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2020年3月5日木曜日

<独自>事実上、中国人と韓国人の入国を制限 イランも新たに対象―【私の論評】台湾の動きに注目!日本の親中派は今のままだと中共の道連れに(゚д゚)!


新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、関西国際空港の検疫検査場では、
サーモグラフィーで入国者の体温を確認していた=1月23日午前(須谷友郁撮影)

政府は5日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染を防ぐ水際対策として、中国と韓国に所在する日本大使館で発行した査証(ビザ)の効力を停止する方針を固めた。香港・マカオ・韓国はビザなし入国の特例も停止する。

 中国と韓国には、観光客の来日を自粛するよう要請する。これにより、事実上中国人と韓国人の入国を制限することになる。

 韓国に対しては、滞在歴のある外国人の入国を拒否する地域を大幅に拡大する。具体的には、慶尚北道慶山市、安東市、永川市、漆谷郡、義城郡、星州郡、軍威郡が新たに対象となる。これまでは、大邱と慶尚北道の一部が入国制限の対象だった。

 イランも新たに入国の制限対象とし、コム州、テヘラン州、ギーラーン州を対象地域にあげた。

 5日夕の国家安全保障会議(NSC)の会合で確認する。

 中国と韓国からの入国者は、検疫法に基づく「停留」措置を取り、政府指定の施設などで2週間隔離したうえで、入国許可を出す。

 また、中国と韓国からの航空便の到着空港を成田空港と関西空港に限定する。船舶は、中国と韓国からの旅客運送を停止するよう要請する。

【私の論評】台湾の動きに注目!日本の親中派は今のままだと中共の道連れに(゚д゚)!

私自身は、上記の措置を待ち望んでいました。特に中国からの入国制限は、一ヶ月前から実行すべきと思っていました。

何やら、様々な理由で、中国全域からの入国制限には意味はないとする人々もいましたが、たとえそれが正しかろうと、間違いであろうと、まずは中国からの入国は最初制限すべきだったと思います。

最初の時点で、中国からの入国者はを検疫法に基づく「停留」措置を取り、政府指定の施設などで2週間隔離したうえで、入国許可を出すようにしていれば、そもそも中国全域の入国制限に意味がないか、あるかは実際に検査できたはずです。

その時に、中国全域からの入国制限が無意味とわかれば、入国制限を解除すれば良いですし、意味があるなら継続ということで良かったと思います。

しかし、一ヶ月遅れたとはいえ、実施されたことは非常に良かったです。

本日は、この他菅義偉官房長官が午後の記者会見で、日中両政府が4月上旬で調整してきた中国の習近平国家主席の国賓としての来日について、時期を再調整すると発表しました。

菅官房長官

これに関しては、首相は2月28日、首相官邸で中国の外交担当トップである楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)共産党政治局員と面会した際、「十分な(習氏来日の)成果を挙げるために入念な準備を行わなければならない」と述べ、来日時期よりも成果を重視する考えを強調し、延期を示唆していました。事実上この時で延期は決まっていたのですが、今日正式に発表したということです。

今日まで、発表が遅れたのは、やはり党内の親中派に対して懐柔する必要があったのかもしれません。私自身は、もうとっくに延期は決まったものと断定していたので、本日の発表には驚きました。そういわれてみれば、正式の発表は今日までなかったことに気づきました。

日本における新型コロナウイルスの流行はもはや危機的状況であり、これを抑えるためには、できることは何でもしなければいけない段階にきていると見るべきであると、台湾と比較して、そういう人も多いです。しかし、これは本当に正しいのかどうかは、なんともいえないことをこのブログで以前掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
五輪延期では済まぬ。韓国式「新型肺炎」検査が日本経済を潰す―【私の論評】武漢肺炎も、数値で見て客観的に物事を判断しないとフェイクに煽られる(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。

今後、このようなデマが多く出回ることでしょう。以下はデマとまでいえるかどうかわかりませんが、日本での感染者数はかなり多いと認識されているようですが、そうともいえないデータがあります。それを以下に掲載します。

以下の表は、武漢肺炎感染者数の人口比率(2020/03/03)です。

感染に限らず統計は、客観的に見ないと理解できませんし、見方を誤ってしまいます。上の表は、感染者➗人口の比率で比較した表です。 
この表でみると、現在では韓国が世界で一番感染率が高いです。少なくとも、韓国の防疫体制が優れているとはいえないことがわかります。それと、中国の統計は単純に信じることはできないと思います。中国の経済統計はデタラメです。コロナウイルスの感染者数だけが、正しいということはできないと思います。 
この表によれば、日本は16位ということで、19位の台湾とあまり変わりません。現時点では、特に日本が台湾などの他国と比較して、格段に防疫体制が格段に劣っているとは思えません。
台湾の人口は、約2千3百万人です。日本の人口は、1億2千万人 です。日本の人口は、台湾の5倍以上です。これでは、単純比較はできないわけで、やはり感染者者数の人口比でみるのが正しいです。

そうすると、台湾と日本とでは、感染比にさほど大きな差異があるとはいえないことがわかります。しかし、若干の違いはあります。この差異が当初に中国からの入国を制限したものによるかどうかは今後の経過をみていけばわかるでしょう。

さて、日本と台湾では感染比ではさほど違いはないのですが、それでも日本は台湾に見習うべきところがあります。

とにかく、台湾の反応は素早かったです。まず中国大陸との各種往来をいったん絶ちました。また、中国の意向を汲んで台湾の出席を拒み続けてきたWHOに対して、「台湾人の健康と命の安全」という人道上の問題として訴えることで国際会議への台湾のオブザーバー参加を認めさせました。

1月早々に専門家を交えた緊急対応会議を開き、2月2日から空港などの検疫体制を強化。台湾での感染者が出ていない1月20日の段階で「国家感染症指揮センター」を立ち上げて、水際作戦の体制を整えました。

1月23日には蘇貞昌行政院長の「マスク輸出制限指示」があり、2月6日にはマスク購入実名制度を導入し、オンラインマップでマスク在庫状況を公開しました。さらには政府補填による民間企業へのマスク増産指示、医療機関への優先的配布といったと素早い対応で、各国で起きているマスクの買い占めによる不足や高額転売問題を回避しました。

台湾がこれほど果断に素早く政策を打ち出せたのは、蔡英文政権がここにきて台湾の親中派財界や大陸世論を考慮しなくてよいほど、台湾社会の反中感情が高まったせいもあります。

蔡英文台湾総統

こうした台湾の動きと対照的なのが、日本の中国政府への配慮からくる新型肺炎対応の鈍さです。

どうして日本がこういうことになったかといえば、主に以下に3つの点があると思います。
①WHOの機能不全と厚労省のリスク管理部門が杜撰
②二階幹事長を初め多数の親中媚中派がいて中国に支援すべきと動いたこと。そのため、菅官房長官と総理の関係が現在最悪の状態になっていること  
③日本企業は中国で利益を得ても持って帰れない。撤退すればBSが一気に壊れ 倒産する企業も出てくる可能性が高いという現実がある。
このような複合的な要因が重なり、日本政府は中国に配慮して、なかなか思い切った措置がとれなかったようです。

しかし、かつての台湾も中国との結びつきが強く、中国への配慮は欠かせなかったのですが、最近の台湾はそうではなくなっています。

蔡英文政権2期目のテーマは台湾の国際社会における国家承認の推進です。こうした方向性は中国側から武力恫喝と経済制裁を伴う強い圧力を受けると想像されていました。

武力に関しては、さすがの中国側もなかなか実際の行動はとらないとしても、台湾と中国の長年の経済緊密化のせいで、中国からの経済制裁はかなり台湾経済に強い打撃を与えると予想されていました。

ところが幸か不幸か、新型肺炎という突然の疫病蔓延で、台湾だけでなく世界各国で中国との人的交流、物流の制限が否応なくかけられることになったのです。

2月10日は中国が全国の工場再稼働を宣言した日ですが、台湾はこれに合わせて、中国との直行便を北京、上海など5空港をのぞき全面一時停止措置をとり、海運交通なども大幅に制限をかけました。

中国に工場をもつ台湾企業社員や、中国工場で働く台湾人労働者に足止めを食らわせた格好です。台湾企業としては早々に中国に戻って工場を再稼働させたいところでしょうが、「両岸の人民に感染を拡大させていいのか」と問われればイエスとは言えずにいます。

武漢封鎖当初、武漢市に残っていた1140人余りの台湾人の帰国問題も、2月3日に第1チャーター便で戻った247人の中に感染者が出たことから、台湾政府としては受け入れが整っていないとして、依然900人が台湾に戻れないままだ。

一方、総統選挙の動きの中で、完全に中国共産党の代理政党に落ちぶれていることが発覚した国民党は、親中路線からの脱却を図ろうとしている。中国共産党の言いなりだった呉敦義が選挙惨敗の責任をとって党主席を辞任したあと、元台北市長の郝竜斌と立法委員の江啓臣が主席の座を争うことになったが、ともに台湾ファースト、脱中国イメージを訴えています。

中国全域からの入国禁止の措置に関しては、政府の小中高校などのほぼ全面休日など国民に対して厳しい措置をしていながら、中国人は日本に自由に入り我が者顔で、町を闊歩するようなことにでもなれば、国民の反発は必至ということで、さすがに親中派もいつまでも、全域からの入国禁止を拒むことはできなかったのでしょう。

安倍総理は、元々セキュリティダイヤモンド構想で中国封じ込め政策を主張していました。これは、オーストラリア、インド、アメリカ合衆国(ハワイ)の3か国と日本を四角形に結ぶことで4つの海洋民主主義国家の間で、インド洋と太平洋における貿易ルートと法の支配を守るために設計されたものです。

中国の東シナ海、南シナ海進出を抑止することを狙いとします。日本政府としては尖閣諸島の領有問題や中東からの石油輸出において重要なシーレーンの安全確保のため、重要な外交・安全保障政策となっています。インド太平洋、Free and Open Indo- Pacific Strategyの概念の確立、アメリカの対アジア戦略に「Indo-Pacific economic vision」(インド太平洋構想)として採用されました。

その安倍首相が、二階氏など自民党内で重要なポストについている議員などのため、党内政治を円滑にするため、中国に配慮せざるを得なくなっているので、新コロナウイルス対策においても、なかなか思い切った手が打てなかったのでしょう。

しかし、安倍首相も、中国全域から入国制限に踏み切ることを決意したのです。台湾では、すでに国内世論は反中国に大きく傾いています。この世論には、さすがの国民党も逆らえなくなっているのです。

台湾にできたことは、日本にもできるはずです。日本も、今回の新コロナウィルスを奇貨として、自民党内はもとより政治家の親中派、マスコミの親中派、財界の親中派などの力を弱めていくべきです。

台湾もそうですが、わずか数年前までの米国も親中派が幅をきかせていて、その状況はどうにもらないように見えていました。トランプ氏など絶対に大統領にならないだろうと見られていました。しかし、そうではありませんでした。

米台にできて日本にできないはずがありません。現在の中国はもともと経済がかなり弱っていたことに加えて、現状はコロナ肺炎で大変なことになっています。しかも、経済もコロナ肺炎も中国共産党の自業自得である部分がほとんどです。

それに、米国からかなり厳しい対中国冷戦を挑まれています。これは、どう考えても、中国に勝ち目はありません。

米国は、民主化、政治と経済の分離、法治国家化などするつもりのない中国共産党に見切りをつけ、かつてのソ連に対してそうしたように、中国の経済がかなり弱体化するまで冷戦を継続します。

日本の親中派も、かつての米国のパンダハガー(親中派)のように中国に配慮しても無意味であることを理解すべきです。そうでないといずれ中共の道連れになるでしょう。

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2020年2月22日土曜日

中国人が世界知的所有権機関のトップに?―【私の論評】日米とその同盟国は、火事場泥棒に意図的かつ慎重に圧力をかけよ(゚д゚)!


岡崎研究所

 2020年3月5日~6日、スイスのジュネーブでは、世界知的所有権機関(WIPO)のトップである事務局長を決定する選挙が行われる。


 WIPOは、国連の専門機関の1つで、192か国が加盟する。知的財産権に関する国際的ルールの策定や国際特許の運用・管理、さらに知的財産保護に関する新興国・途上国の支援等を行う国際機関である。任期6年のWIPO事務局長の選出は、加盟国のうち83か国で構成されるWIPO調整委員会における投票で決定される。今回3月に行われるWIPO事務局長の選挙で、日本政府は、WIPO特許協力条約(PCT)法務・国際局上級部長である夏目健一郎氏を次期事務局長候補として擁立したが、中国も候補を擁立していて、それが米国で波紋を呼んでいる。

 米中間では、1月15日、米中貿易戦争の休戦協定ともいえる「第一段階の米中貿易合意」が署名された。この米中間の貿易合意が達成されるまでの交渉では、様々な課題が論議されたが、その中の1つが、知的財産権の保護の問題だった。中国側の産業スパイ、サイバー攻撃等による米国企業の秘密情報の窃取、中国に資本進出する米国企業に対する強制的技術移転等、中国のやり方に米国側は抗議し、中国共産党政府がより強力に米国の知的財産権を保護するよう協力を要請した。報道によると、中国は、知的財産権のより強力な保護を約束し、「第一段階の米中貿易合意」がとりあえず達成されたという。

 このような中、世界の知的財産権を取り扱う国際機関WIPOのトップに中国人が就任するのは如何なものかと疑問を呈する声が米国内では起きている。1月31日付で、米ワシントン・ポスト紙のコラムニストであるロウギンは、WIPO事務局長に中国人が就任することは、銀行強盗が頭取になるようなもので、知的財産権の保護に害をもたらすと論じた。

 また、2019年12月14日付のトランプ大統領宛の書簡で、超党派上下両院4名の議員(アーカーソン州選出のトム・コットン共和党上院議員、ニューヨーク州選出のチャック・シューマー民主党上院議員、カリフォルニア州選出ジミー・パネッタ民主党下院議員及びウィスコンシン州選出マイク・ギャラガー共和党下院議員)が連名で、中国が指導するWIPOは米国の経済安全保障を危険に晒し、知的財産権や世界的標準ルールへの脅威になりかねないと警告した。

 ロウギンは論説の中で、もし中国がWIPOを支配するようになれば、知的財産に関するすべての基本的情報が直接、中国政府の手に行くことになり、国際的特許システムへの基本的な信頼を切り崩すことになる、と警告する。ロウギンによれば、中国は国際機関を世界のためではなく、自国の利益ないし中国の世界制覇のために利用する。過去の具体例を幾つか見れば明らかだとするが、ここでは一つのみ挙げておく。

 例えば、2015年、中国は国際電気通信連合(ITU)のトップの座を射止めた。その後、ITU は中国の「一帯一路」構想を推進し、中国の電気通信の巨人ファーウェイを守るなど、北京との協力を急激に増やした。また、国連の経済社会局の局長は中国の高官だが、この局は「一帯一路」構想を推進して、中国政府と連携して中国内に「ビッグデータ研究所」を作っている。

 中国が国際機関の事務局長を多く取ろうとしていること、そして取った後、そのポストを中国の利益のために利用していることを、日本は理解しなければならない。

 通常、国際公務員は、その所属する国際機関の利益のために働く存在であり、出身国の利益拡大のために努めることは差し控えることが求められる。そういう中立性が必要である。

 中国も自国民で国際公務員になる人にはそう求めるべきであり、自国の利益の増進をするように求めることはやめるべきであろう。中国にそういうことを明確に要求してもよいのではないかと思われる。

 この問題は、米国、欧州諸国、日本が問題を認識し、対応ぶりを協議する良い材料のように思われる。とりあえずは、WIPOについて日米欧が協力を強化し、中国に対抗するのが良いと思われる。日本は夏目氏を擁立しているが、ワシントン・ポスト紙の報道では、米国はシンガポールの候補を推しているようである。日米両国で協力し、どこかで折り合いをなし、上手く中国候補のWIPO事務局長就任を阻止できれば良いのだが。

【私の論評】日米とその同盟国は、中国に意図的かつ慎重に圧力をかけよ(゚д゚)!

中国の王毅外相が昨年11月、王彬穎氏の擁立を発表すると、「中国は欧米企業から知的財産を盗む国として知られている。その国の出身者がWIPO事務局長に就任するなんて、悪い冗談だろう」という声が聞かれたほどです。もっとはっきり言ってしまえば、中国人をWIPOのトップに据えるということは、火事場泥棒に火消しを依頼するようなものです。

王彬穎氏はWIPOに勤務する前は中国国家工商行政管理総局に勤めていましたから、中国共産党の主要メンバーの一人と見てほぼ間違いないです。

王彬穎氏

国連のシステムの内で、中国の影響力が日増しに増大しています。屈冬玉(Qu Dongyu)が昨年8月、国連食糧農業機関(FAO)の事務局長に就任し、国連専門機関のトップを務める中国人が4人に増えました。

国連の専門機関のトップに就いた最初の中国人は、2007年に世界保健機関(WHO)の指揮を執ったマーガレット・チャンでした。 6年後、李勇(Li Yong )が国連産業開発機構(UNIDO)の局長に就任しました。2015年に赵厚麟(Houlin Zhao)が国際電気通信連合(ITU)の事務局長に就任し、柳芳(Fang Liu)が国際民間航空機関(ICAO)の事務局長に就任しました。現在も在職中である最後の3名の就任は、オバマ大統領の政権下のことでした。

李勇

要するに、トランプが大統領に就任する以前から、国連における中国の影響力は高まっていたのです。前の政権下では注目されなかったことが、なぜ今注目されているのかとは別問題として、注目され対処されるべき問題なのである。

中国の影響力が拡大するにつれ、米国の利益と対立する政策を主張する力や、中国が厄介な問題であると見なす国連の動きを鈍化させる力も大きくなっています。

たとえば、中国が拒否権を行使して国連安全保障理事会の決議をブロックしたのは、国連が中華人民共和国を公式に政府として認めた1971年以来、12回です。さらに、これらの拒否権は、ビルマ、シリア、ベネズエラ、ジンバブエの抑圧的な政府を、その政策に対する国連の制裁と非難から保護するために投じられたものです。

ブルッキングス研究所の調査によると、中国は2013年以降、国連人権機関で積極性を増し、「国際的な規範とメカニズムの独自の解釈」を推進しています。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、中国の当局者たちが国連の規則に違反して国連スタッフを脅迫し、中国の政策に批判的な非政府組織に嫌がらせをしていると報告しています。

さらに、国際公務員は中立で独立した立場であるはずですが、中国は国際機関で働く中国人に、中国の利益と政策を有利に進めることを期待しています。 2018年10月、中国は国際刑事警察機構(ICPO)の孟宏偉(Meng Hongwei)総裁を逮捕し、権力の濫用と「党の決定に従う」ことを拒否したとして彼を告発しました。

中国政府の指示に従わないとどのような事態が待ち受けているかを知っている柳芳(Fang Liu)が、台湾が主要な航空交通ハブであるにもかかわらず、ICAO(国際民間航空機関)のトップの地位を利用して台湾のICAO会議への出席を妨げたのも不思議ではありません。

柳芳

中国が経済的および軍事的に強化されると、国連における中国の影響力や存在感も同様に成長します。政治的および財政的現状から、米国はこの流れを完全に覆すことはできません。ただし、中国の優先事項を考えると、米国や我が国も含めた志を同じくする国々は、この流れの影響を無視することはできないです。

それに、中国には「国防動員法」という恐ろしい法律があります。中国にとって危急存亡のときには、国連組織のトップであろうが、誰であろうが、海外に在留する中国人も含めてすべて中国共産党の指示通りに動かすことができます。中国人は善人・悪人にかかわらず、いざというときは、全員中共の手先として動かすことができるのです。

米国は、中国の影響を合理的に抑え、中国のリーダーシップが米国の利益を直接損なうことのない組織の部分に制限して向けられるようにするための、戦略的措置を講じるべきです。

これには、中国の利益と戦術の詳細な評価に基づく広範かつ包括的で長期的な戦略が求められます。米国および主要な国際機関で志を同じくするリーダーシップを促進し、国際機関で米国人等の雇用を促進して、米国の圧力を意図的かつ慎重に行うことが必要です。

米国は昨年の米中貿易交渉で、このブログでも解説したように、7項目の合意に至りました。知的財産権の保護などは、当然のことながら含まれていますが、最後の項目は、はやい話が米国が合意項目六項目を事実上監査するというものです。米国は、中国が知的財産保護から逸脱し続けるなら、ためらうことなく、中国に新たな制裁を課すことなるでしょう。

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2018年10月9日火曜日

謎深まるICPO総裁の拘束 刃物の絵文字の意味は… 「権力闘争が絡んでいることは間違いない」―【私の論評】習近平一派は、もし失脚すればICPO総裁に地の果てまで追い詰められることを恐れたか?

謎深まるICPO総裁の拘束 刃物の絵文字の意味は… 「権力闘争が絡んでいることは間違いない」

孟宏偉氏

国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)の孟宏偉(もう・こうい)総裁が先月25日から行方不明になっていた問題で、中国公安省幹部らが出席した会議で、孟氏が国家監察委員会に収賄容疑などで調べられていると報告された。ただ、中国共産党の血みどろの権力闘争や、有力財界人の不審死などが背景にあるとの見方もあり、専門家は「さらなる大物失脚につながる可能性もある」との見方を示す。

 ICPOは7日、孟氏の辞表を受理したと発表。即時の辞任で、2020年までの残りの任期を務める次期総裁を11月の総会で選ぶという。

 AP通信などによると、リヨンに残った妻が同日に会見を開き、9月25日から孟氏と連絡が取れなくなったと説明した。通信アプリを通じて孟氏から「身の危険」を知らせようとしたとみられる刃物の絵文字のメッセージを受け取ったと明らかにした。妻によると「私の電話を待って」とのメッセージの後、刃物の絵文字が送られてきたとされている。

通信アプリを通じて孟氏から妻へ「身の危険」を知らせようとしたとみられる刃物の絵文字

 孟氏の拘束の背景について「権力闘争が絡んでいることは間違いない」とみるのは中国問題に詳しい評論家の宮崎正弘氏。孟氏は04年に公安相だった周永康・元政治局常務委員に抜擢され、14年まで公安省次官を務めた。

 江沢民派の周氏は、習近平指導部が進める反腐敗闘争で汚職により摘発され、無期懲役となった。その後も側近の高官が相次いで失脚するなか、孟氏は海警局局長や中国人初のICPO総裁など要職を経験した。

無期懲役の判決が下された周永康氏(中国中央テレビから提供された映像からの静止画像、
2015年6月11日)従来は真っ黒だった髪が真っ白になっており、多くの人が衝撃を受けた

 宮崎氏は「孟氏はICPOでも海外逃亡した中国人を多く摘発した実績を持っていたが、“燃えかす”(江沢民派の残党)を排除する狙いと考えられる」と解説する。

 もう一つの焦点が、今年7月に中国海南省の大手航空会社、海航集団の王健会長が視察先のフランスで転落死したこととの関連だ。同社は習主席の盟友、王岐山国家副主席の親族と密接な関係があるとの指摘もある。

 中国事情に詳しい評論家の石平氏は「本部がフランスにあるICPOの総裁を務める孟氏は、王氏の死亡や王岐山氏との関係について何らかの秘密を知り得た可能性もある」とみる。

 孟氏の事件が、今後の中国国内での政局に大きな影響を及ぼす可能性もあるという。

 前出の宮崎氏は「現時点では確かなことはいえないが、秋に控える党中央委員会への対策、または習氏の経済的な失策で反対派の動きを抑えるためかもしれない」と話す。

 「米国の反政府系の中国語の新聞は『第2の王立軍事件』と報じている。12年に重慶市副市長だった王氏が米総領事館に駆け込み、国家機密を米国に提供したことで、同市トップだった薄煕来氏が失脚したといわれている。孟氏もフランス当局との交流が激しくなり、中国側の情報を提供していたのではないかという話もある。今後、さらなる大物失脚につながるかもしれない」と宮崎氏は語る。

 闇は深そうだ。

【私の論評】習近平一派は、もし失脚すればICPO総裁に地の果てまで追い詰められることを恐れたか?

上の記事中国内の権力闘争の一端を垣間見せる事件だと思います。さて、孟宏偉の中国当局による身柄の拘束と、孟氏自身がICPOに辞表を提出したということで、2020年までの残りの任期を務める次期総裁を11月の総会で選ぶということですが、この事自体は世界にとって良いことのなのか悪いことなのかという問題を考えてみたいと思います。

無論権力闘争で個人の身柄を拘束するなど、とんでもないことですが、それは別においておくとして、ICPOの総裁が中国人でなくなるということ自体は、世界にとっては良いことかもしれません。

ICPOは2016年11月、インドネシア・バリ島で開いた年次総会で、中国公安省の孟宏偉次官(63)を新総裁に選出しました。中国人が総裁に就くのは初めてでした。

「ICPOは、反体制派や批判者を迫害する権威主義体制の政府に、国際的な逃亡者に関するデータベースの使用を許可するという歴史を有するようになった」

米紙ニューヨーク・タイムズの社説(2016 年12月4日、電子版)は、共産党による一党独裁の国の治安当局者が、ICPOのトップに就くことへの皮肉から始めました。

ICPO本部(リヨン)

■国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)■ 1956年に発足。フランスに本部を置き、加盟する警察の国際的な捜査協力を促進し、国際犯罪の防止や解決に向けた活動を支援している。

■孟宏偉氏■ 中国ハルビン生まれ、北京大卒。沿岸警備を担当する中国海警局、公安省などを経て、11月、国際刑事警察機構総裁。

社説は、中国やロシアがこれまで海外逃亡者に関するICPOのデータベースを乱用してきたと指摘。本来、そのシステムは、テロリストと疑われる人物へのビザ発給を未然に防ぐといった国際的な連携のためのものであるはずが、中国によって「ジャーナリストや民主活動家、人権活動家を罰するために使われてきた」としました。

その上で社説は、孟氏の総裁就任で「あらゆる人権侵害を控えるだけでなく、人権の保護を積極的に推進するというICPOの公約が、どれだけ守られるかということに疑問が生じている」と論じました。

米紙ワシントン・ポストの社説(2016年11月19日、電子版)は、ICPOが「反体制派や人権活動家、記者、ビジネスマンを含む政敵を追跡するために組織を利用する、ロシアや中国といった抑圧的な体制の国々のしもべとなってきた、と近年、厳しく批判されてきた」と指摘しました。ICPO憲章は「『世界人権宣言』の精神に基づき、すべての刑事警察間における最大限の相互協力を推進する」ことや「政治的、軍事的、宗教的な干渉はしてはならない」と唱っています。しかし、実際は有名無実化しているというわけです。

特に問題となっているのが、「赤手配書」の「悪用」です。ICPOは、加盟国の警察に対し、引渡しなどを目的に、加盟国に対して被疑者の身柄の拘束を求める「赤手配書」を発布できますが、近年、この赤手配書の数が急増しています。

ワシントン・ポスト社説は、赤手配書について調査した英国のNGOの見解として「国境を越えて活動家やジャーナリストを迫害する政治的な道具として赤手配書を使うのは、加盟国にとってたわいもないことだ」と伝えました。

2016年1月23日北京の税関が国際逮捕手配書(赤手配書)で密輸容疑者を逮捕しているところ

社説は、高まる批判に対しICPOが改革に着手したことに触れ、「孟氏が抑圧体制の中国での経験からどのような考え方を持ち込もうとも、ICPOの改革努力にブレーキをかけてはならない。改革を加速させるべきだ」と訴えました。

ただ、中国は2014年、ICPOに100枚の赤手配書を発布させています。孟氏が仮に総裁を辞任していなかったとして、ワシントン・ポスト紙の主張に沿うような組織運営を行っていたか、その後はどうなったか定かでありません。

米政府系放送局ラジオ自由アジアの記事(2016年11月11日、電子版)によると、孟氏のICPO総裁就任について、亡命ウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」の報道官は、「中国の法執行機関は中国共産党に奉仕し、ICPOを長年、異なる意見を持つ者や海外のウイグル人のリーダーを追跡するために用いてきた」「海外に安息の地を求めるウイグル人たちに恐ろしい結果をもたらすかもしれない」と語りました。

以上のような事実から、中国人がICPOの総裁であるということは世界にとって良いことではないということは明らかです。

ということは、習近平政権は期せずして、世界に貢献したということです。何と素晴らしいことではありませんか。

それにしても、中共は異形であることが理解できる記事だと思います。普通の国なら、ICPOの総裁になった人物をいくら政敵であるからといって、権力闘争で辞任させるような真似はしないでしょう。少なくとも、任期中には務め上げさせるのが普通でしょう。

こんなことをすれば、それこそ中共の面子が丸つぶれです。中共の面子とは、この程度のものというか、われわれの面子、体面などとは随分違うようです。それに、中国としては、ICPOの政治利用もできなくなるのです。彼らにとっては、権力闘争のほうがはるかに重要なのです。

これから、世界は中共の配下の中国籍の人間を国際機関のリーダーになど据えるべきではありません。こんなことをいうと、国籍差別のように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。

たとえば、アフリカなどの独裁国の国籍のものであっても、国際機関のリーダーにしても良いと思います。なぜなら、そのような場合であっても、中国のようにあからさまに政治利用されることはないからです。

しかし、中国は違います。中国の場合は、中共が任意で、戦時であろうが、平時であろうが「国防動員法」により、学生や一般人民はおろか国際機関のリーダーでも誰でも、地球上のどこの国にいようと、中共の手先として利用できるのです。そんな国の国籍のものを国際機関のリーダーにすべきではないです。

さて、ICPOの総裁は、おそらく中国人ではなくなると思われますが、では他に中国籍の国際機関の長は何人いるか調べてみました。

今のところ以下の四人です。

世界保健機関(WHO)事務局長の陳馮富珍(マーガレット・チャン)氏、国連工業開発機関(UNIDO)事務局長の李勇(リー・ヨン)氏、国際電気通信連合(ITU)の事務総局長に趙厚麟(ジャオ・ホウリン)氏、国際民間航空機関(ICAO)の事務局長柳芳氏。

世界保健機関(WHO)事務局長 陳馮富珍(マーガレット・チャン)氏

これに、今回辞任した孟宏偉を加えると、いっとき5人もの国際機関の長が中国籍だったということです。

これは、今までの世界は中共の恐ろしさを認識していかなったということだと思います。中国はみかけは繕っていますがその実、民主化、政治と経済の分離、法治国家化がなされておらず、とてもまともな国とはいえません。

にもかかわらず、まともな国のように扱うべきではありません。異常な国は異常な国として扱うべきです。対中国貿易戦争を始めたトランプ米大統領はまさしく中国をそのように扱っています。我が国もそうすべきです。

そうして、私は今回の孟宏偉氏の失脚は単なる表面上の権力闘争だけではないと思います。もし習近平自身も含む、習近平派の人間が最悪失脚などして、国外逃亡などした場合、孟宏偉がICPO総裁であったとすれば、地の果てまで追い詰められる可能性は否定できません。そのようなことを防ぐために、はやめに芽を摘んだというのが、今回の事件の要因の一つではないかと思います。

さらに、中共の力がなかなか及ばない外国では、ICPOのほうがはるかに犯罪に関する調査能力は高く、それこそ海外での習近平派の一派や家族などの犯罪や不正行為や醜聞などの情報が収集され、それこそ、権力闘争に用いられる可能性も恐れたのではないかと思います。

もし、習近平体制が絶対のものであり、習近平が生きている限りこの体制が続くという確信が習近平にあれば、孟宏偉氏など絶対に裏切らないように因果を含めて泳がせて、政治利用した方が良いはずです。

しかし、習近平は現在の体制にそれほどの確信を抱くことはできないのでしょう。特に、最近のトランプ大統領による対中国攻勢が強まってからは、そうなのだと思います。さらに、孟宏偉氏がトランプ政権に習近平派の海外での犯罪の情報を提供することすらあり得ます。

だからこそ、トランプ大統領の対中国攻勢が苛烈になったこの時期に、孟宏偉氏を拘束したと考えられます。

もし、ICPO総裁が孟宏偉氏ではなく、習近平派の人間であれば、このようなことはしなかったでしょうし、トランプ政権による対中国攻勢がもっと緩やかなもであれば、孟宏偉氏の拘束自体がなかったかもしれません。

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2017年5月8日月曜日

【痛快!テキサス親父】「反日」韓国人訪日増加のナゼ 日本人は世界で評価も、フランス人や中国人は人気がない―【私の論評】エリートではない一般の日本人の底力(゚д゚)!

【痛快!テキサス親父】「反日」韓国人訪日増加のナゼ 日本人は世界で評価も、フランス人や中国人は人気がない

京都・金閣寺。訪日した外国人の多くは、日本と日本人の素晴らしさを実感する
ハ~イ! みなさん。

 世界のホテル従業員が選ぶ「ベストツーリスト」(最高の旅行客)や、世界中をカバーしている大手旅行代理店が出しているアンケート結果で、常に「好まれる旅行客」のトップは日本人だ。日本人が世界に与えている良い影響は、一度でも日本に行ったことがある人なら納得できるぜ。(夕刊フジ)

 俺が初めて日本に行ったとき、街にゴミが落ちていないことに驚いた。そこで、「なぜ、ゴミ箱がないのに、日本の道路にはゴミが落ちていないんだ?」って聞いてみた。実に、面白い答えが返ってきた。

 「日本では、小学校から授業が終わったら児童が掃除をするからです」っていうんだ。つまり、日本では「汚したら、片付けるのは自分」という教育をしているわけだ。日本人が外国に行っても、他人に迷惑をかけず、誠実な対応をする理由が納得できたぜ。

 一方、世界で人気がないのは、フランス人や中国人のようだ。

 俺は中国には行ったことがないが、フランスには何度か行ったことがある。フランス人は、パリでもそれ以外でも、ゴミ箱にゴミを捨てない。「道路にポイ!」なんだぜ。おまけに街中を歩くときには、犬の糞(ふん)を除けながら歩かなければならない。そんな国の人々が海外に行けば、渡航先が同様の状況になるのは理解できるよな。

 さて、日本ではいよいよ大型連休(ゴールデンウイーク)らしいな。日本の友人によると、海外旅行に出かける人の渡航先の一番人気は「台湾」だという。台湾には「親日」というイメージがあるよな。

 これに対し、韓国への旅行者は2012年から減少傾向だと聞いたぜ。慰安婦問題などで、あれだけ一方的な「日本たたき」をしているうえ、お隣の北朝鮮が「核実験」や「ICBM(大陸間弾道ミサイル)発射」を示唆しているから、当然といえば当然だ。俺が日本人なら絶対に行かない。「1社で3000~4000人減少した」という旅行会社もあるそうだ。

 反対に、韓国からの日本への旅行客は3月で約48万8400人と、昨年の同時期に比べて30・6%も増加したそうだ。旅行会社によっては「8割増」だという。

 韓国は世界有数の「反日」国家で、歴代大統領が「日本たたき」をやってきたのに、なぜ、日本への旅行客が増加しているんだ? 円安の影響だけとは言えないよな。自らの国を「ヘル朝鮮」(地獄の朝鮮)と呼ぶ人々だけに、実は、日本に大きな憧れを抱いているのかもしれないぜ。

 親愛なるみなさんと、日本と米国に神のご加護がありますように。韓国人は日本を恨むことに力を注ぐのではなく、日本人が世界から好まれている理由をしっかり学んだ方がいいぜ。

 では、また会おう!


 ■トニー・マラーノ 評論家。1949年生まれ。テキサス州在住のイタリア系米国人。サラリーマンを定年退職後、動画サイト「ユーチューブ」などで連日、評論活動を行っている。世界のあらゆる“悪”と戦う「プロパガンダ・バスター」でもある。大変な親日家であり、日本でも圧倒的ファンを獲得している。自著・共著に『テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』(青林堂)、『日本は、世界の悪を撃退できる』(産経新聞出版)など。

【私の論評】エリートではない一般の日本人の底力(゚д゚)!

日本人の公共性や協調性の高さは、訪日外国人たちに感心されています。

しかし、それは国内に留まらず、海外でもいかんなく発揮されており、とても高い評価を受けているのです。

フログ冒頭のテキサス親父の記事にもあるように、以前、世界最大級の旅行サイトであるエクスペディアが、ヨーロッパの1万5000以上のホテルを対象に「ベストツーリスト」のアンケートを行ったところ、2位のアメリカを大きく引き離して、日本が見事1位に輝いているほどです。

日本人観光客の何が評価されたのかというと、マナーのよさ、礼儀正しさ、そして不平不満をいわないところ、だそうです。

また、部屋をきれいに使う、という点も高評価を得ています。

これらは、日本人の国民性ともいえる、個人よりも和を重んじる心が根づいているからにほかなりません。

「個性がない」「自分の意見をいえない国民性」と揶揄(やゆ)されることもありますが、世界の多くの人々からは好意的に見られているわけですから、変える必要はないでしょう。

この高評価は、パスポートの強さという部分にも表れています。

日本人観光客の礼儀のよさは古くから評価されており、
それが現在のパスポートの強さに反映されたのだ。
ビザなしで行ける国の多さで順位づけされるランキングの2015年版ではアジア1位の座を韓国と分け合い、総合では3位タイの172カ国。

今、世界で観光客の奪い合いが起こっている中国が45カ国で83というのを見ると、日本の順位がいかにすごいかがわかります。

さらに、入国審査では他国に比べてかなりスムーズ、かつ親切な対応を受けられるのは、日本が経済大国だということ以外に、とてもマナーがいいと歓迎される立場にあるからなのです。

本日は、テキサス親父の語る日本の凄さの他に、意外と当日本人もあまり気づいていない2つの事柄を以下に掲載します。

美容室&理容室の数は、じつに36万軒以上

国の規模や文化によって、美容院であったり床屋だったり、はたまた露天の散髪屋だったりという違いはあったとしても、「髪を切る」という習慣は万国共通のものです。


代金は世界的に見ても高額ですが、コストパフォーマンスも高いと評判。海外に進出する店舗も増えています。

ご存じのように、日本も理髪産業はとても盛んで、全国にある美容室&理容室の数は、合わせてじつに36万軒以上。

コンビニの総店舗数が5万ちょっとですから、この数字がいかに多いかがわかります。

そんな理髪大国の日本ですが、海外からは「理髪天国」として熱い視線が送られているのをご存じでしょうか。

その理由として、理髪技術が高いことも挙げられますが、外国人がとくに高い評価を与えているのが、理髪以外のサービスが多く、しかもクオリティが高いという点です。

なかでも美容室ならばシャンプー、理容室ならばシェービングが、大絶賛されているのです。

また、衛生管理もしっかりされていて、終始細やかな気配りのある接客も、外国人からは驚きと賞賛の声が上がっています。

このように、日本が理髪天国となったのは、相手の気持ちに配慮し、おもてなしの心で接するという国民性によるところが大きいのですが、理髪に関しては、江戸時代からこのような形態で行われてきたようなのです。

当時は「髪結い」と呼ばれ、理髪だけでなく、髭を剃り眉を整え耳掃除をするところまでがワンセットとされており、それが現在のおもてなしにつながっているではないかと思われます。

現代日本は人口が減少傾向にあり、理髪業界も苦しくなっているようですが、外国人をうまく取り込んでいくことができれば、再び成長産業へと転換できるでしょう。

「新幹線劇場」ともいわれる車内清掃!!

東北・上越・北陸・北海道新幹線などが発着するJR東日本の東京駅で、日本人からは「すごい!」「神業!」、外国人から「ソークール!」と賞賛され、毎日行われているのが新幹線の車内清掃です。

折り返し時間は12分。降車に2分、乗車に3分かかるので、清掃に費やせる時間はわずか7分間。

この7分間に清掃員たちが完璧な清掃を行い、それはまるでパフォーマンスを見るかのようで「新幹線劇場」ともいわれています。

 主人公はJR東日本テクニカルハートTESSEI(テッセイ)の車内清掃スタッフたちです。

10分足らずの猛スピードで進められる清掃作業(作業中に撮影した写真17枚を合成=7月30日
新幹線が速いのは、技術力だけではありません。東京駅のホームにいるピンク色の制服を身にまとった清掃員も、重要な役割を担っているのです。

ホームに滑り込んできた車両が、折り返し新大阪方面に向けて出発するまで平均16分程度。車内清掃はこの間、「超特急」並みのスピードでこなさなければならないのです。

ドアが開くと同時に車内に駆け込むと、ものすごい勢いで座席のほこりを掃き、窓やテーブルを拭き、座席カバーを取り換えます。手には、電動クリーナーやゴミ袋。10分足らずですべての車両をピカピカにすると、ホームで乗車を待つ乗客に一礼。作業終了後の一礼では、ホームで乗車を待つ乗客へ「お待たせしました」と礼を尽くします。

これは「お客さまに気持ちよく新幹線をご利用いただいてほしい」というスタッフ一同の気持ちの表れです。そうして風のように去っていきます。

ホームで乗車を待つ乗客に一礼するアロハシャツ姿の清掃スタッフ
清掃員は東海道新幹線だけでなく各地の新幹線にも広がっています。JR東日本が運行する東北新幹線などを担当する清掃員は利用客に「魅せる清掃」を楽しんでもらおうと、アロハシャツや浴衣、冬はサンタクロースの衣装などをまといます。

車内清掃のことをJRでは「新幹線劇場」と呼ぶほどです。米CNNなど海外メディアから「奇跡の7分間」などと紹介され、米ハーバード大のビジネススクールで、新幹線の車内清掃が必修科目で取り上げられることになりました。

ただ、一番の栄誉は、新幹線と速度競争を繰り広げ、「技術力では負けない」と自負する欧州の高速鉄道TGVからのこんな言葉でしょう。TGVを運行するフランス国鉄総裁も視察に訪れてすっかり脱帽し、こんな言葉を残している。
「これだけはかなわない。清掃員を連れて帰りたい」

日本では、どこの街角にもある理髪店や、美容院、それに日本で旅をするには欠かせない新幹線。日頃当たり前に思って使っているものです。

しかし、これらに従事する人たちの心意気が素晴らしいです。今度利用するときには、彼らの心意気に感謝して「ありがとう」と大きな声で応えたいものです。昨年は、函館から新幹線で仙台まで行きましたが、やはり清掃の方々が素早く清掃をしていらっしゃいました。そうしてもちろん清掃が終わった後に「ありがとうございます」と声をかけさせていただきました。

それにしても、これは他国にはとても真似出来ないことではないかと思います。日本では、いわゆるエリートといわれる人ではなく、このような人たちが日本を支えているのです。それが、日本の底力です。

いくらエリートが檄を飛ばして、外国からの人々へのおもてなしを良くしなさいと叫んだにしても、外国から来るお客様と直接接してサービスを提供するのは一般の人々です。一般の人々のレベルが高いからこそ、日本は世界に誇るサービスを提供できるのです。

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2016年12月30日金曜日

【メガプレミアム】「奪われた領土」極東ロシアに流れ込む中国人…“スーツケースで侵略”は危険な火ダネ―【私の論評】日米がロシアに歩み寄りの姿勢をみせる理由はこれだ(゚д゚)!

【メガプレミアム】「奪われた領土」極東ロシアに流れ込む中国人…“スーツケースで侵略”は危険な火ダネ

ロシア人女性が中露国境の街で、長い冬に向けた生活必需品の買い出しに熱を入れている。写真は
黒河市の露店市場。国境のロシア人にとっては中国の物資はなくてはならないものになっている。
人口が希薄なロシア極東に中国人が流入し、ロシア人を心理的に圧迫している。ロシアの調査機関は今世紀半ばを待たず、中国人がロシア人を抜いて極東地域で最大の民族になると予測する。中国人には19世紀の不平等条約でウラジオストクなど極東の一部を奪われたとの思いがあり、ロシア人には不気味だ。欧米に対抗して蜜月ぶりを演出する両国首脳の足元で、紛争の火だねが広がっている。(坂本英彰)

  中国人150万人が違法流入

 「中国人がロシアを侵略する-戦車ではなくスーツケースで」

 米ABCニュースは7月、ロシア専門家による分析記事を電子版に掲載した。露メディアによると、国境管理を担当する政府高官の話として、過去1年半で150万人の中国人が極東に違法流入したという。数字は誇張ぎみだとしつつも、「国境を越える大きな流れがあることは確かだ」と記す。

 カーネギー財団モスクワ・センターによると在ロシアの中国人は1977年には25万人にすぎなかったが、いまでは巨大都市に匹敵する200万人に増加した。移民担当の政府機関は、極東では20~30年で中国人がロシア人を抜いて最大の民族グループになるとしている。

 インドの2倍近い広さがある極東連邦管区の人口は、兵庫県を少し上回る630万人ほど。これに対し、国境の南側に接する中国東北部の遼寧、吉林、黒竜江省はあわせて約1億人を抱える。

国境を流れるアムール川(黒竜江)をはさんだブラゴベシチェンスクと黒竜江省黒河は、両地域の発展の差を象徴するような光景だ。人口約20万人の地方都市の対岸には、近代的な高層ビルが立ち並ぶ人口約200万人の大都市が向き合う。

 ABCの記事は「メキシコが過剰な人口を米国にはき出すように、ロシア極東は中国の人口安全弁のようになってきている」と指摘した。ただし流入を防ぐために「壁」を築くと米大統領選の候補が宣言するような米・メキシコ関係と中露関係は逆だ。中露間では人を送り出す中国の方が、ロシアに対して優位に立つ。

  20年後の知事は中国人!?
 ソ連崩壊後に過疎化が進行した極東で、労働力不足は深刻だ。耕作放棄地が増え、地元住民だけでは到底、維持しきれない。

 米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿したロヨラ大シカゴ校のコダルコフスキー教授によると、過去10年で日本の面積の2倍超の約80万平方キロの農地が中国人に安価にリースされた。そこでは大豆やトウモロコシ、養豚など大規模な農業ビジネスが展開されている。

 中国と接する極東のザバイカル地方は今年、東京都の半分にあたる1150平方キロの土地を中国企業に49年間長期リースすることで基本合意した。1ヘクタールあたり年500円余という格安だ。これに対しては「20年後には知事が中国人になりかねない」などと、ロシア国内で猛反発も起きた。

ロシア政府はロシア人の移住や定着を促すため土地を無償貸与する法律を制定したが、ソ連崩壊後の二の舞になる可能性も指摘されている。1990年代、分配された国有企業の株は瞬く間に買収され、政府とつながる一部特権層が私腹を肥やす結果となった。

 極東は中国なしでは立ちゆかず、結果として中国人の流入を招く。コダルコフスキー教授は「中国はアムール川沿いのロシア領を事実上の植民地にしてしまった」と指摘した。

  「未回復の領土」

 中国人が大量流入する状況で「領土回復運動」に火がつくと、ロシアにとっては取り返しのつかない結果となりかねない。

 欧米列強のひとつだったロシア帝国は1858年と1860年、弱体著しい清帝国との間で愛琿条約、北京条約をそれぞれ締結し極東地域を獲得した。沿海州などを含む日本の数倍に匹敵する広大な領域で、これにより清帝国は北東部で海への開口部を失った。アヘン戦争後に英国領になった香港同様、清にとって屈辱的な不平等条約だ。

 中国と旧ソ連は1960年代の国境紛争で武力衝突まで起こしたが、冷戦終結後に国境画定交渉を加速し、2008年に最終確定した。現在、公式には両国に領土問題は存在しない。

 にもかかわらず中国のインターネット上には「ロシアに奪われた未回復の領土」といったコメントが頻出する。

ニューヨーク・タイムズは7月、近年、中国人観光客が急増しているウラジオストクをリポートした。海辺の荒れ地を極東の拠点として開発し、「東方を支配する」と命名した欧風の町だ。吉林省から来た男性は「ここは明らかにわれわれの領土だった。急いで取り戻そうと思っているわけではないが」と話す。同市にある歴史研究機関の幹部は「学者や官僚がウラジオストクの領有権について持ち出すことはないが、不平等条約について教えられてきた多くの一般中国人はいつか取り返すべきだと信じている」と話した。

  アイスで“蜜月”演出も

 台湾やチベット、尖閣諸島や南シナ海などをめぐって歴代政権があおってきた領土ナショナリズムは、政権の思惑を超えロシアにも矛先が向かう。極東も「奪われた領土」だとの認識を多くの中国人が共有する。

 9月に中国・杭州で行われた首脳会談でプーチン大統領は、習近平国家主席が好物というロシア製アイスクリームを贈ってまさに蜜月を演出した。中露はそれぞれクリミア半島や南シナ海などをめぐって欧米と対立し、対抗軸として連携を強める。

 しかし極東の領土問題というパンドラの箱は何とか封印されている状況だ。ナショナリズムに火がつけば、アイスクリームなどいとも簡単に溶かしてしまうだろう。(2016年10月4日掲載)


【私の論評】日米がロシアに歩み寄りの姿勢をみせる理由はこれだ(゚д゚)!

中国とロシア、両方とも広大な領土を持つ国ですが、その内容はかなり違います。まず人口は、中国が14億人弱、一方ロシアは1億4千万であり、これは日本の1億2千万よりわずかに多いだけです。

GDPはといえば、中国11,181.56(単位10億ドル)、ロシア1,326.02(単位10億ドル)であり、実に中国のGDPはロシアの8倍以上です。(2015年の数字、以下同じ)

1人あたりのGDPは、ロシア9,243.31ドル、中国8,140.98ドルロシアは、中国の1.1倍です。ちなみに、日本の1人あたのGDPは、32,478.90ドルです。

そうして、ロシアは中国と世界で一番長く国境線を接している国です。これを考えれば、上記のような問題が起こるのは当然といえば、当然です。

これについては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
上念司「中国包囲網の決定打はモンゴル・トルコのランドパワー強化に在り!」―【私の論評】ソ連崩壊後、小国ロシアになってから国境溶解が顕著になり中国にとって軍事的脅威はなくなった!日本は経済援助を通じて中国と国境を接する国々のランドパワーを強化すべき(゚д゚)!
かつての中ソ国境紛争の係争地だった黒瞎子島は今では観光地になっている
この記事は、2014年5月13日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事ではロシアと中国の国境があいまいになっている「国境溶解」という現象について解説しました。

この記事より、国境溶解に関わる部分を以下に引用します。
国境の溶解現象とは、中ロ国境を中国人が多数超えてロシア領内に入り、様々経済活動をしているため国境そのものが曖昧になっていることをさします。 
黒竜江とウスリー江を挟んだ対岸は、中国有数の農業地帯であり、 渤海、金以来のさまざまな民族の興亡の地として歴史に残る遺跡も多いです。 わずかに川ひとつ隔てただけで、一方は衣食を外からの供給に仰ぎつつ資源を略奪しつづけ、 年々人口を減らしつづけているシベリアであり、一方は年々人口を急増させつつある 黒龍江省です。 
ロシア側の、全シベリアの人口を総和しても、数十分の一の面積しかない黒龍江省の半分にしかならないのです。この救いがたい落差は、 つまるところ社会的な圧力になります。ソ連政府はだからこそ国境地帯に厳しい軍事的な緊張を 作り出すことによって、中国からの圧力に対抗していたといえるでしょう。 
国境を挟んだ中国側の吉林省、遼寧省と北朝鮮、 内モンゴル自治区とモンゴル、新彊とカザフスタンおよびウズベキスタン、中国の雲南省とミャンマー、 中国の広東省とベトナムなどを比較してみると、常に面積の少ない中国側の各省が人口ではるかに勝っていることがわかります。 
この明白な不均衡こそが、国境を超えて大量の中国人が流出あるいは進出しつつある 根本的な原因です。この点から言えば、シベリアも例外ではないばかりではなく、 最も典型的なものです。ソ連の軍事的圧力が解消し、 国境貿易が開始されたことは、この過程を一気に促進させました。

ソ連の崩壊によってシベリアのロシア人社会は、直ちに危機に陥いりました。 政府は給与を支払うことができず、多くの労働者が引き上げていきました。 シベリアに市場はなく、シベリア鉄道もいたるところで寸断されようとしていました。 だから、中国からの輸入が不可欠のものとなりましたが、一方で中国に売り渡すものを シベリアのロシア人社会は何も持っていませんでした。その結果、 中国人がシベリアに入り込んできて、役に立つものを探し出し、作り出してゆくしかなくなりました。 
こうして、国境溶解が進んていきました。この国境溶解は、無論中国にとっては、軍事的脅威がなくなったことを意味します。 
特に現在のロシアは、ご存知のようにウクラナイ問題を抱えており、中ロ国境にソ連時代のように大規模な軍隊を駐留させておけるような余裕はありません。 
かつてのソ連の脅威がなくなったどころか、国境溶解でロシア領内にまで浸透できるようになった中国は、この方面での軍事的脅威は全くなくなったということです。 
各地で軍事的な脅威がなくなった中国は、これら国境地帯にかつのように大規模な軍隊を派遣する必要もなくなり、従来から比較すると経済的にも恵まれてきたため、海洋進出を開始刷るだけの余裕を持ち、実際に海洋進出を始めました。
 ブログ冒頭の記事は、この「国境溶解」がますます酷くなっている現状を示したものです。このような状況にある中露両国です。この二国が、同盟関係にあるように見えても、そう装っているだけでしょう。

ロシアは、この「国境溶解」にかなり頭を悩ましていることでしょう。冷戦終結後に国境画定交渉を加速し、2008年に最終確定した。現在、公式には両国に領土問題は存在しない。

さて、このブログでは、何度か中露関係に関する、米国の戦略家ルトワック氏の見方を紹介してきました。その典型的な記事のリンクを以下に掲載します。
【日露首脳会談】中国、日露連携を警戒「包囲網」強化に対抗―【私の論評】会談のもう一つの目的は、ロシアを安全保障のダイヤモンドの一角に据えること(゚д゚)!
米国の戦略家エドワード・ルトワック氏
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、ルトワック氏の中露関係に関する分析に関する部分を以下に一部引用します。
ウクライナ危機をきっかけに中ロはさらに接近し、日米へのけん制を強める……。世界ではこんな見方が多いが、ルトワック氏の予想はちがった。 
ロシアは、中国とは仲良くならない。シベリアなどに侵食してくる中国を脅威だとみているからだ。むしろ、ロシアは中国をにらみ、本当は日米と協力を広げたいはずだ――。ルトワック氏はこんな趣旨の予測を披露したという。
「いまの中国は共産党体制だったときのソ連と同じだ。何を考えているのか、外からは分からない。しばしば、唐突な行動にも出る」。公式な場では決して中国を批判しないロシアの政府関係者からも、こんなささやきが聞かれる。
では、日本はどうすればよいのか。中ロの結束が弱まれば、日本の選択肢は広がる。それでもロシアが対中外交で協力したり、領土交渉で譲ったりすると期待するのは禁物だ。 
米政府当局者は「ロシアに過剰な期待を抱かないほうがいい。日本には戦中の経験もある」と語る。第2次大戦末期、日本の降伏が確実とみるや、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄し、攻め込んできた。 
ユーラシアの両雄はどこに向かうのか。日本は歴史の教訓をひもときながら、冷徹に次の一手を練るときである。
トランプ次期米大統領も、安倍首相も、「国境溶解」のことやルトワック氏の分析に関しては、当然のことながら頭に入っているものと思われます。

だかこそ、トランプ氏はロシアに接近する姿勢を見せているのだと思います、安倍首相もそうでしょう。だからこそ、敢えて日露首脳会談を日本で開催したのです。

トランプ氏は、ロシアに歩み寄りの姿勢をみせることによって、ロシアが関与するウクライナ問題や、シリア問題などがすぐに解消するとは思っていないでしょう。

安倍首相も、ロシアに歩み寄りの姿勢をみせたからといって、領土問題がすぐに解決するなどとは思っていないでしょう。

しかしながら、中国を牽制するための一つの手段として、ロシアを利用する価値があるものと信じているものと思います。

現在のところ、中露国境は「国境溶解」が深刻になっているというだけで、深刻な問題とはなっていません。しかし、中国が領土的野心をむき出しにして、極東地域に進出したとしたら、これはロシアのみならず、日本にとっても、米国にとっても大きな脅威です。

たとえ、中国が極東地域を領土にはしなかったにしても、この地に覇権を及ぼすことができるようになれば、北極海や、オホーツク海に中国が、戦略原潜を航行させるようになるかもしれません。

中国の戦略原潜
北極海では今、温暖化に伴う氷の融解により船舶の航行が容易になりつつあり、北極海を経由して既存の航路より短時間でアジアと欧州をつなぐ「北極海航路」に注目が集まっています。ロシアにとり、自国の領海を船舶が多く行き来する状況は、航路周辺の基地での商業の活性化や、万が一船舶が氷に閉じ込められないよう、護衛サービスを提供できるメリットがあります。

ただし、同海域の氷が溶けることは、その海域を各国の海軍の艦船が容易に航行できることも意味します。国際法で非軍事化が定められた南極と異なり、北極海はその多くの海域で軍事演習などを各国が行うことが可能で、各国の軍事プレゼンスが高まることはロシアにとり懸念すべき状況なのです。

中国は、北方海域でも存在感を高めています。2012(平成24)年以降、砕氷船「雪龍」がほぼ毎年、北極海航路を航行しています。昨年9月には海軍艦艇5隻が、北極海の玄関口となる米アラスカ州沖のベーリング海を初めて航行しました。

中国の砕氷船「雪龍」
ロシアにとってオホーツク海は戦略原潜を展開する「聖域」だけに中国の動きに神経をとがらせています。11年と14年には、雪龍の航路上でミサイル演習を行い威嚇しました。昨年12月に策定したロシアの国家安全保障戦略では、極東と北極圏をつなぐ沿岸防衛システムを構築する方針を決定しました。千島列島と北方領土への地対艦ミサイル配備も対中牽制(けんせい)の意味合いがあります。

南シナ海での中国の行動は、南シナ海を中国の戦略原潜の聖域にするという目論見があります。中国の覇権が、極東地域、北極海にまでおよべば、中国はロシアに変わって、北極海とオホーツク海を中国の戦略原潜の聖域にするかもしれません。

そうなれば、中国はロシア、日米はもとより、世界中の国々特に北半球の国々にとって、かなりの脅威になります。北極海や、オホーツク海なども第二の南シナ海になりかねません。

そんなことは、当然のことながら、ロシアは避けたいでしょう。そのロシアに対して、日本や米国が、歩み寄りの姿勢を見せておくことは、中国を牽制するということで非常に重要な意味があります。

トランプは外交の素人だとか、日露首脳会談は、北方領土問題が進展しなかったので、全く意味がないというような見方は、まだ物事を表面的にしかみられない子どものような見方に過ぎません。

日米のロシアへの歩み姿勢は、当然のことながら、プーチンの頭にも「いざというときには、中国を牽制するために、日米に力を借りることができる」とインプットされていることでしょう。

しかし、日米に力を借りれば、当然のことながら、日米に対して何らかの譲歩をしなければならなくなります。しかし、中国がこれからも、軍事力を強化させていけば、そんな悠長なことも言っておられなくなります。

北方領土問題が、解決の緒を見出すことができるのは、その時かもしれません。しかし、そのときに、日本が安全保障の面で、ロシアにどの程度助けることができるかによって、これはかなり左右されると思います。

いずれにせよ、私たちは、大人の見方でこれを見守り支援すべきです。

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2016年7月24日日曜日

中国人に飲み込まれる…奄美・サンゴ礁の海 中国人向け巨大リゾート白紙に―【私の論評】油断すれば、リゾートから中国化する日本(゚д゚)!


奄美大島1 写真はブログ管理人挿入
 鹿児島・奄美大島に浮上していた中国人クルーズ客向けリゾートパーク構想が、地元住民の強い反対で白紙に戻った。人口の少ない離島に中国人が大挙して押し寄せることで、治安や環境の悪化に対する懸念が高まっていた。離島の多い九州では、同様の打診が寄せられた自治体もあり、首長や住民が判断を迫られている。(九州総局 奥原慎平)

 奄美大島北部の鹿児島県龍郷(たつごう)町。美しいサンゴ礁の海が広がり、マリンスポーツも盛んだ。今年3月、中国・上海から九州に向かう大型クルーズ船の寄港地として、町内の龍郷湾にリゾートパークを開発する計画が公表された。

 米大手クルーズ旅行会社「ロイヤル・カリビアン・クルーズ」が企画した。  計画によると、15万~22万トン級の巨大クルーズ船が接岸できるよう、長さ350メートルの浮桟橋を湾内に設置する。そればかりでなく、町有地などを活用し、クルーズ客が利用するレストランやプール、遊歩道、日本庭園などを周辺に整備する。開発面積計52万平方メートルという巨大プロジェクトだった。

奄美大島2
 平成30年春の開業を目指していた。

奄美大島3
 クルーズ旅行の本場・カリブ海などには、こうしたクルーズ客のみが使うプライベートリゾートパークが多数ある。

 龍郷町の徳田康光町長は、ロイヤル社の代理人を通じて事前に計画を伝えられた。毎年3~11月の間、週2~4回寄港し、年間30万人が来島するという。島の振興や経済効果を期待し、計画推進に傾いた。

 だが、住民は反発した。小さな町が中国人に“飲み込まれる”という不安が理由だった。

 地元の龍郷町の人口は6028人(6月末時点)に過ぎない。これに対し、1回の寄港で島に来る中国人客は3千~5千人に達する。

 反対派住民が組織した「龍郷湾を守る会」の西元則吉会長は「何千人も中国人が押しかけると、のんびりとした奄美の雰囲気が一変してしまう。中国人向けの店が増え、近い将来、中国の街になるのは火を見るより明らかだ」と語った。

 町議の田畑浩氏も「計画を聞いてチャイナタウン化が思い浮かんだ。地元の雇用につながるというが、町民のほとんどは中国語を話せないので、結局、パーク内では中国人の雇用が増えるだけだろう。自然が壊れ、景観も変わってしまう」と述べた。

奄美大島4
 昨年、沖縄から龍郷町に移住した作業療法士、田中基次氏(41)は「中国人の観光地というイメージが植えつけられると、日本の移住者や旅行者は訪れなくなる」と訴えた。

 漁業者は、建設工事に伴う土砂流出で、漁業被害が起こることを危惧した。

 想定以上に多く反対の声があがったことで、町長の徳田氏も推進を断念した。

 7月19日、産経新聞の取材に「住民や漁協の意見を聞く中で、地元合意の形成は無理だと判断した」と語った。ロイヤル社は、開発の条件に地元住民の賛成を挙げており、計画は白紙になった。

 うした計画は龍郷町に限った話ではない。

 奄美大島南部にある瀬戸内町も昨年末、ロイヤル社側からクルーズ船寄港を打診された。ただ、関係者と協議する中で、大量の旅行者を受け入れる飲食店や公共トイレなどが未整備だとして断った。

 長崎県・対馬の浅茅(あそう)湾にもロイヤル社側が寄港を検討しているという。対馬市観光商工課の二宮照幸課長は「正式に寄港の意向があれば、庁内で検討する」と語った。

 クルーズ会社が九州の島に手を伸ばす背景には、中国人クルーズ客の急増がある。

 業界内では、アジアのクルーズ利用者は2012年の134万人から2020年は394万人と、3倍になるという試算もある。このうち4割を中国人が占める。

 世界のクルーズ会社にとって、中国は急拡大が見込める市場であり、最重視する。そして手つかずの自然が残る日本の島は、中国人クルーズ客に魅力的に映るという。

 大手旅行代理店のクルーズ旅行担当者は「船会社は航路の差別化を考えており、離島への寄港は旅行ラインアップを増やして、客を獲得する狙いがある」と語った。

 ただ、あまりに多くの訪日客によって、街の雰囲気が変わったり、マナーの悪さで住民とトラブルになるケースもある。

 観光目的ではないが、平成24年7月には長崎県・五島列島に、中国漁船団が突如として現れ、陸から数十メートルの先にずらりと停泊した。台風からの避難を理由としていたが、住民の間には治安上の懸念が持ち上がった。

【私の論評】油断すれば、リゾートから中国化する日本(゚д゚)!

奄美大島の龍郷町の中国人向けのリゾートが、できなくて本当に良かったです。中国は、南シナ海で環礁を埋め立てて実行支配を目論むような国です。そんな国の開発するようなリゾートなどとてもまともなものとは思えません。

こちら北海道には、すでに中国人向けのリゾートがあります。それは、離島ではないものの、このブログでもとりあげた星野リゾートトマムです。

以前掲載した記事のリンクを以下に掲載します。
消えた中国の富豪…新たなチャイナリスクが露見 当局拘束で「星野リゾートトマム」買収に暗雲―【私の論評】企業買収成功の5つの原則を知らない中国の投資をあてにしても、万に一つも成功する見込みはない(゚д゚)!
星野リゾートトマム
この記事は、2015年12月13日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部掲載します。
中国有数の民間投資会社「復星集団」の会長で、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(85)になぞらえ「中国のバフェット」とも呼ばれる郭広昌氏(48)が、10日から当局の拘束下におかれ、周囲と連絡が取れなくなっている。(SANKEI EXPRESS) 
中国メディアが報じたもので、これを受けて関連株が軒並み下落。上海証券取引所では11日に復星傘下企業の上場株が取引停止となった。復星は日本とも関わりが深く、傘下の上海豫園旅游商城が先月、北海道占(しむ)冠(かっぷ)村(むら)にあるスキーリゾート「星野リゾートトマム」の全株式を約183億円で取得したばかり。トマムはどうなるのか? 新たなチャイナリスクが露見した形だ。
このようなことがあったのですが、結局のところゲレンデなどの運営については従来どおり星野リゾートが行うことになりました。

この記事では、2011年あたりから日本人など先進国の人間からみると、中国人経営者の異形ぶりが非常に目立つようになっていたことを掲載しました

さらに、この記事では、ドラッカー氏による「事業上の目的による企業買収に成功するには5つの原則」をあげ、星野リゾートトマムの買収は、この原則を無視するものであり、失敗するであろとの私の予測を掲載しました。

星野リゾート トマムを所有する投資会社は、それまでアメリカ系投資ファンドだったのでしたが、2015年12月1日より中国を代表するコングロマリットのひとつであるFosunグループに変更になりました。

Fosunグループは、星野リゾートが提案しているトマムの成長戦略に賛同する投資会社であり、トマムを北海道ナンバーワン・リゾート にしていくビジョンを達成するために必要な投資を敏速に行っていくためには、Fosunグループは最適なパートナーであると考えているようです。

トマムリゾートのユーザーは、以上のことから、これまでどおりのレジャーをトマムで送ることができそうでした。しかし、現実はどうなったのか、以下に掲載します。これは、トリップアドバイザー コミュニティーに寄せられたユーザーのコメントから選択したものです。
以前は2015年1月、スキーでタワーに宿泊しました。今回は同年12月、レゾナーレに逃れてきました。 
スキー場は大変魅力的なのですが、タワーでは声が大きくマナーの悪い中国韓国の方々にうんざりしてしまい、今回はリゾナーレに期待して。 
ワンフロアに4部屋というだけあって、本当に広いお部屋でした。スキーケースやスーツケースの置き場に困らず、夫婦ふたりでは広すぎるくらいのゆったり感。 
なんといってもジャグジーがお部屋にあるのは楽でした。スキーから戻ってすぐに利用でき、冷えた身体を温めてリラックスできました。浴槽にお湯が貯まるのに20分くらいですので、部屋に戻ってからまずスイッチをいれ、着替えをしているうちに貯まります。何度も利用しました。 
タワーに比べ、スキーロッカーも広々していて明るかったので利用する際のストレスがありませんでした。タワーの時は実に窮屈でしたので。 
1つビックリした事がありました。スキーリゾートというのに、スキーから戻った際に板やブーツの雪を払い落とすブラシが全くなかった事です。スタッフの方に尋ねても、「そういわれてみると、ないですね〜。ブラシっぽいものでもあったら、あとで置いておきますね。」と。翌日行っても何も置いていませんでした。ブラシやエアブラシ、あって当然なのではないでしょうかね〜。 
館内は、タワーよりも静かでほっとしました。外国の方々も勿論宿泊されていましたが、ほとんどがマナーの良いファミリーでした。 
『Books&Cafe』ではコーヒーやジュースが自由に飲め、北海道に関する本が沢山ありゆったりとした時間を楽しめました。ただ、最終日に利用した際、コーヒーフレッシュが見当たらずスタッフに尋ねたら「在庫がないんです。」と。コレにもびっくりしました。ホテルでコーヒーフレッシュの在庫がないって…。個人経営の喫茶店か。 
スタッフは韓国のかたのようで、謝罪の言葉とかはなくただ一言そういわれて、コーヒーを飲むのをあきらめました。 
日本人スタッフ、本当に少ないです。中国韓国人スタッフばかりという印象でした。こちらの質問の意味が理解できていなかったり、言葉が足りなくて何を言っているのかわからなかったり、やはり日本人スタッフのような細やかな心配りは期待できないです。 
ブッフェレストランでは、食事中に料理を取りに行って席に戻ると、使っていたお箸や未使用のおしぼりまで下げられてしまっていて、もう一度席を立つはめになりました。食器を下げる時もおかまいなしで、ガチャガチャとものすごい音をたてていました。 
滞在中、何度かため息をつきたくなるような出来事がありましたが、仕方ないとあきらめるようにしました。 
唯一、循環バスの運転手さんは、本当に関心するような接客をされている方が多かったです。みなさん、とても印象がよく滞在中ほっとできた瞬間でした。
2015年 12月に、家族で訪問(体験) 
星野リゾートトマムのレストラン 中国人が多い
家族でスキーを目的に4泊滞在しました。部屋は大変広くベッドも3つあり、3人ゆったりと寝れました。ジャグジーがありスキーの疲れを癒すことができました。総合的にスキー目的だったので満足のいくホテルでした。
1階には図書館スペースもありコーヒーとジュースがフリードリンクで、ロビーには暖炉があり夜にはスパークリングワインも飲めました。中国・韓国人観光客に対応する為に中国・韓国人スタッフが多く日本でありながら若干違和感ありました。
2016年 1月に、家族で訪問(体験)
星野リゾートトマムでは、中国の資本参加がある以前から、中国人の顧客が多かったことがわかるのが、以下の内容です。
チェックインのフロントが、日本語が少し変な中国人。フロントで飲み食いするマナーが悪い中国人団体客。日本なのに、中華人民共和国に旅行したみたい。宿泊客も、中国人団体が優先されているようで、とてもやかましい。 
トマム内を移動するバスも、並ばずに中国人がわれ先に席を占領。中国人どうしで席を譲り合っているが、日本人には絶対にゆずらないようだった。木林(きりん)の湯では、中国人が風呂で、タオルを洗濯していたりしていた。
レストランでも、中国人が席を占領し、とてもうるさい。 
調度品が老朽化していて、スリッパや電話なども古くて、きたなかった。
高いお金を払い、不快な気持ちになりたいなら、大いにトマムをおすすめします。静かなリゾートを望むなら、トマムはやめたほうがいい。 
マスコミで報道されているトマムとは違い、中国人ばかりでした。マスコミにだまされないように書かせていただきました。 
2015年 2月に、家族で訪問(体験)
以上は、私が以前トマムに行った時の感想に近いものを選んだものです。私が訪れたのは、3年くらい前のものですから、私自身の感想自体は役にはたたないと思いましたので、最近のコメントで私の見解と似たようなものを選択させていただきました。

私自身は、やはりこの買収は私が先に予測したように、うまくはいかないのではないかと思います。おそらく、これから日本人の客が減っていくものと思われます。その分中国人の顧客が増えればそれで良いと考える人も多いかもしれません。

しかし、これから先中国の経済は停滞します。今年になってから、日本で爆買いをしていた中国人が、日本で購入した商品を持って帰ると、中国で課税されるようになりました。そのため、爆買いは日本ではパタリ途絶えました。

中国共産党は、自分の都合で何でもする国です。外貨が国外流出がとめどもなく続いていたため、これを止めるために、中国政府は爆買いに課税するようになりました。しかしそれでも、外貨の海外流出は止まりません、次の段階では中国人の旅行そのものを制限するかもしれません。

いずれにせよ、外貨の海外流出が止まらず、株安、人民元安の続く中国、経済的には何をとっても良いところはありません。今後中国はどうなるか全く見当がつきません。そのような国の顧客を相手にせずに、まずは比較的安定した国内の客を対象とするのが筋でしょう。まずは、国内の顧客に喜んでもらえないようなリゾートであっては、最初から話になりません。

さて、中国人が日本でリゾートを開発しても良いし、むしろそれがビジネスチャンスであると考える方には、以下のカナダに留学した人の話を読んでください。
私は2001年7月から2004年8月末までの間、夫婦でカナダのアルバータ大学に留学しておりました。専攻は化学工学で修士課程を修めて参りました。こう言うと、多くの方は金髪または茶髪で青い目をした白人学生と共に勉学に励んできたと思われることでしょう。
しかし、現実は全く異なります。1学年で約40人程度のクラスでしたが、驚くなかれ、そのうち30人程度が中国人(漢民族)でした。白人系のカナダ人はわずかに2人でその他はパキスタン人、ベネズエラ人、韓国人、日本人(私一人)でした。 
また、教授陣にも中国人が大多数を占めており、カナダに移住した中国人と言うよりも、中国に移住したカナダ人やその他の人種と言う雰囲気の方が実態でした。 
大学院は国家の頭脳を育成する機関であり、そこが中国系の人達に占領されている状態は、非常に危険な状態だと言えます。カナダ人が、カナダの中心から外される初期症状だと言えるでしょう。 
大学以外で言えば、カナダの各主要都市には中華街があり、町の中にも中国の文化が非常に色濃く反映されています。更にたちが悪いのは、中国人はカナダの伝統文化などには一切関心がなかったことです。 
私はある中国人学生と、旅行の話をしました。カナダの東部はカナダの伝統が色濃く残っており、旅行に行ってみたいと私が話したところ、その中国人学生は「あそこは中華街がないから行きたくない」と真顔で言っていました。 
また、30人程度(内1/3は中国人)のグループを組んでスキー旅行に行った時がありますが、皆でイタリア料理の店に食事に行こうとした時に、顔を真っ赤にして猛烈に異議を唱えたのが中国人のグループでした。 
イタリア料理など、食い物ではないと言わんばかりに暴言を吐き、中華料理か和食(彼らは和食には好意的なようです)を食べに行くんだと強く主張し、結果的にグループが分裂したことがあります。
カナダ・トロントのチャイナタウン 2015年
中国人は、現地の人に対する敬意はなく、願わくばカナダ全土を中国色に塗り替えたいと願っているのは間違いないようです。これが俗に言う中華思想だと私は思います。このまま行けば、半世紀を待たない内にカナダ人の主要人種は中国人となり、その時に中国共産党の一声でカナダが乗っ取られるような事が起きてしまうかもしれません。 
よく、日本もアメリカなどのように移民国家になるべきだと信じている人達が多いですが、この思想は危険です。今、日本における中国人の移民が急増しています。 
平成10年には27万人だった中国人の数が平成20年では65万人になっています。これは入国管理局が発表している数字であり、不法入国を考慮すればもっと居るでしょう。 
また、昨年法改正された国籍法により、不当に国籍を取得する中国人が増えていることが懸念されています。去年長野で開催された北京オリンピック聖火リレーを覚えておいででしょうか。 
Youtubeなどで、現地の様子が素人の人達によって伝えられていますが、赤旗を持った中国人団体が、町の一角を占拠し、暴動を起こしていました。しかも事もあろうに、日本の警察は中国人を一切逮捕せず、日本人やチベット独立を叫んだチベット人が逮捕されるなどの事態が起きていました。 
民主党は移民1000万人受け入れ構想を持っており、これは主に中国人を想定しているようです。また、外国人地方参政権の成立も強く推し進めており、鳩山由紀夫は将来的には国政への参政権も認めるべきだと言っています。これが実現すれば、日本の国政はもはや日本人の意志が反映されにくくなり、最終的には日本は中国の支配下に置かれることになるでしょう。 
日本は確かに移民が少ないです。しかしそれが故に、外国では信じられないほど治安が良い現実もあります。アメリカが、カナダが、欧州が移民を多く受け入れているから、日本も移民を受け入れるべきだと主張する人達は、移民国家の負の一面と日本が置かれている危険な状態を知って下さい。
上記の文章では、「日本では確かに移民が少ないです」というのは明らかな間違いです。日本には、昔から移民の多い移民大国で、しかも移民政策に日本は大失敗しています。

それは、このブログでも過去に掲載したように、在日朝鮮人や、在日華人の多くは明らかに国連の定義からしても移民・難民の部類なのに、なぜか日本のマスコミは「移民・難民」として報道しないので、勘違いする人が多いのです。この文章を書いた人も勘違いをしているのです。

とはいつつ、この人の書いたのは、実体験であり、中国人移民が増えたカナダが2000年代初頭当時から非常に危険な状況に置かれていたことが良くわかります。この状況は現在ではさらに悪化しています。

グラン・プレ (カナダの世界遺産)
2014年6月7日、国連の「2013世界移民報告」によると、昨年1年間で海外に移住した中国人は930万人で、インド、メキシコ、ロシアに次いで世界第4位であることが分かった。人民日報(電子版)が伝えました。

また、2014年6月6日に発表された「胡潤(フージワーフ)中国投資移民白書」によると、中国の富裕層に最も人気の移住先は米国とカナダ。富裕層が移住先を決めるにあたって重視するのは「教育レベル」「環境汚染」「食の安全」でした。

白書では、中国の富裕層が子供の留学先に選ぶのは英国と米国に集中していると指摘。留学する年齢は、年収1000万元(約1億6400万円)以上の富豪家庭で平均18歳、年収1億元(約16億4000万円)以上の大富豪家庭で平均16歳となっており、留学の低年齢化が顕著となりました。

調査対象となった富裕層が答えた海外移住コストの許容額は平均で約500万元(約8200万円)。移住先での投資は不動産購入が4割以上を占め、次いで債券や株券の購入となっています。同白書を発表した胡潤百富の創設者、ルパート・フーゲワーフ氏は、「中国人が移民になる目的はその国の永住権取得にあり、最も欲しいのが米国のグリーンカード(永住権)だ」と指摘していました。

いまのところ、日本では移民華人はまだ数が少ないですが、今後離島などに中国人リゾートの建設を許した場合、カナダの事例からみても分かる通り、いずれリゾート地に中国人が住み着くようになり、それが大人数になれば、その島自体が中国人に乗っ取られることも十分に考えられます。

今回奄美大島の住民たちは、正しい選択をしました。リゾートに中国人が多く来るようになれば、確かに一見経済的には良いようには思えます。しかし、目先の金だけを追いかけると大変なことになります。

カナダの国旗のデザインの水着の女の子
上記でカナダの例を掲載しましたが、なぜ中国移民があれだけ増えたのかは説明していません。以下にそれを説明します。

なぜ、カナダで中国からの移民が増えたのか。背景には「投資家移民」と呼ばれる制度がありました。

カナダ政府は、日本円でおよそ1億5,000万円の資産を持ち、かつ、カナダ国内でおよそ7,500万円の投資を行った外国人を対象に永住権を与えてきました。

外国の富裕層を呼び込むことで国内の経済を活性化させるねらいです。この制度を利用したのが中国の富裕層たちでした。そのため、中国からカナダに移住する富裕層が相次いだのです。

そうです、カナダは目先の金に目がくらんで、多数の中国人富裕層がカナダに永住することを許してしまったのです。

そうして、カナダというと全国至るところに風光明媚な地域があり、それこそ国全体がリゾートのようなところで、他国に比較すると犯罪が少なく、社会保証も行き届き、かなり住みやすいです。さらに、アメリカとの行き来も自由です。だからこそ、多くの中国人がこの国に多く移住してしまったのです。

日本でも、油断していると、それこそ占冠村(シムカップ村、トマムリゾート)など、人口が少ないので、リゾートの従業員等が全部中国人になったり、村の施設なども中国人を雇うようになれば、中国人かなり多くなるかもしれません。他の離島などでも同じことです。

カナダのようにならないためには、まずは日本国内での中国人向けリゾートをつくるべきではありません。あくまで、日本人向けに作るべきです。そこに、外国人である中国人が来ることはやぶさかではありません。しかし、最低限日本国内での普通の日本人並みのエチケットも守れないような人には、最初から来てもらうべきではありません。

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2016年7月21日木曜日

中国人、KFCにお門違いの抗議 中国紙は「間違い」とたしなめる―【私の論評】中共は、これを放置すれば、苛烈な反政府運動になることを反日で学習した(゚д゚)!

中国人、KFCにお門違いの抗議 中国紙は「間違い」とたしなめる

中国のマクドナルド(左)とKFC(右)
中国各紙は19日、各地の米系ファストフード、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の店舗などで中国の主権を否定した仲裁裁判所の判断への抗議活動が相次いだことについて「(こうした行為は)間違いだ」と非難する記事や社説を掲載した。

習近平指導部は仲裁判断を受け入れない意向だが、国内ではナショナリズムの高まりを強く警戒しており、不満を抑え込む狙いとみられる。

共産党機関紙、人民日報系の環球時報は「KFCへの抗議は明らかに間違っている」と主張。中国紙、新京報も社説で「KFCは中国で税金を納めており、妨害行為は同胞を傷つける」と訴えた。

中国メディアによると、抗議活動は中国全土の10カ所以上で発生。参加者はKFCの店舗でKFCでの食事は「先祖の面汚し」と騒ぐなどした。

【私の論評】中共は、これを放置すれば、苛烈な反政府運動になることを反日で学習した(゚д゚)!

  • 日本人にはなかなか理解できないかもしれませんが、中国人にとってはKFCはかなり身近な存在です。実際中国ではKFCはかなり普及しています。中国では、マクドナルドよりも圧倒的に、KFCの店が多いです。

  • 日本では、総店舗数(FC含む)においてマクドナルド3000店:ケンタッキー1000店、連結売上高(FC除く)においてマクドナルド2500億円:ケンタッキー800億円と(このところのマクドナルドは不振にせよ)マクドナルドの圧勝ですが、中国においては、マクドナルド2100店:ケンタッキー4600店とその立場は逆転しています。

    紹興のような地方都市では、マクドナルド5店舗:ケンタッキー25店舗、どこにでもあるケンタッキー、探さないと見つからないマクドナルド(2014年)。マクドナルド密度はスターバックスと同程度というのが実感です。

  • 以前ある中国出身のコンサルタントの林 剛氏が書いた「なぜ中国ではマクドナルドよりケンタッキーのほうが多いのか」という記事では、マクドナルドよりケンタッキーが多い理由を、「マクドナルドはアメリカ式の味を堅持」したのに対し、「ケンタッキーは中国風のファストフードの開発、提供」を行ったところにあると論じています。
しかし、私はそれだけが原因だとはとても思えません。というより、もっと根本的な原因があると思います。それは、何かといえば、結論から言うと、中国人にはケンタッキーのような鶏肉の骨付き肉は昔から食べており、中国の食文化ともなっているのですが、ハンバーガーには馴染みがないということです。

中華料理の「白切鶏」とか「口水鶏」といった鶏料理も骨付き鶏を丸ごと使っています。レストランで中国女子が鶏の足(モミジ)をうれしそうにほおばる姿は、食文化の違いを感じさせます。

マクドナルドにしろケンタッキーしろ、その価格は中国の物価からは割高な部類に入ります。進出当初~2000年代は特にそうでしょう。それにも関わらず、骨付きのフライドチキンがちょっと高価なごちそうとして受けとめられ、受け入れられたことには、「中国人は骨付き鶏肉(まるごと鶏肉)が大好き」という素地があったからです。

マクドナルドが、もし同じように味を現地化したとしても、ハンバーガーは「ごちそう」という意味で骨付き鶏肉には勝ち目はないのかもしれません。おそらく、ハンバーガーは子どもや若者の食べるもの、と受け止められていると思います。いずれにしても、ケンタッキーのほうが幅広い年齢層に受け入れられているのです。

日本で、人口10万人あたりのケンタッキーフライドチキンの店舗数1位の県をご存知でしょうか。それは沖縄県で、人口10万人あたりの店舗数は、最下位の県の4倍、全国平均の1.5倍あります。ご存知、沖縄県は日本文化圏と中国文化圏との交差点にあって、伝統的肉食文化を持っています。沖縄の肉食といえば「豚」ですが、てびち(豚足)、三枚肉(皮付バラ肉)、ソーキ(骨付きあばら)など骨や皮が付いたままの料理が多いのも特徴です。

沖縄のあぐーソーキ
骨・皮の付いたフライドチキンも口に合うのでしょう。沖縄ではおじい、おばあもケンタッキーが好き(客層が広い)です。沖縄の例は、ファーストフードといえども、伝統的食文化を無視できないという実証ともいえます。

さて、話を本題に戻します。このように、多くの中国人にとって、身近な米国というと、金融機関でも、アップルでもなく、KFCということになるのだと思います。

だからこそ、KFCの店に対して、中国の主権を否定した仲裁裁判所の判断への抗議活動が相次いだということなのだと思います。

これを、政府は押さえ込もうとしているようです。そうして、政府はナショナリズムの高まりを強く警戒しており、不満を抑え込もうとしているようです。

しかし、ブログ冒頭の記事では、その真の背景について解説していません。その真の理由が何であったかを理解するには、過去にあった中国の反日デモが2012年には、ピークを迎えて2013年あたりからすっかり影を潜めたその理由を知るとかなり理解しやすいです。

中国では、かつていわゆる反日サイトが結構存在していました。反日的な内容が、次々と書き込まれていたのですが、その書き込みにいつの間に、反政府コメントが書き込まれるようになり、さらにエスカレートして、炎上するサイトが増えたため、政府は2010年あたりから、これを閉鎖すようになり、2011年頃には、姿を消しました。

反日デモも似たような傾向をたどり、中国から影を潜めました。反日デモには、2012年の頭くらいまでは、「愛国無罪」として政府は黙認するどころか、官製デモを意図的に起こして、中国内のあらゆる都市で、反日デモが吹き荒れるようになりました。

かつて頻繁に行われていた中国の反日デモ
ところが、この反日デモのほとんどが、いつの間にか反政府デモにすり替わるといことが頻繁におこりました。それには、人民が反日デモすると届け出た場合、政府も黙認していたのですが、それがいつの間にか反政府デモにすり替わったり、元々反政府デモをすることを目的なのにもかかわらず、反日デモを装ってデモをするということが頻々と発生するようになりました。

そのため、政府は官製反日でもは取りやめるのは無論のこと、市民団体などが反日デモをすることも禁止するようになりました。そのため、2013年あたりから、反日デモは姿を消しました。

今日のKFCへの抗議活動も同じことです。これを放置しておき、かなり頻繁になされるようになれば、かつての反日デモが、いつの間にか反政府運動になったのと同じように、反米デモでもKFCの抗議活動が、いつの間にか反政府運動になってしまうことを恐れてのことです。
中国で日々発生する暴動
そもそも、中国ではもともと暴動が多い国です。建国以来毎年平均2万件の暴動が発生していました。ところが、2010年あたりからは、毎年10万件を超えるようになりました。その頃から、中国政府は暴動の発性件数を発表するのをやめました。

現在でも、10万件を超えているでしょう。中国の人口は、日本の10倍ですから、日本だと毎年1万件程度起こっているような状況です。日本でも1万件というと、毎日必ずいくつかの暴動が発生している計算になります。

それだけ、中国の人民の憤怒マグマは、全国いたるところで、大爆発の寸前にあるということです。この状況は、日本でいえば、内乱状態のようなものだと思います。

中国では、こうした暴動を城官(都市管理のため行政的な法律の執行、即ち各種の法的取り締まりを行う機関)、公安警察(日本の公安とは異なります。日本でいうところの警察)、人民解放軍が徹底的に取り締まり、弾圧して、鎮圧しています。そのため、何とか治安が維持されているという状況です。

2016年4月12日、中国広東省広州市花都区のマクドナルド店前にあったドナルドが城官(中国警察都市
管理局員)に連行された。理由はドナルドが人々の通行の妨げになっていたからなのだそうだが・・・
中国共産党は、この人民の憤怒のマグマを何とかして、自分たちに振りかかることを避けようと、日本を悪者に仕立てて、日本に人民の憤怒のマグマを向けさせようとして、官製デモなどを実行したわけですが、それがいつの間にか反政府デモにすり替わってしまうということを学習したわけです。

その学習の成果が、今回のKFCに対する抗議への政府による批判だというわけです。もし、この抗議活動がさらに先鋭化するようなことがあれば、中国政府はさっそく、これを鎮圧することでしょう。

それにしても、この人民の憤怒のマグマ、これを放置しておくと、とんでもないことになるし、南シナ海では完璧手詰まり状態になりました。これを解消するために、中国共産党は、東シナ海あたりで何かをやらかすかもしれません。もう、その兆候は見えています。

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特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...