2022年9月25日日曜日

安倍氏死去/台湾の廟、安倍元首相の銅像設置 除幕式に300人以上が出席―【私の論評】反対派は、国葬儀会場近く等で騒ぎまくるというような非常識な行動だけは慎しむべき(゚д゚)!

安倍氏死去/台湾の廟、安倍元首相の銅像設置 除幕式に300人以上が出席

台湾の廟、安倍元首相の銅像設置 除幕式に300人以上が出席

南部・高雄市の廟(びょう)、紅毛港保安堂で24日、安倍晋三元首相の銅像除幕式が行われ、陳菊(ちんきく)監察院長ら300人以上が出席して祈りをささげた。

同廟は太平洋戦争中にバシー海峡に沈んだ旧日本軍第38号哨戒艇を祭っていることで知られる。保安堂によると、銅像は台湾人の彫刻家2人が7月20日から約2カ月かけて制作したという。安倍氏を記念する庭園も設置され「台湾加油」(台湾頑張れ)と書かれた石碑もお披露目された。

会場では1分間の黙とうがささげられた他、参加者らは「花は咲く」、「千の風になって」などの楽曲が演奏される中で献花し「台日友好」、「台湾加油」などと声を上げた。

陳氏はあいさつで、安倍氏は台湾が最も苦しい時に、日本社会に対して「台湾有事は日本有事」と呼びかけ、台湾人を大いに感動させたと指摘した。

また「安倍氏の台湾に対する最大の貢献は台湾問題を国際的な問題にした」と強調。安倍氏は台湾の世界における戦略的地位を際立たせた上で、全世界に対して台湾問題に関心を持ち、自由や民主主義、尊厳、主権を追求する台湾人を守るべきだと訴えたと振り返った。

【私の論評】反対派は、国葬儀会場近く等で騒ぎまくるというような非常識な行動だけは慎しむべき(゚д゚)!

上の記事で、紅毛港保安堂の正式名称は、鳳山紅毛港保安堂(ほうざんこうもうこうほあんどう)です。

鳳山紅毛港保安堂

これは、中華民国台湾高雄市鳳山区紅毛港にあるです。旧日本海軍の第三十八号哨戒艇(旧称、樅型駆逐艦「蓬」)が祀られていることが特筆されます。

ちなみに廟とは、中国においては、祖先の霊を祀る場ですが、墓所は別に存在します。その為、仏教における仏壇のような位置づけですが、仏壇とは違い母屋の中には無く、霊廟専用の別棟があります。祖先を篤く敬う中国では、古代から家中で最も重要な場所とされていました。

また、孔子を祀る廟や関羽を祀る廟が各地に多数存在するように祖先の霊だけではなく民衆が敬愛する英雄や古くから信仰される神祇の廟を建立して祀っている事もあります。

三教合流(儒・道・仏の習合)の結果、寺院に神祇や聖賢が祀られていることもあり「寺廟」と総称されます。

日本では、特定な人物を祀る建物を、霊廟(れいびょう)、廟(びょう)、または霊屋(たまや)、御霊屋(みたまや・おたまや)といい、大きく、神式霊廟、仏式霊廟、儒式霊廟などに分けられています。また、各地の中華街には関帝廟が存在します。

鳳山紅毛港保安堂が、第三十八号哨戒艇を祀るようになり崇拝の対象が現在の形態となった経緯については、文献や語り手によって内容は異なりますが、整合を取るとおおよそ以下のようなものです。

第二次世界大戦が終結した翌年の1946年、出漁していた紅毛港の漁民の漁網に、一体の頭蓋骨が掛かりました。漁民は頭蓋骨を草葺の小屋だった祠の神棚に安置して「海府尊神」として祀りました。以降大漁が続いたため、霊験あらたかな神であるとして信仰されるようになり、1953年に保安堂を建立しました。

1968年、蘇某という老人が漁に出た船上で休憩していると海府尊神が現れて祠を建て替えて欲しいと語り、砂浜の「亀の穴なる場所」を指定しました。老人が実際にその場所に行くと果たして亀の卵が出てきたため、御神託であるとして拡張工事が始まりました。

1990年、タンキー(霊能者)が「私は日本第三十八号軍艦の艦長であり、太平洋戦争中に死亡した。日本の護国神社に帰りたい」「部下を郷里に帰すことができず悔やんでいる」と話せないはずの日本語で流暢に語ったそうです。

そこで信者たちが半信半疑ながらも指示に従って沖縄県護国神社を訪ねたところ、「日本海軍記念碑」に"日本第三十八号軍艦撃沈"の碑文を見出したそうです。旧日本海軍の軍人であったことを確信した信者らは鎮守を「海府大元帥」と呼ぶようになり、"日本第三十八号軍艦"とは1945年に米潜水艦アトゥルの雷撃によりバシー海峡に沈んだ第三十八号哨戒艇のことであり、海府大元帥は艇長であった高田又男大尉(熊本県出身)であると解釈されました。

第三十八号哨戒艇「蓮」

信者らは、海府大元帥とその部下たちが魂だけでも日本へ帰れるようにと、翌1991年に造船職人黃世秀氏に依頼して「日本の軍艦」の模型を作り、海府大元帥の御座船「38にっぽんぐんかん」として奉納しました。

保安堂では、農暦三、六、九、十三、十六、十九、二十三、二十六、二十九日の早朝6時と夜17時には君が代と軍艦マーチを流し、また第三十八号哨戒艇が撃沈された11月23日には慶典が開かれ、海府大元帥と「38にっぽんぐんかん」の英霊に奉祀しています。信者たちが神像を携えて日本詣でを行い、靖国神社や明治神宮を参拝することもあります。

海府大元帥像

「日本の軍艦」を祀る廟という特殊性から日本からの訪問者も頻繁にあり、その対処に当たる若手のボランティアグループが組織されるなど、保安堂は日台交流の場ともなっています。

今回設置された安倍元総理の銅像は高さは、安倍総理の身長と同じく175cmで、台座には「台湾の永遠の友人」と書かれています。 銅像のほかに、安倍元首相の直筆で「台湾頑張れ」と書かれた石碑も設置されました。 責任者によると、銅像は、有志から寄付を募り設立されたということで、「この銅像を日本と台湾の友好のシンボルとして後世に残したい」としています。

この除幕式の模様はテレビで中継されました。この銅像を建てるためにわざわざ庭をつくり、安倍元総理の揮毫された「加油台湾」の文字を刻んだ記念碑も銅像そばに設置しました。台湾人には、感謝ですが、非常識な日本の現状は恥ずかしい限りです。

台湾には、大陸中国出身の人たちや、そういう人々を先祖持つ人も少なからず存在します。そういう人たちの中には、安倍元総理が中国に反するような政策等を実行したきたことを快く思わない人もいると思います。しかし、だからといって、銅像建立に反対の動きなどみられませんでした。

27日に東京の日本武道館で実施される安倍元総理大臣の「国葬儀」においては、国葬儀に参加できるできいないは別に、喪に服したいと考える人も大勢いるはずです。

反対派はこういう人たちを罵ったり、国葬儀の進行を妨げる行為をしたり、国葬儀会場近くで大声で騒ぎ立てたりして、喪に服したいと考える内外の人達の人権を侵害することだけは、やめていただきたいです。特に、広島平和式典で毎年繰り広げられる、反対運動で騒ぎまくるように国葬儀開場近くでも拡声器などで「反対」と叫び、騒ぎまくるようなことは控えるべきです。

日本では、不可思議な議論が噴出しており、安倍総理の「国葬」反対などと騒いだり、法的に根拠がないと騒いでいる人も大勢いますが、日本においての国葬は、憲法7条と皇室典範25条による天皇の国事行為である大喪の礼だけです。当然ですが安倍総理は対象になりません。内閣府設置法により国家に貢献した人を弔う儀式が国葬儀であり別のものです。

実際、岸田総理も内閣府などの省庁も一度も正式な場では「国葬」ではなく「国葬儀」としています。マスコミやいわゆる識者と言われる人々もなぜか、これを曖昧にしています。

反対派の人々がどうしても「国葬儀」をやめさせたければ、日本は法治国家なのですから、合法的に実施するには、反対派の国会議員に陳情して、内閣設置法を改定してもらうしか、方法はありません。反対のデモ運動をしたり、いわゆる似非識者が奇妙奇天烈、摩訶不思議な憲法論や法律論を展開しても無駄です。

最後に、日本との友好のために安倍元総理の等身大の銅像を建てた台湾と、侮辱と嫌がらせのために偽慰安婦像や偽徴用工像を建てた挙げ句の果に、安倍元総理の土下座銅像を建てた韓国。 どちらと親しく付き合うべきか、明々白々です。韓国に時間や経費を割くぐらいなら、それをすべて台湾に割くべきです。


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