2023年3月27日月曜日

【速報】岸田総理、物流「2024年問題」で近く関係閣僚会議開催へ―【私の論評】外交で覚醒した岸田首相は、経済でも覚醒すれば、長期政権を手に(゚д゚)!

【速報】岸田総理、物流「2024年問題」で近く関係閣僚会議開催へ

岸田総理は、「2024年問題」を受け、近日中に新たな関係閣僚会議を設置し、緊急に取り組む施策を取りまとめる考えを明らかにした

 岸田総理は、物流業界のいわゆる「2024年問題」を受け、近日中に新たな関係閣僚会議を設置し、緊急に取り組む施策を取りまとめる考えを明らかにしました。

 物流業界では来年4月に改正労働基準法が施行され、トラックドライバーの拘束時間が現状の1日最大16時間以内から15時間以内に制限されます。

 労働環境が改善される一方、1人が運べる荷物の量が減るほか、運送事業者の売り上げの減少、ドライバーの収入減などによって輸送量が減ることが懸念されています。

 これらの問題は「2024年問題」と呼ばれ、これまで当たり前に届いていた荷物が遅延してしまう、届ける手段がなくなるなど大きな影響が出かねないことから対策が急務となっています。

【私の論評】外交で覚醒した岸田首相は、経済でも覚醒すれば、長期政権を手に(゚д゚)!


「2024年問題」に関して、以下に問題点と、それに対する対処法をあげておきます。この内容をすでにご存知の方は、この部分は読み飛ばしてくだい。

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2024年問題とは、働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題の総称のことです。

これまでトラックドライバーの労働環境は、長時間労働の慢性化という課題を抱えていました。

若手不足と高齢化による労働力不足の中、EC市場の急成長による宅配便の取り扱い個数の増加により長時間労働が常態化していたのです。

2024年の法施行では自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限を設定することでトラックドライバーの労働環境を良くしようという狙いがあります。

一見、物流業界がホワイト化する良いきっかけとなるように思われますが、この法施行によってどのような問題が生じるのでしょうか。

一つ目は、運送・物流業者の売上、利益が減少する問題です。規制により、1日に運べる荷物の量が減るため、運賃を上げなければ収入が減少してしまいます。

しかし、運賃を上げることは容易ではありません。6万社を超える運送業者の過当競争の中、荷主企業はより運賃の安い業者へ依頼するため、運送業者が荷主と価格交渉しにくい現状があります。

また、中小企業で月60時間の時間外労働が発生した場合には、2023年の法施行により割増賃金率が25%から50%へ引き上げられることから人件費が増加し、利益の減少に繋がります。

二つ目は、労働時間の減少によりドライバーの収入が減少するという問題です。トラックドライバーは走行距離に応じて運行手当が支給されるため、本来であれば走れば走るほど収入が増えるのですが、労働時間の規制により走れる距離が短くなれば収入が減少してしまいます。収入が低いとなれば離職に繋がる可能性もあり、労働力不足に拍車がかかる恐れもあります。

この問題への対処法は以下があります。

1.労働環境・条件の改善、働き方の柔軟化
時間外労働時間に上限が設定されることで、1人あたりの売上は減少すると想定されます。したがって、会社全体の売上や利益を減らさないためには、より多くのトラックドライバーを確保することが大切です。

働き手を確保するためには、「労働環境・条件の改善」や「働き方の柔軟化」などに取り組み、求職者が働きたいと思うような会社作りを行うことが効果的です。 
具体的には、低賃金や長時間労働といった問題の解決、時短勤務制度をはじめとした多様な働き方の導入、住宅補助をはじめとした福利厚生制度の充実などが挙げられます。
2.ITの活用
2024年問題への対処には、積極的なITの活用が効果的です。

たとえば、トラックの予約受付システムを導入すれば「荷待ち時間の短縮」、車両管理システムを導入すれば「トラックの稼働率向上」の効果が期待できます。こうした効果が発揮されれば、労働時間の削減や生産性の向上につながるでしょう。

より簡単なものでいえば、遠隔地にいても打ち合わせや点呼を行えるコミュニケーションツールを導入することで、労働時間の短縮や生産性向上などの効果を期待できます。
3.M&A(合併、売却・買収)の実施
2024年問題の解決には、M&A(合併売却買収)の実施も効果的です。M&A(Merger And Acquisition)とは、会社や事業を1つの会社に統合したり、会社同士で事業や株式を売買したりすることです。

他の運送・物流会社を買収すれば、トラックドライバーを一度にまとめて獲得し、人材不足の問題を解消できます。

また、事業規模・領域の拡大やITシステムの獲得などにより、売上や生産性を高めることも期待できるでしょう。

一方で売り手としてM&Aを行う場合、大手企業の傘下に入ることで、「採用力の強化」や「より良い労働条件への変更」、「売上増加」、「顧客獲得」などの効果を期待できます。

また、一部の事業だけを売却することで、獲得した資金を労働環境・条件の改善やITシステムの導入などに充てることが可能です。

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岸田首相、このブログにも掲載したように、最近ではウクライナ電撃訪問などにより、まさに面目躍如ともいえる状況です。

このブログにも掲載したように、岸田首相は、日中関係を構造的に変えてしまいました。もう、中国が先狼外交をしようが、親・媚中議員が騒いでも、どんな行動をしても、日中関係が元に戻ることはないでしょう。

キーウを電撃訪問した岸田首相

岸田首相は、外交においては安倍路線を継承し、発展させる覚悟を見せたといえます。3月16日の日韓首脳会談、20日の日印首脳会談、21日の日・ウクライナ首脳会談と一連の首脳会談は見事でした。

最近の岸田首相は、最近自信に溢れ、何か吹っ切れたように見えます。24日の参院予算委員会において、立憲民主党の石垣のりこ氏の高市大臣罷免要求に対し、「文書の正確性は確認できなかったという結果が出ている」と指摘し「いきなり更迭というのはあまりにも論理が飛躍していると思う」と一蹴しました。

ただ、外交や安保では、吹っ切れて、党内外の雑音も気にせずに、わが道をいくことを決めた岸田総理のようですが、残念ながら経済問題ではそうではありません。

物流「2024年問題」で近く関係閣僚会議開催をして検討をするのは結構なことですが、それにしても対策を打つとなると先立つものは資金です。

これを増税で賄うとか、そこまでいかなくても、みすぼらしい予算で、ほとんど意味を持たない対策をしてしまえば、せっかく外交で得たプラス評価もかすんでしまいかねません。

そもそも、財務省のいうように、経済対策をなんでも増税で賄うのが正しいかのような考えは、完全に間違いです。

有効需要を作るために、政府は財政出動する必要があります。そのために政府は国債を発行し、同時にカネを増やすために中央銀行が国債購入します。これが、安倍首相の言う政府日銀の連合軍です。歴代政権では安倍・菅首相のみ理解しました。実際に安倍・菅両政権のときには、両政権合わせて政府日銀連合軍方式で100兆円の資金を調達し、コロナ対策を実行しました。

こうした大胆な政策を実行したため、日本は他国と比較すれば、失業率が高まることもなく、経済に落ち込みもあまりありませんでした。現在は、その余波が未だ続いていると言っても良い状況です。岸田政権になってからも、失業率の低さは続いています。

「有効需要」とは実際の貨幣支出をともなう需要のことです。ケインズによれば、生産水準の大きさは有効需要の大きさで決まるとされます。さらに、有効需要=消費+投資+政府支出+(輸出-輸入) という式であらわすことができます。

「需要」とは何かが欲しい・必要というものですが、単なる消費の欲求や潜在需要とは異なる貨幣支出をともなうものが「有効需要」です。つまり需要として有効なもの、実際に実現されるものということになります。

マクロ経済学では、失業をなくし完全雇用を実現するための理論が最重要です。ケインズの理論によれば、雇用水準や生産水準は国全体の有効需要の大きさで決まるので、政府が積極的に経済に介入し、公共投資により有効需要を増やすことが完全雇用につながり、生産規模も拡大するとしています。

つまり、公共投資等を増大することなどで有効需要を作り出し、不況を克服するなどの景気調整を行い、完全雇用を目指す政策をとるようにすることは、国の経済を拡大し国民にとっても有効な経済政策になるというものです。

このように政府が介入する資本主義を「修正資本主義」といいます。自由放任主義の経済学を批判し、積極的に政府が経済に介入すべきであるという考え方です。この考え方は、特に不況やデフレあるいは、インフレのときには今でも当てはまる重要な考え方です。

有効需要というと、多くの人は、「何に投資すべき、あれに投資すべき、これに投資しても貯蓄にまわるだけだ」などと言う人もいますが、有効需要を作り出すには、政府が量的支出をすれば良いのです。対象は何であっても良いのです。ただ、すみやかに支出をすべきです。

実際、昨年ノーベル経済学賞を受賞した元FRB議長バーナンキ氏は、「日銀はケチャップだろうが何だろうが買えばいい」と語ったことがあります。

バーナンキ氏

このあたりを理解したのが、安倍氏であり、菅氏だったのです。ただ惜しむらくは、日本の場合経済対策のほとんどが、補助・助成金によって行われることです。本来は減税を主体にしたほうが良いです。なぜなら、補助・助成金となると、審査等が必要であり、事務が滞りごちになり、支給が遅れたり、せっかく予算が割り当てられているのに、未消化という事態を招きがちだからです。

岸田首相には、このあたりのことを理解し、財務省や財政再建派の議員の雑音など、跳ね除けてていただき、外交で行った対中外交構造改革を経済の面でも成し遂げ、減税主体の経済対策に切り替えて、実行していただきたいものです。

そうすれば、岸田首相は内外から、安倍元首相の正当な後継者であるとみなされるようになり、政権も安定し、長期政権になることでしょう。長期政権が見えてきた後になってから、岸田カラーを出すこともできるでしょう。ただ、今のままだと、政権がなかなか安定しないです。

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