2023年4月25日火曜日

予算凍結を求める強硬論も 学術会議「民営化」に自民党内で意見噴出 八幡氏「当事者能力ない。今後は民営化の方向に進むのでは」―【私の論評】学術会議は設立当初から共産主義者らの巣窟、審議会制度が定着した現在無用の長物(゚д゚)!

予算凍結を求める強硬論も 学術会議「民営化」に自民党内で意見噴出 八幡氏「当事者能力ない。今後は民営化の方向に進むのでは」


 自民党内で、日本学術会議の「民営化」を求める意見が噴出した。同党の学術会議に関するプロジェクトチーム(PT)と、内閣第2部会の合同会議が24日に開かれ、岸田文雄首相が日本学術会議法改正案の今国会への提出を見送ったことに対し、批判の声が相次いだ。

 「法案審議をやるべきだった」

 PT座長の塩谷立元文部科学相は会議冒頭、こう苦言を呈した。

 学術会議は、年間約10億円もの血税が投入されながら、特定の政治勢力の影響力が強く、日本の「軍事・防衛研究」に反対してきた。このため、安全保障や経済成長の妨げになっているとの批判もあり、菅義偉前政権では「廃止・民営化」論が出ていた。

 PTは学術会議について、「政府から独立した法人格(民間法人化)への組織変更」を提言していた。これに対し、政府は「国の機関」として維持したうえで、会員選考に第三者を関与させて透明性を高める法改正案をまとめた。

 「かなり妥協した」印象が強い政府案だったが、学術会議は「会員人事への介入で独立性が損なわれる」などと徹底抗戦した。結果、岸田首相は改正案の今国会への提出見送りを了承した。

 学術会議を担当する後藤茂之経済再生担当相は24日の会議で、「民間法人とする案を俎上(そじょう)に載せて学術会議と議論し、早期に結論を得ることにした」と説明したが、出席者からは「学術会議の予算を凍結すべきだ」といった強硬論も飛び出した。

 PT事務局長の大塚拓元財務副大臣は「政府から独立しなくて済む政府案は、自民党側としては妥協案だ。それが駄目だというなら、法人化案に戻って設計することになる」と記者団に語った。

 今後、学術会議はどうなりそうか。

 評論家の八幡和郎氏は「あの程度の改革案を受け入れる話もできない学術会議の幹部は『当事者能力がない』ことを示した。政府が改正案の今国会提出を見送ったのは、左派の影響の強い他団体などに、『(学術会議の改革は)仕方がない』と納得させる思惑もあったのでは。政府は今後、予算を減らしたり、締め上げたりして、『民営化の方向』に進んでいくのではないか」と話した。

【私の論評】学術会議は設立当初から共産主義者らの巣窟、審議会制度が定着した現在、無用の長物(゚д゚)!

他の国々にも、民間の科学技術に関する組織や機関が存在する場合があります。これらの組織は、政府から独立して運営され、一般には非営利的な民間組織として活動することが多いです。

例えば、アメリカ合衆国には国立科学財団(National Science Foundation; NSF)という独立機関があります。これは政府の支援を受けて運営されていますが、直接的には政府の一部ではありません。また、イギリスには王立協会(Royal Society)や科学技術施設の運営を行うUK Research and Innovation(UKRI)などもあります。

これらの民間組織は、科学技術に関する政策立案や助言、研究の支援や促進、科学者のコミュニティの発展などを目的としています。政府との連携を持ちながらも、独立性や柔軟性を持つことができ、科学技術に関する専門的な意見を提供することができるという利点があります。

ただし、これらの組織にも、資金調達や政府との関係の調整などの課題がある場合があります。国によって異なるため、具体的な組織の形態や運営方法は異なるかもしれません。

以下に、日本の世界各国の日本学術会議のような組織について掲載します。


日中以外は、すべて政府から独立しています。財源は、日中独が政府です。独だけが、州政府からも支出があります。

1949年1月に発足した日本学術会議は、前年12月に選挙で会員210名を選出されました。しかし、その選挙においては共産党関係者や民主主義科学者協会(民科)の候補者が多く当選し、学術会議の3分の1に迫る66名ほどの勢力を形成しました。

これはGHQ(連合国軍最高司令部)内の共産主義者の後ろ盾を持っていたとされています。このような状況の中で、学術会議は「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない決意の表明」とする声明を出しました。

一方で政府は、1955年に新しいエネルギー源を目指して原子力関連の研究に乗り出しました。しかし、学術会議の会長や国立大学協会会長らは反対し、原子力委員会設置法に「原子力利用に関する経費には、大学の研究経費は含まない」との付帯決議をつけさせ、日本の原子力研究を制限することになりました。

その後も政府は学術会議への対抗策として、1956年に原子力委員会を設置し、同時に科学技術庁も設置しました。さらに1959年には科学技術会議が設置され、学術会議の中心議題は全てこちらに移され、1967年には文部省が学術審議会を設置し、学術会議の役割が縮小されました。1980年代には各省庁が審議会を設置し始め、学術会議の役割は限定的なものとなってしまいました。

原子力委員会の初会合に臨む(左から)藤岡由夫、湯川秀樹、正力松太郎、石川一郎、有沢広巳の各委員(1956年1月4日、首相官邸)

学術会議の会員を長年務め、副会長も務めた唐木氏は、「1969年から1977年にかけて学術会議は自己点検をし、改善すべきところは改善しようとしたものの、政府との全面的対決を選ぶべきではなかった」と述べています。そして学術会議は政府に対して妥協し、その後の年代には各省庁の審議会に取って代わられる形で役割を縮小していきました。

振り返ってみれば、日本学術会議は最初から共産主義者らの巣窟だったといえます。

学術会議側は、菅首相が6人を任命しなかったのは学問の自由の侵害だと言っていました。とんでもない間違いです。学問の自由とは研究の自由、発表の自由、教育の自由を指します。

ところが学術会議は研究機関ではないため研究も教育もしません。発表するのは学術会議の中での検討事項だけで、学問の自由と学術会議は全く無関係です。

菅前総理の「任命拒否問題」によって国民的な非難が政権に向けられるだろうという野党の期待もあえなく外れ、政権よりもむしろ日本学術会議のほうが、現在非常に厳しい状況に陥っています。

日本経済新聞社とテレビ東京は先月24〜26日に世論調査をした。岸田文雄内閣の支持率は48%で2月の前回調査から5ポイント上がった。内閣を「支持しない」と答えた割合は44%で、7カ月ぶりに支持率が上回りました。

首相のウクライナ訪問や日韓首脳会談などが岸田政権の支持率を押し上げたようです。ウクライナ訪問を「評価する」との回答は71%で「評価しない」の20%と差がつきました。政党支持率のトップは自民党の43%でした。2位は立憲民主党と日本維新の会がともに8%、支持政党がない「無党派層」は24%だった。2月はそれぞれ39%、9%、8%、27%でした。

さらに、共産党は統一地方選・後半戦の市区町村議選で、909議席を獲得しました。総務省のまとめなどによると、一般市議選で55議席減らすなど、2019年の前回選と比べて計89議席減らしました。統一選・前半戦の道府県議選・政令市議選に続く議席減で退潮傾向が続いています。

統一地方選でひとり負けだった共産党

4月23日に投開票された衆参5補選。千葉5区や参院大分選挙区では当選確実が日をまたぐほどの接戦が繰り広げられましたが、ふたを開けてみるとどちらも自民党が制する結果に。 

対する立憲民主党は全敗となり、大きく明暗が分かれました。日本維新の会が和歌山1区で議席を獲得して躍進するなか、立憲の存在感低下は危機的状況になっています。早期の解散総選挙も想定され、体制の立て直しが急務となるが、内部からは「打つ手がない」という声が漏れるなど、その憂いは深いです。

民意は、共産党、立憲民主党からは離れているようです。あっ、社民党を忘れていましたが、これは最初からないのと同じようなもので、ここでは述べません。

もうここまでくれば学術会議は民営化するのが一番でしょう。民営化すれば、学術会議のメンバーは、自分たちがいかに無用の長物なのか思い知ることになるでしょう。

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