2021年4月3日土曜日

【日本の解き方】解散総選挙はいつあるのか 重箱の隅を突く野党の不甲斐なさ、自民党に主戦論引き起こす―【私の論評】菅政権の課題、新型コロナ危機にある日本経済と社会の立て直しと、衆議院解散と総選挙での勝利の達成は目前に迫ってきた(゚д゚)!

 【日本の解き方】解散総選挙はいつあるのか 重箱の隅を突く野党の不甲斐なさ、自民党に主戦論引き起こす


菅首相

 野党側から内閣不信任決議案の提出を検討するという話が出ていることを受けて、自民党の二階俊博幹事長が「直ちに衆院解散で立ち向かうべきだと首相に進言したい」と発言した。現状で衆院解散のタイミングについて何が考えられるのか。

 衆院の任期は残り約半年だ。任期満了までいろいろな解散・総選挙のパターンがあるが、(1)4月訪米・重要法案成立後(2)7月4日の東京都議選と同日選(3)9月20日の自民党総裁選後(4)10月21日の任期満了-が一応考えられる。

 当然ながら衆院解散は菅義偉首相の専権事項だ。3月26日、2021年度予算が参院本会議で可決後、記者団から「いつ解散総選挙があってもおかしくないのでは」と問われると、菅首相は「いつあってもおかしくないとは私は思っておりません。コロナ対策、やるべきことをしっかりやる必要があると思っています」と答えた。ただし、解散はみんなが思うときにはなく、思わないときにやるという政治格言もあるので、さっぱり分からないというのが事実だ。

 もっとも、自民党の衆院議員からみれば、10月の任期満了近くの追い込まれ解散にはしたくない。麻生太郎政権時に、追い込まれ解散となって、09年に政権を失ったトラウマがあるからだ。

 そこで、野党から内閣不信任決議案が出るというのは、追い込まれ解散にならないという「渡りに船」の話なのだろう。

 しかも、内閣不信案の件は、立憲民主党が言い出したものが、その理由として今国会の政府提出法案にミスが相次いでいることに関し、行政に対する信頼が失われることを掲げていたのは笑止千万だった。

 本コラムでも書いたが、法案の単純ミスは人のやることなので、やむを得ないことだ。ちなみに、米国の官報を見てみたら、修正は山のように出ていた。それに比べると、日本の単純ミスは少ないものだ。なにより単純ミスなので、法案解釈の際に支障にもならず、人命に関わるような重大事案ではない。

 与野党国会議員もマスコミも法案をつぶさに読んだのか不明だが、何をいまさら問題にするのか分からない。一部野党は、週刊誌記事を国会質問の材料にしてきたが、そのネタも尽きてきたので、法案の単純ミスという重箱の隅を突く愚挙に出てきたのかもしれない。

 こうした一部野党の不甲斐なさを感じ取った二階幹事長が、それなら解散で受けて立つという言い方になったのだろう。

 NHKによれば、3月の菅政権の内閣支持率は40%、自民党支持率は35・6%なので、過去の政権から見て決して悪い数字ではない。今解散総選挙をしても与党の負けはないだろう。

 なぜ支持率が下がらないのか、「反スガ」は不思議だろうが、本コラムで書いたように半年で菅政権はコロナ対策と経済の両立も成し遂げるなど、結果を出している。それも、自民党内で、内閣不信任なら解散という主戦論を引き起こしている理由だろう。 (内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】菅政権の課題、新型コロナ危機にあった日本の立て直しと、衆議院解散と総選挙での勝利の達成は目前に迫ってきた(゚д゚)!

このうち一つの新型コロナ対策は、感染も経済も立派にやり遂げています。これは先日もこのブログに掲載しています。その記事のリンクを以下に掲載します。
衆議院任期まであと半年…菅政権の支持率が「悪くない」水準にある、シンプルな理由―【私の論評】人口が1億人超という括りでも、先進国という括りでも、日本が感染症・経済対策でトップとは疑いようのない事実(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より二つのグラフを以下に再掲します。



日本の感染症対策は、世界トップクラスです。G7(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの主要な先進国)ではトップであり、私が調べた限りでは、人口1億人以上の国でもトップです。

経済対策においては、様々な指標がありますが、失業率がもっともシンプルな比較法だと思います。なぜなら、他の指標が悪かったにしても、失業率が低ければ、政府による経済対策はうまく機能しているとみられているからです。その意味では経済指標では、失業率か最も重要です。

その失業率においても、日本は上の表でしめさせているように、1月の対前年比では、+0.5となっています。

これは、感染対策でも、経済対策でも、菅内閣のパフォーマンスはかなり良いということを示しています。

無論、感染症対策でも、経済対策でも、完璧とはいいませんし、細かなことでは、「ああすべき」「こうすべき」ということはあっても、大局的に成功していることの証です。

本来「細かな」重箱の隅をつつくような議論は、政府に対して行うべき筋のものではありません。それは、都道府県、市町村などの各自治体に向けられるべきものです。政府ができることは、お金を出すことであり、それに関しては菅政権は着実に実行しています。その結果が、低い失業率です。

現状ではおそらくコロナ第4波は来るでしょうが、マスコミや野党が大騒ぎしているレベルになることはないでしょう。日本は世界の波と比べたらさざ波レベルです。医療崩壊が起こりそうになった真相は、コロナ対策予算は世界トップクラスなのに病床数不足は地方自治体が公立病院に手当しなかったのが原因です。仮に、第4波が来ても病床を増やして医療崩壊しなければ全く問題はありません。

1年前を振り返ると、「東京の3月25日の感染者数は212。この数は、偶然にも、3月11日時点のニューヨーク州の感染者数と全く同じ。ニューヨーク州はそれからわずか2週間で、その数が3万2000を超えた」等と、ニューヨーク在住の著名邦人が、それも複数の邦人が「したり顔」で語っていましたし、一部の日本在住の著名米国人がそう語っていました。結局そのようなことは起こらず、日本も東京も米国に比較すれば、さざ波程度の感染に終始しました。

米国には、CDCという感染専門組織があって、どのような感染症にも米国は完璧に対応できるなどと、日本国内の感染症専門家も語っていましたが、そうではないことが、白日のもとにさらされました。

1年前のツイートから

米国では、減少を続けていた新型コロナウイルスの新規感染者が再び増加傾向となり、警戒感が広がっています。

CDC=疾病対策センターによりますと、直近7日間平均の1日あたりの感染者数は、1月上旬のおよそ25万人から3月14日にはおよそ5万3000人まで減少していました。しかし、再び増加傾向となっていて、29日にはおよそ6万1000人となっています。

特にニューヨーク州で増加が著しく、ニューヨークタイムズ紙の集計によると、直近7日間で10万人あたりの一日の新規感染者数が全米で最多となっています。ニューヨーク州では、レストランの店内飲食の人数制限が2月から段階的に緩和され、現在は定員の50%で、外食する人も増えています。

一方、ワクチン接種は加速していて、30日までに少なくとも1回接種した人が9604万人で人口の28.9%、必要な回数を完了した人は5342万人、16.1%となっています。

米国の人口は、3.282億人 (2019年)であり、日本は人口が1.263億人 (2019年)ですが、それにしても米国の感染は桁が違います。

そもそも、これだけパフォーマンスの良い菅内閣に対して「内閣不信任案」を突きつけるような動きを野党がしていること自体が驚きです。

それに加えて、立憲民主党の枝野氏は、最近考えられないような戯言を語っています。

倒閣しか頭にない?立憲民主党枝野代表

立憲民主党の枝野幸男代表は2日午後の記者会見で、菅義偉内閣の新型コロナウイルス対応を批判し、「一刻も早く退陣していただきたい」と述べました。ただ、衆院選を実施できる状況にはないとして、現行の衆院勢力のままで立民を少数与党とする「枝野内閣」を暫定的に組閣し、秋までに行われる次期衆院選までの間の危機管理にあたることが望ましいとの持論を打ち上げました。

枝野氏は、内閣不信任決議案の提出の可能性を問われ「明日にでも出したいような、(菅内閣を)信任できる状況ではない。ただ、今は衆院解散・総選挙による政治空白を作れる状況でないのははっきりしている」と強調しました。

その上で、日本と同じ議院内閣制の国では、危機の際に政府が機能しない場合に少数政党が選挙管理内閣(次期選挙までの暫定内閣)を担う例があると説明。「私の下の内閣で当面の危機管理と選挙管理を行わせていただくべきだ」と述べました。

菅政権にスタート時点から、直面する課題が二つありました。一つは、新型コロナ危機にある日本経済と社会の立て直しです。もう一つは、早期の衆議院解散と総選挙での勝利です。これは、すでに見通しがたったと思います。

この状況だと、一つ目の課題コロナ危機の日本経済と社会の立て直しは成功し、もう一つの衆院解散総選挙の勝利も確実になりそうです。そうなれば、菅政権が長期政権になる可能性もでてきます。

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