緊急事態宣言は「遅れた」のか? マスコミの論調に騙されるな 予備費5兆円で十分な補償を
高橋洋一 日本の解き方 政府は7日にも、1都3県に地域限定し、1カ月間程度の緊急事態宣言を発令する。
昨年4月の緊急事態宣言の際には休校措置などがあった。しかし、今回は休校措置はなく、営業制限も飲食店が中心になり、デパートや映画館などの商業施設への制限はあまり厳しく行わない。
今回の政府による緊急事態宣言に至る経緯を振り返っておこう。
東京都は昨年11月28日から飲食店への営業時間短縮要請を実施した。当初は12月17日までの予定だったが、政府は12月上旬の時点で、翌年1月11日まで延長するよう都に要請した。都は抵抗したものの、感染拡大は収まらず、結果として1月11日まで延長とされた。
延長期日の1月11日が近づく中で、今度は首都圏の1都3県から、国への緊急事態宣言の要請があった。これまでの自治体による時短要請では効果が上がっていないために、国による緊急事態宣言とともに、国から自治体への財政支援を狙ったのだろう。国の財政支援があれば時短要請に応じた先への協力金の割り増しが可能になる。
国としても、自治体任せの感染対策では効果が上がっていないこともあり、総力戦であることを示す必要もあった。また、昨年末にこうした事態に備えた第3次補正予算と新年度予算も組んだので、18日からの通常国会を控えて、予算執行の道筋をつける意味もあった。さらに、飲食店の時短は、北海道などでは効果があったので、それを進める理由もあった。
昨年4月の緊急事態宣言の際には休校措置などがあった。しかし、今回は休校措置はなく、営業制限も飲食店が中心になり、デパートや映画館などの商業施設への制限はあまり厳しく行わない。
今回の政府による緊急事態宣言に至る経緯を振り返っておこう。
東京都は昨年11月28日から飲食店への営業時間短縮要請を実施した。当初は12月17日までの予定だったが、政府は12月上旬の時点で、翌年1月11日まで延長するよう都に要請した。都は抵抗したものの、感染拡大は収まらず、結果として1月11日まで延長とされた。
延長期日の1月11日が近づく中で、今度は首都圏の1都3県から、国への緊急事態宣言の要請があった。これまでの自治体による時短要請では効果が上がっていないために、国による緊急事態宣言とともに、国から自治体への財政支援を狙ったのだろう。国の財政支援があれば時短要請に応じた先への協力金の割り増しが可能になる。
国としても、自治体任せの感染対策では効果が上がっていないこともあり、総力戦であることを示す必要もあった。また、昨年末にこうした事態に備えた第3次補正予算と新年度予算も組んだので、18日からの通常国会を控えて、予算執行の道筋をつける意味もあった。さらに、飲食店の時短は、北海道などでは効果があったので、それを進める理由もあった。
マスコミは、こうした経緯をあまり報道しない。その一方で、さしたる根拠のない「Go To トラベル」たたきをしていた。さしたる根拠がないというのは、GoToトラベルによる人の移動は、同時期における日本の人の移動の1%にも満たないからだ。案の定、GoToトラベルの一時停止に効果がないことが明らかになると、マスコミは緊急事態宣言に向かい、菅義偉政権の「遅れ」を指摘したうえで、今回の宣言も「手遅れ」という論調だ。あれほど騒いでいたGoToトラベルはすっかり忘れて、政権たたきに一生懸命だ。
今回の緊急事態宣言は、補正予算を組むという手順を経た上なので、「遅れ」という指摘は当たらないし、飲食店の時短を協力金の割増で強化することなので、感染拡大の防止に一定の効果はあるだろう。
懸念されるのは、経済的な打撃であるが、今年度補正で用意した予備費はまだ5兆円もある。飲食店の時短強化による経済的な打撃を大きく見積もっても、予備費の範囲内に収まるだろう。経済的な打撃を抑えるためにも、第3次補正を十分に活用しなければいけない。
感染拡大の防止と経済打撃の軽減を同時に行うために、累次の補正予算を組んだのだから、今回の緊急事態宣言で、それらの発動を今こそ行うときだ。(内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)
【私の論評】出羽守批判ができないマスコミは、政府の対策が遅いと印象操作しているだけ(゚д゚)!
昨日も指摘したように、マスコミは明確なエビデンスもなく、政府の感染症対策を批判しています。
GOTOトラベルに関しては、上の高橋洋一氏の記事にもあるように、明確に大きな感染源となっていないのは明白です。
もし人の移動が感染者の拡大に寄与する最大要因であれば、その1~2週間後にあたる9月28日、10月5日の週の新規陽性者は激増していなければならないはずです。しかし、前後の週と比較しても1日ごとの新規陽性者数は500人~600人台とほぼ差異はありません。
逆に、新規陽性者数が目に見えて増え始め、1,000人を超えたのは11月5日の週ですが、その1~2週間前は旅行人数も宿泊施設の稼働率にも大きな変化はありませんでした。ここからも旅行と新規陽性者数の変化には相関関係は無いと断言できます。髙島宗一郎福岡市長も両者に相関関係の無いことをシンプルに証明していました。
また、このブログでも以前掲載したように、韓国ではGOTOキャンペーンがないにも関わらず、日本と同時期に感染者数が拡大しています。もし、GOTOキャンペーンが感染拡大の主たる原因であれば、韓国では感染者数が拡大しないはずです。
むしろ、「11月5日の週の1~2週間前」の該当期間にあった行事としてはハロウィンがあります。大規模な集会やイベントは行われなかったものの、小規模のパーティーや飲み会で連日街が賑わっていた時期と感染拡大はリンクするはずです。そうであれば日常生活エリアでの感染であり、旅行や移動に責任を押し付けるのはまるで論理的ではありません。
マスコミや野党は、GOTOトラベルなどの筋の良い経済対策を中止に追い込むような馬鹿マネはやめるべきです。
この時の数字を確認すれば、1~3月に使えるのは、コロナ対策4.3兆円+予備費5兆円=9.3兆円です。いいですか? 9300億円ではなく、真水の9.3兆円です。これくらいあれば、それほど心配する必要は全くありません。特に、予備費5兆円とは何にでも柔軟に使えるので、経済対策的には十分なはずです。
政府の対策が遅いなどという批判は全くあたりません。ある程度数字を精査した上で、予算があまり執行されていないとか、予備費が使われていないとか、使うべきところに使われていなどというのであれば、それを批判するというのならわかりますが、とにかく比較の対象も出さずに、ただ政府の対策が遅いと批判するのは、全くの筋違いです。
アジアでは日本より経済の落ち込みが低い国は、ベトナム(社会主義国)、韓国(金融政策の間違いで、雇用が最悪)、およびGDP統計がほとんど出鱈目だといわれる中国などに限られるため、経済でも表立った出羽守丸出し批判ができないため、菅首相の気持ちが伝わってこないとか、表現上の揚げ足取りばかりしています。
野党も同じようなものです。特定野党の場合は、マスコミが「いきりたった」ような批判をしているのですが、「気色ばんだ」批判を繰り返しています。
政府のコロナ対策を気色ばんで批判する福山哲郎 |
現在は、緊急事態なのですから、本来はマスコミや野党もこのような非生産的な批判を繰り返すのではなく、何か本当に国民のために役立つ情報を明確なエビデンスに基づいて発信するなどのことをして、超党派でコロナ対策を実行する方向にもっていくべきです。
それをしないで、根拠のない政府批判をするマスコミ、野党は、国民のことなど全く関心がないのではないのではないでしょうか。国民のことなどそっちのけで、とにかく倒閣にしか興味がないのではないでしょうか。
野党の気色ばんだ批判や、マスコミのいきりたった報道により不安感を感じる人は、そのようなものを見ないで、政府が発信するインターネットの情報でも見るべきです。実際には、かなり多く、詳細な情報が発信されています。マスコミが報道しないだけです。
私自身は、もともとマスコミ報道はほとんど見ないので、現在の状況にさほど不安感を覚えていません。いずれ終息するのは間違いないと思っています。
0 件のコメント:
コメントを投稿