常磐大学の栗田順子専任講師や国立感染研の研究者らは、「Effects of the second emergency status declaration for the COVID-19 outbreak in Japan(邦題:日本におけるCOVID-19流行に対する第2次緊急事態宣言の影響)」と題した論文を投稿し、査読前の論文(プレプリント)が公開されている。
この研究では、感染者数から割り出される感染の実効再生産数と、気候や人々の移動の相関を調べている。緊急事態宣言の発出時に、実効再生産数が低下しているが、Go To トラベルの開始時に、緊急事態宣言発出と同様に再生産数が低下している。
その他のデータの検証でも、Go To トラベルと感染拡大の間の因果関係は確かめられず、Go To トラベルが新型コロナウイルスの感染拡大に関係ないと結論づけている。さらに、Go To トラベルの開始や終了などの報道が、一般市民の感染防止の意識をよりかきたて、感染の抑制に寄与した可能性も示唆している。
査読(他の研究者らによる評価・検証など)を受けていない論文であり、実際の感染状況には多くの要素が関係していることを踏まえる必要がある。しかし、これらのデータは、「Go To トラベルによって新型コロナウイルスが感染拡大しており、旅行を止めれば抑制できる」といった考え方に対し一考の余地があることを示唆している。
査読(他の研究者らによる評価・検証など)を受けていない論文であり、実際の感染状況には多くの要素が関係していることを踏まえる必要がある。しかし、これらのデータは、「Go To トラベルによって新型コロナウイルスが感染拡大しており、旅行を止めれば抑制できる」といった考え方に対し一考の余地があることを示唆している。
【私の論評】査読対象ですらない、ころころ変わるマスコミの報道は信用できない(゚д゚)!
査読はまだの状況とはいえ国立感染研の研究者らが、Go To トラベルは感染拡大に無関係という論文を発表をしたという事実は、まだ査読前の結果ではあるのですが、ひとつの考察のきっかけとして参考になることは間違いないです。
この論文は、以下のリンクからご覧いただけます。(英文)
私自身は、昨年2つのグラフを根拠として、GOTOトラベルが感染拡大とは無関係の可能性があることをこのブログに掲載しました。
その記事のリンクを以下に掲載します。
GoToトラベル 28日から1月11日まで全国で停止へ 首相表明―【私の論評】GOTOトラベル批判は筋悪の倒閣運動の一種か(゚д゚)!この記事は、昨年の12月14日のものです。詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事より二つのグラフ等を掲載します。
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下のグラフは、日本の感染者数の推移です。下のグラフで7月22日は、日本でGOTOトラベルが始まった日です。
しかし、これだけでは、GOTOトラベルと感染拡大は直接関係はないとは言い切れなないとは思いました。
ただ、このブログにもたびたび掲載させていただいている、高橋洋一氏もGOTOトラベルで移動する人は、日本人全体の移動の1%に過ぎないことを指摘しており、多くの人が疑問を呈していました。それに、観光地で重大な感染拡大が起きたという事実もありません。
なぜ、このような結果になるかといえば、おそらくGOTOトラベルで移動する人々は元々全体の移動に占める割合はかなり低いですし、それにGOTOトラベルで移動する人々は、移動中も移動していないときでも、コロナ感染症に対する対応はほとんど変わらないのだと思います。
普段コロナ対策を慎重にしている人が移動したからといって、極端に普段の行動を変容させることはないということでしょう。だから、移動中の人の感染率が極端に高まったり、あるいは受け入れ側の感染率が極端に高まったはしないのでしょう。それに受け入れ側もそれなりに気を配ったということで、Go To トラベルは感染拡大に無関係という結論に結びついたのではないでしょうか。
これに関して「査読前だから信用出来ない」「国の機嫌を損ねると予算が削られる立場の人が書いた論文」などと否定的なことを言ってる人達もいるようですが、査読対象ですらないころころ変わるマスコミの報道は信用できるとでも思っているのでしょうか。
さらに、査読が終了して、公表された場合どうするのでしょう。その後もこの論文の論拠を強化するようなエビデンが次々と出てきた場合どうするのでしょうか。
先日10周年を迎えた、東日本震災における、放射能問題と同じく、エビデンスにもとづかない批判などは厳に慎むべきものと思います。
私自身は、GOTOトラベルの開始そのものには当初は、反対でした。しかし、GOTOトラベルを開始してある程度時を経て9月、10 月あたりには、コロナ感染者数が減りました。そのため、GOTOトラベルを実施したとしても、旅館やホテルさらには、旅行に出かける人たちが、それなりのコロナ対策を実施すれば、感染そのものを増やすことはないのだと納得できました。
以下に韓国の感染者数の推移を掲載します。なお、上の記事にもあるように、韓国ではGOTOトラベルのようなものは開催されていません。
韓国に関しては人口が4000万人程度なので、日本の約1/3です。最近の韓国はコロナ感染者数が1000を超えた日もありますが、これを日本にあてはめると3000を超えたことになります。
これは、3000近くになった最近の日本の状況と良く似ています。しかし、この韓国ではGOTOトラベルのようなことは実施していません。以上のようなことをみるとGOTOトラベルだけをやり玉にあげるのはおかしいです。
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感染症の専門家でもない素人の私ですが、このデータからみれば、GOTOトラベルが感染拡大の元凶のように言うのは疑問を感じてしまいました。しかし、これだけでは、GOTOトラベルと感染拡大は直接関係はないとは言い切れなないとは思いました。
ただ、このブログにもたびたび掲載させていただいている、高橋洋一氏もGOTOトラベルで移動する人は、日本人全体の移動の1%に過ぎないことを指摘しており、多くの人が疑問を呈していました。それに、観光地で重大な感染拡大が起きたという事実もありません。
なぜ、このような結果になるかといえば、おそらくGOTOトラベルで移動する人々は元々全体の移動に占める割合はかなり低いですし、それにGOTOトラベルで移動する人々は、移動中も移動していないときでも、コロナ感染症に対する対応はほとんど変わらないのだと思います。
普段コロナ対策を慎重にしている人が移動したからといって、極端に普段の行動を変容させることはないということでしょう。だから、移動中の人の感染率が極端に高まったり、あるいは受け入れ側の感染率が極端に高まったはしないのでしょう。それに受け入れ側もそれなりに気を配ったということで、Go To トラベルは感染拡大に無関係という結論に結びついたのではないでしょうか。
これに関して「査読前だから信用出来ない」「国の機嫌を損ねると予算が削られる立場の人が書いた論文」などと否定的なことを言ってる人達もいるようですが、査読対象ですらないころころ変わるマスコミの報道は信用できるとでも思っているのでしょうか。
さらに、査読が終了して、公表された場合どうするのでしょう。その後もこの論文の論拠を強化するようなエビデンが次々と出てきた場合どうするのでしょうか。
先日10周年を迎えた、東日本震災における、放射能問題と同じく、エビデンスにもとづかない批判などは厳に慎むべきものと思います。
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