2023年3月25日土曜日

首相が中国大使の離任面会断る 世論硬化に配慮―【私の論評】安倍元総理逝去により、懸念された日本外交の後退が、また元の軌道に戻ることを予感させる一連の出来事(゚д゚)!

首相が中国大使の離任面会断る 世論硬化に配慮


 日本政府が2月末に帰国した中国の孔鉉佑前駐日大使からの岸田文雄首相に対する離任あいさつの申請を断っていたことが25日、分かった。歴代大使の大半は離任時に首相面会を受けており、岸田政権の対応は異例。慎重な対中姿勢が浮き彫りになった。硬化する国内の対中世論に配慮したという。複数の日中関係筋が明らかにした。

 関係筋によると、日本政府は1月ごろに中国側から孔氏の離任に際した首相面会の希望を打診された。その後に「日程上の都合」を理由に受けられないと中国側に回答。林芳正外相が代わりに孔氏と面会したが、外務省は公表を見送った。

 日本政府関係者は「首相と大使は対等ではない。外交儀礼上は何ら問題ない」と説明。日本の前駐中国大使の離任時に習氏ら最高指導部との面会が実現しなかったため日本側には「相互主義の対応を取る必要がある」との判断もあったという。

【私の論評】安倍元総理逝去により、懸念された日本外交の後退が、また元の軌道に戻ることを予感させる一連の出来事(゚д゚)!

日中関係は、岸田首相のキーウ訪問以降確実に変わるであろうことをこのブログでも先日力説したばかりです。その記事のリンクを以下に掲載します。
岸田氏訪問、ウクライナに大きな意義 「タフな首相」との声も―【私の論評】ベストタイミングの岸田首相キーウ訪問でかすむ中露首脳会談(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に結論部分のみを掲載します。
2023年3月21日は、21世紀の世界において、日本と中国が真逆の立場を鮮明にして、別の道を進み始めた「運命の日」として記憶されることになるでしょう。 これから、日中関係が大きく変わることになります。

習近平がロシアを訪問しているときに、意図して意識してこの日焦点合わせて、岸田総理がキーウを訪問しているわけですから、これは、間違いないです。 

ただ、上の記事をよく読むと、中国の孔鉉佑前駐日大使が離任したのは、2月末ですから、岸田首相は中国に対して厳しい態度を取ることこの時点ですでに決めていたとみることができます。

だからこそ、習近平がロシアを訪問する日付がわかった直後に、ウクライナ行きを決めたものと思われます。

岸田首相が安倍外交を継続し、発展させようと考えていたとみられることは、すでにその兆候が、みられていました。たとえば、安倍元総理の国葬の時に、台湾は献花の際、国名や国際機関名などを読み上げる「指名献花」の対象とされました。

さらに、実質的な新日英同盟の締結でさらに確かなものとなりました。これについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。

「日英同盟」復活! 岸田首相が〝安倍レガシー〟継承 共産中国の脅威が目前、協定署名にこぎつけた「グッドジョブ」―【私の論評】地政学的にもともと関係を強化することが運命づけられている日英(゚д゚)!
「円滑化協定」の署名を終えて握手をする岸田首相とスナク英首相

これは、1月14日の記事です。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
やはり、日英というシーパワー国が、ランドパワー国のロシア、中国を間に挟んで、両側から対峙しているという構図のほうが英国にとっても良かったし、これかもそうだといえると思います。

先の日英同盟を結んでいた100年前と、時代は変わりましたが、この構図は変わらないどころか、中国の海洋進出、ロシアのウクライナな侵攻等により、増々顕著になってきたといえます。

ユーラシア大陸があり、そこにランドバワー国が存在し、シーパワー国日英が、それを挟む形になっていることから、日英は、地政学的にもともと関係を強化することが運命づけられているともいえます。

とはいえ、100年間も途切れた日英同盟を復活されることに貢献された、安倍元総理と、実際に「円滑化協定(RAA)」に署名し事実上の同盟関係を築いた岸田総理には敬意を表したいです。

 旧日英同盟は、当時のロシアというランドパワー国に対する牽制ですし、新日英同盟は、現在の中国というランドパワー国に対する牽制です。

少し前までの英国は、ランドパワー国中国が自国から離れていることもあり、あまり警戒していませんでしたが、横暴な中国の振る舞いに警戒感を強め、英国との協定を破り一国二制度を捨て去り香港を手中に収めたことにより、その警戒感は頂点に達しました。

現在の英国は、ユーラシア大陸に位置する中露を警戒するようになり、特に中国の脅威に目覚めました。だからこそ、日英同盟を復活させたのです。

日英同盟の復活は、岸田総理が安倍元総理の外交方針を踏襲することの意思表示であったと考えられます。

その岸田首相が、2月には中国大使の離任あいさつの申請を断り、さらに習近平中国主席が、ロシアを訪問している時期に、ウクライナに訪問したのです。

これは、岸田首相が完璧に安倍元首相の外交の継承し発展させることを内外に示したものです。

ゼレンスキー大統領との首脳会談で「法の支配に基づく国際秩序」を訴え、「民主主義対専制主義」のようなグローバルサウス(発展途上国)が嫌がるような概念を持ち出さなかったことは注目すべきです。

直前のインドでのモディ首相との首脳会談では、1月にグローバルサウスサミットを主催した同首相と、グローバルサウスへの支援への連携に合意したばかりです。岸田政権の外交メッセージの一貫性が見て取れます。

その岸田首相は、G7においても、安倍外交の継承を明確化させ、特に中国に対峙することを明確に示すでしょう。岸田総理のキーウ訪問等の一連の出来事は、安倍元総理大臣の逝去により、懸念された日本外交の後退が、また元の軌道に戻ることを予感させるものであったと思います。

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