創造性を高める理由―【私の論評】企業経営では制限は創造性を高めているが、行政がそうならないのはどうしてか?




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高橋洋一「日本の解き方」 財政審「コスト重視」の噴飯 高橋洋一氏が能登復興遅れ激白 補正予算編成せず 過疎地の財政支出「ムダと認識」で邪推も 高橋洋一 能登半島地震の復興が、従来の復興に比較して遅れている。 野口健氏が「東京と現地の温度差」を指摘し、被災者に「見捨てられた」感があ...