2019年1月10日木曜日

これはもうゲーム・オーバーだ! 文大統領会見で日韓は新たなフェーズに―【私の論評】このままでは、行き着く先は国交断絶で韓国は疲弊(゚д゚)!

これはもうゲーム・オーバーだ! 文大統領会見で日韓は新たなフェーズに



まさか文在寅を信じていた?

文在寅の本日の会見について、「これほどひどいとは思わなかった」などといったメディアの論調を見て驚いた。君たち、まさか文在寅を信じてた?

【画像】記者団の質問に答える笑顔の裏に焦り・・・?

慰安婦に始まって徴用工、そしてレーダー照射と、あまりにひどかったこれまでの態度を改めて、何か妥協案を出してくるとでも思った?

彼はそういうことはしないし、できない。つまり、親日派の朴正煕が結んだ日韓請求権協定など、文在寅にとってはどうでもいいものであり、同時にここで日本に謝ることなど、政治的には不可能でもある。

そこは安倍首相もよくわかっており、まず徴用工判決で日本企業に害を与えないよう、韓国政府に要請し、ダメだったので、現在は日韓請求権協定に基づく協議を要請中。

それもダメなら、第三国を入れた仲裁委員会を作り、それもダメなら、国際司法裁判所に提訴する、という段取りを淡々と進めることにしていた。

もうゲーム・オーバーだ!

しかし今日の会見で文在寅は「日本は不満があってもどうしようもない」とまで言ってしまった。「日本政府はもう少し謙虚な姿勢を示せ」とも言った。

これはもうゲームオーバーだ。

国際司法裁判所への提訴までは一応やるが、韓国が応じないのは最初から分かっている。問題はその先だ。日韓関係はその先、新たなフェーズに入ってしまったのだ。

まず駐韓大使は召喚した方がいい。自民党内では、短期滞在の韓国人に対するビザ免除の凍結案が出ている。また韓国からの輸入品への関税を上げたり、韓国への輸出を規制するという案も取り沙汰されている。

いずれも日本にとっても血の出る話である。つまり経済的にはダメージがある。ただこれくらいのダメージを吸収するくらいの力は日本にはある。

日韓は新たなフェーズに入った

小泉純一郎氏が首相の時に毎年靖国参拝をしていたが、当時の経団連会長がそれを批判して、強い違和感を持ったことを覚えている。

確かに対中関係が冷え込めば日本経済にはよくない。だが時にはお金より大事なことだってある。これは石原慎太郎さんが尖閣を買う募金を呼び掛けた時に言った言葉だ。

私は韓国人も、韓国という国も嫌いなわけではない。ただ韓国の司法や行政が国際ルールを守らず、間違ったことをしているので、そのために日本人が困らないように、日本政府にはきちんと対処してほしい。それだけだ。

安倍首相は日韓関係が新たなフェーズに入ったことをわかっているはずだ。

(執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫)

【私の論評】このままでは、行き着く先は国交断絶で韓国は疲弊(゚д゚)!

韓国の政治には一定の「波」があります。周知のように韓国の大統領制は、その任期を5年1期に限っています。故に就任直後の「ハネムーン期間」には高い国民的人気を誇った大統領も、その任期の末期には例外なく支持率を低下させ、政治は大きく混乱することになります。

逆に言えばその傾向は、多くの場合、大統領が就任してからの韓国政治は他の時期に比べて相対的に安定していることを意味しています。他の国と同様、韓国においても国民の関心は外交よりも内政に向けられており、故に多くの政権はこの時期、自らが直面する内政問題に注力します。

文在寅が大統領に当選したのは2017年5月。それから1年に当たる2018年は、本来なら上記のように韓国政治が安定し、それ故、その対外関係に大きな波乱が存在しない年になるはずでした。だが、韓国にとっての2018年は予想とは大きく異なる1年となりました。

きっかけとなったのは、元旦に発表された「新年の辞」で北朝鮮の指導者である金正恩が韓国との対話の意を示したことでした。政権発足当初から「北朝鮮との対話」を外交政策の第一順位に挙げてきた文在寅政権にとって、この申し出は正に「渡りに船」であり、彼等がこれに積極的に応じたのは当然ともいえます。文在寅政権の活発な努力は、やがて、4月の板門店での南北首脳会談、そして6月のシンガポールにおける米朝首脳会談という形で結実しました。

1965年の「請求権協定」を骨抜きにする判決

2018年前半の韓国外交が「北朝鮮との対話」に彩られたものであったとすれば、後半に注目されたのは、日本との関係でした。

重要な転機となったのは、10月30日に韓国大法院(日本の最高裁判所に相当)が下した、朝鮮半島からの戦時労働者(いわゆる徴用工)に対する判決でした。報道されているように、この判決は日本の植民地支配が国際法的に違法であったとする理解を前提に、韓国人戦時労働者の日本企業に対する「慰謝料請求権」を認めたものです。

昨年10月30日、判決が言い渡される前に韓国最高裁前で集会を開く原告側の支援者ら

これは日韓両国間の外交関係の基礎となる1965年の通称「請求権協定」を骨抜きにするものであり、その後の日韓関係に与える影響は甚大だと言えました。そしてその後の韓国では、この大法院判決を判例として、類似した判決が多く出されるに至っています。

「日本との関係に対する配慮」が垣間見えなかった

まったく異なるように見える二つの出来事には、大きな共通点が存在しました。それは「日本との関係に対する配慮」が垣間見えなかったことです。すなわち、2018年前半に動いた北朝鮮との交渉において韓国政府は、アメリカとの慎重な協議を繰り返す一方で、日本との綿密な意見交換は行われませんでした。

2017年5月に就任した文在寅にとって初の訪日となった2018年5月の東京での日中韓首脳会談への出席は、4月の南北首脳会談と6月の米朝首脳会談の間、という絶好の時期に開催されたにもかかわらず、ソウルから東京への「日帰り訪問」として処理され、韓国政府はこの日程を選択した理由を「多忙な為」と説明しました。

2018年5月の東京での日中韓首脳会談

そこには来るべき米朝首脳会談に対し、日本側に協力を依頼しようという真摯な姿勢が存在しないことは明らかであり、また韓国政府が進める北朝鮮に対する融和政策において、日本への具体的な役割や期待は存在しないことを意味していました。

「日本との関係に対する配慮」の欠如がより明確になったのは、10月30日の大法院判決以後の状況でした。大法院判決そのものは、今を遡ること6年以上も前の、2012年に出された大法院自身の判断に従ったものであり、その内容に文在寅政権が介入する余地が存在しなかったことは事実でした。

韓国政府の妥協案が信用を得られるはずがない

ところが、重要なのはその後の韓国行政府、つまり文在寅政権自身の対応でした。韓国政府は2018年6月、憲法裁判所に対して「慰安婦合意には法的効力がない」とする答弁書を提出し、この内容は韓国人戦時労働者に対する大法院判決からわずか6日後の11月5日、韓国メディアによって明らかにされました。続いて11月21日、韓国政府は同じ2015年に締結された慰安婦合意により設立された「和解・癒し財団」の解散を発表しました。

韓国政府はこれと並行する形で、元東亜日報東京支局長の経歴を持つ知日派としても知られる李洛淵国務総理の下で、「韓国人戦時労働者問題解決の為のタスクフォースチーム」を結成し、解決策を模索しています。

この動きは先の慰安婦合意に関わる動きと明らかに矛盾しています。すなわち、仮に巷間伝えられるように、このタスクフォースチームの下で、韓国政府が戦時労働者問題解決の為の、日本政府・企業との間の政治的妥協を模索しているのであれば、その前提には日本政府や企業をして韓国政府の妥協策が信用に値するものであると納得させる必要があります。

ところが、先立つ同様の妥協策である慰安婦合意について、韓国側が一方的に法的効力を否定し、根幹的措置の一つとなる財団解散を一方的に発表する状況では、そのような信用が得られるはずがありません。

「暫定水域」の扱いが重要であることは基礎中の基礎だが

そして、韓国政府による信頼感を損なう行為はこれだけではありません。11月20日には韓国海洋警察庁(日本の海上保安庁に相当)所属の警備艇が、1998年に締結された日韓漁業協定により、日韓両国が操業可能であると定められている「暫定水域(下図参照)」において、日本漁船に対して「操業を止めて海域を移動せよ」と命じる事態が起こっています。



日韓両国の海上警察にとって、領土問題にもかかわる「暫定水域」の扱いが重要であることは基礎中の基礎であり、GPS等で自らの位置が簡単に確認できる現在ではおよそ考えにくい「ミス」であると言えます。

続いて12月20日には、韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射する事態が起こっており、両国は現在までこの問題を通じて非難の応酬を行っています。

そして、この二つの日本海上で起こった事件には共通点があります。それは勃発直後から韓国政府側が日本政府側に対して事件を非公開にすることを求め、この要請が日本側に拒絶された結果、事件が明るみに出ている経緯です。

一方的に日本に共助を求める姿勢は虫が良すぎる

ここで重要なのは、韓国政府が現在の日本の状況を正確に認識していないように見えることです。先の大法院判決以降、日本国内では韓国を批判する世論が急激に高まり、日本政府も強硬な態度を見せるに至っています。このような状況の中、韓国政府が自らの責任で発生した問題に対して、日本側の協力を要請しても、その協力が容易に得られないことは火を見るより明らかです。

そもそも海洋警察庁の警備艇をめぐる問題にせよ、韓国海軍の駆逐艦のレーダー照射にせよ、韓国政府が今日の日韓関係の悪化を深刻に受け止めていれば、防げたはずの問題です。にもかかわらず、一方的に日本に共助を求める韓国政府の姿勢はいささか虫が良すぎる、という他はないです。

それでは結局、韓国では何が起こっているのでしょうか。答えは韓国政府内においては誰もこの「厄介な日韓関係」に関わる諸問題を真剣に統制しようとしていない状況です。「上からの統制」の不在は現場の緊張感の不足をもたらし、問題に直面した担当者はその場凌ぎの問題のもみ消しにのみ尽力します。

大統領をはじめとする政権要人は対日関係に対する積極的な発言を避け、その責が自らに及ばないように口をつむぎます。結果、問題の責任は誰も問われることはなく、現場では緊張感のない状況が継続します。緊張感の不足は新たな問題を生み、日本側は韓国側への不信を更に強めることとなります。

こうして日本側が声を荒げる中、韓国側が耳を塞ぎ続ける状況が継続する。日韓関係は2019年も漂流を続け、最終的には日本側から国交断絶という事態にもなりかねません。

国交の断絶で困るのは韓国

そうして、以前もこのブログに掲載したように、日韓の国交が断絶しても困るのは韓国であって、日本はまったく国益を損なうことはありません。そもそも駐韓大使が日本に一時的に帰国したことがありましたが、その時も政治的に何の支障も生じていませんでした。

経済的には、支障どころか日本には大きな利となる可能性が大きいです。例えば、日本が資本財の輸出を制限するだけで、韓国経済は壊滅的な打撃を受けることになります。

電機業界をはじめ、日本メーカーと韓国メーカーは熾烈な競合関係にあり、韓国は日本から半導体の原材料や生産設備などの資本財を大量に輸入して製品(消費財)を生産し、世界のマーケットシェアを日本メーカーから奪ってきました。

そこで日本が韓国への資本財の輸出を制限すれば、サムスンやLGをはじめとする韓国メーカーは生産が滞り、窮地に立たされるのは火を見るより明らかです。その反面、日本メーカーが世界市場を奪回することが可能となります。

資本財の輸出制限は本来、世界貿易機関(WTO)協定違反です。ところが、断交という安全保障上の理由であれば可能です。韓国の貿易依存度は40%超(日本の約3倍)です。牽引するサムスンやLGが国際競争力を失えば、韓国全体が大打撃を受けるのは当然です。

また、断交すれば、日韓通貨スワップ協定など、復活する必要もありません。これは、通貨危機(為替レートの暴落)に陥った緊急時に通貨を融通し合う協定とされますが、韓国経済の破綻より先に日本が韓国ウォンとの両替を必要とするような日は絶対に訪れないです。国交断絶により、韓国側に一方的に利がある協定に日本は付き合わなくて済む。

韓国国内では若年層(15~24歳)の失業率が2ケタを超えるまでに悪化するなど、若者の就職難が続いています。最近日本では留学生と称した労働者の流入が増加し、日本人の雇用を脅かしています。断交となれば、韓国からのそれら移民まがいの労働者の流入もカットできます。日本にとってはまさに良いことずくめです。

良くないこととしては、中国と北朝鮮との間の緩衝地帯としての韓国の役割を失うということです。

しかし、現実には北と韓国は、おそらく密約を交わしていて、今後ますます関係を強化していくとみるべきです。そうなると、韓国の緩衝地帯としての役割は、今後どんどん衰退していくことになるとみるべきです。

であれば、今から日本は、韓国が緩衝地帯でなくなることに準備をすべきであって、韓国との関係を改善しようなどという無駄な努力はすべきでないです。

そうして、国交断絶になったとしても、その原因を作ったのは韓国ということで、国際世論も納得することでしょう。ただし、断絶になる前から、そうしてその後も、なぜそのようなことになったのか、日本は国際世論に訴え続けていくべきです。

私はかねてから、国交を断絶すべきとこのブログで主張してきましたが、今日その主張はやはり正しかったと思います。

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