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2020年2月23日日曜日

国民の生命は二の次!?中国に媚びを売る媚中派たち “甘すぎる”日本の新型コロナ対応 識者「韓国を歯ぎしりさせた「戦略的放置」を中国にも断行すべき」―【私の論評】安倍政権は、国民の声を聴き、特亜三国に「economic statecraft」を実行せよ(゚д゚)!

国民の生命は二の次!?中国に媚びを売る媚中派たち “甘すぎる”日本の新型コロナ対応 識者「韓国を歯ぎしりさせた「戦略的放置」を中国にも断行すべき」

安倍首相(右)は習主席との距離を置くべきだ

 中国発の新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。中国本土では22日朝時点で、感染者は7万6000人以上、死者は計2345人。日本国内でも、北海道と埼玉で子供の感染が発覚して、感染者は計743人(クルーズ船の634人を含む)となった。日本政府の初動対応の遅れが指摘されているが、背景には、恩を仇(あだ)で返す、中国への甘すぎる対応があったとの見方も根強い。国際投資アナリストの大原浩氏は緊急寄稿で、韓国を歯ぎしりさせた、日本の「戦略的放置」を中国にも断行すべきだと強調した。安倍晋三政権は、国民と旅行者の生命と健康を守るため、中国の入国拒否の対象地域を拡大するとともに、対外発信力の強化を検討している。


 新型肺炎は世界にますます拡大し、日本は初期対応のまずさから「世界第2位の汚染国」のイメージを世界中に植え付けてしまった。媚中派の自民党を含む議員や官僚などが、国民の健康や生命を二の次にして中国に媚びを売ることに懸命になったことが惨劇を招いた。

 国民がマスク不足で右往左往しているときに、マスクだけではなく、防護服まで中国に贈呈した政治家、官僚、役人は、騒ぎが終わった後、厳しく断罪すべきである。しかも、共産党独裁で利権がはびこる中国で、それらの善意の品が本当に必要な人々に届くのかどうかも疑問だ。



 安倍晋三政権の対応のまずさを指摘する声もある。確かにそれは否定できない事実だが、より根本的な問題は「平和ボケ日本」の「有事対応」の欠如にある。

 日本の民主主義、自由主義は素晴らしいが、それはあくまで平時の話だ。日本よりもさらに自由や民主主義を尊重する米国でさえ、「有事に私権の制限」が行われるのは当たり前だ。

 米国では、全ての中国からの入国者を即時に拒否し、米国人のリスクを抱えた帰国者は2週間きっちりと隔離される。日本が世界で2番目の感染国になったのは、事前の法整備も含めた「有事対応」の欠如による「人災」と言ってよい。

 日本政府として中国への今後の有効な対応は「戦略的放置」である。この戦略はストーカーのように付きまとう韓国に対して極めて有効であったことは、その後の「経緯」が証明している。

 韓国に効き目のある「戦略的放置」を、安倍政権が中国になぜ適用しないのか。自民党を含む国会議員の中国利権が韓国利権に比べてはるかに大きいからなのかもしれない。

 しかし、過去の中国の日本に対する態度を振り返れば、「戦略的放置」が急務であるとわかる。

 まず、1972年の日中国交回復(正常化)を米国の頭越しに実行した田中角栄元首相は、激怒した米政府にロッキード事件でつぶされたと噂される。

 しかし、これによって鎖国状態の中国が世界に開かれなければ、いくら●(=登におおざと)小平元国家主席が優秀でも「改革開放」を成功させることができず、中国の繁栄はなかった。改革開放の初期には日本政府や日本企業が全面的に支援した。

 その大恩を、1989年の天安門事件の後、欧米からの非難の矛先をかわすための「あることないこと」をネタにした反日運動で返した。しかも、92年に天皇陛下が訪中されたことにより、天安門の大虐殺の責任を結果的に封印してしまった形だ。

日本中の国民が苦しんだ東日本大震災直後には、ひっきりなしに領空(海)侵犯を激化させた。さらに今、自国の新型肺炎対策に数々の支援を行ってくれている日本への領空(海)侵犯を激化させている。

 日本人の優しさ、思いやりは世界中から称賛されるが、「恩をあだで返す国」にいつまでも「寄り添って」いるのでは、単なるお人よしである。

 共産党独裁によって苦しんでいる中国人民に手を差し伸べたい心優しい日本人は多いと思うが、中国共産党に対する「戦略的放置」こそが、中国人民を救うことになるのだ。


 すでに米下院は、ウイグル、香港、チベットに関する人権法案を次々と可決している。共産主義中国に対し冷戦時代のソ連邦や、第二次世界大戦下のナチスドイツに準じる扱いをしているというわけだ。

 日本は第二次世界大戦でドイツと同盟国になったため、戦後長い間苦しんだ。今回は同じ過ちを繰り返さず、徹底的な「戦略的放置」を粛々と実行すべきである。

 ■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。

【私の論評】安倍政権は、国民の声を聴き、特亜三国に「economic statecraft」を実行せよ(゚д゚)!

上の記事では、"韓国を歯ぎしりさせた、日本の「戦略的放置」を中国にも断行すべき"とありますが、私がこの「戦略的放置」が始まったころには、とうとう日本も、「economic statecraft(経済的な国策)」をやり始めたと思いました。

「economic statecraft(経済的な国策)」とは、経済的な手段を用いて地政学的な国益を追求する政策です。欧米などでは認識され、政策に応用されていますが、現時点では日本にない概念であり、日本語に直訳するのは難しいです。

これについては、以前このブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
日本の「安全保障環境」は大丈夫? ロシア“核魚雷”開発、中国膨らむ国防費、韓国は… 軍事ジャーナリスト「中朝だけに目を奪われていては危険」―【私の論評】日本は韓国をeconomic statecraft(経済的な国策)の練習台にせよ(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、economicstatecraftは、日本にはない概念なので、ほとんど報道されませんが、多くの国々がこれを意図して意識して、適用しつつあります。米国、ロシア、中国などは明らかににこれを意図して意識して実施しています。

韓国は、そのような戦略的な考えはないようですので、戦略的に行うというよりは、散発的にその時々で戦術的な反日のような、economicstatecraftとはいえないようなことを実行しているだけだと思います。

北朝鮮は、経済的にあまりに小さいので、そもそもeconomicstatescraftなどできないのだと思います。北朝鮮が経済的になにかの政策をとっても困る国はないです。だからこそ、核ミサイル開発に踏み切ったのでしょう。

それで、米国と首脳会談にまで持ち込むことができたのですが、最近ではその手が使えず、使えば、孤立したり米国の軍事攻撃を招いてしまいかねないので、結局は使えず、八方ふさがりの状況になっています。

私は、本当は、韓国に対する「戦略的放置」も、economicstatecraftの一環で行われているのではないかと思いますが、日本国内はこれを発動すべき韓国、北朝鮮、中国に対して過度に忖度する勢力が多いので、安倍政権とししては、はっきりeconomicstatecraftであるといえないところがあるのだろうと思います。

これに関しては、日本国内での新型肺炎の感染が深刻になることがあらかじめ、予想されたにもかかわらず、中国からの渡航者を全面的シャットダウンできなかったし、現在でもなおそうしないということから、日本には過度に中国に忖度する勢力が存在することが明らかになったと思います。

おそらく、規模の違いはあっても、日本には特亜3国に忖度する勢力があるのは間違いないです。この勢力は左翼系は無論のことですが、安倍政権の中にも存在します。

安倍政権が結局、習近平を国賓として招くことを未だに中止する動きがないこと、韓国に対しても、さらなる制裁を課すようなことは全く考えていないような態度をとり、結局韓国に対しても、「戦略的放置」にとどまっているのもその証であると思います。

日本は中国にかなり依存しており、中国との関係が悪化すると大変なことになるとか、技術面でも最近の中国は発展したので、日本は中国に技術的にもかなり依存しているなどと思いこむ人も多いようですが、それは事実ではないです。

中国向け輸出は、日本のGDPの3%内外であり、中国向け投資もGDPの1%程度にすぎません。輸入に関してもわずかなものであり、しかも自国での生産や他国からの輸入で代替できるものがすべてです。

最近の事例でいうと、たとえばマスクは日本では中国から輸入が80%を占めるので、最近は日本では全国的に品薄になっています。ただ、いずれユニ・チャームなどの国内メーカーが増産しつつあるので、いずれ是正されるでしょう。中国からの輸入はこのようなものばかりです。

日本からの中国向け輸出に関しては、中国にとって死活的なものが多いです。特に工作機械や精密機器などは中国では製造できず、これがなくなると中国は製造が滞ることになります。

中国の技術はかなり高いと思われていますが、実体は高度な技術は米国や日本などの先進国から盗んだものを組み合わせているにすぎません。驚いたことに、中国では高速鉄道や航空機のネジ・ボルトすら国内で製造できないのです。

このような状況だと、日本が中国との関係を断ったにしても、無論マスクのように一時品薄になるようなことがあっても、いずれ他国からの輸入に切り替えたり、自国で製造するようにすれば、日本としては何も困らないわけです。

であれば、日本は中韓に対してeconomicstatecraftを適用しても、ほとんど困ることはないです。日本は中国や韓国に対してeconomicstatecraftを十分実行し得るのです。

韓国に関しては、最近のあまりの暴虐ぶりに日本国民の中にも、かなり韓国政府に対する批判が高まり、国内親韓派などは、無視して安倍政権は、韓国に対して「戦略的放置」ができるようになりました。

韓国ソウルの延世大学。新型コロナウイルスへの予防を呼びかける垂れ幕の下を歩く学生(2月10日)

であれば、ウイグルやチベット、最近では香港に対して人権を無視した、弾圧を継続しているとか、武漢肺炎の危機がありながらも、尖閣への挑発をやめないとか、習近平が未だ日本への国賓訪問を中止しないなど、中国の最近の暴虐ぶりが国民に周知されれば、安倍政権は中国に対して「戦略的放置」ができるようになる可能性は十分にあります。

それどころか、新型肺炎でこれからも犠牲者が出たり、様々なイベントが中止されたり、実体経済に影響がでれば、安倍政権や親中派に対して怨嗟の声があがるようになるでしょう。

安倍政権としては、政権運営を円滑にするために、二階氏のような親中派に対して党内政治で忖度するのか、それとも国民の声に耳を傾けるのか、選択を迫られる事態になることでしょう。

私としては、安倍政権は、国民の声をきき、特亜三国に関しては「戦略的放置」以上に、「economic statecraft(経済的な国策)」を実行していくべきものと思います。

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2019年7月12日金曜日

レームダック化するプーチン―【私の論評】日本は韓国で練習し、ロシアに本格的"Economic Statecraft"を実行し北方領土を奪い返せ(゚д゚)!


 盤石のように見られがちなプーチン大統領ではあるが、同氏への支持の低下は、かなり目立つようになってきている。特に、青年層のプーチンへ離れが著しいという指摘がある。ワシントンに本部を置き、海外のロシア人達にリベラルな情報を伝達している、Free Russia Foundationによれば、プーチンの全国平均支持率は60%以上だが、この10年間で青年層(17-25歳)における支持率は急激に低下して19年1月現在32%となっている。

プーチン大統領

 一般の理解に反して、ロシアは実は「若い国」である。平均寿命が低い(男性では67歳強)ために、34才以下の者が実に人口の43%を占めている。うち3000万は20歳以上の世代Yと呼ばれ(米国のミレニアルに相当)、1500万が10代の世代Z、そして1800万が10歳以下である 。彼らは一般的に政党等、既存の制度を信じておらず、65%はマスコミも信じていない。そして反米主義に染まっておらず、世代Yの者の70%強は物質的豊かさを重視して、49%の者が「西側の先進国のようになりたい」と考えている 。

 青年層は多くの国で、高年齢層よりリベラルな傾向を有するが、ロシアでは選挙における若年層の投票率は低く、他方プーチンに傾倒する高年齢層の投票率は高いので、これまでプーチンは安泰であった。またロシアでは労働人口の実に3分の1以上が公務員・準公務員であるので、安楽なポストを求める青年は、「青年親衛隊」等、当局の組織する保守的青年運動に加わってきた。

 しかし、プーチン離れを見せるのは、今や青年層に限らない。2018年6月、政府が年金受給年齢を5年「後倒し」にする法律を採択、プーチンがこれに署名したことで、彼のトータルの支持率は20%程度落ちて60%台前半を低迷することとなっている。そして2000年以降、世界原油価格の高騰を背景に「世界的指導者」と標榜されるまでに上がったプーチンの星も、2008年以降は原油価格低迷を背景に迷走を始めようとしている。実質可処分所得は既に6年続けて下降している。

 これまでロシア政治の流れを言い当てたことで有名なモスクワ国際関係大学のヴァレリー・ソロヴェイ教授は最近、マスコミで「1990年のように、国民は官僚達に苛立ちを感じている。自分たちの所得が上がっている時には見逃してきたのだが、今では官僚達の上から目線の発言、腐敗の全てが怒りの対象となる。問題発言はSNSで直ちに拡散される」 、あるいは「年金改革等で、国民の堪忍袋の緒は切れ、国民はプーチンに怒りを感じて攻撃的になり始めている。1989年と同様、何かを根本的に変えないと駄目なのだ、今の体制は必然ではない、変えていいのだ、という意識が広がっている・・・変化が始まった」 と言っている。つまり1989年のゴルバチョフ末期、国民が共産党の統治に不信感を抱き、「国の富を牛耳る共産党を倒せば自分達の生活は良くなるだろう」と思い始めた時期を思わせる、というのである。

 また、プーチンの力が衰えているために、「利権確保をめざして『万人の万人に対する仁義なき闘争』が始まろうとしている。大衆の不満を利用する者が増えるので、集会、デモの類が増えるだろう」と予測する向きもあり、事実諸方でライバルを陥れての逮捕が起きている他、集会の類が増えている。

 こうした中、クレムリンによる社会統制力は落ちている。6月7日には、警察幹部の汚職を摘発した記者が、当局に「麻薬所持」をでっちあげられて逮捕されたが、6月10日には大手三紙を筆頭に(1面トップに同じ仕様の記事を掲載)全国の多数メディアが彼の釈放を要求、遂にはプーチン自身が介入して記者は釈放され、彼の逮捕を仕組んだ警察幹部2名は解任された。これは、ペレストロイカ末期、マスコミが世直しに向けて大きな発言権を持っていた時期を想起させるものである。

 そして9月には統一地方選が行われるが、与党の「統一」は党員の腐敗、無能、保守体質で社会の支持を失っているため、16の改選知事のうち6個所では当局の候補は無所属で立候補する 。既に地方の市レベルでは、無所属新人が選ばれる例が増えている。

 つまり、青年のプーチン離れや新思考は、問題の一角でしかない。「プーチンのレームダック化」こそ、今の最大の問題であるように思われる。

【私の論評】日本は韓国で練習し、ロシアに本格的"Economic Statecraft"を実行し北方領土を奪い返せ(゚д゚)!

第二次世界大戦のあと、ソビエト連邦(ソ連)は米国と競合する世界の超大国となりました。

しかし、1990年代初めにソ連が崩壊し、ロシアは経済改革を迫られました。その後、数十年にわたってさまざまな経済的苦労を経験してきました。

現在のロシアはもはや超大国とはいえなくなりました、通貨の変動、人口の減少、原油や天然ガスにさまざまな面で依存する経済に直面しています。これでは、プーチンがレームダック化するのも無理はないです。

ロシア経済に関するショッキングな事実を紹介します。

1.ロシアのGDPは東京都を若干下回る

東京のロシア人によるメイドカフェ
現在のロシアのGDPは、東京都を若干下回る程度であり、韓国と東京都はほぼ同じですから、韓国を若干下回る程度です。これに関してはこのブログで何度か解説してきましたが、あの大国とみられるロシアのGDPはこの程度であり、米中はもとより、日本にもはるかに及びません。
人口に関しては、1億4千万人程度であり、あの広い国土からするとかなり少ないです。ちなみに、日本は1億2千万人程度です。ちなみに、中国は14億に近づきつつあります。
2.ロシアでは、人口が毎日700人ずつ減っている
アメリカのジェームズタウン財団の「ユーラシア・デイリー・モニター」によると、ロシアの人口は1日あたり約700人、1年に25万人以上減っています。 
ムルマンスクといった一部の都市ではソ連崩壊以来、人口が30%以上減少しています。
3.ロシアの対外債務は国内総生産の29%
ロシアには4600億ドル(約51兆5000億円)以上の外貨準備があるものの、その対外債務は国内総生産(GDP)の29%にも及びます、輸入カバー率は15.9カ月だ。ちなみに、日本の対外純資産額は世界一です。無論、対外債務などありません。
4. ソ連崩壊の前後10年間で、ロシアの経済生産は45%減少
1989年から1998年の間にロシアの経済生産は45%減少しました。2000年まで、ロシアのGDP(国内総生産)はソ連崩壊前の水準の30%から50%の間で推移していました。
5. 原油と天然ガスがロシアの輸出の59%を占める
ロシア経済は天然資源に大きく依存しています。ロイターによると、2018年のロシアの原油生産量(バレル/日量)は史上最高の1116万バレルでした。 
世界銀行によると2017年、原油と天然ガスはロシアの輸出の59%、財政収入の25%を占めました。天然資源に大きく経済が依存すると、天然資源の価格のその時々の上下に、財政収入がかなり左右されることになります。
6. ロシア人の13%以上が貧困状態にある
プーチン大統領は2018年の年次教書演説の中で、現在、人口の13%以上を占めるロシアの貧困層を半減させると誓いました。 
アイリッシュ・タイムズ(Irish Times)によると、ロシアの公的な統計は1930万人以上が貧困線以下の生活を送っていることを示しています。
それでも、ロシアの貧困率はソ連崩壊直後の約35%から大きく低下しています。
7.ロシアには、ビリオネアが70人以上いる
ロシアの経済格差は大きいです。 首都モスクワはたびたび世界で最も多くのビリオネアが住む都市に名を連ねていて、ロシア全体では70人以上のビリオネアがいます。その多くは1990年代にその財を築きました。
新興財閥「オリガルヒ」はロシア政府に対して大きな影響力を持ち、西側諸国にも投資し始めています。ビリオネアで、NBAのブルックリン・ネッツのオーナーでもあるミハイル・プロホロフ(Mikhail Prokhorov)氏もその1人です。
先にも述べたようにロシアのGDPは現状では韓国と同程度ですが、ビリオネアの数では、ロシアは70人台、韓国は30人台です。 圧倒的にロシアのほうが多いです。
8.ロシアの通貨ルーブルの価値は、この10年で半分になった
ロシア経済は2014年から2017年の経済危機で大きな打撃を受け、ルーブルの価値は半分になりました。
9. ロシアの平均月給は670ドル
日米などの先進国に比較するとGDPの低いロシアだが、その平均月給は4万2413ルーブル、つまり670ドル(約7万5000円)です。 
2016年の437ドルから50%近く増えています。
10. ロシアの家具市場の20%をイケアが占めている
スウェーデン発のイケア(Ikea)がロシア1号店を首都モスクワにオープンしたのは2000年でした。その後、同社モスクワにもう2店舗出店し、ロシア全体では14店舗を展開しています。
イケアは現在、ロシアの家具市場の20%を占めています
11.ロシアのクリミア併合から5年、膨らみ続けるコスト
プーチン大統領がウクライナのクリミアを併合して5年たつが、ロシアが支払うコストは膨らみ続けています

ロシアのクリミア併合は依然として大半の国が認めず、ロシアを処罰するため米欧が主導して制裁など幅広い措置を打ち出しています。一方、ロシアは新たな発電所や本土とクリミアを結ぶ大橋への巨額の投資など、クリミアを自国経済に統合しようと躍起です。ところが、主要輸出品である原油の価格低下ですでに打撃を被っていたロシアと同国市民は、外国投資の落ち込みと上がらない賃金という痛みも強いられています。最近の調査によると、クリミア併合への市民の強い支持は失われつつあります。
ロシア経済には良いことがほとんどないようです。これはどうしてかといえば、やはりプーチノミクスの大失敗によるものです。

91年のソ連崩壊以来、ロシアが恐れてきたのは、NATOが旧ソ連諸国をのみ込み国境に迫ること。そして欧米がロシア国内の格差につけ込んで、反政府運動をあおることでした。それがウクライナやシリア、今度はベネズエラで攻勢に出た背景にあります。

その様は「俺様をなめんじゃねえ」と酔って管を巻くロシア人にそっくのようです。口ではすごんでも、経済力という足元が危ないからです。いまプーチン政権の頭には、2つの相反する方針がせめぎ合っているようです。

ロシアの酔っ払い

プーチンはこの2年ほど、折に触れて「第4次産業革命」に言及。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)といった技術革新による産業構造の変化から脱落すれば、「ロシアは後進国たることを運命付けられる」と語っています。

しかし役人が実行する政策は、ソ連さながらの締め付けやアフリカへの傭兵派遣といった対外進出ばかりが目立ちます。第4次産業革命の基盤となるネットには、中国並みの規制を目指す始末です。3月10日には首都モスクワで、ネット規制法案に反対する市民約1万人が抗議の声を上げました。

最近では汚職摘発を名目とした国会議員や元大臣の拘束が相次いでいます。検事総長が議場に踏み込み、議員の不逮捕特権剝奪をその場で強要したり、深夜に公安当局が元大臣の自宅に踏み込んだり、エリートの間では疑念と恐怖が芽生えています。

24年のプーチン退陣を前に、検察や公安を利用しての権力・利権闘争が既に始まっているのではないでしょうか。自分から仕掛けないとやられてしまうのではないか、という懸念です。こうしてロシアは頭で「先に進まなければ」と分かっていても、ソ連の記憶が染み付いた手足は後ろに進んでしまう「統合失調」にあるわようです。

プーチン時代は当初、政権発足時から最大で5倍に跳ね上がった原油価格に助けられ、GDPが6倍以上にもなる驚異の成長を達成。ところが08年の世界金融危機で原油価格が暴落して以降、成長力も息が切れました。

プーチンの経済政策「プーチノミクス」は、「天然資源収益を国家の手に集中し、計画的に投資に向ける」という、彼の97年の博士論文そのものです。大統領就任後は石油・天然ガス部門を国家の手に集中したのですが、肝心の投資について青写真が描き切れていません。ビジネスを運営できるスタッフが不足するなど、近代化の条件を欠いているからです。

GDPは14年のクリミア併合で欧米の制裁を招いて以降、実質マイナス成長が続きました。17年にやっとプラスに回復しましたが、統計操作が疑われるなど、停滞は明らかです。政府は中国に倣って、地方の道路網整備などインフラ投資で成長を実現しようとしています。しかし独占体質の強いロシア経済では、資材価格の高騰とインフレを招くだけでしょう。

プーチノミクスは賞味期限が来たようです。遠いベネズエラで、米国と子供じみた力比べをしている余裕はないです。4月21日のウクライナ大統領選の決選投票で政権が代わったたクリミア問題で落としどころを探る好機ともなるでしょう。

現在のロシアは今のままではますます疲弊するだけで、将来的には、日本との北方領土問題も含めて欧米との関係を改善し、第4次産業革命に邁進しなければならないはずです。

現在の状況は、米国は対中冷戦を継続中であり、中国もロシアのように弱体化しつつあります。これがある点を超えると、ロシアにとって中国は現在とは違い与し易い相手になるはずです。

現状は、プーチンはなるべく中国を刺激しないようにしていますが、中国が弱れば、中露の仲は以前のように悪化することになるでしょう。

そのときは、中露国境紛争が再燃するでしょう。現状のロシアは経済は弱体化していますが、そうはいっても旧ソ連の核兵器や軍事技術を警鐘しており、決して侮れないです。

そのロシアが、弱体化した中国と再び戦火をまみえるようになったときこそ、日本のチャンスです。その時こそ、北方領土交渉を有利にすすめることができるのです。

日本としては、何らかのメリットを提供した上で、今度はそれを取り下げるようなことを繰り替し、"Economic Statecraft(経済的な国策)"の手法を駆使してロシアと交渉すべきです。

"Ecomomic Statecraft(経済的な国策)"とは、経済的な手段を用いて地政学的な国益を追求するものです。これは、武器は用いないものの、実質的な戦争です。これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを掲載します。
日本の「安全保障環境」は大丈夫? ロシア“核魚雷”開発、中国膨らむ国防費、韓国は… 軍事ジャーナリスト「中朝だけに目を奪われていては危険」―【私の論評】日本は韓国をeconomic statecraft(経済的な国策)の練習台にせよ(゚д゚)!
核弾頭を搭載可能な新型原子力魚雷「ポセイドン」
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事にも掲載したように、日本は核兵器などとは異なり"Economic Statecraft (以下ESと略す)"は日常的に使える手段であることを念頭におき、これを使う前提で外交を考えるべきです。

幸いなことに、この記事を書いた時点では、実施されていないかった、日本による対韓“輸出管理強化”が発動され、韓国経済に大打撃を与えそうです。そうして、すでにこの元凶となった文政権へ韓国内から不満が噴出しています。

これは、まさにESが実際に功を奏する事例となりそうです。この記事でも、主張したように、日本は対露外交を視野に入れ、韓国でESの練習を行うべきと思います。これにより、韓国を屈服させることができなければ、対ロシアに対してもとてもうまくいくとは思えません。

再び中露国境紛争などで、中露の対立が深まったときに、日本がロシアに対してESを発動すれば、ロシアは弱り目に祟り目という状況に追い込まれます。

その時に、日本の要求は通りやすくなります。さらに、制裁するだけではなく、ロシア経済にとって良いような項目でディールをすれば、ロシアが北方領土を返還する可能性は高まります。返還しなければ、ますます制裁を強くするようにすれば良いです。

日本としては、ESだけではなく、軍事力も強化すべきでしょう。また、米国など同盟国、順同盟国との関係も強化すべきでしょう。

このようにしてから、ESを本格的に発動するのと、そうではないのとでは雲泥の差があります。ESをうまく使いこなす国には、当然のことながらまずは経済力が強くなければならないとともに、ある程度の軍事力もなければなりません。

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2019年7月1日月曜日

韓国への輸出管理見直し 半導体製造品目など ホワイト国から初の除外 徴用工問題で対抗措置―【私の論評】韓国に対する制裁は、日本にとって本格的なeconomic statecraft(経済的な国策)の魁(゚д゚)!




経済産業省は1日午前、軍事転用が容易とされる「リスト規制品」の韓国への輸出管理体制を見直し、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミド、半導体の製造過程で不可欠なレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目について、4日から個別の出荷ごとに国の許可申請を求める方針を正式発表した。

 韓国に対してはこれまで、安全保障上の友好国への優遇措置として手続きを免除していた。いわゆる徴用工問題で事態の進展が見通せないことから、事実上の対抗措置に踏み切った。

 同省の担当者は、この時期に運用を見直す理由について「貿易管理について韓国と一定期間対話がなされていない」と指摘。「政府全体で韓国に対ししっかりとした回答を求めてきたが、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)までに何ら回答がなかったことも一つの要因だ」と述べた。材料を生産する日本企業への影響に関しては「注視していく」と説明した。

 リスト規制品以外の先端材料の輸出についても、輸出許可の申請が免除されている外為法の優遇制度「ホワイト国」から韓国を除外することも発表した。ホワイト国からの除外は韓国が初めて。1日から24日までパブリックコメントを実施した上で最終判断する。除外後は個別の出荷ごとに国の輸出許可の取得を義務づける。

【私の論評】韓国に対する制裁は、日本にとって本格的なeconomic statecraft(経済的な国策)の魁(゚д゚)!

ついに日本政府が経済制裁に踏み切り、半導体材料の対韓輸出を規制します。

日本政府は、韓国への輸出管理の運用を見直し、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミドや、半導体の製造過程で不可欠なレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目の輸出規制を7月4日から強化します。

これはいわゆる徴用工訴訟をめぐり、韓国側が関係改善に向けた具体的な対応を示さないことへの事実上の対抗措置です。

発動されれば、韓国経済に悪影響が生じる可能性があります。

半導体製造工場

政府は同時に、先端材料などの輸出について、輸出許可の申請が免除されている外為法の優遇制度「ホワイト国」から韓国を除外します。

7月1日から約1カ月間、パブリックコメントを実施し、8月1日をめどに運用を始めます。

除外後は個別の出荷ごとに国の輸出許可の取得を義務づけます。

ホワイト国は安全保障上日本が友好国と認める米国や英国など計27カ国あり、韓国は平成16年に指定されていました。

フッ化ポリイミドとレジストは世界の全生産量の約9割、エッチングガス(高純度フッ化水素:半導体の製造過程で洗浄に用いる) は約7割を日本が占めます。

世界の半導体企業は日本からの輸入が多く、急に代替先を確保するのは困難とされ、規制が厳しくなれば、半導体大手のサムスン電子や薄型で高精細なテレビで先行するLGエレクトロニクスなど韓国を代表する企業にも波及するとみられます。

現実には高純度フッ化水素は、製造自体は中国でもできるのですが韓国が中国から輸入するということなれば、高純度にするためには、わざわざ日本に運んで、加工してから再度韓国に輸出せざるをえないことになるそうです。であれば、それはできないのと同じです。

中国はフッ化水素の原料である蛍石を押さえいますが、岩谷産業株式会社は、2014年デジタルカメラ、フッ化カルシウム(蛍石)の合成技術を確立していしました。そのため、日本企業は製造拠点を中国に移す必要性もなくなりました。

いわゆる徴用工訴訟に関する韓国最高裁判決をめぐり、日本側は日韓請求権協定に基づく仲裁委員会の設置を求めてきましたが、韓国は問題解決に向けた対応策を示さなかったため、日本政府が事実上の対抗措置に踏み切ったわけです。

経済産業省は一連の輸出規制について「日韓関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況で、信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっている」と説明しています。

つまり韓国はもはや日本にとっての「ホワイト国」(日本の友好国)とは認められないということです。

いままで韓国の横暴に「遺憾砲」ばかりで具体的な対抗策を示してこなかった日本政府にとって、この経済制裁は大きな一歩だと思います。

さて、文大統領は「米朝首脳の握手は歴史的場面になる…私もDMZに同行」と、まるで我が手柄のような発言であります。

本日発表されたこの日本の対韓国経済制裁措置が、韓国政府に日本政府の今回の本気度に気付きを与え、その行動を改めるきっかけになればと希望します。

それにしても経済優先の経産省もよく折れたものです。官庁をも動かすほど日本政府の覚悟が本物であったと考えます。

史上初めて日本政府が韓国に対して経済制裁措置を決定しました。日本政府のこの方針を強く支持します。

ただし、今回の韓国への制裁を期として、日本政府はeconomic statecraft(経済的な国策)に関して、そろそろ本気で取り組むべきです。

economic statecraft(経済的な国策)とは、これは「経済的な手段を用いて地政学的な国益を追求する政策」のことです。

これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
詳細は、この記事をご覧いただくものとて、economic statecraftに関わる部分を以下に引用します。
各国政府、特に中国やロシアなどは、このようなeconomic statecraftを多用し始めています。たとえば、他国が自国の意向に反する政策をとった場合に、見せしめとして輸入に制限をかけます。あるいは、経済的に脆弱な国に対して、ODAや国営企業の投資をテコに一方的な依存関係を作り出すことで援助受入国を「借金漬け」状態にし、自国の意向に沿わない政策を取らせにくくする、といった政策です。 
米国がこうした経済外交をeconomic statecraftと定義し、米国としてもこれに対抗するeconomic statecraft戦略を描くべきである、という議論がオバマ政権末期から安全保障政策専門家の間で高まっていることが、トランプ大統領のニュースに埋もれて日本では認識されてきませんでした。
economic statecraftの道具と目的は以下の表で示す通りです。
 
日本語に翻訳すると、貿易制限、金融制裁、投資制限、金銭的制裁です。 
年初には安全保障分野で著名な米国シンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)が、米国は「中国の挑戦」に対抗するにはより洗練されたeconomic statecraftを用いる必要性があると提案したのに加え、ほかのシンクタンクもこのような政策の具体案を構想し始めています。 
これらの分析において重要なポイントは、米国がeconomic statecraft戦略を展開するうえで同盟国や友好国との連携の重要性を強調していることで、世界の経済規模で第3位にある日本との連携が極めて重要になることは間違いないです。しかし、日本でeconomic statecraftの観点から米国と連携していかれる十分な構想と体制が整っているとは必ずしも言えません。 
就任から5年、安倍政権は日本の安全保障政策の本質的な変革を進めてきました。政府は国家安全保障会議(NSC)を設立することで安全保障政策の意思決定過程を再編成し、首相官邸に権限を集約しました。NSCは日本初の国家安全保障戦略を生み出し、その戦略を政策へと落とし込む「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を発表しました。 
また、「特定機密の保護に関する法律」を通過させ、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更をし、平和安全法制を作成しました。米国との同盟関係を強化したほか、オーストラリア、韓国、インド、英国といった友好国との安全保障関係を深め、他のインド太平洋地域の国家と防衛協力も強化。さらに、「防衛装備移転三原則」と「開発協力大綱」を閣議決定しました。そして政府は、宇宙とサイバー空間の側面を含む国家安全保障戦略を打ち出しました。 
このような目まぐるしい変化の中には、経済的な手段をもって戦略的に地政学的な国益を追及するeconomic statecraftの視点が抜け落ちています。近代化以来、国家権力の経済基盤を重要視してきた日本が、安全保障戦略の中で具体的な経済戦略を描き切れていないことは意外な事実であると言えるでしょう。
現実の世界では、核兵器などの従来では考えられなかったほどの、凄まじい破壊力のある兵器が目白押しです。しかし、これを抑止力とすることと、実際に使うことは全く別問題です。

いずれの国でも、核兵器のような大量破壊兵器を実際に使ってしまえば、報復を受けるのは必至です。そうなれば、第三次世界大戦が勃発するのは必至です。そうなると、自国も甚大な被害を受けます。だから、現実には核兵器などおいそれと使用することはできません。

しかし、economic statecraft(経済的な国策)であれば、日常的に用いることはできます。ただし、これはある程度経済が大きな米国、中国、日本、EUなどが用いてはじめて大きな成果を得ることができる政策です。

たとえば、ロシアがこれを用いようにも、現在のロシアのGDPは東京都を若干下回る程度です。無論ロシアはソ連の核兵器や軍事技術を継承している国なので、侮ることはできませんが、それでもかつてのように大きな脅威ではなくなりました。

軍事的には、単独ではNATOともまともに対峙できません。そもそも、NATOと互角に戦うことはできません。こうした国が、economic statecraft(経済的な国策)を用いたとしても、元々経済力が乏しいので、できることは限られています。

しかし、米国あたりが実行すれば、これはかなりのことができます。実際、米国は対中国冷戦で様々な経済的手段を講じて、中国を追い詰めています。

その中国も、一帯一路で、多くの国々に借金をさせ、借金が払えないとみると、港や土地を接収するなど、中国流のeconomic statecraft(経済的な国策)を実践しています。

一帯一路は中国流のeconomic statecraft(経済的な国策)

日本は、従来ほどは経済規模は大きくありませんが、それでも自由主義陣営では米国についで第二のパワーを誇っています。この日本がeconomic statecraft(経済的な国策)を実施すれば、かなりのことができます。

さらには、工作機械、新素材やハイテク部品等では、今でも独壇場のものが数多くあります。経済力やこれらをうまく活用すれば、日本は潜在的にeconomic statecraft(経済的な国策)を駆使して、他国に日本の要求つきつけ、実行させることができるはずです。

さらに、economic statecraft(経済的な国策)を駆使するには、軍事力もともなっていなければ、その力は半減されるのですが、現在の日本は自衛隊だけでも、たとえば海軍力はアジアで一番ともいわるほど、かなりの能力がありますし、それに米国の同盟国でもあります。

この日本は、平和憲法により、国際的な問題を解決する手段としては軍事力を用いることができませんが、economic statecraft(経済的な国策)であれば実施できます。

その最初の事例か韓国となるかもしれません。あれほど反日で凝り固まっていた韓国ですが、日本からeconomic statecraft(経済的な国策)をつきつけられ、経済がとてつもなく落ち込むようなことにでもなれば、態度を改めざるを得なくなるでしょう。改めなければ、長期にわたって実施するということになるでしょう。

韓国に対する制裁は、日本にとって本格的なeconomic statecraft(経済的な国策)の魁になるかもしれません。

それにしても、economic statecraft(経済的な国策)は、その重要性が日本では認識されてこなかっので、あまり良い日本語訳もないようです。もう少し多くの人々に認識されて、もっと熟れた日本語訳がでてくると良いと思います。

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2019年3月7日木曜日

日本の「安全保障環境」は大丈夫? ロシア“核魚雷”開発、中国膨らむ国防費、韓国は… 軍事ジャーナリスト「中朝だけに目を奪われていては危険」―【私の論評】日本は韓国をeconomic statecraft(経済的な国策)の練習台にせよ(゚д゚)!

日本の「安全保障環境」は大丈夫? ロシア“核魚雷”開発、中国膨らむ国防費、韓国は… 軍事ジャーナリスト「中朝だけに目を奪われていては危険」



 日本の安全保障環境が急速に厳しくなっている。中国の2019年の国防費は前年実績比7・5%増と、日本の防衛予算の約4倍まで膨れ、「反日」の文在寅(ムン・ジェイン)大統領率いる韓国の国防費も日本とほぼ肩を並べた。ロシアは今春、広島に投下された原爆の100倍を優に超える威力(最大2メガトン)の核弾頭を搭載可能な新型原子力魚雷「ポセイドン」を就役させる。「今そこにある危機」に目を向けるべきだが、わが国の国会では、厚労省の統計不正問題や、桜田義孝五輪担当相の適性問題が最大の焦点になっている。これで、国民の生命と安全を守れるのか。

 「海洋強国を建設する」

 中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第2回会議が5日、北京の人民大会堂で開幕した。李克強首相は政府活動報告で、こう宣言した。

 中国の国防費は、経済減速が続くなか、前年実績比7・5%増の1兆1898億7600万元(約19兆8000億円)と突出している。日本の防衛予算案(2019年度)は総額は5兆2986億円だけに、3・7倍の規模となっている。

 具体的には、中国海軍は今年、初の国産空母を就役させる予定で、2隻目の国産空母の建造も進めている。東・南シナ海での軍事的拡張を進め、沖縄・尖閣諸島周辺海域に連日のように侵入している。宇宙空間の軍事的支配ももくろみ、現在の米国のミサイル防衛(MD)では撃墜不可能とされる戦略兵器「極超音速飛翔(ひしょう)体」の開発も急いでいる。

 まさに、日本の「安全保障上の脅威」と言って間違いない。

 国会議長による「天皇陛下への謝罪要求」や、海上自衛隊哨戒機への危険極まるレーダー照射など、常軌を逸した「反日」姿勢を示している韓国も要注意だ。

 韓国の19年度予算案の国防費は約4兆7000億円で、日本の防衛予算と遜色がなく、このままでは日本を抜き去りそうだという。文大統領は「一日も早く、親日残滓を清算すべきだ」と公言し、「南北統一」を悲願としているが、これが大問題だ。

 先月末の米朝首脳会談でも、北朝鮮は「核・ミサイル」の完全廃棄を進める気はなかった。同国は、日本全土を射程に入れる中距離弾道ミサイル「ノドン」を数百発配備している。もし、南北統一となれば、朝鮮半島に「核を持った反日朝鮮国家」ができるのだ。

 これは「国家存亡の危機」といえる。

 ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアも油断できない。

 同国国防省は先月末、核弾頭が搭載可能な新型原子力魚雷「ポセイドン」の発射実験の映像を初公開した。全長10メートル以上で、深度1000メートルまで潜航し、最高速度は70ノット(=時速約130キロ)。航続距離は1万キロに達するという専門家の分析もある。

 プーチン氏は先月20日、「試験には成功した。航続距離は無制限だ!」と演説し、今春に1番艦を就役予定と表明した。海に囲まれた日本や、同盟国・米国への脅威であることは確実だ。

 軍事ジャーナリストで評論家の潮匡人氏は「中国の国防費増強は『対米国』や『台湾侵攻』を念頭に置き、日本を含む周辺諸国への国益の最大化を目指している。韓国も建前上、『対北朝鮮』で国防費を伸ばしているが、内訳をみれば『対日脅威』を潜在的に想定している。ロシアの核魚雷は日米の脅威だ。旧ソ連時代からの戦略は変わっていない。中朝だけに目を奪われていては危険だ」と分析する。

 わが国が、こうした「安全保障上の危機」に直面していながら、現在開会中の通常国会の審議には緊張感はみられない。

 5日の参院予算委員会では、厚労省の統計不正問題や、桜田五輪担当相の適性問題が集中的に取り上げられた。安全保障に関しては、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる県民投票が取り上げられたが、日本の防衛力をチェックする視点や、沖縄の地政学的重要性を説くような質問はなかった。

 政治評論家の伊藤達美氏は「政治家は、国民に対し、安全保障環境の厳しい現実を丁寧に説明すべきだ。国会では今こそ、大所高所からの建設的議論が必要だ。ところが、立憲民主党などの左派野党はひどい。安倍晋三首相の批判ばかり。小学生でもできるレベルの質問だ。『空想的平和主義』からは卒業すべきだ」と指摘した。

 国会で、日本を守るための審議は聞かれないのか。

 前出の潮氏も「中国や韓国、ロシアは本気で軍備拡張を進めているのに、政治家やメディアは周辺諸国の脅威を直視していない。国民も理解できない。このままでは、防衛予算だけでなく『国防意識の差』も開くことは間違いない。恐ろしい未来が待っている」と語った。

【私の論評】日本は韓国をeconomic statecraft(経済的な国策)の練習台にせよ(゚д゚)!

日本は安倍晋三首相の下で、安全保障面での国際的な存在感の向上のためにさまざまな取り組みを行ってきました。2012年に発足した安倍政権はそれまで続いていた防衛費の減少を止め、安全保障に関する官僚組織を再構築し、安全保障関連の政策や方針に大きな変化をもたらしてきました。
このような変化がある一方で、日本が安全保障上改善する余地のある重要な点が存在します。その最たるものが、経済的な手段を用いて地政学的な国益を追求する「economic statecraft(経済的な国策)」です。欧米などでは認識され、政策に応用されていますが、現時点では日本にない概念であり、日本語に直訳するのは難しいです。ブログ冒頭の記事でも、その点につては掲載されていません。
ロシアの新型原子力魚雷「ポセイドン」は確かに日本等にとって脅威です。しかし、だからといって、ロシアが「ポセイドン」をあちこち発射して、世界を我がものにしたり、世界を自分の従わせることができるかといえば、そうではありません。

このような兵器はたとえば、ロシアが他国から核攻撃されたとか、されそうになったという最終局面でしか使えません。しかも、使えば自国も確実に核で報復されかなり破壊されることになります。

そのような兵器は確かに抑止力になりますが、通常の戦いでは、あまり役に立ちません。しかし、economic statecraftは日常的に使える手段です。そうして、これは米中や日本などある程度経済規模が大きな国が使うとかなり効果を期待できます。

逆に、ロシアや韓国など(ともにGDPは東京都と同程度)経済規模の小さな国では、あまり効果がありません。
中国やロシアは多用し始めている
各国政府、特に中国やロシアなどは、このようなeconomic statecraftを多用し始めています。たとえば、他国が自国の意向に反する政策をとった場合に、見せしめとして輸入に制限をかけます。あるいは、経済的に脆弱な国に対して、ODAや国営企業の投資をテコに一方的な依存関係を作り出すことで援助受入国を「借金漬け」状態にし、自国の意向に沿わない政策を取らせにくくする、といった政策です。

米国がこうした経済外交をeconomic statecraftと定義し、米国としてもこれに対抗するeconomic statecraft戦略を描くべきである、という議論がオバマ政権末期から安全保障政策専門家の間で高まっていることが、トランプ大統領のニュースに埋もれて日本では認識されてきませんでした。
economic statecraftの道具と目的は以下の表で示す通りです。

日本語に翻訳すると、貿易制限、金融制裁、投資制限、金銭的制裁です。

年初には安全保障分野で著名な米国シンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)が、米国は「中国の挑戦」に対抗するにはより洗練されたeconomic statecraftを用いる必要性があると提案したのに加え、ほかのシンクタンクもこのような政策の具体案を構想し始めています。

これらの分析において重要なポイントは、米国がeconomic statecraft戦略を展開するうえで同盟国や友好国との連携の重要性を強調していることで、世界の経済規模で第3位にある日本との連携が極めて重要になることは間違いないです。しかし、日本でeconomic statecraftの観点から米国と連携していかれる十分な構想と体制が整っているとは必ずしも言えません。

就任から5年、安倍政権は日本の安全保障政策の本質的な変革を進めてきました。政府は国家安全保障会議(NSC)を設立することで安全保障政策の意思決定過程を再編成し、首相官邸に権限を集約しました。NSCは日本初の国家安全保障戦略を生み出し、その戦略を政策へと落とし込む「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を発表しました。

また、「特定機密の保護に関する法律」を通過させ、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更をし、平和安全法制を作成しました。米国との同盟関係を強化したほか、オーストラリア、韓国、インド、英国といった友好国との安全保障関係を深め、他のインド太平洋地域の国家と防衛協力も強化。さらに、「防衛装備移転三原則」と「開発協力大綱」を閣議決定しました。そして政府は、宇宙とサイバー空間の側面を含む国家安全保障戦略を打ち出しました。

このような目まぐるしい変化の中には、経済的な手段をもって戦略的に地政学的な国益を追及するeconomic statecraftの視点が抜け落ちています。近代化以来、国家権力の経済基盤を重要視してきた日本が、安全保障戦略の中で具体的な経済戦略を描き切れていないことは意外な事実であると言えるでしょう。
日本も安全保障戦略では「経済」を意識しているが

近年の日本における安全保障政策上の変化において、経済的な側面がまったく強調されていないわけではありません。日本の国家安全保障戦略には、「経済」または「経済的」という文言が57回述べられているのに加え、宇宙・サイバー空間における経済的重要性が強調されています。また、「開発協力大綱」と「防衛装備移転三原則」は、日本経済の活性化に寄与すべきであると言及しています。

さらに、2013年の「日本再興戦略」では、積極的にODAを用いて世界規模のインフラプロジェクトや医療市場において日本が大きな割合を占めるよう呼びかけています。それにより「新興国の成長を取り込み、日本経済の活性化につながる」ようにさせ、「ODAを活用した中小企業等の海外展開支援」をするとしています。

また、日本は北朝鮮に対する制裁措置の適用を積極的に支持してきた国の1つです。ただ、その実行相手は敵対的な関係にある国家や国際的な協議によって合意された経済制裁相手でしかなく、日本の意向に沿わない政策をとられたからといって、特定企業や特定品目を対象とした経済制裁などの発動を行うことは決してありませんでした。

しかし、今後は米国も含めて、自国の意向に沿った政策がとられるか否かによってピンポイントでの経済制裁を繰り出し合う経済戦争時代であると他国が認識している環境において、日本も能動的なeconomic statecraft 戦略を描いておくことは不可欠でしょう。

では、具体的に日本政府はどうするべきか。まず、経済的に関与・拡大をすべき領域の特定と優先順位付けを行う戦略を策定すると同時に、その戦略を実行するにあたって民間企業との連携が必要な場合は、発生するリスクを政府が負うような仕組みとするべきです。

たとえば、政府は特定のODAプロジェクトがより大きな戦略的な構想の中でどのような位置づけにあるかを明示すべきでしょう。現在政府は個別のプロジェクトに出資しており、民間部門はこれが利益を生むという理由から受け入れています。

しかし、たとえばODAを通じてロシアの病院設立に出資することで善意は買えるかもしれないですが、本来このような戦略はより大きな日露関係の発展に寄与しなければならないです。民間企業は日本政府の意図を理解し、このような取り組みを企業戦略に取り込んで行くには、全体的な日露関係の改善という文脈だけでなく、日本政府とどのように協力することでロシアの国家医療戦略と政策に影響を与えられるかというビジョンが必要となります。

ただし、日本も最近では実質的なeconomic statecraftを実行しています。2019年の初めから日本はロシア産石油の買入量を一気に40.5%削減しました。また液化天然ガス(LNG)の輸入も前年同時期比で7.6%減少しました。一方で米国の炭化水素の輸入は急増。石油は328%、LNGは36.1%増加しています。

これは、一方ではアジアのエネルギー市場でのシェア拡大を望む米国と、もう一方にはロシアの領土問題への不変の姿勢に否定的に反応し、交渉姿勢を強めようとする日本の試みがあると考えられます。
日本は昨年も1月から9月にかけての時期にロシア産石油の輸入量を減らしていました。ところが両国間での平和条約の議論が始まるやいなや状況は変化しはじめ、11月には日本はロシアの石油の購入を急増させました。そして現在は、交渉の行方が不透明になりはじめたことから、ロシア産エネルギーの日本の輸入量は再び減少し始めているのです。
これは、一方では米国との同盟関係を強化し、他方では北方領土問題に消極的なロシアに対して制裁を課すという、economic statecraftです。

日本は昨年12月、ノルウェーから約4年ぶりに液化天然ガス(LNG)6万3200トンを輸入

新技術の重要性が高まっている

このeconomic statecraftには技術的な側面も含まれています。ハドソン研究所のアーサー・ハーマン分析官は「最近まで従来の防衛セクターには存在しなかった技術やシステムが、多くの場合、民間のハイテク技術を防衛上のニーズに合わせることで、将来の軍事システム開発と展開を目的とする国防省の『第三の相殺戦略』に導入されるようになった」と強調しています。米国の「第三の相殺戦略」とは、米国の国防予算の制限や技術的優位性の相対的喪失を「相殺」する戦略です。この技術面での中核的な要素としては、無人システム、ロボット工学、小型化、人工知能(AI)、ビッグデータなどが含まれます。

2014年に発足した「米国防衛革新イニシアティブ」は、国防総省が従来依存してきた組織や団体とは異なる、外部の民間技術力を活用することを目的として掲げています。この中には他国家も含まれており、これらのさまざまな分野で最先端の技術を持つ日本はこの試みにおいて主要なパートナーとなり得ます。

日本政府も、今後の国家経済と安全保障の健全性のためには新技術の重要性が高まっていることを認識しています。たとえば、上述した米国防衛革新イニシアティブの論理は日本の防衛省の文書からも見て取れます。

2014年に防衛省が出した「防衛生産・技術基盤戦略」では、「外部から防衛技術に適用できる優れた民生先進技術(潜在的シーズ)を適切に取り込んでいく必要がある」と指摘。そのためには「民生最新技術の調査範囲を拡大」し、情報共有や共同研究といった国際協力を促進するとしています。日米は幅広い分野の技術研究をしていることからも、これは更なる日米協力が考えられる分野でしょう。

日本は近隣の競争国におくれを取らず、米国やその同盟国・パートナーと歩調を合わせるためには、economic statecraftと呼ばれる幅広いアプローチを受け入れる必要があります。この考えは、新たな米国「国家軍事戦略」にも明示的に表れています。この文書には「中国は近隣諸国を脅かすために略奪的な経済手法を用いる戦略的競争相手である……中国は軍事近代化や、他国への工作活動、略奪的経済手法を用いて、インド太平洋地域を自国にとって有利になるように秩序の再構築を行おうとしている」とあります。

このような中国の考え方は、さまざまな政策から見て取ることができます。たとえば、「中国製造2025」計画は独自のイノベーションを奨励する政策をとることで、中国市場が海外企業にとって不利になるような計画となっています。また、米国製ミサイル防衛システムを受け入れようとする韓国を懲らしめるために、韓国行き団体旅行を禁止する事例も生じています。さらに、中国は政治危機の最中に日本へのレアアース輸出を禁じたことは記憶に新しいです。

単にこれらの政策を非難するのではなく、他国の政府もこのような手法を用いるべきであると考える専門家やアナリストが増えています。日本もこのような他国のeconomic statecraftに晒された際に、どのように日本として、あるいは同盟国・友好国と協力して対応して行くかについて本格的に考え、戦略の一部に取り込んで行く必要があるのではないでしょうか。

企業やビジネスも新概念を理解すべきだ

このような新たな安全保障環境においては、いくつかの新しい対応が必要とされています。

まず、日本は安全保障に対してより広い視野をとるeconomic statecraft戦略の構築を検討すべきです。この戦略は国力を包括的に捉え、貿易・投資・経済制裁・サイバー・経済援助(ODA)・金融政策・エネルギー政策・技術協力といった経済的なアプローチを含めるべきです。また、重視され始めてきたサイバー空間における脅威やパンデミックのような健康への被害、環境問題など、今なお進化・拡大し続ける安全保障上の脅威に対処するツールの性質と価値に対する柔軟な判断が求められます。

次に、日本は安全保障戦略におけるeconomic statecraft機能の強化に向けて、国家安全保障局内に「国家安全保障経済政策会議」を設置することが考えられます。米国では国家安全保障会議(NSC)と国家経済会議(NEC)が別々に存在していますが、安全保障と経済をきれいに分けることができなくなっている時代において、日本でも国家安全保障会議とは別の経済組織を作ることは必ずしも好ましくないです。国家安全保障経済政策会議は、戦略策定とその実施に限らず、安全保障に関する意思決定の最前線においてeconomic statecraftが考慮されるように努めなければならないです。

さらに、日本政府は民間企業と緊密に連携し、企業やビジネスに対してeconomic statecraftに関する考えを促し、奨励することが不可欠です。日本企業は、日本の国益を追求する上で経済ツールが果たす役割に対する理解がなく、また、この視点から戦略的に考える能力も持っていません。

日本企業は、サイバーセキュリティのベストプラクティスを導入・設計することから情報保護に関する政策に至るまで、安全保障と経済が重なる分野におけるニーズに敏感でなければならないです。日本政府や企業は新たに動き始めたeconomic statecraftを反映した戦略と実践の双方において、新しい考え方を受け入れることが必要不可欠なのです。
格好の練習台韓国
最近の韓国はの日本に対する姿勢は、許容し難いところがあります。このブログでは、過去において解説したように、韓国と断交しても、日本が被る被害は軽微ですが、韓国は甚大な悪影響を被ることになります。
日本軽視を続ける文在寅韓国大統領

日本としては、韓国に単純に制裁を課すというのでなく、長期的な戦略を持ってeconomic statecraftを発動するのです。韓国は断交したとしても、日本にはあまり悪影響はないので、格好な練習台になります。さらには、米国などの同盟国も、これに対してはあまり反対したり批判したりすることはないでしょう。
無論、単純に断交するだけというのではなく、韓国がある程度変われば、TPPへの加入とか、ODAなども実行することも視野に入れた包括的なものにすべきと思います。変わらなければ、台湾に対して手厚い支援を行うなどのことも視野にいれるべきです。
こうして、韓国などに実行してみて、失敗したところはきちんとフィードバックして日本独自のeconomic statecraftの実施方法を確立した後に、本格的に北朝鮮、中国、ロシアにも適用していくべきと思います。
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